JP2001190088A - モータ装置、ステージ装置、露光装置、デバイス、モータの駆動方法、ステージ装置の駆動方法、露光方法、および、デバイスの製造方法 - Google Patents

モータ装置、ステージ装置、露光装置、デバイス、モータの駆動方法、ステージ装置の駆動方法、露光方法、および、デバイスの製造方法

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JP2001190088A
JP2001190088A JP37350799A JP37350799A JP2001190088A JP 2001190088 A JP2001190088 A JP 2001190088A JP 37350799 A JP37350799 A JP 37350799A JP 37350799 A JP37350799 A JP 37350799A JP 2001190088 A JP2001190088 A JP 2001190088A
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wave component
motor
coil
driving
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Masahiro Totsu
政浩 戸津
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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    • G03F7/70716Stages
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高出力化と小型化との双方を実現しつつ、駆
動力リップルの低減をも図ることができるモータ装置、
これを備えたステージ装置、露光装置、デバイス、モー
タの駆動方法、ステージ装置の駆動方法、露光方法、お
よび、デバイスの製造方法を提供する。 【解決手段】 周期的な磁束密度分布を形成する磁石ユ
ニットと、複数のコイル20を有するコイルユニット
と、各コイル20に交流電流を供給する供給手段200
とを備え、交流電流の供給により磁石ユニットとコイル
ユニットとが相対移動するモータ装置であって、供給手
段200から各コイル20に対し、磁束密度分布に応じ
た高調波成分が基本正弦波成分に重畳された交流電流を
供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ装置、ステ
ージ装置、露光装置、デバイス、モータの駆動方法、ス
テージ装置の駆動方法、露光方法、および、デバイスの
製造方法に関し、特に、交流式のモータを備えたモータ
装置、およびステージ装置などに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、交流式のモータは、コイルユ
ニットの各コイルに対し交流電流を供給することによっ
て、コイルユニットと磁石ユニットとを回転方向または
直線方向に相対移動させ、駆動力を発生するものとして
よく知られている。このうち、直線方向の駆動力(推
力)を発生するモータ(リニアモータ)は、構造が簡易
で部品点数が少なく、また、駆動における摩擦抵抗が少
ないために動作精度が高く、さらに、直接的に直線駆動
するので移動動作を迅速に行うことができるという多く
の利点を有している。
【0003】このため、精密な位置決めを必要とする分
野の直線駆動を行う駆動機構においては、リニアモータ
が主流となりつつある。例えば、半導体装置や液晶表示
装置あるいは薄膜磁気ヘッドなどを製造するためのフォ
トリソグラフィ工程で用いられる露光装置において、リ
ニアモータは、レチクルやウエハなどを載置して所定の
位置に位置決めするステージ装置の駆動機構として利用
される。
【0004】さて、上記のリニアモータでは、コイルユ
ニットを構成する多数のコイルと、磁石ユニットを構成
する多数の磁石(例えば永久磁石)とが、一定の方向に
配列されている。なお、磁石ユニットは、磁石の配列方
向に沿って周期的な磁束密度分布の磁場を形成する。コ
イルユニットの各コイルに対し交流電流を供給すると、
コイルを流れる電流と磁石ユニットによる磁場とが作用
し合う結果、上記配列方向の推力が発生し、コイルユニ
ットと磁石ユニットとが相対移動する。ちなみに、上記
配列方向の推力Fは、次式(1)で表される。ただし、L
は磁場の中を横切るコイルの長さ、Bは磁束密度、Iは
コイルを流れる電流値である。
【0005】F=L×B×I … (1) ここで、周知のリニアモータの構成例と推力Fについて
具体的に説明する。このリニアモータの磁石ユニット1
1は、図19(a)に示すように、複数の永久磁石11
a,11a…が異極どうし対向する向きで配列されたも
のである。また、磁石ユニット11は、図19(b)に示
すように、周期的な磁束密度分布B1(X)を形成する
(周期λ)。
【0006】磁束密度分布B1(X)は、厳密には、次式
(2)で表されるように、基本正弦波成分(周期λ,振幅
β[1])と、3次正弦波成分(周期λ/3,振幅β[3])
とを重畳したものである([]内の数字は正弦波成分の次
数を表す)。 B1(X)=β[1]sin((2π/λ)X)+β[3]sin3((2π/λ)X) … (2) 上記の磁石ユニット11を備えたリニアモータでは、一
般に、コイルユニットの各コイルに対して、図20に示
す基本正弦波成分(周期λ,振幅α[1])のみの三相交
流電流I1u(x),I1v(x),I1w(x)が供給される。な
お、各交流電流I1u(x),I1v(x),I1w(x)は、次式
(3)〜(5)で表される(ただし、ω=2π/λ,φ=2
π/3,ψ=4π/3)。
【0007】I1u(x)=α[1]sin(ωx) … (3) I1w(x)=α[1]sin(ωx+φ) … (4) I1v(x)=α[1]sin(ωx+ψ) … (5) この場合、リニアモータに発生する推力F1(x)は、次
式(6)に示されるように、位置によって変動しない一定
値となる。
【0008】 F1(x)=L(B1u(x)I1u(x)+B1v(x)I1v(x)+B1w(x)I1w(x)) =Lα[1]{ (β[1]sin(ωx)+β[3]sin3(ωx))sin(ωx) +(β[1]sin(ωx+φ)+β[3]sin3(ωx+φ))sin(ωx+φ) +(β[1]sin(ωx+ψ)+β[3]sin3(ωx+ψ))sin(ωx+ψ) } =1.5Lα[1]β[1] … (6)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、リニ
アモータの高出力化と小型化とを共に実現することが要
求され、図21(a)に示す磁石ユニット12が提案され
た(例えば特開平10-313566公報)。この磁石ユニット
12は、複数の永久磁石12a,12a…が、同極どう
し対向する向きで配列されたものである。
【0010】磁石ユニット12によって形成される磁束
密度分布B2(X)は、図21(b)に示されるように周期
的であり(周期λ)、次式(7)で表されるように、基本
正弦波成分(周期λ,振幅β[1])に、3次正弦波成分
(周期λ/3,振幅β[3])と、5次正弦波成分(周期λ
/5,振幅β[5])とが重畳されている。 B2(X)=β[1]sin((2π/λ)X)+β[3]sin3((2π/λ)X) +β[5]sin5((2π/λ)X) … (7) この磁石ユニット12を備えたリニアモータでは、上記
のように、高出力化と小型化との双方を実現可能である
が、従来の磁石ユニット11と同様に、基本正弦波成分
(周期λ,振幅α[1])のみの三相交流電流(図20参
照)をコイルユニットの各コイルに対し供給すると、推
力Fが位置によって変動するという問題があった。以
下、推力Fの位置による変動分を「推力リップル」と呼
ぶ。
【0011】リニアモータの推力Fに推力リップルが含
まれていると、精密な位置決め制御が困難となる。した
がって、小型で高出力なリニアモータであっても、それ
を精密な位置決め装置の駆動機構として用いることはで
きなかった。なお、上述した問題は、回転方向の駆動力
(トルク)を発生するモータ(回転モータ)にも同様に
発生する。この場合、磁石ユニットによる磁場と各コイ
ルに流れる電流との相互作用によって発生するトルクが
回転角によって変動してしまう(トルクリップル)。以
下、回転モータにおけるトルクリップルとリニアモータ
における推力リップルとを総じて「駆動力リップル」と
呼ぶことにする。
【0012】本発明の目的は、高出力化と小型化との双
方を実現しつつ、駆動力リップルの低減をも図ることが
できるモータ装置、これを備えたステージ装置、露光装
置、デバイス、モータの駆動方法、ステージ装置の駆動
方法、露光方法、および、デバイスの製造方法を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のモータ装置は、
周期的な磁束密度分布を形成する磁石ユニットと、複数
のコイルを有するコイルユニットと、該コイルユニット
の各コイルに交流電流を供給する供給手段とを備え、交
流電流の供給により磁石ユニットとコイルユニットとが
相対移動するモータ装置であって、供給手段からコイル
ユニットの各コイルに対し、磁束密度分布に応じた高調
波成分が基本正弦波成分に重畳された交流電流を供給す
るように構成したものである。このモータ装置によれ
ば、高出力化と小型化との双方を実現しつつ、駆動力リ
ップルを低減することができる。
【0014】また、上記のモータ装置において、磁石ユ
ニットが、少なくとも基本正弦波成分とn次正弦波成分
とを所定の位相関係で重畳した磁束密度分布を形成し、
供給手段が、少なくとも基本正弦波成分とn次正弦波成
分とを前記所定の位相関係とは逆の位相関係で重畳した
交流電流を供給する場合(ただし、n次正弦波成分の周
期は基本正弦波成分の周期の1/nであり、nは1より
大きく3の倍数を除く奇数である)、高出力化と小型化
との双方を実現しつつ、駆動力リップルを確実に低減す
ることができる。これは、交流電流のn次正弦波成分
(高調波成分)と磁石ユニットの磁場との相互作用によ
って、基本正弦波成分のみの交流電流を供給したときに
発生する駆動力リップルを打ち消す逆方向の駆動力リッ
プルを発生させることができるからである。
【0015】さらに、上記のモータ装置において、交流
電流のn次正弦波成分の振幅α[n]が、α[n]=−(β[n]
/β[1])×α[1] の関係を満足する場合(ただし、交流
電流の基本正弦波成分の振幅α[1]、磁束密度分布の基
本正弦波成分の振幅β[1]、磁束密度分布のn次正弦波
成分の振幅β[n]とする)、駆動力リップルを完全に打
ち消して零にすることができる。
【0016】また、上記のモータ装置において、交流電
流のn次正弦波成分として5次正弦波成分(周期は交流
電流の基本正弦波成分の周期の1/5)を用いる場合、
駆動力リップルの低減または完全な打ち消しを効率よく
行うことができる。さらに、上記のモータ装置におい
て、磁石ユニットが、少なくとも基本正弦波成分に5次
正弦波成分を同位相でかつ3次正弦波成分を逆位相で重
畳した磁束密度分布を形成し、供給手段が、少なくとも
基本正弦波成分に3次正弦波成分を同位相で重畳した交
流電流を供給する場合、高出力化と小型化との双方を実
現しつつ、駆動力リップルを確実に低減することができ
る。これは、交流電流の3次正弦波成分(高調波成分)
と磁石ユニットの磁場との相互作用によって、基本正弦
波成分のみの交流電流を供給したときに発生する駆動力
リップルを打ち消す逆方向の駆動力リップルを発生させ
ることができるからである。
【0017】さらに、上記のモータ装置をステージ部の
駆動手段として用いたステージ装置では、ステージ部に
対する精密な位置決め制御が可能となり、ステージ装置
全体として高機能化が図られる。また、露光用の照明光
を用いて基板上に所定のパターンを形成する露光装置に
おいて、照明光の経路上に配置される物体を搭載するス
テージ装置に上記のステージ装置を用いた場合、ステー
ジ部に対する精密な位置決め制御が可能となるため、露
光装置全体として高機能化が図られる。
【0018】さらに、上記の露光装置を用いることによ
り、高精度なデバイスを効率よく製造することができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の第1の実施の形態について、図1〜図13を参照し
て説明する。
【0020】第1の実施の形態のリニアモータ100
は、図1に示すように、円筒状の可動子120と、可動
子120の中空部分に所定の間隙Mを隔てて挿通された
円柱状の固定子110とで構成される。固定子110は
支持部101,101によってステージ装置(不図示)
側に固定され、可動子120は固定子110に沿ってX
方向に移動可能である。また、可動子120は、その外
周がハウジング部108に覆われており、このハウジン
グ部108に可動ステージ109が固定されている。な
お、この実施の形態では、リニアモータ100と、後述
の制御部200およびスイッチ(S01〜S30)とによっ
てリニアモータ装置が構成される。
【0021】まず初めに、リニアモータ100の可動子
120について内部構成を説明する。可動子120は、
図2,図3に示すように、環状の永久磁石121,12
1…が同軸に複数(図示例では3個)配列され、その周
囲が筒状ヨーク122で囲まれたものである。筒状ヨー
ク122は、強磁性体である低炭素鋼(例えば、SS4
00)によって構成されている。このため、筒状ヨーク
122内部に収容された各永久磁石121は、筒状ヨー
ク122の内側面に吸着し、筒状ヨーク122内部に隙
間なく同軸に、かつ精度よく配置される。
【0022】また、複数の永久磁石121,121…
(磁石ユニット)は、図3に示すように、隣り合う永久
磁石121と同種の磁極どうしが接する向きで配列され
ている。このため、可動子120の中空部分には、図4
に示すように、隣り合う2つの永久磁石121,121
の接合部でピーク値を示すと共に周期的な磁束密度分布
B2(X)の磁場が、複数の永久磁石121,121…に
よって形成される。
【0023】ちなみに、複数の永久磁石121,121
…による磁束密度分布B2(X)の詳細は、図5に示すよ
うに、基本正弦波成分(周期λ,振幅β[1])と、3次
正弦波成分(周期λ/3,振幅β[3])と、5次正弦波成
分(周期λ/5,振幅β[5])とを重畳したものであり、
上述した式(7)で表される。なお、基本正弦波成分と3
次正弦波成分とは逆位相であり、基本正弦波成分と5次
正弦波成分とは同位相である。
【0024】次に、リニアモータ100を構成する固定
子110の内部構造について説明する。固定子110
は、図2,図3に示すように、芯部材111と、これに
巻き付けられた複数のコイル20,20…(コイルユニ
ット)と、これらを外側から覆うパイプ113とによっ
て構成されている。なお、コイル20,20…とパイプ
113との間、および芯部材111の軸芯には各々、冷
却液用流路114,115が形成されている。
【0025】芯部材111は、図2に示すように、略扇
形断面の棒状部材111A,11A…が複数本(図示例
では8本)、その要部分111C,111C…を内周側
に向けて互いに結合されたものである。各棒状部材11
1Aは、積層ケイ素鋼板(強磁性体)にて構成されてい
る。複数のコイル20,20…は、図3に示すように、
上記した可動子120の永久磁石121,121…の配
置に応じて配置されている。具体的には、各永久磁石1
21のX方向に沿った長さL当たり、3個のコイル2
0,20…が配置される。各永久磁石121の長さL
は、磁束密度分布B2(X)の半周期に一致している(図
4)。
【0026】また、各コイル20は、図6(a)に示すよ
うに、一対の引出線21,21の一方がGND端子(G)
に接続され、他方がスイッチ(S01〜S30)を介して制
御部200(詳細は後述する)の電流出力端子23,2
4,25の何れかに接続されている。ここで、制御部2
00の電流出力端子23に接続されたコイル20,20
…(総じて「コイル群20w」という)は、複数のコイ
ル20,20…(図6(b))のうち、X方向に沿って2
個おきに配置されたコイル20,20…(図中、符号
“W”を付したもの)である。ただし、コイル群20w
の各コイル20のGND端子または電流出力端子23へ
の接続方向は、図7(a)に示すように、1つおきに逆の
極性となっている。
【0027】また、制御部200の電流出力端子24
(図6(a))に接続されたコイル20,20…(総じて
「コイル群20u」という)は、上記したコイル群20
wの各コイル20の一方に隣り合うコイル20,20…
(図6(b)で符号“U”を付したもの)である。ただ
し、コイル群20uの各コイル20のGND端子または
電流出力端子24への接続方向も、図7(b)に示すよう
に、1つおきに逆の極性となっている。
【0028】さらに、制御部200の電流出力端子25
に接続されたコイル20,20…(総じて「コイル群2
0v」という)は、上記したコイル群20uの各コイル
20の一方に隣り合うコイル20,20…(図6(b)で
符号“V”を付したもの)である。コイル群20vの各
コイル20のGND端子または電流出力端子25への接
続方向も、図7(c)に示すように、1つおきに逆の極性
となっている。
【0029】ちなみに、各コイル群20v,20u,2
0wにおいて、接続方向が逆の極性となっているコイル
20,20…どうしには、常に、逆位相の電流が供給さ
れることになる。なお、各コイル20の引出線21,2
1は、図2に示すように、コイル20,20…の内側と
芯部材111との間に配設されている。
【0030】上記のように構成されたリニアモータ10
0では、固定子110のコイル20,20…に対し後述
する交流電流を供給すると、この電流と可動子120の
永久磁石121,121…による磁場とが作用し合い、
コイル20,20…に推力が発生する。ただし、リニア
モータ100のコイル20,20…は固定されているた
め、可動子120が固定子110に沿ってX方向に移動
する。移動方向は推力とは逆の方向である。
【0031】次に、上記の電流出力端子23〜25を備
えた制御部200の構成、および、スイッチ(S01〜S
30)について説明する。制御部200(供給手段)は、
図6(a)に示すように、電流値制御部210と、3つの
アンプ部221,222,223とによって構成されて
いる。電流値制御部210は、所望の波形(後述する)
に整形された三相(U相,W相,V相)の交流電流を生
成するものである(例えばデジタル・シグナル・プロセ
ッサ)。三相(U相,W相,V相)の交流電流は、位相
が2π/3ずつずれている(図20参照)。
【0032】アンプ部221,222,223は、電流
値制御部210の3つの端子に現れた電圧値に応じて交
流電流Iw,Iu,Ivを発生するものである。また、
アンプ部221,222,223は各々、電流出力端子
23,24,25に接続されている。上記制御部200
で発生した交流電流Iw,Iu,Ivは、電流出力端子
23,24,25各々から出力され、スイッチ(S01〜
S30)を介してコイル群20w,20u,20vの各コ
イル20側に供給される。
【0033】ここで、スイッチ(S01〜S30)は、制御
部200の電流出力端子23,24,25から出力され
る交流電流Iw,Iu,Ivをコイル20に対し実際に
供給するか否かを切り替えるためのものである。固定子
110のコイル20,20…は上記した可動子120の
移動範囲全体にわたって配置されているが(図1参
照)、可動子120の移動に実際に寄与するコイル2
0,20…は、永久磁石121,121…(図3)に対
向しているコイル20,20…や、その前後数個分のコ
イル20,20…のみである。
【0034】このため、全てのコイル20,20…に通
電すると、可動子120の移動に寄与しない部分のコイ
ル20,20…に供給された電流が無駄になり効率が悪
く、また、コイル20の発熱量が増え、この発熱による
空気のゆらぎが大きくなってしまう。そこで、本実施の
形態のリニアモータ100では、スイッチ(S01〜S3
0)を設け、可動子120の移動に寄与する部分のコイ
ル20のみが通電されるように、可動子120の移動位
置に応じて通電するコイル20を選択できるように構成
している。なお、各コイル群20v,20u,20wに
おいて通電されるコイル20の数は、同じであることが
好ましい。また、通電するコイル20の選択は、制御装
置(図示省略)により、可動子120の目標位置及びコ
イル20と永久磁石121の空間的位置関係に基づいて
制御される。
【0035】このように、各スイッチ(S01〜S30)が
個別にオン/オフ制御され、可動子120の移動に寄与
するコイル20が選択的に通電されるため、消費電力が
少なく、発熱量の少ないリニアモータ100の動作制御
が行われる。ここで、永久磁石121,121…(図
3)に対向するコイル20,20…のうち、実際に交流
電流Ivが供給されたコイル群20vのコイル20,2
0…には各々、図8に示すように、推力Fvが発生す
る。なお、コイル群20vにおいて、各コイル20が受
ける磁場の方向は1つおきに逆であり、かつ、各コイル
20に供給される電流の方向も逆であるため、各コイル
20に発生する推力Fvの方向は同じとなる。
【0036】同様に、永久磁石121,121…に対向
するコイル20,20…のうち、実際に交流電流Iu,
Iwが供給されたコイル群20u,20wのコイル2
0,20…には各々、図8に示すように、推力Fu,F
wが発生する。なお、各推力Fu,Fv,Fwの大きさ
は、各コイル20に流れる電流の大きさと、各コイル2
0の場所での磁束密度とに応じて決まる。
【0037】そして、複数のコイル20,20…を備え
た固定子110には、各コイル20に発生する推力F
u,Fv,Fwを合計した推力Fが作用することにな
る。したがって、上記したリニアモータ100では、可
動子120が、合計の推力Fを受けてX方向に移動す
る。次に、制御部200の電流出力端子23,24,2
5から出力される交流電流Iw,Iu,Ivの波形につ
いて具体的に説明する。
【0038】第1の実施の形態のリニアモータ100に
おいては、可動子120の永久磁石121,121…が
図3に示す向きで配列されているため、固定子110の
コイル20,20…に対して基本正弦波成分のみの三相
交流電流(図20参照)を供給すると、推力リップルが
生じてしまう。そこで、本実施の形態では、固定子11
0のコイル20,20…に供給する交流電流Iv,I
u,Iwの波形を制御することにより、上記の推力リッ
プルの発生を抑えるようにした。
【0039】ここでまず、各コイル20に対して基本正
弦波成分(周期λ,振幅α[1])のみの三相交流電流
(図20)を供給したときの推力F2(x)を求め、推力
リップルについて調べておく。この場合の推力F2(x)
は、各コイル20の場所における磁束密度分布B2(X)
の変化を表す次式(8)〜(10)と、基本正弦波成分のみ
の三相交流電流を表す上記式(3)〜(5)とを用い、次式
(11)で求められる(ただし、ω=2π/λ,φ=2π/
3,ψ=4π/3である)。なお図9には、一例とし
て、コイル群20uのコイル20への交流電流I1u
(x)と、このコイル20の場所における磁束密度の時間
変化B2u(x)とが示されている。
【0040】 B2u(x)=β[1]sin(ωx)+β[3]sin3(ωx)+β[5]sin5(ωx) …(8) B2w(x)=β[1]sin(ωx+φ)+β[3]sin3(ωx+φ)+β[5]sin5(ωx+φ)…(9) B2v(x)=β[1]sin(ωx+ψ)+β[3]sin3(ωx+ψ)+β[5]sin5(ωx+ψ)…(10) F2(x)=L(B2u(x)I1u(x)+B2v(x)I1v(x)+B2w(x)I1w(x)) =1.5Lα[1]β[1]{ 1−(β[5]/β[1])cos6(ωx) } …(11) 上記の式(11)から分かるように、推力F2(x)には、
6次正弦波成分(周期λ/6)の推力リップルが含まれ
ている(図9参照)。
【0041】ここで、式(11)の推力リップルの振幅
(1.5Lα[1]β[5])には、磁束密度分布B2(X)の
5次正弦波成分の振幅β[5]が含まれていることが分か
る。また、推力リップルの振幅には磁束密度分布B2
(X)の3次正弦波成分の振幅β[3]が含まれない。式(1
1)の推力リップルは、磁束密度分布B2(X)の5次正
弦波成分と、交流電流の基本正弦波成分とが、合成され
て発生したものである。
【0042】本実施の形態では、式(11)の推力リップ
ルを打ち消すため、各コイル20に供給する交流電流I
v,Iu,Iwの波形を制御し、基本正弦波成分(周期
λ,振幅α[1])に5次正弦波成分(周期λ/5,振幅α
[5])を重畳することにした(図10)。この場合の交
流電流I2u(x),I2w(x),I2v(x)は、次式(12)〜
(14)で表される(ただし、ω=2π/λ,φ=2π/
3,ψ=4π/3)。
【0043】 I2u(x)=α[1]sin(ωx)+α[5]sin5(ωx) …(12) I2w(x)=α[1]sin(ωx+φ)+α[5]sin5( ωx+φ) …(13) I2v(x)=α[1]sin(ωx+ψ)+α[5]sin5( ωx+ψ) …(14) このように基本正弦波成分と5次正弦波成分とが重畳さ
れた交流電流I2u(x),I2v(x),I2w(x)を各コイル
20に対して供給することを想定し、その場合の推力F
3(x)を求めると、次式(15)のようになる。なお図
11には、一例として、コイル群20uのコイル20へ
の交流電流I2u(x)と、このコイル20の場所におけ
る磁束密度の変化B2u(x)とが示されている。
【0044】 F3(x)=L(B2u(x)I2u(x)+B2v(x)I2v(x)+B2w(x)I2w(x)) =1.5Lα[1]β[1]{ 1+(β[5]α[5])/(α[1]β[1]) −(β[5]/β[1])cos6(ωx)−(α[5]/α[1])cos6(ωx) }…(15) 上記の式(15)から分かるように、推力F3(x)に
は、式(11)の推力リップル(式(15)では第3項)に加
えて、同様に6次正弦波成分(周期λ/6)の推力リッ
プル(第4項)が新たに含まれている。この新たな推力
リップルは、磁束密度分布B2(X)の基本正弦波成分
と、交流電流I2(X)の5次正弦波成分と、の合成によ
り発生するものである。
【0045】したがって、新たな推力リップルの振幅
(1.5Lβ[1]α[5])を式(11)の推力リップルの振
幅(1.5Lα[1]β[5])と同じ大きさにすると共に、
新たな推力リップルの位相を式(11)の推力リップルと
逆位相にすることにより、新たな推力リップルと式(1
1)の推力リップルとを相殺させることができる。この
ときの条件は、次式(16)で表される。
【0046】β[1]α[5]=−α[1]β[5] … (16) これはすなわち、上記式(12)〜(14)で表される交
流電流I2u(x),I2w(x),I2v(x)の基本正弦波成分
に重畳された5次正弦波成分の振幅α[5]に関する条件
に他ならない。以上のことから、交流電流I2u(x),I
2v(x),I2w(x)の5次正弦波成分の振幅α[5]が次式
(17)を満足するとき、式(15)の推力リップルが
完全に相殺され、推力F3(x)が一定の値になることが
分かる。
【0047】 α[5]=−(β[5]/β[1])α[1] … (17) また、このときの推力F3(x)の値は、上記した推力F
3(x)の式(15)に条件式(17)を代入することに
より、次式(18)で表すことができる(図11参
照)。 F4(x)=1.5Lα[1]β[1](1−β[5]2/β[1]2) … (18) さて、上記のような交流電流I2u(x),I2v(x),I2
w(x)の波形の制御は、図6(a)に示す制御部200の電
流値制御部210において行われる。
【0048】つまり、電流値制御部210では、可動子
120が形成する磁束密度分布B2(X)の基本正弦波成
分の振幅β[1]と5次正弦波成分の振幅β[5]との比(β
[5]/β[1])、および、これから生成する交流電流の基
本正弦波成分の振幅α[1]の積を求め(式(17)参
照)、この積の結果を振幅の大きさとする5次正弦波成
分を基本正弦波成分に対し逆位相で重畳することによ
り、波形の制御を行う。
【0049】これにより、制御部200の電流出力端子
23〜25から、基本正弦波成分(周期λ,振幅α
[1])に5次正弦波成分(周期λ/5,振幅α[5])が逆
位相で重畳された交流電流I2u(x),I2v(x),I2w
(x)が出力される。
【0050】電流出力端子23〜25からの交流電流I
2u(x),I2v(x),I2w(x)は、可動子120の永久磁
石121,121…に対向してスイッチ(S01〜S30)
がオンとなっているコイル20,20…に対し、実際に
供給される。そして、コイル20,20…に供給された
電流と永久磁石121,121…による磁場とが個々に
作用し合い、結果として、各コイル20に発生する推力
Fu,Fv,Fw(図8)の合計に相当する上記式(1
8)の一定の推力F4(x)が固定子110に働くことに
なる。したがって、本実施の形態のリニアモータ100
では、一定の推力F4(x)を与えながら可動子120を
X方向に沿って移動させることができる。
【0051】なお、本実施の形態のリニアモータ100
における推力F4(x)の値(式(18))は、図19に示
す従来の磁石ユニット11を備えたリニアモータにおけ
る推力F1(x)の値(式(6))に比べて、1.5Lα[1]
β[5]2/β[1] だけ小さくなっている。しかし、β[5]
のレベルは、通常、β[1]の数%程度かそれ以下であ
り、また、これが2乗で効いてくるので、推力F4(x)
の低下分は1%にも満たない極小さな値である。
【0052】以上説明したように、本実施の形態では、
永久磁石121,121…の磁束密度分布B2(X)に応
じた高調波成分(例えば上記の5次正弦波成分)を基本
正弦波成分に重畳した交流電流I2u(x),I2v(x),I
2w(x)がコイル20,20…に供給されるので、推力リ
ップルの無い一定の推力F4(x)で可動子120を直線
移動させることができ、精密な位置決め制御も容易に行
うことができる。
【0053】さらに、永久磁石121,121…が同極
どうし対向する向きで配列されているので、リニアモー
タ100の高出力化および小型化も図られる。なお、上
記した実施の形態では、コイル20,20…に供給する
交流電流I2u(x),I2v(x),I2w(x)の5次正弦波成
分の振幅α[5]が次式(17)を満足するように波形を
制御し、推力リップルを完全に打ち消す例を説明した
が、これに限らない。位置決め制御の精度に応じて、5
次正弦波成分の振幅α[5]の大きさを調整し、推力リッ
プルを低減させてもよい。
【0054】この場合には、式(17)を用いて5次正
弦波成分の振幅α[5]を求めたのと同様に所定の計算式
を用いて振幅α[5]を求めても良いし、使用者がモニタ
ーなどを確認しながら5次正弦波成分の振幅α[5]の大
きさを調整しても良い。本実施の形態では、永久磁石1
21,121…による磁束密度B2(X)の磁束密度分布
において、基本正弦波成分に同位相で重畳された5次正
弦波成分が、推力リップルの原因となっていた。そこ
で、交流電流においては、基本正弦波成分に5次正弦波
成分を逆位相で重畳することで、推力リップルを打ち消
すようにした。しかし、複数の永久磁石による磁束密度
分布に他のY次正弦波成分(Yは1より大きく3の倍数
を除く奇数)が含まれ、この成分が推力リップルの原因
となる場合には、同様に、交流電流に対してY次正弦波
成分を重畳するようにしてもよい。この場合、推力リッ
プルの原因となる磁束密度分布のY次正弦波成分が、基
本正弦波成分に対して同位相で重畳されているときは、
交流電流に対してはY次正弦波成分を逆位相で重畳すれ
ばよい。これに対し、推力リップルの原因となる磁束密
度分布のY次正弦波成分が、基本正弦波成分に対して逆
位相で重畳されているときは、交流電流に対してはY次
正弦波成分を同位相で重畳すればよい。このように、磁
束密度の位相関係とは逆の位相関係となるように交流電
流を重畳することで、磁束密度分布のY次正弦波成分を
原因とする推力リップルを低減させることが可能とな
る。
【0055】さらに、上記した実施の形態では、永久磁
石121,121…による磁束密度分布B2(X)の3次
正弦波成分が推力リップルの原因とならないため、交流
電流に3次正弦波成分を重畳しなかったが、複数の永久
磁石による磁束密度分布に他のZ次正弦波成分(Zは1
より大きい3の倍数)が含まれる場合でも、同様に、推
力リップルの原因とならないため、交流電流に対してZ
次正弦波成分を重畳する必要はない。
【0056】また、上記した実施の形態では、図3に示
すように同極どうしが対向する向きで配列された複数の
永久磁石121,121…を例に説明したが、図12に
示すように、隣り合う2つの永久磁石121,121の
間に、補極としての永久磁石123,123…を設けて
もよい。永久磁石123,123…は、永久磁石12
1,121…と直交する向きで配列されている。
【0057】この場合の磁束密度分布は、上述した例と
同様、基本正弦波成分とZ次正弦波成分(Zは1より大
きい3の倍数)とY次正弦波成分(Yは1より大きく3の
倍数を除く奇数)とが重畳された形となるため、交流電
流に対してY次正弦波成分を逆位相で重畳することによ
って、推力リップルの低減または完全な相殺を達成する
ことができる。
【0058】さらに、上記した実施の形態では、固定子
110側にコイル20,20…が配置され、可動子12
0側に永久磁石121,121…が配置されたムービン
グマグネット型のリニアモータ100を例に説明した
が、図13に示すように、固定子側に永久磁石124,
124…が配置され、可動子側にコイル125,125
…が配置されたムービングコイル型のリニアモータにも
本発明は適用できる。
【0059】また、上記した実施の形態では、コイルに
対して三相交流電流を供給する例を説明したが、二相交
流電流や四相交流電流などの多相交流電流をコイルに供
給する場合にも本発明は適用できる。さらに、上記した
実施の形態では、リニアモータの推力リップルの低減ま
たは完全な相殺によって推力を一定にする例を説明した
が、本発明によれば、回転モータのトルクリップルの低
減や完全な相殺も同様に行える。
【0060】また、磁場の発生手段として永久磁石12
1,121(,123)を用いたが、電磁石などの構成
を用いても良い。次に、上記実施の形態の変形例を説明
する。この変形例では、上記式(11)の6次正弦波成分
(周期λ/6)の推力リップルを打ち消すため、各コイ
ル20に供給する交流電流Iv,Iu,Iwの基本正弦
波成分(周期λ,振幅α[1])に対し、上記実施の形態
の5次正弦波成分(周期λ/5,振幅α[5])に代えて、
3次正弦波成分(周期λ/3,振幅α[5])を重畳する。
【0061】この場合の交流電流I3u(x),I3w(x),
I3v(x)は、次式(19)〜(21)で表される(ただ
し、ω=2π/λ,φ=2π/3,ψ=4π/3)。 I3u(x)=α[1]sin(ωx)+α[3]sin3(ωx) …(19) I3w(x)=α[1]sin(ωx+φ)+α[3]sin3( ωx+φ) …(20) I3v(x)=α[1]sin(ωx+ψ)+α[3]sin3( ωx+ψ) …(21) このように基本正弦波成分と3次正弦波成分とが重畳さ
れた交流電流I3u(x),I3v(x),I3w(x)を各コイル
20に対して供給することを想定し、その場合の推力F
5(x)を求めると、次式(22)のようになる。
【0062】 F5(x)=L(B2u(x)I3u(x)+B2v(x)I3v(x)+B2w(x)I3w(x)) =1.5L{ α[1]β[1]+β[3]α[3] −α[1]β[5]cos6(ωx)−α[3]β[3])cos6(ωx) }…(22) 上記の式(22)から分かるように、推力F5(x)に
は、式(11)の推力リップル(式(22)では第3項)に
加えて、同様に6次正弦波成分(周期λ/6)の推力リ
ップル(第4項)が新たに含まれている。この新たな推
力リップルは、磁束密度分布B2(X)の3次正弦波成分
と、交流電流I3(X)の3次正弦波成分と、の合成によ
り発生するものである。
【0063】したがって、新たな推力リップルの振幅
(1.5Lα[3]β[3] )を式(11)の推力リップルの振
幅(1.5Lα[1]β[5])と同じ大きさにすると共に、
新たな推力リップルの位相を式(11)の推力リップルと
逆位相にすることにより、新たな推力リップルと式(1
1)の推力リップルとを相殺させることができる。この
ときの条件は、次式(23)で表される。
【0064】α[3]β[3]=−α[1]β[5] … (23) これはすなわち、上記式(19)〜(21)で表される交
流電流I3u(x),I3w(x),I3v(x)の基本正弦波成分
に重畳された3次正弦波成分の振幅α[3]に関する条件
に他ならない。以上のことから、交流電流I3u(x),I
3v(x),I3w(x)の3次正弦波成分の振幅α[3]が次式
(24)を満足するとき、式(22)の推力リップルが
完全に相殺され、推力F5(x)が一定の値になることが
分かる。
【0065】 α[3]=−(β[5]/β[3])α[1] … (24) また、このときの推力F5(x)の値は、上記した推力F
5(x)の式(22)に条件式(24)を代入することに
より、次式(25)で表すことができる。 F6(x)=1.5Lα[1]β[1](1−β[5]/ β[1]) … (25) この変形例においては、磁束密度B2(X)の磁束密度分
布における3次正弦波成分が、磁束密度分布の基本正弦
波成分に対して逆位相で重畳されているので、交流電流
においては3次正弦波成分を基本正弦波成分に同位相で
重畳して推力リップルを低減するようにした。
【0066】このように、変形例によれば、永久磁石1
21,121…の磁束密度分布B2(X)に応じた高調波
成分(例えば上記の3次正弦波成分)を基本正弦波成分
に重畳した交流電流I3u(x),I3v(x),I3w(x)がコ
イル20,20…に供給されるので、推力リップルの無
い一定の推力F6(x)で可動子120を直線移動させる
ことができ、精密な位置決め制御も容易に行うことがで
きる。
【0067】ただし、この変形例における推力F6(x)
の値(式(25))は、図19に示す従来の磁石ユニット
11を備えたリニアモータでの推力F1(x)の値(式
(6))に比べて1.5Lα[1]β[5] だけ小さい。この
場合の推力低下はβ[5]の単純比例であるため、推力低
下がβ[5]の2乗比例である上記実施の形態の推力F4
(x)(式(18)参照)に比べて、変形例の推力F6(x)は
小さな値となる。
【0068】なお、この変形例でも、コイル20,20
…に供給する交流電流I3u(x),I3v(x),I3w(x)の
3次正弦波成分の振幅α[3]が次式(24)を満足する
場合にに限らない。位置決め制御の精度に応じて、3次
正弦波成分の振幅α[3]の大きさを調整し、推力リップ
ルを低減させてもよい。 (第2の実施の形態)次に、本発明の第2の実施の形態
について、図14を用いて説明する。
【0069】この第2の実施の形態は、半導体の製造に
用いられるステージ装置700に、上記した第1の実施
の形態によって得られるリニアモータ100を用いたも
のである。以下では、第1の実施の形態のリニアモータ
100(図1)をステージ装置700に組み込んだ場合
を例にあげて説明する。第1の実施の形態のリニアモー
タ100は、その芯部材111に巻き付けられた多数の
コイル20,20,…が互いの間隔をあけることなく、
軸方向に高密度に配置されるので、固定子(電機子)1
10内でのコイル20,20…の占積率が高く、全体と
して推進力が高い。
【0070】この実施の形態では、リニアモータ100
は、ステージ装置700のXステージ(可動ステージ)
700Xの駆動に用いられている。ここで、固定子11
0のパイプ113とコイル20,20…との間の冷却液
用流路114、芯部材111内部の冷却液用流路115
に温度調節用の流体を流すことで固定子110から生じ
る熱が吸収される。
【0071】尚、Yステージ700Yの駆動に用いられ
る2つのリニアモータ720の構成は、リニアモータ1
00と同一であり、その詳細な説明は省略する。これら
リニアモータ100,720が駆動手段として用いられ
るステージ装置700は、その用途は限定されないが、
この実施の形態では、ウェハ(基板)9上にマスク(図
示省略)に形成されたパターンを転写する露光装置にお
ける、ウェハ9の移動手段として用いられる。
【0072】すなわち、ステージ装置700は、X軸及
びY軸の2軸のX−Yステージ装置であり、ベース部7
02上をX方向(図中矢印Xで示す方向)に駆動される
Xステージ700X、Y方向(矢印Yで示す方向)に駆
動されるYステージ700Y、及び試料台(可動体)7
04を、主たる構成要素としている。ここで試料台70
4は、前記Yステージ700Y上に配置され、この試料
台704にウェハホルダ(図示省略)を介してウェハ
(基板)9が搭載される。
【0073】このウェハ9の上方には、照射部(図15
参照)が配置されており、照射部からマスク(共に図示
省略)を介して照射された露光光によって、前記ウェハ
9上に予め塗布されたレジスト(図示省略)に、マスク
上の回路パターンが転写されるようになっている。ステ
ージ装置700は、前記露光光の経路に対してウエハ9
を相対移動させることで、このウエハ9の所望の位置に
露光光を照射するように制御される。
【0074】ステージ装置700におけるXステージ7
00X及びYステージ700Yの移動量は、各々、試料
台704のX方向の端部、Y方向の端部に固定された移
動鏡705X,705Yと、これに対向するように、ベ
ース部702に各々固定されたレーザ干渉計706X,
706Yとによって計測される。そして、主制御装置
(図示省略)が、この計測結果を基に、試料台704を
ベース部702上の所望の位置に移動制御するようにな
っている。
【0075】又、レーザ干渉計606X,606Yから
の出力は、図6(a)に示す各スイッチS01〜S30の
オン/オフの切換え制御に用いられる。このステージ装
置700のXステージ700X、Yステージ700Y
は、共に、多数のコイル20,20…が軸方向に配置さ
れた固定子110を用いたリニアモータ100,10
0,720,720によって、各々、ベース部702上
をX方向、Y方向に駆動される。
【0076】ここで、2つのリニアモータ100,10
0の固定子110,110は、共にベース702上に取
付部101,101(図1)にて固定され、可動子12
0,120は、各々、固定板707,707を介してX
ステージ700Xに固定されている。
【0077】又、リニアモータ720,720の、各々
の固定子721,721は共にXステージ700Xに固
定され、可動子722,722(一方のみ図示)はYス
テージ700Yに固定されている。各固定子110,1
10,721,721は、その内部の流路に流される温
度調整用の流体によって冷却されるが、この流体は、温
度調節機731にて温度調節される。尚、固定子11
0,110,721,721と温度調節機731とは、
吐出配管732、配管733等によって接続されてい
る。
【0078】又、ステージ装置700には、エアガイド
740と静圧気体軸受け(図示省略)とが設けられて、
エア吹き出し口741、エア吸引口742によって静圧
空気軸受式のステージが構成されている。本実施の形態
では、ステージ装置700の駆動手段として用いるリニ
アモータ100の推力リップルを低減または抑制するこ
とができる。そのため、試料台704に搭載されたウエ
ハ9を正確に位置決め制御することが可能となる。
【0079】(第3の実施の形態)次に、本発明の第3
の実施の形態について、図15〜図16を用いて説明す
る。この第3の実施の形態は、上記した第1の実施の形
態によって得られたリニアモータ100を露光装置80
0のレチクル(マスク)ステージ850(図16)の駆
動手段として用いたものである。ここでも、第1の実施
の形態のリニアモータ100(図1)をレチクルステー
ジ850に組み込んだ場合を例にあげて説明する。
【0080】ここで露光装置800は、いわゆるステッ
プ・アンド・スキャン露光方式の走査型露光装置であ
る。この露光装置800は、照明系810と、レチクル
(フォトマスク)Rを保持するステージ可動部851
と、投影光学系PLと、ウェハ(基板)WをX−Y平面
内でX方向−Y方向の2次元方向に駆動するステージ装
置900と、これらを制御する主制御装置820等を備
えている。
【0081】前記照明系810は、光源ユニットから照
射された露光光を、レチクルR上の矩形(あるいは円弧
状)の照明領域IARに均一な照度で照射するものであ
る。又、レチクルステージ850では、ステージ可動部
851がレチクルベース上を所定の走査速度で、ガイド
レール853に沿って、移動されるようになっており、
図16に示すように、ステージ可動部851の上面には
レチクルRが、例えば真空吸着により固定される。又、
ステージ可動部851のレチクルRの下方には、露光光
通過穴852が形成されている。
【0082】このステージ可動部851の移動位置は、
反射鏡815、レチクルレーザ干渉計816によって検
出され、ステージ制御系819は、この検出されたステ
ージ可動部851の移動位置に基づく主制御装置820
からの指示に応じて、ステージ可動部851を駆動す
る。又、投影光学系PLは縮小光学系であり、図15に
示すように、レチクルステージ850の下方に配置さ
れ、その光軸AX(照明光学系の光軸IXに一致)の方
向がZ軸方向とされる。ここではテレセントリックな光
学配置となるように光軸AX方向に沿って所定間隔で配
置された複数枚のレンズエレメントから成る屈折光学系
が使用されている。従って、上記照明系810によりレ
チクルRの照明領域IARが照明されると、レチクルR
の照明領域IAR内の回路パターンの縮小像(部分倒立
像)が、ウェハW上の照明領域IARに共役な露光領域
IAに形成される。
【0083】尚、ステージ装置900は、コイルを電機
子として用いた平面モータ970を駆動手段として、テ
ーブル918をX−Y面内で2次元方向に駆動するもの
である。すなわち、ステージ装置900は、ベース部9
21と、このベース部921の上面の上方に数μm程度
のクリアランスを介して浮上されるテーブル918と、
このテーブル918を移動させる平面モータ970とを
具えている。ここでテーブル918には、露光処理時、
その上面にウェハ(基板)Wが、例えば真空吸着によっ
て固定される。
【0084】又、テーブル918には移動鏡927が固
定され、ウェハ干渉計931からレーザビームが照射さ
れて、当該テーブル918のX−Y面内での移動位置が
検出されるようになっている。このとき得られた移動位
置の情報は、ステージ制御系819を介して主制御装置
820に送られる。そして、ステージ制御系819は、
この情報に基づく主制御装置820からの指示に従っ
て、平面モータ970を作動させ、テーブル918をX
−Y面内の所望の位置に移動させる。
【0085】テーブル918は、平面モータ970を構
成する可動子(図示省略)の上面に、支持機構(図示省
略)によって異なる3点で支持されており、平面モータ
970によって、X方向、Y方向に駆動するのみならず
X−Y面に対して傾斜させたり、Z軸方向(上方)に駆
動させることができるようになっている。尚、平面モー
タ970は、公知の構成であり、平面モータ970のそ
の他の説明は省略する。また、ステージ装置900の駆
動手段として、平面モータ970の代わりに、第2の実
施の形態で説明したリニアモータ100を用いても良
い。
【0086】尚、図中、符号921はベース部であり、
その内部から生じる熱による温度上昇を防ぐための流体
が、供給管892、排出管893、温度調節装置879
の作用によって、循環されるようになっている。斯かる
構成のレチクルステージ850を含む露光装置800に
おいては、概ね、以下の手順で露光処理が行われる。
【0087】先ず、レチクルR、ウェハWがロードさ
れ、次いで、レチクルアラインメント、ベースライン計
測、アラインメント計測等が実行される。アライメント
計測の終了後には、ステップ・アンド・スキャン方式の
露光動作が行われる。
【0088】露光動作にあたっては、レチクル干渉計8
16によるレチクルRの位置情報、ウェハ干渉計931
によるウェハWの位置情報に基づき、主制御装置820
がステージ制御系819に指令を出し、レチクルステー
ジ850のリニアモータ100,100及び平面モータ
970によって、レチクルRとウェハ9とが同期して移
動し、もって、所望の走査露光が行われる。
【0089】又、レチクル干渉計716からの出力は、
図6(a)に示す各スイッチS01〜S30のオン/オフ
の切換え制御に用いられる。このようにして、1つのシ
ョット領域に対するレチクルパターンの転写が終了する
と、テーブル918が1ショット領域分だけステッピン
グされて、次のショット領域に対する走査露光が行われ
る。このステッピングと走査露光とが順次繰り返され、
ウェハ9上に必要なショット数のパターンが転写され
る。
【0090】ここで、上記のレチクルステージ850に
おいては、リニアモータ100,100の固定子11
0,110を構成する各コイル20,20…に、三相の
電流が適宜供給され、その移動量が制御される。この露
光装置800のレチクルステージ850は、推進力が大
きく、余分に電力を消費することもない。本実施の形態
では、レチクルステージ850の駆動手段であるリニア
モータ100の推力リップルを低減または抑制すること
ができる。そのため、レチクルステージ850を露光光
に対して相対移動させて、レチクルRを位置制御する際
は、その位置決め精度が向上する。また、ステージ装置
900の駆動手段として用いることで、ウエハの位置決
め精度を向上させることもできる。したがって、本実施
の形態の露光装置を用いることで、高精度なデバイスを
製造することができる。
【0091】尚、本発明の第2の実施の形態のステージ
装置700、又は第3の実施の形態の露光装置800を
用いた半導体デバイスの製造は、概ね、図17、図18
に示す手順で行われる。
【0092】すなわち、半導体デバイスは、デバイスの
機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基
づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料から
ウェハを製作するステップ、前述した実施の形態の露光
装置によりレチクルのパターンをウェハに転写するステ
ップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボ
ンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステッ
プ等を経て製造される。
【0093】以下、デバイス製造方法について、更に詳
細に説明する。図17には、デバイス(ICやLSI等
の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッ
ド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートが示
されている。図17に示されるように、まず、ステップ
1001(設計ステップ)において、デバイスの機能・
性能設計(例えば、半導体テバイスの回路設計等)を行
い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引
き続き、ステップ1002(マスク製作ステップ)にお
いて、設計した回路パターンを形成したマスク(レチク
ル)を製作する。一方、ステップ1003(ウェハ製造
ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウェハ
を製造する。
【0094】次に、ステップ1004(ウェハ処理ステ
ップ)において、ステップ1001〜ステップ1003
で用意したマスク(レチクル)とウェハを使用して、後
述するように、リソグラフィ技術等によってウェハ上に
実際の回路等を形成する。次いで、ステップ1005
(テバイス組立ステップ)において、ステップ1004
で処理されたウェハを用いてテバイス組立を行う。この
ステップ1005には、ダイシング工程、ボンディング
工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程
が必要に応じて含まれる。
【0095】最後に、ステップ1006(検査ステッ
プ)において、ステップ1005で作製されたテバイス
の動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こう
した工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷され
る。
【0096】図18には、半導体テバイスの場合におけ
る、上記ステップ1004の詳細なフロー例が示されて
いる。図18において、ステップ1011(酸化ステッ
プ)においてはウェハの表面を酸化させる。ステップ1
012(CVDステップ)においてはウェハ表面に酸化
絶縁膜を形成する。ステップ1013(電極形成ステッ
プ)においてはウェハ上に電極を蒸着によって形成す
る。ステップ1014(イオン打込みステップ)におい
てはウェハにイオンを打ち込む。
【0097】以上のステップ1011〜ステップ101
4それぞれは、ウェハ処理の各段階の前処理工程を構成
しており、各段階において必要な処理に応じて選択され
て実行される。ウェハプロセスの各段階において、上述
の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工
程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ
1015(レジスト形成ステップ)において、ウェハに
感光剤を塗布する。引き続き、ステップ1016(露光
ステップ)において、上で説明した露光装置を用いてマ
スクの回路パターンをウェハに転写する。次に、ステッ
プ1017(現像ステップ)においては露光されたウェ
ハを現像し、ステップ1018(エッチングステップ)
において、レジストが残存している部分以外の部分の露
出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップ
1019(レジスト除去ステップ)においてエッチング
が済んで不要となったレジストを取り除く。
【0098】これらの前処理工程と後処理工程とを繰り
返し行うことによって、ウェハ上に多重に回路パターン
が形成される。尚、本発明のリニアモータは、実施の形
態で示した露光装置以外の、マスクと基板とを同期移動
してマスクのパターンを露光する走査型の露光装置(例
えば、米国特許第5,473,410号)の駆動手段と
しても適用することができる。
【0099】又、本発明のリニアモータが適用された装
置は、マスクと基板とを静止した状態でマスクのパター
ンを露光し、基板を順次ステップ移動させるステップ・
アンド・リピート型の露光装置にも適用することができ
る。
【0100】又、本発明のリニアモータが適用された装
置は、投影光学系を用いることなくマスクと基板とを密
接させてマスクのパターンを露光するプロキシミディ露
光装置にも適用することができる。又、本発明のリニア
モータが適用された露光装置は、半導体製造用の露光装
置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレー
トに液晶表示素子パターンを露光する液晶用の露光装置
や、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置にも、本
発明は広く適用できる。
【0101】又、第3の実施の形態の露光装置の光源
は、g線(436nm)、i線(365nm)、KrF
エキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ
(193nm)、F2レーザ(157nm)のみなら
ず、X線や電子線などの荷電粒子線を用いることができ
る。例えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱
電子放射型のランタンヘキサホライド(LaB6)、タ
ンタル(Ta)を用いることができる。さらに、電子線
を用いる場合は、マスクを用いる構成としてもよいし、
マスクを用いずに直接基板上にパターンを形成する構成
としてもよい。
【0102】この場合には、投影光学系として、エキシ
マレーザなどの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英
や蛍石などの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レー
ザやX線を用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学
系にし(レチクルも反射型タイプのものを用いる)、ま
た、電子線を用いる場合には光学系として電子レンズお
よび偏向器からなる電子光学系を用いればよい。なお、
電子線が通過する光路は真空状態にすることはいうまで
もない。
【0103】又、本発明のリニアモータが駆動手段とし
て適用される露光装置の投影光学系の倍率は、縮小系の
みならず等倍および拡大系であってもよい。又、ウェハ
ステージやレチクルステージに、本発明のリニアモータ
を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型お
よびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮
上型のどちらを用いてもよい。
【0104】又、本発明のリニアモータが適用されるス
テージとしては、ガイドに沿って移動するタイプに限ら
ず、ガイドを必要としないガイドレスタイプであっても
よい。尚、ウェハステージの移動により発生する反力に
関しては、特開平8−166475号公報にて提案され
ている発明を利用して、フレーム部材を用いて、機械的
に床側(大地)に逃がすようにしてもよい。
【0105】又、レチクルステージの移動により発生す
る反力に関しては、特開平8−330224号公報にて
提案されている発明を利用して、フレーム部材を用い
て、機械的に床側(大地)に逃がすようにしてもよい。
以上に説明した本発明のリニアモータが適用される露光
装置は、特許請求の範囲に挙げた各構成要素を含む各種
サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学
的精度を保つように、組み立てることで製造される。
【0106】これら各種精度を確保するために、この組
み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を
達成するための調整、各種機械系については機械的精度
を達成するための調整、各種電気系については電気的精
度を達成するための調整が行われる。又、各種サブシス
テムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステ
ム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路
の配管接続等が含まれる。
【0107】この各種サブシステムから露光装置への組
み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程
があることはいうまでもない。又、各種サブシステムの
露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行
われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。な
お、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理さ
れたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁石ユニットの磁束密度分布に応じた高調波成分(例え
ば上記のY次正弦波成分)を基本正弦波成分に重畳した
交流電流がコイルユニットの各コイルに供給されるの
で、駆動力リップルが低減または完全に相殺された略一
定の駆動力によって、磁石ユニットとコイルユニットと
を相対移動させることができ、精密な位置決め制御が容
易に行えるモータ装置を提供できる。さらに、磁石ユニ
ットの磁束密度分布に高調波成分(上記のY次正弦波成
分)が含まれる場合、モータの高出力化および小型化も
併せて実現する。
【0109】また、上記のモータ装置をステージ部の駆
動手段として用いたステージ装置では、ステージ部に対
する精密な位置決め制御が可能となり、ステージ装置全
体として高機能化が図られる。さらに、露光用光学系を
用いて基板上に所定のパターンを形成する露光装置にお
いて、レチクルを移動させるレチクルステージ装置に上
記のステージ装置を用いた場合、ステージ部に対する精
密な位置決め制御が可能となるため、露光装置全体とし
て高機能化が図られる。
【0110】また、上記の露光装置を用いることによ
り、高精度なデバイスを効率よく製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のリニアモータ10
0の側面図である。
【図2】リニアモータ100の固定子110、及び、可
動子120の断面図である。
【図3】リニアモータ100の固定子110、及び、可
動子120の断面図である。
【図4】可動子120の永久磁石121と磁束密度分布
との関係を示す図である。
【図5】可動子120の磁束密度分布の詳細を説明する
グラフである。
【図6】固定子110の各コイル20と制御部200の
電流出力端子23〜25との接続を示す図である。
【図7】固定子110の各コイル20と制御部200の
電流出力端子23〜25との接続を示す図である。
【図8】リニアモータ100の動作原理を示す説明図で
ある。
【図9】磁束密度分布、交流電流、および推力の波形を
示すグラフである。
【図10】交流電流の波形を示すグラフである。
【図11】磁束密度分布、交流電流、および推力の波形
を示すグラフである。
【図12】可動子の別の構成を示す断面図である。
【図13】ムービングコイル型のリニアモータの構成を
示す概略図である。
【図14】リニアモータ100が適用されたステージ装
置700を示す斜視図である。
【図15】レチクルステージ750にリニアモータ10
0が用いられた露光装置800の全体構成を示す図であ
る。
【図16】レチクルステージ850を示す斜視図であ
る。
【図17】本発明にかかる露光装置を用いた半導体デバ
イスの製造プロセスを示す図である。
【図18】本発明にかかる露光装置を用いた半導体デバ
イスのより具体的な製造プロセスを示す図である。
【図19】従来の磁石ユニット11の構成および磁束密
度分布を説明する図である。
【図20】三相交流電流の波形を示す図である。
【図21】磁石ユニット12の構成および磁束密度分布
を説明する図である。
【符号の説明】
100 リニアモータ 110 固定子 20 コイル 21 引出線 108 ハウジング 111 芯部材 120 可動子 121 永久磁石 200 制御部 210 電流値制御部 700 ステージ装置 800 露光装置 850 レチクルステージ 700 ステージ装置 800 露光装置 850 レチクルステージ
フロントページの続き Fターム(参考) 5F031 CA02 HA13 KA06 LA08 MA27 5F046 CC01 CC02 CC03 CC17 5H540 AA01 AA10 BA03 BB06 BB08 BB09 EE08 FC02 5H641 BB06 BB14 BB18 BB19 GG02 GG03 GG04 GG08 GG12 HH02 HH03 HH14 JA06 JB05

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期的な磁束密度分布を形成する磁石ユ
    ニットと、複数のコイルを有するコイルユニットと、該
    コイルユニットの各コイルに交流電流を供給する供給手
    段とを備え、前記交流電流の供給により前記磁石ユニッ
    トと前記コイルユニットとが相対移動するモータ装置で
    あって、 前記供給手段は、前記磁束密度分布に応じた高調波成分
    が基本正弦波成分に重畳された交流電流を供給するもの
    であることを特徴とするモータ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のモータ装置において、 前記磁石ユニットは、少なくとも、基本正弦波成分と、
    該基本正弦波成分の周期の1/nを1周期とするn次正
    弦波成分(nは1より大きく3の倍数を除く奇数)と
    が、所定の位相関係で重畳された磁束密度分布を形成す
    るものであり、 前記供給手段は、少なくとも、基本正弦波成分と、該基
    本正弦波成分の周期の1/nを1周期とするn次正弦波
    成分とが、前記所定の位相関係とは逆の位相関係で重畳
    された交流電流を供給するものであることを特徴とする
    モータ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のモータ装置において、 前記交流電流の前記n次正弦波成分の振幅α[n]は、前
    記交流電流の前記基本正弦波成分の振幅をα[1]、前記
    磁束密度分布の前記基本正弦波成分の振幅をβ[1]、前
    記磁束密度分布の前記n次正弦波成分の振幅をβ[n]と
    するとき、 α[n]=−(β[n]/β[1])×α[1] の関係を満足することを特徴とするモータ装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載のモータ
    装置において、 前記交流電流の前記n次正弦波成分は、該交流電流の前
    記基本正弦波成分の周期の1/5を1周期とする5次正
    弦波成分であることを特徴とするモータ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のモータ装置において、 前記磁石ユニットは、少なくとも、基本正弦波成分に、
    該基本正弦波成分の周期の1/5を1周期とする5次正
    弦波成分が同位相で重畳され、かつ、前記基本正弦波成
    分の周期の1/3を1周期とする3次正弦波成分が逆位
    相で重畳された磁束密度分布を形成するものであり、 前記供給手段は、少なくとも、基本正弦波成分に、該基
    本正弦波成分の周期の1/3を1周期とする3次正弦波
    成分が同位相で重畳された交流電流を供給するものであ
    ることを特徴とするモータ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5の何れか1項に記
    載のモータ装置において、 前記複数のコイルは、少なくとも2つのコイル群に分け
    られ、かつ、前記磁束密度分布と同じ周期で前記相対移
    動の方向に沿って周期的に配列され、 前記供給手段は、前記複数のコイルの各コイル群に応じ
    て2以上の相の前記交流電流を供給することを特徴とす
    るモータ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6の何れか1項に記
    載のモータ装置において、 前記磁石ユニットは、前記相対移動の方向に沿って配列
    された複数の磁石を有し、 前記磁石ユニットの各磁石は、隣り合う磁石と同種の磁
    極どうしが対向する向きで配列されていることを特徴と
    するモータ装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7の何れか1項に記
    載のモータ装置が、ステージ部の駆動手段として用いら
    れていることを特徴とするステージ装置。
  9. 【請求項9】 露光用の照明光を用いて基板上に所定の
    パターンを形成する露光装置であって、 前記照明光を射出する照明系と、 前記照明光の経路上に配置される物体を搭載する請求項
    8に記載のステージ装置とを備えたことを特徴とする露
    光装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の露光装置によって製
    造されたことを特徴とするデバイス。
  11. 【請求項11】 周期的な磁束密度分布を形成する磁石
    ユニットと複数のコイルを有するコイルユニットとを備
    えたモータの駆動方法であって、 前記コイルユニットの各コイルに対し、前記磁束密度分
    布に応じた高調波成分が基本正弦波成分に重畳された交
    流電流を供給することを特徴とするモータの駆動方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載のモータの駆動方法
    において、 前記磁石ユニットは、少なくとも、基本正弦波成分と、
    該基本正弦波成分の周期の1/nを1周期とするn次正
    弦波成分(nは1より大きく3の倍数を除く奇数)と
    が、同位相で重畳された磁束密度分布を形成するもので
    あり、 前記コイルユニットの各コイルに対し、少なくとも、基
    本正弦波成分と、該基本正弦波成分の周期の1/nを1
    周期とするn次正弦波成分とが、逆位相で重畳された交
    流電流を供給することを特徴とするモータの駆動方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のモータの駆動方法
    において、 前記交流電流の前記n次正弦波成分の振幅α[n]は、前
    記交流電流の前記基本正弦波成分の振幅をα[1]、前記
    磁束密度分布の前記基本正弦波成分の振幅をβ[1]、前
    記磁束密度分布の前記n次正弦波成分の振幅をβ[n]と
    するとき、 α[n]=−(β[n]/β[1])×α[1] の関係を満足することを特徴とするモータの駆動方法。
  14. 【請求項14】 請求項12または請求項13に記載の
    モータの駆動方法において、 前記交流電流の前記n次正弦波成分は、該交流電流の前
    記基本正弦波成分の周期の1/5を1周期とする5次正
    弦波成分であることを特徴とするモータの駆動方法。
  15. 【請求項15】 請求項11から請求項14の何れか1
    項に記載のモータの駆動方法において、 前記複数のコイルは、少なくとも2つのコイル群に分け
    られ、かつ、前記磁束密度分布と同じ周期で前記相対移
    動の方向に沿って周期的に配列され、 前記コイルユニットの各コイルに対し、前記複数のコイ
    ルの各コイル群に応じて2以上の相の前記交流電流を供
    給することを特徴とするモータの駆動方法。
  16. 【請求項16】 請求項11から請求項15の何れか1
    項に記載のモータの駆動方法において、 前記磁石ユニットは、前記相対移動の方向に沿って配列
    された複数の磁石を有し、 前記磁石ユニットの各磁石は、隣り合う磁石と同種の磁
    極どうしが対向する向きで配列されていることを特徴と
    するモータの駆動方法。
  17. 【請求項17】 ステージ部の駆動手段としてモータを
    有するステージ装置の駆動方法において、 請求項11から請求項16の何れか1項に記載のモータ
    の駆動方法を用いて前記モータを駆動することを特徴と
    するステージ装置の駆動方法。
  18. 【請求項18】 露光用の照明光を射出する工程と、物
    体を搭載したステージ装置を駆動して前記物体を前記照
    明光の経路に対して相対移動させる工程と、を備えた露
    光方法であって、 前記ステージ装置を駆動する際に、請求項17に記載の
    ステージ装置の駆動方法を用いることを特徴とする露光
    方法。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の露光方法によって
    露光を行う工程を有することを特徴とするデバイスの製
    造方法。
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