JP2001119977A - モータ駆動装置 - Google Patents
モータ駆動装置Info
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- JP2001119977A JP2001119977A JP29813799A JP29813799A JP2001119977A JP 2001119977 A JP2001119977 A JP 2001119977A JP 29813799 A JP29813799 A JP 29813799A JP 29813799 A JP29813799 A JP 29813799A JP 2001119977 A JP2001119977 A JP 2001119977A
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Abstract
装置を提供する。 【解決手段】 3相4極ブラシレスDCモータを回転数
制御するモータ駆動装置において、スイッチング素子を
制御信号に応じて開閉することにより直流電圧を所望の
疑似交流電圧に変換し、モータ1に出力する直流交流変
換部2と、モータ1の3相の電機子巻線の誘起電圧より
得られる回転位相を検出し回転位相情報を出力する磁極
位置検出部3と、スイッチング素子の開閉動作をPWM
制御するための制御信号を出力するPWMデューティ制
御部5とを備える。PWMデューティ制御部5は、制御
信号に対し、周波数指令に基いて、基準となるデューテ
ィ値である基準デューティ値を決定し、モータの一回転
角度(360°)を4等分して得られる角度範囲(90
°)毎の回転速度を求め、その回転速度に基いて基準デ
ューティ値を補正する。
Description
タを周波数制御するモータ駆動装置に関する。
数制御する120゜通電制御(矩形波通電制御)型モー
タ駆動装置として、従来より図7に示すものがある。こ
の図に示すように、モータ駆動装置は、直流電圧を疑似
交流電圧に変換し、ブラシレスDCモータ(以下「モー
タ」と略す。)1に出力する直流交流変換部2と、モー
タ1の回転子位置を検出する磁極位置検出部3とを備え
ている。PWMデューティ制御部5'は、モータ1を回
転数制御するための印加電圧・周波数・位相を制御する
ためのデューティ信号を出力する。直流交流変換部2
は、高速に開閉する6つのスイッチング素子から構成さ
れる。
は、直流電圧は直流交流変換部2にて周波数・位相可変
の疑似交流電圧に変換されてブラシレスDCモータ1に
出力される。ブラシレスDCモータ1の回転数は、直流
交流変換部2から出力される疑似交流電圧の周波数・位
相(以下「インバータ周波数」という。)を変化させるこ
とにより制御される。このインバータ周波数は、PWM
デューティ制御部5'により制御される。PWMデュー
ティ制御部5'には、周波数指令値ωsが入力され、この
値に基づいて、PWMデューティ制御部5'は、直流交
流変換部2のスイッチング素子を開閉する6通りのベー
スパターンを出力する。それらのベースパターンにより
スイッチング素子が開閉されることにより、直流交流変
換部2から出力されるインバータ周波数が制御される。
ここで、ベースパターン一周期の逆数がインバータ周波
数である。
デューティ制御部5'は、周波数指令値ωsの変化に伴
い、磁極位置検出部3の回転位相情報に基づき、直流交
流変換部2のインバータ周波数を変化させながら、ブラ
シレスDCモータ1を回転数制御する。
は、直流交流変換部2の出力するインバータ周波数(位
相)や、電圧振幅に依存せず、モータ1より発生する誘
起電圧を直接検知し、モータ1の磁極位置を推定演算す
る。
相情報に基づき、6通りのベースパターンを出力する。
直流交流変換部2は、6個のスイッチング素子を有し、
U相、V相、W相に対して、それぞれ上アームにスイッ
チング素子1個、下アームにスイッチング素子1個具備
している。
おいては、モータ1に印加される負荷トルクが常に一定
のもとでは、モータ1の回転速度は常に一定となる。従
って、各ベースパターンPTNm(m=1〜6)の出力角
度は機械角で30゜となり、出力時間も一定となる。こ
れは、PWMデューティ制御部5'の出力するPWMデ
ューティ幅は回転角によらず一定となるため、モータ1
の発生する出力(発生)トルク17も一定となるため、
出力トルクと負荷トルクのミスマッチによって生ずる残
差トルクが、常時0となるためである。このため、負荷
トルクが一定の場合には、モータ1はほぼ等速回転運転
を行い、良好な速度制御性能を得ることが可能である。
角に対して一定でない負荷トルクが加わった場合、出力
トルクと負荷トルクとの差によって生ずる残差トルクに
よって、モータ1の回転速度は、一回転する間に刻々変
化するため速度制御が不安定になる。これにより、モー
タ1および機械系より音・振動が発生し、これに対応す
るため機械系を堅剛に構成しなければならず、大幅なコ
ストアップとなり、また最悪の場合には、モータ1や負
荷系の破壊へとつながってしまう大きな課題を有してい
た。
ものであり、その目的とするところは、出力トルクと負
荷トルクの差によって生ずる残差トルクを小さく抑える
ことにより、機械系の音・振動を小さくし、機械系の防
音、振動対策を簡略化でき、さらには、回路コストもほ
とんどアップしないモータ駆動装置を提供することにあ
る。
装置は、3相4極ブラシレスDCモータを回転数制御す
るモータ駆動装置において、スイッチング素子を含み、
スイッチング素子を制御信号に応じて開閉することによ
り直流電圧を所望の疑似交流電圧に変換し、疑似交流電
圧を前記ブラシレスDCモータに出力する直流交流変換
手段と、ブラシレスDCモータの3相の電機子巻線の誘
起電圧より得られる回転位相を検出し回転位相情報を出
力する位置検出手段と、直流交流変換手段のスイッチン
グ素子の開閉動作をPWM制御するための制御信号を出
力するデューティ制御手段とを備える。さらに、デュー
ティ制御手段は、制御信号に対し、周波数指令に基い
て、基準となるデューティ値である基準デューティ値を
決定する基準デューティ決定手段と、モータの一回転角
度(360°)を4等分して得られる角度範囲(90
°)毎の回転速度を求め、回転速度に基いて基準デュー
ティ値を補正する補正手段と、補正したデューティ値を
有する制御信号を出力する出力手段とからなる。
ィ制御手段の補正手段は、回転速度を、電機子巻線の誘
起電圧の一のゼロクロスの発生タイミングと、その一の
ゼロクロスと同相の電機子巻線におけるゼロクロスであ
ってその一のゼロクロスから電気角180°経過後のゼ
ロクロスの発生タイミングとから求めてもよい。
電機子巻線の各相における誘起電圧のゼロクロス発生毎
(30°回転毎)に回転速度を求めてもよい。
の回転速度と、その回転速度を求めてから電気角180
°経過後の回転速度との差分を検出する速度差分検出手
段をさらに有してもよい。このとき、デューティ制御手
段の補正手段は、その差分に応じてデューティ値を補正
する。
分を算出後、さらにその差分に対して非線形な演算処理
を施して補正してもよい。
DCモータが機械角で30゜回転する毎に、デューティ
値を更新するようにしてもよい。
回転速度に応じて補正されたデューティ値を、回転速度
を求めた時点からモータの回転角で180゜経過したと
きのデューティ値として出力するようにしてもよい。
基準デューティ値に差分に応じて決定される補正用デュ
ーティ値を加算することにより出力すべきデューティ値
を求めてもよい。
に係るモータ駆動装置の実施形態を詳細に説明する。
態のモータ駆動装置の構成図を示す。この図に示すモー
タ駆動装置は、3相4極ブラシレスDCモータ(以下
「モータ」と略す。)1を120゜通電制御(矩形波通
電制御)で回転数制御するものである。図に示すように
モータ駆動装置は、直流電圧を疑似交流電圧に変換し、
モータ1に出力する直流交流変換部2と、モータ1の回
転子の位置を検出する磁極位置検出部3と、磁極位置検
出部3により検出されたモータ1の回転子位置から回転
速度を算出する速度差分検出部4と、モータ1を回転数
制御するための印加電圧・周波数・位相を制御するPW
Mデューティ信号を出力するPWMデューティ制御部5
とを備える。直流交流変換部2は、高速に開閉する6つ
のスイッチング素子2u、2v、2w、2x、2y、2
zを有する。
は、直流電源から供給される直流電圧が直流交流変換部
2にて周波数・位相可変の疑似交流電圧に変換されてモ
ータ1に出力される。モータ1の回転数は、直流交流変
換部2から出力される疑似交流電圧の周波数・位相(以
下「インバータ周波数」という。)を変化させることに
より制御される。このインバータ周波数は、PWMデュ
ーティ制御部5により制御される。PWMデューティ制
御部5には周波数指令値ωsが入力される。PWMデュ
ーティ制御部5は、この値に基づいて直流交流変換部2
のスイッチング素子を開閉する6通りのベースパターン
信号を出力する。それらのベースパターン信号によりス
イッチング素子が開閉されることにより直流交流変換部
2から出力されるインバータ周波数が制御される。
位置検出部3の出力信号に基づいて行われる。磁極位置
検出部3は、モータ1の3相誘起電圧のゼロクロス信号
を検知して、その検知信号を速度差分検出部4に出力す
る。ゼロクロス信号はモータ1が一回転する間に3相分
で12回発生する。すなわち、モータ1が等速回転を行
っていれば、ゼロクロス信号はほぼ30゜電気角毎に発
生する。磁極位置検出部3のゼロクロス信号が速度差分
検出部4を介してPWMデューティ制御部5に入力され
ると、PWMデューティ制御部5はベースパターン信号
をゼロクロス信号に基いて、パターンPTN1→パター
ンPTN2→・・・→パターンPTN6→パターンPT
N1…に順次切り替えていく。また、このゼロクロス信
号から回転速度の判定ができる。なお、モータ1の回転
角に対する位相の変化時定数とトルク値の変化時定数
は、モータ1が一回転する時間の2倍以上大きい値とす
る。
部5から出力されるベースパターンについて説明する。
ベースパターンは、直流交流変換部2のスイッチング素
子2u〜2w、2x〜2zを駆動するためのパルス信号
である。ベースパターンは、直流交流変換部2の出力電
圧の電気角の一周期において6つの基本的なパターンを
有する。ベースパターン一周期の逆数がインバータ周波
数となる。
すように、第1のパターンPTN1は、U相上アームス
イッチング素子2uと、V相下アームスイッチング素子
2yを導通させる。第2のパターンPTN2は、U相上
アームスイッチング素子2uと、W相下アームスイッチ
ング素子2zを導通させる。第3のパターンPTN3
は、V相上アームスイッチング素子2vと、W相下アー
ムスイッチング素子2zを導通させる。第4のパターン
PTN4は、V相上アームスイッチング素子2vと、U
相下アームスイッチング素子2xを導通させる。第5の
パターンPTN5は、W相上アームスイッチング素子2
wと、U相下アームスイッチング素子2xを導通させ
る。第6のパターンPTN6は、W相上アームスイッチ
ング素子2wと、V相下アームスイッチング素子2yを
導通させる。
される負荷トルクが常に一定のもとでは、モータ1の回
転速度は常に一定となる。従って、このとき、パターン
PTNm'(m'=1〜6)は、回転子が機械角で30゜回
転する毎に出力され、また、出力時間も一定となる。こ
れは、PWMデューティ制御部5の出力するPWMデュ
ーティの値は回転角によらず一定となるためにモータ1
が発生する出力トルク(発生トルク)も一定となり、出
力トルクと負荷トルクの差分である残差トルクが、常時
0となるためである。この時、モータ1の回転速度を
ω、モータ1と負荷機械系の合成慣性モーメントをJm
とすれば、 dω/dt=(出力トルク−負荷トルク)/Jm=0 (1) の物理方程式が成り立つ。
が刻々と変化する場合は、 dω/dt=(出力トルク−負荷トルク)/Jm≠0 (2) となり、回転数ωが時間に対して変動し、これにより、
モータ1は一定速度で回転しなくなる。
が一定となるためには、式(1)を満たす必要がある。
つまり、出力トルクと負荷トルクの差が小さく(ほぼゼ
ロに)なるように出力トルクを制御すれば、モータ1の
回転数ωの変動は低減される。このため、本モータ駆動
装置では速度差分検出部4においてこの速度変動を検出
し、出力トルクと負荷トルクが等しくなるようにデュー
ティ値を制御する。
ーティ制御部5からのベースパターンのデューティ値を
制御することにより変更される。つまり、ベースパター
ンのPWMデューティ値の増加にしたがいモータ1の回
転速度は増加し、PWMデューティ値の減少にしたがい
回転速度は減少する。回転速度が一定の場合は、PWM
デューティ値を増加させれば、モータ1の出力トルクは
増加する。このように、PWMデューティ値は回転速
度、出力トルクと密接な関係にある。
は、周波数指令ωsに応じて決定され、速度を制御する
ためのPWMデューティ(以下「基準デューティ」とい
う。)に対して、回転変動を抑制するためのPWMデュ
ーティ(以下「補正デューティ」という。)を加えて補
正し、出力するためのデューティ(以下「出力デューテ
ィ」という。)を得る。これにより、モータ1の出力ト
ルクが負荷トルクと等しくなるようにし、円滑なモータ
駆動を実現する。なお、基準デューティD0は次式によ
り定まる。 D0=Ds+KD(ωs−ω0) (3) ここで、Dsは周波数指令により決定される所定のデュ
ーティ値、KDは定数、ω sは周波数指令、ω0はモータ
の平均回転速度である。
正デューティを用いたPWMデューティ値の補正につい
て詳細に説明する。
相4極モータ1の特性を考慮すると、U、V、W各相の
うちの1つの相についてのゼロクロス信号に基いて速度
変動を得ることにより、精度が向上でき、好ましい。つ
まり、2種類以上の相のゼロクロス信号を同時に用いて
速度変動を求めた場合では、磁極位置検出部3の構成素
子の相間(U、V、W相間)公差や、モータ1の電気的特
性の相間公差(着磁バランス・ロータ組立公差などに起
因するもの)の影響を大きく受けるため、精度のよい速
度変動値を得ることができないからである。これらの影
響を極力排除するため、本実施形態では、回転速度及び
回転速度の変動を求める際に、同じ種類の相に発生する
ゼロクロス信号に基いて求めるようにする。
るため、回転子が一回転する間、1つの相において4回
ゼロクロス信号が発生する。つまり、1つの相において
は90゜(=360゜÷4)毎にゼロクロス信号が発生
する。このため、本実施形態では、90゜(=360゜
÷4)毎に発生する1つの相のゼロクロス信号に基い
て、回転角90゜の範囲におけるモータ1の回転速度ω
を求める。さらに、ある時点で求めた回転速度ωθと、
その時点から回転子が半回転した後(回転角180゜経
過後)の回転速度ωθ +180とから速度差分Δωを求め
る。すなわち、速度差分Δωを次式で求める。 Δω=ωθ +180−ωθ (4) 回転速度ωθと半回転後の回転速度ωθ +180とは、いず
れも同相のゼロクロス信号を用いて求められる。つま
り、速度差分(速度変動)を、1相分だけの誘起電圧情
報によるゼロクロス信号に基いて検出することが可能と
なる。
て具体的に説明する。今、図3に示すようにベースパタ
ーンPTN1、PTN2…PTN6が順次出力されてい
るとする。ここで、説明の便宜上、回転速度をωn,mで
表す。このときの添字nは、その回転速度が、モータ1
の一回転の回転角度領域を4等分したときに、各領域の
どの領域を基点として求めた回転速度かを示す。添字m
は、回転速度を求める際の4等分された各領域における
基点位置(角度)を示す。すなわち、mが0のときは各
領域の最初の位置を、mが1のときは各領域の最初から
30゜シフトした位置を、mが2のときは各領域の最初
から60゜シフトした位置を基点として回転速度を算出
していることを示す。
ースパターンPTN1が出力開始されてからベースパタ
ーンPTN4が出力開始されるまでの間の電気角90゜
の範囲で、角度0°を基点として求めた回転速度を示し
ている。回転速度ωn,0は、ベースパターンPTN1の
出力タイミングとベースパターンPTN4の出力タイミ
ングとから求められ、それらのタイミングはともにU相
のゼロクロス信号により与えられる。
速度ωn, mの意味を説明する。 ωn,0 → パターンPTN1出力時点からパターンP
TN4出力時点までの間の回転速度(U相のゼロクロス
信号により求められる) ωn,1 → パターンPTN2出力時点からパターンP
TN5出力時点までの間の回転速度(W相信号のゼロク
ロス信号により求められる) ωn,2 → パターンPTN3出力時点からパターンP
TN6出力時点までの間の回転速度(V相信号のゼロク
ロス信号により求められる) ωn+1,0 → パターンPTN4出力時点からパターン
PTN1出力時点までの間の回転速度(U相信号のゼロ
クロス信号により求められる) ωn+1,1→ パターンPTN5出力時点からパターンP
TN2出力時点までの間の回転速度(W相信号のゼロク
ロス信号により求められる) ωn+1,2→ パターンPTN6出力時点からパターンP
TN3出力時点までの間の回転速度(V相信号のゼロク
ロス信号により求められる) ωn+2,0 → パターンPTN1出力時点からパターン
PTN4出力時点までの間の回転速度(U相信号のゼロ
クロス信号により求められる) ωn+ 2 ,1→ パターンPTN2出力時点からパターンP
TN5出力時点までの間の回転速度(W相信号のゼロク
ロス信号により求められる) ωn+2,2 → パターンPTN3出力時点からパターン
PTN6出力時点までの間の回転速度(V相信号のゼロ
クロス信号により求められる) ωn+ 3 ,0 → パターンPTN4出力時点からパターン
PTN1出力時点までの間の回転速度(U相信号のゼロ
クロス信号により求められる) ωn+ 3 ,1 → パターンPTN5出力時点からパターン
PTN2出力時点までの間の回転速度(W相信号のゼロ
クロス信号により求められる) ωn+ 3 ,2 → パターンPTN6出力時点からパターン
PTN3出力時点までの間の回転速度(V相信号のゼロ
クロス信号により求められる)
て、回転角30°毎に速度差分Δωn,mを求め、その速
度差分Δωn,mに補正ゲインK(>0)を乗算して補正
デューティの値を求める。すなわち、 補正デューティ=−KΔωn,m (5)
ィ値は、所定の記憶領域である速度記憶部及び補正デュ
ーティ記憶部にそれぞれ格納される。例えば、図3で
は、U相ゼロクロス信号を用いて、パターンPTN4の
出力開始時(270°位置)に、回転速度ωn+2, 0を求
め、回転角で180゜前に求めた回転速度ωn, 0とか
ら、補正デューティ値を演算し、この値を補正デューテ
ィ記憶部に格納する。このとき、格納した補正デューテ
ィ値は、180゜回転後に、そのときに使用されるデュ
ーティ値を求める際に使用される(詳細は後述)。この
ように、補正デューティを用いて、モータ1の出力トル
クを回転角30゜ごとに制御する。
図4に、上述した動作を示すモータ駆動装置の制御を示
すフローチャートを示す。
m'を出力すると(S11)、その時点から回転角で90
゜前の時点までの範囲における回転速度ωn,mを求める
(S12)。その回転速度ωn,mと、その時点より回転
角で180°前に求められた回転速度ωn -2 ,mとの差を
とり、速度差分Δωn ,mを算出する(S13)。この
時、速度差分Δωn ,mには、演算誤差や磁極位置検出部
3の検知誤差が含まれているので、この誤差の影響を極
力少なくするために所定の補正を行なう(S14)。具
体的には、図5に示すような非線形演算処理による補正
を行なう。図5に示す処理は次式を満たしている。 Δω>αのとき、 Δω' =Δω−α |Δω|≦αのとき、 Δω' = 0 (6) Δω<−αのとき、 Δω' =Δω+α ここで、Δω'は補正後の回転差分であり、α(α≧
0)は実験的に求められた定数である。
分Δω'に補正ゲインKを乗算して、基準デューティを
補正するために使用される補正デューティΔDn+2を求
める(S15)。この補正デューティΔDn+2を所定の
デューティ記憶部に格納する(S16)。
て、基準デューティ値D0を入力する(S17)。位相
が180°前に算出され、格納されていた補正デューテ
ィ値ΔDnをデューティ記憶部から読み出す(S1
8)。補正デューティ値ΔDnと基準デューティ値D0と
から、次式により出力デューティD'を求める(S1
9)。 D'=D0−ΔDn (7) 求めた出力デューティD'を、直流交流変換部2に出力
する(S20)。
値と、基準デューティ値、補正デューティ値との関係を
図6の(a)に示す。この図に示すように、本実施形態
のモータ駆動装置では、周波数指令ωsにより定まる基
準デューティに対して補正デューティを用いて補正した
出力デューティを用いて、直流交流変換部2のスイッチ
ング素子の動作を制御する。これにより、図6の(b)
に示すような、負荷トルクに応じたモータの出力トルク
を発生させることができ、安定した運転を可能とする。
力トルクと負荷トルクとがほぼ等しくなるように変化す
るため、式(1)の右辺の残差トルクは小さくなり、モ
ータ1の回転速度ωの速度変動は小さくなる。
Cモータついて説明したが、本発明は、モータの回転速
度及び速度差分を求める際に同一相における電機子巻線
のゼロクロス情報から求められるように回転速度及び速
度差分の範囲を設定すれば、他の極数のモータについて
も適用できる。
同一相のゼロクロス情報に基いて回転速度を求め、この
回転速度に基いてデューティ値を制御する。これによ
り、位置検出手段の構成素子間のバラツキ、モータの巻
線の相間公差の影響を排除でき、高い精度で回転速度の
検出が可能となり、より精度の高いデューティ値の補正
が可能となる。よって、高い精度で補正されたデューテ
ィ値を使用することにより、モータ駆動装置において、
モータの出力トルクと機械系負荷トルクの差によって生
ずる残差トルクをより小さく抑えることができ、機械系
の音・振動を小さくし、機械系の防音、振動対策を簡略
化できる。さらには、回路の製造コストも低減できる。
線の誘起電圧のゼロクロス発生毎((モータの回転角3
0゜毎)に回転速度を求めてもよく、これにより残差ト
ルクの制御をきめ細かく行うことができ、音・振動面で
の高性能化を図ることができる。
間の速度差分を検出してもよく、これにより、残差トル
クの目安を知ることができ、速度制御性能の安定化を図
ることができる。このとき、得られた回転速度の差分に
対して、さらに、非線形演算処理を施してもよい。これ
により、制御性安定度が一層増し、モータの乱調減少
や、脱調のほとんどない動作信頼性の高いインバータシ
ステムを提供できる。
0゜毎にデューティ値を更新してもよく、これにより、
PWMデューティの制御を30゜毎にきめ細かく行うこ
とができ、音・振動面での高性能化を図ることができ
る。である。
ューティ値を、求めた時点から180°経過後に出力し
てもよい、これにより、モータの出力トルク位相と、負
荷トルク位相を合致させることができるため、残差トル
クを極力小さくでき、音・振動面での高性能化と、機械
系の高信頼性化を図ることができる。
スDCモータの回転速度制御用の基準デューティと、速
度差分を制御用の補正デューティとの和で構成されるも
のである。これにより、モータの回転速度制御系は、速
度変動・負荷変動に対して応答性の高い制御システムを
構築できるので、速度サーボ運転などに適したインバー
タシステムを提供できる。
図。
信号のベースパターンを説明した図。
の図。
を示すフローチャート。
説明した図。
関係(a)、及び、出力トルクと負荷トルクの関係
(b)とを示した図。
Claims (8)
- 【請求項1】 3相4極ブラシレスDCモータを回転数
制御するモータ駆動装置において、 スイッチング素子を含み、該スイッチング素子を制御信
号に応じて開閉することにより直流電圧を所望の疑似交
流電圧に変換し、該疑似交流電圧を前記ブラシレスDC
モータに出力する直流交流変換手段と、 前記ブラシレスDCモータの3相の電機子巻線の誘起電
圧より得られる回転位相を検出し回転位相情報を出力す
る位置検出手段と、 前記直流交流変換手段のスイッチング素子の開閉動作を
PWM制御するための制御信号を出力するデューティ制
御手段とを備え、 該デューティ制御手段は、制御信号に対し、周波数指令
に基いて、基準となるデューティ値である基準デューテ
ィ値を決定する基準デューティ決定手段と、モータの一
回転角度(360°)を4等分して得られる角度範囲
(90°)毎の回転速度を求め、該回転速度に基いて前
記基準デューティ値を補正する補正手段と、補正したデ
ューティ値を有する制御信号を出力する出力手段とから
なることを特徴とするモータ駆動装置。 - 【請求項2】 請求項1記載のモータ駆動装置におい
て、 前記デューティ制御手段の補正手段は、前記回転速度
を、電機子巻線の誘起電圧の一のゼロクロスの発生タイ
ミングと、該一のゼロクロスと同相の電機子巻線におけ
るゼロクロスであって該一のゼロクロスから電気角18
0°経過後のゼロクロスの発生タイミングとから求める
ことを特徴とするモータ駆動装置。 - 【請求項3】 請求項1記載のモータ駆動装置におい
て、 前記デューティ制御手段の補正手段は、電機子巻線の各
相における誘起電圧のゼロクロス発生毎に前記回転速度
を求めることを特徴とするモータ駆動装置。 - 【請求項4】 請求項1ないし請求項3にいずれか1つ
に記載のモータ駆動装置において、 一の回転速度と、該一の回転速度を求めてから電気角1
80°経過後の回転速度との差分を検出する速度差分検
出手段をさらに有し、 前記デューティ制御手段の補正手段は、前記差分に応じ
て前記デューティ値を補正することを特徴とするモータ
駆動装置。 - 【請求項5】 請求項4記載のモータ駆動装置におい
て、 前記速度差分検出手段は、回転速度の差分を算出後、さ
らに該差分に対して非線形な演算処理を施して補正する
ことを特徴とするモータ駆動装置。 - 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれか1つ
に記載のモータ駆動装置において、 前記デューティ制御手段は、前記ブラシレスDCモータ
が機械角で30゜回転する毎に、前記デューティ値を更
新することを特徴とするモータ駆動装置。 - 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれか1つ
に記載のモータ駆動装置において、 前記デューティ制御手段の出力手段は、前記回転速度に
応じて補正されたデューティ値を、該回転速度を求めた
時点からモータの回転角で180゜経過したときのデュ
ーティ値として出力することを特徴とするモータ駆動装
置。 - 【請求項8】 請求項4ないし請求項7のいずれか1つ
に記載のモータ駆動装置において、 前記デューティ制御手段の補正手段は、前記基準デュー
ティ値に前記差分に応じて決定される補正用デューティ
値を加算することにより出力すべきデューティ値を求め
ることを特徴とするモータ駆動装置。
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