JP2001122849A - ホモシスチンの脱水方法 - Google Patents

ホモシスチンの脱水方法

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JP2001122849A
JP2001122849A JP30485099A JP30485099A JP2001122849A JP 2001122849 A JP2001122849 A JP 2001122849A JP 30485099 A JP30485099 A JP 30485099A JP 30485099 A JP30485099 A JP 30485099A JP 2001122849 A JP2001122849 A JP 2001122849A
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JP
Japan
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homocystine
water
organic solvent
dehydrating
dehydration
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JP30485099A
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English (en)
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Hirotaka Ryuto
博孝 龍頭
Kenichi Sugimoto
賢一 杉本
Terumi Asahara
輝美 朝原
Yoshimitsu Tanaka
義光 田中
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 含水ホモシスチンを、凝集物の形成や着色を
起すことなく脱水する。 【解決手段】 含水ホモシスチンに水と共沸する有機溶
媒を混合してスラリーとし、これから有機溶媒との共沸
により水を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬、農薬などの合
成原料や飼料添加物などとして有用な物質であるホモシ
スチンの脱水方法に関するものである。本発明によれ
ば、親水性でかつ熱により変質しやすいホモシスチン
を、変質させずに容易に1重量%以下の含水率にまで脱
水することができる。
【0002】
【従来の技術】ホモシスチンの製法としては、メチオニ
ンの二量化(J.Biol.Chem.,1932−1
933,Vol.99,p135,特開平10−204
055号公報参照)、メチオニンジスルフィドの二量化
(特開昭51−139684号公報、特開昭52−83
710号公報参照)、ホモシステインの二量化(特開昭
59−176248号公報、特開昭59−176249
号公報参照)などいくつかの方法が知られている。これ
らの方法ではいずれも水性媒体中で反応が行われてい
る。ホモシスチンは水に難溶なので、反応生成液を中和
するとホモシスチンが析出する。このホモシスチンスラ
リーを濾過すると、水を含んだホモシスチンが取得でき
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ホモシスチンは高温に
さらされると着色するので、ホモシスチンの脱水は減圧
乾燥によるのが望ましい。しかし減圧乾燥では乾燥速度
が遅く、かつ乾燥途中で残存する水分が接着剤のように
作用して凝集塊を形成するという問題がある。従って本
発明は、着色や凝集塊の形成等の問題のないホモシスチ
ンの脱水方法を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、水を含
有するホモシスチンに水を共沸する有機溶媒を混合して
スラリーとし、これから水を有機溶媒との共沸により除
去することにより、水を含有するホモシスチンから水を
容易に除去することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で脱水の対象とするホモシ
スチンは、D−体、L−体及びDL−体の何れであって
もよい。ホモシスチンは実質的に水以外の不純物を含ま
ないものであるのが好ましい。ホモシスチンは細粒であ
る方が脱水には有利であるので、通常は平均粒径で10
0μm以下の結晶を析出させて脱水に供する。しかし、
あまりに粒径が細かいと、濾過性が悪くなり、かつ乾燥
したホモシスチンが取扱いに際して発塵するという問題
がある。従って脱水に供するホモシスチンの平均粒子径
は5〜100μm、特に10〜50μmであるのが好ま
しい。ホモシスチンの粒径は、反応生成液からホモシス
チンを析出させる際の温度や撹拌条件などを制御するこ
とにより、容易に調節できる。一般に低温でかつ強撹拌
下で析出させるほど、平均粒子径の小さなホモシスチン
が生成する。
【0006】有機溶媒としては水と共沸するものを用い
る。通常は100℃以下、好ましくは40〜80℃で水
と共沸する有機溶媒を用いる。共沸温度を低下させるた
め、脱水操作は通常は大気圧ないしは減圧下で行う。1
〜30kPaの減圧下で脱水操作を行うのが好ましい。
有機溶媒としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−
ヘプタン、n−オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族飽
和炭化水素、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロ
ヘキサノン等の脂肪族高級ケトン、1−ペンタノール、
1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノー
ル、2−オクタノール、シクロヘキサノール等の脂肪族
高級アルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル
等のカルボン酸エステル、ベンゼン、トルエン、アニソ
ール、クロロベンゼン等のベンゼン又はその誘導体、ク
ロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素など
が挙げられる。これらのなかでも、留出した共沸混合物
を凝縮させると水相と有機溶媒相とに容易に分離する、
非水溶性ないしは難水溶性の有機溶媒を用いるのが好ま
しい。通常は飽和炭化水素、特にn−ヘプタン又はn−
オクタンを用いるのが好ましい。
【0007】共沸によりどこまで脱水するかは製品のホ
モシスチンに許容される含水率により定まるが、通常は
脱水後の有機溶媒スラリーの含水率がホモシスチン基準
で1重量%以下になるまで脱水する。本発明方法によれ
ば、ホモシスチン基準で0.5重量%以下になるまで脱
水することも容易である。脱水終了後は残留している有
機溶媒スラリーを濾過してホモシスチンを回収し、通風
乾燥または減圧乾燥して付着している有機溶媒を蒸発除
去することにより、乾燥したホモシスチン粉末を取得す
ることができる。このホモシスチン粉末は、実質的に析
出時の結晶形状を維持している。なお、場合によって
は、脱水により得られた有機溶媒スラリーのままで次の
反応に供することもできる。
【0008】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお、脱水後のL−ホモシスチンの水分の測
定は、三菱化学株式会社製の微量水分測定装置CA−0
5を用い、陽極液にアクアミクロンAX、陰極液にアク
アミクロンCを用いて行った。またL−ホモシスチンの
粒径は、セイシン企業社製のレーザーミクロンサイザー
LMS−24を用いて、水300mlにL−ホモシスチ
ン0.5gを分散したものについて測定した。
【0009】実施例1 アンカー型撹拌翼を有する撹拌機、ジムロート冷却管及
びディーン・シュタークトラップを備えた1200ml
のガラス製セパラブルフラスコに、含水L−ホモシスチ
ン150g(含水率60%)とn−ヘプタン600gを
仕込んだ。ジャケットを50℃に加熱して15kPaの
圧力下でn−ヘプタンと水を共沸させた。ディーン・シ
ュタークトラップで分離した水は系外に排出し、n−ヘ
プタンはフラスコに戻した。約10時間でディーン・シ
ュタークトラップでの水の分離は起こらなくなった。フ
ラスコのn−ヘプタンスラリーを濾過してL−ホモシス
チンを回収し、40℃、4kPaで減圧乾燥して付着し
ているn−ヘプタンを除去した。得られたL−ホモシス
チンの含水率は0.41重量%であり、その平均粒径は
10.8μmであった。粒径分布はほぼ正規分布を示
し、塊状物や微粉はみられなかった。
【0010】実施例2 有機溶媒としてn−オクタンを用い、かつ圧力を7kP
aとした以外は実施例1と全く同様にしてL−ホモシス
チンの共沸脱水を行った。脱水は約7時間で終了した。
得られたL−ホモシスチンの含水率は0.44重量%、
その平均粒径は11.2μmであった。
【0011】実施例3 有機溶媒として酢酸ブチルを用い、かつ圧力を8kPa
とした以外は実施例1と全く同様にしてL−ホモシスチ
ンの共沸脱水を行った。脱水は約5時間で終了した。得
られたホモシスチンの含水率は0.27重量%、その平
均粒径は11.0μmであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 朝原 輝美 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化学株式会社黒崎事業所内 (72)発明者 田中 義光 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化学株式会社黒崎事業所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AD12 BB11 BB31 BC52 BD10 TA04 TB52 TC34

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水を含有するホモシスチンに水と共沸す
    る有機溶媒を混合してスラリーとし、これから水を有機
    溶媒との共沸により除去することを特徴とするホモシス
    チンの脱水方法。
  2. 【請求項2】 有機溶媒が飽和炭化水素であることを特
    徴とする請求項1記載のホモシスチンの脱水方法。
  3. 【請求項3】 有機溶媒がn−ヘプタン又はn−オクタ
    ンであることを特徴とする請求項1記載のホモシスチン
    の脱水方法。
  4. 【請求項4】 スラリーの含水率がホモシスチン基準で
    1重量%以下になるまで脱水することを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれかに記載のホモシスチンの脱水方
    法。
  5. 【請求項5】 脱水を減圧下に行うことを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれかに記載のホモシスチンの脱水
    方法。
  6. 【請求項6】 脱水に供するホモシスチンの平均粒子径
    が100μm以下であることを特徴とする請求項1ない
    し5のいずれかに記載のホモシスチンの脱水方法。
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