JP2001121703A - インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置

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JP2001121703A
JP2001121703A JP30565899A JP30565899A JP2001121703A JP 2001121703 A JP2001121703 A JP 2001121703A JP 30565899 A JP30565899 A JP 30565899A JP 30565899 A JP30565899 A JP 30565899A JP 2001121703 A JP2001121703 A JP 2001121703A
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ink jet
jet recording
wiring
recording head
ink
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JP30565899A
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Hiroyuki Maru
博之 丸
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク不吐の誤検出が少ないインクジェット
記録ヘッドを低コストで提供する。 【解決手段】 本発明のインクジェット記録ヘッドは、
インクを吐出させるエネルギーを発生させる発熱抵抗体
と、その発熱抵抗体に流れる電流を検出する前記発熱抵
抗体の配線に隣接して配線された検出用配線とを有する
構成である。前記発熱抵抗体の配線と前記検出用配線と
は静電誘導で結合されていてもよい。その場合には、前
記検出用配線の電位を測定するための抵抗を有する構成
である。また、前記発熱抵抗体の配線と前記検出用配線
とは所定の相互インダクタンスで結合されていてもよ
い。その場合には、前記検出用配線に誘導される電位を
検出するための抵抗を有する構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクを吐出して
所望の画像を被記録媒体上に形成するためのインクジェ
ット記録ヘッド及びインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図12はインクジェット記録ヘッドの一
般的な構成を示す側断面図である。
【0003】図12に示すように、インクジェット記録
ヘッドは、インクを吐出する吐出口1と、インクを一時
的に貯蔵するインク室5と、インク室5と吐出口1を連
通するノズル2と、インクを吐出するためのエネルギー
を発生するヒーター3と、ヒーター3を駆動するための
パワートランジスタ6とを有する構成である。ヒーター
3及びパワートランジスタ6は、シリコン基板等からな
るヒーターボード上に設けられ、それらに接続されるア
ルミニウム等の配線(不図示)とともに成膜技術により
一体的に形成されている。
【0004】また、ヒーター3及びパワートランジスタ
6上にはインクがヒーターに触れることを防止するため
の保護膜4が形成されている。
【0005】上記のように構成されたインクジェット記
録ヘッドでは、インクタンク(不図示)からインク室5
に供給されたインクがノズル2に導かれ、吐出口1でメ
ニスカスを形成して保持される。このとき、パワートラ
ンジスタ6によってヒーター3を駆動することにより、
膜沸騰が生じてノズル内に気泡が発生し、この気泡の成
長によってインクが吐出口1から吐出される。
【0006】ここで、インクが何らかの原因によって吐
出されないことがある。
【0007】インクの不吐出には、大きく分けて以下に
記載する4つの原因が考えられる。
【0008】第1番目の原因として、ノズルの目詰まり
がある。長時間インクジェット記録装置が使用されない
場合、外気の影響等でインクの溶剤が気化し、色素がノ
ズルの中に固着してしまう。これがインクの流路を塞い
でしまい、インクの不吐出が起こる。
【0009】第2番目の原因として、ヒーターを駆動す
るパワートランジスタの不良がある。トランジスタが不
良になるか否かは製造プロセスに大きく左右されるが、
製造不良であれば検査によって出荷前に発見される。製
品が使用者に渡った後にトランジスタ不良が発生するこ
とはほとんど有り得ない。
【0010】第3番目の原因として、インク切れがあ
る。インクが無くなれば、当然、不吐出となる。
【0011】第4番目の原因として、ヒーターの断線が
ある。インクの吐出による印字を繰り返していると、ヒ
ーターとインクの間に設けられた保護膜が徐々に摩耗
し、インクが保護膜内を浸透してヒーターまで達してし
まうことがある。そうなると、熱や科学的変化等によっ
てヒーターへの配線が切れてしまうことがある。これに
よって、ヒーターに電流を供給することができなくな
り、インクの不吐出が起こる。
【0012】ただし、第1の原因であるノズルの目詰ま
りは、本来の印字の前にヒーターを発熱させ、吸引ポン
プやワイパーにより吐出口やノズル内に固着した色素を
除去する等の処置により解決されている。また、第2の
原因であるトランジスタの不良は、上記のように使用中
に発生することはほとんど有り得ない。さらに、第3の
原因であるインク切れは、インクの補充時期やインクジ
ェット記録ヘッドカートリッジの交換時期等を使用者に
知らせる必要があるため、インクの残量を測定すること
で別途検出している。
【0013】したがって、問題となるのは第4の原因で
あるヒーターの断線のみである。
【0014】インク不吐出の検出方法については、これ
までも多くの方法が考えられている。
【0015】例えば、特開平5−293968号公報に
は、実際には記録を行わない空吐出を行い、吐出前、吐
出後のヘッド温度の変化によって不吐出を検出する方法
が記載されている。また、特開平7−232440号公
報には、光学的にインクの残量などを測定して不吐出の
検出を行う方法が記載されている。
【0016】インクが吐出されない場合、当然、用紙な
どの記録媒体上に文字や絵などが記録されないという不
都合が起こる。したがって、インクの不吐出は何らかの
方法で使用者に知らせることが望ましく、そのためにイ
ンクの不吐出検出は重要な技術である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
インク不吐出の検出方法のうち、特開平5−29396
8号公報に記載された検出方法では外気温度の影響を受
ける。そして、正確な不吐出の検出を行うためには検出
感度を高くする必要があり、検出系の設計には困難が生
じるという問題があった。
【0018】また、特開平7−232440号公報に記
載された検出方法では、発光素子や受光素子などの光学
素子をヒーターボード等に設ける必要が有り、半導体プ
ロセスの複雑化等によって製造工程が増大し、また光学
素子等で部品コストが増大し、コストアップを招いてし
まうという問題があった。
【0019】本発明は上記したような従来技術の有する
問題を解決するためになされたものであり、インク不吐
の誤検出が少ないインクジェット記録ヘッドを低コスト
で提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のインクジェット記録ヘッドは、インクを吐出さ
せるエネルギーを発生させる電気的素子と、該電気的素
子に流れる電流を検出する検出手段と、を有する構成で
ある。
【0021】なお、前記電気的素子は、発熱抵抗体であ
ってよい。
【0022】また、前記検出手段は、前記発熱抵抗体が
絶縁状態か否かを検出してもよい。さらに、前記検出手
段は、前記発熱抵抗体の配線に隣接して配線された検出
用配線を有する構成であってよい。
【0023】さらにまた、前記発熱抵抗体の配線と前記
検出用配線とは静電誘導で結合されていてもよい。
【0024】その場合には、前記検出用配線の電位を測
定するための抵抗を有する構成としてもよい。
【0025】さらにまた、前記発熱抵抗体の配線と前記
検出用配線とは所定の相互インダクタンスで結合されて
いてもよい。
【0026】その場合には、前記検出用配線に誘導され
る電位を検出するための抵抗を有する構成であってよ
い。
【0027】一方、本発明のインクジェット記録装置
は、上記したうちのいずれかのインクジェット記録ヘッ
ドと、前記インクジェット記録ヘッドに電源を供給する
電源供給手段と、前記電位を所定の閾値と比較し、ヒー
ターの断線を判定する判定手段と、を有する構成であ
る。
【0028】よって、本発明のインクジェット記録ヘッ
ド及びインクジェット記録装置は、発熱抵抗体から検出
用配線に誘導される電圧または電流を監視することで、
インク不吐出の原因の中で唯一問題となるヒーターの断
線を検出できる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態について、
図面を参照して詳細に説明する。
【0030】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態のインクジェット記録ヘッドのヒーター
電流断を検出するヒーター電流センシング回路の構成を
示す回路図であり、図2は図1に示した回路の等価回路
である。
【0031】また、図3は第1の実施の形態のヒーター
電流の経路を示す概略接続図であり、図4は第1の実施
の形態のヒーターの配線の一構成例を示すレイアウト図
である。
【0032】図1において、本実施形態のヒーター電流
センシング回路は、インクジェット記録ヘッドの内部に
設けられ、ヒーターに電流を供給するための配線である
VH配線10に隣接して配線され、ヒーター電流の検出
を行うためのセンス配線20と、センス配線20と接地
電位との電位差を検出するための抵抗Rと、インクジェ
ット記録ヘッドの外部、例えばインクジェット記録装置
本体に設けられ、抵抗Rにより検出した電位差を所定の
閾値と比較してVH配線10の断線を判定するセンス端
子に接続された第1の判定回路21とを有する構成であ
る。VH配線10のVH端子には、インクジェット記録
装置本体の電源からケーブルで接続され、電源電圧から
ケーブルの配線インピーダンス分だけ電圧降下した電圧
Vsが印加されている。VH配線10とセンス配線20
とは隣接しているので、配線間に寄生容量Cが存在す
る。第1の判定回路21は、寄生容量Cによって抵抗R
の両端に現れた電位差を所定の閾値と比較してVH配線
10の断線と判断する。
【0033】寄生容量Cは、VH配線10とセンス配線
20とが隣接する距離が長いほど大きな値となり、また
それらの間隔が短いほど大きな値となり、静電誘導を起
こしやすくなる。
【0034】図2に示すように、ヒーター電流センシン
グ回路は、電圧電源Vs、寄生容量C、第1の判定回路
21、及び抵抗Rからなる等価回路で示すことができ
る。ここで、VH配線10に印加される電圧の角周波数
をωとすると、抵抗Rの両端に出力される電圧Vout
はjωCRVsとなる。
【0035】一方、図3に示すように、VH配線10は
ヒーター3やパワートランジスタ6が実装されている回
路基板であるヒーターボード50に形成され、VH配線
10のVH端子にはインクジェット記録装置本体にある
電源30からフレキシブルケーブル40によって電圧が
供給される。フレキシブルケーブル40には寄生抵抗R
cと寄生インダクタンスLcとがあり、ヒーターボード
50には、それらの合成インピーダンスZcによって電
源電圧から降下した電圧Vsが印加される。
【0036】図4に示すように、センス配線20は、寄
生容量Cを大きくとり検出を容易にするためにVH配線
10に隣接して配線されている。
【0037】したがって、VH配線10に流れているヒ
ーター電流に変化があると、図1に示した抵抗Rの両端
の電圧Voutが変化する。
【0038】そして、電圧Voutを、所定の閾値と比
較することでヒーター断線であると判断でき、容易にヒ
ーター断線を検出することができる。
【0039】なお、抵抗Rはインクジェット記録ヘッド
カートリッジ、キャリッジ、またはインクジェット記憶
装置本体のいずれに設けても良い。
【0040】また、第1の判定回路21は、インクジェ
ット記録ヘッド、インクジェット記録ヘッドカートリッ
ジ、またはキャリッジのいずれに設けても良い。
【0041】さらにまた、所定の閾値は、その時点で行
われているヒーター電流の制御によって流れるべき電流
量に対応する電圧Voutに基づいて決定した値である
ことが望ましく、ヒーター電流の制御に連動して変化し
てよい。
【0042】よって、第1の実施の形態のインクジェッ
ト記録ヘッドは、センス配線に設けた抵抗の両端の電圧
値を監視することで、インク不吐出の原因の中で唯一問
題となるヒーターの断線を検出でき、誤検出が少なく低
コストのインク不吐出検出を実現できる。
【0043】(第2の実施の形態)図5は本発明の第2
の実施の形態のインクジェット記録ヘッドのヒーター電
流の断を検出するヒーター電流センシング回路を示す回
路図ある。
【0044】図6は図5に示した回路の等価回路であ
る。
【0045】図7は第2の実施の形態のヒーターの配線
の一構成例を示すレイアウト図である。
【0046】図5において、本実施形態のヒーター電流
センシング回路は、インクジェット記録ヘッドの内部に
設けられ、ヒーターに電流を供給するための配線である
VH配線10に隣接して配置された、電流の検出を行う
ためのセンス配線20と、センス配線20の一方の端部
であるセンス1と接地電位との間に設けられた抵抗R2
及び、センス配線20の他方の端部であるセンス2と接
地電位との間に設けられた抵抗R3と、インクジェット
記録ヘッドの外部、例えばインクジェット記録装置本体
に設けられ、センス1端子とセンス2端子との電位差を
所定の閾値と比較してVH配線10の断線を判定し、通
知する第2の判定回路22とを有する構成である。VH
配線10に流れる電流Iinは、オンオフ制御された交
流信号である。VH配線10は、寄生抵抗R1を有し、
VH配線10に交流電流Iinが流れるとVH配線の付
近には磁束が生じる。磁束は隣接して配線されたセンス
配線20に鎖交し、相互インダクタンスMによってセン
ス配線20に誘導起電力が発生し誘導電流が流れる。第
2の判定回路22は、相互インダクタンスMによって現
れた電位差を所定の閾値と比較してVH配線10の断線
と判断してその旨通知する。
【0047】図6に示すように、図5に示したヒーター
電流センシング回路は、電流電源Iin、抵抗R1、相
互インダクタンスM、抵抗R2、R3、及び第2の判定
回路22とからなる等価回路で示すことができる。ここ
で、交流電流の角周波数をωとすると、出力される電圧
VoutはjωMIinとなる。
【0048】図7に示すようにセンス配線20は、相互
インダクタンスMを大きくとって検出を容易にするため
にVH配線10に隣接して配線されている。VH配線1
0の電位によって電圧Voutが現れる第1の実施の形
態と異なり、本実施形態ではVH配線10に流れる電流
によって電圧Voutが現れるので、VH配線10のセ
ンス配線20と隣接する部分は、センス配線20と隔離
しないように電流経路を分岐させていない。
【0049】したがって、VH配線10に所定の交流電
流Iinが流れているとき、センス1、センス2の端子
間には所定の電圧Voutが出力される。
【0050】そして、電圧Voutを所定の閾値と比較
することによってヒーター断線であると判断でき、容易
にヒーター断線を検出することができる。
【0051】なお、抵抗R2、R3は、インクジェット
記録ヘッドカートリッジ、キャリッジ、またはインクジ
ェット記憶装置本体のいずれに設けても良い。
【0052】また、第2の判定回路22は、インクジェ
ット記録ヘッド、インクジェット記録ヘッドカートリッ
ジ、またはキャリッジのいずれに設けても良い。
【0053】さらにまた、所定の閾値は、その時点で行
われているヒーター電流の制御によって流れるべき電流
量に対応する電圧Voutに基づいて決定した値である
ことが望ましく、ヒーター電流の制御に連動して変化し
てよい。
【0054】したがって、第2の実施の形態のインクジ
ェット記録ヘッドは、センス配線に誘導される電流によ
ってセンス1とセンス2との間に発生する電圧値を監視
することで、第1の実施の形態と同様の作用および効果
を生じる。
【0055】以上、本発明の要部の実施例についての説
明を行ったが、以下に、本発明に好ましく適用可能な他
の適用例について説明を行う。
【0056】まず、上記実施の形態に係るインクジェッ
ト記録ヘッドを搭載したインクジェット記録ヘッドカー
トリッジを概略説明する。
【0057】図8は、前述したインクジェット記録ヘッ
ドを含むインクジェット記録ヘッドカートリッジの模式
的分解斜視図であり、インクジェット記録ヘッドカート
リッジは、主に液体吐出ヘッド部200と液体容器14
0とから概略構成されている。
【0058】液体吐出ヘッド部200は、素子基板15
1、吐出口が開口した天板153、押さえバネ128、
液体供給部材130、アルミベースプレート(支持体)
120等から成っている。素子基板151には、前述の
ように液体に熱を与えるための発熱抵抗体が、複数個、
列状に設けられている。この素子基板151と天板15
3との接合によって、吐出される液体が流通する液流路
(不図示)が形成される。押さえバネ128は、天板1
53に素子基板151方向への付勢力を作用させる部材
であり、この付勢力により素子基板151、天板153
と、後述する支持体120とを良好に一体化させてい
る。天板と素子基板とを例えば接着剤などで接合する場
合には、この押さえバネはなくてもよい。支持体120
は、素子基板151等を支持するためのものであり、こ
の支持体120上にはさらに素子基板151に接続し電
気信号を供給するためのプリント配線基板123や、装
置側と接続することで装置側と電気信号のやりとりを行
うためのコンタクトパッド124が配置されている。
【0059】液体容器140は、液体吐出ヘッド部20
0に供給される液体を収容している。液体容器140の
外側には、液体吐出ヘッド部200と液体容器140と
の接続を行う接続部材を配置するための位置決め部14
4と、接続部材を固定するための固定軸145が設けら
れている。液体の供給は、液体容器140の液体供給路
142、143から接続部材を介して液体供給部材13
0の液体供給131、132に供給され、各部材の液供
給路133、129、153cを介して共通液室に供給
される。ここでは液体容器140から液体供給部材13
0への液体の供給を2つの経路に分けて行っているが、
必ずしも分けなくてもよい。
【0060】なお、この液体容器140には、液体の消
費後に液体を再充填して使用してもよい。このためには
液体容器140に液体注入口を設けておくことが望まし
い。又、液体吐出ヘッド部200と液体容器140とは
一体であってもよく、分離可能としてもよい。
【0061】図9は、前述のインクジェット記録ヘッド
を搭載したインクジェット記録装置の概略構成を示して
いる。本実施例の形態では特に吐出液体としてインクを
用いたインクジェット記録装置IJRAを用いて説明す
る。インクジェット記録装置のキャリッジ(走査装置)
HCは、インクを収容する液体容器140と液体吐出ヘ
ッド部200とが着脱可能なヘッドカートリッジを搭載
しており、被記録媒体搬送手段で搬送される記録紙等の
被記録媒体170の幅方向(矢印a,b方向)に往復移
動する。なお、液体容器と液体吐出ヘッド部とは互いに
分離可能な構成になっている。
【0062】図9では不図示の駆動信号供給手段からキ
ャリッジHC上の液体吐出手段に駆動信号が供給される
と、この信号に応じて液体吐出ヘッド部200から被記
録媒体170に対して記録液体が吐出される。
【0063】また、本例のインクジェット記録装置にお
いては、被記録媒体搬送手段とキャリッジHCを駆動す
るための駆動源としてのモータ161、駆動源からの動
力をキャリッジHCに伝えるためのギア162、16
3、及びキャリッジ軸164等を有している。この記録
装置によって、各種の被記録媒体に対して液体を吐出す
ることで良好な画像の記録物を得ることができた。
【0064】図10は、本発明のインクジェット記録ヘ
ッドを適用したインクジェット記録装置を動作させるた
めの装置全体のブロック図である。
【0065】記録装置は、ホストコンピュータ300よ
り印字情報を制御信号として受ける。印字情報は印字装
置内部の入出力インタフェイス301に一時保存される
と同時に、記録装置内で処理可能なデータに変換され、
ヘッド駆動信号供給手段を兼ねるCPU302に入力さ
れる。CPU302はROM303に保存されている制
御プログラムに基づき、前記CPU302に入力された
データをRAM304等の周辺ユニットを用いて処理
し、印字するデータ(画像データ)に変換する。
【0066】またCPU302は前記画像データを記録
用紙上の適当な位置に記録するために、画像データに同
期して記録用紙およびヘッド200を移動する駆動用モ
ータ306を駆動するための駆動データを作る。画像デ
ータおよびモータ駆動データは、各々ヘッドドライバ3
07と、モータドライバ305を介し、ヘッド200お
よび駆動モータ306に伝達され、それぞれ制御された
タイミングで駆動され画像を形成する。
【0067】上述のような記録装置に適用でき、インク
等の液体の付与が行われる被記録媒体としては、各種の
紙やOHPシート、コンパクトディスクや装飾板等に用
いられるプラスチック材、布帛、アルミニュウムや銅等
の金属材、牛皮、豚皮、人工皮革等の皮革材、木、合板
等の木材、竹材、タイル等のセラミックス材、スポンジ
等の三次元構造体等を対象とすることができる。
【0068】また、上記記録装置として、各種の紙やO
HPシート等に対して記録を行うプリンタ装置、コンパ
クトディスク等のプラスチック材に記録を行うプラスチ
ック用記録装置、金属板に記録を行う金属用記録装置、
皮革に記録を行う皮革用記録装置、木材に記録を行う木
材用記録装置、セラミックス材に記録を行うセラミック
ス用記録装置、スポンジ等の三次元網状構造体に対して
記録を行う記録装置、又、布帛に記録を行う捺染装置等
をも含むものである。
【0069】また、これらのインクジェット記録装置に
用いる吐出液としては、夫々の被記録媒体や記録条件に
合わせた液体を用いればよい。
【0070】次に、本発明のインクジェット記録ヘッド
を記録ヘッドとして用い、被記録媒体に対して記録を行
う、インクジェット記録システムの一例を説明する。
【0071】図11は、前述した本発明のインクジェッ
ト記録ヘッドを用いたインクジェット記録装置の構成を
説明するための模式図である。本実施の形態におけるイ
ンクジェット記録ヘッドは、被記録媒体の記録可能幅に
対応した長さに360dpiの間隔で吐出口を複数配し
たフルライン型のヘッドであり、イエロー(Y)、マゼ
ンダ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色に
対応した4つのヘッド201a〜201dをホルダ20
2によりX方向に所定の間隔を持って互いに平行に固定
支持されている。
【0072】これらのヘッド201a〜201dに対し
てそれぞれ駆動信号供給手段を構成するヘッドドライバ
307から信号が供給され、この信号に基づいて各ヘッ
ド201a〜201dの駆動が成される。各ヘッド20
1a〜201dには、吐出液としてY。M、C、Bkの
4色のインクがそれぞれインク容器204a〜204d
から供給されている。
【0073】また、各ヘッド201a〜201dの下方
には、内部にスポンジ等のインク吸収部材が配されたヘ
ッドキャップ203a〜203dが設けられており、非
記録時に各ヘッド201a〜201dの吐出口を覆うこ
とでヘッド201a〜201dの保守を成すことができ
る。
【0074】符号206は、先の例で説明したような各
種、被記録媒体を搬送するための搬送手段を構成する搬
送ベルトである。搬送ベルト206は、各種ローラによ
り所定の経路に引き回されており、モータドライバ30
5に接続された駆動用ローラにより駆動される。
【0075】本インクジェット記録装置においては、記
録を行う前後に被記録媒体に対して各種の処理を行う前
処理装置251および後処理装置252をそれぞれ被記
録媒体搬送経路の上流と下流に設けている。
【0076】前処理と後処理は、記録を行う被記録媒体
の種類やインクの種類に応じて、その処理内容が異なる
が、例えば、金属、プラスチック、セラミックス等の被
記録媒体に対しては、前処理として、紫外線とオゾンの
照射を行い、その表面を活性化することでインクの付着
性の向上を図ることができる。また、プラスチック等の
静電気を生じやすい被記録媒体においては、静電気によ
ってその表面にゴミが付着しやすく、このゴミによって
良好な記録が妨げられる場合がある。このため、前処理
としてイオナイザ装置を用い被記録媒体の静電気を除去
することで、被記録媒体からゴミの除去を行うとよい。
また、被記録媒体として布帛を用いる場合には、滲み防
止、染着率の向上等の観点から布帛にアルカリ性物質、
水溶性物質、合成高分子、水溶性金属塩、尿素およびチ
オ尿素から選択される物質を付与する処理を前処理とし
て行えばよい。前処理としては、これに限らず、被記録
媒体の温度を記録に適切な温度にする処理等であっても
よい。
【0077】一方、後処理は、インクが付与された被記
録媒体に対して熱処理、紫外線照射等によるインクの定
着を促進する定着処理や、前処理で付与し未反応で残っ
た処理剤を洗浄する処理等を行うものである。
【0078】なお、本例では、ヘッド201a〜201
dとしてフルラインヘッドを用いて説明したが、これに
限らず、前述したような小型のヘッドを被記録媒体の幅
方向に搬送して記録を行う形態のものであってもよい。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、以下のよ
うな効果を有する。
【0080】発熱抵抗体から検出用配線に誘導される電
圧または電流を監視することで、インク不吐の原因の中
で唯一問題となるヒーターの断線を検出できるため、誤
検出が少ないインク不吐出検出が可能なインクジェット
記録ヘッド及びインクジェット記録装置を低コストで実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のインクジェット記
録ヘッドのヒーター電流断を検出するヒーター電流セン
シング回路の構成を示す回路図である。
【図2】図1に示した回路の等価回路である。
【図3】第1の実施の形態のヒーター電流の経路を示す
概略接続図である。
【図4】第1の実施の形態のヒーターの配線の一構成例
を示すレイアウト図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態のインクジェット記
録ヘッドのヒーター電流の断を検出するヒーター電流セ
ンシング回路を示す回路図ある。
【図6】図5に示した回路の等価回路である。
【図7】第2の実施の形態のヒーターの配線の一構成例
を示すレイアウト図である。
【図8】前述したインクジェット記録ヘッドを含むイン
クジェット記録ヘッドカートリッジの模式的分解斜視図
である。
【図9】インクジェット記録ヘッドを搭載したインクジ
ェット記録装置の概略構成図である。
【図10】本発明のインクジェット記録ヘッドを適用し
たインクジェット記録装置を動作させるための装置全体
のブロック図である。
【図11】本発明のインクジェット記録ヘッドを用いた
インクジェット記録装置の構成を説明するための模式図
である。
【図12】インクジェット記録ヘッドの一般的な構成を
示す側断面図である。
【符号の説明】
10 VH配線 20 センス配線 21 第1の判定回路 22 第2の判定回路 30 電源 40 フレキシブルケーブル 50 ヒーターボード

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出させるエネルギーを発生さ
    せる電気的素子と、 該電気的素子に流れる電流を検出する検出手段と、を有
    するインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記電気的素子は、 発熱抵抗体である請求項1記載のインクジェット記録ヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、 前記発熱抵抗体が絶縁状態か否かを検出する請求項2記
    載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は、 前記発熱抵抗体の配線に隣接して配線された検出用配線
    を有する請求項3記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記発熱抵抗体の配線と前記検出用配線
    とは静電誘導で結合されている請求項4記載のインクジ
    ェット記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記検出用配線の電位を測定するための
    抵抗を有する請求項5記載のインクジェット記録ヘッ
    ド。
  7. 【請求項7】 前記発熱抵抗体の配線と前記検出用配線
    とは所定の相互インダクタンスで結合されている請求項
    4記載のインクジェット記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記検出用配線に誘導される電位を検出
    するための抵抗を有する請求項7記載のインクジェット
    記録ヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の
    インクジェット記録ヘッドと、 前記インクジェット記録ヘッドに電源を供給する電源供
    給手段と、 前記電位を所定の閾値と比較し、ヒーターの断線を判定
    する判定手段と、を有するインクジェット記録装置。
JP30565899A 1999-10-27 1999-10-27 インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置 Pending JP2001121703A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016159543A (ja) * 2015-03-03 2016-09-05 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッドの検査装置及び方法、並びに液体吐出ヘッド

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