JP4357412B2 - 反射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光源からの光を所望の方向に反射する反射装置に関する。
従来より、プロジェクタのライトバルブとしては、液晶パネルが多く用いられてきた。
近年では、微小な鏡面素子(マイクロミラー)を画素に対応させて平面上に並べ、マイクロマシニング技術を用いて、それぞれの鏡面の角度を機械的に制御することによって画像を表示するDMD(デジタル・ミラー・デバイス)が実用化されている。
このようなDMDは、液晶パネルより応答速度が速く、明るい画像が得られるという利点を有するため、小型かつ高輝度および高画質のプロジェクタを実現するのに適している。
このようなプロジェクタでは、DMDのマイクロミラーが光の反射方向を繰り返し変化させることにより、画像が投影されるか否かが制御されている。
一方、例えば、レーザプリンタにマイクロミラーを用いる場合には、マイクロミラーにより光源からの光を走査させる必要がある。すなわち、マイクロミラーを用いて感光ドラム上に光源からの光を走査させることにより、感光ドラム上の感光体が露光され、感光ドラムに画像が形成される。
上記レーザプリンタで用いているように、光源からの光をマイクロミラーを用いて走査させる方式は、現在、例えばテレビ、車載用ヘッドアップディスプレイおよび車載用レーザレーダ等に応用され、各種方面で研究開発が進められつつある。
マイクロミラーを用いて光源からの光を走査させる場合、光の反射面となるマイクロミラーを傾斜させる。この場合、マイクロミラーを駆動する駆動手段およびチルト角(マイクロミラーの傾斜角)を検出する検出手段が必要となる。検出手段により検出されたチルト角を駆動手段にフィードバックすることにより、駆動手段が所望のチルト角を得ることができるようにマイクロミラーを駆動する。以下に、上記駆動手段および上記検出手段がそれぞれ設けられた種々の光学装置の例を挙げて説明する。
例えば、特許文献1に記載の光学装置では、ミラーとなる可動片の端面に可動電極を設け、この可動片の端面に対向する固定プレートの端面に固定電極を設けている。可動電極と固定電極との間に生じる静電容量を検出することにより、可動片の可動状態を検出している。
また、特許文献2に記載の光スキャナでは、一面に反射鏡が形成された可動板に駆動コイルを設け、この駆動コイルに流れる電流と、可動板の付近に設けられた永久磁石が発生する磁界とのローレンツ力により可動板が偏向運動を行う。駆動コイルの両端における誘導起電力に基づいて可動板の偏向角が検出される。
また、特許文献3に記載の光偏向器では、上記特許文献2と同様に、一面に反射鏡が形成された可動板に駆動コイルを設け、この駆動コイルに流れる電流と、可動板の付近に設けられた永久磁石が発生させる磁界とのローレンツ力により可動板が偏向運動を行う。可動板に設けられたホール素子の電圧に基づいて可動板の偏向角が検出される。
さらに、特許文献4に記載の光学機器では、反射面を有する可動板の貫通部分に光を入射し、その貫通部分を透過した透過光の光量に基づいて可動板の偏向角が検出されている。
特開平6−123845号公報 特開平11−305162号公報 特開2000−81589号公報 特開2003−5124号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の光学装置においては、可動電極と固定電極との対向面積に基づいて静電容量が検出されることにより、可動片が大きく傾斜した場合には、上記対向面積が小さくなるので、静電容量に基づく可動片のチルト角を検出することが困難となる。そのため、可動片を大きく傾斜させることはできない。
また、上記特許文献2および3にそれぞれ記載の光スキャナおよび光偏向器においては、可動板に駆動コイルまたはホール素子を設けているので、可動板が重くなり、可動板を高速に駆動することが困難となるとともに、製造が難しくなる。
さらに、上記特許文献4に記載の光学機器においては、光源からの入射光の大部分は、可動板の反射面により偏向されるが、入射光の一部は、貫通部分を介して可動板の裏面へ透過する。その結果、入射光の利用率の低下が著しい。
本発明の目的は、反射面を有する可動板の傾斜角を高精度に制御可能でかつ傾斜角を大きくすることが可能であり、製造が容易で軽量化および入射光の利用率の向上が可能な反射装置を提供することである。
第1の発明に係る反射装置は、光を反射する反射面を有する可動板と、可動板を傾斜可能に支持する固定部と、可動板の端面に対向するように配置された少なくとも一つの駆動部と、駆動部を制御する制御回路とを備え、駆動部は、積層された複数の電極を含み、複数の電極間には絶縁層がそれぞれ介挿され、制御回路は、駆動部の複数の電極のうち少なくとも一つの電極に選択的に電圧を印加することにより、電圧が印加された電極と可動板の端面との間に静電力を発生させるものである。
本発明に係る反射装置においては、固定部により可動板が傾斜可能に支持されている。また、少なくとも一つの駆動部が可動板の端面に対向するように配置されている。
制御回路により駆動部の複数の電極のうち少なくとも一つの電極に選択的に電圧が印加されることによって、電圧が印加された電極と可動板の端面との間に静電力が発生し可動板が上記電極に引き付けられる。それにより、可動板を所望の傾斜角に傾斜させることができる。
このように、駆動部の複数の電極の少なくとも一つの電極に制御回路により電圧を印加することによって、可動板の傾斜角を高精度に制御可能でかつ傾斜角を大きくまたは小さくすることができる。
また、可動板を傾斜させる駆動部が可動板上に存在しないので、製造の容易化および可動板の軽量化を図ることができる。さらに、可動板の全体を反射面として用いて光を反射および走査させることができる。それにより、光の利用率の向上を図ることができる。
第2の発明に係る反射装置は、光を反射する反射面を有する可動板と、可動板を傾斜可能に支持する固定部と、可動板の端面に対向するように配置された第1および第2の駆動部と、駆動部を制御する制御回路とを備え、第1の駆動部は、積層された複数の第1の電極をそれぞれ含み、第2の駆動部は、積層された複数の第2の電極をそれぞれ含み、複数の第1および第2の電極間には絶縁層がそれぞれ介挿され、制御回路は、第1の駆動部の複数の第1の電極のうち少なくとも一つの電極に選択的に電圧を印加するとともに、第2の駆動部の複数の第2の電極のうち、少なくとも一つの電極に選択的に電圧を印加することにより、電圧が印加された第1および第2の電極と、可動板の端面との間に静電力を発生させるものである。
本発明に係る反射装置においては、固定部により可動板が傾斜可能に支持されている。また、第1および第2の駆動部が可動板の端面に対向するように配置されている。
制御回路により第1の駆動部の複数の第1の電極のうち少なくとも一つの電極に選択的に電圧が印加されるとともに、第2の駆動部の複数の第2の電極のうち少なくとも一つの電極に選択的に電圧が印加されることによって、電圧が印加された第1および第2の電極と可動板の端面との間に静電力が発生し可動板が上記電極に引き付けられる。それにより、可動板を所望の傾斜角に傾斜させることができる。
この場合、制御回路により第1の駆動部および第2の駆動部の異なる高さの電極に電圧が印加された場合には、可動板を2次元的に傾斜させることができ、制御回路により第1の駆動部および第2の駆動部の同じ高さの電極に電圧が印加された場合には、可動板を1次元的に傾斜させることができる。
このように、第1および第2の駆動部の複数の電極の少なくとも一つの電極に制御回路により電圧を印加することによって、可動板の傾斜角を高精度に制御可能でかつ傾斜角を大きくまたは小さくすることができる。
また、可動板を傾斜させる第1および第2の駆動部が可動板上に存在しないので、製造の容易化および可動板の軽量化を図ることができる。さらに、可動板の全体を反射面として用いて光を反射および走査させることができる。それにより、光の利用率の向上を図ることができる。
制御回路は、駆動部の複数の電極のうち2つの電極に電圧を印加してもよい。この場合、可動板の端面を2つの電極間の位置に引き付けることができるので、2つの電極にそれぞれ単独に電圧を印加した場合に設定される傾斜角のおおよそ中間の傾斜角を設定することができる。それにより、電圧が印加される電極が1つである場合と組み合わせることにより、可動板の傾斜角の分解能を2倍にすることができる。
制御回路は、初期状態で駆動部の複数の電極のうち少なくとも2つの電極に電圧を印加してもよい。この場合、制御回路による非駆動時において可動板がフリー状態となっている場合および異常時に可動板が所望の位置から外れた場合に、可動板の位置を予め設定された初期位置に戻すことができる。それにより、可動板の位置を特定することが可能となる。
制御回路は、第1の駆動部の複数の第1の電極のうち2つの電極および第2の駆動部の複数の第2の電極のうち少なくとも1つの電極に電圧を印加してもよい。この場合、可動板の端面を第1の駆動部の2つの電極間の位置に引き付けることができるので、2つの電極にそれぞれ単独に電圧を印加した場合に設定される傾斜角のおおよそ中間の傾斜角を設定することができる。それにより、第1の駆動部において電圧が印加される電極が1つである場合と組み合わせることにより、可動板の傾斜角の分解能を2倍にすることができる。
制御回路は、第2の駆動部の複数の第2の電極のうち2つの電極および第1の駆動部の複数の第1の電極のうち少なくとも1つの電極に電圧を印加してもよい。この場合、可動板の端面を第2の駆動部の2つの電極間の位置に引き付けることができるので、2つの電極にそれぞれ単独に電圧を印加した場合に設定される傾斜角のおおよそ中間の傾斜角を設定することができる。それにより、第2の駆動部において電圧が印加される電極が1つである場合と組み合わせることにより、可動板の傾斜角の分解能を2倍にすることができる。
制御回路は、初期状態で第1の駆動部の複数の第1の電極のうち少なくとも2つの電極に電圧を印加し、第2の駆動部の複数の第2の電極のうち少なくとも2つの電極に電圧を印加してもよい。この場合、制御回路による非駆動時において可動板がフリー状態となっている場合および異常時に可動板が所望の位置から外れた場合に、可動板の位置を予め設定された初期位置に戻すことができる。それにより、可動板の位置を特定することが可能となる。
可動板は、一または複数の連結部により固定部に連結されてもよい。それにより、可動板が容易かつ円滑に傾斜される。
可動板は、中空構造を有する直方体からなり、直方体は、駆動部の側面に対向する端面を有し、直方体の傾斜に伴って端面が駆動部の側面に平行な状態を維持するように直方体が変形可能に形成されてもよい。
このように、可動板が中空構造の直方体により形成され、静電力により可動板が傾斜した場合に、可動板の端面が駆動部の側面と平行となることにより、可動板の端面において静電力を受ける面積が大きくなる。それにより、静電力の利用効率が向上される。それにより、反射装置の省電力化を実現することができる。
固定部は、可動板を回動可能に支持する回動軸と、回動軸を回動可能に支持する固定支柱とを含んでもよい。
この場合、可動板が回動軸により回動可能に支持され、回動軸が固定支柱により回動可能に支持されていることにより、可動板を容易かつ円滑に傾斜させることができる。
本発明によれば、駆動部の複数の電極の少なくとも一つの電極に制御回路により電圧を印加することによって、可動板の傾斜角を高精度に制御可能でかつ傾斜角を大きくまたは小さくすることができる。また、可動板を傾斜させる駆動部が可動板上に存在しないので、製造の容易化および可動板の軽量化を図ることができる。さらに、可動板の全体を反射面として用いて光を反射および走査させることができることにより、光の利用率の向上を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態に係る反射装置について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る反射装置は、例えば2mm角のミラー部1、ミラー部1の一方の端面を固定する固定部2、ミラー部1を駆動する駆動部3、駆動部3を制御する駆動回路4およびメモリ5を備える。
ここで、固定部2により固定されているミラー部1の平面に対して垂直な軸をX軸とし、ミラー部1の平面内で直交する2軸をY軸およびZ軸とする。
ミラー部1は、図示しない光源からの光を反射させる反射面を有する。ミラー部1は、例えばシリコン(Si)からなる基板上にアルミニウム(Al)または金(Au)等からなる金属層を積層することにより形成される。
駆動部3は、例えば50μmの厚さを有する複数の電極3a〜3eの積層構造を有する。この電極間には、例えば20μmの厚さを有する例えば酸化シリコン(SiO2 )からなる絶縁層31がそれぞれ設けられている。
ここで、駆動部3は、ミラー部1の他方の端面に対して所定の間隔(例えば、5μm)を空けて設けられている。本実施の形態では、ミラー部1の高さが、駆動部3の電極3cの高さとほぼ同じになるように設定している。このミラー部1の位置を初期位置とする。
駆動回路4は、ミラー部1がYZ平面に対して所望のチルト角(傾斜角)傾斜するように駆動部3の複数の電極3a〜3eのうちいずれか1層または2層以上の電極に電圧を印加する。
駆動回路4により駆動部3の所定の電極に電圧が印加されると、印加された電極とミラー部1との間に静電力が発生する。それにより、ミラー部1は、駆動部3の電圧が印加された電極の方向に向かってZ軸の周りに傾斜する。このときのミラー部1のチルト角をθzとする。ミラー部1が傾斜することにより、図示しない光源からの光を1次元的に反射および走査することが可能となる。
このように、ミラー部1が一軸の周り(本例ではZ軸の周り)に傾斜する反射装置を1次元ミラーという。
メモリ5は、ミラー部1の複数のチルト角と、電圧を印加する駆動部3の1または複数の電極(以下、印加電極と略記する)との関係を記憶する。すなわち、メモリ5の上記関係から、駆動回路4は、所望のチルト角を得るために電圧を印加すべき電極を認識することが可能となる。
本実施の形態では、駆動回路4は、メモリ5が有する上記関係に基づいて駆動部3の電極に電圧を印加する。
図2は、図1の駆動回路4の構成を示す模式図である。
図2に示すように、駆動回路4は、直流電源41およびスイッチング素子4a〜4eを備える。
スイッチング素子4a〜4eは、直流電源41と駆動部3の電極3a〜3eとの間にそれぞれ接続されている。このような構成により、例えばスイッチング素子4eを介して駆動部3の電極3eに電圧を印加すると、ミラー部1は、電極3eの方向に向かって傾斜する。この場合において、初期位置を基準としたミラー部1のZ軸周りのチルト角をθz5とする。なお、初期状態では、スイッチング素子4a〜4eはオフとなっている。
なお、後の図3において詳述するが、電極3aに電圧を印加した場合のミラー部1のチルト角をθz1とし、電極3bに電圧を印加した場合のミラー部1のチルト角をθz2とし、電極3cに電圧を印加した場合のミラー部1のチルト角をθz3とし、電極3dに電圧を印加した場合のミラー部1のチルト角をθz4とする。この場合、ミラー部1のチルト角θz3を0°とし、チルト角θz1,θz2を正の角度とし、チルト角θz4,θz5を負の角度とする。
図2の固定部2と駆動部3との距離L1は、例えば2.005mmである。また、図2の駆動部3の長さDは例えば0.5mm、幅は2mmである。
ここで、ミラー部1のチルト角θzは、下記式(1)に示すように、三角関数により算出することができる。
θz=tan-1 (nt/L1) ・・・(1)
上式(1)において、tは、駆動部3の1つの電極の厚さ50μmと1つの絶縁層31の厚さ20μmとを足し合わせた長さであり、nは、ミラー部1の初期位置に相当する電極3cから印加電極までの電極の個数(電極3cを含まない)を示す。例えば、電極3eに電圧が印加される場合、nは2に相当する。
図3は、図1のメモリ5に記憶されているチルト角θzの具体例と駆動部3の印加電極との関係の一例を示す説明図である。
最初に、印加電極が1層の場合について説明する。図3に示すように、印加電極が電極3aである場合、ミラー部1のチルト角θz1は例えば4°となる。印加電極が電極3bである場合、ミラー部1のチルト角θz2は例えば2°となる。
また、印加電極が電極3cである場合、ミラー部1のチルト角θz3は例えば0°となる。印加電極が電極3dである場合、ミラー部1のチルト角θz4は例えば−2°となる。印加電極が電極3eである場合、ミラー部1のチルト角θz5は例えば−4°となる。
次に、印加電極が2層の場合について説明する。図3に示すように、印加電極が電極3a,3bである場合、ミラー部1のチルト角θzは、上記チルト角θz1とチルト角θz2との中間値である3°となる。印加電極が電極3b,3cである場合、ミラー部1のチルト角θzは、上記チルト角θz2とチルト角θz3との中間値である1°となる。
また、印加電極が電極3c,3dである場合、ミラー部1のチルト角θzは、上記チルト角θz3とチルト角θz4との中間値である−1°となる。印加電極が電極3d,3eである場合、ミラー部1のチルト角θzは、上記チルト角θz4とチルト角θz5との中間値である−3°となる。
このように、印加電極が2層であることにより、印加電極が1層である場合に比べ、チルト角の分解能を2倍にすることができる。
図4は、ミラー部1と固定部2との連結方法の一例を示す模式図である。図4(a)は、ミラー部1および固定部2の上面図であり、図4(b)は、ミラー部1および固定部2の側面図である。
図4(a)に示すように、ミラー部1は、例えばポリシリコン薄膜からなる柔軟な連結部材としてのヒンジ11により固定部2に連結される。それにより、図4(b)に示すように、ミラー部1は、容易に傾斜される。
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。
図5に示すように、本実施の形態に係る反射装置が上記第1の実施の形態に係る反射装置と異なる点は、ミラー部1の連結方法である。以下、詳細に説明する。
本実施の形態においては、Z軸に沿って2本の回動軸6aが、ミラー部1の両側の端面にそれぞれ回動可能に接続されている。2本の回動軸6aは、2つの固定支柱6にそれぞれ回動可能に設けられている。このような構成により、駆動回路4により駆動部3の所定の電極に電圧が印加された際に、ミラー部1を傾斜させることができる。
(第3の実施の形態)
図6は、第3の実施の形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。
図6に示すように、本実施の形態に係る反射装置が上記第1の実施の形態に係る反射装置と異なる点は、ミラー部1の形状が異なる点、ならびに駆動部3と同様の構成を有する駆動部7、および駆動回路4と同様の動作を行い、駆動部7の各電極に電圧を印加する駆動回路8が設けられている点である。以下、詳細に説明する。
本実施の形態においては、ミラー部1は、短片1aを有する。この短片1aは、ミラー部1と一体的に形成されている。なお、短片1aのZ軸方向の幅は、ミラー部1のZ軸方向の幅よりも小さい。
短片1aは、ミラー部1の中央部に設けられており、ミラー部1は、短片1aを介して固定部2に連結される。
また、駆動部3および駆動部7は、ミラー部1の端面に対して所定間隔を空けてかつZ軸方向に並ぶように配置される。
駆動部7は、電極7a〜7eおよび複数の絶縁層71を備え、その構造は駆動部3と同様である。また、駆動回路8は、駆動部7の電極7a〜7eにそれぞれ電圧を印加する。なお、駆動回路8の構成については後述する。
本実施の形態においては、駆動回路4および駆動回路8は、駆動部3および駆動部7の所定の電極にそれぞれ電圧を印加する。
駆動回路4および駆動回路8が駆動部3および駆動部7の異なる高さの電極に電圧を印加した場合、駆動部3および駆動部7の異なる高さの電極とミラー部1との間で静電力がそれぞれ発生する。それにより、ミラー部1は、Z軸の周りおよびY軸の周りに2次元的に傾斜する。したがって、本実施の形態に係る反射装置は、図示しない光源からの光を2次元的に反射および走査することが可能となる。
このように、ミラー部1が二軸の周り(本例ではZ軸およびY軸の周り)に傾斜される反射装置を2次元ミラーという。
なお、駆動部3および駆動部7の同じ高さの電極に電圧を印加することにより、本実施の形態の反射装置を1次元ミラーとして使用してもよい。
図7は、図6の駆動回路4および駆動回路8の構成を示す模式図である。
駆動回路4の構成は、上記第1の実施の形態の図2における駆動回路4の構成と同様であるので説明は省略する。
駆動回路8は、直流電源81およびスイッチング素子8a〜8eを備える。スイッチング素子8a〜8eは、直流電源81と駆動部7の電極7a〜7eとの間にそれぞれ接続されている。なお、初期状態においては、スイッチング素子8a〜8eはオフとなっている。
ここで、本実施の形態の反射装置におけるミラー部1の設定されたチルト角について説明する。
図8は、2次元ミラーにおけるチルト角と、駆動部3および駆動部7の印加電極との関係の一例を示す説明図である。
ミラー部1のY軸周りのチルト角をθyとし、Z軸周りのチルト角をθzとする。図8のチルト角θy1,θy3,θy5およびθz1〜θz5は、予め設定された角度値を有する。
図8に示すように、例えばY軸周りのチルト角がθy5でかつZ軸周りのチルト角がθz4となるように、ミラー部1を傾斜させる場合には、駆動部3の電極3eおよび駆動部7の電極7cに電圧を印加する。この場合、図7において、駆動回路4のスイッチング素子4eおよび駆動回路8のスイッチング素子8cがオンにされる。それにより、ミラー部1は、Y軸周りのチルト角がθy5でかつZ軸周りのチルト角がθz4となるように傾斜する。なお、図7においては、図面を容易化するため、ミラー部1のZ軸周りのチルト角θz4は図示していない。
ここで、ミラー部1のチルト角θyは、下記式(2)に示すように、三角関数により算出することができる。
θy=tan-1 (nt/L2) ・・・(2)
上式(2)において、tは、駆動部3の1つの電極の厚さ50μmと1つの絶縁層31の厚さ20μmとを足し合わせた長さであり、nは、ミラー部1の初期位置に相当する電極3cから駆動部3の印加電極までの電極の個数(電極3cを含まない)を示す。例えば、電極3eに電圧が印加される場合、nは2に相当する。また、L2は、図7の駆動部3の中心と駆動部7の中心との距離である。
(第4の実施の形態)
図9は、第4の実施の形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。
図9に示すように、本実施の形態に係る反射装置が上記第1の実施の形態に係る反射装置と異なる点は、ミラー部1の代わりにミラー部1bが設けられている点である。
本実施の形態においては、ミラー部1bは、中空の箱型筒状構造を有しており、ミラー部1bの光の反射面および駆動部3に対向する側の側面のそれぞれに直交する側の両側面は開口されている。ミラー部1bの光の反射面は、例えばアルミニウムまたは金等の金属からなる。中空の箱型筒状構造のミラー部1bは、半導体製造技術の応用で一般的に知られているMEMS(Micro Electro Mechanical System)を用いて製造される。
ミラー部1bを中空の箱型筒状構造とする利点について次図を参照しながら説明する。
図10は、図9のミラー部1bを傾斜させた状態を示す模式図である。なお、図10においては、参考のために上記第1の実施の形態におけるミラー部1の端面の面積がミラー部1bの端面の面積に等しい場合を想定したミラー部1を傾斜させた状態についても点線で図示している。
ここで、ミラー部1bを傾斜させる駆動力すなわち静電力の利用効率を向上するには、ミラー部1bの駆動部3に対向する側の端面(以下、対向端面と呼ぶ)1cが駆動部3の端面と平行となることが好ましい。以下、図面を参照しながら詳細に説明する。
図10に示すように、ミラー部1bおよびミラー部1が初期位置にある場合、すなわちチルト角が0°の場合には、ミラー部1bの対向端面1cおよびミラー部1の駆動部3に対向する側の端面(以下、対向端面と呼ぶ)1dは、駆動部3の端面に対して平行となる。
一方、ミラー部1bおよびミラー部1が静電力によりZ軸の周りに傾斜した場合には、中空構造を有するミラー部1bの対向端面1cは、駆動部3の端面に対して平行となるが、中空構造を有しないミラー部1の対向端面1dは、駆動部3の端面に対して平行とならない。
このように、ミラー部1bが中空の箱型筒状構造を有することにより、静電力によりミラー部1bが傾斜した場合に、ミラー部1bの対向端面1cが駆動部3の端面と平行となる。
それにより、ミラー部1bの対向端面1cにおいて駆動部3による静電力を受ける面積が大きくなり、静電力の利用効率が向上される。これにより、反射装置の省電力化を実現することができる。
ここで、図9に示すミラー部1bは中空構造を有するので、図1のミラー部1の厚さよりもミラー部1bの厚さは大きい。そのため、ミラー部1bの傾斜動作が円滑に行われにくい場合がある。
本実施の形態においては、ミラー部1bの傾斜動作が容易となるように対向端面1cの形状を以下のように形成する。
図11は、図9のミラー部1bの対向端面1cの形状を示す拡大図である。
図11(a)に示すように、ミラー部1bの対向端面1cの角度に沿ったミラー部1bの領域の厚さを薄くする。
また、図11(b)に示すように、ミラー部1bの対向端面1cの連結部に1または複数の切り欠き1eを設ける。
さらに、図11(c)に示すように、対向端面1cを有する対向片1fには、孔部1gが設けられている。ミラー部1bの平面上にコの字形状のヒンジ1hが設けられている。この場合、ヒンジ1hが対向片1fの孔部1gに係合することにより、対向片1fは、ミラー部1bに自由度を持ちながら拘束されている。
以上の図11(a)〜(c)に示す構成により、ミラー部1bの傾斜動作が円滑となり、対向端面1cが駆動部3の端面に対して確実に平行となる。それにより、ミラー部1bの対向端面1cにおいて駆動部3による静電力を受ける面積が大きくなり、静電力の利用効率がより向上される。
図12は、ミラー部1bの初期化処理を行う駆動回路4の構成を示す模式図である。
ミラー部1bの初期化処理とは、以下の処理のことである。すなわち、上記のように、ミラー部1bを中空構造とした場合、駆動回路4による非駆動時および異常時では、ミラー部1bがフリー状態となる場合があり、ミラー部1bの位置を特定することが困難な場合がある。ミラー部1bを初期位置に戻すための処理を初期化処理という。
図12に示すように、駆動回路4は、5つの直流電源41a〜41eを備える。この5つの直流電源41a〜41eは、駆動部3の電極3a〜3eにそれぞれ電圧を印加する。それにより、駆動部3の全ての電極3a〜3eに同時に異なる電圧を印加することができる。
本実施の形態では、ミラー部1bの初期位置に対応する電極3cに最も高い電圧V3を印加する。この場合、電極3aに印加する電圧をV1とし、電極3bに印加する電圧をV2とし、電極3cに印加する電圧をV3とし、電極3dに印加する電圧をV4とし、電極3eに印加する電圧をV5とすると、下記式(3)および下記式(4)の関係を満たす電圧が各電極に印加される。
V1<V2<V3 ・・・(3)
V5<V4<V3 ・・・(4)
このような構成により、駆動部3の電極3cにおける静電力が最も強くなる。それにより、ミラー部1bは電極3cに引き付けられ初期位置に戻される。
(第5の実施の形態)
図13は、第5の実施の形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。
図13に示すように、本実施の形態に係る反射装置が第4の実施の形態に係る反射装置と異なる点は、ミラー部1bの連結方法である。以下、詳細に説明する。
本実施の形態においては、Z軸に沿った2本の回動軸6a,6bが、中空構造を有するミラー部1bの両側の端面にそれぞれ回動可能に接続されている。2本の回動軸6a,6bは、2つの固定支柱6にそれぞれ回動可能に設けられている。
このような構成により、駆動回路4により駆動部3の所定の電極に電圧が印加された際に、ミラー部1bをZ軸周りで傾斜させることができる。
(上記各実施の形態に係る反射装置の効果)
上記各実施の形態においては、駆動部3の電極3a〜3eの少なくとも一つの電極に駆動回路4により電圧を印加することにより、ミラー部1,1bのチルト角を高精度に制御可能でかつチルト角を大きくまたは小さくすることができる。
また、ミラー部1,1bを傾斜させる駆動部3,7がミラー部1,1b上に存在しないので、製造の容易化およびミラー部1,1bの軽量化を図ることができる。また、ミラー部1,1bの全体を反射面として用いて光を反射および走査させることができる。それにより、光の利用率の向上を図ることができる。
さらに、ミラー部1,1bのチルト角と印加電極との関係を予め記憶したメモリ5を用いることにより、ミラー部1,1bのチルト角を検出する検出手段を設けることなく、駆動部3,7によりミラー部1,1bを傾斜させることができる。それにより、反射装置の小型化を図ることができる。
上記各実施の形態においては、ミラー部1,1bが可動板に相当し、駆動部3が第1の駆動部に相当し、駆動部7が第2の駆動部に相当し、電極3a〜3eが第1の電極に相当し、電極7a〜7eが第2の電極に相当し、駆動回路4,8が制御回路に相当し、ヒンジ11が連結部に相当し、対向端面1cが可動板の端面に相当する。
(他の実施形態)
なお、上記各実施の形態においては、駆動部3および駆動部7は、それぞれ5つの電極3a〜3eおよび電極7a〜7eを有するが、これに限定されるものではなく、5つ未満または6つ以上の電極を有してもよい。
また、駆動時において、電極3a〜3eおよび電極7a〜7eに印加する電圧は電極ごとに異なる電圧を印加してもよい。
さらに、第2および第5の実施の形態において、駆動部は複数設けてもよい。
(参考形態に係る反射装置)
以下、参考形態に係る反射装置について図面を参照しながら説明する。
この参考形態に係る反射装置は、上記各実施の形態に係る反射装置と異なり、ミラー駆動部により静電力を発生させ、発生された静電力によりミラー部1を傾斜させる。ミラー部1のチルト角を位置センサにより検出する。位置センサにより検出された検出値を演算部が読み取り、ミラー駆動部にフィードバックすることによって、ミラー部1を所望のチルト角となるように傾斜させるものである。以下、各参考形態について詳細に説明する。
(第1の参考形態)
図14は、第1の参考形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。
図14に示すように、本参考形態に係る反射装置が上記第1の実施の形態に係る反射装置と異なる点は、電極からなるミラー駆動部10が設けられている点、駆動回路4の代わりに演算部9が設けられている点、駆動部3の代わりに位置センサ11が設けられている点およびメモリ5が設けられていない点である。
本参考形態においては、ミラー駆動部10は、ミラー部1の下方に設けられている。
演算部9によりミラー駆動部10に電圧が印加されると、ミラー駆動部10とミラー部1との間で静電力が発生する。それにより、ミラー部1は、Z軸の周りに傾斜する。ミラー部1が傾斜することにより、図示しない光源からの光を1次元的に反射および走査することが可能となる。
位置センサ11は、例えば50μmの厚さを有する複数の電極11a〜11eの積層構造を有する。この電極間には、例えば20μmの厚さを有する例えば酸化シリコンからなる絶縁層12が設けられている。
ここで、位置センサ11は、ミラー部1の端面に対して所定の間隔(例えば、5μm)を空けて設けられている。本参考形態では、ミラー部1の高さが、位置センサ11の電極11aの高さとほぼ同じになるように設定している。このミラー部1の位置を初期位置とする。
演算部9は、ミラー部1を傾斜させるための駆動力に至らない程度の電圧を位置センサ11の各電極にそれぞれ同時に印加することにより、各電極とミラー部1との間の静電容量をそれぞれ検出する。
そして、演算部9は、検出した静電容量のうち、ミラー部1との間で最も大きい静電容量が発生した電極の位置と上記初期位置とに基づいてミラー部1のチルト角を算出する。
算出されたチルト角と所望のチルト角との間で誤差がある場合には、演算部9は、ミラー部1が所望のチルト角となるようにミラー駆動部10をフィードバック制御する。
(第2の参考形態)
図15は、第2の参考形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。
図15に示すように、本参考形態に係る反射装置が上記第1の参考形態に係る反射装置と異なる点は、ミラー部1の連結方法が異なる点およびミラー駆動部10の代わりに電極からなる2つのミラー駆動部10a,10bが設けられている点である。なお、ミラー駆動部10a,10bは、上記第1の参考形態のミラー駆動部10と同様の動作を行う。以下、詳細に説明する。
本参考形態においては、Z軸に沿った2本の回動軸6aが、ミラー部1の両側の端面にそれぞれ回動可能に接続されている。2本の回動軸6aは、2つの固定支柱6にそれぞれ回動可能に設けられている。
ミラー駆動部10aおよびミラー駆動部10bは、ミラー部1の下方にY軸方向に並ぶように設けられている。なお、ミラー駆動部10aは、位置センサ11側に設けられている。
このような構成により、演算部9によりミラー駆動部10aまたはミラー駆動部10bに電圧が印加されることによって、ミラー部1をZ軸の周りに傾斜させることができる。
なお、演算部9によりミラー駆動部10aに電圧が印加された際には、ミラー部1は、一端側がミラー駆動部10aに近づくように傾斜され、演算部9によりミラー駆動部10bに電圧が印加された際には、ミラー部1は、他端側がミラー駆動部10bに近づくように傾斜される。
演算部9は、ミラー部1を傾斜させるための駆動力に至らない程度の電圧を位置センサ11の各電極にそれぞれ同時に印加することにより、各電極とミラー部1との間の静電容量をそれぞれ検出する。
そして、演算部9は、検出した静電容量のうち、ミラー部1との間で最も大きい静電容量が発生した電極の位置と上記初期位置とに基づいてミラー部1のチルト角を算出する。
算出されたチルト角と所望のチルト角との間で誤差がある場合には、演算部9は、ミラー部1が所望のチルト角となるようにミラー駆動部10a,10bをフィードバック制御する。
(第3の参考形態)
図16は、第3の参考形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。
図16に示すように、本参考形態に係る反射装置が上記第1の参考形態に係る反射装置と異なる点は、ミラー部1の形状が異なる点、位置センサ11と同様の構成を有する位置センサ13が設けられている点およびミラー駆動部10の代わりにミラー駆動部10a,10bが設けられている点である。
ミラー部1は、上記第3の実施の形態に係る反射装置のミラー部1の形状と同じであるので説明を省略する。
位置センサ11および位置センサ13は、固定部2と反対側の位置にミラー部1の端面に対して所定の間隔を空けてそれぞれ配置されている。
また、ミラー駆動部10aおよびミラー駆動部10bは、ミラー部1の下方にZ軸方向に並ぶように設けられている。
このような構成により、演算部9によりミラー駆動部10aまたはミラー駆動部10bに電圧が印加されることによって、ミラー部1をY軸の周りに傾斜させることができる。
また、演算部9によりミラー駆動部10aおよびミラー駆動部10bにそれぞれ電圧が印加されることによって、ミラー部1をZ軸の周りに傾斜させることができる。
演算部9は、ミラー部1を傾斜させるための駆動力に至らない程度の電圧を位置センサ11,13の各電極にそれぞれ同時に印加することにより、各電極とミラー部1との間の静電容量をそれぞれ検出する。
そして、演算部9は、検出した静電容量のうち、ミラー部1との間で最も大きい静電容量が発生した電極の位置と上記初期位置とに基づいてミラー部1のチルト角を算出する。
算出されたチルト角と所望のチルト角との間で誤差がある場合には、演算部9は、ミラー部1が所望のチルト角となるようにミラー駆動部10a,10bをフィードバック制御する。
(第4の参考形態)
図17は、第4の参考形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。
図17に示すように、本参考形態に係る反射装置が上記第1の参考形態に係る反射装置と異なる点は、ミラー部1の代わりにミラー部1bが設けられている点である。
ミラー部1bは、上記第4の実施の形態に係る反射装置のミラー部1bの形状と同じであるので説明を省略する。
本参考形態においては、ミラー部1bが中空の箱型構造を有することにより、静電力によりミラー部1bが傾斜した場合に、ミラー部1bの対向端面1cが位置センサ11の端面と平行となる。それにより、位置センサ11による静電容量の検出がより正確に行われる。
演算部9は、ミラー部1bを傾斜させるための駆動力に至らない程度の電圧を位置センサ11の各電極にそれぞれ同時に印加することにより、各電極とミラー部1bとの間の静電容量をそれぞれ検出する。
そして、演算部9は、検出した静電容量のうち、ミラー部1bとの間で最も大きい静電容量が発生した電極の位置と上記初期位置とに基づいてミラー部1bのチルト角を算出する。
算出されたチルト角と所望のチルト角との間で誤差がある場合には、演算部9は、ミラー部1bが所望のチルト角となるようにミラー駆動部10をフィードバック制御する。
(上記各参考形態に係る反射装置の効果)
上記各参考形態においては、ミラー部1,1bを傾斜させる駆動部10,10a,10bおよびミラー部1,1bの傾斜角度を検出する位置センサ11,13がミラー部1,1b上に存在しないので、製造の容易化およびミラー部1,1bの軽量化を図ることができる。また、ミラー部1,1bの全体を反射面として用いて光を反射および走査させることができる。それにより、光の利用率の向上を図ることができるとともに、上記フィードバック制御によりチルト角を高精度に設定することが可能となる。
(他の参考形態)
なお、上記第1、第2および第4の参考形態においては、一つの位置センサが設けられているが、これに限定されるものではなく、より正確な静電容量を検出するために2つ以上の位置センサを設けてもよい。
本発明は、光の反射および非反射を行うためのプロジェクタとして、ならびに光の走査を行うための光走査装置として利用することができる。
第1の実施の形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。 図1の駆動回路の構成を示す模式図である。 図1のメモリに記憶されているチルト角の具体例と駆動部の印加電極との関係の一例を示す説明図である。 ミラー部と固定部との固定方法の一例を示す模式図である。 第2の実施の形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。 第3の実施の形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。 図6の駆動回路および駆動回路の構成を示す模式図である。 2次元ミラーにおけるチルト角と、駆動部および駆動部の印加電極との関係の一例を示す説明図である。 第4の実施の形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。 図9のミラー部を傾斜させた状態を示す模式図である。 図9のミラー部の対向端面の形状を示す拡大図である。 ミラー部の初期化処理を行う駆動回路の構成を示す模式図である。 第5の実施の形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。 第1の参考形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。 第2の参考形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。 第3の参考形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。 第4の参考形態に係る反射装置の構成を示す模式図である。
符号の説明
1,1b ミラー部
1a 短片
1c,1d 対向端面
1e 切り欠き
1f 対向片
1g 孔部
1h,11 ヒンジ
2 固定部
3,7 駆動部
3a〜3e,7a〜7e 電極
4,8 駆動回路
4a〜4e,8a〜8e スイッチング素子
5 メモリ
6 固定支柱
6a,6b 回動軸
9 演算部
10,10a,10b ミラー駆動部
11,13 位置センサ
11a〜11e,13a〜13e 電極
12,14 絶縁層
31,71 絶縁層
41,41a〜41e,81 直流電源

Claims (10)

  1. 光を反射する反射面を有する可動板と、
    前記可動板を傾斜可能に支持する固定部と、
    前記可動板の端面に対向するように配置された少なくとも一つの駆動部と、
    前記駆動部を制御する制御回路とを備え、
    前記駆動部は、積層された複数の電極を含み、
    前記複数の電極間には絶縁層がそれぞれ介挿され、
    前記制御回路は、前記駆動部の前記複数の電極のうち少なくとも一つの電極に選択的に電圧を印加することにより、電圧が印加された前記電極と前記可動板の前記端面との間に静電力を発生させることを特徴とする反射装置。
  2. 光を反射する反射面を有する可動板と、
    前記可動板を傾斜可能に支持する固定部と、
    前記可動板の端面に対向するように配置された第1および第2の駆動部と、
    前記駆動部を制御する制御回路とを備え、
    前記第1の駆動部は、積層された複数の第1の電極をそれぞれ含み、
    前記第2の駆動部は、積層された複数の第2の電極をそれぞれ含み、
    前記複数の第1および第2の電極間には絶縁層がそれぞれ介挿され、
    前記制御回路は、前記第1の駆動部の前記複数の第1の電極のうち少なくとも一つの電極に選択的に電圧を印加するとともに、前記第2の駆動部の前記複数の第2の電極のうち、少なくとも一つの電極に選択的に電圧を印加することにより、電圧が印加された前記第1および第2の電極と、前記可動板の前記端面との間に静電力を発生させることを特徴とする反射装置。
  3. 前記制御回路は、前記駆動部の複数の電極のうち2つの電極に電圧を印加することを特徴とする請求項1記載の反射装置。
  4. 前記制御回路は、初期状態で前記駆動部の複数の電極のうち少なくとも2つの電極に電圧を印加することを特徴とする請求項1または3記載の反射装置。
  5. 前記制御回路は、前記第1の駆動部の複数の第1の電極のうち2つの電極および前記第2の駆動部の複数の第2の電極のうち少なくとも1つの電極に電圧を印加することを特徴とする請求項2記載の反射装置。
  6. 前記制御回路は、前記第2の駆動部の複数の第2の電極のうち2つの電極および前記第1の駆動部の複数の第1の電極のうち少なくとも1つの電極に電圧を印加することを特徴とする請求項2記載の反射装置。
  7. 前記制御回路は、初期状態で前記第1の駆動部の複数の第1の電極のうち少なくとも2つの電極に電圧を印加し、前記第2の駆動部の複数の第2の電極のうち少なくとも2つの電極に電圧を印加することを特徴とする請求項2、5または6記載の反射装置。
  8. 前記可動板は、一または複数の連結部により前記固定部に連結されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の反射装置。
  9. 前記可動板は、中空構造を有する直方体からなり、
    前記直方体は、前記駆動部の側面に対向する端面を有し、
    前記直方体の傾斜に伴って前記端面が前記駆動部の前記側面に平行な状態を維持するように前記直方体が変形可能に形成されたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の反射装置。
  10. 前記固定部は、前記可動板を回動可能に支持する回動軸と、前記回動軸を回動可能に支持する固定支柱とを含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の反射装置。
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