JP2001119917A - 静電平面アクチュエータ - Google Patents

静電平面アクチュエータ

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JP2001119917A
JP2001119917A JP29935799A JP29935799A JP2001119917A JP 2001119917 A JP2001119917 A JP 2001119917A JP 29935799 A JP29935799 A JP 29935799A JP 29935799 A JP29935799 A JP 29935799A JP 2001119917 A JP2001119917 A JP 2001119917A
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voltage
oscillating
axis
group
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JP29935799A
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Shigeo Enomoto
茂男 榎本
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Pentax Corp
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超薄型の平面駆動アクチュエータにおいて、
マイクロメートルのオーダで位置決めを可能にする。 【解決手段】ステータ10において、上面板11にエッ
チング加工により揺動部13を形成し、底面板12に揺
動部13の第1揺動電極部15Eと第2揺動電極部15
Fに対向するように固定電極15A、15Bをそれぞれ
配置する。固定電極15A,15Bに電圧を印可させ
て、固定電極15Aと第1揺動電極部15Eおよび固定
電極15Bと第2揺動電極部15Fとの間に静電気力を
作用させる。これにより、揺動部13が揺動し、揺動部
13の支持面13Dに支持された平面移動板がステータ
10に対して平行移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電気力を駆動力
とする静電アクチュエータ(静電モータ)に関し、特
に、移動部材(スライダ)が平面上を移動する静電平面
アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被駆動体を2次元平面上において
移動させることができる平面駆動アクチュエータが知ら
れている。このようなアクチュエータでは、直進方向に
駆動する2つのモータ(例えば、ステッピングモータ)
が互いに直交する2軸方向に沿ってそれぞれ設けられて
おり、必要に応じて、被駆動体が2次元平面上を移動す
る。平面駆動アクチュエータは、部材の位置決めなどに
利用可能で、例えば、カメラの像ブレ補正用レンズの位
置決めに使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ステッ
ピングモータなどによる平面アクチュエータでは、減速
機構を必要とするためにバックラッシュなどが生じ、マ
イクロメートル(μm=10-6m)のオーダで精度よく
位置決めすることができない。また、ステッピングモー
タの小型化には限界があり、アクチュエータを超薄型の
サイズまで小型化することができない。
【0004】本発明は、マイクロメートルのオーダで位
置決めをすることができる超薄型の平面駆動アクチュエ
ータを得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の静電平面アクチ
ュエータは、互いにほぼ平行に向かい合う第1の平面板
と第2の平面板から成り、第1の平面板に揺動可能に設
けられた複数の導電性の揺動要素と、揺動要素と対向す
るように第2の平面板において互いに絶縁状態で配置さ
れる複数の固定電極とを有するステータと、揺動要素に
支持され、第1の平面板と平行に向かい合う平面移動板
とを備え、固定電極に電圧が印加されることで揺動要素
と固定電極との間に生じる静電気力の作用に応じて揺動
要素が揺動することによって、平面移動板が、第1の平
面板に対して相対的にほぼ平行に移動することを特徴と
する。
【0006】揺動要素の揺動は、揺動要素に形成された
平面移動板と接する支持面が傾く運動と、支持面が傾い
た状態から第2の平面板の方へ沈み込む運動とを含むこ
とことが望ましい。このような揺動要素の揺動により、
精度よく平面移動板を平行移動させることができる。
【0007】複数の前記揺動要素は、第1の平面板にお
いて互いに直交する第1の軸および第2の軸に沿ってマ
トリクス状に配置されていることが望ましい。
【0008】さらに、複数の前記揺動要素は、第2の軸
に沿って第1の平面板に支持され、第1の軸に沿って揺
動することが望ましい。これにより、平面移動板60は
第1の軸に沿って移動する。この場合、複数の揺動要素
において、第1のグループの揺動要素および第2のグル
ープの揺動要素がともに揺動するとともに、第1のグル
ープの揺動要素が平面移動板と接しているときには第2
のグループの揺動要素は平面移動板を支持せず、前第2
のグループの揺動要素が平面移動板と接しているときに
は第1のグループの揺動要素は平行移動板を支持しない
ことが望ましい。
【0009】あるいは、複数の揺動要素は、第1の平面
板において、交互に、第1および第2の軸のうちどちら
か一方の軸に沿って支持され、第1の軸に沿って支持さ
れていれば第2の軸に沿って揺動し、第2の軸に沿って
支持されていれば第1の軸に沿って揺動することが望ま
しい。これにより、平面移動板60は第1の軸および第
2の軸に沿って移動可能となる。この場合、複数の前記
揺動要素において、第2の軸に沿って支持される第3の
グループの揺動要素と第1の軸に沿って支持される第4
のグループの揺動要素がともに揺動するとともに、第3
のグループの揺動要素が平面移動板と接しているときに
は第4のグループの揺動要素は平面移動板を支持せず、
第4のグループの揺動要素が平面移動板と接していると
きには第3のグループの揺動要素は平面移動板を支持し
ないことが望ましい。
【0010】ステータは、第1の平面板に対するエッチ
ング加工により形成され、第1の軸もしくは第2の軸に
沿ってトーションアーム部を介して第1の平面板と連結
された揺動電極部と、揺動電極部を2分するように揺動
電極部上に形成され、平面移動板と接する支持面を有す
る突起部とから成る揺動要素と、2分された揺動電極部
をそれぞれ第1揺動電極部および第2揺動電極部とした
とき、第1および第2揺動電極部にそれぞれ対向するよ
うに第2の平面板に配置された固定電極部とを有するこ
とが望ましい。このようなステータの構成によれば、静
電平面アクチュエータを超薄型のサイズにすることが可
能となる。
【0011】固定電極に対する電圧印加は、電圧値およ
び電圧印加タイミングを調整可能な電圧印加制御手段に
より実行されることが望ましい。さらに、電圧印加制御
手段は、固定電極に対する電圧印加は、各揺動要素に対
して2つずつ配置された固定電極のうちどちらか一方に
所定電圧を印加する片電圧印加と、両方の前記電極に前
記所定電圧を印加させる両電圧印加と、両方の前記固定
電極とも電圧を印加させない電圧無印加を、選択的に実
行することが望ましい。このような電圧印加が施される
ことによって、揺動要素が規則的に揺動する。
【0012】揺動要素は、片電圧印加により、第1揺動
電極部もしくは第2揺動電極部と電圧が印加された固定
電極との間に静電気力が生じることによって、電圧が印
加された固定電極の方へ傾くことが望ましい。さらに、
揺動要素は、片電圧印加から両電圧印加の切り替えによ
り第1揺動電極部および第2揺動電極部とそれぞれ対向
する固定電極との間に静電気力が生じることによって、
傾いた状態から固定電極の方へ沈み込み、電圧無印加の
時の位置よりも、固定電極の方へ下がった位置に留まる
ことが望ましい。このような揺動要素の揺動により、平
面移動板が確実かつ精度よく平行移動することが可能と
なる。
【0013】電圧印加制御手段は、第1のグループの揺
動要素に対向する2つの固定電極に対して片電圧印加と
両電圧印加を順番に施すとともに第2のグループの揺動
要素に対向する2つの固定電極に対しては電圧無印加を
施すか、もしくは、第2のグループの揺動要素に対向す
る固定電極に対して片電圧印加と両電圧印加を順番に施
すとともに第1のグループの揺動要素に対向する2つの
固定電極に対しては電圧無印加を施すことが望ましい。
これにより、平面移動板が第1の軸に沿って連続的ある
いは間欠的に平行移動することが可能となる。
【0014】電圧印加制御手段は、第3のグループの揺
動要素に対向する2つの固定電極に対して片電圧印加と
両電圧印加を順番に施すとともに第4のグループの揺動
要素に対向する2つの固定電極に対しては電圧無印加を
施すか、もしくは、第4のグループの揺動要素に対向す
る2つの固定電極に対して片電圧印加と両電圧印加を順
番に施すととも第3のグループの揺動要素に対向する2
つの固定電極に対しては電圧無印加を施すことが望まし
い。これにより、平面移動板60が第1および第2の軸
に沿って連続的あるいは間欠的に平行移動することが可
能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下では、図面を参照して本発明
の実施形態である静電平面アクチュエータについて説明
する。
【0016】図1は、第1の実施形態である静電平面ア
クチュエータを部分的に示した斜視図である。
【0017】静電平面アクチュエータは、移動体となる
平面移動板60と、ステータ10から構成される。ステ
ータ10は、金属製の上面板(第1の平面板)11と、
セラミックス等で成形された底面板(第2の平面板)1
2から成る。図1では、ステータ10の上に載せられた
平面移動板60を取り外した状態が示されている。
【0018】上面板11と底面板12は、ともに薄厚な
平板で、互いに所定間隔をおいて平行関係にある。ま
た、上面板11と底面板12との間には、上面板11と
底面板12を固定するための支柱(図示せず)が複数設
けられている。底面板12は、支持台(図示せず)に固
定されており、これによりステータ10が固定される。
ステータ10の厚さは、ここでは約1mmである。
【0019】上面板11には、互いに直交するx軸(第
1の軸)、y軸(第2の軸)に沿って2次元マトリクス
状に並んだ複数の揺動部(揺動要素)13が形成されて
いる。本実施形態における静電平面アクチュエータに
は、x軸、y軸に沿ってそれぞれ200個ずつ揺動部1
3が形成されているが、図1では、9つの揺動部13だ
けを示している。
【0020】揺動部13には、突起部13Bが形成され
ており、突起部13Bの支持面13(接触部)Dによっ
て、平面移動板60が支持される。平面移動板60にお
けるステータ10側の接面60Aおよび支持面13Dは
ともに平面であり、平面移動板60は、揺動部13の支
持面13Dと密接する。このとき、支持面13Dと平面
移動板60との間には摩擦力が働いている。なお、平面
移動板60は、軽金属により形成されており、例えば、
アルミにより形成されている。
【0021】上面板11に形成されたすべての揺動部1
3は、後述するように、x軸方向に沿って揺動可能であ
り、揺動部13が揺動すると、支持面13Dと密接する
平面移動板60は、ステータ10に対し、x軸に沿って
平行移動する。すなわち、平面移動板60は、支持面1
3Dが形成する平面上を1次元的に移動可能である。こ
れにより、平面移動板60と接続された被駆動体(図示
せず)が移動する。
【0022】図2は、図1に示した揺動部13の付近を
拡大したステータ10の斜視図であり、図3は、図2の
2点鎖線A’−A”におけるy軸方向から見た断面図で
ある。図2、図3を用いて、ステータ10の構成を説明
する。ここでは、1つの揺動部13を示しているが、上
面板11における各揺動部13は、すべて同じ構成であ
り、また、各揺動部13に対応するステータ10の内部
構成も、すべて同じである。なお、図3では、平面移動
板60が揺動部13の支持面13Dに支持されている。
【0023】揺動部13は、揺動電極部13Cと突起部
13Bから構成されている。突起部13Bは、断面が台
形の角柱状に形成されており、y軸方向に沿って揺動電
極部13C上に形成される。x軸方向の長さが約200
μm程である揺動電極部13Cは、上面板11に対する
エッチング加工によって形成されており、揺動電極部1
3Cの外縁13Mと上面板11との間には隙間SKが存
在し、揺動部13は、ヒンジ(トーションアーム部)1
3Aを介して上面板11に連結されている(支持されて
いる)。揺動部13は、y軸と平行な軸Jに関して線対
称な形状であり、ヒンジ13Aと突起部13Bは、とも
に軸J上に位置する。
【0024】揺動電極部13Cを軸Jに関して2分し、
それぞれ第1揺動電極部13E、第2揺動電極部13F
とすると、底面板12に設けられた固定電極15A、1
5Bは、第1揺動電極部13E、第2揺動電極部13F
にそれぞれ対向し、かつ、軸Jに対して線対称になるよ
うに配置されている。なお、固定電極15A、15Bの
表面は、各固定電極間を絶縁状態にするため、それぞれ
絶縁被膜15C,15Dに覆われている。
【0025】底面板12には、固定電極15A、15B
に電圧を印加させるための回路(図示せず)が配設され
ており、ステータ10の外部にあるマイクロプロセッサ
16において、電圧印加のタイミングおよび電圧値など
の調整が施される。固定電極15A、15Bに対して選
択的に電圧を印加させると、揺動部13は、固定電極1
5A、15Bと導電性の第1揺動電極部13E、第2揺
動電極部13Fとの間に生じる静電気力により揺動す
る。
【0026】なお、上面板11と底面板12との間に設
けられた支柱14A〜Dは、揺動部13を取り囲むよう
にx−y軸に沿って等間隔をおいて配置されており、上
面板11と底面板12は、支柱14A〜14Dにより一
体化されている。
【0027】図4〜図10を用いて、固定電極に対する
電圧印加動作および電圧印加に応じた揺動部の揺動につ
いて説明する。
【0028】図4では、ステータ10の一部を上から見
た平面図および2点鎖線B−B’における断面図を示し
ている。以下では、揺動部の揺動状態を説明するため、
ステータ10にマトリクス状に形成された揺動部を、y
軸方向に関して奇数ラインN=2K+1と偶数ラインM
(第1のグループの揺動要素と第2のグループの揺動要
素)とに分ける。ただし、Kは整数である。図4〜10
では、特に、x軸方向に沿ったJ−1(J=1、2・・
・)ライン上にあるとともに、y軸方向に沿って奇数ラ
インN0−1、N0および偶数ラインM0上にある3つ
の揺動部の動きについて説明する。ここでは、3つの揺
動部にそれぞれ符号「13」、「23」、「33」を与
え、3つの揺動部に対向する固定電極にも、それぞれ符
号「15A、15B」、「25A、25B」、「35
A、35B」を与える。
【0029】図5は、3つの揺動部13、23、33の
揺動状態を段階的に示した図であり、4段階に分けて揺
動部13、23、33の揺動状態が示されている。図6
は、マイクロプロセッサ16(図2参照)により固定電
極15A、15B、25A、25B、35A、35Bに
対して印加された電圧を時間経過に沿って示した図であ
り、各段階における電圧値が示されている。図6に示す
ように、奇数ラインN0−1、N0に対応する固定電極
15A、15Bおよび35A、35Bには、同じタイミ
ングおよび同じ電圧値による電圧印加が施される。図7
は、段階(1)から段階(2)へ移る時の揺動部13、
33の揺動を示し、また、図8は、段階(2)から段階
(3)へ移る時の揺動部13、33の揺動を示してい
る。
【0030】図5に示すように、段階(1)では、奇数
ラインN0−1、N0にある揺動部13、33は、固定
電極15A、15B、35A、35Bに電圧が印加され
ないため(図6参照)、静電気力の作用を受けない。し
たがって、段階(1)では、平行移動板60は、揺動部
13、33における支持面13D、33Dと密接してい
る。
【0031】一方、偶数ラインM0に対応する固定電極
25A,25Bには、それぞれVHの電圧が印加されて
おり、固定電極25A、25Bには、正(+)の電荷が
生じ、それに応じて、第1揺動電極部23E、第2揺動
電極部23Fには負(−)の電荷が蓄積される。これに
より、固定電極25Aと第1揺動電極部23Eおよび固
定電極25Bと第2揺動電極部23Fとの間には、静電
気力(引力)が生じる。固定電極25A、25Bには、
ともにVH の電圧が印加されていることから、生じる静
電気力は互いに等しい。したがって、揺動部23は、ヒ
ンジ23A(図4参照)を下方に歪ませながら、xーy
軸平面に垂直なz軸に沿って下方へ変位した状態にあ
る。このとき、揺動部23の支持面23Dと平衡移動板
60は接しておらず、隙間Rが生じている。
【0032】次に、段階(2)において、偶数ラインM
0に対応する固定電極25A、25Bに対しては、段階
(1)と同じように電圧VH がそれぞれ印加されたまま
である。そのため、揺動部23は、段階(1)と同じよ
うに平面移動板60を支持せず、底面板12の方へ下が
った位置に留まる。一方、奇数ラインN0−1、N0に
対応する固定電極15A、15B、35A、35Bに関
しては、固定電極15B、35Bに対して電圧VH が印
加される(図6参照)。固定電極15Bと第2揺動電極
部13Fおよび固定電極35Bと第2揺動電極部33F
との間に静電気力が生じることによって、揺動部13、
33は、図5に示すように、固定電極15B、35Bの
方へそれぞれ傾く。
【0033】揺動部13、33が軸Jを中心として傾く
ことにより、支持面13D,33Dも傾く。このとき、
図7に示すように、支持面13D、33Dにおけるエッ
ジ13G、33Gのz軸に沿った位置は、平面移動板6
0の接面60Aの位置より変位Δhだけ上方に移動する
とともに、x軸に沿っても微小距離ΔSだけ移動する。
エッジ13G、33Gと底面60Aとの間には静止摩擦
力が働いてることから、平面移動板60も、揺動部1
3、33の傾きに伴って、z軸に沿って変位Δhだけ上
方へ移動するとともに上面板11に対して微小距離ΔS
だけx軸に沿って移動する。ここでの微小距離ΔSは、
約3μmであり、平面移動板60の1ステップの移動距
離を示す。
【0034】段階(3)では、固定電極25A、25B
に対して電圧が印加されないため(図6参照)、電極2
5A、25Bと揺動電極部23E、23Fとの間に生じ
ていた静電気力が消える。これにより、揺動部23は、
z軸に沿って上方へ平行移動する。
【0035】一方、固定電極15A、15Bおよび固定
電極35A、35Bに対しては、段階(1)において固
定電極25A、25Bに施された電圧印加と同じよう
に、固定電極15A、15B、35A、35Bに対して
それぞれ電圧VH が印加される(図6参照)。これによ
り、固定電極15Aと第1揺動電極部13E、固定電極
35Aと第1揺動電極部33Eとの間において、静電気
力が生じる。
【0036】揺動部13、33は、固定電極15A、1
5B、固定電極35A、35Bに対する電圧印加によ
り、それぞれ底面板12の方向へ全体的に引っ張られ
る。すなわち、揺動部13、33は、ヒンジ13A、3
3Aが歪むことによって、沈み込むように変位する。し
たがって、図8に示すように、揺動部13、33のエッ
ジ13G、33Gは、z軸に沿って下方へ移動する。
【0037】揺動部13、33が沈み込むと同時に揺動
部23が上方へ変位しているため、平面移動板60は、
微小距離ΔS移動した状態で揺動部23の支持面23D
と接する。一方、揺動部13、33は、間隔Rだけ離れ
た位置まで変位するため、平面移動板60と接しない。
すなわち、平面移動板60は、揺動部13、23、33
の段階(3)における動きによってx軸方向に沿って動
かず、元の位置に戻ることもない。
【0038】段階(4)では、固定電極25A,25B
に対し、段階(2)における固定電極15A,15B、
35A、35Bに対する電圧印加と同様の電圧印加が施
される(図6参照)。これにより、揺動部23は、段階
(2)における揺動部13、33と同じように固定電極
25Bの方へ傾き、平面移動板60が微小距離ΔSだけ
右方向へさらに平行移動する。固定電極15A、15
B、35A、35Bに対する電圧印加は、段階(3)の
電圧印加と同じであり(図6参照)、揺動部13、33
は、平面移動板60と接しない。
【0039】図7で示したように、平面移動板60が微
小距離ΔSだけx軸に沿って移動するとき、z軸に沿っ
て変位Δhだけ上方へ移動する。しかしながら、この変
位Δhは僅かな距離であることから、平面移動版60
は、実質的にx軸に沿って平行移動するとみなすことが
できる。
【0040】図9は、固定電極への電圧印加のためにス
テータ10内に配設された電気回路の一部を示した図で
ある。
【0041】スイッチSWna、SWnbは、奇数ライ
ンNに対応する固定電極につながっており、スイッチS
Wnaは、第1揺動電極部に対向する固定電極に、スイ
ッチSWnbは、第2揺動電極部に対向する固定電極に
それぞれつながっている。スイッチSWma、SWmb
は、偶数ラインMに対応する固定電極につながってお
り、スイッチSWmaは、第1揺動電極部に対向する固
定電極に、スイッチSWmbは、第2揺動電極部に対向
する固定電極にそれぞれつながっている。図9では、図
7の段階(2)に対応した揺動部の状態が示されてお
り、スイッチSWnaは固定電極15A、35Aへ、S
Wnbは固定電極15B、35Bへ、SWmaは固定電
極25Bへ、SWmbは固定電極25Aへ接続されてい
る。なお、これらスイッチ回路はトランジスタによって
構成されており、また、マイクロプロセッサ16(図3
参照)によってスイッチ制御が行われる。
【0042】スイッチSWnaがS側端子と接続されて
いるため、互いに向かい合う第1揺動電極部13Eと固
定電極15Aは短絡され、電極間の電荷は放電されてい
る。すなわち、固定電極15Aに電圧が印加されていな
い場合、静電気力は生じない。一方、スイッチSWn
b、SWma、SWmbは、それぞれA側端子に接続さ
れ、電圧VH の電圧印加が施される。これにより、固定
電極15B、25A、25Bには正の電荷が生じる一
方、第2揺動電極部13F、第1揺動電極部23E、第
2揺動電極部23Fには負の電荷が蓄積される。
【0043】このように、図6に示すタイミングで電圧
印加が固定電極15A、15B、25A、25B、35
A、35Bに施されることにより、揺動部13、23、
33は、x軸に沿って揺動し、それに応じて平行移動板
60が平行移動する。このとき、図5で示すように、奇
数ラインN0−1、N0にある揺動部13、33の支持
面13D、33Dが平面移動板60と接している間(段
階(1)と段階(2))、偶数ラインM0上にある揺動
部23は平面移動板60と接しない。逆に、揺動部23
の支持面23Dが平面移動板60と接している間(段階
(3)と段階(4))、揺動部13、33は、平衡移動
板60と接しない。なお、本実施形態では、図5〜図9
に示さないその他の奇数ラインNに対応する固定電極に
対しても、奇数ラインN0−1、N0の固定電極15
A、15Bおよび35A、35Bに対する電圧印加と同
じ電圧印加が施される。同じように、その他の偶数ライ
ンMに対応する固定電極に対しても、偶数ラインM0の
固定電極25A、25Bの電圧印加と同じ電圧印加が施
される。
【0044】図6に示す電圧印加が繰り返し実行される
と、奇数ラインN上にある揺動部と偶数ラインM上にあ
る揺動部とが交互に平行移動板60を平行移動させるこ
とから、平行移動板60は右方向へ連続して平行移動が
可能となる。あるいは、必要に応じて図6に示す電圧印
加が実行されることにより、平行移動板60は、右方向
へ間欠的に平行移動可能となる。
【0045】図10は、平面移動板60を左方向(x軸
の負の方向)へ移動させるときの、固定電極15A、1
5B,25A、25B、35A、35Bに対する電圧印
加動作および揺動部13、23、33の揺動状態を示し
た図である。
【0046】段階(6)では、段階(2)とは逆に固定
電極15A、固定電極35Aに対して電圧が印加され
る。これにより、揺動部13、33が固定電極15A、
35Aの方へ傾く。同様に、段階(8)では、段階
(4)とは逆に固定電極25Aに対して電圧が印加され
る。これにより、揺動部33は、それぞれ固定電極35
Aに向かって傾く。
【0047】他の奇数ラインN、偶数ラインMに対応す
る固定電極に対しても同様の電圧印加が施されることか
ら、平面移動板60は左方向へ連続的あるいは間欠的に
平行移動可能となる。
【0048】このように本実施形態によれば、ステータ
10内の固定電極に対して図6に示すような電圧印加が
実行されることにより、ステータ10の上面板11に形
成された揺動部13がx軸に沿って揺動する。これによ
り、平面移動板60が、ステータ10に対してx軸に沿
って相対的に平行移動する。
【0049】奇数ラインNに対応する固定電極と偶数ラ
インMに対応する固定電極に分けて電圧印加を施すこと
によって、奇数ラインN上にある揺動部と偶数ラインM
上にある揺動部とが、交互に平行移動板60を移動させ
る。これにより、平面移動板60を連続的にx軸に沿っ
て平行移動させることができる。
【0050】本実施形態では、従来の静電平面アクチュ
エータのように静電気力を直接利用して平面移動板60
を摺動させるのではなく、ステータ10に生じる静電気
力を揺動部13の揺動という運動エネルギーに変換し、
揺動部13の支持面13Dと平面移動板60の接面60
Aとの間に作用する摩擦力により平面移動板60を移動
させる。そして、ステータ13を図3に示すように構成
し、かつ揺動部13を図5に示すように揺動させること
によって、平面移動板60の微小移動距離ΔSを約3μ
mという短い距離にすることができ、平面移動板60に
接続された被駆動体をマイクロメートルのオーダで位置
決めすることが可能となる。
【0051】次に、図11〜図15を用いて、第2の実
施形態である静電平面アクチュエータについて説明す
る。第2の実施形態では、第1の実施形態と異なり、x
軸、y軸の両軸に沿って平面移動板が平行移動する。他
の構成に関しては、第1の実施形態と同じである。な
お、第1の実施形態と同一または対応する構成要素に対
しては、同じ符号を与える。
【0052】図11は、第2の実施形態である静電平面
アクチュエータの一部を示した斜視図である。ただし、
平面移動板60は取り外している。
【0053】ステータ10の上面板11には、y軸に沿
って上面板11と連結する揺動部13(第3のグループ
の揺動要素)と、x軸に沿って上面板11と連結する揺
動部13’(第4のグループの揺動要素)とが、x軸、
y軸に沿って交互にマトリクス状に形成されている。す
なわち、任意の位置にある揺動部13は、上面板11上
において、x軸方向、y軸方向に形成される4つの揺動
部13’に囲まれるとともに、x軸、y軸に関して対角
線上に形成される4つの揺動部13に囲まれている。同
じように、任意の位置にある揺動部13’は、x軸、y
軸に沿って形成され4つの揺動部13に囲まれ、x軸、
y軸に関して対角線上に形成される4つの揺動部13’
に囲まれている。
【0054】揺動部13はx軸に沿って揺動し、揺動部
13’はy軸に沿って揺動する。これにより、平面移動
板60は、x軸およびy軸両方向に沿って平行移動する
ことができる。すなわち、平面移動板60は、揺動部1
3の支持面13Dおよび揺動部13’の支持面13’D
が形成する平面上を2次元的に移動することが可能であ
る。
【0055】図12〜図14を用いて、固定電極に対す
る電圧印加およびそれに応じた揺動部の揺動状態につい
て説明する。
【0056】図12は、ステータ10を上から見た平面
図である。図12〜図14では、特に、x軸に沿ったJ
−1ライン上にある揺動部と、y軸に沿ったラインL
(L=1、2、・・・)上にある揺動部に関して説明す
る。ここでは、ラインJ−1上にある揺動部に対して符
号「13、23’23」を与え、ラインL上にある揺動
部の中で揺動部23’以外の揺動部に対して符号「3
3、33’」を与える。同様に、揺動部13、23’2
3に対向する固定電極に対して、それぞれ符号「15
A、15B、25’A、25’B、25A、25B」を
与え、揺動部33、33’に対向する固定電極に対し
て、符号「35A,35B、35’A、35’B」を与
える。
【0057】図13は、揺動部13、23’23および
23’33、33’の揺動状態を段階的(段階(A)か
ら段階(H)まで)に示した図であり、図14は、各揺
動部に対する電圧印加を各段階毎に示した図である。揺
動部13、23’、23に関しては、2点鎖線C−C’
(図12参照)におけるy軸の負の方向から見た断面図
であり、揺動部23’、33、33’に関しては、2点
鎖線D−D’(図12参照)におけるx軸の正の方向か
ら見た断面図である。ここでは、平面移動板60を右−
上−左−下方向へと順番に移動させる電圧印加が施され
ている。
【0058】図14に示すように、上面板11において
y軸に沿って連結する揺動部13、23、33に対向す
る固定電極15A、15B、25A、25B、35A、
35Bに対しては、各段階(A)〜(H)とも同じ電圧
印加が施される。同様に、x軸に沿って上面板11と連
結する揺動部23’、33’に対向する固定電極25’
A、25’B、 35’A、35’Bに対しても、同じ
電圧印加が施される。
【0059】段階(A)では、揺動部13、23、33
が平面移動板60を支持しており、揺動部23’、3
3’は、静電気力の作用によりにより下方へ沈んでい
る。そして、段階(B)では、揺動部13、23、33
が、それぞれ固定電極15B、25B、35Bの方へ傾
き、これにより平面移動板60がステータ10に対して
右方向(x軸の正方向)へ平行移動する。
【0060】段階(C)では、揺動部23’、33’が
平面移動板60を支持しており、逆に、揺動部13、2
3、33が静電気力の作用により下方へ沈んだ状態にあ
る。そして、段階(D)では、揺動部23’、33’
が、それぞれ固定電極15’B、25’Bの方へ傾き、
これにより平面移動板60が上方向(y軸の正方向)へ
平行移動する。
【0061】さらに、段階(E)〜(F)では、揺動部
13、23、33がそれぞれ固定電極15A、25A、
35Aの方へ傾き、それに応じて平面移動板60は左方
向(x軸の負の方向)へ平行移動する。段階(G)〜
(H)では、揺動部23’、33’がそれぞれ固定電極
25’A、35’Aの方へ傾き、それに応じて平行移動
板60は下方向(y軸の負の方向)へ平行移動する。
【0062】このように、図14に示す電圧印加が固定
電極15A,15B、25A、25B、35A、35
B、25’A、25’B、35’A、35’Bに対して
施されると、揺動部13、23、33、23’、33’
は図12に示すように揺動し、それに応じて、平面移動
板60がx−y軸平面に平行な平面上をx軸、y軸に沿
って平行移動する。このとき、揺動部13、23、33
が平面移動板を60支持しながら平行移動させている間
(段階(A)〜(B)、(E)〜(F))、揺動部1
3’、23’は平面移動板60を支持しておらず、逆
に、揺動部13’、23’が平面移動板60を支持しな
がら平行移動させる間(段階(C)〜(D)、(G)〜
(H))、揺動部13、23、33は、平面移動板60
を支持しない。
【0063】y軸に沿って上面板11と連結する他の揺
動部には、図14に示す揺動部13、23、33に対す
る電圧印加と同じ電圧印加が施され、また、x軸に沿っ
て上面板11と連結する他の揺動部には、揺動部1
3’、23’に対する電圧印加と同じ電圧印加が施され
る。したがって、図14に示す電圧印加を繰り返し(必
要に応じて)施すと、x軸に沿って上面板11と連結す
る揺動部13(図11参照)とy軸に沿って上面板11
と連結する揺動部13’(図11参照)とが、平面移動
板60を交互に平行移動させることから、平行移動板6
0は連続的(間欠的)にx軸、y軸に沿って平行移動可
能となる。
【0064】このように第2の実施形態によれば、揺動
部13および13’がそれぞれx軸方向、y軸方向に沿
ってそれぞれ揺動することにより、平面移動板60が2
次元的に平行移動する。このとき、平面移動板60は約
3μm毎に移動することが可能であり、被駆動体を精度
よく位置決めすることが可能となる。
【0065】図15は、第2の実施形態の静電平面アク
チュエータを適用した像ブレ補正装置を示す図である。
像ブレ補正装置は、手ブレなどによりカメラがぶれた時
に生じる像ブレを補正するための装置であり、ここでは
一眼レフなどのスチルカメラ内に設けられている。
【0066】光学レンズ71、72の間に補正用光学レ
ンズ72が設けられており、補正用光学レンズ72は、
両側から静電平面アクチュエータの構成要素であるスラ
イド板(平面移動板)60に接続されている。スライド
板60と対向するステータ10は、カメラ側の固定部材
76に設置された固定板77によって固定されおり、固
定板77には、スライド板60と対向するように永久磁
石78が設けられている。この永久磁石78のスライダ
板60に対する磁気作用により、スライド板60は、ス
テータ10と密着しながら図15に示す位置で静止可能
となる。
【0067】手ブレなどによりカメラのブレが生じるこ
とで光学レンズ71付近に設置されたブレ検出センサ
(図示せず)がブレを検出すると、カメラ内に設けられ
たCPU(図示せず)から信号がステータ10に送ら
れ、ステータ10内に配置された固定電極(ここでは不
図示)に対して電圧印加が施される。そして、ステータ
10に形成された揺動部(ここでは不図示)が揺動する
と、平面移動板60が平行移動し、これにより、補正用
光学レンズ73は、ブレを相殺するように、光軸Mに垂
直な面において互いに直交する2軸に沿って移動する。
【0068】このように第2の実施形態である静電平面
アクチュエータを像ブレ補正装置に適用することで、補
正用光学レンズ73の高精度な位置決めを行うことがで
きる。また、この静電平面アクチュエータは、ビデオカ
メラやデジタルスチルカメラ、あるいは双眼鏡に設けら
れている像ブレ補正装置にも適用可能である。さらに、
半導体製造過程におけるICチップの位置決めにも使用
可能である。
【0069】第1、第2の実施形態で示したように、平
面駆動アクチュエータには、従来のステッピングモータ
内に備えられた励磁用部材や減速機構などの駆動用部材
が設けられていない。これにより、アクチュエータを超
薄型のサイズまで小型化することができる。また、構造
が簡素化されていることから、超薄型のサイズであって
も容易に製造することが可能である。
【0070】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、マイクロ
メートルオーダで位置決めをすることができる超薄型の
平面駆動アクチュエータを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態である静電平面アクチュエータ
の一部を示した斜視図である。
【図2】揺動部付近のステータを拡大した斜視図であ
る。
【図3】揺動部を含むステータの断面図である。
【図4】ステータを上から見た平面図およびステータの
断面図である。
【図5】揺動部の揺動状態を示した図である。
【図6】固定電極に対する電圧印加を段階的に示した図
である。
【図7】揺動部の部分的な揺動状態を示した図である。
【図8】揺動部の部分的な揺動状態を示した図である。
【図9】揺動部を含むステータ内に配設された回路の一
部を示した図である。
【図10】固定電極に対する電圧印加およびそれに応じ
た揺動部の揺動状態を示した図である。
【図11】第2の実施形態である静電平面アクチュエー
タの一部を示した斜視図である。
【図12】ステータを上から見た平面図である。
【図13】揺動部の揺動状態を示した図である。
【図14】固定電極に対する電圧印加を示した図であ
る。
【図15】正電平面アクチュエータが適用された像ブレ
補正装置を示した図である。
【符号の説明】
10 ステータ 11 上面板(第1の平面板) 12 底面板(第2の平面板) 13 揺動部(揺動要素) 13’ 揺動部(揺動要素) 13A ヒンジ(トーションアーム部) 13B 突起部 15C 揺動電極部 13E 第1揺動電極部 13F 第2揺動電極部 13D 支持面 13G エッジ 15A 固定電極 15B 固定電極 16 マイクロプロセッサ 60 平面移動板

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いにほぼ平行に向かい合う第1の平面
    板と第2の平面板から成り、前記第1の平面板に揺動可
    能に設けられた複数の導電性の揺動要素と、前記揺動要
    素と対向するように前記第2の平面板において互いに絶
    縁状態で配置される複数の固定電極とを有するステータ
    と、 前記揺動要素に支持され、前記第1の平面板と平行に向
    かい合う平面移動板とを備え、 前記固定電極に電圧が印加されることで前記揺動要素と
    前記固定電極との間に生じる静電気力の作用に応じて前
    記揺動要素が揺動することによって、前記平面移動板
    が、前記第1の平面板に対して相対的にほぼ平行に移動
    することを特徴とする静電平面アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記揺動要素の揺動が、前記揺動要素に
    形成された前記平面移動板と接する支持面が傾く運動
    と、前記支持面が傾いた状態から前記第2の平面板の方
    へ沈み込む運動とを含むことを特徴とする請求項1に記
    載の静電平面アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 複数の前記揺動要素が、前記第1の平面
    板において互いに直交する第1の軸および第2の軸に沿
    ってマトリクス状に配置されていることを特徴とする請
    求項1もしくは請求項2のいずれかに記載の静電平面ア
    クチュエータ。
  4. 【請求項4】 複数の前記揺動要素が、前記第2の軸に
    沿って前記第1の平面板に支持され、前記第1の軸に沿
    って揺動することを特徴とする請求項3に記載の静電平
    面アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 複数の前記揺動要素において、第1のグ
    ループの揺動要素および第2のグループの揺動要素がと
    もに揺動するとともに、前記第1のグループの揺動要素
    が前記平面移動板と接しているときには前記第2のグル
    ープの揺動要素は前記平面移動板を支持せず、前記第2
    のグループの揺動要素が前記平面移動板と接していると
    きには前記第1のグループの揺動要素は前記平行移動板
    を支持しないことを特徴とする請求項4に記載の静電平
    面アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 複数の前記揺動要素が、前記第1の平面
    板において、交互に、前記第1および第2の軸のうちど
    ちらか一方の軸に沿って支持され、前記第1の軸に沿っ
    て支持されていれば前記第2の軸に沿って揺動し、前記
    第2の軸に沿って支持されていれば前記第1の軸に沿っ
    て揺動することを特徴とする請求項3に記載の静電平面
    アクチュエータ。
  7. 【請求項7】 複数の前記揺動要素において、前記第2
    の軸に沿って支持される第3のグループの揺動要素と前
    記第1の軸に沿って支持される第4のグループの揺動要
    素がともに揺動するとともに、前記第3のグループの揺
    動要素が前記平面移動板と接しているときには前記第4
    のグループの揺動要素は前記平面移動板を支持せず、前
    記第4のグループの揺動要素が前記平面移動板と接して
    いるときには前記第3のグループの揺動要素は前記平面
    移動板を支持しないことを特徴とする請求項6に記載の
    静電平面アクチュエータ。
  8. 【請求項8】 前記ステータが、前記第1の平面板に対
    するエッチング加工により形成され、前記第1の軸もし
    くは第2の軸に沿ってトーションアーム部を介して前記
    第1の平面板と連結された揺動電極部と、前記揺動電極
    部を2分するように前記揺動電極部上に形成され、前記
    平面移動板と接する前記支持面を有する突起部とから成
    る前記揺動要素と、2分された前記揺動電極部をそれぞ
    れ第1揺動電極部、第2揺動電極部としたとき、前記第
    1および第2揺動電極部にそれぞれ対向するように前記
    第2の平面板に配置された前記固定電極部とを有するこ
    とを特徴とする請求項5もしくは請求項7のいずれかに
    記載の静電平面アクチュエータ。
  9. 【請求項9】 前記固定電極に対する電圧印加が、電圧
    値および電圧印加タイミングを調整可能な電圧印加制御
    手段により実行されることを特徴とする請求項1もしく
    は請求項8に記載の静電平面アクチュエータ。
  10. 【請求項10】前記電圧印加制御手段が、各揺動要素に
    対して2つずつ配置された前記固定電極のうちどちらか
    一方に所定電圧を印加する片電圧印加と、両方の前記固
    定電極に前記所定電圧を印加させる両電圧印加と、両方
    の前記固定電極とも前記所定電圧を印加させない電圧無
    印加を、選択的に実行することを特徴とする請求項9に
    記載の静電平面アクチュエータ。
  11. 【請求項11】前記揺動要素が、前記片電圧印加によ
    り、前記第1揺動電極部もしくは前記第2揺動電極部と
    電圧が印加された前記固定電極との間に静電気力が生じ
    ることによって、電圧が印加された前記固定電極の方へ
    傾くことを特徴とする請求項10に記載の静電平面アク
    チュエータ。
  12. 【請求項12】前記揺動要素が、前記片電圧印加から前
    記両電圧印加の切り替えにより前記第1揺動電極部およ
    び第2揺動電極部とそれぞれ対向する前記固定電極との
    間に静電気力が生じることによって、傾いた状態から前
    記固定電極の方へ沈み込み、前記電圧無印加の時の位置
    よりも、前記固定電極の方へ下がった位置に留まること
    を特徴とする請求項11に記載の静電平面アクチュエー
    タ。
  13. 【請求項13】前記電圧印加制御手段が、前記第1のグ
    ループの揺動要素に対向する2つの前記固定電極に対し
    て前記片電圧印加と前記両電圧印加を順番に施すととも
    に前記第2のグループの揺動要素に対向する2つの前記
    固定電極に対して前記電圧無印加を施すか、もしくは、
    前記第2のグループの揺動要素に対向する2つの前記固
    定電極に対して前記片電圧印加と前記両電圧印加を順番
    に施すとともに前記第1のグループの揺動要素に対向す
    る2つの前記固定電極に対しては前記電圧無印加を施す
    ことによって、前記平面移動板が前記第1の軸に沿って
    平行移動することを特徴とする請求項12に記載の平面
    静電アクチュエータ。
  14. 【請求項14】前記電圧印加制御手段が、前記第3のグ
    ループの揺動要素に対向する2つの前記固定電極に対し
    て前記片電圧印加と前記両電圧印加を順番に施すととも
    に前記第4のグループの揺動要素に対向する2つの前記
    固定電極に対しては前記電圧無印加を施すか、もしく
    は、前記第4のグループの揺動要素に対向する2つの前
    記固定電極に対して前記片電圧印加と前記両電圧印加を
    順番に施すとともに前記第3のグループの揺動要素に対
    向する2つの前記固定電極に対しては前記電圧無印加を
    施すことによって、前記平面移動板が前記第1および第
    2の軸に沿って平行移動することを特徴とする請求項1
    2に記載の平面静電アクチュエータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006133730A (ja) * 2004-11-04 2006-05-25 Samsung Electronics Co Ltd カメラレンズアセンブリーの手振れ補正装置
KR100653659B1 (ko) 2003-09-30 2006-12-05 가부시끼가이샤 도시바 정전 작동기, 정전 작동기 구동 방법, 전기 기계 변환기,파형 출력 장치, 및 전기 소자

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KR100653659B1 (ko) 2003-09-30 2006-12-05 가부시끼가이샤 도시바 정전 작동기, 정전 작동기 구동 방법, 전기 기계 변환기,파형 출력 장치, 및 전기 소자
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