JP2001120872A - ミシンの布保持装置 - Google Patents

ミシンの布保持装置

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JP2001120872A
JP2001120872A JP30129099A JP30129099A JP2001120872A JP 2001120872 A JP2001120872 A JP 2001120872A JP 30129099 A JP30129099 A JP 30129099A JP 30129099 A JP30129099 A JP 30129099A JP 2001120872 A JP2001120872 A JP 2001120872A
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JP
Japan
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cloth
holding
preset
fastener
plate
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JP30129099A
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Takashi Yamashita
山下  隆
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Juki Corp
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Juki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第一の生地を所定の位置にセットし、その生
地の所定の位置に縫い付けるべき第二の生地を所定の状
態に正確に重ね合わせ、それらの第一の生地と第二の生
地とを正確に縫い合わせるための布保持装置を提供す
る。 【解決手段】 第一の生地を所定の位置に支持する支持
部材と、前記第一の生地に載置する第二の生地を保持
し、前記支持部材に支持した第一の生地上に前記第二の
生地を載置するセット位置と該セット位置から離れたプ
リセット位置とに移動可能とし、プリセット位置への移
動により第二の生地を支持部材に支持した第一の生地所
定の位置に載置する前記支持部材に設けられたプリセッ
ト板と、支持部材に支持された第一の生地と第一の生地
に載置された第二の生地との一部分を保持する保持位置
とその保持を開放する開放位置とに移動可能とし且つ保
持位置においてプリセット板のセット位置からプリセッ
ト位置への移動を許容するように前記支持部材に設けら
れた保持手段とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業用ミシンにお
いて、所定形状をもつ第一の生地の所定位置に、所定形
状または所定縫製状態の第二の生地を所定の状態に載置
し、それら第一と第二の生地を縫いあわせるためのミシ
ンの布保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の縫製の一例として、ファスナー
を身生地に縫い付ける縫製がある。
【0003】このファスナーを身生地に縫い付ける縫製
においては一般には、図17に示す所定形状の布1aに
務歯1bとスライダー1cを設けた第一の生地としての
ファスナー1を準備する。また図18に示すように二枚
の布2a,2bの両端部のみを縫い目2c,2dのよう
に縫い合わせた後に、それらの二枚の布2a,2bの縫
い目部分を中心にして図18のように縫い目2c,2d
の内側に割り目2eが形成されるように折り返し、アイ
ロン掛けした状態の第二の生地としての身生地2を準備
する。
【0004】これらのファスナー1と身生地2とを縫い
あわせるには、図19に示すように、まず第一の生地と
しての図17のファスナー1を、スライダー1cを上に
して務歯1bが直線となるように平坦に置く。その上に
図18の第二生地としての身生地2を、ファスナー1の
務歯1bとスライダー1cとが、身生地2の縫い目2
c,2dの内側で、且つ務歯1bと割り目2eとが上下
に一致するように、作業者の感覚によりファスナー1の
上に重ね合わせる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の縫製には次のような問題がある。
【0006】まず、第二の生地としての身生地2を第一
の生地としてのファスナー1の上に、ファスナー1の務
歯1bとスライダー1cとが、身生地2の縫い目2c,
2dの内側で、且つ務歯1bと割り目2eとが上下に一
致するように重ね合わせるには、細心の注意をはらいな
がら作業者の感覚によりファスナー1の上に重ねあわせ
る必要があり、相当の熟練を必要とするとともに、この
作業により作業者の疲労が増大し、作業能率が低下する
問題がある。また、この重ね合わせを正確に行わない
と、ファスナー1の務歯1bとスライダー1cとが、身
生地2の割り目2eに対して位置がずれ、その状態で縫
い合わされると、製品の縫製品質が低下する問題があ
る。
【0007】また同様に、重ね合わせたファスナー1と
身生地2とを、上記の重ね合わせた状態を保ちつつ、図
19に示すようにファスナー1の布1aの周囲を、作業
者の感覚によって縫い目3のように縫い合わせるのに
も、ファスナー1の布1aと身生地2の布2aとがずれ
ないように、細心の注意をはらいながら作業者の感覚に
よりファスナー1の上に縫い合わせる必要があり、相当
の熟練を必要とするとともに、この作業により作業者の
疲労が増大し、作業能率が低下する問題がある。また、
この縫製中にファスナー1の布1aと身生地2の布2a
との位置関係がずれた状態で縫い合わされると、布に皺
等が発生して製品の縫製品質が低下する問題がある。
【0008】そしてこれらの問題は、布団カバー等にフ
ァスナーを縫い付けるような長尺物の縫製においては、
特に顕著に発生する。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、第一の生地を所定位置に支持す
る支持部材と、前記第一の生地に載置する第二の生地を
保持し、前記支持部材に支持した第一の生地上に前記第
二の生地を載置するセット位置と該セット位置から離れ
たプリセット位置とに回動可能とし、セット位置への回
動により第二の生地を支持部材に支持した第一の生地の
所定位置に載置する前記支持部材に設けられたプリセッ
ト板と、支持部材に支持された第一の生地と第一の生地
に載置された第二の生地との一部分を保持する保持位置
とその保持を開放する開放位置とに回動可能とし且つ保
持位置においてプリセット板のセット位置からプリセッ
ト位置への回動を許容するように前記支持部材に設けら
れた保持手段とを備えた構成とした。
【0010】この請求項1記載の発明によれば、第一の
生地を支持部材の所定位置にセットし、プリセット位置
のプリセット板に第二の生地をセットし、プリセット板
をプリセット位置からセット位置に回動した後に、保持
手段を保持位置に回動して第一の生地と第一の生地に載
置された第二の生地との一部分を保持し、さらにプリセ
ット板をプリセット位置に回動させることにより、第一
の生地と第二の生地を正確に重ね合わせることが出来
る。
【0011】したがって、第一の生地と第二の生地との
重ね合わせに、作業者の感覚を必要とすることがなく、
熟練も不必要となり、初心者でも容易に作業が出来ると
ともに、作業者の疲労が軽減され、縫製作業能率が向上
する効果がある。
【0012】また、第一の布地と第二の布地との重ね合
わせが正確になる上に、これらの布地を保持手段により
保持した状態のまま縫製できるので、縫製作業に熟練を
必要とせず、正確な縫製が可能となり、作業者の疲労が
軽減するとともに、製品の商品価値が向上し、布団カバ
ー等の長尺物の縫製も容易且つ正確に縫製できる効果が
ある。
【0013】請求項2に記載の発明は、中央に務歯部を
持つファスナーを所定位置に支持する支持部材と、前記
ファスナーの務歯部に対応する切り込み部を形成した身
生地を保持し、前記支持部材に支持したファスナー上の
所定位置に前記身生地を載置するセット位置と該セット
位置から離れたプリセット位置とに回動可能に前記支持
部材に設けられたプリセット板と、支持部材に支持され
たファスナーとファスナーに載置された身生地との縫合
部を除く長手方向の一側端と他側端とを各別に保持する
保持位置と、その保持を開放する開放位置とに回動可能
とし、前記支持部材に設けられた一対の保持手段とを備
えたことを特徴とする構成である。
【0014】この請求項2記載の発明によれば、第二の
生地としての身生地2を第一の生地としてのファスナー
1の上に、ファスナー1の務歯1bとスライダー1cと
が、身生地2の縫い目2c,2dの内側で、且つ務歯1
bと割り目2eとが上下に一致するように正確に重ね合
わせることが出来るので、細心の注意をはらいながら作
業者の感覚によりファスナー1の上に重ねあわせる作業
が不必要となり、また熟練が不要となり、作業者の疲労
が軽減され、縫製作業能率が向上する効果がある。ま
た、この重ね合わせが正確に行われ且つ保持手段により
保持されたまま縫製できるので、ファスナー1の務歯1
bとスライダー1cとが、身生地2の割り目2eに一致
した状態で縫い合わされるとともに、布ずれが生じるこ
ともなく、初心者であっても容易に縫製することが出
来、製品の縫製品質が向上する効果があり、さらに、布
団カバー等にファスナーを縫い付けるような長尺物の縫
製も確実に出来る等の効果がある。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項2に記載の
構成に加え、プリセット板に、身生地の切り込み部内側
に位置し身生地を係止する一対の係止部材が設けられ、
これら一対の係止部材は身生地の切り込み部内側から長
手方向外側に向う弾性作用力を受けていることを特徴と
する構成である。
【0016】この請求項3記載の発明によれば、前記請
求項2に記載した効果に加え、身生地が長手方向に伸張
された状態でファスナーの上に重ね合わされ、その状態
で保持手段により保持されて縫製されるので、さらにフ
ァスナーの縫製品質が向上する効果がある。
【0017】請求項4記載の発明は、一対の保持手段の
一方は、前記プリセット板がセット位置に位置するとき
に前記身生地の一側端を保持する保持位置に回動するこ
とを特徴とする構成である。
【0018】この請求項4記載の発明によれば、前記請
求項2に記載した効果に加え、保持手段によってファス
ナーの長手方向の一側端が、保持手段によって確実に保
持されるので、さらにファスナーの縫製品質が向上する
効果がある。
【0019】請求項5に記載の発明は、一対の保持手段
の他方は、前記プリセット板がセット位置からプリセッ
ト位置に回動した後に前記身生地の他側端を保持する保
持位置に回動することを特徴とする構成である。
【0020】この請求項5に記載の発明によれば、前記
請求項2に記載した効果に加え、保持手段によってファ
スナーの長手方向の両側端が、保持手段によって確実に
保持されるので、さらにファスナーの縫製品質が向上す
る効果がある。
【0021】請求項6に記載の発明は、支持部材を、ミ
シンに対して着脱可能としたカセットとしたことを特徴
とする構成である。
【0022】この請求項6に記載の発明によれば、第一
の生地と第二の生地とを保持した状態のカセットを、ミ
シンに取り付けることによって縫製が可能となるので、
請求項1に記載した効果に加え、さらに縫製作業能率が
向上する効果がある。
【0023】
【発明の実施形態】以下本発明に係わる実施の形態例を
図1から図16に基づいて説明する。
【0024】まず、図1から図6により第一実施形態の
構成を説明する。
【0025】この実施形態は、図17に示す第一の生地
としてのファスナー1の布1aと、図18に示す第二の
生地としての身生地2の布地2aとを、図19に示すよ
うに縫い合わせるものである。
【0026】図1は第一実施形態のカセット5の平面図
であり、図2は斜視図、図3は図2のA−A断面図、図
4は図2のB−B断面図、図5は図2のC−C断面図、
図6はカセット5の分解斜視図である。
【0027】そしてこのカセット5は、支持部材として
のカセット本体部6と、ホルダーユニット部7と、プリ
セット板としてのプリセット部8と、保持手段としての
同一構成の六つのフラップ押え部9とから構成されてい
る。
【0028】カセット本体部6は、中央部に長孔6aが
形成されたベース下板6bの上面に、前記長孔6aに重
合し且つその長孔6aの幅よりも広い幅を持つ長孔6c
と、その長孔6cを挟んだ両側に六つの長孔6dとが形
成された、カセット本体6eが重ね合わされて固定さ
れ、これにより長孔6aと長孔6cとの間に、図2に示
すような段部6fが形成される。また前記六つの長孔6
dに対応する部分のベース下板6bの上面には、図2、
図6に示すようにそれぞれマジックテープ(商品名)6
gが固定されている。
【0029】ホルダーユニット部7は、保持バネ7aと
二つのフック7bとが固定されたホルダーユニット7c
が、連結板7dを介してベース下板6bに固定されてい
る。プリセット部8は、プリセット板8aとそのプリセ
ット板8aを支持する二つのプリセット腕8bとから構
成されている。
【0030】プリセット板8aには、その左右端に二つ
の長孔8cが形成され、左右端の上面には、それぞれU
字状の溝8eが形成された対向する二つの固定板8fが
固定されている。8gは移動可能なワーク保持板であ
り、中央部に図4に示すように90度に上方に折り曲げ
た係止部8hが形成され、このワーク保持板8gの板厚
は固定板8fの板厚よりも僅かに薄く形成されている。
8iは固定のワーク保持板であり、中央部に図5に示す
ように90度に上方に折り曲げた係止部8jが形成さ
れ、このワーク保持板8iの板厚は固定板8fの板厚と
略同じ厚さに形成されている。8k、8lはガイド板で
あり、これらガイド板8k、8lの左右両端は、図2、
図4、図5に示すように、二つのワーク保持板8g、8
iをプリセット板8aの上面との間に挟むようにして、
固定板8fとともにプリセット板8aに固定する。これ
により図4、図5に示すように、ワーク保持板8g、8
iのそれぞれの係止部8h、8jは、ガイド板8k、8
lとの間の隙間から上方に突出するとともに、ワーク保
持版8gは図4に示すように、その板厚が固定版8fの
板厚よりも薄いために、長手方向に移動可能であり、ワ
ーク保持板8iは固定される。
【0031】8mはバネであり、図3に示すように固定
板8fに設けたピン8nとワーク保持板8gに設けたピ
ン8oとの間に掛け渡され、この弾性作用力によりワー
ク保持板8gの左端面は固定板8fの端面に圧接されて
いる。
【0032】上記のように組み付けられたプリセット板
8aは、その左右両端が二つのプリセット腕8bの先端
の長孔8pに固定され、プリセット腕8bの基部は、ベ
ース台8qを介してカセット本体6eに固定されたヒン
ジ8rに固定されている。
【0033】フラップ押え部9は、ファスナーの長手方
向の一側端を保持する保持手段としての三つのフラップ
押え9aと、ファスナーの長手方向の他側端を保持する
保持手段としての三つのフラップ押え9bとから構成さ
れ、これらフラップ押え9aと9bとは、それぞれ左右
対称の同一構成であるので、フラップ押え9aのうちの
一つフラップ押えの構成のみを説明し、他のフラップ押
えの構成の説明は省略する。
【0034】9cはフラップ押え板であり、その先端部
には直角に折り曲げた先端に鋸刃状部9dを形成した爪
板9eが、固定板9fを介して固定され、平面部には前
記ベース下板6bに設けたマジックテープ(商品名)6
gに対向するマジックテープ(商品名)9gが固定されて
いる。そしてこのフラップ押え板9cの基部は、ヒンジ
スペーサ9hを介してカセット本体6eに固定された二
つのヒンジ9iに固定される。
【0035】このように構成され組み立てられたカセッ
ト5は、図2のようになる。
【0036】次に上述した第一の実施形態の作用を説明
する。
【0037】まず、図2に示すようにカセット5の、一
側端の三つのフラップ押え9aと、他側端の三つのフラ
ップ押え9bとを左右に開くとともに、プリセット部8
も左方に開く。
【0038】次に、図19に示すファスナー1を図7に
示すように、段部6fの上にカセット本体6eの目盛り
6hに合わせて置く。また、図20に示す身生地2は、
裏返しにし、左端の縫い目2dの右端を図3に示す係止
部8hの左端に掛けた状態でバネ8mの弾性力に抗して
身生地2を右方に引っ張り、移動可能なワーク保持版8
gを右方に移動させる。この状態から、右端の縫い目2
cの左端を図3に示す固定の係止部8jの右端に掛け渡
す。これにより身生地2は、図8に示すように縫い目2
cの左端が固定の係止部8jに係止されるとともに、縫
い目2dの右端が係止部8hに掛け渡され、バネ8mの
弾性力によって左方に引かれた状態で図7に示すように
ガイド板8k、8l上に係止される。この状態が図9A
である。この図9Aの状態から、まず、図9Bに示すよ
うに、プリセット部8をヒンジ8rを中心にして180
度時計方向に回動し、これによりプリセット部8上の身
生地2はファスナー1の上の所定位置に重ね合わされ
る。
【0039】次に、図9Bの状態の三つのフラップ押え
9aを、図9Cに示すようにヒンジ9iを中心にして反
時計方向に180度回動させ、鋸刃状部9dにより身生
地2とファスナー1の長手方向の一側端とを保持し、こ
の保持状態はフラップ押え9cのマジックテープ(商品
名)9gと、ベース下板6bのマジックテープ(商品
名)6gとが密着して保たれる。
【0040】次に、図9Cの状態から、プリセット部8
をヒンジ8rを中心にして180度反時計方向に回動
し、これによりプリセット部8は、図9Dに示すように
元の位置に復帰し、身生地2はファスナー1の上の所定
位置に重ね合わされたままとなる。
【0041】次に、図9Dの状態から、三つのフラップ
押え9bを、図9Eに示すようにヒンジ9iを中心にし
て時計方向に180度回動させ、鋸刃状部9dにより身
生地2とファスナー1の長手方向の他側端とを保持し、
この保持状態はフラップ押え9cのマジックテープ(商
品名)9gと、ベース下板6bのマジックテープ(商品
名)6gとが密着して保たれる。
【0042】上記のように、ファスナー1と身生地2と
を保持したカセット5のをホルダーユニット部7を、例
えばX−Y方向の布送り装置を持つミシンに取り付け、
図19に示すように縫い目3によりファスナー1の周囲
と身生地を縫い付ける。
【0043】この縫製の完了後、カセット5をミシンか
ら取り外し、六つの9a.9bをそれぞれフラップ押え
9cのマジックテープ(商品名)9gと、ベース下板6
bのマジックテープ(商品名)6gとの密着を外し、図
2、図9aのように左右に開いて縫製した身生地2とと
もにファスナー1を取り出す。
【0044】なお、上記の実施形態は長尺な布団カバー
等の身生地2にファスナー1を縫い付けるための布保持
装置に実施したものについて説明した。
【0045】この布団等のファスナーは、その長さが1
000ミリ近くになるものもあるので、プリセット板8
aには一定の強度が必要になる。このため上記の実施形
態においては、プリセット板8aの幅を図10の二点鎖
線に示すように、プリセット板8aをセット位置に倒し
た状態でフラップ押え9bを閉じたときに、フラップ押
え9bの鋸刃状部9bが、プリセット板8aの上面に当
接する位置まで、プリセット板8aの幅を、フラップ押
え9b側に広くしてある。このため図9Cのように、プ
リセット板8aにより身生地2をファスナー1の上に重
ねた状態で、身生地2の右側をフラップ押え9aにより
押えたまま、図9Dに示すようにプリセット部8をプリ
セット位置に回動した後に、図9Eのようにフラップ押
え9bを回動して、身生地2の左側を押えるように構成
して、長尺のファスナーに対しても、プリセット板8a
の強度を確保しながら、身生地2の近傍を確実に保持す
ることが出来るようにしている。
【0046】これらのことから、第二の実施形態とし
て、図10、図11に示すように、長さの短いファスナ
ーを縫い付ける布保持装置の場合には、プリセット板8
aの強度を必要としないから、図11に示すようにプリ
セット板8aの幅を狭くすることが出来るので、プリセ
ット部8をセット位置とした状態で、フラップ押え8b
によって身生地2の左側を押えることが可能になるとと
もに、プリセット部8をセット位置としたまま、ファス
ナー1の周囲と身生地2とを縫い付けることが出来る。
【0047】次に、図12から図14により第三実施形
態の構成を説明する。
【0048】この実施形態は、図12に示す第一の生地
としての台形布10上に、第二の生地としての矢印状布
11とを載せ、縫い目12により矢印布11を縫い付け
るものである。
【0049】図12は第二実施形態の縫製物の平面図で
あり、図13はカセットの斜視図であるこの図13に示
すカセット13は、支持部材としての下方の下板14
と、保持手段としての上方の上板15と、プリセット板
としてのプリセット部16とから構成されている。
【0050】下板14には、第一の生地としての台形布
10を載せる位置を示す輪郭線14aと、その内側に対
向するコの字状の孔14bと、逆コの字状の孔14c
と、中央部に矢印布11と同形状の孔14dが形成され
ている。
【0051】上板15は、保持板15aと押圧板15b
とから構成され、保持板15aには前記下板14の孔1
4bと同形状の孔15cと、矢印状布11の先端部より
やや小さいV字状の溝15dとが形成され、そしてこの
保持板15aの下方の左右端が、二つのヒンジ15eに
より下板14に支持されている。
【0052】押圧板15bは、その基部の左右両端がヒ
ンジ15fにより保持板15aに連結され、またこの押
圧板15bには、前記保持板15aのV字状の溝15d
に連続する、矢印布11の後端部よりやや小さい溝15
gと、下板14の逆コの字状の孔14cと同形状の不図
示の孔が形成されている。
【0053】プリセット部16は、プリセット板16a
の基部をヒンジ16bにより下板14に支持するととも
に、その先端部の面に矢印布11の直線部が入る溝16
cが形成されている。
【0054】次にこの第二の実施形態の作用を図14に
より説明する。
【0055】まず、図13と図12Aの実線に示すよう
に、保持板15aと押圧板15bとを開き、プリセット
板16aも開く。
【0056】この状態から、台形布10を下板14の台
形の輪郭線14aに沿って下板14の上に載せるととも
に、矢印布11の直線部を図13および図14Aの二点
鎖線に示すように、溝16cにはめ込む。
【0057】この状態から、図14Aの実線のプリセッ
ト板16aを、二点鎖線のようにヒンジ16bを中心に
時計方向に180度回動させ、これにより台形布10の
上で、且つ下板14の矢印孔14d上の所定位置に載せ
られる。この状態から、図14Aの実線の保持板15a
を二点鎖線のように、ヒンジ15eを中心に反時計方向
に回動すると、矢印布11の矢印部先端の上面周囲が保
持板15の溝15dによって保持される。次に、図14
Aの二点鎖線に示すプリセット板16aを、ヒンジ16
bを中心に反時計方向に180度回動して同図実線のよ
うに元の位置に復帰させる。この時矢印布11は、その
矢印部先端の上面周囲が保持板15の溝15dによって
保持されているので、台形布10の上面に載ったままと
なっている。次に、保持板15aと押圧板15bとが図
14Aに二点鎖線で示す状態から、二点鎖線の押圧板1
5bをヒンジ15fを中心に反時計方向に回動させる。
これによって、矢印布11が台形布10上の所定の位置
となり、矢印布11外周の少し内側が、保持板15aお
よび押圧板15bの15d、15gとにより、下板14
上面との間に、図14Bの実線のように押圧、保持され
る。
【0058】この図14Bの状態において、カセット1
3をX−Y送り装置を持つミシンに取り付け、図12に
示す縫い目12のように矢印布11を台形布10に縫い
付ける。
【0059】縫製が完了した後は、図14B実線の状態
の保持板15aと押圧板15bとを、図14Aの実線の
ように開いた後に台形布10をカセット13から取り出
す。次に、図15から図18により第四の実施形態の構
成を説明する。
【0060】図15の17は縫い付け片であり、この縫
い付け片17は生地の癖やゴム等のように、生地を所定
の形状に切り出しまたは型抜きした後に変形しやすい材
質の生地である。この生地17をそのままの状態で他の
生地に縫い付けると、変形したまま縫い付けられて製品
の商品価値が著しく損なわれる問題が生じる。
【0061】このため、この実施形態においては、これ
らの問題点を解消するものである。図16はカセット1
8を開いた状態の斜視図であり、このカセット18はプ
リセット板19と下板20とから構成されている。
【0062】下板20には縫い付け片17の外周形状よ
り少し小さい大きさの孔20aと、その孔20aの周囲
の四個所に逃げ孔20bとが形成されている。プリセッ
ト板19は、その基部が下板20に対してヒンジ19a
により支持されるとともに、縫い付け片17よりも少し
小さく左方に開口した孔19bと、その開口19bの四
隅に前記下板20の逃げ孔20bに対応する四本の係止
針19cが設けられている。
【0063】このカセット18により縫い付け片17を
縫い付けるには、図16に示すカセット18の四本の係
止針19cに、縫い付け片17の四隅を、縫い付け片1
7を正規の形状としてその四隅を係止針19cに刺して
保持する。その後、図16のプリセット板19をヒンジ
19aを中心に時計方向に回動して、図17に示すよう
に下板20とプリセット板19との間に縫い付け片17
を保持し、この状態でカセット18を図18のように、
押え板21がクランク22に支持されたミシンに取り付
けた後に、プリセット板19を図16のように開き、そ
の状態で縫い付け片17の周囲を縫い付ける。
【0064】縫い付けが完了した後、押え板21を上昇
させてミシンからカセット18を取り取り外して、縫い
付け片17をカセット18から取り外す。
【0065】
【発明の効果】以上のようにこの発明は、第一の生地と
第二の生地との重ね合わせに、作業者の感覚を必要とす
ることがなく、熟練も不必要となり、初心者でも容易に
作業が出来るとともに、作業者の疲労が軽減され、縫製
作業能率が向上する効果がある。
【0066】また、第一の布と第二の布との重ね合わせ
が正確になる上に、これらの布を保持手段により保持し
た状態のまま縫製できるので、縫製作業に熟練を必要と
せず、正確な縫製が可能となり、作業者の疲労が軽減す
るとともに、製品の商品価値が向上し、布団カバー等の
長尺物の縫製も容易且つ正確に縫製できる効果がある。
【0067】また、第二の生地としての身生地2を第一
の生地としてのファスナー1の上に、ファスナー1の務
歯1cとスライダー1dとが、身生地2の縫い目2c,
2dの内側で、且つ務歯1bと割り目2eとが上下に一
致するように正確に重ね合わせることが出来るので、細
心の注意をはらいながら作業者の感覚によりファスナー
1の上に重ねあわせる作業が不必要となり、また熟練が
不要となり、作業者の疲労が軽減され、縫製作業能率が
向上する効果がある。さらに、この重ね合わせが正確に
行われ且つ保持手段により保持されたまま縫製できるの
で、ファスナー1の務歯1bとスライダー1cとが、身
生地2の割り目2eに一致した状態で縫い合わされると
ともに、布ずれが生じることもなく、初心者であっても
容易に縫製することが出来、製品の縫製品質が向上する
効果があり、さらにまた、布団カバー等にファスナーを
縫い付けるような長尺物の縫製も確実に出来る等の効果
がある。また、身生地が長手方向に伸張された状態でフ
ァスナーの上に重ね合わされ、その状態で保持手段によ
り保持されて縫製されるので、さらにファスナーの縫製
品質が向上する効果がある。また、保持手段によってフ
ァスナーの長手方向の一側端が、保持手段によって確実
に保持されるので、さらにファスナーの縫製品質が向上
する効果がある。
【0068】また、保持手段によってファスナーの長手
方向の両側端が、保持手段によって確実に保持されるの
で、さらにファスナーの縫製品質が向上する効果があ
る。また、第一の生地と第二の生地とを保持した状態の
カセットを、ミシンに取り付けることによって縫製が可
能となるので、請求項1に記載した効果に加え、さらに
縫製作業能率が向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる第一実施形態のカセット5の平
面図である。
【図2】本発明に係わる第一実施形態のカセットの斜視
図である。
【図3】本発明に係わる第一実施形態の図2のA−A断
面図である。
【図4】本発明に係わる第一実施形態の図2のB−B断
面図である。
【図5】本発明に係わる第一実施形態の図2のC−C断
面図である。
【図6】本発明に係わる第一実施形態のカセット5の分
解斜視図である。
【図7】本発明に係わる第一実施形態のカセットに縫い
付ける縫製物をセットした状態の斜視図である。
【図8】本発明に係わる第一実施形態の図2のA−A断
面図で、二つのワーク保持板の係止部に身生地をセット
した状態である。
【図9】本発明に係わる第一実施形態のカセットに、縫
製物をセットする順序を説明する作用説明図である。
【図10】本発明に係わる第一実施形態のカセットの状
態を説明する説明図である。
【図11】本発明に係わる第二実施形態のカセットの状
態を説明する説明図である。
【図12】本発明に係わる第二実施形態において縫い付
ける縫製物の平面図である。
【図13】本発明に係わる第二実施形態のカセットの斜
視図である。
【図14】本発明に係わる第二実施形態のカセットに、
縫製物をセットする順序を説明する作用説明図である。
【図15】本発明に係わる第三実施形態において縫い付
ける縫製物の斜視図である。
【図16】本発明に係わる第三実施形態のカセットの斜
視図で、カセットを開いた状態である。
【図17】本発明に係わる第三実施形態のカセットの斜
視図で、カセットを閉じた状態である。
【図18】本発明に係わる第三実施形態のカセットをミ
シンに取り付けた状態の斜視図である。
【図19】ファスナーの斜視図である。
【図20】ファスナーを縫い付ける身生地の斜視図であ
る。
【図21】ファスナーを身生地に縫い付けた状態の斜視
図である。
【符号の説明】
1 ファスナー 2 身生地 3 縫い目 5 カセット 6 カセット本体部 7 ホルダーユニット部 8 プリセット部 9 フラップ押え部 10 布 11 布 12 縫い目 13 カセット 14 下板 15 上板 16 プリセット部 17 縫い付け片 18 カセット 19 プリセット板 20 下板 21 押え板 22 クランク

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一の生地を所定位置に支持する支持部材
    と、 前記第一の生地に載置する第二の生地を保持し、前記支
    持部材に支持した第一の生地上に前記第二の生地を載置
    するセット位置と該セット位置から離れたプリセット位
    置とに回動可能とし、セット位置への回動により第二の
    生地を支持部材に支持した第一の生地の所定位置に載置
    する前記支持部材に設けられたプリセット板と、 支持部材に支持された第一の生地と第一の生地に載置さ
    れた第二の生地との一部分を保持する保持位置とその保
    持を開放する開放位置とに回動可能とし且つ保持位置に
    おいてプリセット板のセット位置からプリセット位置へ
    の回動を許容するように前記支持部材に設けられた保持
    手段とを備えたことを特徴とするミシンの布保持装置。
  2. 【請求項2】中央に務歯部を持つファスナーを所定位置
    に支持する支持部材と、 前記ファスナーの務歯部に対応する切り込み部を形成し
    た身生地を保持し、前記支持部材に支持したファスナー
    上の所定位置に前記身生地を載置するセット位置と該セ
    ット位置から離れたプリセット位置とに回動可能に前記
    支持部材に設けられたプリセット板と、 支持部材に支持されたファスナーとファスナーに載置さ
    れた身生地との縫合部を除く長手方向の一側端と他側端
    とを各別に保持する保持位置と、その保持を開放する開
    放位置とに回動可能とし、前記支持部材に設けられた一
    対の保持手段とを備えたことを特徴とするミシンの布保
    持装置。
  3. 【請求項3】前記プリセット板には、身生地の切り込み
    部内側に位置し身生地を係止する一対の係止部材が設け
    られ、これら一対の係止部材は身生地の切り込み部内側
    から長手方向外側に向う弾性作用力を受けていることを
    特徴とする請求項2記載のミシンの布保持装置。
  4. 【請求項4】前記一対の保持手段の一方は、前記プリセ
    ット板がセット位置に位置するときに前記身生地の一側
    端を保持する保持位置に回動するすることを特徴とする
    請求項2に記載のミシンの布保持装置。
  5. 【請求項5】前記一対の保持手段の他方は、前記プリセ
    ット板がセット位置からプリセット位置に回動した後に
    前記身生地の他側端を保持する保持位置に回動するする
    ことを特徴とする請求項2に記載のミシンの布保持装
    置。
  6. 【請求項6】前記支持部材を、ミシンに対して着脱可能
    としたカセットとしたことを特徴とする請求項1および
    請求項2に記載のミシンの布保持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021234915A1 (ja) * 2020-05-21 2021-11-25 Ykk株式会社 テンプレート部材、ミシン、及び縫製方法

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