JP2001121931A - フロントサスペンション装置 - Google Patents

フロントサスペンション装置

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JP2001121931A
JP2001121931A JP30549099A JP30549099A JP2001121931A JP 2001121931 A JP2001121931 A JP 2001121931A JP 30549099 A JP30549099 A JP 30549099A JP 30549099 A JP30549099 A JP 30549099A JP 2001121931 A JP2001121931 A JP 2001121931A
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Sumitake Ichizaka
純壮 市坡
Koichi Tanaka
康一 田中
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ストラット式及びダブルウィッシュボーン式の
利点を併せ持ちながら操安性及び音振性能に同時に優れ
たフロントサスペンション装置を提供する。 【解決手段】ロアリンク46の一端をナックル40の下
部に回転可能に取付け、他端を車体側部材で上下揺動可
能に支持する。回動連結部材48を、ナックルの上部に
上下方向の軸回りに回転可能に配設する。ショックアブ
ソーバ56の上端をマウントインシュレータ72を介し
て車体側部材に揺動可能に連結する。アッパリンク50
の一端を車体側部材に、他端を連結部材に揺動可能に連
結する。また、アッパリンクを、車体側部材及び連結部
材に対して夫々1箇所の取付け部で取付け、両取付け部
の中心を結ぶ軸線LU と、連結部材の回転軸線とが交点
を持つように配置し、アッパリンクと連結部材との取り
付け部に軸線がアッパリンクの軸線LU と直交するよう
に弾性体ブッシュを配設する。また、マウントインシュ
レータを、車体前後方向の剛性を高くし、車幅方向の剛
性を低くした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のフロント
サスペンション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、ストラット形式のフロントサス
ペンション装置を示すものであり、前輪2を回転自在に
支持する車輪支持部材4と、外周にコイルスプリング6
を配設し、下端を車輪支持部材4に剛結合し、上端をマ
ウントインシュレータ8を介して車体側部材10に連結
したショックアブソーバ12と、略車幅方向に延在して
一端を弾性体ブッシュ14を介して車体側部材10に連
結し、他端をボールジョイント16を介して車輪支持部
材4の下部に連結したロアリンク18とを備えたサスペ
ンション装置であり、部品点数が少なく、軽量かつ安価
であり、レイアウト性にも優れているため、特にFF型
車の前輪用サスペンション装置として採用されている。
【0003】また、他のタイプのフロントサスペンショ
ン装置として、例えば特開平8−11513号公報に記
載されているダブルウィッシュボーン形式のサスペンシ
ョンを基本としたダブルリンク式フロントサスペンショ
ン装置が知られている。このダブルリンク式フロントサ
スペンション装置は、図9に示すように、前輪2を回転
自在に支持する車輪支持部材4と、略車幅方向に延在し
て一端が弾性体ブッシュ20を介して車体側部材10に
連結し、他端がボールジョイント22を介して車輪支持
部材4の下部に連結するロアリンク24と、車輪支持部
材4の上部に回動軸Pがボールジョイント22の揺動中
心を通る回動連結機構24を介して回動可能に連結され
て上方に延びるサードリンク26と、略車幅方向に延在
して一端が弾性体ブッシュ28を介して車体側部材10
に連結し、他端が弾性体ブッシュ30を介してサードリ
ンク26の上部と連結するアッパリンク32と、下部が
弾性体ブッシュ34を介してサードリンク26の下部に
連結し、上端がマウントインシュレータ36を介して車
体側部材10に連結するショックアブソーバ38とを備
えたサスペンション装置であり、ハイマウント・アッパ
リンクタイプとしたことにより、さらにジオメトリ変
化、コンプライアンスチューニングなどの設計自由度が
高いフロントサスペンション装置として採用されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図8で示し
たストラット形式のフロントサスペンション装置は、車
両旋回時に、転舵した前輪2に対する斜め前方から車幅
方向内方に向かう横力が入力すると、ロアリンク18及
びショックアブソーバ12が横力を規制する。また、制
動時や前輪駆動車のエンジンブレーキ、路面の不整など
により、前輪2に路面から車体前後方向の力が入力する
と、ショックアブソーバ12が車体前後方向の力を規制
する。そして、横力や車体前後方向の力に対してストラ
ット形式のフロントサスペンション装置の操縦安定性を
向上させるには、ショックアブソーバ12の上端に配置
したマウントインシュレータ8の軸直方向の剛性を高く
し、前輪2のキャンバ剛性、横剛性及びキャスタ剛性を
高める必要がある。
【0005】一方、図9で示したダブルリンク式フロン
トサスペンション装置は、車両旋回時に前輪2に横力が
入力すると、ロアリンク24及びアッパリンク24が横
力を規制し、ショックアブソーバ38は殆ど横力を受け
ない。また、路面の不整などにより前輪2に路面から車
体前後方向の力が入力する際にも、ロアリンク24及び
アッパリンク24が車体前後方向の力を規制する。そし
て、横力や車体前後方向の力に対してダブルリンク式フ
ロントサスペンションの装置の操縦安定性を向上させる
には、アッパリンク24の一端に配設した弾性体ブッシ
ュ28の弾性剛性を高くし、前輪2のキャンバ剛性、横
剛性及びキャスタ剛性を高める必要がある。
【0006】しかし、前述した2つのタイプのフロント
サスペンション装置は、以下に示す未解決の課題があ
る。すなわち、ストラット形式のフロントサスペンショ
ン装置は、マウントインシュレータ8が、横力及び車体
前後方向の力を同時に受け持っているので、操縦安定性
の設定自由度が低い。また、細かい凹凸が連続する路面
やロードノイズ、或いは突起乗り超え時等の前輪2から
の入力が伝達したときに対する室内への振動遮断、つま
り音振性能を向上させるためにはマウントインシュレー
タ8の剛性を低くしなければならないが、そうすると、
操縦安定性が低下してしまう。
【0007】また、ダブルリンク式フロントサスペンシ
ョン装置も、音振性能を向上させるためにはアッパリン
ク24の弾性体ブッシュ28の剛性を低くしなければな
らないが、やはりストラット形式のフロントサスペンシ
ョン装置と同様に、操縦安定性が低下してしまう。そこ
で、本発明は、ストラット形式及びダブルウィッシュボ
ーン形式の両者の利点を発揮しながら、キャンバ剛性、
横剛性及びキャスタ剛性を高めて操縦安定性を向上し、
同時に音振性能も向上させることができるフロントサス
ペンション装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係るフロントサスペンション装置は、車
輪を回転可能に支持する車輪支持部材と、一端を前記車
輪支持部材の下部に回転可能に取付け、他端を車体側部
材に上下揺動可能に支持されたロアリンクと、前記車輪
支持部材の上部に上下方向の軸回りに回転可能に配設さ
れた連結部材と、上端をマウントインシュレータを介し
て前記車体側部材に揺動可能に支持し、下部を前記連結
部材に取付けたショックアブソーバと、一端を車体側部
材に、他端を前記連結部材に揺動可能に支持されたアッ
パリンクと、操舵に伴い車幅方向に移動して前記車輪支
持部材を回動させるタイロッドとを備え、前記アッパリ
ンクを、前記車体側部材及び連結部材に対して夫々1箇
所の取付け部で取付け、両取付け部の中心を結ぶ軸線、
前記連結部材の回転軸線とが交点を持つように配置し、
前記アッパリンクと前記連結部材との取り付け部に、軸
線が前記アッパリンクの取り付け部の中心を結ぶ軸線と
直交するように弾性体ブッシュを配設するとともに、前
記マウントインシュレータを、車体前後方向の剛性を高
く設定し、車幅方向の剛性を低く設定した。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のフロントサスペンション装置において、弾性体内部
の車幅方向にスグリを形成して車幅方向の剛性を低く設
定したマウントインシュレータを使用している。
【0010】
【発明の効果】請求項1に係るフロントサスペンション
によると、アッパリンクを、車体側部材及び連結部材に
対して夫々1箇所の取付け部で取付け、両取付け部の中
心を結ぶ軸線と、前記連結部材の回転軸線とが交点を持
つように配置した構成としており、一本のアッパリンク
で済むので、重量及びコストを低減することができると
共に、レイアウトの自由度を向上させることができる。
【0011】そして、車輪に横力が作用するときには、
マウントインシュレータには横力が殆ど作用せず、アッ
パリンク及びロアリンクが横力に対する車輪支持部材の
車幅方向への移動を確実に規制し、キャンバ剛性及び横
剛性を高める。一方、前輪に路面から車体前後方向の入
力が作用したときには、連結部材及びマウントインシュ
レータが車体前後方向の入力を受けて車体前後方向の移
動を規制し、キャスタ剛性を高める。このように、本発
明は、キャンバ剛性、横剛性及びキャスタ剛性を高めて
操縦安定性を向上させることができる。
【0012】これと同時に、マウントインシュレータ
は、車体前後方向の剛性を高く設定し、車幅方向の剛性
を低く設定して全体剛性が低くなるので、細かい凹凸が
連続する路面やロードノイズ、或いは突起乗り超え時等
の車輪からの入力が伝達したときに対する室内への振動
遮断、つまり音振性能を向上させることができる。した
がって、本発明は、操縦安定性を向上させることができ
ると同時に、音振性能も向上させることができる。
【0013】さらに、本発明に係るマウントインシュレ
ータは、車体前後方向の入力に対して剛性を保っていれ
ばよいので、従来装置のように横力及び車体前後方向の
力を同時に受け持っているマウントインシュレータと比
較して、操縦安定性の設定自由度を高くすることができ
る。一方、請求項2記載の発明は、弾性体内部の車幅方
向にスグリを形成して車幅方向の剛性を低く設定した簡
便なマウントインシュレータを使用しているので、製造
コストの削減化を図ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態を示
す概略構成を示す斜視図であり、図中、40は前輪42
を回転自在に支持する車輪支持部材としてのナックルで
あって、中央部に前輪42の車軸を挿通支持する円筒部
40aが形成されていると共に、下端部40bにボール
ジョイント44を介してロアリンク46が連結され、上
端部40cに回動連結部材48を介してアッパリンク5
0及びストラット52が連結され、中央部後方側に突出
延長する支持部40dにタイロッド54が連結されてい
る。
【0015】ロアリンク46は、車幅方向に延長して配
設され、その外方端がボールジョイント44を介してナ
ックル40の下端部40bに、内方端が二股に分岐され
て夫々の端部が弾性体ブッシュ46a,46bを介して
サスペンションメンバー等の車体側部材(図示せず)に
連結され、平面からみてA字状に形成されている。した
がって、このロアリンク46では、ナックル40の上下
方向の移動即ちバウンド及びリバウンドは許容するが、
ナックル40の前後方向の移動に対してはこれを阻止す
ることになる。
【0016】回動連結部材48は、図2に示すように、
ナックル40の上端部40cに下端のボールジョイント
44の中心を通るキングピン軸LK の延長線に軸線を一
致させるようにして設けられた段付支持軸48aにベア
リング48b,48cで回動自在に支持された軸筒48
dを有する。この軸筒48dには、図3に示すように、
その車幅方向外方側にアッパリンク50を支持する後述
するアッパリンク50の軸線LU に対して直角な略水平
方向に延長した円筒支持部48eが形成され、軸筒48
dの車幅方向内方側には、ショックアブソーバ56を支
持する一対の支持部48f1 、48f2 が略車体前後方
向に離間して設けられている。そして、円筒支持部48
eには弾性体ブッシュ58が介挿されている。
【0017】アッパリンク50は、一本のI型リンクで
構成され、その車幅方向外側端に図3に示すように前記
回動連結部材48の弾性体ブッシュ58に挿通される回
動軸62が取付けられ、この回動軸62の回りに弾性体
ブッシュ58に内嵌する円筒状のカラー64が装着さ
れ、車幅方向内側端に車体側部材(図示せず)に支持す
る弾性体ブッシュ66が装着されている。
【0018】ここで、アッパリンク50は、図3に示す
ように、回動連結部材48の前方側を通り且つ車幅方向
外側端が内側端より前方側となるように車幅方向に対し
て斜めに且つ回動連結部材48の前方側の脇を通って配
設され、その両端の弾性体ブッシュ58及び66の軸方
向中心位置即ちブッシュに回転トルクを与えたときに動
かない揺動中心点O1 及びO2 間を結ぶ軸線LU が前記
回動連結部材48のキングピン軸LK (回転軸線)と交
点Pを形成するように配置されている。そして、アッパ
リンク50の回動連結部材48側の連結部がホイールの
内側に挿入されるように配置されている。
【0019】タイロッド54は、図示しないステアリン
グ装置に連結されている。さらに、ストラット52は、
前述したショックアブソーバ56とその回りに配設され
たスプリング68とで構成されている。そして、図3に
示すように、ショックアブソーバ56のシリンダチュー
ブの下部に、互いに略車両前後方向に離間した一対の連
結部70a、70bが設けられており、これら一対の連
結部70a、70bが、それぞれ回動連結部材48の一
対の支持部48f1 、48f2 と弾性体ブッシュを介し
て回動軸71a、71bに連結している。また、ショッ
クアブソーバ56の上方から突出するピストンロッドの
上端がマウントインシュレータ72及び取付板74を介
して車体側部材に取付けられている。
【0020】図4及び図5は、マウントインシュレータ
72及び取付板74の構造を示すものである。取付板7
4は、つば部74a及び円筒部74bを有するハット形
状の部材であり、前記円筒部74b内に、ピストンロッ
ド56bの上端に連結するロッド連結部材57が入り込
み、それらの内周面及び外周面の間に、マウントインシ
ュレータ72が加硫接着により接合されている。そし
て、つば部74aを貫通する連結ボルト(図示せず)に
より取付板74全体が車体側部材に取付けられている。
【0021】そして、図4に示すように、マウントイン
シュレータ72は、弾性体内部の車幅方向に向かう位置
にスグリ76が形成されており、これにより、車体前後
方向と比較して、車幅方向の剛性が低いマウントインシ
ュレータ72となっている。次に、上記実施形態の動作
を説明する。上記構成を有するサスペンションは、車体
の前後方向から見ると、ロアリンク46とアッパリンク
50とでダブルウィッシュボーン形式の構成を有し、車
幅方向から見るとストラット形式の構成を有するので、
両形式の長所を併せ持ち、短所を解消することができ
る。
【0022】すなわち、ホイールストロークに伴う前輪
42及びナックル40の動きは、前面から見た場合は、
ロアリンク46とアッパリンク50とで規制されて、ダ
ブルウィッシュボーン形式と同じものとなり、車幅方向
から見た場合はロアリンク46とショックアブソーバ5
6とによって規制されて、ストラット形式と同じものと
なる。
【0023】前輪42への入力に対しても同様で、車体
前後方向の入力に対してはロアリンク46とストラット
52とでその入力を受けるストラット形式と同じにな
り、横方向への入力に対してはロアリンク46とアッパ
リンク50とで入力を受けるダブルウィッシュボーン形
式と同じになる。すなわち、図6に示すように、車両の
旋回時などに路面から前輪42に車体内方に向かう横力
A が作用すると、ナックル40にもそのままの横力F
A が伝達される。このとき、ナックル40の下部では、
横力FA の分力F1 をロアリンク46が受け、ナックル
40の上部では横力FA の分力F2 をアッパリンク50
が受けて車幅方向の移動を規制する。この横力FA に対
して、ストラット52は回動連結部材48に、略車体前
後方向に位置する一対の連結部70a、70b及び一対
の支持部48f1 、48f2 が弾性体ブッシュを介して
回動軸71a、71bに回動自在に連結しているので、
殆ど抗力を発生しない。
【0024】そして、アッパリンク50は、車体側及び
回動連結部材5側で夫々一点で取付けられたI型リンク
であり、且つ弾性体ブッシュ58及び66の揺動中心を
結ぶリンク軸線LU がキングピン軸LK と交点Pをもっ
て交差してリンク軸線LU 上に横力FA に抗する大きな
抗力を発生するので、弾性体ブッシュ58及び66の捩
じれ、こじれによる微小な力を除くと、リンク軸線LU
上に圧縮又は引っ張りの軸力が働く。
【0025】この結果、横力FA が作用するときには、
ストラット52の上部に配設したマウントインシュレー
タ72には横力FA が殆ど作用せず、アッパリンク50
及びロアリンク46が横力FA に対するナックル40の
車幅方向への移動を確実に規制するので、キャンバ剛性
及び横剛性を高めることができる。そして、マウントイ
ンシュレータ72は、車幅方向にスグリ76を形成して
車体前後方向の剛性は高く、車幅方向の剛性が低い弾性
体としたが、キャンバ剛性及び横剛性に何等影響を与え
ない。
【0026】一方、前輪42に路面から車体前後方向の
入力FB が作用したときには、ストラット52と回動連
結部材48とを連結している一対の連結部70a、70
b及び一対の支持部48f1 、48f2 が略前後方向に
向いている通常状態では、ナックル40と回動連結部材
48との支持軸48aから回動連結部材48に前後方向
の入力が作用することになるが、この入力FB の分力F
3 を回動軸71a、71bが受け、車体前後方向の分力
4 をストラット52の上部に配設したマウントインシ
ュレータ72が受けて車体前後方向の移動を規制する。
【0027】この結果、車体前後方向の入力FB が作用
するときには、回動軸71a、71bとマウントインシ
ュレータ72が車体前後方向の入力FB を受けてナック
ル40の車体前後方向の移動を確実に規制するので、キ
ャスタ剛性を高めることができる。このように、本実施
形態では、横力FA が作用するときには、アッパリンク
50及びロアリンク46がナックル40の車幅方向への
移動を確実に規制してキャンバ剛性及び横剛性を高め、
車体前後方向の入力FB が作用するときには、一対の連
結部70a、70b及び一対の支持部48f1 、48f
2 を弾性体ブッシュを介して連結している回動軸71
a、71bとマウントインシュレータ72がナックル4
0のキャスタ剛性を高めているので、走行中の車体姿勢
が安定して操縦安定性を向上させることができるという
効果を得ることができる。
【0028】また、ストラット52の上部に配設したマ
ウントインシュレータ72は、車体前後方向の入力FB
は受けるが、横力FA は殆ど受けないので、車幅方向に
スグリ76を設けて全体剛性を低くすることができる。
このように マウントインシュレータ72の全体剛性を
低くすると、細かい凹凸が連続する路面やロードノイ
ズ、或いは突起乗り超え時等の前輪42からの入力が伝
達したときに対する室内への振動遮断、つまり音振性能
を向上させることができる。
【0029】したがって、本実施形態は、操縦安定性を
向上させることができると同時に、音振性能も向上させ
ることができる。また、本実施形態のマウントインシュ
レータ72は、車体前後方向の入力FBに対して剛性を
保っていればよいので、従来装置のように横力及び車体
前後方向の力を同時に受け持っていたマウントインシュ
レータと比較して、操縦安定性の設定自由度を高くする
ことができる。
【0030】また、マウントインシュレータ72は、弾
性体内部の車幅方向に向かう位置にスグリ76を形成し
ただけん簡便な構造により、車幅方向の剛性が低いマウ
ントインシュレータとしているので、製造コストの削減
化を図ることができる。さらに、アッパリンク50は、
車体側部材及びナックル40側で夫々一点で連結されて
いるので、特に転舵時のタイヤ、ホイールと取付部との
干渉などのレイアウト上の自由度が増すと共に、重量、
コストの低減が可能であり、さらに、ストラット52の
スプリング68のバネ定数、ロアリンク46及びアッパ
リンク50の長さを適宜選定するだけで、異なる車種の
サスペンションを構成することができ、異なる車種のサ
スペンションの共用化も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフロントサスペンション装置の実
施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に適用し得る連結部材の一例を示す断面図
である。
【図3】連結部材とアッパリンクとの接続関係を示す平
面図である。
【図4】本発明に係るマウントインシュレータを示す平
面図である。
【図5】図4のV −V 線矢視図である。
【図6】本発明のフロントサスペンション装置を車体前
後方向から示した模式図である。
【図7】本発明のフロントサスペンション装置を車幅方
向ら示した模式図である。
【図8】ストラット形式のフロントサスペンション装置
を車体前後方向から示した模式図である。
【図9】ダブルウィッシュボーン形式のサスペンション
を基本としたダブルリンク式フロントサスペンション装
置を車体前後方向から示した模式図である。
【符号の説明】
40 ナックル(車輪支持部材) 42 前輪(車輪) 46 ロアリンク 48 回動連結部材(連結部材) 48f1 、48f2 支持部 50 アッパリンク 52 ストラット 54 タイロッド 56 ショックアブソーバ 58 弾性体ブッシュ 66 弾性体ブッシュ 68 スプリング 70a、70b 連結部 71a、71b 回動軸 72 マウントインシュレータ 74 取付板 74a つば部 74b 円筒部 76 スグリ LU リンク軸線 LK キングピン軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪を回転可能に支持する車輪支持部材
    と、一端を前記車輪支持部材の下部に回転可能に取付
    け、他端を車体側部材に上下揺動可能に支持されたロア
    リンクと、前記車輪支持部材の上部に上下方向の軸回り
    に回転可能に配設された連結部材と、上端をマウントイ
    ンシュレータを介して前記車体側部材に揺動可能に支持
    し、下部を前記連結部材に取付けたショックアブソーバ
    と、一端を車体側部材に、他端を前記連結部材に揺動可
    能に支持されたアッパリンクと、操舵に伴い車幅方向に
    移動して前記車輪支持部材を回動させるタイロッドとを
    備え、前記アッパリンクを、前記車体側部材及び連結部
    材に対して夫々1箇所の取付け部で取付け、両取付け部
    の中心を結ぶ軸線、前記連結部材の回転軸線とが交点を
    持つように配置し、前記アッパリンクと前記連結部材と
    の取り付け部に、軸線が前記アッパリンクの取り付け部
    の中心を結ぶ軸線と直交するように弾性体ブッシュを配
    設するとともに、前記マウントインシュレータを、車体
    前後方向の剛性を高く設定し、車幅方向の剛性を低く設
    定したことを特徴とするフロントサスペンション装置。
  2. 【請求項2】 前記マウントインシュレータは、弾性体
    内部の車幅方向にスグリを形成して車幅方向の剛性を低
    く設定したことを特徴とする請求項1記載のフロントサ
    スペンション装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110525152A (zh) * 2019-10-18 2019-12-03 吉林大学 一种分布式驱动电动汽车轮边集成系统

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