JP2001122583A - クレーン装置 - Google Patents

クレーン装置

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JP2001122583A
JP2001122583A JP30663899A JP30663899A JP2001122583A JP 2001122583 A JP2001122583 A JP 2001122583A JP 30663899 A JP30663899 A JP 30663899A JP 30663899 A JP30663899 A JP 30663899A JP 2001122583 A JP2001122583 A JP 2001122583A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クレーンの巻上用モータに特化して複数のト
ルクの合力を容易になし得るとともに、その小形化及び
軽量化等にも資することができるクレーン装置を提供す
る。 【解決手段】 巻上用の電動機と左右の2個の走行用の
電動機とを有するとともに、制御装置であるベクトルイ
ンバータ11、12を電磁接触器MC−1、MC−2て
切替えて巻上用の電動機と走行用の電動機とを兼用する
ように構成したクレーン装置、例えば橋形クレーンにお
いて、巻上用の電動機として1台の巻上用複巻線誘導電
動機1を用いたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクレーン装置に関
し、特にコンテナクレーン及びタイヤマウント式橋形ク
レーン等に適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】コンテナクレーン及びタイヤマウント式
橋形クレーンは、クレーンの両脚部にそれぞれ走行用モ
ータを備えるとともに、クレーン上にコンテナ荷役のた
めの巻上用モータを備えている。
【0003】従来技術に係る上述の如きクレーンでは、
直流モータを静止レオナード方式で制御して用いていた
が、インバータ技術の進歩に伴い、走行用及び巻上用モ
ータに、構造が単純で経済的な交流誘導電動機が用いら
れるようになり、出力変更制御の可能なベクトルインバ
ータを用いて制御する方式が多用されるようになってき
た。
【0004】また、この種のクレーンでは、走行運転と
巻上運転を同時に行うことがないため、上述したベクト
ルインバータを用い、巻上用モータと走行用モータの両
方を制御回路の切替えで兼用制御する方法が検討されて
いる。ここで、走行に必要な動力は、例えば90kW
(45kW×2台)であるとき、巻上げに必要な動力は
およそ150kWと、走行に必要な動力に較べ、一般に
非常に大きい。
【0005】上述の如く、巻上用モータと走行用モータ
の両方を制御回路の切替えで兼用制御する場合、制御回
路の容量は、巻上用モータに合わせる必要がある。そこ
で、単純に組み合わせると図3(a)に示すように、減
速機31を介して1個の巻上用モータ32で巻上ドラム
33を駆動するように構成するとともに、巻上用モータ
32の容量(例えば150kW)に合わせた制御装置3
4と、走行用モータ35の容量(例えば45kW)に合
わせた制御装置36とを有するものとなる。そして、走
行時には、切替手段(電磁接触器)37で走行用モータ
38を選択してこの走行用モータ38及び制御装置36
で制御する走行用モータ35を駆動し、巻上げ時には切
替手段37で巻上用モータ32を選択してこの巻上用モ
ータ32を制御装置34の制御の下で駆動する。
【0006】ところが、図3に示す場合には、制御装置
34はその容量を巻上用モータ32の容量に合わせてい
るので、この制御装置34で走行用モータ38を制御す
る場合には余裕がありすぎる。そこで、この点のバラン
スを考慮して巻上用モータを2台に分割したクレーンも
提案されている。これを図4に示す。同図に示すよう
に、巻上用モータ42a、42bは、減速機41を介し
て2個の巻上用モータ42a、42bで巻上ドラム43
a、43bを駆動するように構成してある。
【0007】さらに詳言すると、この種の従来技術とし
て特許第279940号に係る「タイヤマウント橋形ク
レーン」がある。その概略を図5に示す。同図に示すタ
イヤマウント橋形クレーンは、巻上ドラムを駆動する2
個の巻上用単巻線誘導電動機51、52と、クレーンの
左右2個の走行用単巻線誘導電動機53、54を2組の
ベクトルインバータ61、62を用いて切替え制御可能
に構成している。なお、図中、51a、52a、53
a、54aは巻上用単巻線誘導電動機51、52及び走
行用単巻線誘導電動機53、44の回転数検出用のパル
スエンコーダ、MC−1はベクトルインバータ61に対
する巻上用単巻線誘導電動機51と走行用単巻線誘導電
動機53の接続切替用の電磁接触器、MC−2はベクト
ルインバータ62に対する巻上用単巻線誘導電動機52
と走行用単巻線誘導電動機54の接続切替用の電磁接触
器である。
【0008】ベクトルインバータ61、62は、それぞ
れ巻上モータ用データ設定部61a、62aと走行モー
タ用データ設定部61b、62bと運転制御部61c、
62cを内蔵し、コントローラ63からの指令で巻上モ
ータ用データ設定部61a、62aと走行モータ用デー
タ設定部61b、62bとのうち何れかを一組を選択
し、運転制御部61c、62cを介して巻上用単巻線誘
導電動機51、52又は走行用単巻線誘導電動機53、
54の何れか一方の組を出力変更可能に制御する。これ
に対応するように並行してコントローラ63から与えら
れるモータ切替指令で電磁接触器MC−1、MC−2が
切替えられる。また、巻上用単巻線誘導電動機51、5
2又は走行用単巻線誘導電動機53、54の何れかが駆
動されている時、それぞれの回転数はパルスエンコーダ
51a、52a、53a、54aで検出して対応するべ
クトルインバータ61、62に供給する。この結果、運
転制御部61c、62cが指示した速度とパルスエンコ
ーダ51a、52a、53a、54aで検出した速度と
の偏差がゼロになるように速度制御される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図5に示すクレーンで
は、2台の巻上用単巻線誘導電動機51、52を用いて
いるので、両者の回転数を同期させる必要がある。しか
し、両巻上用単巻線誘導電動機51、52の特性は必ず
しも同一ではなく、多少のバラツキがあるので、応答の
早い方のモータに対してはそれが遅い方のモータが負荷
として加わる。この結果、一方のモータには予定以外の
過負荷がかかる。すなわち、両モータのトルクの同期を
とって合力することが困難であるという問題を有する。
【0010】また、走行用単巻線誘導電動機53、54
に比較して著しく出力の大きい2個の巻上用単巻線誘導
電動機51、52を用いているため、巻上駆動系の重量
が大きくなり、使用部品が多くなり、広いスペースが必
要になって当該クレーンの構造重量を増加させ、機械部
品等のメンテナンスも煩雑になるという問題も有してい
る。
【0011】本発明は、上記従来技術に鑑み、クレーン
の巻上用モータに特化して複数のトルクの合力を容易に
なし得るとともに、その小形化及び軽量化等にも資する
ことができるクレーン装置を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の構成は次の点を特徴とする。
【0013】1) 巻上用モータと左右の少なくとも2
個の走行用モータとを有するクレーン装置において、走
行用モータは1組の巻線を有する単巻線モータで形成す
るとともに、巻上用モータは2組の巻線を有する複巻線
モータで形成する一方、走行用モータ又は巻上用モータ
の何れか一方を選択的に制御する2個の制御手段を有
し、走行用モータを制御する際には、各制御手段で個別
に走行用モータを制御するとともに、巻上用モータを制
御する際には、この巻上用モータの回転数を検出する回
転数検出手段の検出値に基づきこの検出値が所定の指令
値になるように上記各制御手段で複巻線モータである巻
上用モータの各巻線に供給する電流を制御するようにし
たこと。
【0014】2) 巻上用モータと左右の少なくとも2
個の走行用モータとを有するクレーン装置において、走
行用モータは1組の巻線を有する単巻線モータで形成す
るとともに、巻上用モータは2組の巻線を有する複巻線
モータで形成する一方、走行用モータ又は巻上用モータ
の何れか一方を選択的に制御する2個の制御手段を有
し、走行用モータを制御する際には、各走行用モータの
回転数をそれぞれ検出する回転数検出手段の各検出値に
基づき各検出値がそれぞれ所定の指令値になるように各
制御手段で各走行用モータを制御するとともに、巻上用
モータを制御する際には、この巻上用モータの回転数を
検出する回転数検出手段の検出値に基づきこの検出値が
所定の指令値になるように各制御手段で複巻線モータで
ある巻上用モータの各巻線に供給する電流を制御するよ
うにしたこと。
【0015】3) 上記1)又は2)に記載するクレー
ン装置は、巻上用モータと左右の少なくとも2個の走行
用モータとの何れか一方が、選択的に駆動されるコンテ
ナクレーン又はタイヤマウント式橋形クレーン等の橋形
クレーンであること。
【0016】4) 上記1)乃至3)の何れか一つに記
載するクレーン装置において、その走行用モータ及び巻
上用モータを誘導電動機で構成するとともに、各制御手
段を当該誘導電動機のベクトル制御を行うベクトルイン
バータで構成したこと。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づき詳細に説明する。
【0018】図1は本発明の第1の実施の形態に係るク
レーン装置の駆動系を示すブロック線図である。同図に
示すように、本形態に係るクレーン装置においては、巻
上用の電動機として複巻線誘導電動機を用いたものであ
る。この巻上用複巻線誘導電動機1とは2組の巻線(三
相誘導電動機の場合には、2組の3相巻線)を有するも
のである。したがって、各組の巻線に同一電流を供給す
ることにより、単巻線の場合の2倍のトルクを得ること
ができる。クレーンの両脚部に設けられる2個の走行用
の誘導電動機は、通常の単巻線誘導電動機2、3であ
り、従来と何ら異なるところはない。ここで、巻上用複
巻線誘導電動機1には、従来の2個の巻上用単巻線誘導
電動機41、42(図5参照。)に匹敵するように15
0kW程度の大出力のものを用いる。これに対応する走
行用単巻線誘導電動機2、3としては、45kW程度の
ものを用いる。
【0019】本形態における制御手段は、制御対象が巻
上用複巻線誘導電動機1及び走行用単巻線誘導電動機
2、3であるので、これらの速度をベクトル制御により
制御すべくベクトルインバータ11、12で構成してい
る。このベクトルインバータ11、12の構成自体は、
従来技術のベクトルインバータ61、62と何ら異なる
ところはない。すなわち、ベクトルインバータ11は、
巻上用複巻線誘導電動機1の第1巻線1a用のデータ設
定部11aと、一方の走行用単巻線誘導電動機2用のデ
ータ設定部11bと、運転制御部11cとを有してい
る。また、ベクトルインバータ12は、巻上用複巻線誘
導電動機1の第2巻線1b用のデータ設定部12aと、
他方の走行用単巻線誘導電動機3用のデータ設定部12
bと、運転制御部12cとを有している。
【0020】ベクトルインバータ11と巻上用複巻線誘
導電動機1の第1巻線1a及び走行用単巻線誘導電動機
2との間は、電磁接触器MC−1で切替え可能に接続さ
れ、且つベクトルインバータ12と巻上用複巻線導電動
機1の第2巻線1b及び走行用単巻線誘導電動機3との
間は、電磁接触器MC−2で切替え可能に接続されてい
る。
【0021】パルスエンコーダ4は、巻上用複巻線誘導
電動機1の回転数を検出するものである。このパルスエ
ンコーダ4が検出する巻上用複巻線誘導電動機1の回転
数を表す回転数信号は、ベクトルインバータ11へ直接
入力され、さらにこのベクトルインバータ11からベク
トルインバータ12へは運転制御部11cによって演算
された制御量が伝達されるように構成している。コント
ローラ13は、その指令で巻上モータ用データ設定部1
1a、12aと走行モータ用データ設定部11b、12
bとのうち何れか一組を選択し、運転制御部11c、1
2cを介して巻上用複巻線誘導電動機1又は走行用単巻
線誘導電動機2、3の何れか一方を出力変更可能に制御
する。これに対応するように並行してコントローラ13
から与えられるモータ切替指令で電磁接触器MC−1、
MC−2が切替えられる。
【0022】上記第1の実施の形態においては、コント
ローラ13からの指令でベクトルインバータ11、12
が、巻上モータ用データ設定部11a、12aと走行モ
ータ用データ設定部11b、12bとの何れか一方を選
択し、運転制御部11c又は運転制御部12cを介して
巻上用複巻線誘導電動機1の第1巻線1aと走行用単巻
線誘導電動機2の何れか一方、及び巻上用複巻線誘導電
動機1の第2巻線1bと走行用単巻線誘導電動機3の何
れか一方を出力変更可能に制御する。また、これに対応
するように並行してコントローラ13から与えられるモ
ータ切替指令で電磁接触器MC−1、MC−2が切替え
られる。ここで、巻上用複巻線誘導電動機1の駆動制御
が行われるとき、巻上用複巻線誘導電動機1の第1巻線
1a及び第2巻線1bによる実際の回転数がパルスエン
コーダ4で検出される。このようにして検出した回転数
の情報は、ベクトルインバータ11へ伝達され、この回
転数の情報とコントローラ13からの指令に基づく制御
量を運転制御部11cで決定し、この制御量がベクトル
インバータ11を経てベクトルインバータ12に伝達さ
れる。この結果、各ベクトルインバータ11、12で
は、第1及び第2巻線1a、1bによる実際の巻上用複
巻線誘導電動機1の回転数が、運転制御部11c、12
cが指示したモータ速度となるように制御を行う。ここ
で、運転制御部11c、12cが指示する速度指令値と
制御量は同一の指令値となるようにしたものである。
【0023】図2は本発明の第2の実施の形態に係るク
レーン装置の駆動系を示すブロック線図である。同図に
示すように、本形態に係るクレーン装置においては、走
行用単巻線誘導電動機2、3の回転数も検出して、これ
が指令値になるように制御している。他の構成は図1と
同様である。そこで、同一部分には同一番号を付し、重
複する説明は省略する。
【0024】走行用単巻線誘導電動機2、3の回転数は
パルスエンコーダ5、6で検出する。これらのうちパル
スエンコーダ5の出力信号は、電磁接触器MC−3で走
行用単巻線誘導電動機2を選択したとき、同時に選択さ
れる。ちなみに、電磁接触器MC−3は、これで巻上用
複巻線誘導電動機1を選択しているときは、パルスエン
コーダ4の出力信号を同時に選択する。一方、パルスエ
ンコーダ6は直接ベクトルインバータ12に接続してあ
り、その出力信号を直接ベクトルインバータ12の運転
制御部12cに供給する。
【0025】上記第2の実施の形態においては、ベクト
ルインバータ11、12にパルスエンコーダ4、5、6
を介して巻上用複巻線誘導電動機1及び走行用単巻線誘
導電動機2、3の実際の回転数が供給される。この結
果、コントローラ13からの指令で、巻上用複巻線誘導
電動機1又は走行用単巻線誘導電動機2、3の駆動制御
を行うとき、ベクトルインバータ11、12はそれぞれ
運転制御部11c、12cで指示した巻上用複巻線誘導
電動機1又は走行用単巻線誘導電動機2、3の速度と、
パルスエンコーダ4又はパルスエンコーダ5、6から供
給された実際の速度との偏差をゼロにするように巻上用
複巻線誘導電動機1又は走行用単巻線誘導電動機2、3
の速度制御を行う。このため、本形態によれば、第1の
実施の形態に較べパルスエンコーダ5、6を設けた分、
走行用単巻線誘導電動機2、3を高精度に制御すること
ができる。
【0026】なお、上記第1及び第2の実施の形態では
巻上用複巻線誘導電動機1及び走行用単巻線誘導電動機
2、3を誘導電動機で構成したが、これに限るものでは
ない。誘導電動機は当該技術分野に適用する電動機とし
て、コスト面及び堅牢性等において最も優れた特性を有
するものではあるが、他の種類の電動機であっても、巻
上用電動機として複巻線電動機を用い、走行用電動機と
して単巻線電動機を用いたものは、本願発明の技術思想
の範囲に含まれる。また、クレーン装置は走行用の電動
機と巻上用の電動機の2種類の電動機を必要とする全て
の種類のものに適用し得る。例えば、コンテナクレーン
及びタイヤマウント式橋形クレーン等の他、天井走行ク
レーンにも適用し得る。
【0027】
【発明の効果】以上実施の形態とともに詳細に説明した
通り、〔請求項1〕に記載する発明は、巻上用モータと
左右の少なくとも2個の走行用モータとを有するクレー
ン装置において、走行用モータは1組の巻線を有する単
巻線モータで形成するとともに、巻上用モータは2組の
巻線を有する複巻線モータで形成する一方、走行用モー
タ又は巻上用モータの何れか一方を選択的に制御する2
個の制御手段を有し、走行用モータを制御する際には、
各制御手段で個別に走行用モータを制御するとともに、
巻上用モータを制御する際には、この巻上用モータの回
転数を検出する回転数検出手段の検出値に基づきこの検
出値が所定の指令値になるように上記各制御手段で複巻
線モータである巻上用モータの各巻線に供給する電流を
制御するようにしたので、第1巻線及び第2巻線に流れ
る電流によるトルクの合力を容易に行うことができるば
かりでなく、巻上用の電動機が1個だけになることで巻
上装置が小形化され、巻上駆動系の重量が軽減され、設
置スペースが減少し、クレーンに搭載し易くなり全体の
軽量化を図ることもできる。
【0028】〔請求項2〕に記載する発明は、巻上用モ
ータと左右の少なくとも2個の走行用モータとを有する
クレーン装置において、走行用モータは1組の巻線を有
する単巻線モータで形成するとともに、巻上用モータは
2組の巻線を有する複巻線モータで形成する一方、走行
用モータ又は巻上用モータの何れか一方を選択的に制御
する2個の制御手段を有し、走行用モータを制御する際
には、各走行用モータの回転数をそれぞれ検出する回転
数検出手段の各検出値に基づき各検出値がそれぞれ所定
の指令値になるように各制御手段で各走行用モータを制
御するとともに、巻上用モータを制御する際には、この
巻上用モータの回転数を検出する回転数検出手段の検出
値に基づきこの検出値が所定の指令値になるように各制
御手段で複巻線モータである巻上用モータの各巻線に供
給する電流を制御するようにしたので、〔請求項1〕に
記載する発明と同様の効果を得る。さらに、本発明によ
れば、走行用単巻線誘導電動機の回転速度も検出し、こ
れに基づき速度のフードバック制御を行っているので、
走行用単巻線誘導電動機による当該クレーン装置の走行
制御を高精度に行うことができる。
【0029】〔請求項3〕に記載する発明は、〔請求項
1〕又は〔請求項2〕に記載するクレーン装置が、 巻
上用モータと左右の少なくとも2個の走行用モータとの
何れか一方が、選択的に駆動されるコンテナクレーン又
はタイヤマウント式橋形クレーン等の橋形クレーンであ
るので、特にこれらの小形化、軽量化に寄与し得る。
【0030】〔請求項4〕に記載する発明は、〔請求項
1〕乃至〔請求項3〕の何れか一つに記載するクレーン
装置において、その走行用モータ及び巻上用モータを誘
導電動機で構成するとともに、各制御手段を当該誘導電
動機のベクトル制御を行うベクトルインバータで構成し
たので、堅牢で安価な駆動・制御システムを構築するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るクレーン装置
の駆動系を示すブロック線図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るクレーン装置
の駆動系を示すブロック線図である。
【図3】従来技術のクレーンに関する説明図で、(a)
はその巻上部を概念的に示す説明図、(b)はその駆動
制御方式を概念的に示す説明図である。
【図4】従来技術に係るクレーンの巻上部の他の例を概
念的に示す説明図である。
【図5】従来技術に係るクレーン装置の駆動系を示すブ
ロック線図である。
【符号の説明】
1 巻上用複巻線誘導電動機 1a 第1巻線 1b 第2巻線 2 走行用単巻線誘導電動機 3 走行用単巻線誘導電動機 4 パルスエンコーダ 5 パルスエンコーダ 6 パルスエンコーダ 11 ベクトルインバータ 12 ベクトルインバータ MC−1 電磁接触器 MC−2 電磁接触器 MC−3 電磁接触器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻上用モータと左右の少なくとも2個の
    走行用モータとを有するクレーン装置において、 走行用モータは1組の巻線を有する単巻線モータで形成
    するとともに、巻上用モータは2組の巻線を有する複巻
    線モータで形成する一方、走行用モータ又は巻上用モー
    タの何れか一方を選択的に制御する2個の制御手段を有
    し、走行用モータを制御する際には、各制御手段で個別
    に走行用モータを制御するとともに、巻上用モータを制
    御する際には、この巻上用モータの回転数を検出する回
    転数検出手段の検出値に基づきこの検出値が所定の指令
    値になるように上記各制御手段で複巻線モータである巻
    上用モータの各巻線に供給する電流を制御するようにし
    たことを特徴とするクレーン装置。
  2. 【請求項2】 巻上用モータと左右の少なくとも2個の
    走行用モータとを有するクレーン装置において、 走行用モータは1組の巻線を有する単巻線モータで形成
    するとともに、巻上用モータは2組の巻線を有する複巻
    線モータで形成する一方、走行用モータ又は巻上用モー
    タの何れか一方を選択的に制御する2個の制御手段を有
    し、走行用モータを制御する際には、各走行用モータの
    回転数をそれぞれ検出する回転数検出手段の各検出値に
    基づき各検出値がそれぞれ所定の指令値になるように各
    制御手段で各走行用モータを制御するとともに、巻上用
    モータを制御する際には、この巻上用モータの回転数を
    検出する回転数検出手段の検出値に基づきこの検出値が
    所定の指令値になるように各制御手段で複巻線モータで
    ある巻上用モータの各巻線に供給する電流を制御するよ
    うにしたことを特徴とするクレーン装置。
  3. 【請求項3】 [請求項1]又は[請求項2]に記載す
    るクレーン装置は、 巻上用モータと左右の少なくとも2個の走行用モータと
    の何れか一方が、選択的に駆動されるコンテナクレーン
    又はタイヤマウント式橋形クレーン等の橋形クレーンで
    あることを特徴とするクレーン装置。
  4. 【請求項4】 [請求項1]乃至[請求項3]の何れか
    一つに記載するクレーン装置において、 その走行用モータ及び巻上用モータを誘導電動機で構成
    するとともに、各制御手段を当該誘導電動機のベクトル
    制御を行うベクトルインバータで構成したことを特徴と
    するクレーン装置。
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