JP2001121471A - ロータリカットオフ装置 - Google Patents

ロータリカットオフ装置

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JP2001121471A
JP2001121471A JP30736999A JP30736999A JP2001121471A JP 2001121471 A JP2001121471 A JP 2001121471A JP 30736999 A JP30736999 A JP 30736999A JP 30736999 A JP30736999 A JP 30736999A JP 2001121471 A JP2001121471 A JP 2001121471A
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anvil
cylinder
sheet
rotary
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Hiroshi Ishibuchi
浩 石渕
Tadashi Itoyama
正 糸山
Toshihide Kato
利英 加藤
Hiroyuki Suzuki
啓之 鈴木
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータリカットオフ装置に関し、ナイフの押
し込み側と反対側のライナに座屈を発生させることなく
段ボールシート切断できるようにする。 【解決手段】 回転自在に支承されたナイフシリンダ1
の外周面上に装着されたナイフ2と、ナイフシリンダ1
に対峙して回転自在に支承されたアンビルシリンダ7の
外周面上に装着された凸状の押し付け部材8との間に走
行する段ボールシート101を挟み込み、段ボールシー
ト101を切断する。その際のナイフ2と押し付け部材
8との係合位置を、段ボールシート101の厚さ方向中
央又は略中央に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば段ボール等
の段ボールシート板材の製造ラインに配置され、前工程
から連続的に給送される段ボールシートを所定の長さに
切断するロータリカットオフ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のロータリカットオフ装置として
は、例えば、図9及び図10に示すようなものがあり、
図9はその一部を破断して示す正面図、図10は図9の
IX−IX矢視断面図である。図9に示すように、従来のロ
ータリカットオフ装置では、段ボールシート(シート)1
01が給送されるシートパスライン101L(図10参
照)の上下に位置する上側ナイフシリンダ102と下側
ナイフシリンダ103(なお、この上側ナイフシリンダ
02及び下側ナイフシリンダ103は、以下、単にナイ
フシリンダ102,103ということがある)とを対設
させたもので、この両ナイフシリンダ102,103
は、その両端部(製造ライン両側部)に立設されたフレー
ム104a,104bに対し、軸受105,106を介
して回転自在に軸支されるように構成されている。
【0003】また、上側ナイフシリンダ102の両端側
には、歯車107が固着され、下側ナイフシリンダ10
3の両側端にも同様に歯車108が固着されており、こ
れらの歯車107,108は、同一歯数であって互いに
噛み合うようになっている。つまり、歯車107,10
8が同一歯数で且つ噛み合うことにより、上側ナイフシ
リンダ102と下側ナイフシリンダ103とが同期して
対向回転するようになっている。
【0004】さらに、これらのナイフシリンダ102,
103には、それぞれ、周上に螺状のナイフ113,1
14が装着されており、ナイフシリンダ102,103
の対向回転により一回転に一度、このナイフ113,1
14が係合し、この係合点が順次ナイフシリンダ10
2,103の軸方向(一方の片側端から他方端)へ移動す
ることにより、シートパスライン101L上を走行する
段ボールシート101が切断される。また、図9に示す
符号109は回転駆動の動力を与える電動機であり、こ
の電動機109は、モータ軸110へ嵌着された歯車1
11を下側ナイフシリンダ103の軸端へ嵌着された歯
車112へ噛み合わせ、動力を伝達するようになってい
る。
【0005】このような構成により、シート101が給
送される際には、シートパスライン101Lの上下に併
設された一対のナイフシリンダ102,103を対向回
転させることによって、上下ナイフ113,114が各
々装着されたナイフシリンダ102,103の回転に伴
って噛み合わされ、シート101が分離切断される。し
かし、上述のようなロータリカットオフ装置では、給送
速度に対応してシート101を要求される所定の長さで
正確に切断するため、上下のナイフシリンダ102,1
03を加減速後に等速回転させる回転制御が必要とな
る。つまり、上述のロータリカットオフ装置は、両ナイ
フ113,114を係合させる切断方式であるため、ナ
イフシリンダ102,103を対向回転させるための回
転慣性GD2総和が大きくなってしまうという課題があ
る。
【0006】また、ナイフシリンダ102,103の回
転慣性に加え、同期のための連結歯車(歯車111,1
12)の回転慣性が、駆動源である電動機109への負
荷となり、電動機109としては、大馬力のものを用意
する必要がある。その対応手段として、ナイフシリンダ
102,103及び歯車107,108,111,11
2等の回転系の回転慣性を小さくすることも考えられる
が、回転慣性を小さくすることは、ナイフシリンダ10
2,103の曲げ剛性及び、ねじり剛性を小さくするこ
とになるため、ナイフ113,114の切れ味を劣化さ
せたり、ナイフ113,114が正確に係合せず、切断
不能となったりする場合がある。
【0007】また、ナイフ113,114の噛み合わせ
調整には、切断品質を得るために、適正な予圧力あるい
は隙間設定が必要であり、機械系においてはバックラッ
シュの除去装置及び構成部品の製作精度や組立精度が要
求されるため、高度の技術力、調整時間及び労力に加
え、駆動歯車の製作にも高精度を要し、製作コストが高
騰するなどの課題もある。
【0008】さらに、上述したように、ナイフ113,
114間の相互接触及び摺動がこの方式の基本的な切断
機構となっているため、ナイフ摩擦の増加が避けられ
ず、定期的あるいは突発的なナイフ刃合わせ調整や刃先
研削及び交換に関わる頻度が増加し、装置の稼働率や生
産性を著しく低下させる不具合もある。そこで、上述の
課題を解決するために、例えば、図11及び図12に示
すようなロータリカットオフ装置が提案されている。図
11はロータリカットオフ装置の一部を破断して示す正
面図、図12は図11のXI−XI矢視断面図である。
【0009】図11において、ナイフ115が周上に螺
旋状に装着され回転自在に軸支されたナイフシリンダ1
16と、このナイフシリンダ116に平行して配置され
上記ナイフ115がナイフシリンダ116の回転に伴
い、ナイフシリンダ116の片側端より他方端に向け漸
次係合するように回転自在に軸支されたアンビル嵌着ロ
ール(アンビルシリンダ)117とにより構成されてい
る。そして、このナイフシリンダ116は、電動機11
8によってシート101のライン速度と同調した速度で
切断動作に入るように、切断長に応じて加減速制御さ
れ、回転するものである。なお、この電動機118は、
例えば、サーボモータにより構成されており、図示しな
い制御装置により制御されている。
【0010】また、アンビル嵌着ロール117は、電動
機118とは別の電動機119によってシート101の
ライン速度に同調して回転駆動されるもので、この電動
機119によって、図9にて上述したものとほぼ同様
に、モータ軸110へ嵌着された歯車へ嵌着された歯車
120がアンビル嵌着ロール117の軸端へ嵌着された
歯車121へ噛み合わされ、動力が伝達されるようにな
っている。なお、図12に示すように、このアンビル嵌
着ロール117には、板状のアンビル部(アンビル板材)
122が継ぎ部を有して無端状に嵌着されている。
【0011】このような構成により、シート101が給
送される際には、アンビル嵌着ロール117は、シート
101の走行速度に同調して回転駆動されるとともに、
ナイフシリンダ116は所定の切断長を得るための次の
切断動作に入るように、シート101の走行速度に同調
して加速から減速、あるいは減速から加速する回転制御
を受けてナイフシリンダ116上のナイフ115がシー
ト101のライン速度と同調した速度で切断動作に入
る。そして、アンビル嵌着ロール117上のアンビル部
122の一方端より他方端に係合が進められる。
【0012】従って、この場合は、加減速制御すべきナ
イフシリンダ116が一方でよいため、回転慣性(G
2)を小さくすることができ、これにより、駆動手段の
電動機118の小型化を図ることができ、速度制御も容
易になる。また、上下のロール(ナイフシリンダ116
及びアンビル嵌着ロール117)の一方にのみナイフ1
15が装着されているので、ナイフ同士の刃合わせ調整
も不要となり、高度な技能あるいは技術は必要とされな
くなる。
【0013】ところが、図11に示すアンビル嵌着ロー
ル117は、板状の材料(アンビル部122)を捲き付け
て単一刃に対向するアンビルとして構成しているため、
切断中には、アンビル部122への押し込み傷や打ち傷
を避けることができない。また、アンビル部122が打
ち傷等の傷を受けると、くさび効果により周方向に延性
を示し、初期時のアンビル径がこの伸びによって拡大し
てしまう。このため、不自然な波打ち等の変形が生じ、
早い時期に使用できなくなってしまう。
【0014】さらに、このアンビル部122を超硬セラ
ミックス等の硬質材として構成した場合、これらの硬質
材は脆性物質であるため、ロール(アンビル嵌着ロール
117等)への嵌着に際して曲げ変更を与えると破壊
し、実用上数十分の1mmの厚さ以下の材料に制約され
てしまう。即ち、耐久性を考慮したできるだけ厚みの大
きいアンビルが要求される中で、これは実現性のない方
式であるといえる。
【0015】なお、この場合のほかに、アンビル嵌着ロ
ール117を板状のアンビル部122を捲き付けたもの
とせず、硬質の一体型あるいは中実のアンビルによるシ
リンダ(アンビルシリンダ)として構成した場合、このシ
リンダは上側のナイフシリンダ116による切断荷重を
受けるための十分な剛性をもたせる必要があることか
ら、大径で大質量のものにしなければならず、さらに、
実質は表層のみしか使用しないため、不経済となり、さ
らには省資源化に逆行することになってしまう。
【0016】そこで、さらに、図13及び図14に示す
ようなロータリカットオフ装置が提案されている。図1
3はロータリカットオフ装置の一部を破断して示す正面
図、図14は図13のXIII−XIII矢視断面図である。図
13及び図14に示すように、このロータリカットオフ
装置は、段ボールシート101の製造ラインに配置さ
れ、ナイフ2を外周面上に装着され回転自在に支承され
たナイフシリンダ1と、このナイフシリンダ1と平行に
配置されナイフ2がナイフシリンダ1の回転に伴いナイ
フ2の一端から他端に向け漸次当接・係合する円筒状の
アンビル部(アンビルシリンダ)7とを有し、ナイフシリ
ンダ1のナイフ2とアンビル部7との間に、連続的に給
送されて走行するシート101を挟み込み、このシート
101を切断するものである。
【0017】ナイフ2は、その切断時受圧方向へ変位可
能に、シート101を切断するための切断力に対向可能
な弾性力を有するスプリング(弾性体支持機構)36を
介してナイフシリンダ1に支持されている。アンビル部
7は、その軸部両端をそれぞれフレーム4a,4bに軸
受9a,9bを介して回転自在に支承されており、その
少なくとも一方の軸端は、歯車10,11を介して電動
機12に連結されている。これらの歯車10,11、電
動機12により、アンビル部7をシート101の走行速
度と同調して回転駆動する駆動系が構成されている。ま
た、ナイフシリンダ1は、その軸部両端をそれぞれフレ
ーム4a,4bに軸受5a,5bを介して回転自在に支
承されており、一方の軸端には電動機6が連結され、こ
の電動機6により回転駆動されるようになっている。
【0018】ナイフの弾性支持機構について説明する
と、図14に示すように、ナイフシリンダ1には、その
本体の軸方向に亘って溝34が刻設され、溝34の入口
部分には、ボルト等によって固定具35に固着されたナ
イフ2が装着されている。このようにして装着されたナ
イフ2は、溝34内を出没可能にしうるスプリング36
によって支持されている。一体化された固定具35とナ
イフ2とは、ボルト37aによって固着されたストッパ
37によって、溝34からの飛び出しの規制が行われる
ようになっている。
【0019】このロータリカットオフ装置では、上述の
ようにナイフ2がシート101の切断時受圧方向へ変位
可能に支持されているので、アンビル部7の状態に応じ
て、シート101にかかるナイフ2の圧力をより正確に
調整できる。また、このロータリカットオフ装置では、
シート101が給送される際に、アンビルシリンダ7
が、シート101の走行速度に同調して回転駆動される
とともに、ナイフシリンダ1が、図示しない検出器にて
測定されたシート101の走行移動長に基づき、所定の
切断長まで移動したときに切断動作に入れるよう、シー
ト101の走行速度と略一致した回転速度で加速から減
速、あるいは減速から加速する回転制御を電動機12に
より連結歯車10,11を介して受ける。
【0020】その後、切断動作としては、ナイフシリン
ダ1上に螺状に装着されたナイフ2がシート101を介
してアンビル部7の一方端に係合することに始まり、漸
次、シート101を切り離しながら軸方向に係合を進
め、シート101の他端部での係合をもって切断を完了
する。このとき、ナイフ2とアンビル部7との間の係合
負荷は、上述のようなバネ系(スプリング36)に大き
く影響するもので、ナイフ2及びアンビル部7にバネ系
を固着させることにより、アンビル部7へ入る傷を減少
させることが可能である。
【0021】このようなロータリカットオフ装置によれ
ば、スプリング36等の弾性体支持機構を介してナイフ
2をナイフシリンダ1で支持しているため、ナイフ2と
アンビル部7との係合圧力をゼロもしくは極小に設定し
たうえでの切断を実現でき、ナイフ2及びアンビル部7
の摩耗あるいは摩滅を皆無ないし極小とすることができ
る。
【0022】また、先のロータリカットオフ装置(図1
1及び図12)で生じていたアンビル嵌着ロール(図1
1及び図12の符号117参照)の切断中あるいは切断
繰り返しによるアンビル押し込み傷、打ち傷の進展に伴
う板材破断、板材として延性伸びによるアンビル板材
(図11、図12の符号122参照)のうねり、波打ち
等の変形が発生することはなく、好適なアンビル部7を
提供することができる。
【0023】更に、微妙な調整等の高度な技能や技術を
必要とすることなく、極めて容易に速度制御を行なうこ
とができる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ロータリカットオフ装置(図13及び図14参照)には
次のような課題がある。図15は片刃ナイフの押し込み
により生じるシート折れ発生メカニズムの概略図であ
る。ナイフ2によるシート101の切断は、ナイフ2が
上ライナ14,中芯16,下ライナ15を完全に押し潰
した時点から始まり、アンビル部7に接触する寸前に終
了する。ナイフ2を押し込んだときのシート101の挙
動は切断位置〔センターライン(C.L.)〕の上下流でほぼ
対称であるため、ここでは上流側でのシート101の挙
動について説明する。
【0025】図15(a)に示すように、走行中のシー
ト101は、センターライン(C.L.)の上流側のA1,A
2点において、バタツキ防止のための押さえロール1
9,19により上下方向から拘束されている。センター
ライン(C.L.)においては、B2点において下ライナ15
側がアンビル部7と接触しており、ナイフ2はB2点上
方のB1点から下方向に向けて押し込まれる。ナイフ2
がシート101の上ライナ14に接触した時点での、A
1点〜B1点間の距離L1とA2点〜B2点間の距離L
2とは等しい。
【0026】次に、図15(b)に示すようにナイフ2
がB1′点まで押し込まれると、上ライナ14はナイフ
2によりセンターライン(C.L.)方向に引っ張られるた
め、A1点はセンターライン(C.L.)方向へΔL1だけ移
動する(A1′点)。このとき、上ライナ14と下ライ
ナ16とは中芯16を介して段ボール構造体(段ボール
シート101)を構成しているため、上ライナ14のA
1点がΔL1移動すると、それに応じて下ライナ15の
A2点もΔL2だけセンターライン(C.L.)方向へ移動し
ようとする。
【0027】しかしながら、下ライナ15は中芯16の
段頂部で糊付けにより上下方向に拘束されているため、
図15(c)に示すように、A2点がA2′点までΔL
2だけセンターライン(C.L.)方向へ移動することにより
下ライナ15にはΔL2分の座屈が生じシート折れが発
生する。つまり、上述のロータリカットオフ装置のよう
に片刃切断で段ボールを切断しようとすれば、ナイフ2
と接触するライナ14と反対側のライナ15に、幅方向
に亘って図15(c)に示すようなシート折れ(座屈)
が発生し、段ボール製品として使用できなくなるという
課題が生じてしまうのである。
【0028】また、上記の課題は、上述のロータリカッ
トオフ装置のようにナイフを直接アンビル部に押し付け
る構成のものにのみ生じる課題ではない。例えば、特開
平8−112798号公報に記載の技術のように、プレ
ーンロータ(アンビルシリンダ)にナイフを直接押し付
けるのではなくプレーンロータにナイフの受け台として
の周面部材を取りつけて、この周面部材にナイフを押し
付けて段ボールシートを切断するようにした構成におい
ても、同様に生じる課題である。
【0029】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、ナイフの押し込み側と反対側のライナに座屈
を発生させることなく段ボールシート切断できるように
した、ロータリカットオフ装置を提供することを目的と
する。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の本発明のロータリカットオフ装置
は、ナイフを外周面上に装着され回転自在に支承された
ナイフシリンダと、凸状の押し付け部材を外周面上に装
着され該ナイフシリンダに対峙して回転自在に支承され
たアンビルシリンダとをそなえ、該ナイフシリンダの該
ナイフと該アンビルシリンダの該押し付け部材との間に
走行する段ボールシートを挟み込み、該段ボールシート
を切断するロータリカットオフ装置であって、該段ボー
ルシートの切断時の該ナイフと該押し付け部材との係合
位置を、該段ボールシートの厚さ方向中央又は略中央に
設定したことを特徴としている。
【0031】請求項2記載の本発明のロータリカットオ
フ装置は、請求項1記載のロータリカットオフ装置にお
いて、該押し付け部材を該アンビルシリンダに対して着
脱自在に構成したことを特徴としている。請求項3記載
の本発明のロータリカットオフ装置は、請求項1又は2
記載のロータリカットオフ装置において、該押し付け部
材の先端を面状に形成したことを特徴とすることを特徴
としている。
【0032】請求項4記載の本発明のロータリカットオ
フ装置は、請求項3記載のロータリカットオフ装置にお
いて、該押し付け部材の先端面を該アンビルシリンダと
同心の円弧状に形成したことを特徴としている。請求項
5記載の本発明のロータリカットオフ装置は、請求項1
〜4の何れかの項に記載のロータリカットオフ装置にお
いて、該ナイフ及び/又は該押し付け部材を、その切断
時受圧方向へ変位可能に、該段ボールシートを切断する
ための切断力に対抗可能な弾性力を有する弾性支持機構
を介して支持していることを特徴としている。
【0033】請求項6記載の本発明のロータリカットオ
フ装置は、請求項5記載のロータリカットオフ装置にお
いて、該ナイフ及び/又は該押し付け部材を、外部から
の作動油の供給により油圧を発生する油圧機構により弾
性支持していることを特徴としている。請求項7記載の
本発明のロータリカットオフ装置は、請求項1〜6の何
れかの項に記載のロータリカットオフ装置において、該
ナイフシリンダ及び該アンビルシリンダの回転速度を、
少なくとも該ナイフと該押し付け部材とが係合している
間は、該段ボールシートの走行速度よりも速くすること
を特徴としている。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図3は本発明の第1実施形
態としてのロータリカットオフ装置を示すものである。
まず、図1,図2を用いて本実施形態のロータリカット
オフ装置の構成について説明する。なお、図1,図2に
おいて、前記した従来のロータリカットオフ装置と同一
の部位については図中同一の符号を付して示している。
【0035】図1,図2に示すように、本ロータリカッ
トオフ装置は、段ボールシート101の製造ラインに配
置され、ナイフ2を外周面上に装着され回転自在に支承
されたナイフシリンダ1と、このナイフシリンダ1に平
行に配置されたアンビル押し付け刃(凸状の押し付け部
材)8を外周面上に装着された円筒状のアンビルシリン
ダ7とを有し、ナイフシリンダ1のナイフ2とアンビル
シリンダ7のアンビル押し付け刃8との間に、連続的に
給送されて走行する帯状の段ボールシート101を挟み
込み、このシート101を適宜の長さに切断するもので
ある。
【0036】ナイフ2は超硬質鋼で形成され、ボルト等
によって固定具35に固着されている。そして、ナイフ
シリンダ1の軸方向に亘って螺状に刻設された溝34に
外挿され、支持具37により溝34内に固定されてい
る。アンビル押し付け刃8は炭素鋼やセラミクス等の硬
質材で形成され、アンビルシリンダ7の軸方向に亘って
螺状に刻設された溝43に外挿されている。そして、こ
の溝43内にそなえられたバネ定数200〜500kg
f/cm程度の弾性スプリング(弾性支持機構)42に
より支持され、支持具41によって溝43からの飛び出
しが防止されている。アンビル押し付け刃8の先端は平
面状に形成され、その先端平面部の幅は5mm程度であ
り、ナイフ2の先端部に比べて十分に幅広く形成されて
いる。
【0037】本ロータリカットオフ装置では、ナイフ2
とアンビル押し付け刃8とは、図2に示すように、シー
ト101の厚さ方向の中間部(好ましくは厚さ方向の中
央近傍)で係合するように互いの位置関係が設定されて
いる。そして、シート101の切断動作は、ナイフシリ
ンダ1上に螺状に装着されたナイフ2が、シート101
を介してアンビルシリンダ7上に螺状に装着されたアン
ビル押し付け刃8の一方端に係合することに始まり、上
下方向から漸次シート101を押し潰し切り離しながら
係合を進め、シート101の他端部での係合をもってシ
ート101の切断を完了するようになっている。
【0038】なお、ナイフシリンダ1は、その軸部両端
をそれぞれフレーム4a,4bに軸受5a,5bを介し
て回転自在に支承されており、一方の軸端には電動機6
が連結され、この電動機6により回転駆動されるように
なっている。アンビルシリンダ7は、その軸部両端をそ
れぞれフレーム4a,4bに軸受9a,9bを介して回
転自在に支承されており、その一方の軸端は、歯車1
0,11を介して電動機12に連結されている。これら
の歯車10,11、電動機12により、アンビルシリン
ダ7を回転駆動する駆動系が構成されている。
【0039】そして、これらのナイフシリンダ1,アン
ビルシリンダ7は互いに同期して回転駆動されるように
なっており、少なくとも両者が係合している間、すなわ
ち、シート101の切断動作に入っている間は、その回
転速度がシート101の走行速度よりも速くなるように
制御されている。本発明の第1実施形態としてのロータ
リカットオフ装置は、上述のように構成されているので
段ボールシートの切断時には次のように作用する。以
下、図3を参照しながら本ロータリカットオフ装置の作
用について説明する。なお、ナイフ2を押し込んだとき
のシート101の挙動は切断位置〔センターライン(C.
L.)〕の上下流でほぼ対称であるため、ここでは上流側
でのシート101の挙動について説明する。
【0040】図3(a)に示すように、シート101
は、センターライン(C.L.)の上流側のA1,A2点にお
いて、バタツキ防止のための押さえロール19,19に
より上下方向から拘束された状態で走行ラインに沿って
走行している。そして、図示しない検出器にて測定した
シート101の移動長が所定の切断長に達したところ
で、ナイフシリンダ1,アンビルシリンダ7の回転によ
りナイフ2がセンターライン(C.L.)のB1点から下方向
に向けて上ライナ14に押し込まれるとともに、アンビ
ル押し付け刃8がB2点から上方向に向けて下ライナ1
5に押し込まれる。ナイフ2,アンビル押し付け刃8が
シート101の上ライナ14,下ライナ15にそれぞれ
接触した時点での、A1点〜B1点間の距離L1とA2
点〜B2点間の距離L2とは等しい。
【0041】そして、図3(b)に示すように、ナイフ
2の先端がB1点からB1′点まで押しこまれ、アンビ
ル押し付け刃8の先端がB2点からB2′点まで押しこ
まれると、まず、上ライナ14はナイフ2によりセンタ
ーライン(C.L.)方向に引っ張られるため、上記のA1点
はセンターライン(C.L.)方向へΔL1だけ移動する(A
1′点)。一方、下ライナ15もアンビル押し付け刃8
によりセンターライン(C.L.)方向に引っ張られるため、
上記のA2点はセンターライン(C.L.)方向へΔL2だけ
移動する(A2′点)。2つの移動量ΔL1,ΔL2は
略同じであり、ナイフ2とアンビル押し付け刃8とが係
合した時点での、A1′点〜B1′点間の距離L1′と
A2′点〜B2′点間の距離L2′とは略等しくなる。
【0042】解決しようとする課題(図15参照)でも
説明したように、段ボールシートのシート折れは、上ラ
イナからナイフを押し込んだときに、上ライナがナイフ
の刃先とシートの接触部方向に引き寄せられると同時に
下ライナもナイフのセンターライン方向に水平移動しよ
うとするが、下ライナは中芯により上ライナに拘束され
ているため水平移動できずに座屈することにより発生す
る。
【0043】ところが、本ロータリカットオフ装置のよ
うに、ナイフ2とアンビル押し付け刃8とによりシート
101を上下ライナ14,15両側から追い込み、シー
ト厚さ方向の中間部で切断すれば、下ライナ15も上ラ
イナ14に拘束されることなく上ライナ14と同時にシ
ート厚さの中間部方向に引き込まれるため、下ライナ1
5の座屈によるシート折れは発生しない。
【0044】このように本実施形態のロータリカットオ
フ装置によれば、従来のロータリカットオフ装置のよう
に段ボールシートの切断時にナイフの押し込み側と反対
側のライナに座屈が発生することがなく、シート折れの
ない段ボール製品に使用して好適な段ボールシート片を
製造することができるという利点がある。また、アンビ
ルシリンダ7に使用される硬質材はアンビル押し付け刃
8の部分だけなので、従来の硬質アンビルシリンダ方式
と比較して低コスト高寿命で、メンテナンスも遥かに容
易という利点もある。
【0045】また、アンビル押し付け刃8の先端は幅5
mm程度の面状に形成され、ナイフ2の先端部に比べて
十分に広いため、回転同期の調整は従来のロータリカッ
トオフ装置のように両ナイフシリンダの同期を取る場合
と比較すれば遥かに容易である。また、ナイフ2と接触
して摩耗するのはアンビル押し付け刃8のみであるの
で、アンビル押し付け刃8のみを取り外して交換すれば
よいという利点もある。
【0046】また、ナイフシリンダ1のナイフ2,アン
ビルシリンダ7のアンビル押し付け刃8が係合している
間は、その回転速度がシート101の走行速度よりも速
くなるように制御されているので、シート101の搬送
が係合したナイフ2及びアンビル押し付け刃8により妨
げられることがない。よって、搬送妨害による上下ライ
ナ14,15の座屈を防止することができるという利点
もある。さらに、本実施形態では、アンビル押し付け刃
8を弾性スプリング42により支持しているので、シー
ト101の切断時に設定切断荷重以上の負荷がかかって
も、弾性スプリング42の変位により余分の負荷は吸収
される。したがって、アンビル押し付け刃8にかかる負
荷が低減され、摩耗や受傷を避けることができるという
利点もある。
【0047】次に、本発明の第2実施形態としてのロー
タリカットオフ装置について図4を参照しながら説明す
る。本実施形態は基本的には第1実施形態と同構成であ
るが、ナイフ2及びアンビル押し付け刃8の支持構造に
相違がある。なお、図4において、第1実施形態と同一
の部位については図中同一の符号を付して示している。
【0048】まず、ナイフ2の支持構造について説明す
ると、図4に示すように、ナイフシリンダ1の軸方向に
亘って溝34が刻設され、溝34内にはバネ定数200
〜500kgf/cm程度の弾性スプリング36がそな
えられている。そして、ナイフ2はボルト等によって固
定具35に固着された状態でこの溝34に外挿され、弾
性スプリング(弾性支持機構)36によって溝34内を
出没可能に支持されている。一体化された固定具35と
ナイフ2とは、支持具37によって、溝34からの飛び
出しの規制が行なわれるようになっている。
【0049】一方、アンビル押し付け刃8は、アンビル
シリンダ7の軸方向に亘って螺状に刻設された溝43に
外挿されている。そして、支持具41によってアンビル
シリンダ7に固定されている。なお、ナイフ2とアンビ
ル押し付け刃8との位置関係は第1実施形態と同様に、
シート101の厚さ方向の中間部で互いに係合するよう
に設定されている。また、ナイフ2,アンビル押し付け
刃8の材質,形状は第1実施形態と同様であり、ナイフ
シリンダ1,アンビルシリンダ7の駆動機構及び制御も
第1実施形態と同様であるので、これらについての説明
は省略するものとする。
【0050】また、シート101の切断動作についても
第1実施形態と同様であり(図3参照)、ここでは説明
を省略するものとする。本発明の第2実施形態としての
ロータリカットオフ装置は上述のように構成されている
ので、段ボールシートの切断時にナイフの押し込み側と
反対側のライナに座屈が発生することがなく、シート折
れのない段ボール製品に使用して好適な段ボールシート
片を製造することができる等、第1実施形態と同様の利
点がある他、シート101の切断時に設定切断荷重以上
の負荷がかかっても、弾性スプリング36の変位により
余分の負荷は吸収されるので、ナイフ2にかかる負荷が
低減され、摩耗や受傷を避けることができるという利点
がある。
【0051】次に、本発明の第3実施形態としてのロー
タリカットオフ装置について図5を参照しながら説明す
る。なお、図5において、上述の実施形態と同一の部位
については図中同一の符号を付して示している。本実施
形態のロータリカットオフ装置の特徴は、ナイフ2,ア
ンビル押し付け刃8ともに固定されていることにある。
つまり、図5に示すように、ナイフ2はボルト等によっ
て固定具35に固着された状態で、ナイフシリンダ1の
軸方向に亘って刻設された溝34に外挿され、支持具3
7により溝34内に固定されている。
【0052】一方、アンビル押し付け刃8は、アンビル
シリンダ7の軸方向に亘って螺状に刻設された溝43に
外挿されている。そして、支持具41によってアンビル
シリンダ7に固定されている。なお、ナイフ2とアンビ
ル押し付け刃8との位置関係は第1,2実施形態と同様
に、シート101の厚さ方向の中間部で互いに係合する
ように設定されている。また、ナイフ2,アンビル押し
付け刃8の材質,形状、ナイフシリンダ1,アンビルシ
リンダ7の駆動機構及び制御については第1,第2実施
形態と同様である。シート101の切断動作についても
第1,第2実施形態と同様であり(図3参照)、ここで
は説明を省略するものとする。
【0053】本発明の第3実施形態としてのロータリカ
ットオフ装置は上述のように構成されているので、切断
荷重が小さくナイフ2,アンビル押し付け刃8に加わる
負荷が小さい場合は、本実施形態のように簡素な構造に
よっても、段ボールシートの切断時にナイフの押し込み
側と反対側のライナに座屈が発生することがなく、シー
ト折れのない段ボール製品に使用して好適な段ボールシ
ート片を製造することができる等、上述の第1、第2実
施形態と同様の利点が得られる。
【0054】次に、本発明の第4実施形態としてのロー
タリカットオフ装置について図6を参照しながら説明す
る。なお、図6において、上述の実施形態と同一の部位
については図中同一の符号を付して示している。本実施
形態のロータリカットオフ装置の特徴は、第2実施形態
と同様にナイフ2を弾性支持したことにあるが、第2実
施形態のように弾性スプリングのばね力で支持するので
はなく、油圧により支持するようになっている。つま
り、図6に示すように、ナイフシリンダ1の軸方向に亘
って溝34が螺状に刻設され、溝34内には油圧チュー
ブ(油圧機構)38がそなえられている。そして、ナイ
フ2は図示しないボルト等によって固定具35に固着さ
れた状態でこの溝34に外挿され、油圧チューブ38に
よって支持されている。
【0055】油圧チューブ38は、ナイフシリンダ1の
中心軸上に形成された送油孔1aと連通しており、送油
孔1aには外部の油圧供給装置40につながる送油管3
9がロータリージョイント39aを介して連結されてい
る。ロータリージョイント39aにはシールが施されて
いるので、油漏れによりシート101が油で汚染される
ようなことはない。
【0056】そして、油圧チューブ38には油圧供給装
置40から作動油が供給され、油圧チューブ38はこの
作動油の油圧により一体化された固定具35とナイフ2
とを支持するようになっている。なお、一体化された固
定具35とナイフ2とは、図示しない支持具によって、
溝34からの飛び出しの規制が行なわれるようになって
いる。
【0057】なお、アンビル押し付け刃8の支持構造は
第2実施形態と同様であり、アンビルシリンダ7の軸方
向に亘って螺状に刻設された溝43に外挿され、図示し
ない支持具によってアンビルシリンダ7に固定されてい
る。また、ナイフ2とアンビル押し付け刃8との位置関
係は第1〜3実施形態と同様に、シート101の厚さ方
向の中間部で互いに係合するように設定されている。ま
た、ナイフ2,アンビル押し付け刃8の材質,形状、ナ
イフシリンダ1,アンビルシリンダ7の駆動機構及び制
御については上述の第1〜3実施形態と同様である。シ
ート101の切断動作についても第1〜3実施形態と同
様であり(図3参照)、ここでは説明を省略するものと
する。
【0058】本発明の第4実施形態としてのロータリカ
ットオフ装置は上述のように構成されているので、上述
の各実施形態と同様に、段ボールシートの切断時にナイ
フの押し込み側と反対側のライナに座屈が発生すること
がなく、シート折れのない段ボール製品に使用して好適
な段ボールシート片を製造することができる等の利点が
得られる他、シート切断時に設定切断荷重以上の負荷が
かかっても、油圧チューブ38の変位により余分の負荷
を吸収できるので、ナイフ2にかかる負荷が低減され、
摩耗や受傷を避けることができるという利点もある。特
に、油圧チューブ38の油圧は、油圧供給装置40から
の作動油の供給量により制御することができるので、ナ
イフ2にかかる負荷を任意に調整することができるとい
う利点もある。
【0059】次に、本発明の第5実施形態としてのロー
タリカットオフ装置について図7を参照しながら説明す
る。なお、図7において、上述の実施形態と同一の部位
については図中同一の符号を付して示している。本実施
形態のロータリカットオフ装置の特徴は、第1実施形態
と同様にアンビル押し付け刃8を弾性支持したことにあ
るが、第1実施形態のように弾性スプリングのばね力で
支持するのではなく、油圧により支持するようになって
いる。つまり、図7に示すように、アンビルシリンダ7
の軸方向に亘って溝43が刻設され、溝43内には溝3
4内には油圧チューブ(油圧機構)48がそなえられて
いる。そして、アンビル押し付け刃8は溝43内に外挿
され、支持具41によって溝43からの飛び出しを防止
されながら油圧チューブ48の油圧によって支持されて
いる。
【0060】油圧チューブ48への給油経路の構造は第
4実施形態と同様であり、ここでは図示していないが、
油圧チューブ48はアンビルシリンダ7の中心軸上に形
成された送油孔と連通しており、送油孔には外部の油圧
供給装置につながる送油管がロータリージョイントを介
して連結されている。また、ロータリージョイントには
シールが施されているので、油漏れによりシートが油で
汚染されるようなことはない。
【0061】なお、ナイフ2の支持構造は第1実施形態
と同様であり、ボルトによって固定具35に固着された
状態で、ナイフシリンダ1の軸方向に亘って螺状に刻設
された溝34にこの溝34に外挿され、図示しない支持
具によってナイフシリンダ1に固定されている。また、
ナイフ2とアンビル押し付け刃8との位置関係は第1〜
4実施形態と同様に、シート101の厚さ方向の中間部
で互いに係合するように設定されている。また、ナイフ
2,アンビル押し付け刃8の材質,形状、ナイフシリン
ダ1,アンビルシリンダ7の駆動機構及び制御について
は上述の第1〜4実施形態と同様である。シート101
の切断動作についても第1〜4実施形態と同様であり
(図3参照)、ここでは説明を省略するものとする。
【0062】本発明の第5実施形態としてのロータリカ
ットオフ装置は上述のように構成されているので、上述
の各実施形態と同様に、段ボールシートの切断時にナイ
フの押し込み側と反対側のライナに座屈が発生すること
がなく、シート折れのない段ボール製品に使用して好適
な段ボールシート片を製造することができる等の利点が
得られる他、シート切断時に設定切断荷重以上の負荷が
かかっても、油圧チューブ48の変位により余分の負荷
を吸収できるので、ナイフ2にかかる負荷が低減され、
摩耗や受傷を避けることができるという利点もある。特
に、油圧チューブ48の油圧は、作動油の供給量により
制御することができるので、ナイフ2にかかる負荷を任
意に調整することができるという利点もある。
【0063】最後に、本発明の第6実施形態としてのロ
ータリカットオフ装置について図8を参照しながら説明
する。なお、図8において、上述の実施形態と同一の部
位については図中同一の符号を付して示している。本実
施形態のロータリカットオフ装置は、アンビル押し付け
刃8の先端形状に特徴がある。ナイフ2,アンビル押し
付け刃8の支持構造,材質,位置関係、ナイフシリンダ
1,アンビルシリンダ7の駆動機構及び制御については
上述の第1〜5実施形態と同様であり、シート101の
切断動作についても第1〜5実施形態と同様である(図
3参照)。そこで、これらについての説明は省略して、
ここでは本実施形態の特徴であるアンビル押し付け刃8
の先端形状のみについて説明する。
【0064】本実施形態では、図8中の拡大部分に示す
ようにアンビル押し付け刃8の先端面を曲率Rの円弧状
に形成している。円弧状の先端面の幅(円弧の長さ)は
5mm程度であり、ナイフ2の先端部に比べて十分に広
く形成している。この先端面の曲率Rはアンビル押し付
け刃8先端とアンビルシリンダ7の回転軸と間の距離に
等しい。すなわち、本実施形態では、アンビル押し付け
刃8の先端面はアンビルシリンダ7と同心の円上に位置
するようになっている。このため、ナイフ2とアンビル
押し付け刃8とが係合するときの摩擦が低減される上、
アンビル押し付け刃8がシート101をナイフ2に押し
付ける際にエッジがシート101に引っ掛かってしまう
ことが無い。
【0065】したがって、本実施形態のロータリカット
オフ装置によれば、上述の第1〜第5実施形態の利点を
得ながら、係合時の摩擦を低減することによりナイフ2
やアンビル押し付け刃8の磨耗をより抑えることができ
るとともに、切断時のエッジの引っ掛かりによるシート
101の座屈を防止することができるという利点があ
る。
【0066】以上、本発明のロータリカットオフ装置に
ついて6つの実施形態を説明したが、本発明は上述の実
施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱
しない範囲で種々変形して実施することができる。例え
ば、上述の実施形態では、ナイフ2,アンビル押し付け
刃8を弾性支持する弾性支持機構として、スプリングを
そなえた場合(第1,第2実施形態)と、油圧チューブ
(第4,第5実施形態)をそなえた場合とを説明した
が、本発明に適用でき得る弾性支持機構としては上述の
機構に限定されるものではなく、例えばゴム材でも適用
可能である。
【0067】また、上述の第1,第2,第4,第5実施
形態では、ナイフ2,アンビル押し付け刃8の何れか一
方を弾性支持機構で支持した場合について説明したが、
ナイフ2,アンビル押し付け刃8ともに弾性支持機構に
より支持してもよい。その際には、異なる機構で支持す
るように、例えば、ナイフ2は弾性スプリングで支持
し、アンビル押し付け刃8は油圧チューブで支持するよ
うにしてもよい。
【0068】また、上述の実施形態にかかる図面では、
ナイフシリンダ1をシートラインの上側に配置し、アン
ビルシリンダ7を下側に配置した場合について示してい
るが、ナイフシリンダ1を下側に、アンビルシリンダ7
を上側に配置することも勿論可能である。
【0069】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のロータリ
カットオフ装置(請求項1〜7)によれば、段ボールシ
ートを挟み込んで切断するナイフと凸状の押し付け部材
とを、段ボールシートの厚さ方向中央又は略中央で係合
させるので、切断時には段ボールシートの上ライナも下
ライナも共に切断部に引き込まれるようになり、従来の
ようにナイフの押し込み側と反対側のライナに座屈が発
生することがなく段ボールシートを切断することができ
るという利点がある。
【0070】また、押し付け部材をアンビルシリンダに
対して着脱自在に構成した場合には、使用により押し付
け部材が摩耗したときにはアンビルシリンダはそのまま
に押し付け部材のみを交換すればよいという利点がある
(請求項2)。また、押し付け部材の先端を面状に形成
した場合には、ナイフとの接触部分を大きくできるの
で、ナイフシリンダとアンビルシリンダとの回転同期の
調整が容易になるという利点がある(請求項3)。
【0071】特に、押し付け部材の先端面をアンビルシ
リンダと同心の円弧状に形成した場合には、さらに、ナ
イフと押し付け部材との係合時の摩擦を低減して、ナイ
フの摩耗を抑えたり、エッジを無くして段ボールシート
との引っ掛かりを防止することができるという利点もあ
る(請求項4)。また、ナイフ及び/又は押し付け部材
を、その切断時受圧方向へ変位可能に、段ボールシート
を切断するための切断力に対抗可能な弾性力を有する弾
性支持機構を介して支持している場合には、シートの切
断時に設定切断荷重以上の負荷がかかっても、弾性支持
機構により余分の負荷は吸収されるので、ナイフにかか
る負荷が低減され、摩耗や受傷を避けることができると
いう利点がある(請求項5)。
【0072】特に、ナイフ及び/又は押し付け部材を、
外部からの作動油の供給により油圧を発生する油圧機構
により弾性支持している場合には、作動油の供給量によ
り弾性支持力を任意に調整することができるという利点
がある(請求項6)。さらに、ナイフシリンダ及びアン
ビルシリンダの回転速度を、少なくともナイフと押し付
け部材とが係合している間は、段ボールシートの走行速
度よりも速くなるように制御する場合には、段ボールシ
ートの搬送が係合したナイフや押し付け部材に妨げられ
て上下ライナが座屈してしまうことを防止することがで
きるという利点がある(請求項7)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としてのロータリカット
オフ装置の構成を示す正面方向概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態としてのロータリカット
オフ装置の構成を示す図1のI−I矢視側断面図であ
る。
【図3】本発明の第1実施形態としてのロータリカット
オフ装置にかかる切断時のシート挙動を説明するための
図である。
【図4】本発明の第2実施形態としてのロータリカット
オフ装置の構成を示す側断面図であり、第1実施形態の
図2に相当する図である。
【図5】本発明の第3実施形態としてのロータリカット
オフ装置の構成を示す側断面図であり、第1実施形態の
図2に相当する図である。
【図6】本発明の第4実施形態としてのロータリカット
オフ装置の構成を示す正面方向概略図であり、一部断面
を示している。
【図7】本発明の第5実施形態としてのロータリカット
オフ装置の構成を示す側断面図であり、第1実施形態の
図2に相当する図である。
【図8】本発明の第6実施形態としてのロータリカット
オフ装置の構成を示す側断面図であり、アンビル押し付
け刃の先端部分については拡大して示している。
【図9】従来のロータリカットオフ装置の正面の概略図
である。
【図10】図9に示すロータリカットオフ装置における
IX−IX矢視断面図である。
【図11】従来の他のロータリカットオフ装置の正面の
概略図である。
【図12】図11に示すロータリカットオフ装置におけ
るXI−XI矢視断面図である。
【図13】従来の他のロータリカットオフ装置の正面の
概略図である。
【図14】図13に示すロータリカットオフ装置におけ
るXIII− XIII矢視断面図である。
【図15】従来のロータリカットオフ装置にかかる切断
時のシート挙動を説明するための図である。
【符号の説明】
1 ナイフシリンダ 2 ナイフ 4a,4b フレーム 5a,5b,9a,9b 軸受 6,12 電動機 7 アンビルシリンダ 8 アンビル押し付け刃(押し付け部材) 10,11 歯車 13 モータ軸 14 上ライナ 15 下ライナ 16 中芯 19 押さえロール 34 溝 35 固定具 35a ボルト 38,48 油圧チューブ(弾性支持機構) 36,42 スプリング(弾性支持機構) 40 油圧供給装置 37,41 支持具 101 段ボールシート
フロントページの続き (72)発明者 加藤 利英 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社三原製作所内 (72)発明者 鈴木 啓之 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社三原製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナイフを外周面上に装着され回転自在に
    支承されたナイフシリンダと、 凸状の押し付け部材を外周面上に装着され該ナイフシリ
    ンダに対峙して回転自在に支承されたアンビルシリンダ
    とをそなえ、 該ナイフシリンダの該ナイフと該アンビルシリンダの該
    押し付け部材との間に走行する段ボールシートを挟み込
    み、該段ボールシートを切断するロータリカットオフ装
    置であって、 該段ボールシートの切断時の該ナイフと該押し付け部材
    との係合位置を、該段ボールシートの厚さ方向中央又は
    略中央に設定したことを特徴とする、ロータリカットオ
    フ装置。
  2. 【請求項2】 該押し付け部材を該アンビルシリンダに
    対して着脱自在に構成したことを特徴とする、請求項1
    記載のロータリカットオフ装置。
  3. 【請求項3】 該押し付け部材の先端を面状に形成した
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載のロータリカッ
    トオフ装置。
  4. 【請求項4】 該押し付け部材の先端面を該アンビルシ
    リンダと同心の円弧状に形成したことを特徴とする、請
    求項3記載のロータリカットオフ装置。
  5. 【請求項5】 該ナイフ及び/又は該押し付け部材を、
    その切断時受圧方向へ変位可能に、該段ボールシートを
    切断するための切断力に対抗可能な弾性力を有する弾性
    支持機構を介して支持していることを特徴とする、請求
    項1〜4の何れかの項に記載のロータリカットオフ装
    置。
  6. 【請求項6】 該ナイフ及び/又は該押し付け部材を、
    外部からの作動油の供給により油圧を発生する油圧機構
    により弾性支持していることを特徴とする、請求項5記
    載のロータリカットオフ装置。
  7. 【請求項7】 該ナイフシリンダ及び該アンビルシリン
    ダの回転速度を、少なくとも該ナイフと該押し付け部材
    とが係合している間は、該段ボールシートの走行速度よ
    りも速くすることを特徴とする、請求項1〜6の何れか
    の項に記載のロータリカットオフ装置。
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