JPH10291190A - ロータリカットオフ装置 - Google Patents

ロータリカットオフ装置

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JPH10291190A
JPH10291190A JP10182497A JP10182497A JPH10291190A JP H10291190 A JPH10291190 A JP H10291190A JP 10182497 A JP10182497 A JP 10182497A JP 10182497 A JP10182497 A JP 10182497A JP H10291190 A JPH10291190 A JP H10291190A
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JP
Japan
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anvil
anvil portion
knife
rotary
axial direction
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Withdrawn
Application number
JP10182497A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Takenaka
裕幸 竹中
Kazukiyo Kono
和清 河野
Terubumi Tanimoto
光史 谷本
Hiroshi Ishibuchi
浩 石渕
Toshihide Kato
利英 加藤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 段ボール等の帯状シート板材の製造ラインに
配置され、前工程から連続的に給送される段ボールシー
トを所定の長さに切断するロータリカットオフ装置に関
し、ナイフシリンダの軸方向と平行に円筒状のアンビル
部を配置することにより、高度な技能あるいは技術を必
要とすることなく容易に切断動作を行なえるようにす
る。 【解決手段】 アンビル部7が、円筒状に形成されると
ともに、その軸方向をナイフシリンダ1の軸方向と平行
に配置され、アンビル部7の回動を許容しながらアンビ
ル部7の外周に当接してアンビル部7を支持する回転支
持部8をそなえて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、段ボール
等の帯状シート板材の製造ラインに配置され、前工程か
ら連続的に給送される段ボールシートを所定の長さに切
断するロータリカットオフ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の段ボールカットオフ装置として
は、図26および図27に示すようなものがあり、図2
6はその一部を破断して示す正面図、図27は図26の
XXVII−XXVII矢視断面図である。図26に示
すように、従来の段ボールカットオフ装置は、段ボール
(シート)101が給送されるシートパスライン101
L(図27参照)の上下に位置する上側ナイフシリンダ
102と下側ナイフシリンダ103(なお、この上側ナ
イフシリンダ102および下側ナイフシリンダ103
は、以下、単に、ナイフシリンダ102,103という
ことがある)とを対設させたもので、この両ナイフシリ
ンダ102,103は、その両端部(製造ライン両側
部)に立設されたフレーム104a,104bに対し、
軸受105,106を介して回転自在に軸支されるよう
に構成されている。
【0003】また、上側ナイフシリンダ102の両端側
には、歯車107が固着され、下側シリンダ103の両
側端にも同様に歯車108が固着されており、これらの
歯車107,108は、同一歯数で噛み合うようになっ
ている。つまり、歯車107,108が同一歯数で噛み
合うことにより、上側ナイフシリンダ102と下側ナイ
フシリンダ103とが同期して対向回転するようになっ
ているのである。
【0004】さらに、これらのナイフシリンダ102,
103には、それぞれ、周上に螺状のナイフ113,1
14が装着されており、ナイフシリンダ102,103
の対向回転により1回転に1度、このナイフ113,1
14が係合し、この係合点が順次ナイフシリンダ10
2,103の軸方向(一方の片側端から他方端)へ移動
することにより、シートパスライン101L上を走行す
る段ボールシート101が切断されるのである。
【0005】また、図26に示す符号109は回転駆動
の動力を与える電動機であり、この電動機109は、モ
ータ軸110へ嵌着された歯車111を下側ナイフシリ
ンダ103の軸端へ嵌着された歯車112へ噛み合わ
せ、動力を伝達するようになっている。このような構成
により、シート101が給送される際には、シートパス
ライン101Lの上下に併設された一対のナイフシリン
ダ102,103を対向回転させることによって、上下
ナイフ113,114が各々装着されたナイフシリンダ
102,103の回転に伴なって噛み合わされ、シート
101が分離切断される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような段ボールカットオフ装置では、給送速度に対応し
てシート101を要求される所定の長さで正確に切断す
るため、上下のナイフシリンダ102,103を加減速
後等速回転させる回転制御が必要となる。つまり、上述
の段ボールカットオフ装置は、両ナイフ113,114
を係合させる切断方式であるため、上述したように、ナ
イフシリンダ102,103を対向回転させるための回
転慣性GD2 総和が大きくなってしまうという課題があ
る。
【0007】また、ナイフシリンダ102,103の回
転慣性に加え、同期のための連結歯車(歯車111,1
12)の回転慣性が、駆動源である電動機109への負
荷となり(大動力化)、そのため、電動機109として
は大馬力のものを設備しておく必要がある。そのため、
対応手段としてナイフシリンダ102,103および歯
車107,108,111,112等の回転系の回転慣
性を小さく設計することも考えられるが、回転慣性を小
さくすることは、即ち、ナイフシリンダ102,103
の曲げ剛性および捩り剛性を小さくすることになるた
め、ナイフ113,114の切れ味を劣化させたり、ナ
イフ113,114が正確に係合せず切断不能となる場
合がある。
【0008】また、ナイフ113,114の噛み合わせ
調整には、切断品質を得るために、適正な予圧力あるい
は隙間の設定が必要であり、機械系においては、バック
ラッシュの除去装置および構成部品の製作精度や組み立
て精度が要求されるため、高度の技術力,調整時間およ
び労力に加え、駆動歯車の製作にも高精度を要し、製作
コストが高騰するなどの課題もある。
【0009】さらに、上述したように、ナイフ113,
114間の相互接触および摺動がこの方式の基本的な切
断機構となっているため、ナイフ摩擦の増加が避けられ
ず、このため定期的あるいは突発的なナイフ刃合わせ調
整や刃先研磨および交換に関わる頻度が増大し、装置の
稼働率や生産性を著しく低下させる不具合もある。そこ
で、上述の課題を解決するために、例えば、図28およ
び図29に示すような装置が提案されている。以下に、
図28および図29を参照しながら、提案された段ボー
ルカットオフ装置について説明する。ここで、図28は
その一部を破断して示す正面図、図29は図28のXX
IX−XXIX矢視断面図である。
【0010】図28に示すように、提案された段ボール
カットオフ装置は、ナイフ115が周上に螺状に装着さ
れ回転自在に軸支されたナイフシリンダ116と、この
ナイフシリンダ116に平行して配置され上記ナイフ1
15がナイフシリンダ116の回転に伴いナイフシリン
ダ116の片側端より他方端に向け漸次係合するように
回転自在に軸支されたアンビル捲着ロール(アンビルシ
リンダ)117とにより構成されている。
【0011】そして、このナイフシリンダ116は、電
動機118によってシート101のライン速度と同調し
た速度で切断動作に入るように、切断長に応じて加減速
制御をされて回転するものである。なお、この電動機1
18は、例えば、サーボモータにより構成されており、
図示しない制御装置により制御されている。また、アン
ビル捲着ロール117は、電動機118とは別の電動機
119によってシート101のライン速度に同調して回
転駆動されるもので、この電動機119によって、図2
6にて上述したものとほぼ同様に、モータ軸110へ嵌
着された歯車120がアンビル捲着ロール117の軸端
へ嵌着された歯車121へ噛み合わされ、動力が伝達さ
れるようになっている。なお、図29に示すように、こ
のアンビル捲着ロール117には、板状のアンビル部
(アンビル板材)122が継ぎ部を有して無端状に捲着
されている。
【0012】このような構成により、シート101が給
送される際には、アンビル捲着ロール117は、シート
101の走行速度に同調して回転駆動されるとともに、
ナイフシリンダ116は所定の切断長を得るための次の
切断動作に入るように、シート101の走行速度に同調
して加速から減速、あるいは減速から加速する回転制御
を受けてナイフシリンダ116上のナイフ115がシー
ト101のライン速度と同調した速度で切断動作に入
る。そして、アンビル捲着ロール117上のアンビル部
122の一方端より他方端に係合が進められる。
【0013】従って、この場合は、加減速制御すべきナ
イフシリンダ116が一方でよいため、回転慣性(GD
2 )を小さくすることができ、これにより、駆動手段の
電動機118の小型化を図ることができ、速度制御も容
易になる。また、上下のロール(ナイフシリンダ116
およびアンビル捲着ロール117)の一方にのみナイフ
115が装着されているので、ナイフ同士の刃合わせ調
整も不要となり、高度の技能あるいは技術は必要とされ
なくなる。
【0014】ところが、図28に示すアンビル捲着ロー
ル117は、板状の材料(アンビル部122)を捲き付
けて単一刃に対向するアンビルとして構成しているた
め、切断中には、アンビル部122への押し込み傷や打
ち傷を避けることができない。また、アンビル部122
が打ち傷等の傷を受けると、くさび効果により周方向に
延性を示し、初期時のアンビル径がこの伸びによって拡
大してしまう。このため、不自然な波打ち等の変形が生
じ、早い時期に使用できなくなってしまうのである。
【0015】さらに、このアンビル部122を超硬やセ
ラミック等の硬質材として構成した場合、これらの硬質
材は脆性物質であるため、ロール(アンビル捲着ロール
117等)への捲着に際して曲げ変更を与えると破壊
し、実用上数十分の1mmの厚さ以下の材料に制約され
てしまう。即ち、耐久性を考慮したできるだけ厚みの大
きいアンビルが要求される中で、これは実現性のない方
式であるといえる。
【0016】なお、この場合のほかに、アンビル捲着ロ
ール117を板状のアンビル部122を捲き着けたもの
とせずに、硬質の一体型あるいは中実のアンビルによる
シリンダ(アンビルシリンダ)として構成した場合、こ
のシリンダは上側のナイフシリンダ116による切断荷
重を受けるための充分な剛性をもたせる必要があること
から、大径で大質量なものにしなければならず、さら
に、実際は表層のみしか使用しないため、不経済とな
り、さらには省資源化に逆行することになってしまうの
である。
【0017】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、ナイフシリンダの軸方向と平行に、円筒状の
アンビル部を配置することにより、高度な技能あるいは
技術を必要とすることなく、容易に切断動作を行なえる
ようにした、ロータリカットオフ装置を提供することを
目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のロータリカットオフ装置は、ナイフを外周
面上に装着され回転自在に支承されたナイフシリンダ
と、このナイフシリンダの回転に伴い上記のナイフの先
端に当接しうるアンビル部とをそなえ、このナイフシリ
ンダのナイフとアンビル部との間に、走行する帯状シー
トを挟み込んで、帯状シートを切断するロータリカット
オフ装置であって、アンビル部が、円筒状に形成される
とともに、その軸方向をナイフシリンダの軸方向と平行
に配置され、アンビル部の回動を許容しながらアンビル
部の外周に当接してアンビル部を支持する回転支持部が
そなえられたことを特徴としている(請求項1)。
【0019】このとき、上述の回転支持部が、アンビル
部の軸方向と平行に配置され各々回動自在に支承された
2本以上の長胴サポートシリンダとして構成され、この
2本以上の長胴サポートシリンダが、両端を軸支されて
いないアンビル部の軸方向の全長に亘り接触してアンビ
ル部を回動自在に支持することができる(請求項2)。
【0020】この場合、上述の2本以上の長胴サポート
シリンダのうちの少なくとも1本の長胴サポートシリン
ダを帯状シートの走行速度と同調して回転駆動する駆動
系をそなえることもできる(請求項3)。さらに、上述
のアンビル部の軸方向とナイフへの接近方向とのうちの
少なくとも一方の方向へのアンビル部の移動を拘束しう
る拘束部をそなえることができる(請求項4)。
【0021】また、本発明のロータリカットオフ装置
は、上述のアンビル部の両端を回動自在に軸支するとと
もに、この回転支持部が、アンビル部の軸方向と平行に
配置され回動自在に支承された1本以上の長胴サポート
シリンダとして構成され、この1本以上の長胴サポート
シリンダが、アンビル部の軸方向の全長に亘り接触して
アンビル部を回動自在に支持することができる(請求項
5)。
【0022】この場合、上述の長胴サポートシリンダを
帯状シートの走行速度と同調して回転駆動する駆動系を
そなえることもできる(請求項6)。また、上述の回転
支持部が、上記のアンビル部の軸方向と平行に配置され
各々回動自在に支承された複数の短胴コロを有する、1
列以上の短胴コロ群として構成され、この1列以上の短
胴コロ群が、上記のアンビル部に接触してアンビル部を
回動自在に支持することができる(請求項7)。
【0023】この場合、上述のアンビル部と短胴コロ群
とのうちの少なくとも一方を帯状シートの走行速度と同
調して回転駆動する駆動系をそなえることもできる(請
求項8)。また、上述の短胴コロ群が2列以上そなえら
れ、これら2列以上の短胴コロ群を成す短胴コロが、こ
の2列以上の短胴コロ群どうしの間で整列配置あるいは
交互に補間配置されて、アンビル部を接触支持すること
ができる(請求項9)。
【0024】さらに、上述の短胴コロ群を成す各短胴コ
ロが、独立して、アンビル部に向け加圧力または変位を
調整可能に設置することができる(請求項10)。ま
た、上述の回転支持部が、アンビル部の軸方向と平行に
配置された無端ベルトとして構成され、この無端ベルト
が、両端を軸支されていないアンビル部の軸方向の全長
に亘り接触して該アンビル部を回動自在に支持すること
ができる(請求項11)。
【0025】この場合、この無端ベルトを帯状シートの
走行速度と同調して回転駆動する駆動系をそなえること
もできる(請求項12)。また、この無端ベルトが、ア
ンビル部の軸方向に複数部分に分割されており、分割さ
れた各無端ベルトが、独立してアンビル部に向け加圧力
または変位を調整可能に設置することができる(請求項
13)。
【0026】さらに、この帯状シートを切断するための
切断力に対抗可能なバネ力を有するバネ系を用いて、上
述のナイフがその切断時受圧方向へ変位可能に支持する
ことができる(請求項14)。また、上記の帯状シート
を切断するための切断力に対抗可能なバネ力を有するバ
ネ系を用いて、アンビル部がナイフの切断時受圧方向へ
変位可能に支持することもできる(請求項15)。
【0027】さらに、上記のナイフとアンビル部とが同
等の硬度を有する材料で形成することができるほか(請
求項16)、上記のアンビル部がナイフを成す材料より
も硬度の低い材料で形成することもでき(請求項1
7)、さらには、上記のナイフがアンビル部を成す材料
よりも硬度の低い材料で構成してもよい(請求項1
8)。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面(図1〜図25)を参
照して本発明の実施の形態を説明する。 (a)第1実施形態の説明 図1〜図4は本発明の第1実施形態としてのロータリカ
ットオフ装置を示すもので、図1はその一部を破断して
示す正面図、図2は図1のII−II矢視断面図、図3
は図1の要部破断図、図4は本実施形態の変形例を示す
断面図(図2と同様、図1のII−II矢視線に沿う断
面図に相当する)である。
【0029】さて、第1実施形態にかかるロータリカッ
トオフ装置は、シート(段ボール;切断対象シートある
いは帯状シート)101の製造ラインに配置され、刃物
(ナイフ)2を外周面上に装着され回転自在に支承され
たナイフシリンダ1と、ナイフシリンダ1と平行して配
置され上記ナイフ2がナイフシリンダ1の回転に伴ない
一方のナイフ2端より他方のナイフ2端に向け漸次係合
するアンビル部7とを有し、ナイフシリンダ1のナイフ
2とアンビル部7との間に、連続的に給送される(走行
する)シート101を挟み込んで、シート101を切断
するものである。
【0030】具体的には、図1に示すように、本ロータ
リカットオフ装置は、ナイフシリンダ1,フレーム4
a,4b,電動機6,アンビル部7,長胴サポートシリ
ンダ8,歯車10,11,電動機12および円板上軸方
向拘束治具13を有している。ここで、ナイフシリンダ
1は、上述したように、ナイフ2を外周面上に装着され
回転自在に支承されたものであり、ここに示すナイフ
(刃先部)2は、平刃状あるいは鋸刃状に形成されるも
ので、ナイフシリンダ1の外周面上にリード角を有して
装着されており、図2に示すように、固定具3を介して
スパイラルあるいは螺状にナイフシリンダ1に装着され
ている。そして、このナイフ2が装着されたナイフシリ
ンダ1は、軸部を両側のフレーム4a,4bに軸受5
a,5bを介して回転自在に軸支されており、その少な
くとも一方の軸端は、電動機6に連結され回転駆動力を
得るように構成されている。
【0031】なお、第1実施形態に用いられるナイフシ
リンダ1は、シート101の給送方向とほぼ直角な方向
に所定の長さで切断することができるようになっている
が、ナイフ2にリード角を付与した構成であるため、走
行するシート101に対し機械的平行に配置されると、
切断線はリード角に応じて傾斜した線となり、真直角
(切断線がシート面に対して垂直)にはならない。従っ
て、シート101をリード角に応じた傾斜配置にするこ
とにより、真直角に切断することができるようになって
いる。
【0032】アンビル部7は、ナイフシリンダ1の回転
に伴いナイフ2の先端に当接しうるもので、円筒状に形
成されるとともに、その軸方向をナイフシリンダ1の軸
方向と平行に配置されるようになっている。具体的に、
アンビル部7は軸支されないフリーな状態で、ナイフ2
の回転に伴う連続的な係合を受ける位置に配置されてお
り、後述する2本のサポートシリンダ8で回転自在に接
触支持されている。
【0033】なお、アンビル部7は、比較的小径のもの
でよく、例えば、直径(φ)30〜300mmのものが
採用に適している。つまり、このアンビル部7は、上述
のように、小径で、且つ、軸支されていない状態で構成
されているので、高度な組み立て精度および労力を要す
ることなく、容易に交換することができるようになって
いるのである。
【0034】さらに、アンビル部7は、回転自在となっ
ているため、切断に伴うその表面の摩擦あるいは磨滅は
円周上均一に進み、次第に直径の減少をきたすが、アン
ビル部7としての強度を維持できない直径まで切断する
ことができる。また、長胴サポートシリンダ(回転支持
部あるいは回転接触支持部)8は、アンビル部7の軸方
向と平行に配置されるもので、各々回動自在に支承され
た2本以上の長胴サポートシリンダを配置した構成とし
ている。具体的には、図2に示すように、2本の長胴サ
ポートシリンダ8を配置してもよく、図4に示すよう
に、3本の長胴サポートシリンダ8aを配置してもよ
い。
【0035】さらに、この2本以上の長胴サポートシリ
ンダ8は、両端を軸支されていないアンビル部7の軸方
向の全長に亘り接触してアンビル部7を回動自在に支持
するようになっている。つまり、アンビル部7の回動を
許容しながらアンビル部7の外周に当接してアンビル部
7を回転自在に支持しているのである。また、この長胴
サポートシリンダ8の軸部は、それぞれフレーム4a,
4bに軸受9a,9bを介して回転自在に支承されてお
り、シート101の走行速度にほぼ一致した速度で回転
駆動される歯車(駆動歯車)10,11を介して電動機
12に連結されている。つまり、これらの歯車10,1
1,電動機12は、2本以上の長胴サポートシリンダ8
のうちの少なくとも1本の長胴サポートシリンダ8をシ
ート101の走行速度と同調して回転駆動する駆動系と
して構成されている。
【0036】なお、本実施形態では、長胴サポートシリ
ンダ8が電動機12を用いてライン速度に駆動されるよ
うになっているが、このような電動機12を用いず製造
ラインのメイン駆動装置にラインシャフトなどで連結す
るようにすることも可能である。さらに、円板上軸方向
拘束治具13は、アンビル部7の軸方向とナイフ2への
接近方向とのうちの少なくとも一方の方向へアンビル部
7の移動を拘束しうる拘束部として構成されるもので、
この円板上軸方向拘束治具13は、長胴サポートシリン
ダ8(あるいは8a)の側面に設置されており、特に、
フリーな状態で長胴サポートシリンダ8(あるいは8
a)上に載置されているアンビル部7の軸方向への滑り
あるいは移動を拘束しうるようになっている。これによ
り、切断中の切断力によりアンビル部7の軸方向スラス
トを防止することができる。
【0037】また、上述の拘束部として、特に、アンビ
ル部7のナイフ2への接近方向の移動を拘束しうるもの
としては、例えば、図3に示すように、拘束治具14を
設置することができる。即ち、これにより、切断中の切
断反力によるジャンピングを抑えることができるように
なっているのである。なお、図3では、アンビル部7の
一方の上部にのみ拘束治具14が設置されているように
なっているが、図示しないもう一方の上部にも設置され
ている。
【0038】さらに、シート101は、図1において
は、ナイフシリンダ1とアンビル部7との狭間を紙面垂
直に走行し、図2においては、左右方向に走行するよう
になっており、シート101の走行移動長は、図示しな
い接触回転計あるいはレーザドップラ計などの検出器に
よって連続的に計測されている。ところで、上述のナイ
フ2とアンビル部7の材料としては、以下に示す3つの
材料構成を選定することができる。
【0039】まず、ナイフ2とアンビル部7が同等の硬
度を有する材料で形成されている場合、具体的には、ナ
イフ材として超硬合金,セラミックおよび高速度鋼等の
硬質あるいは超硬質材料を使用し、アンビル材としては
ナイフ材に使用したものとほぼ同等の材質を使用する方
法である。これにより、ナイフ2とアンビル部7の両者
の寿命を延長させることができるのである。
【0040】次に、アンビル部7がナイフ2をなす材料
よりも硬度の低い材料で形成されている場合、具体的に
は、ナイフ材として超硬合金を使用し、アンビル材とし
て同合金あるいはゴム等の高分子材料のように、アンビ
ル材の硬度をナイフ材の硬度よりグレード低下させたも
のを使用する方法である。つまり、アンビル部7の硬度
を低くして敢えて摩擦しやすくすることにより、ナイフ
2の寿命を延長させることができるのである。
【0041】3つ目に、ナイフ2がアンビル部7をなす
材料よりも硬度の低い材料で形成されている場合、具体
的には、ナイフ材として高速度鋼を使用し、アンビル材
として超硬合金あるいはセラミック等のように、ナイフ
2の硬度をアンビル材の硬度よりグレート低下させたも
のを使用する方法である。これにより、アンビル部7の
寿命を延長させることができる。
【0042】このように、本発明では上述のナイフ2お
よびアンビル部7の材料構成のうち、ランニングコスト
の上で有利な方法を選択的に採用することができるので
ある。また、シート101の切断には、ナイフ2とアン
ビル部7とが係合することにより行なわれるため、上述
のような材料選定に応じて量的な大小があるが、相互の
摩擦あるいは磨滅は生じる。しかし、アンビル部7は比
較的小径の円筒体で形成されているため、切断回数に伴
い打ち傷を受け表面の摩擦あるいは磨滅が周面上進み直
径の減少をきたすが、アンビル部7としての主に曲げ強
度を維持できない小径なる直径まで切断を行なうことが
できるので、資源を無駄にすることがない。そして、切
断寿命に到達すれば、新たなアンビル部7と交換すれば
よいので、セットが簡単で保守も容易となるのである。
【0043】つまり、上述のような材料構成にすること
により、従来、問題とされていたアンビルの超硬質化を
実現することができるようになったのである。即ち、従
来の捲着アンビル方式において、超硬合金,セラミック
等超硬質材料の破断伸び率が低い材料を板状にしたもの
では、ロール(シリンダ)に巻く際に生じる曲げ変形に
耐えることができず、破断してしまい、そのため、板状
の厚材を構成することは困難であった(数十分の1mm
以下の薄材に制約される)。
【0044】また、これに対し、板材の薄材に構成した
ものでは、早期あるいは即座に寿命に至ってしまい、そ
の寿命となったアンビルを交換することも至難で、この
場合も実用性をなくしてしまっていたのである。従っ
て、本発明においては、アンビル部7として構成した円
筒体の表面が切断に伴う打ち傷を受け摩擦あるいは磨滅
を進めることはあっても、板材としての延性伸びによる
アンビル板材のうねりや波打ち等の変形を発生させるよ
うなことはない。即ち、円筒体としての変形や破断は基
本的には発生しないのである。
【0045】上述のごとく構成された本発明の第1実施
形態にかかるローリカットオフ装置では、シート101
が給送される際には、長胴サポートシリンダ8が、シー
ト10の走行速度に同調して回転駆動されるとともに、
ナイフシリンダ1が、図示しない検出器にて測定された
シート101の走行移動長に基づき、所定の切断長まで
移動したときに切断動作に入れるように、シート101
の走行速度と略一致した回転周速度で加速から減速、あ
るいは減速から加速する回転制御を制御装置12により
連結歯車10,11を介して実行する。
【0046】その後、切断動作としては、ナイフシリン
ダ1上に螺状に装着されたナイフ2がシート101を介
してアンビル部7の一方端に係合することに始まり、漸
次シート101を切り離しながら軸方向に係合を進め、
シート101の他端部での係合をもって切断を完了す
る。このとき、アンビル部7は、複数の長胴サポートシ
リンダ8(あるいは8a)で接触支持されているため、
ナイフシリンダ1とアンビル部7が対向回転、即ち、シ
ート101の走行方向(図2の矢印α参照)にそれぞれ
従動する方向(図2の矢印β参照)にアンビル部7がシ
ート101の速度とほぼ同一周速で回転される。つま
り、長胴サポートシリンダ8(あるいは8a)のそれぞ
れが電動機12およびこれに連結された歯車10,11
により駆動されることにより回転されて(図2の矢印γ
参照)、アンビル部7が回転制御される。
【0047】このように、本発明の第1実施形態に示す
ロータリカットオフ装置によれば、加減速制御すべきナ
イフシリンダ1が一方のみでよいため、回転慣性を半減
することができ、電動機の動力を削減することができる
ほか、微妙な調整等の高度な技能あるいは技術(スキ
ル)を必要とすることなく容易に速度制御を行なうこと
ができ、本装置の性能向上に大いに寄与しうる。
【0048】また、アンビル部7が、円筒状に形成され
るとともに、軸支されないフリーな状態で接触支承され
ているので、容易に交換することができ、高度な組み立
て精度および労力を要することなく、効率良く作動させ
ることができる利点がある。さらに、上述のナイフ2お
よびアンビル部7を形成する材料において、それぞれの
硬度の大小に関わらず使用することができるので、切断
条件に応じて有利な方法を自由に選択することができる
利点もある。
【0049】(b)第2実施形態の説明 図5は本発明の第2実施形態におけるロータリカットオ
フ装置を一部破断して示す概略正面図であり、この図5
に示すロータリカットオフ装置は、第1実施形態におい
て装備されていた電動機12,連結歯車10,11およ
びこれらを支承する軸部を排除したもので、第1実施形
態のような長胴サポートシリンダ8を強制的に駆動する
ものではなく、回転自在に支持するようにしたものであ
る。
【0050】つまり、この場合においては、ナイフシリ
ンダ1に装着されたナイフ2がアンビル部7に係合する
際に、その接触によってアンビル部7に回転トルクを与
えるため、敢えて長胴サポートシリンダ8に回転駆動力
を与える必要のない、即ち、アンビル部7の慣性が小さ
い場合等に適用できるようになっている。なお、この場
合における切断動作やその他の諸作用については、上述
の第1実施形態と同様であるため、その詳細な説明は省
略する。
【0051】従って、この第2実施形態に示すロータリ
カットオフ装置によれば、上述の第1実施形態と同様な
効果ないし利点が得られるほか、駆動系の装備を排除す
ることにより、装置全体の構成を縮小化することがで
き、この場合も本装置の性能向上に大いに寄与しうる。
なお、図5中、図1〜図4と同様の符号は、ほぼ同様の
部分を示している。
【0052】(c)第3実施形態の説明 図6,図7は本発明の第3実施形態としてのロータリカ
ットオフ装置を示すもので、図6はその一部を破断して
示す正面図、図7は図6のVII−VII矢視断面図で
ある。なお、既述の符号と同一の符号は、同一あるいは
ほぼ同一のものを示しているので、その詳細な説明は省
略する。
【0053】さて、この第3実施形態に示すロータリカ
ットオフ装置は、アンビル部15の両端を回動自在に軸
支するとともに、アンビル部15の軸方向と平行に配置
され回動自在に支承された1本以上(図示の場合は1
本)の長胴サポートシリンダ(回転支持部)17を設け
たもので、この長胴サポートシリンダ17が、アンビル
部15の軸方向に全長に亘り接触してアンビル部15を
回動自在に支持するようになっている。
【0054】つまり、上述の第1,第2実施形態におい
ては、両端を軸支されていないアンビル部7を2本以上
の長胴サポートシリンダ8(あるいは8a)が回動自在
に支承するような構成となっていたが、この図6および
図7に示す第3実施形態では、両端を軸支されたアンビ
ル部15を1本以上の長胴サポートシリンダ17により
回動自在に支承するようになっているのである。
【0055】具体的に、このアンビル部15は、両端の
フレーム4a,4bに回転自在に把持されたチャッカ1
6にてチャッキングされ一体様として回転自在になって
いるものであり、長胴サポートシリンダ17は、このア
ンビル部15の切断荷重を受ける方向に接触支持するよ
うになっている。そして、この長胴サポートシリンダ1
7もフレーム4a,4bに回転自在に支承される。
【0056】また、この場合においても長胴サポートシ
リンダ17をシート101の走行速度と同調して回転駆
動する駆動系をそなえて構成されている。但し、この図
6においては、チャッカ16およびサポートシリンダ1
7の駆動系を排除し、強制駆動を行なわない場合を示し
ている。つまり、第3実施形態では、アンビル部15を
チャッカ16で軸支して回転のみ自在にしたもので、切
断動作等は上述の第1実施形態および第2実施形態と同
様に行なわれるようになっている。従って、駆動系をそ
なえる場合は、図1とほぼ同様な構成をとり、駆動系を
そなえない場合は、図4とほぼ同様な構成をとるように
なっている。
【0057】このように、第3実施形態のロータリカッ
トオフ装置によれば、上述の第1実施形態および第2実
施形態と同様の効果ないし利点が得られるほか、アンビ
ル部15をチャッカ16によって軸支して回転のみ自在
にできるようになっているので、アンビル部15を支え
る長胴サポートシリンダ17は1本でよく、装置部品を
縮小化することができる利点がある。
【0058】(d)第4実施形態の説明 図8,図9は本発明の第4実施形態としてのロータリカ
ットオフ装置を示すもので、図8はその一部を破断して
示す正面図、図9は図8のIX−IX矢視断面図であ
る。なお、この場合も既述の符号と同一の符号は、同一
あるいはほぼ同一のものを示しているので、その詳細な
説明は省略する。
【0059】この第4実施形態に示すロータリカットオ
フ装置は、回転支持部が、アンビル部15の軸方向と平
行に配置され各々回動自在に支承された複数の短胴コロ
(あるいはサポートディスク)18を有する、1列以上
の短胴コロ群18Aとして構成されたもので、この1列
以上の短胴コロ群18Aが、アンビル部15に接触して
アンビル部15を回動自在に支持するようになってい
る。
【0060】つまり、この第4実施形態は、第3実施形
態においてアンビル部15をサポートしていた長胴サポ
ートシリンダ17の代わりに、複数の各々回転自在とさ
れた短胴コロ18が適宜間隔を置いて設置されている。
即ち、この短胴コロ18が、円筒状アンビル15の回動
を助け変形を防止するよう接触支持するようになってい
るのである。
【0061】これにより、アンビル部15の軸方向に不
規則な摩擦が生じた場合においても、短胴コロ18のレ
ベル調整を個別に行なうことができるようになってい
る。なお、各短胴コロ18は、各々軸受を所有する回転
支持部19に回転自在に支承されており、架台20上に
載置あるいは固着されている。また、アンビル部15と
短胴コロ群18Aとのうちの少なくとも一方をシート1
01の走行速度と同調して回転駆動する駆動系がそなえ
られている。但し、この図8では、チャッカ16および
短胴コロ群18Aの駆動系を排除し、強制駆動を行なわ
ない場合を示しているが、駆動系をそなえる場合は、後
述する図16とほぼ同様な構成をとるようにして、いず
れの場合においても対応できるようになっている。従っ
て、切断動作等も上述の各実施形態と同様に行なわれ
る。このように、本発明の第4実施形態におけるロータ
リカットオフ装置によれば、上述の第1実施形態および
第2実施形態と同様の効果ないし利点が得られるほか、
アンビル部15の軸方向に不規則な摩擦が生じた場合に
おいても、短胴コロ18のレベル調整を個別に行なうこ
とができるので、アンビル部15を比較的長期に亘って
使用することができ、アンビル部15を交換する回数お
よびコストを削減することができる利点がある。
【0062】(e)第5実施形態の説明 図10,図11は本発明の第5実施形態としてのロータ
リカットオフ装置を示すもので、図10はその一部を破
断して示す正面図、図11は図10のXI−XI矢視断
面図である。なお、この場合も既述の符号と同一の符号
は、同一あるいはほぼ同一のものを示しているので、そ
の詳細な説明は省略する。
【0063】この第5実施形態に示すロータリカットオ
フ装置は、上述の第4実施形態と同様に、円筒状のアン
ビル部15を複数の各々回転自在とされた短胴コロ18
によって支承するようにしたもので、具体的には、短胴
コロ群18Aを成す各短胴コロ18が、独立して、アン
ビル部15に向け加圧力あるいは変位を調整可能に設置
されている。
【0064】つまり、第4実施形態のように、短胴コロ
群18Aが回転支持部19を介して架台20上に載置さ
れるのではなく、加圧力を変位ないし設定する器材(加
圧シリンダ21)によって連結支持されるようになって
いるのである。なお、この場合においても同様に、短胴
コロ群18Aがアンビル部15の回動を助け変形を防止
するように接触支持されている。
【0065】即ち、ナイフ2とアンビル部15は、切断
回数の増大に伴って軸方向に均等に摩擦するとは限らな
いため、この加圧シリンダ21によって、ナイフ2とア
ンビル部15との軸方向の各部の隙間,押し込み変位お
よび加圧力設定量を各シリンダ21で個別に調整ないし
設定を行なうことができるようになっているのである。
【0066】これにより、シート101の切口あるいは
切れ味がナイフ2とアンビル部15との隙間,押し込み
変位および加圧力の影響を大きく受けるような(敏感に
依存する)切断作用において適切な対応ができるように
なっている。なお、この第5実施形態においても、アン
ビル系(アンビル部15,チャック16)およびサポー
ト系(短胴コロ18,回転支持部19)の強制駆動系を
排除しているが、上述の第1実施形態と同様に駆動系を
そなえることもでき、この場合は、強制駆動を行なうこ
とができるようになっている。また、その場合における
切断作用は上述と同様である。
【0067】従って、第5実施形態におけるロータリカ
ットオフ装置によれば、上述の第1実施形態および第2
実施形態と同様の効果ないし利点が得られるほか、加圧
シリンダ21によってナイフ2とアンビル部15との軸
方向の各部の隙間,押し込み変位および加圧力設定量を
個別に調整ないし設定することができるので、この場合
も同様に、本装置の性能向上に大いに寄与しうる。
【0068】(f)第6実施形態の説明 図12〜図17は本発明の第6実施形態としてのロータ
リカットオフ装置を示すもので、図12はその一部を破
断して示す正面図、図13は図12のXIII−XII
I矢視断面図、図14は2列以上の短胴コロ群における
整列配置を説明するための図、図15は2列以上の短胴
コロ群における交互補間配置を説明するための図、図1
6は図12に駆動系をそなえた場合の一部破断正面図、
図17は本実施形態の変形例を示す断面図(図13と同
様、図12のXIII−XIII矢視線に沿う断面図に
相当する)である。なお、この場合も既述の符号と同一
の符号は、同一あるいはほぼ同一のものを示しているの
で、その詳細な説明は省略する。
【0069】この第6実施形態においては、短胴コロ群
18Aが2列以上そなえられ、これら2列以上の短胴コ
ロ群18Aを成す短胴コロ18a,18bが、2列以上
の短胴コロ群18Aどうしの間で整列配置(図14参
照)あるいは交互に補間配置(図15参照)され、アン
ビル部15を接触支持するような構成となっている。な
お、この図13に示す短胴コロ18a,18bは、上述
の第4実施形態と同様に、各々軸受を所有する回転支持
部19aに回転自在に支承されており、架台20上に載
置あるいは固着されている。また、図12においては、
2列の短胴コロ群18Aについて詳述したが、短胴コロ
18Aを2列以上にすることも勿論可能である。
【0070】具体的に、上述の2列の短胴コロ群18A
における整列配置とは、例えば、図14に示すように、
短胴コロ18a,18bがアンビル部15を軸に左右対
称に配列されたものであり、一方、交互に補間配置され
たものとは、例えば、図15に示すように、短胴コロ1
8a,18bが左右対称ではなく、千鳥状に交互に配列
されたものである。つまり、アンビル部15を接触支承
する短胴コロ18a,18bの配列は、自由に変更する
ことができるようになっている。
【0071】なお、この図12に示す第6実施形態にお
いても上述の第2実施形態から第5実施形態と同様に、
強制駆動系を排除しているが、第1実施形態と同様に駆
動系をそなえることもでき、この場合は、強制駆動を行
なうことができるようになっている。具体的には、図1
6に示すように、アンビル部15のチャッカ16は、そ
れぞれフレーム4a,4bに軸受9a,9bを介して回
転自在に支承されており、シート101の走行速度にほ
ぼ一致した速度で回転駆動される歯車(駆動歯車)2
3,24を介して電動機25に連結されている。なお、
この場合における切断動作は上述と同様であるため、詳
細な説明は省略する。
【0072】従って、この第6実施形態におけるロータ
リカットオフ装置によれば、上述の第1実施形態および
第2実施形態と同様の効果ないし利点が得られるほか、
2列の短胴コロ18a,18bをそなえ、この短胴コロ
18a,18bの配列を自由に設定することができるの
で、シート101の切断時の条件等に応じて適宜、設計
変更することができ、本装置のシステム構築の際の柔軟
性に大いに寄与しうる。
【0073】なお、上述の図13に示す複数の短胴コロ
18a,18bを回転自在に支承する回転支持部19a
は、架台20上に載置あるいは固着された構成をとって
いるが、図17に示すように、第5実施形態と同様に、
加圧シリンダ21aに連結支持するようにすることも可
能である。つまり、これにより、シート101の切口あ
るいは切れ味が、ナイフ2とアンビル部15との隙間,
押し込み変位および加圧力の影響を大きく受けるような
切断動作においても適切な対応ができるようになってお
り、この場合も同様に、本装置の性能向上に大いに寄与
しうる。
【0074】(f1)第6実施形態の変形例の説明 ところで、図18は第6実施形態にかかるロータリカッ
トオフ装置の変形例を示す図で、第6実施形態と同様
に、2列以上の短胴コロ18a,18bがアンビル部1
5を接触支承するようになっている。つまり、第6実施
形態とは、アンビル部15の設置方法が異なっている。
【0075】具体的に、図18に示すアンビル部15
は、上述の第1実施形態(図1参照)と第2実施形態
(図5参照)と同様に、軸支されないフリーな状態で、
ナイフ2の回転に伴う連続的な係合を受ける位置に配置
されており、適宜間隔を置いて配列された2系列の複数
体の各々回転自在とされた短胴コロ18a,18bが、
アンビル部15の回動を助け変形を防止するように接触
支持しているのである。なお、このアンビル部15の軸
方向への移動は、ストッパ22によって規制されてい
る。
【0076】また、この場合も第6実施形態と同様に、
複数の短胴コロ18a,18bを回転自在に支承する回
転支持部19aを加圧シリンダ21aに連結支持するよ
うにすることも可能である。つまり、ナイフ2とアンビ
ル部15との軸方向の各部の隙間あるいは押し込み変位
・加圧力設定量を短胴コロ18a,18bを支承する回
転支持部19の位置調整にて設定可能であるとともに、
各加圧シリンダ21aにおいて個別に調整ないし設定を
可能とするのである。
【0077】従って、この図18に示すロータリカット
オフ装置によれば、アンビル部15が、軸支されないフ
リーな状態で配置されているので、短胴コロ群18Aを
使用した場合においても上述の第1実施形態と同様な効
果が得ることができ、本装置のシステム構築の際の柔軟
性に寄与しうる。 (g)第7実施形態の説明 図19,図20は本発明の第7実施形態としてのロータ
リカットオフ装置を示すもので、図19はその一部を破
断して示す正面図、図20は図19のXX−XX矢視断
面図である。なお、この場合も同様に、既述の符号と同
一の符号は、同一あるいはほぼ同一であるため、その詳
細な説明は省略する。
【0078】具体的には、この第7実施形態では、アン
ビル部7を支持する回転支持部が、アンビル部7の軸方
向と平行に配置された無端ベルト27として構成され、
この無端ベルト27は、両端を軸支されていないアンビ
ル部7の軸方向の全長に亘り接触してアンビル部7を回
動自在に支持するようになっている。従って、この無端
ベルト27を全幅無端ベルトと呼ぶことにするが、この
全幅無端ベルト27によって、アンビル部7の回動を助
け変形を防止するようになっている。
【0079】つまり、上述の第1実施形態(図1,2参
照)においては、軸支されていないアンビル部7が長胴
サポートシリンダ8によって接触支承されるような構成
となっていたが、この図19および図20に示す第7実
施形態では、このアンビル部7がベルトドラム26に張
装された全幅無端ベルト27によって接触支持されるよ
うに構成されているのである。
【0080】また、このベルトドラム26は、軸部を軸
受9a,9bを介して回転自在にフレーム4a,4bに
支承されており、さらに、ベルトドラム26の軸端に
は、歯車28が嵌着され連結歯車29を介して電動機3
0に連結される。なお、この駆動系(歯車28,29お
よび電動機30)は、全幅無端ベルト27をシート10
1の走行速度と同調して回転駆動するもので、このアン
ビル部15の軸方向への移動は、ストッパ22aによっ
て規制されている。
【0081】このように、この図19に示すロータリカ
ットオフ装置は、上述の第1実施形態および第2実施形
態における長胴サポートシリンダ8,8aおよび短胴コ
ロ18,18aのように、ベルトドラム26を用いるこ
とにより、円筒状のアンビル部7の回動を助け自ら回転
自在に支承するようになっているのである。なお、切断
動作等においては、上述の駆動系を有する各実施形態の
動作とほぼ同様であるため、その詳細な説明は省略す
る。
【0082】従って、この第7実施形態に示すロータリ
カットオフ装置によれば、上述の第1実施形態および第
2実施形態と同様の効果ないし利点が得られるほか、ベ
ルトドラム26および全幅無端ベルト27を用いてアン
ビル部7を接触支承しているので、アンビル部7の軸方
向に不規則な摩擦が生じた場合においても、その箇所の
状態に応じて全体的な押し込み変位や加圧力の設定量等
のレベル調整を行なうことができるので、この場合も本
装置の性能向上に寄与しうる。
【0083】(h)第8実施形態の説明 図21,図22は本発明の第8実施形態としてのロータ
リカットオフ装置を示すもので、図21はその一部を破
断して示す正面図、図22は図21のXXII−XXI
I矢視断面図である。なお、この場合も同様に、既述の
符号と同一の符号は、同一あるいはほぼ同一であるた
め、その詳細な説明は省略する。
【0084】具体的に、この第8実施形態では、第7実
施形態と同様に、回転支持部として無端ベルトを使用す
るものであるが、第7実施形態のように、全幅の無端ベ
ルト(全幅無端ベルト)27を使用するのではなく、ア
ンビル部7の軸方向に複数部分に分割された無端ベルト
(分割型無端ベルト)27aを使用してアンビル部7を
接触支承するようになっている。また、この分割された
各無端ベルト27aは、独立してアンビル部7に向け加
圧力または変位を調整可能に設置されている。
【0085】つまり、アンビル部7をベルトドラム26
に張装された分割型無端ベルト27aで接触支持するよ
うにして、同様に、円筒状のアンビル部7の回動を助け
変形を防止するようになっている。そして、この図22
に示すベルトドラム26も軸部を軸受9a,9bを介し
て回転自在にフレーム4aに支承されており、その他の
駆動系(歯車28,29および電動機30)においても
上述の全幅無端ベルト27を使用した場合と同様に、シ
ート101の走行速度と同調して回転駆動するようにな
っており、このアンビル部7の軸方向への移動は、スト
ッパ22aによって規制されている。
【0086】また、この分割型無端ベルト27aは、そ
れぞれエクスパンションディスク31を介装させ、この
張力調整によってベルト支持系としての剛性を設定する
ようになっている。さらに、ここでは、上述の第5実施
形態と同様に、ナイフ2とアンビル部7との軸方向の各
部の隙間あるいは押し込み変位,加圧力設定量を各エク
スパンションディスク31を支持するディスク支持部3
2と連結させた加圧シリンダ33で個別に調整ないし設
定を行なうことができるようになっている。
【0087】なお、切断動作等においては、この場合も
上述の駆動系を有する各実施形態の動作とほぼ同様であ
るため、詳細な説明は省略する。このように、第8実施
形態に示すロータリカットオフ装置によれば、上述の第
1実施形態および第2実施形態と同様の利点が得られる
ほか、複数の分割型無端ベルト27aを用いてアンビル
部7を接触支承しているので、アンビル部7の軸方向に
不規則な摩擦が生じた場合においても、その箇所の状態
に応じた押し込み変位や加圧力の設定量等のレベル調整
を個別に行なうことができるので、アンビル部7を比較
的長期に亘って使用することが可能であり、この場合も
本装置の性能向上に寄与しうる。
【0088】(i)第9実施形態の説明 図23〜図25は本発明の第9実施形態としてのロータ
リカットオフ装置を示すもので、図23はナイフシリン
ダの断面図、図24はロータリカットオフ装置の要部断
面図、図25はバネを用いた場合におけるロータリカッ
トオフ装置の切断可能限界を説明するための図である。
なお、この場合も同様に、既述の符号と同一の符号は、
同一あるいはほぼ同一であるため、その詳細な説明は省
略する。
【0089】具体的に、この第9実施形態に示すロータ
リカットオフ装置は、シート101を切断するための切
断力に対抗可能なバネ力を有するバネ系を用いて構成さ
れるもので、ナイフ2側にバネ系を用いたものとアンビ
ル部7(あるいは15;以下同様)側にバネ系を用いた
ものとの2通りがあり、これらについて以下詳述する。
【0090】まず、ナイフ2側にバネ系を用いたものに
ついては、例えば、図23に示すように、ナイフシリン
ダ1に、その本体の軸方向に亘って溝34が刻設され、
その溝34の入口部分には、ボルト35a等によって固
定具35に固着されたナイフ2が装着されている。そし
て、このようにして装着されたナイフ2は、溝34内を
出没可能にしうるスプリング36によって支持されてい
る。
【0091】また、この一体化された固定具35とナイ
フ2は、ボルト37aによって固着されたストッパ37
によって、溝34からの飛び出しの規制(即ち、ストロ
ークエンド)が行なわれるようになっている。なお、上
述のスプリング36は、予圧、即ち、予備的圧縮負荷を
かけた状態でセットすることもできるようになってい
る。
【0092】このように、ナイフ2がシート101の切
断時受圧方向へ変位可能に支持されているので、アンビ
ル部7,15の状態に応じて、即ち、アンビル部7,1
5を新しく設置してから切断動作を行なうに伴ってその
表面が劣化するまでの過程における状態に応じて、シー
ト101にかかるナイフ2の圧力をより正確に調整(微
調整)することができるのである。
【0093】また、この第9実施形態では、ナイフ2ば
かりでなく、アンビル部7,15がナイフ2の切断時受
圧方向へ変位可能に支持された構成とすることもでき
る。つまり、図24に示すように、短胴コロ18を支持
する回転支持部19が、バネ38(バネ系)によって支
持することもできるようになっている。従って、この場
合も同様に、アンビル部7,15の状態に応じて、シー
ト101にかかる短胴コロ18の圧力をより正確に調整
することができるのである。なお、このバネ38は、短
胴コロ18のそれぞれに支持するようにしてもよく、短
胴コロ群18A全体を(総合的に)支持するようにして
もよい。
【0094】また、ナイフ2およびアンビル部7,15
間の係合負荷は、上述のようなバネ系に大きく影響する
もので、ナイフ2およびアンビル部7,15にバネ系を
固着させることにより、アンビル部7,15へ入る傷を
減少させることができるようになっている。ここでは、
バネ系を採用した場合、固めのバネ系を採用した場合お
よび柔らかめのバネ系を採用した場合の3つについて、
図25を用いて以下詳述する。なお、この図25におい
て縦軸はバネ系への荷重を示し、横軸はバネ系の変位を
示している。
【0095】まず、バネ系を採用しない場合(図25の
直線;バネ支持なし)においては、ナイフ2とアンビ
ル部7,15との係合負荷は、ナイフシリンダ1本体の
剛なるバネに依存して作用するようになっている。な
お、通常は、7000〜15000kg/cm程度のバ
ネ特性を示す。具体的に、機械系においては、回転ある
いは切断負荷等に伴う振動が避けられないため、どの系
においてもナイフ2とアンビル部7,15との係合負荷
は変動する。そこで、図25に示すように、振動変位が
仮に±σであるとすると、バネ系を採用しない場合にお
いては(±σ;図25の区間a参照)、剛性率が高い、
即ち、荷重対変位の勾配が大きいため、切断可能限界荷
重(図25のG参照)を保持すべくナイフ2とアンビル
部7,15との係合負荷レベルは、“L1”に設定され
る。
【0096】つまり、バネ系を採用しない場合において
は、荷重と変位はAからBの範囲で変動するため、アン
ビル傷入り限界荷重レベル(図25のH参照)を大きく
超えてしまい、アンビル部7,15には深い傷を与える
ことになり、ひいてはナイフ2もダメージを受けること
になってしまう。これに対し、バネ系を採用した場合
(図25の直線;固めのバネを採用,直線;柔らか
めのバネを採用)においては、それぞれ、バネ系を採用
しない場合に比べて荷重対変位の勾配を小さく設定する
ことができるため、上述のバネ系を採用しない場合と同
様の振動変位±σ(図25のb,c参照)である場合に
おいても、荷重の変動幅は、それぞれ、固めのバネを採
用した場合はCからDへ、柔らかめのバネを採用した場
合はEからFへという小さい範囲にすることができる。
【0097】つまり、ナイフ2とアンビル部7,15の
係合負荷レベル“L2”,“L3”は、ともに切断可能
限界荷重レベル(図25のG参照)の近傍に低く設定す
ることができるようになる。即ち、このようなバネ系を
用いることにより、ナイフ2とアンビル部7,15との
係合負荷レベルを切断可能限界荷重からアンビル傷入り
限界荷重までの範囲(図25の区間I参照)になるよう
に設定することができるようになるのである。従って、
アンビル部7,15へ入る傷を避けることができる。
【0098】なお、適用するバネ系のバネ定数は、上述
したようなナイフ2とアンビル部7,15との構成材料
の選定に応じて、例えば、4000〜200kg/cm
にするとより効果的である。また、この第9実施形態に
おいても、切断動作は上述の各実施形態とほぼ同様であ
るため、詳細な説明は省略する。従って、第9実施形態
にかかるロータリカットオフ装置によれば、ナイフ2と
アンビル部7,15との間の係合圧力をゼロあるいは極
小に設定した上で切断することができるので、ナイフ2
およびアンビル部7,15の摩擦あるいは磨滅を皆無な
いし極小とすることができ、ナイフ2およびアンビル部
7,15を長期に亘って使用することができる利点があ
る。
【0099】なお、上述のように、バネ系を使用してナ
イフ2あるいはアンビル部7,15への受圧方向へ変位
可能に支持されるような構成は、この第9実施形態に限
らず、上述の各実施形態の全てにおいて適用可能であ
る。 (j)その他 上述の各実施形態では、円筒状のアンビル部7(または
15)を接触支承する回転支持部として、長胴サポート
シリンダ8,17,ディスク(短胴コロ18,18aお
よびエクスパンションディスク31)および無端ベルト
(全幅無端ベルト27および分割型無端ベルト27a)
を使用しており、また、これらを支承するものとして
は、架台20,加圧シリンダ21,21a,33および
バネ38を使用しているが、これらの回転支持部および
回転支持部を支承するものについては、それぞれ、切断
条件に応じて組み合わせを自由に変更することができ
る。
【0100】また、本発明では、帯状シートとして段ボ
ールを用いたが、段ボールに限らず、帯状のシートであ
れば他のものに適用することも可能であり、その場合に
おいてもほぼ同様の効果ないし利点を得ることができ
る。さらに、本発明では、電動機を用いて長胴サポート
シリンダ8,8a,17をシート101の走行速度と同
調して回転駆動しているが、駆動源としては、電動機以
外のもの(例えば、原動機)でもよい。
【0101】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のロータリ
カットオフ装置によれば、ナイフシリンダと、このナイ
フシリンダの軸方向と平行に、円筒状のアンビル部を配
置することにより、加減速制御すべきナイフシリンダが
一方のみでよいため、回転慣性を半減することができ、
駆動源の動力を削減することができるほか、微妙な調整
等の高度な技能あるいは技術を必要とすることなく容易
に速度制御を行なうことができ、本装置の性能向上に大
いに寄与しうる。
【0102】また、アンビル部が、円筒状に形成される
とともに、軸支されないフリーな状態で接触支承されて
いるので、容易に交換することができ、高度な組み立て
精度および労力を要することなく、効率良く作動させる
ことができる利点がある(以上、請求項1〜4)。さら
に、本発明によれば、アンビル部をチャッカによって軸
支して回転のみ自在にできるようになっているので、ア
ンビル部を支える長胴サポートシリンダは1本でよく、
これにより、装置部品を縮小化することができる利点が
ある(請求項5,6)。
【0103】また、本発明によれば、アンビル部の軸方
向に不規則な摩擦が生じた場合においても、短胴コロの
レベル調整を個別に行なうことができるので、アンビル
部を比較的長期に亘って使用することができ、アンビル
部を交換する回数およびコストを削減することができる
利点がある(請求項7,8)。さらに、本発明によれ
ば、2列の短胴コロをそなえ、この短胴コロの配列を自
由に設定することができるので、帯状シートの切断時の
条件等に応じて適宜、設計変更することができ、本装置
のシステム構築の際の柔軟性に大いに寄与しうる(請求
項9)。
【0104】また、本発明によれば、加圧シリンダによ
ってナイフとアンビル部との軸方向の各部の隙間,押し
込み変位および加圧力設定量を個別に調整ないし設定す
ることができるので、この場合も同様に、本装置の性能
向上に大いに寄与しうる(請求項10)。さらに、本発
明によれば、ベルトドラムおよび全幅無端ベルトを用い
てアンビル部を接触支承しているので、アンビル部の軸
方向に不規則な摩擦が生じた場合においても、その箇所
の状態に応じて全体的な押し込み変位や加圧力の設定量
等のレベル調整を行なうことができるので、この場合も
本装置の性能向上に寄与しうる(請求項11,12)。
【0105】また、本発明によれば、複数の分割型無端
ベルトを用いてアンビル部を接触支承しているので、ア
ンビル部の軸方向に不規則な摩擦が生じた場合において
も、その箇所の状態に応じた押し込み変位や加圧力の設
定量等のレベル調整を個別に行なうことができる利点が
ある(請求項13)。さらに、本発明によれば、ナイフ
とアンビル部との間の係合圧力をゼロあるいは極小に設
定した上で切断することができるので、ナイフおよびア
ンビル部の摩擦あるいは磨滅を皆無ないし極小とするこ
とができ、ナイフおよびアンビル部を長期に亘って使用
することができる利点がある(請求項14,15)。
【0106】また、本発明によれば、ナイフおよびアン
ビル部を形成する材料において、それぞれの硬度の大小
に関わらず使用することができるので、切断条件に応じ
て有利な方法を自由に選択することができる利点がある
(請求項16〜18)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるロータリカット
オフ装置を一部破断して示す概略正面図である。
【図2】図1に示すロータリカットオフ装置におけるI
I−II矢視断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態におけるロータリカット
オフ装置の要部断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態の変形例を示す断面図で
ある。
【図5】本発明の第2実施形態におけるロータリカット
オフ装置を一部破断して示す概略正面図である。
【図6】本発明の第3実施形態におけるロータリカット
オフ装置を一部破断して示す概略正面図である。
【図7】図6に示すローリカットオフ装置におけるVI
I−VII矢視断面図である。
【図8】本発明の第4実施形態におけるロータリカット
オフ装置を一部破断して示す概略正面図である。
【図9】図8に示すローリカットオフ装置におけるIX
−IX矢視断面図である。
【図10】本発明の第5実施形態におけるロータリカッ
トオフ装置を一部破断して示す概略正面図である。
【図11】図10に示すローリカットオフ装置における
XI−XI矢視断面図である。
【図12】本発明の第6実施形態におけるロータリカッ
トオフ装置を一部破断して示す概略正面図である。
【図13】図12に示すローリカットオフ装置における
XIII−XIII矢視断面図である。
【図14】本発明の第6実施形態のおける短胴コロの整
列配置を説明するための図である。
【図15】本発明の第6実施形態のおける短胴コロの交
互補間配置を説明するための図である。
【図16】本発明の第6実施形態における駆動系を用い
た場合のロータリカットオフ装置を示す図である。
【図17】本発明の第6実施形態の変形例を示す断面図
である。
【図18】本発明の第6実施形態におけるロータリカッ
トオフ装置の変形例を示す図である。
【図19】本発明の第7実施形態におけるロータリカッ
トオフ装置を一部破断して示す概略正面図である。
【図20】図19に示すローリカットオフ装置における
XX−XX矢視断面図である。
【図21】本発明の第8実施形態におけるロータリカッ
トオフ装置を一部破断して示す概略正面図である。
【図22】図21に示すローリカットオフ装置における
XXII−XXII矢視断面図である。
【図23】本発明の第9実施形態におけるロータリカッ
トオフ装置のナイフシリンダの断面図である。
【図24】本発明の第9実施形態におけるロータリカッ
トオフ装置の要部断面図である。
【図25】バネを用いた場合におけるロータリカットオ
フ装置の切断可能限界を説明するための図である。
【図26】従来の段ボールカットオフ装置の正面の概略
正面図である。
【図27】図26に示す段ボールカットオフ装置におけ
るXXVII−XXVII矢視断面図である。
【図28】従来の他の段ボールカットオフ装置の正面の
概略正面図である。
【図29】図28に示す段ボールカットオフ装置におけ
るXXIX−XXIX矢視断面図である。
【符号の説明】
1,102,116 上側ナイフシリンダ 2,113,114,115 ナイフ 3,35 固定具 4a,4b,104a,104b フレーム 5a,5b,9a,9b,105,106 軸受 6,12,25,30,109,118 電動機 7,15 アンビル部 8,8a,17 長胴サポートシリンダ 10,11,23,24,28,29,107,10
8,111,112 歯車(または連結歯車) 13 円板上軸方向拘束治具(拘束部) 14 拘束治具(拘束部) 16 チャッカ 103 下側ナイフシリンダ 18,18a,18b 短胴コロ(サポートディスク) 18A 短胴コロ群 19,19a 回転支持部 20 架台 21,21a 加圧シリンダ 22,22a,37 ストッパ 26 ベルトドラム 27 全幅無端ベルト 27a 分割型無端ベルト 31 エクスパンションディスク 32 ディスク支持部 33 加圧シリンダ 34 溝 35a,37a ボルト 36 スプリング 38 バネ 101 シート(帯状シート) 101L シートパスライン 110 モータ軸 117 アンビル捲着ロール(アンビルシリンダ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石渕 浩 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱 重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 加藤 利英 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社三原製作所内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナイフを外周面上に装着され回転自在に
    支承されたナイフシリンダと、 該ナイフシリンダの回転に伴い該ナイフの先端に当接し
    うるアンビル部とをそなえ、 該ナイフシリンダの該ナイフと該アンビル部との間に、
    走行する帯状シートを挟み込んで、該帯状シートを切断
    するロータリカットオフ装置であって、 該アンビル部が、円筒状に形成されるとともに、その軸
    方向を該ナイフシリンダの軸方向と平行に配置され、 該アンビル部の回動を許容しながら該アンビル部の外周
    に当接して該アンビル部を支持する回転支持部がそなえ
    られたことを特徴とする、ロータリカットオフ装置。
  2. 【請求項2】 該回転支持部が、該アンビル部の軸方向
    と平行に配置され各々回動自在に支承された2本以上の
    長胴サポートシリンダとして構成され、 該2本以上の長胴サポートシリンダが、両端を軸支され
    ていない該アンビル部の軸方向の全長に亘り接触して該
    アンビル部を回動自在に支持することを特徴とする、請
    求項1記載のロータリカットオフ装置。
  3. 【請求項3】 該2本以上の長胴サポートシリンダのう
    ちの少なくとも1本の長胴サポートシリンダを該帯状シ
    ートの走行速度と同調して回転駆動する駆動系がそなえ
    られていることを特徴とする、請求項2記載のロータリ
    カットオフ装置。
  4. 【請求項4】 該アンビル部の軸方向と該ナイフへの接
    近方向とのうちの少なくとも一方の方向への該アンビル
    部の移動を拘束しうる拘束部がそなえられていることを
    特徴とする、請求項2または請求項3に記載のロータリ
    カットオフ装置。
  5. 【請求項5】 該アンビル部の両端を回動自在に軸支す
    るとともに、 該回転支持部が、該アンビル部の軸方向と平行に配置さ
    れ回動自在に支承された1本以上の長胴サポートシリン
    ダとして構成され、 該1本以上の長胴サポートシリンダが、該アンビル部の
    軸方向の全長に亘り接触して該アンビル部を回動自在に
    支持することを特徴とする、請求項1記載のロータリカ
    ットオフ装置。
  6. 【請求項6】 該長胴サポートシリンダを該帯状シート
    の走行速度と同調して回転駆動する駆動系がそなえられ
    ていることを特徴とする、請求項5記載のロータリカッ
    トオフ装置。
  7. 【請求項7】 該回転支持部が、該アンビル部の軸方向
    と平行に配置され各々回動自在に支承された複数の短胴
    コロを有する、1列以上の短胴コロ群として構成され、 該1列以上の短胴コロ群が、該アンビル部に接触して該
    アンビル部を回動自在に支持することを特徴とする、請
    求項1記載のロータリカットオフ装置。
  8. 【請求項8】 該アンビル部と該短胴コロ群とのうちの
    少なくとも一方を該帯状シートの走行速度と同調して回
    転駆動する駆動系がそなえられていることを特徴とす
    る、請求項7記載のロータリカットオフ装置。
  9. 【請求項9】 該短胴コロ群が2列以上そなえられ、こ
    れら2列以上の短胴コロ群を成す短胴コロが、該2列以
    上の短胴コロ群どうしの間で整列配置あるいは交互に補
    間配置されて、該アンビル部を接触支持することを特徴
    とする、請求項7または請求項8に記載のロータリカッ
    トオフ装置。
  10. 【請求項10】 該短胴コロ群を成す各短胴コロが、独
    立して、該アンビル部に向け加圧力または変位を調整可
    能に設置されていることを特徴とする、請求項7〜請求
    項9のいずれかに記載のロータリカットオフ装置。
  11. 【請求項11】 該回転支持部が、該アンビル部の軸方
    向と平行に配置された無端ベルトとして構成され、 該無端ベルトが、両端を軸支されていない該アンビル部
    の軸方向の全長に亘り接触して該アンビル部を回動自在
    に支持することを特徴とする、請求項1記載のロータリ
    カットオフ装置。
  12. 【請求項12】 該無端ベルトを該帯状シートの走行速
    度と同調して回転駆動する駆動系がそなえられているこ
    とを特徴とする、請求項11記載のロータリカットオフ
    装置。
  13. 【請求項13】 該無端ベルトが、該アンビル部の軸方
    向に複数部分に分割されており、 分割された各無端ベルトが、独立して該アンビル部に向
    け加圧力または変位を調整可能に設置されていることを
    特徴とする、請求項11または請求項12に記載のロー
    タリカットオフ装置。
  14. 【請求項14】 該帯状シートを切断するための切断力
    に対抗可能なバネ力を有するバネ系を用いて、該ナイフ
    がその切断時受圧方向へ変位可能に支持されていること
    を特徴とする、請求項1〜請求項13のいずれかに記載
    のロータリカットオフ装置。
  15. 【請求項15】 該帯状シートを切断するための切断力
    に対抗可能なバネ力を有するバネ系を用いて、該アンビ
    ル部が該ナイフの切断時受圧方向へ変位可能に支持され
    ていることを特徴とする、請求項1〜請求項13のいず
    れかに記載のロータリカットオフ装置。
  16. 【請求項16】 該ナイフと該アンビル部とが同等の硬
    度を有する材料で形成されていることを特徴とする、請
    求項1〜請求項15のいずれかに記載のロータリカット
    オフ装置。
  17. 【請求項17】 該アンビル部が該ナイフを成す材料よ
    りも硬度の低い材料で形成されていることを特徴とす
    る、請求項1〜請求項15のいずれかに記載のロータリ
    カットオフ装置。
  18. 【請求項18】 該ナイフが該アンビル部を成す材料よ
    りも硬度の低い材料で構成されていることを特徴とす
    る、請求項1〜請求項15のいずれかに記載のロータリ
    カットオフ装置。
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