JP2001116363A - 給湯装置 - Google Patents

給湯装置

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JP2001116363A
JP2001116363A JP29775899A JP29775899A JP2001116363A JP 2001116363 A JP2001116363 A JP 2001116363A JP 29775899 A JP29775899 A JP 29775899A JP 29775899 A JP29775899 A JP 29775899A JP 2001116363 A JP2001116363 A JP 2001116363A
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JP
Japan
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heat exchanger
flow path
slit
exhaust gas
spacers
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JP29775899A
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English (en)
Inventor
Satoshi Matsumoto
松本  聡
Masahiro Indo
正博 引頭
Masao Suzuki
政夫 鈴木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)
  • Details Of Fluid Heaters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝熱特性に優れ、小型かつ低コストな排熱回
収用の補助熱交換器を備えた給湯装置を提供する。 【解決手段】 補助熱交換器20が、水流路10を形成
した流路プレート4を、ヘッダー9aおよび9bを形成
した隔壁プレート3により両側面から挟み込んで一体化
した流路ユニット28と、ヘッダー8aおよび8bと側
壁部12aおよび12bを形成したスペーサ2aおよび
2bとを、交互に複数組積み重ねた構成を有し、流路ユ
ニット28間に排ガス流路13を形成するとともに、切
欠部21a、21bおよび21cを設け、これらを積み
重ねた際にドレン回収部29を形成する。したがって、
排ガスと水とが極めて近接した距離で熱交換を行うこと
ができ、簡単な構成でドレン水の流路と回収部を一体的
に形成できるため、伝熱特性に優れ、小型かつ低コスト
な補助熱交換器を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バーナーの燃焼ガ
スにより水を加熱し給湯等を行う給湯装置の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、燃焼排ガス(以下排ガスと呼ぶ)
の排熱を回収し、給湯装置の高効率化を図る取り組みが
行われている。このような排熱回収型の給湯装置は一般
に、図6に示すようにバーナー70、主熱交換器71、
補助熱交換器74から構成される。バーナー70として
は、都市ガスやLPガス等のガスや、灯油等の石油を燃
料とし、燃焼ガスを得るものが挙げられる。また、主熱
交換器71および補助熱交換器74としては、特開昭5
6−168055号公報に開示されているように、フィ
ンチューブ式の熱交換器が主に使用されている。フィン
チューブ式熱交換器は、一般に伝熱管とこれに植立させ
た伝熱フィンから構成される。図6は、特にこのフィン
チューブ式熱交換器の内部の構成が説明できるように、
その一部を切断し断面を示したものである。
【0003】排ガスから排熱回収を行う給湯装置の場
合、水はまず給水管77aを通じて補助熱交換器74の
伝熱管75内に流入する。ここで、主熱交換器71を経
た排ガスにより伝熱フィン76が加熱され、この伝熱フ
ィン76内部の熱伝導により伝熱管75内の水は常温よ
りもやや高い温度まで加熱される。この補助熱交換器7
4では、主に排ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を回収するこ
とになる。伝熱管75および伝熱フィン76表面で凝縮
した水蒸気は、ドレン水として伝熱フィン76を伝わっ
て滴下し、その下部に設けたドレン回収部79に集めら
れ、ドレン排出管80を通じて、給湯装置の外部に排出
される。
【0004】補助熱交換器74で予熱された水は、給水
管77bを通じて主熱交換器71の伝熱管72内に流入
する。ここで、バーナー70からの燃焼ガスにより伝熱
フィン73が加熱され、この伝熱フィン73内部の熱伝
導により伝熱管72が加熱されることにより、その内部
を流れる水はさらに所定の温度まで加熱され、給湯管7
8より外部に流出する。
【0005】一般に、燃焼ガス等の気体の熱伝達率は、
水等の液体の熱伝達率に比べて極めて小さい。したがっ
て、気体と液体の熱交換を行う熱交換器では、フィンチ
ューブ式熱交換器のように、気体の流路側に伝熱フィン
を設け伝熱面積を拡大してやることにより、熱交換器全
体の伝熱特性を高めている。
【0006】また、排熱回収により得られたドレン水
は、一般に水素イオン濃度の高い酸性水である。フィン
チューブ式熱交換器に主に使用されている銅系材料は、
耐酸性に乏しく、著しい腐食を発生する可能性が高い。
そこで、特開昭56−168055号公報に開示されて
いるように、補助熱交換器74の伝熱フィン76や伝熱
管75の表面に錫やニッケルメッキ等の耐酸被覆処理を
施し、耐久性を向上させた取り組みが行われている。同
様に、補助熱交換器74の下部に設けたドレン回収部7
9およびドレン排出管80についても、耐酸性の強い材
料とする必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の給湯装置の補助熱交換器に用いられるフィン
チューブ式熱交換器では、以下のような課題が生じてい
る。
【0008】フィンチューブ式の補助熱交換器74は、
先に説明したように、伝熱フィン76の熱伝導により伝
熱管75内部の流体を加熱する構成である。したがっ
て、伝熱フィン76を構成する材料としては、主に銅系
等の熱伝導率が高い材料が必要となる。逆にステンレス
等の熱伝導率の比較的低い材料を用いると、著しく伝熱
特性が低下し、熱交換器の大型化を招き実用性に乏しく
なる。よって、熱交換器を構成する材料を選択するにあ
たり、熱伝導性の高いものに制約されてしまう。
【0009】また、高酸性のドレン水に対する耐食性を
高めるため、補助熱交換器74の伝熱フィン76等の表
面に耐酸被覆処理を施す必要があり、熱交換器の製造工
程が複雑になり、高コストになってしまう。
【0010】さらに、補助熱交換器74で発生するドレ
ン水を回収するために、ドレン回収部79を補助熱交換
器74の下部に別途設ける必要があり、給湯装置の構成
が複雑になるという課題があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、バーナーの燃焼ガス通路に設けた主熱交換
器と、前記主熱交換器で熱交換された後の排ガス通路に
設けた補助熱交換器とを備え、前記補助熱交換器は、ス
リット状の水流路を形成した流路プレートを前記水流路
に連通する複数のスリット状のヘッダーを形成した隔壁
プレートにより両側面から挟み込んで一体化した流路ユ
ニットと、前記複数のヘッダーの各々に連通するスリッ
ト状のヘッダーと側壁部を形成した複数のスペーサと
を、交互に複数組積み重ねた構成を有し、前記複数のス
ペーサの側壁部により前記流路ユニット間に排ガス流路
を形成するとともに、前記流路プレートと前記隔壁プレ
ートと前記複数のスペーサとに切欠部を設け、これらを
積み重ねた際に前記切欠部によりドレン回収部を形成す
るものである。
【0012】したがって、上記発明によれば、排ガスと
水とが隔壁を介するだけの極めて近接した距離で熱交換
を行う構成であるため、銅系材料等の熱伝導率の極めて
高い材料のみに限定されることなく、伝熱特性に優れた
補助熱交換器を提供することができる。さらに、熱伝導
率は比較的低いが、耐酸性が高く特に耐酸被覆処理を施
す必要がないステンレス等の材料を用いることができ、
製造工程を簡略化することができる。また、簡単な構成
で補助熱交換器の内部にドレン水の流路と回収部を一体
的に形成することが可能となるため、小型かつ低コスト
な補助熱交換器を提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、バーナーの燃焼ガス通路に設けた主熱交換器と、前
記主熱交換器で熱交換された後の排ガス通路に設けた補
助熱交換器とを備え、前記補助熱交換器は、スリット状
の水流路を形成した流路プレートを前記水流路に連通す
る複数のスリット状のヘッダーを形成した隔壁プレート
により両側面から挟み込んで一体化した流路ユニット
と、前記複数のヘッダーの各々に連通するスリット状の
ヘッダーと側壁部を形成した複数のスペーサとを、交互
に複数組積み重ねた構成を有し、前記複数のスペーサの
側壁部により前記流路ユニット間に排ガス流路を形成す
るとともに、前記流路プレートと前記隔壁プレートと前
記複数のスペーサとに切欠部を設け、これらを積み重ね
た際に前記切欠部によりドレン回収部を形成するもので
ある。
【0014】これによれば、排ガスと水とが隔壁を介す
るだけの極めて近接した距離で熱交換を行う構成とする
ことが可能となり、また、簡単な構成で、補助熱交換器
の内部にドレン水の流路と回収部を一体的に形成するこ
とが可能となる。
【0015】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に加えて、ドレン回収部の両端面を閉塞する複数のエ
ンドプレートと、前記複数のエンドプレートの少なくと
も一方にドレン排出管を設けたものである。
【0016】これによれば、エンドプレートにドレン排
出管を設けるだけの簡単な構成で、ドレン回収部に保持
されたドレン水を給湯装置外部に排出することが可能と
なる。
【0017】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
2に加えて、複数のエンドプレートの少なくとも一方
に、ドレン回収部に給水し洗浄を行う洗浄給水管を設け
たものである。
【0018】これによれば、エンドプレートに洗浄給水
管を設けるだけの簡単な構成で、ドレン回収部に保持さ
れたドレン水を給水により希釈するとともに、ドレン回
収部を洗浄することが可能となる。
【0019】本発明の請求項4に記載の発明は、バーナ
ーの燃焼ガス通路に設けた主熱交換器と、前記主熱交換
器で熱交換された後の排ガス通路に設けた補助熱交換器
とを備え、前記補助熱交換器は、スリット状の水流路を
形成した流路プレートを前記水流路に連通する複数のス
リット状のヘッダーを形成した隔壁プレートにより両側
面から挟み込んで一体化した流路ユニットと、前記複数
のヘッダーの各々に連通するスリット状のヘッダーと側
壁部を形成した複数のスペーサとを、交互に複数組積み
重ねた構成を有し、前記複数のスペーサの側壁部により
前記流路ユニット間に排ガス流路を形成するとともに、
前記複数のスペーサの少なくとも一方の前記側壁部に前
記排ガス流路の入口を狭搾する突起を設けたものであ
る。
【0020】これによれば、スペーサの一方に突起を設
けるだけの簡単な構成で、排熱回収時に発生するドレン
水の主熱交換器への滴下が防止され、給湯装置としての
信頼性を向上させることが可能になる。
【0021】本発明の請求項5に記載の発明は、バーナ
ーの燃焼ガス通路に設けた主熱交換器と、前記主熱交換
器で熱交換された後の排ガス通路に設けた補助熱交換器
とを備え、前記補助熱交換器は、スリット状の水流路を
形成した流路プレートを前記水流路に連通する複数のス
リット状のヘッダーを形成した隔壁プレートにより両側
面から挟み込んで一体化した流路ユニットと、前記複数
のヘッダーの各々に連通するスリット状のヘッダーと側
壁部を形成した複数のスペーサとを、交互に複数組積み
重ねた構成を有し、前記複数のスペーサの側壁部により
前記流路ユニット間に排ガス流路を形成するとともに、
前記複数のスペーサの少なくとも一方の前記側壁部に前
記排ガス流路の出口を狭搾する突起を設けたものであ
る。
【0022】これによれば、スペーサの一方に突起を設
けるだけの簡単な構成で、外部からの雨水等の補助熱交
換器内部への流入が低減され、給湯装置としての信頼性
を向上させることが可能になる。
【0023】本発明の請求項6に記載の発明は、バーナ
ーの燃焼ガス通路に設けた主熱交換器と、前記主熱交換
器で熱交換された後の排ガス通路に設けた補助熱交換器
とを備え、前記補助熱交換器が、スリット状の水流路を
形成した流路プレートを前記水流路に連通する複数のス
リット状のヘッダーを形成した隔壁プレートにより両側
面から挟み込んで一体化した流路ユニットと、前記複数
のヘッダーの各々に連通するスリット状のヘッダーと側
壁部を形成した複数のスペーサとを、交互に複数組積み
重ねた構成を有し、前記複数のスペーサの側壁部により
前記流路ユニット間に排ガス流路を形成するとともに、
前記流路プレートと前記隔壁プレートと前記複数のスペ
ーサとに、これらを積み重ねた際に連通するスリット状
の洗浄給水孔を設け、前記洗浄給水孔を設けた前記スペ
ーサ上に前記洗浄給水孔と前記排ガス流路を連通する洗
浄給水流路を設けたものである。
【0024】これによれば、排ガス流路に残留したドレ
ン水を給水洗浄することが可能となり、給湯装置として
の信頼性をさらに向上させることが可能になる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を用い
て説明する。
【0026】(実施例1)図1は本発明の実施例1の給
湯装置の構成を模式的に示したものである。本実施例の
給湯装置は、バーナー16と主熱交換器17と補助熱交
換器20とから構成される。バーナー16には、従来と
同様に都市ガスやLPガス等のガスや、灯油等の石油を
燃料として、燃焼ガスを得るものが用いられる。また、
主熱交換器17には、従来の例えば銅系材料よりなるフ
ィンチューブ式熱交換器が用いられ、伝熱管18とこれ
に植立させた伝熱フィン19から構成される。さらに、
補助熱交換器20は平板状のプレートを積層した構成の
熱交換器であり、エンドプレート1および5の間に、水
の流路10と主熱交換器17からの排ガスの流路13が
交互に設けられた構成である。
【0027】上水道等から供給された水は、まず給水管
6aを通じて補助熱交換器20内部に流入し、図示しな
い隔壁プレート間に設けられた流路10を流れ、再び給
水管6bより流出する。このとき、主熱交換器17から
の排ガスが流路13を通過することにより、流路10内
部を流れる水は常温よりもやや高い温度まで加熱され
る。この補助熱交換器20では、主に排ガス中の水蒸気
の凝縮潜熱を回収することになる。流路13外周表面で
凝縮した水蒸気は、ドレン水として図示しないドレン回
収部に集められ、給湯装置の外部に排出される。
【0028】補助熱交換器20で予熱された水は、給水
管6bを通じて主熱交換器17の伝熱管18内に流入す
る。ここで、バーナー16からの燃焼ガスにより伝熱フ
ィン19が加熱され、この伝熱フィン19内部の熱伝導
により伝熱管18を加熱することにより、その内部を流
れる水はさらに所定の温度まで加熱され、給湯管7より
外部に流出する。
【0029】図2は本発明の実施例1の給湯装置に用い
る補助熱交換器20の構成を示すものである。図2はそ
の内部構成が説明できるように、一部を分解して示して
いる。
【0030】本実施例の補助熱交換器20は、水が流れ
るスリット状の流路10を形成した平板状の流路プレー
ト4を、この流路10に連通するスリット状のヘッダー
9aおよび9bを形成した平板状の隔壁プレート3によ
り上下の両側面から挟み込んで一体化した流路ユニット
28と、隔壁プレート3のヘッダー9aおよび9bの各
々に連通するスリット状のヘッダー8aおよび8bを形
成した平板状のスペーサ2aおよび2bとからなり、流
路ユニット28をスペーサ2aおよび2bを介して複数
組積み重ね、上下にエンドプレート1および5を設けた
構成である。エンドプレート1には、ヘッダー8aおよ
び8bに連通する給水管6aおよび6bが植立されてい
る。流路ユニット28、スペーサ2aおよび2b、エン
ドプレート1および5を、積層した状態で完全に密着接
合することにより、水は外部に漏れることなく、ヘッダ
ーおよび流路を流れることが可能となる。
【0031】また、スペーサ2aおよびスペーサ2bに
側壁部12aおよび12bを設けることにより、隣り合
う流路ユニット28の間に、四方を面で囲まれた排ガス
が流れる流路13が形成される。この流路13は排ガス
の流路であると同時に、排熱回収により発生するドレン
水の流路にもなる。ここで、流路13は補助熱交換器2
0内部の空間となるため、排ガスやドレン水が補助熱交
換器20内部を通過するに当たり、その側部から外部に
漏洩することが防止される。なお、エンドプレート1お
よび5と流路ユニット28の間にも、同様に排ガスが流
れる流路13が形成される。
【0032】一方、スペーサ2a、隔壁プレート3およ
び流路プレート4には、略コの字状の切欠部21a、2
1bおよび21cが設けられている。これらは、各プレ
ートおよびスペーサを複数組積み重ねた際に互いに連通
し、1つのドレン回収部29を形成する。このドレン回
収部29は、その上下両端面を端板となるエンドプレー
ト1および5により閉塞されており、流入するドレン水
を保持する構成となっている。エンドプレート1にはド
レン排出管22が、エンドプレート5には洗浄給水管2
5aが植立されており、それぞれドレン回収部29に連
通している。
【0033】さらに、スペーサ2aには図中矢印で示し
た方向に排ガスの流れる流路13の入口側を狭搾する突
起14が、スペーサ2bには排ガスの流路13の出口側
を狭搾する突起15がそれぞれ設けられている。
【0034】まず、常温の水はエンドプレート1の給水
管6aよりヘッダー8aおよび9aに流入する。これら
のヘッダーに流入した水は流路プレート4に形成された
スリット状の流路10に入る。流路10を流れた水は再
びヘッダー9bおよび8bに集められ、給水管6bより
流出する。一方、排ガスは、スペーサ2aおよび2bに
より形成された流路13に流入する。
【0035】このとき、流路10を流れる水は、その上
下に位置する2つの隔壁プレート3を介して、流路13
を流れる排ガスと熱交換を行うことにより常温よりもや
や高い温度まで加熱される。その後、この予熱された水
は、給水管6bを通じて主熱交換器17に送られる。
【0036】このように、積層式熱交換器を用いた補助
熱交換器20の伝熱形態は、隔壁を介して隣接する流路
を流れる水と排ガスとの熱交換であり、伝熱フィンの熱
伝導により伝熱管内部の水を加熱するフィンチューブ式
熱交換器の伝熱形態とは大きく異なる。すなわち、積層
式熱交換器の場合、熱伝導により熱が伝搬する距離が隔
壁の厚みだけになるため、従来の伝熱フィンに比べて著
しく小さくすることができる。これは、材料の熱伝導率
が低くても良好な伝熱特性が確保されることを意味す
る。よって、本実施例の積層式熱交換器を構成する材料
としては、銅やアルミ等の熱伝導率が高い材料だけでは
なく、熱伝導率の低いステンレスや樹脂を用いても、優
れた伝熱特性を確保することが可能となる。さらに、熱
伝導率は比較的低いが、耐酸性が高いステンレス等の材
料を用いれば、特にドレン水に対する耐酸被覆処理を施
す必要がなくなるため、製造工程が簡略化され、低コス
トな補助熱交換器を提供することができる。
【0037】図3は本発明の実施例1の補助熱交換器2
0を給湯装置に設置した場合の構成を示すものである。
図3はその内部構成が説明できるように、一部を分解し
て示している。
【0038】補助熱交換器20は、バーナー16の燃焼
によって加熱される主熱交換器17の下流側に配設され
ている。具体的には、主熱交換器17を収納する缶体2
4の上方に底板23が設けられ、その上に補助熱交換器
20を設置する。このとき、主熱交換器17内に流入す
る燃焼ガスの流れ方向と、補助熱交換器20内を流れる
排ガスの流れ方向とが、互いに略直角となるように、さ
らに、補助熱交換器20の伝熱面となる隔壁プレート3
が鉛直方向となるように、主熱交換器17に対して補助
熱交換器20を設置する。
【0039】排熱回収時に発生するドレン水は、排ガス
と水との伝熱面となる隔壁プレート3表面に排ガス中の
水蒸気が凝縮したものである。このドレン水は、重力に
より隔壁プレート3表面を鉛直下方向に下降するととも
に、排ガスの運動エネルギーにより補助熱交換器20の
下流側へ押し出され、ドレン回収部29に回収される。
ドレン水は最終的に、ドレン回収部29に接続されたド
レン排出管22を通じて、給湯装置の外部に排出され
る。
【0040】さらに、給湯装置が運転を停止した後、洗
浄給水管25aを通じてドレン回収部29に給水を行
い、その内部に残留するドレン水を希釈しながら、順次
ドレン排出管22を通じて給湯装置の外部に排出する。
このようにして、ドレン回収部29の内部に残留したド
レン水を完全に洗浄除去することが可能となる。
【0041】一方、排ガスの流路13の入口側下面に
は、スペーサ2aの側壁部12aからの突起14が設け
られ、流路13を狭搾しているため、排熱回収時に発生
するドレン水が、主熱交換器17側に重力により滴下す
ることが防止される。
【0042】また、排ガスの流路13の出口側上面に
は、スペーサ2bの側壁部12bからの突起15が設け
られ、流路13を狭搾しているため、外部からの雨水等
の補助熱交換器内部への流入が低減される。
【0043】したがって、本発明では、簡単な構成で、
補助熱交換器の内部にドレン水の流路と回収部を一体的
に形成することが可能となり、小型かつ低コストな補助
熱交換器を提供することができる。さらに、ドレン回収
部にドレン排出管および給水洗浄管を設けることによ
り、ドレン回収部に保持されたドレン水を給湯装置外部
に排出するとともに、ドレン回収部に残留したドレン水
を洗浄除去することが可能となる。また、スペーサに突
起を設け、排ガス流路の入口側および出口側を狭搾する
ことにより、排熱回収時に発生するドレン水の主熱交換
器への滴下が防止されるとともに、外部からの雨水等の
補助熱交換器内部への流入が低減される。よって、高酸
性のドレン水による補助熱交換器20および主熱交換器
17の腐食が著しく低減され、給湯機器としての信頼性
を向上させることが可能になる。
【0044】(実施例2)次に、本発明の給湯装置の実
施例2について説明する。図4は本発明の実施例2の給
湯装置に用いられる補助熱交換器20の構成を示し、そ
の一部を分解して示したものである。
【0045】なお、実施例1と同一符号のものは同一構
造を有し、説明を省略する。
【0046】実施例1と異なるのは、スペーサ2b、隔
壁プレート3および流路プレート4に、スリット状の洗
浄給水孔26a、26bおよび26cを設けた点であ
る。これらは、各プレートおよびスペーサを複数組積み
重ねた際に互いに連通し、1つの洗浄給水ヘッダー30
を形成する。この洗浄給水ヘッダー30は、エンドプレ
ート1上に設けた洗浄給水管25bにより外部と接続さ
れている。また、スペーサ2bには、洗浄給水孔26a
と排ガスの流路13とを連通するスリット状の洗浄給水
流路27が設けられている。
【0047】図5は本発明の実施例2の補助熱交換器2
0を給湯装置に設置した場合の構成を示すものである。
【0048】給湯装置が運転を停止した後、洗浄給水管
25bに給水を行い、洗浄給水ヘッダー30およびスペ
ーサ2bに設けた洗浄給水流路27を通じて、排ガスの
流路13内部に水を散布する。散布された水は、流路1
3の内部に残留するドレン水を希釈しながら、順次ドレ
ン回収部29に回収され、ドレン排出管22を通じて給
湯装置の外部に排出される。このようにして、排ガスの
流路13内部に残留したドレン水を洗浄除去することが
可能となる。
【0049】したがって、実施例2によれば、実施例1
と同様に伝熱特性に優れた補助熱交換器を提供すること
ができるとともに、簡単な構成で、排ガスの流路に残留
したドレン水を洗浄除去することが可能となり、給湯装
置としての信頼性をさらに向上させることが可能にな
る。
【0050】なお、本発明の実施例1および2におい
て、各プレートおよびスペーサへの流路、ヘッダー、切
欠部等の形成は、例えば量産性の高いプレス加工により
容易に行うことができる。また、各プレートおよびスペ
ーサの接合による積層式熱交換器の作製法としては、拡
散溶接、ロウ付け、接着、熱溶着などがあげられるが、
使用する材料や必要な耐圧性等に応じて、最適な方法を
選択すればよい。さらに、給水管6aおよび6bを、エ
ンドプレート1に設けるとしたが、どちらか一方をエン
ドプレート5に設ける構成としても良い。また、洗浄給
水管25aおよび25bへの給水は、市水等が補助熱交
換器20の給水管6aに至るまでの給水経路の一部を分
岐し、電磁弁等により給水制御を行うことにより、容易
に実現することができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に記載の発明は、バーナーの燃焼ガス通路に設けた主熱
交換器と、前記主熱交換器で熱交換された後の排ガス通
路に設けた補助熱交換器とを備え、前記補助熱交換器
は、スリット状の水流路を形成した流路プレートを前記
水流路に連通する複数のスリット状のヘッダーを形成し
た隔壁プレートにより両側面から挟み込んで一体化した
流路ユニットと、前記複数のヘッダーの各々に連通する
スリット状のヘッダーと側壁部を形成した複数のスペー
サとを、交互に複数組積み重ねた構成を有し、前記複数
のスペーサの側壁部により前記流路ユニット間に排ガス
流路を形成するとともに、前記流路プレートと前記隔壁
プレートと前記複数のスペーサとに切欠部を設け、これ
らを積み重ねた際に前記切欠部によりドレン回収部を形
成するもので、排ガスと水とが隔壁を介するだけの極め
て近接した距離で熱交換を行う構成とすることが可能と
なり、また、簡単な構成で、補助熱交換器の内部にドレ
ン水の流路と回収部を一体的に形成することが可能とな
る。
【0052】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に加えて、ドレン回収部の両端面を閉塞する複数のエ
ンドプレートと、前記エンドプレートの端板の少なくと
も一方にドレン排出管を設けたもので、エンドプレート
にドレン排出管を設けるだけの簡単な構成で、ドレン回
収部に保持されたドレン水を給湯装置外部に排出するこ
とが可能となる。
【0053】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
2に加えて、複数のエンドプレートの少なくとも一方
に、ドレン回収部に給水し洗浄を行う洗浄給水管を設け
たもので、エンドプレートに洗浄給水管を設けるだけの
簡単な構成で、ドレン回収部に保持されたドレン水を給
水により希釈するとともに、ドレン回収部を洗浄するこ
とが可能となる。
【0054】本発明の請求項4に記載の発明は、バーナ
ーの燃焼ガス通路に設けた主熱交換器と、前記主熱交換
器で熱交換された後の排ガス通路に設けた補助熱交換器
とを備え、前記補助熱交換器は、スリット状の水流路を
形成した流路プレートを前記水流路に連通する複数のス
リット状のヘッダーを形成した隔壁プレートにより両側
面から挟み込んで一体化した流路ユニットと、前記複数
のヘッダーの各々に連通するスリット状のヘッダーと側
壁部を形成した複数のスペーサとを、交互に複数組積み
重ねた構成を有し、前記複数のスペーサの側壁部により
前記流路ユニット間に排ガス流路を形成するとともに、
前記複数のスペーサの少なくとも一方の前記側壁部に前
記排ガス流路の入口を狭搾する突起を設けたもので、ス
ペーサの一方に突起を設けるだけの簡単な構成で、排熱
回収時に発生するドレン水の主熱交換器への滴下が防止
され、給湯装置としての信頼性を向上させることが可能
になる。
【0055】本発明の請求項5に記載の発明は、バーナ
ーの燃焼ガス通路に設けた主熱交換器と、前記主熱交換
器で熱交換された後の排ガス通路に設けた補助熱交換器
とを備え、前記補助熱交換器は、スリット状の水流路を
形成した流路プレートを前記水流路に連通する複数のス
リット状のヘッダーを形成した隔壁プレートにより両側
面から挟み込んで一体化した流路ユニットと、前記複数
のヘッダーの各々に連通するスリット状のヘッダーと側
壁部を形成した複数のスペーサとを、交互に複数組積み
重ねた構成を有し、前記複数のスペーサの側壁部により
前記流路ユニット間に排ガス流路を形成するとともに、
前記複数のスペーサの少なくとも一方の前記側壁部に前
記排ガス流路の出口を狭搾する突起を設けたもので、ス
ペーサの一方に突起を設けるだけの簡単な構成で、外部
からの雨水等の補助熱交換器内部への流入が低減され、
給湯装置としての信頼性を向上させることが可能にな
る。
【0056】本発明の請求項6に記載の発明は、バーナ
ーの燃焼ガス通路に設けた主熱交換器と、前記主熱交換
器で熱交換された後の排ガス通路に設けた補助熱交換器
とを備え、前記補助熱交換器が、スリット状の水流路を
形成した流路プレートを前記水流路に連通する複数のス
リット状のヘッダーを形成した隔壁プレートにより両側
面から挟み込んで一体化した流路ユニットと、前記複数
のヘッダーの各々に連通するスリット状のヘッダーと側
壁部を形成した複数のスペーサとを、交互に複数組積み
重ねた構成を有し、前記複数のスペーサの側壁部により
前記流路ユニット間に排ガス流路を形成するとともに、
前記流路プレートと前記隔壁プレートと前記複数のスペ
ーサとに、これらを積み重ねた際に連通するスリット状
の洗浄給水孔を設け、前記洗浄給水孔を設けた前記スペ
ーサ上に前記洗浄給水孔と前記排ガス流路を連通する洗
浄給水流路を設けたもので、排ガス流路に残留したドレ
ン水を給水洗浄することが可能となり、給湯装置として
の信頼性をさらに向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における給湯装置を示す模式
的構成図
【図2】同給湯装置の補助熱交換器を示す構成図
【図3】同給湯装置を示す具体的構成図
【図4】本発明の実施例2における給湯装置の補助熱交
換器を示す構成図
【図5】同給湯装置を示す具体的構成図
【図6】従来の給湯装置を示す構成図
【符号の説明】
1、5 エンドプレート 2a、2b スペーサ 3 隔壁プレート 4 流路プレート 8a、8b、9a、9b ヘッダー 10、13 流路 12a、12b 側壁部 14、15 突起 16 バーナ 17 主熱交換器 20 補助熱交換器 21a、21b、21c 切欠部 22 ドレン排出管 25a、25b 洗浄給水管 26a、26b、26c 洗浄給水孔 27 洗浄給水流路 28 流路ユニット 29 ドレン回収部
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 政夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L034 BA26 BA27 BA28 BA29 3L036 AA12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バーナーの燃焼ガス通路に設けた主熱交換
    器と、前記主熱交換器で熱交換された後の排ガス通路に
    設けた補助熱交換器とを備え、前記補助熱交換器は、ス
    リット状の水流路を形成した流路プレートを前記水流路
    に連通する複数のスリット状のヘッダーを形成した隔壁
    プレートにより両側面から挟み込んで一体化した流路ユ
    ニットと、前記複数のヘッダーの各々に連通するスリッ
    ト状のヘッダーと側壁部を形成した複数のスペーサと
    を、交互に複数組積み重ねた構成を有し、前記複数のス
    ペーサの側壁部により前記流路ユニット間に排ガス流路
    を形成するとともに、前記流路プレートと前記隔壁プレ
    ートと前記複数のスペーサとに切欠部を設け、これらを
    積み重ねた際に前記切欠部によりドレン回収部を形成す
    ることを特徴とする給湯装置。
  2. 【請求項2】ドレン回収部の両端面を閉塞する複数のエ
    ンドプレートと、前記複数のエンドプレートの少なくと
    も一方にドレン排出管を設けたことを特徴とする請求項
    1記載の給湯装置。
  3. 【請求項3】複数のエンドプレートの少なくとも一方
    に、ドレン回収部に給水し洗浄を行う洗浄給水管を設け
    たことを特徴とする請求項2記載の給湯装置。
  4. 【請求項4】バーナーの燃焼ガス通路に設けた主熱交換
    器と、前記主熱交換器で熱交換された後の排ガス通路に
    設けた補助熱交換器とを備え、前記補助熱交換器は、ス
    リット状の水流路を形成した流路プレートを前記水流路
    に連通する複数のスリット状のヘッダーを形成した隔壁
    プレートにより両側面から挟み込んで一体化した流路ユ
    ニットと、前記複数のヘッダーの各々に連通するスリッ
    ト状のヘッダーと側壁部を形成した複数のスペーサと
    を、交互に複数組積み重ねた構成を有し、前記複数のス
    ペーサの側壁部により前記流路ユニット間に排ガス流路
    を形成するとともに、前記複数のスペーサの少なくとも
    一方の前記側壁部に前記排ガス流路の入口を狭搾する突
    起を設けたことを特徴とする給湯装置。
  5. 【請求項5】バーナーの燃焼ガス通路に設けた主熱交換
    器と、前記主熱交換器で熱交換された後の排ガス通路に
    設けた補助熱交換器とを備え、前記補助熱交換器は、ス
    リット状の水流路を形成した流路プレートを前記水流路
    に連通する複数のスリット状のヘッダーを形成した隔壁
    プレートにより両側面から挟み込んで一体化した流路ユ
    ニットと、前記複数のヘッダーの各々に連通するスリッ
    ト状のヘッダーと側壁部を形成した複数のスペーサと
    を、交互に複数組積み重ねた構成を有し、前記複数のス
    ペーサの側壁部により前記流路ユニット間に排ガス流路
    を形成するとともに、前記複数のスペーサの少なくとも
    一方の前記側壁部に前記排ガス流路の出口を狭搾する突
    起を設けたことを特徴とする給湯装置。
  6. 【請求項6】バーナーの燃焼ガス通路に設けた主熱交換
    器と、前記主熱交換器で熱交換された後の排ガス通路に
    設けた補助熱交換器とを備え、前記補助熱交換器が、ス
    リット状の水流路を形成した流路プレートを前記水流路
    に連通する複数のスリット状のヘッダーを形成した隔壁
    プレートにより両側面から挟み込んで一体化した流路ユ
    ニットと、前記複数のヘッダーの各々に連通するスリッ
    ト状のヘッダーと側壁部を形成した複数のスペーサと
    を、交互に複数組積み重ねた構成を有し、前記複数のス
    ペーサの側壁部により前記流路ユニット間に排ガス流路
    を形成するとともに、前記流路プレートと前記隔壁プレ
    ートと前記複数のスペーサとに、これらを積み重ねた際
    に連通するスリット状の洗浄給水孔を設け、前記洗浄給
    水孔を設けた前記スペーサ上に前記洗浄給水孔と前記排
    ガス流路を連通する洗浄給水流路を設けたことを特徴と
    する給湯装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100987868B1 (ko) * 2009-02-25 2010-10-13 허종목 보일러용 열교환기
CN109990453A (zh) * 2019-04-11 2019-07-09 沧州沃盛源节能电器设备有限公司 一种带余热回收系统的即热式电热水器

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KR100987868B1 (ko) * 2009-02-25 2010-10-13 허종목 보일러용 열교환기
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