JP2001120214A - ニンニク含有食品の製造法 - Google Patents

ニンニク含有食品の製造法

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JP2001120214A
JP2001120214A JP30927299A JP30927299A JP2001120214A JP 2001120214 A JP2001120214 A JP 2001120214A JP 30927299 A JP30927299 A JP 30927299A JP 30927299 A JP30927299 A JP 30927299A JP 2001120214 A JP2001120214 A JP 2001120214A
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garlic
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proanthocyanidin
eating
producing
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Jun Yamakoshi
純 山越
Shoichi Tokutake
昌一 徳武
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Kikkoman Corp
Original Assignee
Kikkoman Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食後ニンニク臭が臭わないニンニク含有食
品の製造法の提供。 【解決手段】 ニンニク含有食品を製造するにあたり、
任意の製造工程において、プロアントシアニジンを添加
する。ニンニク含有食品中のニンニク添加量に対しブド
ウ由来のプロアントシアニジンを0.2〜10%の比率
で添加すると好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食後臭わないニンニ
ク含有食品の製造法に関する。すなわち本発明はプロア
ントシアニジンないしはブドウ種子、果皮又は果実の搾
汁液より得られる抽出物をニンニク含有食品に添加する
ことにより、特に、食前にはニンニク特有の風味を損な
うことなく、食後に口臭等として体外に発散される特有
の不快臭を防止することのできる、食後臭わないニンニ
ク含有食品の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ニンニクは香辛料、薬味、風味付けとし
て各種料理に使用されており、ニンニク特有の香りは料
理によっては必要不可欠のものである。この香りを消し
てしまうことは料理自体を非常に味気ないものにしてし
まう。一方、ニンニクが敬遠されがちなのは、食後、口
臭等として体外に発散される特有の臭いが、本人以外の
周りの人々に不快感を与えることによる。このようなこ
とから、料理に必要不可欠な風味を損なうことなく、な
おかつ食後の不快臭を軽減することのできるニンニク含
有食品の製造法が望まれていた。
【0003】しかし、今まで、メゾイノシツトヘキサリ
ン酸エステル等を含有する脱臭液に生ニンニクを事前に
漬けておく(特公平4−12699、特公平4−149
49)、ないしはハ−ブ液に生ニンニクを事前に漬けて
おく方法(特開平11−2931528)等があるのみ
で、いずれも生ニンニクに対して事前の処置が必要であ
り手間がかかった。また、料理に必要なニンニク特有の
風味がこれらの処理で減じるないしは、なくなってしま
うのが現状であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者等は上
記課題を解決するため鋭意研究を重ねたところ、驚くべ
きことに、プロアントシアニジンをニンニクと共に食べ
ることにより、ニンニク特有の風味を損なうことなく食
後の口臭等として体外に発散される特有の臭いが著しく
減少するという知見を得て本発明を完成した。すなわち
本発明は、プロアントシアニジンないしはブドウ種子、
果皮又は果実の搾汁液より得られる抽出物をニンニク含
有食品に添加することにより、食前にはニンニク特有の
風味を損なうことなく、食後に口臭等として体外に発散
される特有の不快臭のみを防止することのできる、食後
臭わないニンニク含有食品の製造法である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明を具体的に説明する。
本発明で用いられるプロアントシアニジンは、ポリフェ
ノールの1種で次式で表される、フラバン-3-オールまた
はフラバン-3,4-ジオールを構成単位として、4-6位又は
4-8位等で縮合もしくは重合により結合した化合物群で
あり、各種植物体中に存在する縮合型タンニンである。
なお図
【化1】は、理解を助けるために4-8位で縮合した場合
だけを示している。これらは酸処理によりシアニジン、
デルフィニジン、ペラルゴニジン等のアントシアニジン
を生成するところから、この名称が与えられているもの
である。そして上記構成単位の2量体、3量体、4量体
さらに10〜30量体以上の高分子のプロシアニジン、
プロデルフィニジン、プロペラルゴニジン等のプロアン
トシアニジンおよびそれらの立体異性体等を含むもので
ある。
【0006】
【化2】
【0007】本発明に用いられるプロアントシアニジン
はブドウ、柿、リンゴ、松、大豆、小豆など植物由来の
もの、またワイン、果実酒、果実ジュースなど食品由来
のものなどが例として挙げられ、原料の由来や原料の利
用部分、製造法、精製法については何ら制限されない。
この中で含有量が多いことや糖類などの夾雑物の含量も
少ないため、高純度のプロアントシアニジンが抽出によ
って容易に得られることから、抽出原料としてはブドウ
種子が好適である。ブドウ種子からの抽出以外の方法で
プロアントシアニジンを得る方法としては、小豆からの
抽出(有賀ら、アグリカルチュラル・バイオロジカル・
ケミストリー(Agric. Biol. Chem.)第45巻、2709-271
2頁、1981年)、松の樹皮からの抽出(R.W.Hemingway
ら、フィトケミストリー(Phytochemistry)第22巻、27
5-281頁、1983年)、リンゴ酒からの分離(A. G. H. Le
aら、ジャ−ナル・オブ・ザ・サイエンス・オブ・フー
ド・アンド・アグリカルチャー(J. Sci. Food Agri
c.)第29巻、471-477頁、1978年)などが知られてい
る。
【0008】以上のようにして得られたプロアントシア
ニジンは、液状もしくは半固形状の形態で得られるが、
このものから抽出溶媒を減圧留去、スプレードライ、凍
結乾燥などの公知の方法によって除去すれば、そのまま
プロアントシアニジン含有濃縮物や乾燥物として使用す
ることができる。特開平11-80148号の実施例に示すよう
に、最適の原料と抽出条件を用いれば、80%以上の高
い純度を有するプロアントシアニジン抽出物を、簡単に
得ることができる。プロアントシアニジンを主成分とす
る製品は市販もされており、例えばぶどう種子を原料と
する「KPA」、「グラヴィノ−ル」、「グラヴィノ−
ル・ス−パ−」(キッコ−マン(株))、りんご未熟果
を原料とする「アップルフェノン」(ニッカウヰスキ−
(株))、海岸松の樹皮を原料とする「ピクノジェノ−
ル」(ホ−ファ−リサ−チ社(スイス))等である。
【0009】プロアントシアニジンないしはブドウ種
子、果皮又は果実の搾汁液より得られる抽出物のニンニ
ク含有食品への添加量は、0.001%以上、好ましく
は0.01%〜1%であり、又、その際使用するニンニ
クの添加重量に対するプロアントシアニジン添加量の百
分比率は0.01%以上、好ましくは0.2〜10%で
ある。
【0010】
【発明の効果】本発明によるプロアントシアニジンを含
有するニンニク含有食品は、食前にはニンニク特有の風
味を損なうことなく、食後に口臭等として体外に発散さ
れる特有の不快臭を防止することができる。以下に実験
例を示し、本発明の効果を明らかにする。
【0011】
【実験例】実験例1 食後のニンニク臭低減効果 平均年齢44歳の既婚男性10人に夕食時、生ニンニク
10gを食べてもらい、翌朝、口臭及び脇の下からのニ
ンニク臭を官能評価した。次に、生ニンニク10gとグ
ラヴィノ−ル1g(プロアントシアニジンとして0.3
8g)をいっしょに食べもらい、翌朝、再び口臭及び脇
の下からのニンニク臭を官能評価した。官能評価基準は
生ニンニクのみを食べた場合に比べ、生ニンニクとグラ
ヴィノ−ルをいっしょに食べた場合で口臭ないしは脇の
下からのニンニク臭が低減した、やや低減した、変わら
ない、やや強くなった、強くなったの5段階とした。そ
の結果を、表1及び表2に示す。
【0012】
【表1】食後の口からのニンニク臭(口臭)低減効果
【0013】その結果は表1に示したように、生ニンニ
クのみを食べた場合に比べ、生ニンニクとグラヴィノ−
ルをいっしょに食べた場合で食後の口臭(ニンニク臭)
が低減ないしはやや低減した人が合計8名おり、有意
(p<0.01)に食後のニンニク臭(口臭)が低減し
た。
【0014】
【表2】脇の下からのニンニク臭低減効果
【0015】その結果、生ニンニクのみを食べた場合に
比べ、生ニンニクとグラヴィノ−ルをいっしょに食べた
場合で食後の脇の下からのニンニク臭が低減ないしはや
や低減した人が合計6名おり食後の脇の下からのニンニ
ク臭が低減した。なお、ニンニク特有の風味は生ニンニ
クとグラヴィノ−ルをいっしょに食べた場合と生ニンニ
クのみを食べた場合で全く変わらなかった。 さらに、
下記で示す実施例で示すグラヴィノ−ル入り焼き肉のた
れ及び、グラヴィノ−ル入り餃子でも上述同様、これら
のニンニク特有の風味を損なうことなく、食後に口臭等
として体外に発散される特有の不快臭のみを防止でき
た。
【0016】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるもので
はない。 実施例1 焼き肉のたれの製造 下記の原料配合のものを、常法により磨砕・攪拌装置に
より混合溶解し、95°Cで加熱後、さらに攪拌した。
次いで、85°Cまで冷却後、ホット充填し(ビン1本
中の内容物170g)、焼肉のたれ9.52kg(56
本)製造した。なお、本焼き肉のたれ中のプロアントシ
アニジン含有量は0.095%であり、本焼き肉のたれ
中のニンニク添加量に対するプロアントシアニジン添加
量の比率は6.33%である。
【0017】
【表3】 プロアントシアニジン含有量95%(商品名:グラヴィ
ノール・スーパー;メーカー:キッコーマン株式会社)
【0018】実施例2 蒸餃子の製造 下記の原料配合の蒸餃子のあんと皮をそれぞれを混合し
た後、1個あたり15gの餃子に成形し、蒸し器で5分
間蒸した。空冷御、凍結、包装し冷凍食品の蒸餃子を1
4.4kg(960個)製造した。なお、本蒸餃子中の
プロアントシアニジン含有量は0.025%であり、本
餃子中のニンニク添加量に対するプロアントシアニジン
添加量の比率は3.8%である。
【0019】
【表4】蒸餃子のあんの配合 プロアントシアニジン含有量38%(商品名:グラヴィ
ノール; メーカー:キッコーマン株式会社)
【0020】
【表5】蒸餃子の皮の配合

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニンニク含有食品を製造するにあたり、
    任意の製造工程において、プロアントシアニジンを添加
    することを特徴とするニンニク含有食品の製造法。
  2. 【請求項2】 プロアントシアニジンがブドウ種子、果
    皮又は果実の搾汁液より得られる抽出物である請求項1
    記載のニンニク含有食品の製造法。
  3. 【請求項3】 ニンニク含有食品中のニンニク添加重量
    に対するプロアントシアニジン添加重量の百分比率が
    0.2〜10%である請求項1及び又は 請求項2記載
    のニンニク含有食品の製造法。
JP30927299A 1999-10-29 1999-10-29 ニンニク含有食品の製造法 Pending JP2001120214A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2005089784A1 (ja) * 2004-03-19 2008-01-31 株式会社東洋新薬 口腔用組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2005089784A1 (ja) * 2004-03-19 2008-01-31 株式会社東洋新薬 口腔用組成物

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