JP2001117278A - 多色用トナー - Google Patents
多色用トナーInfo
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Abstract
が得られる多色用トナーを提供する。 【解決手段】 多色用トナーは、結着樹脂と、シアン、
マゼンタ、イエローの各着色剤としてC.I.Pig.
B−15、C.I.Pig.R−122、C.I.Pi
g.Y−74とを含み、トナー全体に対する各色の着色
剤の配合率をそれぞれB,R,Y(%)としたとき、
1.05≦R/B≦1.50かつ0.70≦Y/B≦
0.95を満たす。また、2≦B≦12、2≦R≦1
2、2≦Y≦12を満たす。このような多色用トナーを
用い電子写真法で形成した多色画像は、マゼンタ曲線S
M1の400〜500nmの反射率が40%程度で色再
現性が高く、イエロー曲線SY1の500nm付近の傾
きが鋭く彩度が高く、色再現幅が広い。
Description
画像形成に用いられる多色(フルカラー)用トナーに関
する。
えば米国特許第2297691号、特公昭42−239
10号および特公昭43−24748号の公報に記載さ
れており、一般に、光導電物質を含む感光層が形成され
た感光体上に露光などの手法によって形成すべき画像の
静電潜像を形成し、該静電潜像をトナーで現像し、トナ
ー像を必要に応じて記録紙に転写した後、加熱、加圧あ
るいは溶剤蒸気などによって定着し、このようにして画
像を形成する。トナーは、画像を形成し記録するために
用いられる。
法が、近年、実用化されている。たとえば、分光された
光で感光体を露光して静電潜像を形成し、該静電潜像を
各色のトナーで現像してカラー画像が形成される。ま
た、各色の画像を重ね合わせてフルカラー画像が形成さ
れる。このようなカラーおよびフルカラー画像を形成す
るために用いられるトナーは、結着樹脂中に各色の染料
や顔料などの着色剤を分散して構成される。
は、白黒画像を形成するために用いられる黒色トナーと
同様の、摩擦帯電性に優れ、温湿度などの環境に影響さ
れにくく、劣化が少ないことに加えて、色再現性に優れ
た画像を得るために光や熱に対して堅牢で、放置による
退色がないことが要求される。
する分散性やその色再現性は、各着色剤に特有であるの
で、カラーおよびフルカラー用トナーの性質は着色剤の
種類、量および分散性などによって大きく異なる。ま
た、フルカラー画像は各色のトナーでの繰返し現像によ
る画像を重ね合わせて形成するので、フルカラー用トナ
ーにおいては、単色画像の分光反射特性および分光透過
特性を考慮する必要がある。しかしながら、フルカラー
用トナーにおいて上述した要求を充分に満たす条件は未
だ選定されていない。たとえば特開平2−5073号公
報では着色剤の種類を選定しているけれども、該公報で
も充分に高い彩度を有し、色再現性に優れたフルカラー
画像を得ることはできない。
性に優れた多色画像が得られる多色用トナーを提供する
ことである。
シアン、マゼンタおよびイエローの各着色剤とを含有す
る多色用トナーにおいて、シアン着色剤はC.I.Pi
g.B−15であり、マゼンタ着色剤はC.I.Pi
g.R−122であり、イエロー着色剤はC.I.Pi
g.Y−74であり、トナー全体に対するシアン、マゼ
ンタおよびイエローの各着色剤の配合率をそれぞれB,
R,Y(%)としたとき、1.05≦R/B≦1.50
かつ0.70≦Y/B≦0.95を満たすことを特徴と
する多色用トナーである。
イエローの各着色剤の種類および配合率の関係を上述し
たように最適化したので、このような多色用トナーを用
いた電子写真法によって、高い彩度を有し、色再現性に
優れた多色画像を形成することができる。
B≦12を満たすことを特徴とする。
述したように最適化したので、シアンに関してさらに高
い彩度を有し、色再現性に優れた多色画像を形成するこ
とができる。
R≦12を満たすことを特徴とする。
述したように最適化したので、マゼンタに関してさらに
高い彩度を有し、色再現性に優れた多色画像を形成する
ことができる。
Y≦12を満たすことを特徴とする。
述したように最適化したので、イエローに関してさらに
高い彩度を有し、色再現性に優れた多色画像を形成する
ことができる。
B≦12を満たし、前記配合率R(%)は2≦R≦12
を満たし、前記配合率Y(%)は2≦Y≦12を満たす
ことを特徴とする。
範囲を上述したように最適化したので、シアン、マゼン
タおよびイエローに関してさらに高い彩度を有し、色再
現性に優れた多色画像を形成することができる。
三原色の単色画像の分光反射特性が重要である。理想的
な分光反射特性は、各色の反射波長領域における反射率
が100%に近く、吸収波長領域における反射率が0
(零)に近いものであり、たとえばシアンの場合、40
0nm〜600nmの反射波長領域の反射率は100%
に近く、600nm〜700nmの吸収波長領域の反射
率は0に近いほど理想的である。画像に光を当てると入
射光の一部は吸収され、残りは反射される。人間の目は
この反射光を受光して色を識別するため、ある色の反射
波長領域の反射率が低い、つまりトナー層で充分に光が
反射されなければ、その色の色再現性は低くなる。ま
た、ある色の吸収波長領域の反射率が高い、つまりトナ
ー層で充分に光が吸収されなければ、異なる波長の光が
反射されて混色し、彩度が低下してその色の色再現性は
低くなる。
Pig.B−15を用い、マゼンタ着色剤としてC.
I.Pig.R−122を用い、イエロー着色剤として
C.I.Pig.Y−74を用いているが、これらの着
色剤によって形成される画像は上述の理想の分光反射特
性に近い特性が得られるものである。
透過特性が重要である。多色画像は各色のトナーの重ね
合わせによって得られ、多色画像で高い色再現性を得る
ためには原稿の発色にどれだけ近付けられるかが課題と
なる。各色のトナーの重ね合わせによって得られる多色
画像は、上層のトナー層で反射した光と上層を透過して
下層のトナー層で反射した光との重ね合わせによって得
られるために、分光透過特性が重要となる。たとえばシ
アンの場合、400nm〜600nmの透過波長領域の
透過率が100%に近く、600nm〜700nmの吸
収波長領域の透過率が0に近いほど理想の分光透過特性
であり、優れた色再現性が得られる。
色の彩度を低下させずに高い色再現性を有する画像を得
るためには、各色の画像において分光透過特性の吸収波
長領域の透過率を同等にする必要があり、このためには
理想の分光特性に近い分光特性の画像が形成でき、充分
な分散性を有する着色剤を選定し、かつ各着色剤の配合
率を特定する必要がある。各着色剤の配合率を特定しな
かった場合、たとえばある色Aの画像の吸収波長領域の
透過率を他の色の画像と同等とするために、色Aの画像
の透過率が他の色の画像の透過率よりも高ければ、色A
のトナー層厚を厚くする必要があり、これによって透過
波長領域の透過率が低下し、色再現性が低下したり失わ
れたりして、画像形成中の各色のトナーの消費量が異な
るなどの弊害が生じる。
マゼンタおよびイエローの各着色剤の配合率をそれぞれ
B,R,Y(%)としたとき、1.05≦R/B≦1.
50かつ0.70≦Y/B≦0.95を満たすように
し、さらに好ましくは2≦B≦12、2≦R≦12およ
び2≦Y≦12のうちのいずれかあるいはすべてを満た
すようにしたので、優れた色再現性の画像を形成するこ
とができる。
は、公知の樹脂を含む広い範囲から選択することができ
る。たとえば、ポリスチレンやスチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体などのスチレン系樹脂、塩化ビニル樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、およびポリビニルブチラール樹
脂が挙げられ、これらの樹脂のうちのいずれかが単独で
あるいは2種類以上の樹脂が併用して用いられる。本発
明では、特に、無色透明の樹脂、たとえばスチレン系樹
脂、ポリエステル樹脂、およびポリウレタン樹脂を用い
ることが好ましい。これは、結着樹脂の透過性が低いこ
とによって各色のトナーによる画像の分光透過領域の透
過率が低下して、彩度が低下するからである。
色の着色剤以外の添加剤、たとえば帯電制御剤を含んで
も構わない。本発明のトナーに用いる電荷制御剤は、ト
ナーの摩擦帯電性を制御することを目的として添加され
る。電荷制御剤には、トナーの帯電特性に応じた正電荷
制御剤と負電荷制御剤とがある。正電荷制御剤は塩基性
窒素原子を有する有機化合物で実現され、たとえば塩基
性染料、第4級アンモニウム塩、アミノピリン、ピリミ
ジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン類、
およびニグロシンベースが挙げられる。また負電荷制御
剤は、たとえばオイルブラックやスピロンブラックなど
の油溶性染料、含金属アゾ染料、ナフテン酸金属塩、ア
ルキルサリチル酸の金属塩、脂肪酸石鹸、および樹脂酸
石鹸が挙げられる。電荷制御剤の好ましい添加量は、結
着樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部であ
り、さらに好ましくは0.5〜8重量部である。上述し
た材料のうち、特にカラートナーに対しては、無色の第
4級アンモニウム塩やアルキルサリチル酸の金属塩を用
いることが好ましい。ただし、電荷制御剤は必須ではな
い。
量%と、下記のシアン、マゼンタおよびイエローの着色
剤のうちから選ばれる着色剤4重量%とを、ヘンシェル
ミキサーで混合した後、二軸混練機を用いて溶融混練し
た。この混練物をジェット式粉砕機によって粉砕した
後、分級して平均粒子径が8μmのトナーを作製した。
なお、ここではトナー全体に対する各着色剤の配合率は
4%である。また、各着色剤としては、一次平均粒子径
が0.2μm以下のもの、特に0.15μm以下のもの
を使用した。結着樹脂としてはポリエステル樹脂を用
い、帯電制御剤としてはアルキルサリチル酸の金属塩を
用いた。 着色剤 シアン :C.I.Pig.B−15 マゼンタ:C.I.Pig.R−122 C.I.Pig.R−57 イエロー:C.I.Pig.Y−74 C.I.Pig.Y−180
5重量%と、フェライトキャリア96.5重量%とを、
ナウターミキサーを用いて混合して現像剤を調整した。
この現像剤を用い、シャープ株式会社製 電子写真プリ
ンタJX−8000によって未定着複写画像を形成し、
外部の定着器によって定着して評価サンプルを作製し
た。なお、反射率への影響を考慮して、定着はオイルを
塗布せずに行った。
分光光度計U−3300を用い、作製した評価サンプル
の分光反射特性を測定した。また色再現幅を評価した。
表1に、作製した評価サンプルに用いたトナーの着色剤
の組合せと、各組合せにおける色再現幅の評価結果とを
示す。図1〜図4は、実施例1および比較例1〜3の評
価サンプルの分光反射特性を示すグラフである。
では、マゼンタ曲線SM2の400nm〜500nmの
反射率が20%程度で色再現性が低く、またイエロー曲
線SY2の500nm付近の傾きが鈍く、彩度が低かっ
た。さらに、表1から色再現幅が狭かった。図3に示さ
れる比較例2の着色剤の組合せでは、マゼンタ曲線SM
3の400nm〜500nmの反射率は40%程度で色
再現性は充分であったが、イエロー曲線SY3の500
nm付近の傾きが鈍く、彩度が低かった。さらに、表1
から色再現幅が狭かった。図4に示される比較例3の着
色剤の組合せでは、イエロー曲線SY4の500nm付
近の傾きは鋭く、彩度が高かったが、マゼンタ曲線SM
4の400nm〜500nmの反射率が20%程度で色
再現性が低かった。さらに、表1から色再現幅が不充分
であった。
では、マゼンタ曲線SM1の400nm〜500nmの
反射率は40%程度で色再現性は充分であった。また、
イエロー曲線SY1の500nm付近の傾きが鋭く、彩
度が高かった。さらに、表1から色再現幅が広かった。
したがって、シアン着色剤としてC.I.Pig.B−
15を用い、マゼンタ着色剤としてC.I.Pig.R
−122を用い、イエロー着色剤としてC.I.Pi
g.Y−74を用いることが好ましいことが判る。
−15を用い、マゼンタ着色剤としてC.I.Pig.
R−122を用い、イエロー着色剤としてC.I.Pi
g.Y−74を用いて、実施例1と同様にしてトナーを
作製した。なお着色剤の配合率B,R,Y(%)は表2
に示すようにした。
をかけながら圧力をかけて6μmの厚さの分光透過特性
の評価サンプルを作製した。
分光光度計UV−3000を用い、作製した評価サンプ
ルの分光透過特性を測定し透過率(%)を求めた。な
お、透過率は各着色剤の最大吸収波長のピーク値とし
た。また、色再現性を評価した。表2に、各配合率B,
R,Y(%)、各透過率(%)、R/B、Y/Bおよび
色再現性の評価結果を示す。
対する着色剤CI.Pig.B−15の配合率をB
(%)とし、着色剤CI.Pig.R−122の配合率
をR(%)とし、着色剤CI.Pig.Y−74の配合
率をY(%)としたときに、1.05≦R/B≦1.5
0かつ0.70≦Y/B≦0.95を満たしていない場
合、分光透過特性の最大吸収ピーク値が大きく異なり、
色再現性が失われたり、画像ランニング中の各トナーの
消費量が異なるなどの弊害が生じる。
50かつ0.70≦Y/B≦0.95は満たされている
が、着色剤の配合率が高いので、着色剤の分散が不充分
となって、充分な色再現幅が得られない。
50かつ0.70≦Y/B≦0.95は満たされている
が、着色剤の配合率が低いので、着色性が不充分であ
り、充分な着色力を得るためにはトナーの消費量が増
し、またトナー層の厚みが厚くなるので、色再現性が不
充分となる。
大吸収ピーク値の大きさに大小はあるが、その値が近い
ので、充分な色再現性が得られ、画像ランニング中のト
ナー消費量に大きな差は生じない。
と、シアン、マゼンタおよびイエローの着色剤として
C.I.Pig.B−15、C.I.Pig.R−12
2およびC.I.Pig.Y−74とを含み、トナー全
体に対するシアン、マゼンタおよびイエローの各着色剤
の配合率をそれぞれB,R,Y(%)としたとき、1.
05≦R/B≦1.50かつ0.70≦Y/B≦0.9
5を満たす多色用トナーを用いて電子写真法によって画
像を形成することによって、高い彩度を有し、色再現性
に優れた多色画像を形成することができる。
を満たす多色用トナーを用いることによって、シアンに
関してさらに高い彩度を有し、色再現性に優れた多色画
像を形成することができる。
を満たす多色用トナーを用いることによって、マゼンタ
に関してさらに高い彩度を有し、色再現性に優れた多色
画像を形成することができる。
を満たす多色用トナーを用いることによって、イエロー
に関してさらに高い彩度を有し、色再現性に優れた多色
画像を形成することができる。
2、2≦R≦12および2≦Y≦12を満たす多色用ト
ナーを用いることによって、シアン、マゼンタおよびイ
エローに関してさらに高い彩度を有し、色再現性に優れ
た多色画像を形成することができる。
グラフである。
グラフである。
グラフである。
グラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】 結着樹脂と、シアン、マゼンタおよびイ
エローの各着色剤とを含有する多色用トナーにおいて、 シアン着色剤はC.I.Pig.B−15であり、マゼ
ンタ着色剤はC.I.Pig.R−122であり、イエ
ロー着色剤はC.I.Pig.Y−74であり、 トナー全体に対するシアン、マゼンタおよびイエローの
各着色剤の配合率をそれぞれB,R,Y(%)としたと
き、1.05≦R/B≦1.50かつ0.70≦Y/B
≦0.95を満たすことを特徴とする多色用トナー。 - 【請求項2】 前記配合率B(%)は2≦B≦12を満
たすことを特徴とする請求項1記載の多色用トナー。 - 【請求項3】 前記配合率R(%)は2≦R≦12を満
たすことを特徴とする請求項1記載の多色用トナー。 - 【請求項4】 前記配合率Y(%)は2≦Y≦12を満
たすことを特徴とする請求項1記載の多色用トナー。 - 【請求項5】 前記配合率B(%)は2≦B≦12を満
たし、前記配合率R(%)は2≦R≦12を満たし、前
記配合率Y(%)は2≦Y≦12を満たすことを特徴と
する請求項1記載の多色用トナー。
Priority Applications (1)
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JP29444799A JP3840353B2 (ja) | 1999-10-15 | 1999-10-15 | 多色用トナー |
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JP29444799A JP3840353B2 (ja) | 1999-10-15 | 1999-10-15 | 多色用トナー |
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JP3840353B2 JP3840353B2 (ja) | 2006-11-01 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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JP2006099148A (ja) * | 2005-12-28 | 2006-04-13 | Sharp Corp | トナーの製造方法 |
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JP2017181621A (ja) * | 2016-03-29 | 2017-10-05 | 富士ゼロックス株式会社 | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーセット、静電荷像現像剤、静電荷像現像剤セット、トナーカートリッジ、トナーカートリッジセット、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 |
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1999
- 1999-10-15 JP JP29444799A patent/JP3840353B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2006099148A (ja) * | 2005-12-28 | 2006-04-13 | Sharp Corp | トナーの製造方法 |
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