JP2001172535A - 感温変色性インクジェット記録用インク及びそれを用いた感温変色性記録体 - Google Patents

感温変色性インクジェット記録用インク及びそれを用いた感温変色性記録体

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JP2001172535A
JP2001172535A JP36485699A JP36485699A JP2001172535A JP 2001172535 A JP2001172535 A JP 2001172535A JP 36485699 A JP36485699 A JP 36485699A JP 36485699 A JP36485699 A JP 36485699A JP 2001172535 A JP2001172535 A JP 2001172535A
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thermochromic
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Yoshiaki Ono
義明 小野
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Pilot Ink Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱変色性マイクロカプセルを水性媒体に分散
させたインクジェット記録用インクにおいて、易分散性
及び分散安定性に富むと共に、ノズルよりの吐出性に優
れたインク組成の提供、及び前記インクにより記録像を
形成した鮮明性、且つ耐久性を満たす感温変色性記録体
の提供。 【解決手段】熱変色性組成物を内包させたマイクロカプ
セルを水性媒体に分散させたインクジェット記録用イン
クにおいて、下記要件(1)及び(2)を満たしてな
る。 (1)マイクロカプセルは、平均粒子径〔(長径+短
径)/2〕が0.1〜5.0μmであり、且つ、熱変色
性組成物/壁膜=7/1〜1/1(重量比)であるこ
と。 (2)マイクロカプセルと、バインダー樹脂を含む水性
媒体との間の比重差が、0〜0.05の範囲にあるこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感温変色性インク
ジェット記録用インク及びそれを用いた感温変色性記録
体に関する。詳細には、易分散性、分散安定性、及びノ
ズルよりの吐出性に優れ、鮮明な記録像を形成させる感
温変色性インクジェット記録用インク及びそれを用いた
感温変色性記録体に関する。
【0002】
【従来の技術】熱変色性組成物を内包させたマイクロカ
プセルを、バインダー樹脂を含む水性媒体中に分散させ
た感温変色性インクジェット記録用インクに関する提案
は、特開平4−198282号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来より、インクジェ
ット記録用インクは、ノズルよりの吐出性の面から、イ
ンク粘度は、概ね1〜10mPa・s程度のものが汎用
されている。従って、前記した如きマイクロカプセルを
水性媒体中に分散させた系のインクにあっても、前記粘
度範囲内での易分散性と分散安定性が要求される。更に
は、インクは数十μmの微細なノズルから吐出されて、
記録像を形成させるものであるから、ノズル通過時の目
詰まりや、圧力、熱等によるマイクロカプセルの壁膜の
破壊等のトラブルを起こさせることなく、均質な微小の
インク滴を安定且つ連続的に吐出させる吐出性能が要求
される。本発明者は、この種の熱変色性マイクロカプセ
ルを適用するインクジェット記録用インクに関して、更
に検討を加え、前記した要件を満たし、前記従来の提案
を更に具現化させた感温変色性インクジェット記録用イ
ンク及びそれを用いた感温変色性記録体を提供し、イン
クジェット方式が適用される印刷、記録分野等への有効
利用を図ろうとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子供与性呈
色性有機化合物、電子受容性化合物、及び変色温度調節
化合物からなる熱変色性組成物を内包させたマイクロカ
プセルを、バインダー樹脂を含む水性媒体中に分散させ
てなる感温変色性インクジェット記録用インクにおい
て、下記要件(1)及び(2)を満たしてなることを特
徴とする感温変色性インクジェット記録用インクを要件
とする。 (1)マイクロカプセルは、平均粒子径〔(長径+短
径)/2〕が0.1〜5.0μmであり、且つ、熱変色
性組成物/壁膜=7/1〜1/1(重量比)であるこ
と。 (2)マイクロカプセルと、バインダー樹脂を含む水性
媒体との間の比重差は、0〜0.05の範囲にあるこ
と。 更には、前記マイクロカプセルは非円形断面形状である
こと、マイクロカプセルが窪みを有した非円形断面形状
であること、熱変色性組成物は発色状態からの加熱によ
り消色し、消色状態からの冷却により発色する加熱消色
型、発色状態又は消色状態を互変的に特定温度域で記憶
保持する色彩記憶保持型、又は、消色状態からの加熱に
より発色し、発色状態からの冷却により消色状態に復す
る加熱発色型の何れかより選ばれること、等を要件とす
る。更には、前記感温変色性インクジェット記録用イン
クにより、支持体表面に感温変色層を形成した感温変色
性記録体を要件とし、感温変色層を覆う保護層を支持体
表面に設けてなること、支持体は布帛であり、布帛表面
には平滑性高密度化層、可撓性樹脂皮膜層、或いは、撥
水加工層の何れかより選ばれる浸透抑制化層が設けられ
てなること、酸化チタン微粉末がバインダー樹脂に分散
状態に固着された光遮蔽層が設けられてなること、等を
要件とする。
【0005】前記マイクロカプセルは、電子供与性呈色
性有機化合物、前記化合物を呈色させる電子受容性化合
物、及び前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒
体である変色温度調節化合物の必須三成分を含む、従来
より公知の熱変色性組成物をマイクロカプセル化したも
のが有効であり、具体的には、本出願人が提案した、特
公昭51−44706号公報、特公昭51−44707
号公報、特公平1−29398号公報等に記載のものが
利用できる。前記は所定の温度(変色点)を境としてそ
の前後で変色し、変色点以上の温度域で消色状態、変色
点未満の温度域で発色状態を呈し、前記両状態のうち常
温域では特定の一方の状態しか存在しえない。即ち、も
う一方の状態は、その状態が発現するのに要した熱又は
冷熱が適用されている間は維持されるが、前記熱又は冷
熱の適用がなくなれば常温域で呈する状態に戻る、ヒス
テリシス幅が比較的小さい特性(ΔHA =1〜7℃)を
有する加熱消色型を挙げることができ、ΔHA が3℃以
下の系〔特公平1−29398号公報に示す、3℃以下
のΔT値(融点−曇点)を示す脂肪酸エステルを変色温
度調節化合物として適用した系〕にあっては、変色点を
境に温度変化に鋭敏に感応して高感度の加熱消色性を示
し、ΔHA が4〜7℃程度の系では変色後、緩徐に元の
様相に戻り、視認効果を高めることができる(図11参
照)。又、本出願人が提案した特公平4−17154号
公報、特開平7−179777号公報、特開平7−33
997号公報、特開平8−39936号公報等に記載さ
れている大きなヒステリシス特性(ΔHB =8〜50
℃)を示す、即ち、温度変化による着色濃度の変化をプ
ロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側
から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側か
ら下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変
色し、t1 以下の低温域での発色状態、又はt4 以上の
高温域での消色状態が、特定温度域〔t2 〜t3 の間の
温度域(実質的二相保持温度域)〕で記憶保持できる色
彩記憶保持型熱変色性組成物も適用できる(図12参
照)。尚、前記実質的二相保持温度域は、常温域(例え
ば、15〜35℃)を含むものが汎用的であるが、前記
温度範囲に特定されない。又、加熱発色型の組成物とし
て、消色状態からの加熱により発色する、本出願人の提
案による、電子受容性化合物として、炭素数3乃至18
の直鎖又は側鎖アルキル基を有する特定のアルコキシフ
ェノール化合物を適用した系(特開平11−12962
3号公報、特開平11−5973号公報)、或いは特定
のヒドロキシ安息香酸エステルを適用した系(特願平1
1−286202号)を挙げることができる(図13参
照)。
【0006】本発明に適用されるマイクロカプセルは、
平均粒子径〔(長径+短径)/2〕が0.1〜5.0μ
m(好ましくは3μm以下、更に好ましくは、1μm以
下)であることを要件とする。前記マイクロカプセル
は、汎用の円形断面の適用を拒まないが、非円形断面形
状、なかでも窪みを有する断面形状のマイクロカプセル
(図1〜図4参照)が、円形断面形状のマイクロカプセ
ルに較べて、熱或いは外圧の負荷に対して、応力を緩和
する形状への変形自在性を有し、適宜形状に弾性変形し
て壁膜の破壊が抑制される。ノズル通過時にあっては、
前記弾性変形による応力緩和性とマイクロカプセル自体
の長径方向への配向性により、ノズル通過時の抵抗が小
さく抑えられてスムーズに吐出され、ノズル内での目詰
まりがなく高速応答性を満たす。 又、記録される像
も、支持体表面にマイクロカプセルが長径方向に濃密に
配向し、効果的な色濃度を与える。前記非円形断面形状
による特性に加えて、マイクロカプセルの平均粒子径を
前記範囲に特定することによって、インクの分散安定性
及び吐出性を有効に機能させる。前記平均粒子径が5μ
mを越える系にあっては、インクジェット記録装置のノ
ズルの目詰まりを起こさせ易いうえ、吐出時のインク滴
の形成性も悪く、連続的に均質な記録像を形成させ難
い。又、記録像を形成させる支持体が、紙等の多孔性の
インク浸透性のものにあっては、マイクロカプセルが表
層に留まりがちであり、不浸透性のプラスチックシート
等にあっては、記録像の表面が不均質となりがちであ
る。前記した平均粒子径が5μm以下の系、なかでも3
μm以下の系では、マイクロカプセル自体のブラウン運
動の活発化に伴って分散性が向上し、インクの長期保存
安定性にも効果的に機能する。
【0007】又、マイクロカプセルは、熱変色性組成物
/壁膜=7/1〜1/1、好ましくは、6/1〜2/1
(重量比)が有効である。熱変色性組成物の比率が前記
範囲より大になると、壁膜の厚みが肉薄となり過ぎ、イ
ンク滴形成時の圧力や熱に対する耐性の低下を起こし、
逆に、壁膜の比率が前記範囲より大になると発色濃度及
び鮮明性の低下を免れない。
【0008】前記熱変色性組成物のマイクロカプセル化
は、界面重合法、界面重縮合法、インサイチュー重合
法、コアセルベート法等の公知の手段が適用できるが、
本発明の前記した要件を満たす粒子径範囲の、非円形断
面形状のマイクロカプセルを得るためには、凝集、合一
化が生じ難い界面重合法又は界面重縮合法が好適に用い
られる。前記熱変色性組成物は、概して疎水性であり、
水には不溶であるため、水性媒体中に乳化分散させ、マ
イクロカプセル化反応を行った後、水性媒体中に懸濁状
態のマイクロカプセル化原液から、濾別又は遠心分離等
の手段により取り出したマイクロカプセルを水性媒体中
に再分散させて感温変色性インクジェット記録用インク
を調製することができる。
【0009】平均粒子径が約2μm以下のマイクロカプ
セルの系では、ブラウン運動により分散状態が安定化す
るため、前記の分離手段によってマイクロカプセルを取
り出すことが困難であり、マイクロカプセル化反応後の
原液にバインダー樹脂、湿潤剤等を添加することによ
り、更に分散安定性、長期保存安定性に富む感温変色性
インクジェット記録用インクを調製することができる。
【0010】平均粒子径が約2μmを越えるマイクロカ
プセルの系では、マイクロカプセルの比重とバインダー
樹脂を含む水性媒体との間の比重差を0.05以下に調
整することにより、長期間安定な分散性を示すインクを
得ることができる。尚、平均粒子径が約2μm以下のマ
イクロカプセルの系においても、前記比重調整により、
更に安定な長期保存性を得ることができる。
【0011】従来より汎用の前記熱変色性組成物の必須
三成分は、いずれも有機化合物を成分とするものであ
り、なかでも変色温度調節剤として長鎖アルキル基を含
む化合物を多量に含有するため、組成物全体の比重は概
ね0.80〜1.05の範囲内にあり、特に変色温度が
低く室温で消色状態にあるものは液体状態にあるため、
比重が小さくなる傾向にあり、従って、前記組成物を内
包させたマイクロカプセルの比重も小さくなる。バイン
ダー樹脂を含む水性媒体の比重は、概して1.0〜1.
1(25℃)の範囲にあり、前記水性媒体に前記した如
き低比重のマイクロカプセルを分散し、初期的に安定な
分散状態が得られたとしても、インクジェット記録用イ
ンクのような粘度の低いインクでは、経時によりマイク
ロカプセル粒子が浮上して粒子が凝集してケーキ状の固
体が水性媒体から分離し、再分散の困難なものとなる。
【0012】マイクロカプセルの比重を大きくする方法
としては、マイクロカプセル化において使用する膜材量
を相対的に増量し、熱変色性組成物に対する壁膜の比率
を大きくする方法、比重の大きい膜材を使用する方法、
熱変色性組成物にその変色機能に影響を及ぼさず、且つ
比重の大きな化合物を変色機能を低下させさない範囲で
添加する方法が挙げられる。前記方法のいずれか、或い
はその組合せにより、水性媒体とマイクロカプセルとの
間の比重差を調整することができる。汎用の膜材の使用
により、熱変色性組成物/壁膜の比率を、7/1〜1/
1(重量比)の範囲に調整することにより、マイクロカ
プセルと、バインダー樹脂を含む水性媒体との間の比重
差を0.05以下に調整することが可能である場合が多
いが、前記調整が困難な場合、或いは、膜材の増量によ
って十分な発色濃度が得られない場合には、比重の大き
い膜材の適用が有効である。このような膜材としては、
臭素化エポキシ樹脂、塩素化エポキシ樹脂、臭素化不飽
和ポリエステル樹脂、臭素化アクリル樹脂、臭素化ウレ
タン樹脂、臭素化スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化
ビニリデン樹脂等の含ハロゲン樹脂等の通常、難燃性樹
脂として用いられているものが挙げられる。これらの樹
脂の1種又は2種以上と、適宜の硬化剤又は触媒を組み
合わせて壁膜を構成できる。
【0013】マイクロカプセルと、バインダー樹脂を含
む水性媒体との間の比重差が著しく大きい場合には、比
重の大きな化合物を熱変色性組成物に添加する方法が有
効である。前記化合物としては有機ハロゲン化合物が好
ましく、ハロゲン原子としては塩素、臭素、沃素が挙げ
られ、好ましくは比重増大効果が大きく、且つ多種類の
化合物が適用可能な臭素が好ましい。具体的には、ヘキ
サブロモベンゼン、ヘキサクロロベンゼン、臭素化フェ
ニルメタクリル酸エステル、臭素化フェニルアクリル酸
エステル、テトラクロロビスフェノールA、デカブロモ
ビフェニルエーテル、ジブロモステアリン酸エステル、
塩化パラフィン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)
ホスフェート、ジブロムフェノール、2,3−ジブロモ
プロパノール、テトラクロロ無水フタル酸、パークロル
ペンタシクロデカン、テトラブロムブタン、塩素化ポリ
フェニル等の比重1.2以上のハロゲン置換された芳香
族及び脂肪族化合物が挙げられる。前記有機ハロゲン化
物の添加量は熱変色性組成物100重量部に対し、5〜
50重量部が好適である。添加量が50重量部を越える
と熱変色性組成物の発色濃度が低下して実用性に乏し
く、5重量部未満では実質的な比重調整効果が認められ
ない。
【0014】前記感温変色性インクジェット記録用イン
クは、バインダー樹脂及び有機溶剤からなる水性媒体中
にマイクロカプセルを分散し、さらに必要に応じてpH
調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、電導度調整剤、
浸透剤、紫外線吸収剤、防腐剤等の添加剤を加え、各種
インクジェット記録方式に適したインク物性値に調整さ
れる。前記マイクロカプセルの含有量は全インク組成
中、1〜40重量%、好ましくは10〜30重量%であ
る。1重量%未満では、鮮明な熱変色性を示さない。一
方、40重量%を越えると消色時における色残りが発生
しがちであり、インク中の固形分が大となり、ノズルの
目詰まりを発生しやすくなる。インク組成全量に対し
て、バインダー樹脂は1〜50重量%(好ましくは1〜
20重量%)、水及び有機溶剤の総含有量は1〜90重
量%が有効である。前記有機溶剤はインク組成全量に対
して、1〜40重量%の範囲が有効であり、従来より汎
用されているエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
チオグリコール、トリエチレングリコール、1,2,6
−ヘキサントリオール、ヘキシレングリコール、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセ
リン等の多価アルコール類、N−メチル−2−ピロリド
ン等の含窒素化合物等、各種の親水性有機溶剤が好適に
適用される。これらの化合物はインクの乾燥を調整(湿
潤剤)したり、ノズルの目詰り防止に効果を有する。バ
インダー樹脂は、マイクロカプセルを支持体に固着させ
る樹脂であれば良く、支持体のインク浸透性の有無、材
質等に応じて、エマルジョン樹脂、アルカリ可溶型樹
脂、水溶性樹脂等、公知の各種樹脂を適用することがで
きる。
【0015】次に第2の発明について、図面により説明
する。第2の発明は、前記感温変色性インクジェット記
録用インクを用いて、支持体21上に感温変色層22を
形成した感温変色性記録体2を要件とし、前記感温変色
層22上には必要に応じて保護層23を設けることがで
きる(図5参照)。尚、感温変色層22は、文字、記
号、数字、図柄等の像、ベタ印刷された状態の層を含
む。前記支持体21は従来より汎用の各種材質による各
種形態のものが有効であり、保護層23は感温変色層2
2を保護する樹脂皮膜であり、前記樹脂皮膜中には、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、一重項酸素消光
剤、スーパーオキシドアニオン消光剤、オゾン消光剤、
可視光線吸収剤、赤外線吸収剤等の光安定剤を含有させ
ることもできる。前記樹脂皮膜は水溶性或いは油溶性の
樹脂のいずれであってもよく、目的に応じて適宜選択し
て適用できる。具体的には、従来より汎用の樹脂、例え
ば、アイオノマー樹脂、イソブチレン−無水マレイン酸
共重合樹脂、アクリロニトリル−アクリリックスチレン
共重合樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、
アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重
合樹脂、エチレン−塩化ビニル共重合樹脂、エチレン−
酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビ
ニルグラフト共重合樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビ
ニル樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合樹脂、塩
素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ
ブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリル
酸樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシアク
リレート樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、アルキド樹脂、天然ゴム、ポリイソブチレ
ン、ブチルゴム、ポリビニルアルキルエーテル、ロジ
ン、ロジンエステル、ポリテルペン樹脂、石油系炭化水
素樹脂、環化ゴム、酢酸ビニル系エマルジョン、スチレ
ン−ブタジエン系エマルジョン、アクリル酸エステル系
エマルジョン、水性シリコンゴムエマルジョン、水溶性
アルキド樹脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性フェノール
樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性ポリブタジエン樹
脂、酢酸セルローズ、エチルセルローズ等を挙げること
ができ、水や有機溶剤等の溶剤に溶解又は分散させて用
いることができる。
【0016】次に支持体21が布帛21Aの系につい
て、好ましい実施態様を例示する(図6〜図10参
照)。支持体21が布帛21Aの系にあっては、ノズル
より吐出、噴射されたインク滴によるインクが布帛の内
部にまで浸透して、風合いを損なわせたり、インクの不
均質な浸透による熱変色時の色むら、発色濃度の低下等
を起こさせがちである。前記不具合を解消させるため
に、インクが内部まで浸透するのを抑制する浸透抑制化
層24Aを設けることができ、これにより表面層に効果
的に感温変色層22Aを形成でき、温度変化に鋭敏に感
応させて変色させることができる。前記浸透抑制化層2
4Aは、具体的には布帛21A表面の平滑性高密度化
層、可撓性樹脂皮膜層、或いは、撥水加工層を例示でき
る。前記における布帛21Aは、目付け量が15g/m
2 〜500g/m2 (好ましくは50g/m2 〜400
g/m2 )の織布、編物、不織布等の汎用の布帛が適用
できる。
【0017】前記平滑性高密度化層は、汎用のカレンダ
ー装置の適用により形成することができ、繊維表面を平
滑化すると共に繊維密度を高密度化させて得られる。可
撓性樹脂皮膜層は、前記した樹脂から選ばれる成膜性の
樹脂を含む溶液の塗布、乾燥により形成した樹脂皮膜に
よる層、或いは、ポリオレフィン系、スチレン系、ウレ
タン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエ
ン系、フッソ系、軟質塩化ビニル系等の樹脂から選ばれ
る可撓性樹脂により形成された、1μm〜3mm程度の
厚みの水非浸透性の樹脂皮膜の貼着によって得られる層
である。撥水加工層は、シリコン系、パラフィン系、ポ
リエチレン系、アルキルエチレン尿素系、フッ素系樹脂
等による撥水処理により得られる層である。
【0018】又、支持体21が布帛21Aの系にあって
は、水に濡れた状態では、布帛自体の光遮蔽効果が低下
して光透過性となり、感温変色層22Aの発色時の色彩
を鮮明に視覚させ難くなりがちである。前記した不具合
を解消させるために、酸化チタン微粉末をバインダー樹
脂に分散させた光遮蔽層25Aを設けて、水濡れ時にお
ける光透過を抑制して感温変色層22Aの色変化による
視覚効果を損なわないよう構成することができる。前記
光遮蔽層25Aは、布帛の表面又は背面に設けたもの、
或いは、布帛全体に酸化チタンを分散状態にバインダー
樹脂を介して固着させて一体化光遮蔽層251Aとなし
たもの等を挙げることができる(図8〜図10参照)。
具体的には、布帛21Aが15g/m2 〜500g/m
2 の目付け量にあるとき、5g/m2 〜50g/m2
(好適には、10〜30g/m2 )の割合で前記酸化チ
タン微粉末を分散状態で存在させた系が有効である。5
g/m2 以下では、光遮蔽効果が乏しく、50g/m2
以上では布帛本来の風合いを損なうので好ましくない。
尚、酸化チタン微粉末に加えて、他の白色顔料や、有色
の遮蔽性顔料を適宜量、添加することができる。
【0019】前記浸透抑制化層24A或いは光遮蔽層2
5Aは、布帛の全面に形成されたものは勿論、文字、数
字、記号、図柄等の感温変色像と重なる個所に、前記感
温変色像に相応する形状、大きさの層を形成できる。
又、前記浸透抑制化層24A或いは光遮蔽層25Aは、
布帛24Aに限らず、紙、連通気孔体等の多孔体に設け
ることができる。尚、前記感温変色層22Aの下層に
は、公知の印刷手段により非熱変色層(ベタ印刷に限ら
ず、非熱変色像を含む)を適宜設けることにより、様相
変化を多様化させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット用記録イ
ンクは、連続方式、オンデマンド方式等、従来より汎用
の装置が適用でき、各装置に適応するようインクを調整
して、対象物に噴射させて適宜の記録像を形成して、感
温変色性記録体を構成する。尚、マイクロカプセルは、
円形断面形状の適用を拒まないが、図1乃至図4に例示
の非円形断面形状のいずれか、或いは前記各形状のマイ
クロカプセルがブレンドされて実用に供される。
【0021】
【実施例】以下に実施例を示す。尚、実施例中の比重
は、25℃での測定値である。又、部とあるは、重量部
を示す。
【0022】実施例1 2−(2−クロロアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアミ
ノフルオラン3部、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−2−エチルヘキサン6部、カプリン酸セチル
25部、ステアリン酸ブチル25部からなる熱変色性組
成物を加温溶解し、壁膜材料として芳香族イソシアネー
トプレポリマー/酢酸エチル溶液(プレポリマー濃度:
75重量%)20部を加え、均一に溶解した溶液を70
℃に加温した15%ゼラチン水溶液100部中に攪拌し
ながら投入し、平均粒子径0.5μmの微小滴に乳化し
た。さらに、80℃で5時間反応させることにより、熱
変色性組成物を内包させたマイクロカプセル〔熱変色性
組成物/壁膜=3.93/1.0(重量比)〕の原液を
得た。更に、遠心分離操作により粗大粒子を除去した後
の前記原液70部に対して、スチレンアクリル共重合体
樹脂エマルジョン(商品名:NeoCryl A−10
52、固形分49%、ゼネカ株式会社製)5部、エチレ
ングリコール10部、防黴剤(商品名:プロキセルXL
−2、ゼネカ株式会社製)0.2部、消泡剤(シリコン
系、商品名:SNデフォーマー381、サンノプコ株式
会社製)0.1部、及び水19.7部を均一に混合し、
感温変色性インクジェット記録用インクを調製した。前
記インクを用いて、インクジェット記録装置により記録
用紙に印字を行ない、感温変色像を形成して印刷物を得
た。室温(25℃)下で消色状態にある前記印刷物を約
15℃(t1 )以下の温度へ冷却することにより、印字
部分が黒色に着色し、再び約18℃(t4 )以上に加温
することにより、消色する加熱消色型の熱変色特性(図
11参照)を示した。前記色変化は可逆的であり、繰り
返し再現できた。また、前記インクは印字中のノズル詰
まりが無く、安定に印字が可能であり、保存安定性も良
好であった。
【0023】実施例2 壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー/酢
酸エチル溶液(プレポリマー濃度:75重量%)の配合
量を40部とし、乳化時の微小滴の平均粒子径を3μm
としたことを除いて、実施例1と同様にして熱変色性組
成物のマイクロカプセル原液を調製した。前記マイクロ
カプセル原液の遠心分離により、マイクロカプセル〔平
均粒子径3μm、比重0.99、熱変色性組成物/壁膜
=1.97/1.0(重量比)〕を得た。前記マイクロ
カプセル30部を、バインダー樹脂を含む水性媒体70
部中に均一に分散させて感温変色性インクジェット記録
用インクを調製した。前記水性媒体は、スチレンアクリ
ル共重合樹脂エマルジョン(商品名:NeoCryl
A−1052、固形分49%、ゼネカ株式会社製)5
部、エチレングリコール10部、防黴剤(商品名:プロ
キセルXL−2、ゼネカ株式会社製)0.2部、消泡剤
(シリコン系、商品名:SN デフォーマー 381、
サンノプコ株式会社製)0.1部、及び水59.7部を
均質に混合してなるものである。(比重:1.02、マ
イクロカプセルと、バインダー樹脂を含む水性媒体との
間の比重差=0.03) 前記インクを用いて、インクジェット記録装置により記
録用紙に印字を行なって感温変色性記録体を得た。得ら
れた記録体は、実施例1と同様の加熱消色型の熱変色特
性を示し、この色変化は繰り返し行うことができた。ま
た、前記インクは印字中のノズル詰まりが無く、安定に
印字が可能であり、保存安定性も良好であった。
【0024】実施例3 1,2−ベンツ−6─ジエチルアミノフルオラン3部、
2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン5
部、ラウリルアルコール25部、パルミチン酸ブチル2
5部からなる熱変色性組成物とハロゲン化エポキシ樹脂
(テトラブロモビスフェノールA・ジグリシジルエーテ
ル系)30部、臭素化フェニルアクリル酸エステル(比
重調整剤)17部を加温して均一に溶解した溶液を、7
0℃に加温した20%アラビアガム水溶液100部中に
攪拌しながら投入し、平均粒子径3μmの微小滴に乳化
した。次いで、エポキシ樹脂硬化剤(エポキシ樹脂のア
ミン付加物)10重量%水溶液50部を前記乳化液中に
徐々に添加した後、80℃で約5時間攪拌し、熱変色性
組成物内包のマイクロカプセル原液を得た。前記マイク
ロカプセル原液の遠心分離により、マイクロカプセル
〔平均粒子径3μm、比重0.96、熱変色性組成物/
壁膜=2.50/1.0(重量比)〕を得た。前記マイ
クロカプセル30部を、バインダー樹脂を含む水性媒体
70部中に均一に分散させて感温変色性インクジェット
記録用インクを調製した。前記水性媒体は、スチレンア
クリル共重合樹脂エマルジョン(商品名:NeoCry
l A−1052、固形分49%、ゼネカ株式会社製)
5部、エチレングリコール5部、防黴剤(商品名:プロ
キセルXL−2、ゼネカ株式会社製)0.2部、消泡剤
(シリコン系、商品名:SN デフォーマー 381、
サンノプコ株式会社製)0.1部、及び水59.7部を
均質に混合してなる(比重:1.01、マイクロカプセ
ルとバインダー樹脂を含む水性媒体との間の比重差=
0.05)。前記インクを用いて、インクジェット記録
装置により記録用紙に印字を行なって感温変色性印刷物
を得た。室温(25℃)下で消色状態にある前記印刷物
を約3℃(t1 )以下の温度に冷却することにより、印
字部分がピンク色に着色し、再び約5℃(t4 )以上に
加温することにより、消色する加熱消色型の熱変色特性
(図11参照)を示した。前記色変化は可逆的であり、
繰り返し再現できた。また、前記インクは印字中のノズ
ル詰まりが無く、安定に印字が可能であり、保存安定性
も良好であった。
【0025】実施例4 1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン3部、
2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン5
部、セチルアルコール25部、カプリン酸ステアリル2
5部からなる熱変色性組成物とエポキシ樹脂(ビスフェ
ノールA・ジグリシジルエーテル系)10部を加温して
均一に溶解した溶液を、70℃に加温した20%アラビ
アガム水溶液100部中に攪拌しながら投入し、平均粒
子径3μmの微小滴に乳化した。以下、前記実施例3と
同様にして熱変色性組成物を内包させたマイクロカプセ
ル原液を得た。前記マイクロカプセル原液の遠心分離に
より、マイクロカプセル〔平均粒子径3μm、比重0.
98、熱変色性組成物/壁膜=5.80/1.0(重量
比)〕を得た。前記マイクロカプセル30部を、前記実
施例2のバインダー樹脂を含む水性媒体(比重1.0
2)70部中に均一に分散させて感温変色性インクジェ
ット記録用インクを調製した(マイクロカプセルとバイ
ンダー樹脂を含む水性媒体との間の比重差=0.0
4)。前記インクを用いて、インクジェット記録装置に
より記録用紙に印字を行なって感温変色性印刷物を得
た。前記印刷物の印字部は室温(25℃)ではピンク色
を呈しており、約33℃(t 4 )以上の温度へ加温する
ことにより無色となる加熱消色型の熱変色特性(図11
参照)を示し、この状態で室温(25℃)に放置したと
ころ、約28℃(t1)で再びピンク色を呈した。前記
色変化は可逆的であり、繰り返し再現できた。また、前
記インクは印字中のノズル詰まりが無く、安定に印字が
可能であり、保存安定性も良好であった。
【0026】実施例5 1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン3
部、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−
エチルヘキサン6部、ステアリン酸ネオペンチル50部
からなる熱変色性組成物を使用し、壁膜材料として芳香
族イソシアネートプレポリマー/酢酸エチル溶液(プレ
ポリマー濃度:75重量%)の配合量を40部とし、乳
化時の微小滴の平均粒子径を3μmとした以外は、実施
例1と同様にして熱変色性組成物を内包させたマイクロ
カプセル原液を得た。前記マイクロカプセル原液の遠心
分離により、マイクロカプセル〔平均粒子径3μm、比
重0.99、熱変色性組成物/壁膜=1.97/1.0
(重量比)〕を得た。前記マイクロカプセル30部を、
水性媒体70部中に均一に分散させて感温変色性インク
ジェット記録用インクを調製した。前記水性媒体は、ア
クリル酸エステル樹脂エマルジョン(商品名:ポリゾー
ルA−403−2、濃度42重量%、昭和高分子株式会
社製)10部、グリセリン5部、防黴剤(商品名:プロ
キセルXL−2、ゼネカ株式会社製)0.2部、消泡剤
(シリコン系、商品名:SN デフォーマー 381、
サンノプコ株式会社製)0.1部、及び水54.7部を
均質に混合してなる(バインダー樹脂を含む水性媒体の
比重:1.02、マイクロカプセルとバインダー樹脂を
含む水性媒体との間の比重差=0.03)。前記インク
を用いて、白色のナイロンタフタ生地上にインクジェッ
ト記録装置によりハート柄を印刷、乾燥した後、アクリ
ル樹脂溶液(固形分60重量%、トルエン溶液)50
部、イソシアネートプレポリマー(トルエンジイソシア
ネート)2部、キシレン24部、酢酸エチル24部から
なるトップコートを印刷し、乾燥、熱硬化することによ
り、感温変色性布帛を得た。前記布帛のハート柄は室温
(25℃)で消色状態では白色を呈しており、約15℃
(t1 )以下の温度に冷却すると橙色のハート柄に着色
し、この着色状態は再び室温(25℃)に加温しても保
持することができた。さらに、橙色のハート柄が着色し
ている状態から、加温することにより、約32℃(t
4 )で消色し、この状態は再び約15℃以下の温度に冷
却するまで保持することができ、色彩記憶保持型の熱変
色特性(図12)を示した。前記ハート柄の感温変色像
は、常温域で色彩記憶性を有しており、前記様相変化は
繰り返し再現できた。前記ハート柄は、耐洗濯性等、十
分な耐久性を有するものであった。又、前記インクは印
字中のノズル詰まりが無く、安定に印字が可能であり、
保存安定性も良好であった。
【0027】実施例6 3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)
−4−アザフタリド1部、p−n−ノニルオキシフェノ
ール6.0部、p−n−オクチルオキシフェノール4.
0部、n−ドコサン30.0部からなる可逆熱変色性組
成物を使用し、壁膜材料として芳香族イソシアネートプ
レポリマー/酢酸エチル溶液(プレポリマー濃度:75
重量%)の配合量を20部とし、乳化時の微小滴の平均
粒子径を3μmとした以外は、実施例1と同様にして熱
変色性組成物のマイクロカプセル原液を得た。前記マイ
クロカプセル原液の遠心分離により、マイクロカプセル
〔平均粒子径3μm、比重1.05、熱変色性組成物/
壁膜=2.73/1.0(重量比)〕を得た。前記マイ
クロカプセル30部を、水性媒体70部中に均一に分散
させて感温変色性インクジェット記録用インクを調製し
た。前記水性媒体は、スチレンアクリル共重合樹脂エマ
ルジョン(商品名:NeoCryl A−1052、固
形分49%、ゼネカ株式会社製)5部、グリセリン20
部、防黴剤(商品名:プロキセルXL−2、ゼネカ株式
会社製)0.2部、消泡剤(シリコン系、商品名:SN
デフォーマー 381、サンノプコ株式会社製)0.
1部、及び水44.7部を均質に混合してなる(バイン
ダー樹脂を含む水性媒体の比重:1.05、マイクロカ
プセルとバインダー樹脂を含む水性媒体との間の比重差
=0)。前記インクを用いてインクジェット記録装置に
より、記録用紙に印字を行なって印刷物を得た。前記印
刷物の印字部は、室温(25℃)下ではマイクロカプセ
ルが消色して無色の状態であり、加温により33℃(T
1 )付近から発色し始め、約43℃(T2)で青色の発
色状態となり印字文字が視認可能となった。約43℃以
上の発色状態から、降温することにより約32℃(T
3 )まで発色状態を維持し、更に温度が降下すると徐々
に消色し、約27℃(T4 )で完全に消色状態となり、
加熱発色型熱変色特性(図13参照)を示し、前記色変
化は可逆的であり、繰り返し再現できた。また、前記イ
ンクは印字中のノズル詰まりが無く、安定な印字が可能
であり、保存安定性も良好であった。尚、実施例1〜4
及び6における前記印字または図柄からなる感温変色層
上には、必要に応じて、ベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤5部、アクリルポリオール樹脂50部、イソシアネ
ート系架橋剤0.5部、トルエン25部、酢酸エチル2
5部からなる樹脂溶液を版深120μmのグラビア版を
用いて塗工し、乾燥硬化させて保護層を形成することが
でき、以下の実施例についても、適宜、保護層を設ける
ことができる。
【0028】前記した実施例1〜6の各支持体に替え
て、下記の浸透抑制化層、或いは、光遮蔽層を設けた布
帛を適用し、前記各実施例と同様の熱変色特性を示す布
帛を得た。浸透抑制化層として、白色ポリエステル繊維
からなる目付量120g/m2 のトリコット布表面にカ
レンダー加工を行ない、当該個所の繊維を圧縮し繊維密
度を高め、平滑化して光沢性を向上させた平滑性高密度
化層を設けたもの、縦糸123本、横糸72本からなる
目付量115g/m2 の綿ブロード布表面に、厚み1μ
mの柔軟性のあるウレタン樹脂フィルムを接着剤により
貼り合わせて可撓性樹脂皮膜を設けたもの、白色ポリエ
ステル繊維からなる目付量120g/m2 のトリコット
布をフッ素系水系撥水処理剤を用いて処理し、表面張力
を28mN/mにした撥水加工層を設けたもの、をそれ
ぞれ適用した。光遮蔽層として、微粉末酸化チタン15
部、蛍光ピンク顔料5部、ウレタン樹脂エマルジョン5
0部、消泡剤1部、増粘剤4部、水15部、ブロックイ
ソシアネート系架橋剤5部を均一に分散させて得た、遮
光性顔料塗料を目付け量120g/m2の白色ポリエステ
ル製トリコット生地の表面に塗布量70g/m2(布帛上
の微粉末酸化チタン:10.5g/m2)になるようにス
クリーン印刷し、パステル調蛍光ピンク色の光遮蔽層を
形成したもの、微粉末酸化チタンを水分散させた加工顔
料(商品名:サンダイスーパーホワイトU、山陽色素
(株)製、固形分60重量%)20部、アクリル共重合
樹脂エマルジョン50部、消泡剤1部、アルギン酸ナト
リウム10部、水14部、エチレンイミン系架橋剤5部
を均一に分散させて得られた遮光顔料塗料を、目付け量
50g/m2の白色ポリエステル製タフタ生地の裏面に塗
布量を50g/m2(布帛上の微粉末酸化チタン:6g/
m2)になるようにスクリーン印刷し、光遮蔽層を形成し
たもの、微粉末酸化チタンを水分散させた加工顔料(商
品名:マスターファインカラーMF5760ホワイト、
大日精化工業(株)製、固形分60重量%)20部、酢
酸ビニル樹脂エマルジョン60部、水20部を均一に分
散させて得られた遮光顔料塗料中に、目付け量100g
/m2の白色ポリエステル製ブロード生地を浸漬した後、
ロールにて100g/m2(布帛上の微粉末酸化チタン:
12g/m2)になるように絞り、布帛中に含浸させた状
態で光遮蔽層を形成したもの、をそれぞれ適用した。
【0029】
【発明の効果】本発明の感温変色性インクジェット記録
用インクは、分散安定性及び経時保存性に優れており、
ノズル内やタンク内での沈降、凝集等を起こさせ難い
上、マイクロカプセル自体が耐久性を有しており、鮮明
な記録像を形成できると共に前記記録像を長期間記憶保
持できる。殊に、前記マイクロカプセルが、非円形断面
形状のものを適用した系にあっては、ノズル通過時の
熱、圧力等の応力によるマイクロカプセルの耐性に加
え、マイクロカプセルの大多数が長径側を軸線方向に配
向させてノズル内をスムーズに流通して、均質な微小の
インク滴として連続的に吐出される。前記した本発明イ
ンクにより設けられる感温変色性記録像は、紙、合成
紙、コート紙、プラスチックシート等のシート材、プラ
スチック、木材、金属材等の造形体、布帛、不織布等の
任意の材料、任意の形態の表面に形成できる。この際、
布帛等にあっては、浸透抑制層或いは光遮蔽層を予め設
けた布帛を適用することにより、高濃度の鮮明な感温変
色像を効果的に形成させて視覚させることができ、更に
は保護層を設けることにより耐久性を向上させることが
できる。前記感温変色性記録像は、マイクロカプセルの
選択により多様な熱変色特性を発現させることができ
る。即ち、マイクロカプセルが、ヒステリシス幅が3℃
未満の熱変色性組成物を内包させた系では、熱変色後に
おいて、速やかに元の色彩に復帰させることができ、ヒ
ステリシス幅が概ね4〜8℃の熱変色性組成物を内包さ
せた系にあっては、緩徐に元の色彩に復帰させることが
でき、ヒステリシス幅が8℃以上の熱変色性組成物を内
包させた系では、変色に要した熱又は冷熱を取り去った
後にあっても、変色前後の色彩を互変的に記憶保持させ
ることができ、加熱発色型の熱変色性組成物を内包させ
た系では、常態では不可視の像を加熱によって現出させ
ることができ、記録、玩具、教材、示温、適温表示、広
告、衣料、インテリヤ、食品包装等、多様な分野に目的
に応じて適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感温変色性インクジェット記録用イン
クに適用するマイクロカプセルの一例を示す、(イ)外
観、及び(ロ)断面の拡大説明図である。
【図2】本発明の感温変色性インクジェット記録用イン
クに適用するマイクロカプセルの他の例を示す、(イ)
外観、及び(ロ)断面の拡大説明図である。
【図3】本発明の感温変色性インクジェット記録用イン
クに適用するマイクロカプセルの他の例を示す、(イ)
外観、及び(ロ)断面の拡大説明図である。
【図4】本発明の感温変色性インクジェット記録用イン
クに適用するマイクロカプセルの他の例を示す、(イ)
外観、及び(ロ)断面の拡大説明図である。
【図5】本発明の感温変色性記録体の一実施例の拡大断
面説明図である。
【図6】本発明の感温変色性布帛の一実施例の拡大断面
説明図である。
【図7】本発明の感温変色性布帛の他の実施例の拡大断
面説明図である。
【図8】本発明の感温変色性布帛の他の実施例の拡大断
面説明図である。
【図9】本発明の感温変色性布帛の他の実施例の拡大断
面説明図である。
【図10】本発明の感温変色性布帛の他の実施例の拡大
断面説明図である。
【図11】加熱消色型の熱変色性組成物の変色挙動を示
すグラフである。
【図12】色彩記憶保持型の熱変色性組成物の変色挙動
を示すグラフである。
【図13】加熱発色型の熱変色性組成物の変色挙動を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 マイクロカプセル 11 熱変色性組成物 12 壁膜 13 窪み 2 感温変色性記録体 21 支持体 22 感温変色層 23 保護層 2A 感温変色性布帛 21A 布帛 22A 感温変色層 23A 保護層 24A 浸透抑制層 25A 光遮蔽層 251A 一体化光遮蔽層 t1 加熱消色型及び色彩記憶保持型可逆熱変色性組成
物の完全発色温度 t2 加熱消色型及び色彩記憶保持型可逆熱変色性組成
物の発色開始温度 t3 加熱消色型及び色彩記憶保持型可逆熱変色性組成
物の消色開始温度 t4 加熱消色型及び色彩記憶保持型可逆熱変色性組成
物の完全消色温度 T1 加熱発色型可逆熱変色性組成物の発色開始温度 T2 加熱発色型可逆熱変色性組成物の完全発色温度 T3 加熱発色型可逆熱変色性組成物の消色開始温度 T4 加熱発色型可逆熱変色性組成物の完全消色温度 ΔHA 加熱消色型可逆熱変色性組成物のヒステリシス
幅 ΔHB 色彩記憶保持型可逆熱変色性組成物のヒステリ
シス幅 ΔHC 加熱発色型可逆熱変色性組成物のヒステリシス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FB03 FC01 FC06 HA44 2H086 BA12 BA15 BA22 BA33 BA53 BA59 BA60 4H057 AA01 BA13 CA13 CA21 CA90 CB08 CB39 CB47 CC01 DA01 GA06 4J039 AD03 AD04 AD05 AD09 AD10 AE04 AE05 AE06 BC07 BC09 BC50 BD03 BD04 BE12 CA06 EA29 EA41 EA44 FA03 GA24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子供与性呈色性有機化合物、電子受容
    性化合物、及び変色温度調節化合物からなる熱変色性組
    成物を内包させたマイクロカプセルを、バインダー樹脂
    を含む水性媒体中に分散させてなる感温変色性インクジ
    ェット記録用インクにおいて、下記要件(1)及び
    (2)を満たしてなることを特徴とする感温変色性イン
    クジェット記録用インク。 (1)マイクロカプセルは、平均粒子径〔(長径+短
    径)/2〕が0.1〜5.0μmであり、且つ、熱変色
    性組成物/壁膜=7/1〜1/1(重量比)であるこ
    と。 (2)マイクロカプセルと、バインダー樹脂を含む水性
    媒体との間の比重差は、0〜0.05の範囲にあるこ
    と。
  2. 【請求項2】 マイクロカプセルは、非円形断面形状で
    ある、請求項1記載の感温変色性インクジェット記録用
    インク。
  3. 【請求項3】 マイクロカプセルは、窪みを有した非円
    形断面形状である、請求項2記載の感温変色性インクジ
    ェット記録用インク。
  4. 【請求項4】 熱変色性組成物は、発色状態からの加熱
    により消色し、消色状態からの冷却により発色する加熱
    消色型、発色状態又は消色状態を互変的に特定温度域で
    記憶保持する色彩記憶保持型、又は、消色状態からの加
    熱により発色し、発色状態からの冷却により消色状態に
    復する加熱発色型の何れかより選ばれる請求項1乃至3
    のいずれか1項に記載の感温変色性インクジェット記録
    用インク。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載さ
    れた感温変色性インクジェット記録用インクにより、支
    持体表面に感温変色層を形成した感温変色性記録体。
  6. 【請求項6】 感温変色層を覆う保護層を設けてなる請
    求項5記載の感温変色性記録体。
  7. 【請求項7】 支持体は布帛であり、布帛表面には、平
    滑性高密度化層、可撓性樹脂皮膜層、或いは、撥水加工
    層の何れかより選ばれる浸透抑制化層が設けられてなる
    請求項5又は6記載の感温変色性記録体。
  8. 【請求項8】 支持体は布帛であり、酸化チタン微粉末
    がバインダー樹脂に分散状態に固着された光遮蔽層が設
    けられてなる請求項5乃至7のいずれか1項に記載の感
    温変色性記録体。
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