JP2001118447A - 防苔・防黴碍子 - Google Patents

防苔・防黴碍子

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JP2001118447A
JP2001118447A JP29902699A JP29902699A JP2001118447A JP 2001118447 A JP2001118447 A JP 2001118447A JP 29902699 A JP29902699 A JP 29902699A JP 29902699 A JP29902699 A JP 29902699A JP 2001118447 A JP2001118447 A JP 2001118447A
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insulator
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fungicide
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JP29902699A
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Hiroyuki Shinokubo
弘行 篠窪
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NGK Insulators Ltd
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NGK Insulators Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】碍子本体の絶縁抵抗や耐トラッキング・エロー
ジョン性等の電気的特性を低下させることなく、また碍
子表面に保水層や汚損層を形成させることなく、碍子表
面における苔や黴の生育を有効に防止できる防苔・防黴
碍子を提供する。 【解決手段】防苔・防黴剤を含有させた塗料を碍子本体
の表面に塗布して硬化させ、硬質の防苔・防黴表面層を
形成する。塗料は汚損物の付着しにくいフッ素系または
シリコーン系の塗料が好ましく、防苔・防黴表面層は透
明で平滑であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に苔や黴が生
えることを防止した防苔・防黴碍子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電線その他の電路を絶縁支持する従来の
碍子の多くは磁器製であり、表面がガラス質の釉薬層に
より覆われているため、苔や黴が生えるおそれは比較的
少ないのであるが、高温多湿の自然環境下においてはま
れに苔や黴が生えることがある。また、軽量化を目的と
して開発されたポリマー製の碍子の場合には、磁器製の
碍子よりも苔や黴が生え易い傾向がある。このような異
物が碍子表面に付着すると、外観が悪くなるだけではな
く耐トラッキング・エロージョン性が低下し、碍子本来
の絶縁性能を低下させるおそれがある。
【0003】そこで特にポリマー製の碍子を対象とし
て、苔や黴の生育を防止する技術が開発されており、例
えば特開平9−176495号公報には、防苔・防黴剤
を練り混んだポリマーにより碍子を製造することや、防
苔・防黴剤を練り混んだグリースをポリマー製の碍子の
表面に塗布することが提案されている。
【0004】この先行発明では、防苔・防黴剤として有
機系、無機系の広範な組成物が用いられている。しかし
このような防苔・防黴剤を碍子本体を構成するポリマー
中に均一に分散させたとしても、表面層に分散している
ごく一部の防苔・防黴剤が有効に作用するのみであり、
内部に練り混まれた大部分の防苔・防黴剤は抗菌効果を
発揮することはない。従ってこの方法では、所定の防苔
・防黴効果を発揮させることができる量の防苔・防黴剤
を表面層に分散させるためには、かなり多量の防苔・防
黴剤をポリマー中に混入させる必要が生じることとな
り、それによって碍子本体の絶縁抵抗や耐トラッキング
・エロージョン性が低下し、また吸湿性が増加したり機
械的強度が低下することが予想される。
【0005】また特開平9−176495号公報におい
ては、防苔・防黴剤を練り混んだグリースをポリマー製
の碍子の表面に塗布する方法も提案されている。しか
し、グリースには油分があり粘性があるため、グリース
に取り込まれた汚損物によって碍子表面に保水層や汚損
層が形成され、降雨等の湿潤時にフラッシオーバに至る
危険性がある。またその際に発生したアークが碍子本体
側にもぐると、磁器製の碍子であっても破壊に至るおそ
れがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、碍子本体の絶縁抵抗や耐トラッキン
グ・エロージョン性等の電気的特性を低下させることな
く、また碍子表面に保水層や汚損層を形成させることな
く、碍子表面における苔や黴の生育を有効に防止できる
防苔・防黴碍子を提供するためになされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の防苔・防黴碍子は、防苔・防黴剤
を含有させた塗料を碍子本体の表面に塗布して硬化さ
せ、硬質の防苔・防黴表面層を形成したことを特徴とす
るものである。なお、防苔・防黴剤が抗菌性金属を有効
成分とする無機防苔・防黴剤であることが好ましい。ま
た、塗料が汚損物の付着しにくいフッ素系またはシリコ
ーン系の塗料であることが好ましく、防苔・防黴表面層
が透明で平滑なものであることが好ましい。碍子本体は
磁器、ポリマーのほかガラス、FRP等どのような材料
からなるものでもよい。
【0008】本発明の防苔・防黴碍子は、防苔・防黴剤
を含有させた塗料を碍子本体の表面に塗布して硬化さ
せ、硬質の防苔・防黴表面層を形成したものであるか
ら、碍子本体に防苔・防黴剤を練り込む必要はない。こ
のため碍子本体が本来持つ電気的特性を低下させるおそ
れがないうえ、碍子本体の材質としては従来から用いら
れているエポキシ樹脂、エチレンプロピレンゴム、シリ
コーンゴム、ガラス、磁器等の任意の材質を選択するこ
とができる。また防苔・防黴剤を碍子の表面のみに分布
させることができるから、少量の防苔・防黴剤で優れた
効果を上げることができ、安価に製造することができ
る。しかも防苔・防黴表面層は硬質であるから汚損物が
付着しにくく、碍子表面に保水層や汚損層が形成される
こともない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施形態
を説明する。上記したように、本発明では任意の材質か
らなる碍子本体の表面に、防苔・防黴剤を含有させた塗
料を塗布して硬化させる。防苔・防黴剤の種類は特に限
定されるものではなく、従来から知られている有機系防
苔・防黴剤、無機系防苔・防黴剤のいずれを使用するこ
ともできる。しかし碍子は長期間にわたり使用されるも
のであるから、長期安定性の点から、銅、亜鉛、銀、カ
ルシウム等の抗菌性金属を有効成分とする無機防苔・防
黴剤を用いることが好ましい。これらの抗菌性金属は、
硫酸銅、塩化亜鉛、酸化カルシウム、酸化銀等の金属化
合物の粉末として用いられる。銀をゼオライトに担持さ
せたり、溶解性ガラス中に含有させたものの粉末を用い
てもよい。
【0010】塗料としては、碍子本体に対する接着強度
が大きく、しかも高温を加えずに硬化させることがで
き、硬化後は硬質の防苔・防黴表面層を形成できるもの
が望ましい。また、汚損物の付着を抑制できるものであ
ることが好ましく、更にできれば外観を考慮して透明で
平滑な防苔・防黴表面層を形成できるものが望ましい。
これらの要求を満たす塗料としては、フッ素系またはシ
リコーン系の塗料を上げることができる。
【0011】フッ素系の塗料としては、例えば関西ペイ
ント株式会社から発売されているセラミック変性フッ素
樹脂塗料や、ダイキン工業株式会社から発売されている
常温硬化型のフッ素樹脂塗料等を用いることができる。
前者はフッ素樹脂成分中に少量のセラミック粉末を混入
することにより耐久性と防汚性を高めた塗料であり、適
度の親水性を持たせることによって雨水による汚損物の
洗い流し効果を狙ったものである。その鉛筆硬度(JI
SK5400.8.4による)は4Hである。また後者
は四フッ化エチレンを原料とする耐候性、防汚性の塗料
であり、常温硬化型であるにもかかわらず鉛筆硬度は2
Hであり、はっ水性のある硬質被膜を形成することがで
きる。
【0012】シリコーン系の塗料としては、例えば松下
電工株式会社から発売されている常温硬化型のはっ水性
シリコーン塗料を用いることができる。これはシリコー
ンの被膜により優れたはっ水性と防汚性を持たせた塗料
であり、鉛筆硬度が3Hの極めて硬質の被膜を形成する
ことができる。
【0013】前記した防苔・防黴剤は粉末としてこれら
の塗料中に混入される。その混入率は重量比で10%以
下とする。過剰な防苔・防黴剤の使用は不経済であるう
え、防苔・防黴剤が過剰となると塗料の特性が損なわ
れ、安定した防苔・防黴表面層を形成できなくなるため
である。混入率の下限は求められる防苔・防黴効果によ
り自然に決定されるものであるが、その効果は使用する
防苔・防黴剤によって異なるため、一概には限定できな
い。しかし多くの無機防苔・防黴剤の場合、1ppm%
以上とすることが好ましい。
【0014】防苔・防黴剤が混入された塗料は、碍子本
体の表面に塗布され硬化される。塗布に際しては、各塗
料ごとに定められたプライマー処理を行うことが好まし
い。常温硬化型の塗料は既設の碍子にも容易に適用する
ことができる。しかし碍子の製造工程で塗布、硬化させ
る場合には、碍子本体の材質に応じた条件で加熱硬化さ
せることも容易である。その結果、碍子本体の持つ電気
的特性を全く損なうことなく、碍子本体の表面に硬質の
防苔・防黴表面層を形成することができる。この防苔・
防黴表面層は硬質であるから汚損物が付着しにくく、碍
子表面に保水層や汚損層が形成されることもない。また
苔や黴の生育を長期間にわたり抑制することができるの
で、苔や黴による耐トラッキング・エロージョン性の低
下や、絶縁性能の低下を防止することができる。以下に
本発明の実施例を示す。
【0015】
【実施例】(実施例1)関西ペイント株式会社から「セ
ラフッソ」の商品名で発売されているセラミック変性フ
ッ素樹脂塗料中に、防苔・防黴剤としてCuCl2 の粉
末(平均粒径5μm)を0.1重量%混合し、均一に攪
拌した。この塗料をシンナーで希釈して磁器製碍子の表
面にスプレーし、常温で硬化させて平均厚さが10μm
の硬質の防苔・防黴表面層を形成した。
【0016】またJIS−Z2911のカビ抵抗性試験
を行うために、碍子と同一原料から製造された磁器タイ
ルの表面にも同様にスプレーし、常温で硬化させて厚さ
が15μmの防苔・防黴表面層を有する試験片を作成し
た。さらに比較のために、防苔・防黴剤を含まない上記
セラミック変性フッ素樹脂塗料のみを磁器タイルの表面
にスプレーし、常温で硬化させて平均厚さが10μmの
表面層を有する試験片を作成した。
【0017】これらの試験片を用いてJIS−Z291
1のカビ抵抗性試験を行った。すなわち、このJISに
定められた5種類の菌の胞子を各試験片の表面に接種し
たうえ、温度28℃、相対湿度が95%の試験室内に4
週間曝露した。その結果、防苔・防黴表面層のない試験
片には菌糸の発育が認められたが、防苔・防黴表面層が
形成された試験片には菌糸の発育は全く認められなかっ
た。
【0018】(実施例2)松下電工株式会社から「フレ
ッセラ」の商品名で発売されている常温硬化型のはっ水
性シリコーン塗料中に、防苔・防黴剤として銀含有ゼオ
ライトの粉末(粒径10μm)を0.01重量%混合
し、均一に攪拌した。この塗料をシンナーで希釈してエ
ポキシ樹脂製碍子の表面にスプレーし、常温で硬化させ
て厚さが10〜20μmの硬質の防苔・防黴表面層を形
成した。
【0019】また実施例1と同様に、碍子と同一素材か
らなる試験片の表面にも防苔・防黴剤を含む上記塗料と
防苔・防黴剤を含まない上記塗料とをスプレーし乾燥さ
せて2種類の試験片を作成した。そしてJIS−Z29
11のカビ抵抗性試験を行ったところ、防苔・防黴表面
層のない試験片には菌糸の発育が認められたが、防苔・
防黴表面層が形成された試験片には菌糸の発育は全く認
められなかった。
【0020】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明防苔・防
黴碍子は防苔・防黴剤を含有させた塗料を碍子本体の表
面に塗布して硬化させ、硬質の防苔・防黴表面層を形成
したものであるから、碍子本体の持つ電気的特性を全く
損なうことなく、碍子本体の表面における苔や黴の生育
を防止することができる。この防苔・防黴表面層は硬質
であるから汚損物が付着しにくく、碍子表面に保水層や
汚損層が形成されることもない。更に本発明は碍子本体
の材質にかかわらず実施することができ、既設の碍子に
も適用できる利点もある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防苔・防黴剤を含有させた塗料を碍子本
    体の表面に塗布して硬化させ、硬質の防苔・防黴表面層
    を形成したことを特徴とする防苔・防黴碍子。
  2. 【請求項2】 防苔・防黴剤が抗菌性金属を有効成分と
    する無機防苔・防黴剤である請求項1記載の防苔・防黴
    碍子。
  3. 【請求項3】 塗料が汚損物の付着しにくいフッ素系ま
    たはシリコーン系の塗料である請求項1記載の防苔・防
    黴碍子。
  4. 【請求項4】 防苔・防黴表面層が透明で平滑なもので
    ある請求項1記載の防苔・防黴碍子。
JP29902699A 1999-10-21 1999-10-21 防苔・防黴碍子 Withdrawn JP2001118447A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010103101A (ja) * 2008-09-29 2010-05-06 Ngk Insulators Ltd 耐汚損がいし
CN113817409A (zh) * 2021-10-28 2021-12-21 广东电网有限责任公司 一种防苔涂料及其制备方法

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A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070109