JP2001119918A - リニアモータ及びこれを用いたステージ装置並びに露光装置 - Google Patents

リニアモータ及びこれを用いたステージ装置並びに露光装置

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JP2001119918A
JP2001119918A JP29119199A JP29119199A JP2001119918A JP 2001119918 A JP2001119918 A JP 2001119918A JP 29119199 A JP29119199 A JP 29119199A JP 29119199 A JP29119199 A JP 29119199A JP 2001119918 A JP2001119918 A JP 2001119918A
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linear motor
coil
coils
stator
stage
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Toshihisa Tanaka
稔久 田中
Masahiro Totsu
政浩 戸津
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定子に配置されたコイルでの余分な電力の
消費、発熱を抑え、コイルから固定子の基体側への熱の
伝たわりを抑えたリニアモータを提供する。 【解決手段】 固定子110のコイル111,112
は、基体161,162に固定部材181,182,1
83によって固定される。固定部材181,182,1
83は、コイル111,112の熱の分布状態に応じ
て、基体161,162と接合する面積(断面積)Sが
決定されている。固定部材181,182,183は、
ポリカーボネイトからなり、コイルユニット150に生
じた凹凸(空間K1〜3)に嵌め合わされて接着され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リニアモータ及び
これを用いたステージ装置並びに露光装置に関し、特に
固定子側に複数のコイルが配置されたムービングマグネ
ット型リニアモータ及びこれを用いたステージ装置並び
に露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、固定子側に複数のコイルが配
置され、可動子側に複数の永久磁石が配置されたリニア
モータ(ムービングマグネット型リニアモータ)が提案
されている。かかるムービングマグネット型リニアモー
タは、廉価なコイルが移動方向に長さの長い固定子側に
配置され、高価な永久磁石が長さの短い可動子側に配置
されて、全体としてコストを低くできること、及び、電
流を供給するための配線を可動子側に接続する必要がな
い等、ムービングコイル型のリニアモータに対して利点
がある。
【0003】このようなムービングマグネット型のリニ
アモータにあっては、固定子に配置された多数のコイル
は、水密性のあるハウジング内に収容され、このハウジ
ングとコイルとの間に、コイルを冷却するための冷却液
流路が形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のムー
ビングマグネット型リニアモータにあっては、固定子側
に配置された全てのコイルに、可動子の移動位置に関わ
らず常に電流を流す構成となっていた。
【0005】従って、実際には固定子の移動に寄与して
いないコイルにも常時電流が流れ、電力が余分に消費さ
れ、コイルが必要以上に発熱するという不具合がある。
ここで、固定子の移動に寄与するコイルを選択的に通電
して、電力の消費を抑えることも考えられる。しかし、
コイルへの通電を選択的に行うと、可動子の存在する頻
度の高い部分のコイルが集中的に通電されるので、この
部分に発熱が集中する。
【0006】ところで、固定子では、熱源となるコイル
が、冷却液が内部に充填されたハウジング内に水密に密
封されているが、固定子を一定以上の強度とするために
コイルは、ハウジングの基体に固定部材によって固定す
る必要がある。このため、コイルに生じた熱はハウジン
グ内部の冷却液で冷却されるものの、一部が、この固定
部材を介して直接ハウジングに伝わり、コイルの冷却効
率が低下するという不具合もある。特に、発熱が集中す
るコイルの近傍では、固定部材を介した、ハウジングへ
の熱の伝導が著しくなる。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、コイルの余分な電力の消費を抑えると共に、ハウ
ジング内でのコイルの冷却効率を高めることができるリ
ニアモータを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、固定子と可動子とを有し、前記
固定子側の基体に複数のコイルが複数の固定部材によっ
て固定されたリニアモータにおいて、前記複数の固定部
材の取り付け位置を、動作時の固定子での熱の分布状態
に応じて決定したものである。これにより、固定部材を
介して、コイル側から基体側に伝わる熱を最小にするこ
とができる。
【0009】又、請求項2の発明は、固定子と可動子と
を有し、前記固定子側の基体に複数のコイルが固定部材
によって固定されたリニアモータにおいて、前記固定部
材と前記基体とが接合する面の大きさ及びその位置を、
動作時の固定子での熱の分布状態に応じて決定したもの
である。これにより、固定部材を介して、コイル側から
基体側に伝わる熱を最小にすることができる。
【0010】又、請求項3の発明は、請求項1又は請求
項2に記載のリニアモータにおいて、前記コイルを前記
基体に固定する第1の固定部材を、固定子の端部に配置
されたコイルの中空部分に嵌め込んで固定したものであ
る。これにより、第1の固定部材を、確実にコイル側に
固定することができる。又、請求項4の発明は、請求項
1から請求項3の何れかに記載されたリニアモータにお
いて、前記コイルを前記基体に固定する第2の固定部材
を、互いに側面が接着されたコイル間に生じている隙間
に嵌め込んで固定したものである。これにより、第2の
固定部材を、確実にコイル側に固定することができる。
【0011】又、請求項5の発明は、請求項1から請求
項4の何れかに記載されたリニアモータにおいて、複数
のコイルを、互いの側面を接着してコイル列を形成する
と共に、このように形成された2つのコイル列を、互い
にコイル1/2個分だけずれた状態で接着する。そし
て、一方のコイル列を構成するコイルの中空部分に他方
のコイル列を構成するコイルの極部分を押し込んで、コ
イルユニットを構成する。そして、このコイルユニット
を前記基体に固定する第3の固定部材を、前記コイルの
極部分を前記中空部分に押し込んだときに生じる空きス
ペースに嵌め込んで、固定したものである。これによ
り、第3の固定部材を、確実にコイルユニット側に固定
することができる。
【0012】又、請求項6の発明は、請求項1から請求
項5に記載のリニアモータがステージ部の駆動手段とし
て用いられている。この場合、備えられたリニアモータ
のモータ定数が高まるので、ステージ部全体として高機
能化が図られる。
【0013】又、請求項7の発明は、露光用光学系を用
いて基板上に所定のパターンを形成する露光装置であ
り、請求項6に記載のステージ装置を備えたものであ
る。この露光装置では、ステージ部のリニアモータのモ
ータ定数が高まるので、露光装置全体として高機能化が
図られる。
【0014】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の第1の実施の形態について、図1〜図12を用いて
説明する。
【0015】この実施の形態のリニアモータ100は、
図1、図2に示すように、固定子110と、可動子12
0とからなる。ここで、固定子110は、第1列のコイ
ル111,111…と、第2列のコイル112,112
…と、これを囲むように形成されたハウジング113と
によって構成されている。尚、ハウジング113は、図
3(a)に示すように、第1列のコイル111,111
…と、第2列のコイル112,112…とを水密に密封
するものであり、このハウジング113の内部には、上
記第1列のコイル111,111…、第2列のコイル1
12,112…を冷却するための冷却液用の流路115
が形成されている。尚、多数のコイル111,111
…、112,112…は互いに接着されてコイルユニッ
ト150を構成する。このコイルユニット150は、多
数の固定部材(図3には、後述する第2の固定部材18
2,…が示されている。)によって、ハウジング113
側の基体161,162に固定されている。
【0016】一方、可動子120は、図3(b)に示す
ように、基体部121A,121Bと、これにビス止め
されたヨーク122,122と、ヨーク122,122
の内面に配置された第1列の永久磁石123,123
…、第2列の永久磁石124,124…とによって構成
されている。そして、可動子120の中空部分120S
に、固定子110が挿入されて、リニアモータ100が
構成されている(図4)。
【0017】リニアモータ100の固定子110に設け
られる第1列のコイル111,111…、第2列のコイ
ル112,112…は、これに流れる電流(U相のI
u、V相のIv、W相のIw)に応じて、各々、U相の
コイル群111(U)…,112(U)…、V相のコイ
ル群111(V)…,112(V)…、W相のコイル群
111(W)…,112(W)…に分けられる。
【0018】そして、各コイル群毎に、位相差が2π/
3の電流(Iu、Iv、Iw)が流されて、前記可動子
120が固定子110に対して、図1中、矢印Xで示す
方向に移動する。ここで、固定子110内に配置された
第1列のコイル111,111…、第2列のコイル11
2,112…の形状、並びに、これらを固定する方法に
ついて、図5〜図7を用いて説明する。
【0019】この実施の形態の固定子110は、所謂
「ドッグボーン型」の固定子であり、この固定子110
を構成する第1列のコイル111,111…、第2列の
コイル112,112…は、図5に示すように、角形に
巻かれたロ字型のコイルである。固定子110の、図5
中、手前側に配置される第1列のコイル111,111
…は、その縦方向に延びる部分(以下、「極部分」とい
う)111i,111jが奥側に折り曲げられている。
尚、この極部分111i,111jが、磁石ユニット1
50の磁極と作用しあって、推進力Fを生じさせる。
【0020】一方、図5中、奥側に配置される第2列の
コイル112,112…は、極部分112i,112j
が手前側に折り曲げられている。第1列のコイル11
1,111…、第2列のコイル112,112…は、互
いの側面が接着剤で接着されると共に、図5の矢印で示
すように、互いの中空部分に、対向する第2列のコイル
112の極部分112i,112j、第1列のコイル1
11の極部分111i,111jが押し込まれる。そし
て、この状態で、第1のコイル列111,111…と第
2のコイル列112,112…は、互いに接着剤で接着
されて、コイルユニット150が構成される。
【0021】このコイルユニット150にあっては、第
1列のコイル111,111…、第2列のコイル11
2,112…は、その極部分111i,111j…、1
12i,112j…が、固定子110の中央部分で一直
線上に整列される(図2、図6)。このコイルユニット
150に対し、図7に示すように、可動子120側の永
久磁石123,123…、124,124…が、その両
側より、これを挟み込むように配置される。
【0022】ここで、第1の固定部材181,181
…、第2の固定部材182,…、第3の固定部材18
3,…の、コイルユニット150への具体的な取り付け
方について、図6、図7を用いて説明する。第1列のコ
イル111,111…と、第2列のコイル112,11
2…とは、互いに、コイル1/2個分ずれて重ね合わさ
れ、接着剤で接着される。このときコイルユニット15
0の両端に位置するコイル(図6に示すコイル112
(V))では、その中空部分に、対向するコイル(11
1(W))の1本の極部分111jが嵌め合わされるの
みであり、ここに空間K1が生じる。
【0023】この空間K1に第1の固定部材181が嵌
め込まれた状態で接着される(図6)。そして、この第
1の固定部材181の側面(図7の斜線部分)が、リニ
アモータ100の支持体116に接着される(図7)。
又、第1列のコイル111,111…は互いに隣り合う
コイル111,111の側面同士が接着剤で接着され、
第2列のコイル112,112…も互いに隣り合うコイ
ル112,112の側面同士が接着される。
【0024】このとき第1列のコイル111,111…
間の上下位置、第2列のコイル112,112…間の上
下位置に、多数の空間K2が生じる(図6)。この空間
K2に第2の固定部材182が嵌め込まれた状態で接着
される。そして、この第2の固定部材182の一面(図
7の斜線部分)が、リニアモータ100の基体161,
162に、各々接着される(図7)。
【0025】又、第1列のコイル111,111…の極
部分111i,111j、第2列のコイル112,11
2…の極部分112i,112jは、対向する第2列の
コイル112,112…、第1列のコイル111,11
1…の中空部分に嵌め合わされる。このとき、極部分1
11i,111j、極部分112i,112jと、これ
が嵌め込まれる中空部分との間には、多数の空間K3が
生じる。
【0026】この空間K3に第3の固定部材183の先
端183Aが引っ掛けられた状態で接着される。そし
て、この第3の固定部材183の一面(図7の斜線部
分)が、基体161,162に接着される。このように
コイルユニット150に生じた空間(凹凸)K1〜K3
を有効に利用して、固定部材181,182,183に
よる接着を行うことで、単に接着剤を用いた固定方法に
比べて、コイルユニット150を基体161,162等
に強固に接着できる。
【0027】このようにコイルユニット150を第1の
固定部材181,181、第2の固定部材182,…、
第3の固定部材183,…を介して、基体161,16
2に固定するのは、コイルユニット150と、支持体1
16及び基体161,162の間により多くの隙間を設
け、かつ、接合面積を小さくするためである。隙間を設
け、接合面積を小さくすることにより、コイルユニット
150を、基体161,162に直接接着した場合に比
べて、コイル111…,112…で生じた熱が、基体1
61,162側に伝わるのを抑えることができる。
【0028】尚、この第1の固定部材181,181
…、第2の固定部材182,…、第3の固定部材18
3,…は、例えば、ポリカーボネイトからなり、エポキ
シ系の接着剤によって、基体161,162、支持体1
16に接着される。又、固定子110内に配置された第
1列のコイル111,111…、第2列のコイル11
2,112…には、各層(U相、V相、W相)毎に、図
8に示す波形の電流Iu、Iv、Iwが流れて、可動子
120側の永久磁石123,123…、永久磁石12
4,124…との間で推進力Fが生じるようになってい
る。
【0029】ところで、本実施の形態のリニアモータ
(ムービングマグネット型リニアモータ)100では、
U相のコイル群111(U),112(U)、V相のコ
イル群111(V),112(V),W相のコイル群1
11(W)、112(W)は、スイッチ(S01)〜(S
30)によって、選択的に通電(オン)/遮断(オフ)さ
れるようになっている。
【0030】すなわち、コイル111,…、112,…
には、図9に示すように、スイッチ(S01)〜(S30)
を介して、電流値制御部210からの電流Iu、Iv、
Iwが選択的に供給される。これにより、実際に推進力
Fを生じさせるコイル(第1列のコイル111,111
…、第2列のコイル112,112…)のみを通電さ
せ、もって、その消費電力を抑え、余分な発熱が生じな
いようにしている。
【0031】図9のスイッチ(S01)〜(S30)のオン
/オフ制御は、これに接続された制御部200のスイッ
チ切換制御部230によって行われる。尚、制御部20
0の3つのアンプ部221,222,223は、電流値
制御部210の3つの端子に現れた電圧値に応じて、所
望の電流Iv、Iu、Iwを発生させるものである。
又、スイッチ切換制御部230には、リニアモータ10
0の可動子120の目標位置を入力するための入力部2
40と、可動子120の現在位置を検出する位置センサ
(干渉計による位置検出手段)241が接続されてい
る。
【0032】尚、スイッチ切換制御部230は「通電/
遮断制御プログラム」(図示省略)を実行することによ
って、その可動子120の位置に応じたスイッチ(S0
1)〜(S30)がオンして、これに対応する第1列のコ
イル111,111…、第2列のコイル112,112
…が通電される。
【0033】ところで、リニアモータ100が設置され
る機器(例えば、ステージ装置)では、一般に、可動子
120が頻繁に存在する位置が、一定の範囲内になるこ
とが多い。今仮に、図10(a)に示すように、通常使
用時(動作時)に、可動子120が、専ら、リニアモー
タ100の中心付近で動作するステージ装置を考える。
【0034】この場合、リニアモータ100のコイルユ
ニット150での発熱状態は、図10(b)のグラフに
示すようになる。この熱の分布状態に着目すると、第2
の固定部材182,…、第3の固定部材183,…が、
基体161,162と接合する面積(断面積)Sを、図
10(c)に示すグラフの特性に従って決定すれば、コ
イルユニット150で生じた熱は、固定子110側(基
体161,162側)に伝わり難くなる。
【0035】そこで、この実施の形態では、第2の固定
部材182,…、第3の固定部材183,…の接合面積
(図7に示した斜線部分の面積)を、図10(c)に示
す特性に従いつつ、固定子110の強度を確保するに十
分な接合面積(断面積)Sを確保し、かつ、この面積S
を通じて、基体161,162側に伝わる熱が最小限と
なるように決定している。
【0036】尚、図10(c)の特性に応じた接合面積
(断面積)Sを実現するため、この実施の形態では、個
々の接合面積S(Sx〜Sz)が異なる3種の第2の固
定部材182A,182B,182C…(図11)、同
じく、個々の接合面積(Sxx〜Szz)が異なる第3
の固定部材183A,183B,183C(図12)を
用意し、コイルユニット150で発生する熱の分布状態
に応じて配置している(図10(d))。
【0037】すなわち、コイルユニット150での発熱
量Qが比較的大きい中央部分(領域R1)では、図12
(a)に示す第2の固定部材182X(面積Sx)、図
13(a)に示す第3の固定部材183X(面積Sxx)
を用いて、強固に、コイルユニット150を基体16
1,162に固定している。
【0038】又、発熱量Qが比較的小さい両端部(領域
R3)では、図12(c)に示す第2の固定部材182
Z(面積Sz)、図13(c)に示す第3の固定部材1
83Z(面積Szz)を用いて、コイルユニット150を
基体161,162に固定している。又、領域R1と領
域R3との間の領域R2では、図12(b)に示す、接
合面積Sが両者の中間の値となる第2の固定部材182
Y(Sy)、図13(b)に示す第3の固定部材183
Y(面積Syy)を用いて、コイルユニット150と基体
161,162とを固定している。この結果、コイルユ
ニット150と基体161,162とを固定するために
必要な総面積(接合面積)を確保しつつ、この総面積を
介してコイルユニット150から基体161,162側
に伝わる熱を最小限に抑えることができ、ハウジング1
13内での冷却液を用いた冷却が効率よく行われる。
【0039】又、この実施の形態では、第2の固定部材
182,…、第3の固定部材183,…の接合面積(断
面積)Sを変えるのみならず、熱が多く発生する領域で
固定部材(182,183)の数を減らし、熱の発生が
少ない領域で固定部材(182,183)の数を増やす
ことで、コイルユニット150から基体161,162
への熱の伝わり方を小さくしている(図10(d))。
【0040】尚、上記した実施の形態では、通常の使用
時に可動子120が、主に固定子110の中心部分に存
在するステージ装置を想定して、固定部材(182,1
83)を取り付ける例をあげて説明したが、実際にリニ
アモータ100が設置される機器で可動子120が頻繁
に存在する位置に応じて、固定部材(182,183)
を取り付ければ、当該機器の発熱状態に応じたリニアモ
ータが実現できる。
【0041】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態について、図13を用いて説明する。この
第2の実施の形態は、半導体の製造に用いられるステー
ジ装置600に、上記した第1の実施の形態によって得
られるリニアモータ(100等)を用いたものである。
【0042】第1の実施の形態のリニアモータ100
は、各コイル111,111…、112,112…への
通電/遮断が、可動子120の位置に応じて制御されて
いるため、固定子110での発熱量Qが可及的に少なく
なるように構成されており、当該リニアモータ100
は、そのモータ定数が高くなる。この第2の実施の形態
では、モータ定数の高いリニアモータ100が、ステー
ジ装置600のXステージ(可動ステージ)600Xの
駆動に用いられている。
【0043】ここで、固定子110のハウジング113
とコイル111,111…、112,112…との間の
冷却液用流路115に温度調節用の流体を流したとき、
固定子110から生じる熱が吸収される。尚、Yステー
ジ600Yの駆動に用いられる2つのリニアモータ62
0(図13には一方のみ図示)の構成は、リニアモータ
100と同一であり、その詳細な説明は省略する。
【0044】これらリニアモータ100,620が駆動
手段として用いられるステージ装置600は、その用途
は限定されないが、この実施の形態では、ウェハ(基
板)W上にマスク(図示省略)に形成されたパターンを
転写する露光装置における、ウェハWの移動手段として
用いられる。すなわち、ステージ装置600は、X軸及
びY軸の2軸のX−Yステージ装置であり、ベース部6
02上をX方向(図中矢印Xで示す方向)に駆動される
Xステージ600X、Y方向(矢印Yで示す方向)に駆
動されるYステージ600Y、及び試料台(可動体)6
04を、主たる構成要素としている。
【0045】ここで試料台604は、前記Yステージ6
00Y上に配置され、この試料台604にウェハホルダ
(図示省略)を介してウェハ(基板)Wが搭載される。
このウェハWの上方には、図示省略の照射部が配置され
ており、照射部からマスク(共に図示省略)を介して照
射された露光光によって、前記ウェハW上に予め塗布さ
れたレジスト(図示省略)に、マスク上の回路パターン
が転写されるようになっている。
【0046】ステージ装置600におけるXステージ6
00X及びYステージ600Yの移動量は、各々、試料
台604のX方向の端部、Y方向の端部に固定された移
動鏡605X,605Yと、これに対向するように、ベ
ース部602に各々固定されたレーザ干渉計606X,
606Yとによって計測される。そして、主制御装置
(図示省略)が、この計測結果を基に、試料台604を
ベース部602上の所望の位置に移動制御するようにな
っている。
【0047】このステージ装置600のXステージ60
0X、Yステージ600Yは、共に、多数のコイル11
1,111…、112,112…が軸方向に配置された
固定子110を用いたリニアモータ100,100,6
20,620によって、各々、ベース部602上をX方
向、Y方向に駆動される。ここで、2つのリニアモータ
100,100の固定子110,110は、共にベース
602上に取付部116,116にて固定され、可動子
120,120は、各々、固定板607,607を介し
てXステージ600Xに固定されている。
【0048】又、リニアモータ620,620の、各々
の固定子621,621は共にXステージ600Xに固
定され、可動子622,622(一方のみ図示)はYス
テージ600Yに固定されている。各固定子110,1
10,621,621は、その内部の流路に流される温
度調整用の流体によって冷却されるが、この流体は、温
度調節機631にて温度調節される。尚、固定子11
0,110,621,621と温度調節機631とは、
吐出配管632、配管633等によって接続されてい
る。
【0049】又、ステージ装置600には、エアガイド
640と静圧気体軸受け(図示省略)とが設けられて、
エア吹き出し口641、エア吸引口642によって静圧
空気軸受式のステージが構成されている。 (第3の実施の形態)次に、本発明の第3の実施の形態
について、図14を用いて説明する。
【0050】この第3の実施の形態は、上記した第1の
実施の形態によって得られたリニアモータ(100)を
露光装置700のレチクル(マスク)ステージ750の
駆動手段として用いたものである。この第3の実施の形
態では、第1の実施の形態のリニアモータ100(図
1)がレチクルステージ750に組み込まれている。こ
こで露光装置700は、いわゆるステップ・アンド・ス
キャン露光方式の走査型露光装置である。
【0051】この露光装置700は、図14に示すよう
に、照明系710と、レチクル(フォトマスク)Rを保
持するステージ可動部751と、投影光学系PLと、ウ
ェハ(基板)WをX−Y平面内でX方向−Y方向の2次
元方向に駆動するステージ装置800と、これらを制御
する主制御装置720等を備えている。前記照明系71
0は、光源ユニットから照射された露光光を、レチクル
R上の矩形(あるいは円弧状)の照明領域IARに均一
な照度で照射するものである。
【0052】又、レチクルステージ750では、ステー
ジ可動部751がレチクルベース(図示省略)上を所定
の走査速度でガイドレール(図示省略)に沿って移動さ
れる。又、ステージ可動部751の上面にはレチクルR
が、例えば真空吸着により固定される。又、ステージ可
動部751のレチクルRの下方には、露光光通過穴(図
示省略)が形成されている。
【0053】このステージ可動部751の移動位置は、
反射鏡715、レチクルレーザ干渉計716によって検
出され、ステージ制御系719は、この検出されたステ
ージ可動部751の移動位置に基づく主制御装置720
からの指示に応じて、ステージ可動部751を駆動す
る。
【0054】又、投影光学系PLは縮小光学系であり、
レチクルステージ750の下方に配置され、その光軸A
X(照明光学系の光軸IXに一致)の方向がZ軸方向と
される。ここではテレセントリックな光学配置となるよ
うに光軸AX方向に沿って所定間隔で配置された複数枚
のレンズエレメントから成る屈折光学系が使用されてい
る。従って、上記照明系710によりレチクルRの照明
領域IARが照明されると、レチクルRの照明領域IA
R内の回路パターンの縮小像(部分倒立像)が、ウェハ
W上の照明領域IARに共役な露光領域IAに形成され
る。
【0055】尚、ステージ装置800は、コイルを電機
子として用いた平面モータ870を駆動手段として、テ
ーブル818をX−Y面内で2次元方向に駆動するもの
である。すなわち、ステージ装置800は、ベース部8
21と、このベース部821の上面の上方に数μm程度
のクリアランスを介して浮上されるテーブル818と、
このテーブル818を移動させる平面モータ870とを
具えている。ここでテーブル818には、露光処理時、
その上面にウェハ(基板)Wが、例えば真空吸着によっ
て固定される。
【0056】又、テーブル818には移動鏡827が固
定され、ウェハ干渉計831からレーザビームが照射さ
れて、当該テーブル818のX−Y面内での移動位置が
検出されるようになっている。このとき得られた移動位
置の情報は、ステージ制御系719を介して主制御装置
720に送られる。そして、ステージ制御系719は、
この情報に基づく主制御装置720からの指示に従っ
て、平面モータ870を作動させ、テーブル818をX
−Y面内の所望の位置に移動させる。
【0057】テーブル818は、平面モータ870を構
成する可動子(図示省略)の上面に、支持機構(図示省
略)によって異なる3点で支持されており、平面モータ
870によって、X方向、Y方向に駆動するのみならず
X−Y面に対して傾斜させたり、Z軸方向(上方)に駆
動させることができるようになっている。尚、平面モー
タ870は、公知の構成であり、平面モータ870のそ
の他の説明は省略する。
【0058】尚、図中、符号821はベース部であり、
その内部から生じる熱による温度上昇を防ぐための流体
が、供給管792、排出管793、温度調節装置779
の作用によって、循環されるようになっている。斯かる
構成のレチクルステージ750を含む露光装置700に
おいては、概ね、以下の手順で露光処理が行われる。
【0059】先ず、レチクルR、ウェハWがロードさ
れ、次いで、レチクルアラインメント、ベースライン計
測、アラインメント計測等が実行される。アライメント
計測の終了後には、ステップ・アンド・スキャン方式の
露光動作が行われる。露光動作にあたっては、レチクル
干渉計716によるレチクルRの位置情報、ウェハ干渉
計831によるウェハWの位置情報に基づき、主制御装
置720がステージ制御系719に指令を出し、レチク
ルステージ750のリニアモータ100,100及び平
面モータ870によって、レチクルRとウェハ9とが同
期して移動し、もって、所望の走査露光が行われる。
【0060】このようにして、1つのショット領域に対
するレチクルパターンの転写が終了すると、テーブル8
18が1ショット領域分だけステッピングされて、次の
ショット領域に対する走査露光が行われる。このステッ
ピングと走査露光とが順次繰り返され、ウェハ9上に必
要なショット数のパターンが転写される。ここで、上記
のレチクルステージ750においては、リニアモータ1
00,100の固定子110,110を構成する各コイ
ル20,20…に、3相の電流が適宜供給され、その移
動量が制御される。この露光装置700のレチクルステ
ージ750は、推進力が大きく、余分に電力を消費する
こともない。
【0061】尚、本発明の第2の実施の形態、第3の実
施の形態のステージ装置600、又は露光装置700を
用いた半導体デバイスの製造は、概ね、図15、図16
に示す手順で行われる。すなわち、半導体デバイスは、
デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ス
テップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコ
ン材料からウェハを製作するステップ、前述した実施の
形態の露光装置によりレチクルのパターンをウェハに転
写するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシン
グ工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、
検査ステップ等を経て製造される。
【0062】以下、デバイス製造方法について、更に詳
細に説明する。図15には、デバイス(ICやLSI等
の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッ
ド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートが示
されている。 この図に示されるように、まず、ステッ
プ1001(設計ステップ)において、デバイスの機能
・性能設計(例えば、半導体テバイスの回路設計等)を
行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。
引き続き、ステップ1002(マスク製作ステップ)に
おいて、設計した回路パターンを形成したマスク(レチ
クル)を製作する。一方、ステップ1003(ウェハ製
造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウェ
ハを製造する。
【0063】次に、ステップ1004(ウェハ処理ステ
ップ)において、ステップ1001〜ステップ1003
で用意したマスク(レチクル)とウェハを使用して、後
述するように、リソグラフィ技術等によってウェハ上に
実際の回路等を形成する。次いで、ステップ1005
(テバイス組立ステップ)において、ステップ1004
で処理されたウェハを用いてテバイス組立を行う。この
ステップ1005には、ダイシング工程、ボンディング
工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程
が必要に応じて含まれる。
【0064】最後に、ステップ1006(検査ステッ
プ)において、ステップ1005で作製されたテバイス
の動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こう
した工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷され
る。
【0065】図16には、半導体テバイスの場合におけ
る、上記ステップ1004の詳細なフロー例が示されて
いる。図16において、ステップ1011(酸化ステッ
プ)においてはウェハの表面を酸化させる。ステップ1
012(CVDステップ)においてはウェハ表面に酸化
絶縁膜を形成する。ステップ1013(電極形成ステッ
プ)においてはウェハ上に電極を蒸着によって形成す
る。ステップ1014(イオン打込みステップ)におい
てはウェハにイオンを打ち込む。
【0066】以上のステップ1011〜ステップ101
4それぞれは、ウェハ処理の各段階の前処理工程を構成
しており、各段階において必要な処理に応じて選択され
て実行される。ウェハプロセスの各段階において、上述
の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工
程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ
1015(レジスト形成ステップ)において、ウェハに
感光剤を塗布する。引き続き、ステップ1016(露光
ステップ)において、上で説明した露光装置を用いてマ
スクの回路パターンをウェハに転写する。次に、ステッ
プ1017(現像ステップ)においては露光されたウェ
ハを現像し、ステップ1018(エッチングステップ)
において、レジストが残存している部分以外の部分の露
出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップ
1019(レジスト除去ステップ)においてエッチング
が済んで不要となったレジストを取り除く。
【0067】これらの前処理工程と後処理工程とを繰り
返し行うことによって、ウェハ上に多重に回路パターン
が形成される。尚、本発明のリニアモータ100は、実
施の形態で示した露光装置以外の、マスクと基板とを同
期移動してマスクのパターンを露光する走査型の露光装
置(例えば、米国特許第5,473,410号)の駆動
手段としても適用することができる。
【0068】又、本発明のリニアモータが適用された装
置は、マスクと基板とを静止した状態でマスクのパター
ンを露光し、基板を順次ステップ移動させるステップ・
アンド・リピート型の露光装置にも適用することができ
る。又、本発明のリニアモータが適用された装置は、投
影光学系を用いることなくマスクと基板とを密接させて
マスクのパターンを露光するプロキシミディ露光装置に
も適用することができる。
【0069】又、本発明のリニアモータが適用された露
光装置は、半導体製造用の露光装置に限定されることな
く、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パタ
ーンを露光する液晶用の露光装置や、薄膜磁気ヘッドを
製造するための露光装置にも、本発明は広く適用でき
る。又、第3の実施の形態の露光装置の光源は、g線
(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシマ
レーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193
nm)、F2レーザ(157nm)のみならず、X線や
電子線などの荷電粒子線を用いることができる。例え
ば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱電子放射
型のランタンヘキサホライド(LaB6)、タンタル
(Ta)を用いることができる。さらに、電子線を用い
る場合は、マスクを用いる構成としてもよいし、マスク
を用いずに直接基板上にパターンを形成する構成として
もよい。
【0070】この場合には、投影光学系として、エキシ
マレーザなどの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英
や蛍石などの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レー
ザやX線を用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学
系にし(レチクルも反射型タイプのものを用いる)、ま
た、電子線を用いる場合には光学系として電子レンズお
よび偏向器からなる電子光学系を用いればよい。なお、
電子線が通過する光路は真空状態にすることはいうまで
もない。
【0071】又、本発明のリニアモータが駆動手段とし
て適用される露光装置の投影光学系の倍率は、縮小系の
みならず等倍および拡大系であってもよい。又、ウェハ
ステージやレチクルステージに、本発明のリニアモータ
を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型お
よびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮
上型のどちらを用いてもよい。
【0072】又、本発明のリニアモータが適用されるス
テージとしては、ガイドに沿って移動するタイプに限ら
ず、ガイドを必要としないガイドレスタイプであっても
よい。尚、ウェハステージの移動により発生する反力に
関しては、特開平8−166475号公報にて提案され
ている発明を利用して、フレーム部材を用いて、機械的
に床側(大地)に逃がすようにしてもよい。
【0073】又、レチクルステージの移動により発生す
る反力に関しては、特開平8−330224号公報にて
提案されている発明を利用して、フレーム部材を用い
て、機械的に床側(大地)に逃がすようにしてもよい。
以上に説明した本発明のリニアモータが適用される露光
装置は、特許請求の範囲に挙げた各構成要素を含む各種
サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学
的精度を保つように、組み立てることで製造される。
【0074】これら各種精度を確保するために、この組
み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を
達成するための調整、各種機械系については機械的精度
を達成するための調整、各種電気系については電気的精
度を達成するための調整が行われる。又、各種サブシス
テムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステ
ム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路
の配管接続等が含まれる。
【0075】この各種サブシステムから露光装置への組
み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程
があることはいうまでもない。又、各種サブシステムの
露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行
われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。な
お、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理さ
れたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0076】
【発明の効果】以上説明した請求項1の発明によれば、
リニアモータの固定子内の複数のコイルを基体に固定す
る固定部材が、動作時の固定子での熱の分布状態に応じ
て配置されるので、当該固定部材を介して、コイル側か
ら基体側に伝わる熱を最小に調整できる。特に、固定子
に冷却液流路が形成されたリニアモータにあっては、こ
れによる冷却効率を高めることができる。
【0077】又、請求項2の発明によれば、リニアモー
タの固定子内の複数のコイルを基体に固定する固定部材
の、前記基体とが接合する面の大きさ及びその位置が、
動作時の固定子での熱の分布状態に応じて決定されるの
で、固定部材を介して、コイル側から基体側に伝わる熱
を最小に調整できる。この場合にも、固定子に冷却液流
路が形成されたリニアモータにあっては、その冷却効率
を高めることができる。
【0078】又、請求項3から請求項5の発明によれ
ば、コイルを基体に固定する第1〜第3の固定部材を、
固定子の端部に配置されたコイルの中空部分、互いに側
面が接着されたコイル間に生じている隙間、一方のコイ
ル列を構成するコイルの中空部分に他方のコイル列を構
成するコイルの極部分を押し込んだときに生じる空きス
ペース(凹部)に嵌め込んで固定したものである。これ
により、第1〜第3の固定部材を、確実にコイル側に固
定することができる。
【0079】又、請求項6の発明によれば、ステージ装
置の駆動手段として、請求項1から請求項5に記載のリ
ニアモータが用いられるので、当該リニアモータのモー
タ定数が高まる分、ステージ装置全体として高機能化が
図られる。又、請求項7の発明によれば、露光用光学系
を用いて基板上に所定のパターンを形成する露光装置
に、請求項6に記載のステージ装置を備えたので、当該
リニアモータ装置のモータ定数が高まっている分、露光
装置全体として高機能化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のリニアモータ100の側
面図である。
【図2】リニアモータ100の可動子120の一部を切
り欠いた平面図である。
【図3】リニアモータ100の固定子110、及び、可
動子120の縦断面を示す図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿ったリニアモータ10
0の縦断面図である。
【図5】第1列のコイル111,111…、第2列のコ
イル112,112…の形状及びこれらを接合する様子
を示す説明図である。
【図6】コイルユニット150に固定部材181,18
2,183を填め込む様子を示す説明図である。
【図7】コイルユニット150を固定部材181,18
2,183を用いて、基体161,162、支持体11
6に固定する様子を示す説明図である。
【図8】電流Iu、Iv、Iwの波形を示すグラフであ
る。
【図9】リニアモータ100及びそのスイッチ切換制御
を行う制御部200を示す回路図である。
【図10】リニアモータ100の使用時の発熱量Qと、
コイルユニット150と基体161,162との固定部
材181,182,183による接着面積(断面積)S
との関係、及び、固定部材181,182,183の設
置例を示す説明図である。
【図11】接着面積Sの異なる3種の第2の固定部材1
82を示す斜視図である。
【図12】接着面積Sの異なる3種の第3の固定部材1
83を示す斜視図である。
【図13】リニアモータ100が適用されたステージ装
置600を示す斜視図である。
【図14】レチクルステージ750にリニアモータ10
0が用いられた露光装置700の全体構成を示す図であ
る。
【図15】本発明にかかる露光装置を用いた半導体デバ
イスの製造プロセスを示す図である。
【図16】本発明にかかる露光装置を用いた半導体デバ
イスのより具体的な製造プロセスを示す図である。
【符号の説明】
100 リニアモータ 110 固定子 111 第1列のコイル 112 第2列のコイル 113 ハウジング 120 可動子 123,124 永久磁石 150 コイルユニット 181 第1の固定部材 182 第2の固定部材 183 第3の固定部材 200 制御部 700 ステージ装置 800 露光装置 850 レチクルステージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H641 BB06 BB16 BB19 GG02 GG05 GG07 GG11 GG12 GG24 GG26 GG29 HH03 HH05 HH06 JA06 JA07 JA09 JB05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子と可動子とを有し、前記固定子側
    の基体に複数のコイルが複数の固定部材によって固定さ
    れたリニアモータにおいて、 前記複数の固定部材の取り付け位置が、動作時の固定子
    での熱の分布状態に応じて決定されていることを特徴と
    するリニアモータ。
  2. 【請求項2】 固定子と可動子とを有し、前記固定子側
    の基体に複数のコイルが固定部材によって固定されたリ
    ニアモータにおいて、 前記固定部材と前記基体とが接合する面の大きさ及びそ
    の位置が、動作時の固定子での熱の分布状態に応じて決
    定されていることを特徴とするリニアモータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のリニアモ
    ータにおいて、 前記コイルを前記基体に固定する第1の固定部材が、固
    定子の端部に配置されたコイルの中空部分に嵌め込まれ
    ていることを特徴とするリニアモータ。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3の何れかに記載さ
    れたリニアモータにおいて、 前記コイルを前記基体に固定する第2の固定部材が、互
    いに側面が接着されたコイル間に生じている隙間に嵌め
    込まれていることを特徴とするリニアモータ。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4の何れかに記載さ
    れたリニアモータにおいて、 複数のコイルは、互いの側面が接着されてコイル列が形
    成されると共に、2つのコイル列が、互いにコイル1/
    2個分だけずれた状態で接着され、かつ、一方のコイル
    列のコイルの中空部分に他方のコイル列のコイルの極部
    分が押し込まれて、コイルユニットが構成され、 該コイルユニットを前記基体に固定する第3の固定部材
    が、コイルの極部分が押し込まれたときに生じる前記中
    空部分の空きスペースに嵌め込まれていることを特徴と
    するリニアモータ。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5の何れかに記載の
    リニアモータが、ステージ部の駆動手段として用いられ
    ていることを特徴とするステージ装置。
  7. 【請求項7】 露光用光学系を用いて基板上に所定のパ
    ターンを形成する露光装置であって、請求項6に記載の
    ステージ装置を備えていることを特徴とする露光装置。
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