JP2001120854A - 熱変色性布帛 - Google Patents

熱変色性布帛

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JP2001120854A JP30531099A JP30531099A JP2001120854A JP 2001120854 A JP2001120854 A JP 2001120854A JP 30531099 A JP30531099 A JP 30531099A JP 30531099 A JP30531099 A JP 30531099A JP 2001120854 A JP2001120854 A JP 2001120854A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 布帛表面に熱変色性顔料をバインダー樹脂に
分散状態に固着させた熱変色層を形成した熱変色性布帛
において、風合いを損なう度合いを緩和すると共に発色
時に鮮明なカラーを視覚させる熱変色性布帛の提供。 【解決手段】 布帛2表面に、熱変色性インキが布帛内
部まで浸透するのを抑制する浸透抑制層3(カレンダー
加工による繊維密度を高密度化、可撓性樹脂皮膜の形
成、或いは撥水加工等により表面張力を低下)を形成
し、前記浸透抑制層3上に熱変色層4を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱変色性布帛に関す
る。更に詳細には、布帛表面に熱変色性顔料をバインダ
ー樹脂に分散状態に固着させた熱変色層を設けた熱変色
性布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱変色性顔料をバインダー樹
脂を含むビヒクル中に分散させた熱変色性インキを、布
帛表面に付着乾燥させて熱変色層を形成した熱変色性布
帛は、人形用衣裳等の玩具分野に適用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の熱
変色性布帛にあっては、熱変色性インキの印刷、塗工過
程において、布帛の内部にまでインキが含浸することに
より風合いが著しく損なわれると共に熱変色層の発色時
のカラーが不鮮明となり、更には、無駄なインキを消費
することになり、不経済である。本発明は、前記した不
具合を解消した熱変色性布帛を提供し、商品性を高め、
玩具用衣裳は勿論、衣料分野等への適用を図ろうとする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を図面について説
明する(図1参照)。本発明は、熱変色性顔料をバイン
ダー樹脂を含むビヒクル中に分散させた熱変色性インキ
を、布帛2表面に付着乾燥させて熱変色層4を形成した
熱変色性布帛において、布帛2表面に前記熱変色性イン
キの浸透を抑制する浸透抑制層3が形成されていること
を特徴とする熱変色性布帛1を要件とする。更には、前
記浸透抑制層3は、布帛の表面にカレンダー加工を施し
て、繊維表面を平滑化すると共に繊維表面の繊維密度を
高密度化してなる層であること、更には、布帛の表面に
可撓性樹脂皮膜を形成して得られる、厚さ0.5〜10
0μmの層であること、更には、可撓性樹脂皮膜は、可
撓性樹脂を含む処理液のコーティング層又は可撓性樹脂
シートの接合により得られる層であること、更には、布
帛の表面を撥水加工して得られる、表面張力が24mN
/m〜50mN/mの範囲にある層であること、等を要
件とするものである。
【0005】前記における布帛2は、目付け量が15g
/m2 〜500g/m2 (好ましくは、50g/m2
400g/m2 )の織布、編物、不織布等の汎用の布帛
が適用できる。
【0006】浸透抑制層3は、具体的には、布帛表面の
カレンダー加工による平滑化と共に繊維密度を高密度化
してなるもの、可撓性樹脂皮膜を形成したもの、撥水加
工によるもの、等を例示できる。前記カレンダー加工
は、汎用のカレンダー装置の適用により形成することが
でき、可撓性樹脂皮膜は、前記したバインダー樹脂から
選ばれる成膜性の樹脂を含む溶液の塗布、乾燥による薄
膜、或いは、ポリオレフィン系、スチレン系、ウレタン
系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン
系、フッソ系、軟質塩化ビニル系等の樹脂から選ばれる
可撓性樹脂からなる1μm〜3mm程度の厚みの水非浸
透性の薄膜の貼着、或いは、シリコン系、パラフィン
系、ポリエチレン系、アルキルエチレン尿素系、フッ素
系樹脂等による撥水処理が挙げられる。
【0007】前記熱変色性顔料は、(イ)電子供与性呈
色性有機化合物、(ロ)前記化合物を呈色させる電子受
容性化合物、及び(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度
を決める反応媒体の必須三成分を含む、従来より公知の
熱変色性組成物をマイクロカプセル化したものが有効で
あり、具体的には、本出願人が提案した、特公昭51−
44706号公報、特公昭51−44707号公報、特
公平1−29398号公報等に記載のものが利用でき
る。前記は所定の温度(変色点)を境としてその前後で
変色し、変色点以上の温度域で消色状態、変色点未満の
温度域で発色状態を呈し、前記両状態のうち常温域では
特定の一方の状態しか存在しえない。即ち、もう一方の
状態は、その状態が発現するのに要した熱又は冷熱が適
用されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用
がなくなれば常温域で呈する状態に戻る、ヒステリシス
幅が比較的小さい特性(ΔHA =1〜7℃)を有する加
熱消色型(A)を挙げることができる。
【0008】又、本出願人が提案した特公平4−171
54号公報、特開平7−179777号公報、特開平7
−33997号公報、特開平8−39936号公報等に
記載されている大きなヒステリシス特性(ΔHB =8〜
50℃)を示す、即ち、温度変化による着色濃度の変化
をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低
温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温
側から下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿っ
て変色し、低温側変色点以下で発色状態、高温側変色点
以上で消色状態を呈し、前記低温側変色点と高温側変色
点の間の温度域で、前記発色状態又は消色状態を互変的
に記憶保持できる色彩記憶保持型熱変色性組成物(B)
を適用することができる。
【0009】又、加熱発色型(C)の組成物として、消
色状態からの加熱により発色する、本出願人の提案(特
開平11−129623号公報、特開平11−5973
号公報)による、(ロ)電子受容性化合物として、炭素
数3乃至18の直鎖又は側鎖アルキル基を有する特定の
アルコキシフェノール化合物を適用した系を挙げること
ができる。
【0010】前記熱変色性顔料は、前記(イ)、
(ロ)、(ハ)の三成分を含む微粒子形態のものであれ
ばよく、バインダー樹脂と共にブレンドした粒状物、前
記粒状物を別の樹脂で被覆したもの、等が有効である
が、中でも、鮮明な発色性、高発色濃度、均質性、分散
安定性、耐薬品性等の面でマイクロカプセル形態のもの
が好適である。前記熱変色性組成物をカプセルに内包さ
せる手段としては、界面重合法、界面重縮合法、インサ
イチュー法、コアセルベート法等、公知のカプセル化方
法が適用される。
【0011】熱変色性顔料の平均粒子径〔(長径+短
径)/2〕は、0.5μm〜30μmの範囲、好ましく
は、0.5〜15μm、更に好ましくは、0.5〜10
μmの範囲にあることが、変色の鋭敏性、持久性、加工
適性等の面で有効である。粒子径が30μmを越える系
にあっては、均質な分散性を保持し難く、一方、0.5
μm未満の系にあっては、水性媒体中に懸濁した状態で
マイクロカプセル化した熱変色性顔料が得られるとして
も、濾別又は遠心分離等の手段によるカプセル化顔料の
単離に難がある上、強度的に不充分である。
【0012】又、本発明のカプセル化された熱変色性顔
料にあっては、熱変色性組成物/マイクロカプセル壁膜
=7/1〜1/1(重量比)の範囲にあることが望まし
い。熱変色性組成物の比率が前記範囲より大になると壁
膜の厚みが肉薄となり過ぎ、内包した熱変色性組成物の
保護機能の低下がみられる。一方、壁膜の比率が前記範
囲より大になると壁膜強度が向上し、保護機能は高めら
れるが、熱変色性組成物の相対的な比率の低下により発
色濃度の低下を余儀なくされ、好ましくない。
【0013】前記熱変色性顔料は、バインダー樹脂を含
むビヒクル中に所定量を分散させてインキ又は塗料とな
し、従来より汎用のスクリーン印刷、オフセット印刷、
グラビヤ印刷、コーター、転写印刷等の印刷手段、スプ
レー塗装等の印刷乃至塗布手段により、1μm〜300
μm、好ましくは5μm〜100μmの厚みの熱変色層
4を形成する。ここで、熱変色性顔料は、バインダー樹
脂100重量部に対して、20〜400重量部の割合で
ブレンドされる。20重量部未満では、鮮明な熱変色性
を示さない。一方、400重量部を越えると消色時にお
ける色残りが発生しがちであり、好適には50〜350
重量部の範囲内で適用される。前記熱変色性顔料とバイ
ンダー樹脂との配合割合を満たすことにより、熱変色層
4の耐久性が保持されると共に風合いの硬質化を防ぐ。
【0014】前記バインダー樹脂は、水溶性或いは油溶
性の樹脂のいずれであってもよく、目的に応じて適宜、
選択して使用できる。具体的に例示すると、従来より汎
用の樹脂、例えば、アイオノマー樹脂、イソブチレン−
無水マレイン酸樹脂共重合樹脂、アクリロニトリル−ア
クリリックスチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−ス
チレン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合樹脂、アクリロニトリル塩素化ポリエチレ
ン−スチレン共重合樹脂、エチレン−塩化ビニル共重合
樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢
酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合樹脂、塩化ビニリ
デン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂、塩
化ビニル−塩化ビニリデン共重合樹脂、塩素化ポリエチ
レン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテ
レフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレ
ン樹脂、ハイインパクトポリスチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、ポリメチルスチレン樹脂、ポリアクリル酸エ
ステル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシ
アクリレート樹脂、アルキルフェノール樹脂、ロジン変
性フェノール樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、フェノー
ル樹脂変性アルキド樹脂、エポキシ樹脂変性アルキド樹
脂、スチレン変性アルキド樹脂、アクリル変性アルキド
樹脂、アミノアルキド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹
脂、スチレン−ブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、アルキッド樹脂、天然ゴム、ポリイソブチレ
ン、ブチルゴム、ポリビニルアルキルエーテル、ロジ
ン、ロジンエステル、ロジン誘導体、ポリテルペン樹
脂、油溶性フェノール樹脂、石油系炭化水素樹脂、シェ
ラック、環化ゴム、酢酸ビニル系エマルジョン樹脂、ス
チレン−ブタジエン系エマルジョン樹脂、アクリル酸エ
ステル系エマルジョン樹脂、水性シリコンゴムエマルジ
ョン樹脂、水溶性アルキド樹脂、水溶性メラミン樹脂、
水溶性尿素樹脂、水溶性フェノール樹脂、水溶性エポキ
シ樹脂、水溶性ポリブタジエン樹脂、酢酸セルローズ、
硝酸セルローズ、エチルセルローズ等を挙げることがで
き、水や有機溶剤等の適宜の溶剤に溶解または分散させ
て、熱変色性顔料を分散させるためのビヒクルを得るこ
とができる。又、前記樹脂は、1種又は2種以上を併用
することができる。
【0015】前記熱変色層4の下層には、公知の印刷手
段により非熱変色層(ベタ印刷に限らず、非熱変色像を
含む)を適宜設けることにより、様相変化を多様化させ
ることができる。
【0016】又、前記熱変色層4の上層には、光安定剤
等を含む保護層を適宜、設けて熱変色層4の光劣化を抑
制することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げるが、本発明
はこれに限定されるものではない。尚、実施例中の部は
重量部を示す。
【0018】
【実施例】
【0019】実施例1(図1参照) 白色ポリエステル繊維からなる目付量120g/m2
トリコット布2表面にカレンダー加工を行ない、当該個
所の繊維を圧縮し繊維密度を高め、平滑化して光沢性を
向上させた浸透抑制層3を形成したトリコット布を適用
し、前記浸透抑制層3上に、平均粒子径8μmのマイク
ロカプセル形態の加熱消色型顔料〔青色←→無色、変色
温度30℃〕30部、ピンク色蛍光顔料5部、アクリル
系エマルジョン樹脂50部、増粘剤2部、レベリング剤
0.5部、消泡剤0.5部、架橋剤5部を均一に分散し
てなる熱変色性インキを120メッシュのスクリーン版
を用いてベタ印刷を行ない、乾燥硬化させて熱変色層4
を形成し、熱変色性布帛1を構成した。前記熱変色性布
帛1は、30℃未満の温度では鮮明な紫色を呈し、30
℃以上の温度では鮮明なピンク色を呈し、両状態共非常
に鮮明なカラーを呈した。また、触った感触が非常に柔
らかく、風合いの良い布帛であった。尚、前記熱変色層
4上には、必要に応じて、ベンゾトリアゾール系紫外線
吸収剤5部、アクリルポリオール樹脂50部、イソシア
ネート系架橋剤0.5部、トルエン25部、酢酸エチル
25部からなる樹脂溶液を版深120μmのグラビア版
を用いて塗工し、乾燥硬化させて保護層を形成すること
ができ、以下の実施例についても、適宜、保護層を設け
ることができる。
【0020】実施例2 白色ポリエステル繊維からなる目付量120g/m2
トリコット布2表面に、実施例1と同様にしてカレンダ
ー加工を行なって浸透抑制層3を形成し、前記浸透抑制
層3上に、黄色蛍光顔料10部、ウレタン系エマルジョ
ン樹脂50部、増粘剤2部、レベリング剤0.5部、消
泡剤0.5部、架橋剤5部を均一に分散してなる黄色蛍
光インキを180メッシュのスクリーン版を用いてベタ
印刷を行ない、乾燥硬化させて非熱変色性黄色蛍光色層
を設けた。次いで、平均粒子径8μmのマイクロカプセ
ル形態の色彩記憶保持型熱変色性顔料〔ピンク色←→無
色、変色温度15℃、30℃〕30部、ウレタン系エマ
ルジョン樹脂50部、増粘剤2部、レベリング剤0.5
部、消泡剤0.5部、架橋剤5部を均一に分散してなる
熱変色性インキ、平均粒子径8μmのマイクロカプセル
形態の色彩記憶型熱変色性顔料〔青色←→無色、変色温
度15℃、30℃〕30部、ウレタン系エマルジョン樹
脂50部、増粘剤2部、レベリング剤0.5部、消泡剤
0.5部、架橋剤5部を均一に分散してなる熱変色性イ
ンキを150メッシュの花柄のデザインのスクリーン版
を用いて、2色の花柄の印刷を行ない、熱変色性層4を
形成した。前記熱変色性布帛1は、15℃未満の温度で
は鮮明な赤色と緑色の、全体の柄として非常に鮮やかな
2色の花柄模様を呈し、30℃以上の温度では鮮明な黄
色を呈し、両状態共非常に鮮明なカラーを呈した。ま
た、触った感触が非常に柔らかく、風合いの良い布帛で
あった。
【0021】実施例3 縦糸123本、横糸72本からなる目付量115g/m
2 の綿ブロード布2表面に、厚み1μmの柔軟性のある
ウレタン樹脂フィルムを接着剤により貼り合わせて、浸
透抑制層3を形成し、前記浸透抑制層3上に、黄色蛍光
顔料10部、ウレタン系エマルジョン樹脂50部、増粘
剤2部、レベリング剤0.5部、消泡剤0.5部、架橋
剤5部を均一に分散してなる黄色蛍光インキ、ピンク色
蛍光顔料10部、ウレタン系エマルジョン樹脂50部、
増粘剤2部、レベリング剤0.5部、消泡剤0.5部、
架橋剤5部を均一に分散してなるピンク色蛍光インキ、
グリーン色蛍光顔料10部、ウレタン系エマルジョン樹
脂50部、増粘剤2部、レベリング剤0.5部、消泡剤
0.5部、架橋剤5部を均一に分散してなるグリーン色
蛍光インキを180メッシュのスクリーン版を用いて3
色柄の花柄の印刷を行ない、乾燥硬化させて非熱変色性
蛍光色層を設けた。次いで、その上面に平均粒子径8μ
mのマイクロカプセル形態の色彩記憶型熱変色性顔料
〔黒色←→無色、変色温度15℃、30℃〕30部、ウ
レタン系エマルジョン樹脂50部、増粘剤2部、レベリ
ング剤0.5部、消泡剤0.5部、架橋剤5部を均一に
分散してなる熱変色性インキを100メッシュのベタ柄
のスクリーン版を用いて、印刷を行ない、熱変色性層4
を形成した。前記熱変色性布帛1は、15℃未満の温度
では鮮明な黒色を呈し、30℃以上の温度では鮮明な黄
色、ピンク色、グリーン色の3色による鮮やかな花柄模
様を呈し、両状態共非常に鮮明なカラーを呈した。ま
た、触った感触が非常に柔らかく、風合いの良い布帛で
あった。
【0022】実施例4 白色ポリエステル繊維からなる目付量120g/m2
トリコット布2をフッ素系水系撥水処理剤を用いて処理
し、表面張力を28mN/mにしたトリコット布に、平
均粒子径8μmのマイクロカプセル形態の加熱消色型熱
変色性顔料〔ピンク色←→無色、変色温度30℃〕30
部、黄色蛍光顔料7部、アクリル系エマルジョン樹脂5
0部、増粘剤2部、レベリング剤0.5部、消泡剤0.
5部、架橋剤5部を均一に分散してなる熱変色性インキ
を120メッシュのスクリーン版を用いてベタの印刷を
行ない、乾燥硬化させて可逆熱変色性層4を形成した。
前記熱変色性布帛1は、30℃未満の温度では鮮明な赤
色を呈し、30℃以上の温度では鮮明な蛍光黄色を呈
し、両状態共非常に鮮明なカラーを呈した。また、触っ
た感触が非常に柔らかく、風合いの良い布帛であった。
【0023】比較例1 白色ポリエステル繊維からなる目付量120g/m2
トリコット布に、浸透抑制層3を設けることなく、直接
的に実施例1の処方により熱変色層4を形成したとこ
ろ、熱変色性インキが布帛背面にまで浸透しており、実
施例1の布帛に較べ、触感が硬く、布帛本来の風合いを
損なう度合いが大であった。
【0024】比較例2 実施例3と同じ目付量115g/m2 の綿ブロード布2
に、浸透抑制層3を設けることなく直接的に、実施例3
と同じ処方により、蛍光色層及び熱変色層4を形成した
ところ、実施例3の布帛に比べ、熱変色に伴う様相が不
鮮明な色彩を呈し、更には、布帛裏面まで蛍光インキ及
び熱変色性インキが浸透しており、触った感触が硬く、
風合いの悪い布帛であった。
【0025】比較例3 実施例4と同じ目付量120g/m2 のトリコット布2
に、実施例4と同一の処方により、熱変色層4を形成し
たところ、30℃未満の温度では赤色を呈し、30℃以
上の温度では蛍光黄色を呈したが、実施例4の布帛に比
べ、熱変色に伴う様相が不鮮明な色彩であり、更には、
布帛裏面まで熱変色性インキが浸透しており、触った感
触が硬く、風合いの悪い布帛であった。
【0026】
【発明の効果】本発明の熱変色性布帛は、表面に浸透抑
制層が形成された布帛を適用するので、熱変色性インキ
の塗布乃至印刷加工に際し、インキが布帛の内部まで浸
透することが抑制されており、布帛本来の風合いを損な
う度合いも少ない上、表面層に効果的に熱変色層が形成
されているので、温度変化に鋭敏に感応し熱変色させる
ことができると共に発色時のカラーが鮮明であり、人形
用衣裳や衣料分野等に好適に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱変色性布帛の一実施例の縦断面拡大
説明図である。
【符号の説明】
1 熱変色性布帛 2 布帛 3 浸透抑制層 4 熱変色層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C150 BA09 BC03 CA01 CA04 DC17 DD03 DD04 DD06 DD24 FB20 FB22 FB43 FB46 4F100 AK25 AK41 AR00C AS00A BA03 BA07 BA10A BA10B CA02 CA07 CA10A CC00A CC00C DG01 DG11B DG12 GB72 GB90 HB31A HB31C JA20C JD01C JN28 JN30 YY00C 4H057 AA01 BA14 CA21 CB08 CC01 DA01 DA34 GA04 HA10 HA90

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱変色性顔料をバインダー樹脂を含むビ
    ヒクル中に分散させた熱変色性インキを、布帛表面に付
    着乾燥させて熱変色層を形成した熱変色性布帛におい
    て、布帛表面に前記熱変色性インキの浸透を抑制する浸
    透抑制層が形成されていることを特徴とする熱変色性布
    帛。
  2. 【請求項2】 浸透抑制層は、布帛の表面にカレンダー
    加工を施して、繊維表面を平滑化すると共に繊維表面の
    繊維密度を高密度化してなる層である請求項1記載の熱
    変色性布帛。
  3. 【請求項3】 浸透抑制層は、布帛の表面に可撓性樹脂
    皮膜を形成して得られる、厚さ0.5〜100μmの層
    である請求項1記載の熱変色性布帛。
  4. 【請求項4】 可撓性樹脂皮膜は、可撓性樹脂を含む処
    理液のコーティング層又は可撓性樹脂シートの接合によ
    り得られる層である請求項3記載の熱変色性布帛。
  5. 【請求項5】 浸透抑制層は、布帛の表面を撥水加工し
    て得られる、表面張力が24mN/m〜50mN/mの
    範囲にある層である請求項1記載の熱変色性布帛。
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