JP2001111896A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JP2001111896A
JP2001111896A JP29201899A JP29201899A JP2001111896A JP 2001111896 A JP2001111896 A JP 2001111896A JP 29201899 A JP29201899 A JP 29201899A JP 29201899 A JP29201899 A JP 29201899A JP 2001111896 A JP2001111896 A JP 2001111896A
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image pickup
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Hideaki Yoshida
英明 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減算によるノイズの付加がなく、画質劣化を
生じさせないでスミア補正を行うことが可能な撮像装置
を提供する。 【解決手段】 CCD撮像素子5と、該CCD撮像素子
の撮像信号に重畳された直流スミア成分を、撮像装置の
適正露光条件のシャッタ速データに基づいて検出するス
ミア検出部12−1と、該スミア検出部の検出した直流ス
ミア成分を前記撮像信号からディジタル演算により減算
することによってスミア補正を行うスミア補正部8−1
とを設けて撮像装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スミア低減機能
を有する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CCD撮像素子等を用いた固体撮像装置
においては、固体撮像装置特有の現象として、強烈な光
が入射したときに発生するスミア現象(より正確には、
スミア及びブルーミングによって総合的に生じる現象で
あるが、本明細書においては当業者における慣用になら
って、これを単にスミアと称している)による画質劣化
が問題となっている。すなわち、このスミア現象は、本
来の電荷蓄積領域に捕捉されなかった電荷がポテンシャ
ル障壁を乗り越えて垂直転送路に漏れ込んだり、入射光
の回折成分や多重反射成分が遮光膜下の垂直転送路に漏
れ込んで、電荷発生することなどにより生じるものであ
り、通常の定常的な光に起因する場合は、これが垂直転
送期間にわたって発生するため、例えばスポット光の場
合は、その上下に伸びる縦筋が生じ、画質を著しく損ね
ていた。
【0003】これを低減するために、信号補正を行なう
方法が知られており、具体的には、スミアがその発生原
理から垂直方向にほぼ同レベルで生じることに着目し
て、有効画素領域外の遮光された蓄積画素領域である垂
直OB(オプティカルブラック:光学的黒)の出力レベ
ルをスミア除去基準信号とし、これを有効画面の画素出
力信号から減じる手法が、例えば特開平7−67038
号公報等に開示されていて公知である。
【0004】上記公開公報開示の従来技術は、詳細には
次のようなものである。すなわち、撮像によって得られ
た1画面に対応する撮像出力信号の垂直OBの出力を用
いてスミア除去基準信号を算出する。まず複数ライン
(その実施の形態では12ライン)あるOB画素のデータ
のうち、同じ水平アドレスを持つ12画素毎の和をとり、
画素数12で除することで平均値を得る。言い換えれば、
このスミア除去基準信号は複数の垂直OBラインの平均
値に相当する、1ライン分の画像信号である。このよう
にして得られたスミア除去基準信号を用いて有効画素信
号に関するスミア補正が行なわれる。すなわち、有効画
素部分から読み出された画素信号の各ラインデータか
ら、このスミア除去基準信号を減じたものを補正後の出
力とする。言うまでもなく、減算は同じ水平アドレスを
持つデータ間で行われる。このとき、垂直OBは遮光さ
れた画素であるから、本来出力信号は(ノイズを別にす
れば)0であるはずで、もし0でないとすれば、それは
スミアであるから、上記減算によってスミアを除去する
ことができる。そして、これはスミアが全画面に関して
均一に発生していない場合にも有効であるから、スポッ
ト光起因のような被写体像の絵柄に依存するスミアを含
めて全てのスミアを検出して、これを除去できるという
優れた手法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の手法において、減算に用いるスミア除去信号は上述
のように1ライン分の画像信号であるから、それ自体ラ
ンダム雑音や固定パターン雑音などのノイズを有してい
る。固定パターン雑音のうちには、垂直OBに白キズや
黒キズなどの画素欠陥が含まれている可能性もある。そ
のため、減算に際してはこれらのノイズ成分が有効画像
信号に重畳されることになるため、画質劣化の一要因と
なる。なお、上記スミア除去基準信号の算出に当たって
12ラインの平均を取っているのは、このノイズを低減す
るためであるが、完全に0にすることは原理的に不可能
であるから、スミア補正にともなってノイズの増加によ
る画質劣化を生じるという問題があった。
【0006】本発明は、従来のスミア補正方式における
上記問題点を解消するためになされたもので、画質劣化
を生じさせないでスミア補正を行うことが可能な撮像装
置を提供することを目的とする。請求項毎の目的を述べ
ると、次の通りである。請求項1に係る発明は、減算に
よるノイズの付加がなくスミアの影響を除去できるよう
にした撮像装置を提供することを目的とする。請求項2
に係る発明は、減算に伴うノイズの付加が原理的にも回
路的にも全く生じないようにした撮像装置を提供するこ
とを目的とする。請求項3に係る発明は、簡単な演算で
撮像に先立ちスミア補正に用いる直流スミア成分を検出
でき、制御の単純化を図ることが可能な撮像装置を提供
することを目的とする。請求項4に係る発明は、別途事
前に測定した特性に基づいて高精度のスミア検出を行う
ことができる撮像装置を提供することを目的とする。請
求項5に係る発明は、スミア特性関数のばらつきに対す
る対応が極めて容易に行えるようにした撮像装置を提供
することを目的とする。請求項6に係る発明は、全ての
場合にスミアのない高画質な撮像を行うことが可能な撮
像装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に係る発明は、撮像素子と、該撮像素子の
出力信号である撮像信号に重畳される直流スミア成分を
検出するスミア検出手段と、該スミア検出手段の検出し
た前記直流スミア成分を前記撮像信号から減算すること
によってスミア補正を行なうスミア補正手段とで撮像装
置を構成するものである。このように、撮像信号から直
流スミア成分を減算することによってスミア補正を行な
うことにより、減算によるノイズの付加がなくスミアの
影響を除去することが可能となる。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に係る撮
像装置において、前記スミア補正手段における減算は、
ディジタル演算によって行われるように構成されている
ことを特徴とするものである。このように、直流スミア
成分をディジタル演算で減算することにより、減算に伴
うノイズの付加が原理的にも回路的にも全く生じないよ
うにすることができる。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
係る撮像装置において、被写体輝度情報に基づいて前記
撮像素子における露出を制御することが可能な露出制御
手段を有し、前記スミア検出手段における直流スミア成
分の検出は、前記露出制御手段における露出制御情報に
基づいて行われるように構成されていることを特徴とす
るものである。このように、露出制御情報に基づいて直
流スミア成分の検出を行うことにより、簡単な演算で撮
像に先立ちスミア補正に用いる直流スミア成分を検出で
き、制御の単純化を図ることができる。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項1〜3のい
ずれか1項に係る撮像装置において、前記直流スミア成
分を検出するために用いる当該撮像系に関するスミア特
性関数データを記憶する記憶手段を有していることを特
徴とするものである。このように、直流スミア成分を算
出するために用いる当該撮像系に関するスミア特性関数
データを記憶する記憶手段を備えることにより、別途事
前に測定した特性に基づいて高精度なスミア検出を行う
ことが可能となる。
【0011】請求項5に係る発明は、請求項4に係る撮
像装置において、前記記憶手段は書き換え可能なものあ
ることを特徴とするものである。このように、スミア特
性関数データの記憶手段を書き換え可能なものとするこ
とにより、スミア特性関数のばらつきに対する対応を極
めて容易に行うことが可能となる。
【0012】請求項6に係る発明は、請求項1〜5のい
ずれか1項に係る撮像装置において、前記撮像素子の光
電変換面に対する出力光学像の状態を被写体結像状態と
被写体像拡散状態とに設定可能な撮像光学系と、前記撮
像素子の駆動及び前記撮像光学系を制御して、当該読み
出し対象たる画像信号の蓄積期間には前記撮像光学系を
前記被写体結像状態とし、前記画像信号の読み出し期間
には前記撮像光学系を前記被写体像拡散状態としてスミ
ア低減撮像を可能とする撮像制御手段とを有しているこ
とを特徴とするものである。このように、スミアの均一
性を高め局所スミアを除去する効果をもつ撮像光学系を
用いたものであって、スミア補正による直流スミア成分
の除去との相補性が極めて高いスミア低減撮像を併用す
ることにより、全ての場合にスミアのない高画質の撮像
を行うことが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、実施の形態について説明す
る。図1は、本発明に係る撮像装置の主たる実施の形態
のディジタルカメラを示すブロック構成図である。1は
前玉1aと後玉1bとからなる撮像レンズ、2はフォー
カスアクチュエータ2aとズームアクチュエータ2bと
からなるレンズ駆動機構、3は可動絞り、4はローパス
フィルタ及び赤外カットフィルタからなる光学フィル
タ、5はCCD撮像素子、6はCCDドライバ、7はA
Dコンバータを含むプリプロセス回路、8はディジタル
プロセス回路で、ハードとしてメモリを含み、全てのデ
ィジタルプロセス処理を行うもので、スミア補正部8−
1を備えている。9はメモリカードカードインターフェ
ース、10はメモリカード、11はLCD画像表示系、12は
主たる構成としてマイコンを含むシステムコントローラ
で、スミア検出部12−1及び露出補正部12−2を備えて
いる。13は操作スイッチ系、14は表示用LCDを含む操
作表示系、15は絞りアクチュエータ、16はアクチュエー
タドライバ、17は光拡散素子、18は光拡散素子ドライ
バ、19はEEPROMである。
【0014】そして、本実施の形態のディジタルカメラ
においては、スミア補正の効果をより高いものにするた
めに、局所的スミア発生を低減させるスミア低減撮像を
行なうことができる構成としてあり、そのための構成と
して、いわゆる高分子分散型(ポリマーネットワーク
型)液晶を透明電極付き光学ガラスの板状セルに封入し
た構造の光拡散素子17が、図1に示すように撮像レンズ
1の内部の可動絞り3の近傍に設けられている。
【0015】次に、この光拡散素子17について更に詳述
する。光拡散素子17は2枚の光学ガラスを貼り合わせ
た、全体としては厚さが 0.9mmの平行平板ガラスを備
え、貼り合わせ部に厚さ10μmの平坦な液晶封入部(セ
ル)を有している。この封入部に液晶が分散された透明
樹脂が封入されて、素子としての能動部分が形成されて
いるものである。そして、透明電極から引出された接続
線は光拡散素子ドライバ18に接続され、所定電圧の公知
の交流駆動によって駆動されるようになっている。
【0016】なお、電圧印加時と非印加時(残留電荷排
出のため本実施の形態では0電圧印加)に対して、拡散
と非拡散(素通し)状態をどのように割り当てるかは本
来任意であるが、TTL光学ファインダと組合わせた場
合に、カメラ電源OFFでもファインダが見えるように
する、あるいはスミア低減撮像を必要としない場合に電
力を消費する必要が生じないようにするなどの効果を得
る目的で、本実施の形態では特に電圧非印加時に非拡散
となるようにしており、一旦0電圧印加して残留電荷を
排出した後には、ドライバへの電源供給を停止しても素
通し状態が保たれるようになっている。このためには媒
質に相当する液晶と媒体に相当する樹脂の実効的な屈折
率が、電圧非印加状態で等しくなるように構成されてい
ることは言うまでもない。
【0017】続いて、このスミア低減撮像の制御につい
て説明する。本実施の形態のディジタルカメラにおいて
は、システムコントローラ12が全ての制御を統括的に行
なっており、可動絞り3と、CCDドライバ6によるC
CD撮像素子5の駆動(電子シャッタ)を制御して、露
光(電荷蓄積)及び信号の読み出しを行ない、それをプ
リプロセス回路7を介してディジタルプロセス回路8に
格納し、このディジタルプロセス回路8の中で全ての必
要な各種信号処理を施した後に、メモリカード10に記録
するものである。なお、上記各種信号処理には、後述す
る本発明の要部であるところのスミア補正処理が含まれ
ている。
【0018】また、上記露光及び信号読み出しのタイミ
ングに合わせて、光拡散素子ドライバ18を駆動し、光拡
散素子17の拡散特性を変化させることで、スミア低減撮
像を行なうことができるようになっている。すなわち、
撮影対象である当該被写体像の光電変換電荷を蓄積中
は、光拡散素子17を非拡散(素通し)状態のままとして
おり、CCD転送路(垂直シフトレジスタ)への転送パ
ルスTGが出ると同時に、拡散状態にすべく電圧印加を
開始する。ただし駆動を開始してから光拡散素子17が現
実に充分な拡散状態に転移するまでは、かなりの時間を
要する。この転移時間は、素子の材料、印加電圧や駆動
周波数にも依存するが、通常数ms〜数 100ms程度で
ある。そして素子(駆動部)の厚さにも大きく依存す
る。本実施の形態では厚さが10μmと薄いため、転移時
間は10ms以下と高速であって、これに対応して撮像信
号の読み出し(信号電荷のCCD転送)は、転送パルス
TG出力後10msの時点から開始される。そして、信号
読み出しが終了した後は次の撮影に備え、また無駄な駆
動電力をなくす意味で、速やかな適時に光拡散素子17へ
の電圧印加を0電圧として素通し状態に転移させる。こ
の後、光拡散素子ドライバ18への通電を停止してもよ
い。
【0019】この時、もしも転移時間が異なる値であれ
ば、これに合わせた読み出し開始時刻を設定すればよ
い。また、この時更に遅らせて読み出しを開始してもよ
いが、それに伴う暗電流ノイズの増加を避けるため、本
実施の形態では不要な遅延はさせていない。
【0020】以上のようなスミア低減撮像を行なえば、
被写体のスポット光による局所的スミアは、信号読み出
し時に像が拡散されていることにより、低減されてい
る。以下、この拡散が実用上充分な効果を発揮して、局
所的なスミアは存在しないものと仮定して説明する。と
ころで、このとき、なお高速シャッタ(短時間露光)使
用時の遍在スミアは発生するから、上記のようなスミア
低減撮像によっても、なお撮像素子出力に重畳されてい
るスミア成分を除去するために、本実施の形態のカメラ
においてはスミア補正手段を有しており、このスミア補
正手段によるスミア補正は、前記スミア低減撮像と相補
的に作用するようになっている。
【0021】次に、上記スミア補正について図2の
(A),(B)を参照しながら詳述する。図2の
(A),(B)において、横軸は撮像素子出力のAD変
換値すなわちスミア補正回路の入力値、縦軸はスミア補
正回路の出力値である。入力値については撮像素子自身
の飽和レベルか、又はAD変換の最大レベルのいずれか
で飽和してしまうが、このいずれによるかは本質でない
ので、ここでは撮像素子出力信号の飽和はAD変換の最
大レベルによる場合を想定して、記号Satで表わしてい
る。なお、縦軸のSatは数値的には同じであるが、出力
ディジタル値の最大値であって、概念的にはスミア補正
出力の飽和レベル(出力可能最大値)に対応するもので
ある。
【0022】本実施の形態において使用されているスミ
ア補正処理の方式は、露出制御手段における露出制御情
報を用いて算出した直流スミア成分の値を、有効画像信
号から減じる方式である。すなわち、上記スミア低減撮
像によって得られた1画面に対応する撮像出力信号をデ
ィジタルプロセス回路8の所定メモリ領域に格納する
と、スミア補正部8−1において、後述する方法によっ
て予め求められている直流スミア成分値(以下Sm とす
る)を用いて、有効画素信号に関するスミア補正が行な
われる。なお、図2の(A)は対比のため無補正の場合
を表わした特性図で、入力信号がそのまま出力されてい
るが、被写体輝度が0の場合でもスミア成分Sm が出力
され最小値となっている。
【0023】スミア補正処理の内容は、概念的に2つに
分けて説明できる。第1の処理は有効画素部分から読み
出された画素信号データからこの直流スミア成分値Sm
を減じたものを補正後の出力とする。この処理概念を数
式で表現するとスミア補正部8−1における入力画像信
号(すなわち有効画像領域に対応する撮像素子出力のデ
ィジタル値)をSig(i,j) 、スミア成分を減じた段階の
中間データ(概念上のものであり、処理上の実在は問わ
ない)をSdif(i,j)とすると、次式(1)で表される。 Sdif(i,j)=Sig(i,j) −Sm ・・・・・・・・・・(1)
【0024】この演算では、i,j(水平及び垂直アド
レス)にかかわらず、一定の値をディジタル演算で減じ
るのみであるから、従来例とは異なり映像信号起因のノ
イズが付加されることは全くなく、画質劣化は全く生じ
ない。ただし、この段階では、特性自体は撮像信号の被
写体成分が抜き出されてはいるものの、上記従来例類似
のすなわち図2の(B)に示す特性であり、出力最大値
がSat−Sm となって画像が暗くなってしまう。本実施
の形態のスミア補正は、最終的には更に定数を乗じる補
正(これをゲイン補正と称する)を伴うものである。補
正後の出力をSout(i,j)とすると、次式(2)で表され
る。 Sout(i,j)=Sdif(i,j)×Sat/(Sat−Sm ) = (Sig(i,j) −Sm )×Sat/(Sat−Sm )・・・(2) ここで、分子分母の各Satは、この実施の形態の場合、
数値的には等しいが、概念的には分子のそれは最大出力
レベル(出力信号の飽和レベル)に、分母のそれは最大
入力レベル(撮像信号の飽和レベル)に対応するもので
ある。
【0025】次に、直流スミア成分値Sm の求め方につ
いて説明する。上記したようにスミア低減撮像の手法を
用いているから発生するスミアは一様であって、したが
ってこのSm は露出制御データから算出可能である。具
体的には、本実施の形態におけるカメラでは適正露光条
件のシャッタ速(露出時間)データを利用し、システム
コントローラ12内のスミア検出部12−1において算出さ
れる。これについて詳述すると、シャッタ速自身はスミ
アレベルと直接相関はないものの、一般的な撮影時にお
いては、いわゆる適正露出を与えることが前提になるか
ら、高速シャッタを使用する場合とは、すなわちそれだ
け短時間の露光であっても充分な露光量が得られる板面
照度の場合ということになる。この意味において、平均
的板面照度Lと露光時間Tとの間には、L=k/T(k
は撮像素子の感度によって決まる定数)の関係がある。
一方、当該撮像系のスミア特性関数〔板面照度Lに対応
して発生するスミアレベルSm(L)〕については、別
途事前に測定によって求めることができるから、この関
数データをEEPROM19に予め格納しておく。撮像に
際しては、図示しない公知の測光手段によって求めた適
正露光の露光時間がTmeasであったとすると、上記適正
露光時の平均的板面照度Lと露光時間Tとの間の関係L
=k/Tを用いて、次式(3)によりSm を求めればよ
い。 Sm =Sm(k/Tmeas) ・・・・・・・・・・・・(3)
【0026】これによりスミア補正処理を行ったときの
特性は、図3に示すようになる。ただし、図3の各軸や
記号等の定義は図2の(A),(B)と同じである。図
3から判るように、入力信号から被写体成分だけを抜き
出した後、この被写体成分に対する実効的なゲインアッ
プを行なったのと等価な特性となっている。これは、被
写体成分のレンジを出力レンジ一杯に対応させているか
ら、系のレンジを最大限有効に利用しているものであ
る。
【0027】さて、このようなスミア補正を行なった場
合、ゲイン補正によって画面は明るくなるが、これだけ
では被写体輝度域に着目した場合に、再現域は改善され
ていない。すなわち、スミアによって狭くなった撮像レ
ンジは狭いままで改善されていない。この原因は、ゲイ
ンを上げたにも係らず、露出はゲインを上げる以前の撮
像系に対して適正となるようになされたものであるか
ら、露出オーバー状態を来たしているためである。
【0028】本実施の形態のカメラでは、この露出オー
バー状態を生じないように適正露光を得るべく、露出を
補正する手段、例えばシステムコントローラ12内に設け
た露出補正部12−2を更に有している。具体的には、実
際の露光時間Texp は、次式(4)に示すようにゲイン
項の逆数を乗ずることによって決定される。 Texp =Tmeas×(Sat−Sm )/Sat ・・・・・・(4) なお、このスミアに関する露出補正を行なう際に、必要
に応じてその他の情報による露出の補正を伴ってもよい
ことは勿論である。
【0029】このように構成した本実施の形態に係るカ
メラによれば、極めて高速なシャッタを用いた場合も含
めて全ての場合に、減算によるノイズの付加がなくスミ
アの影響が除去されて、且つ撮像レンジが充分確保され
た高画質な撮像を行なうことができる。
【0030】なお、上記実施の形態の他にも様々な実施
の形態が考えられる。例えば、上記主たる実施の形態に
おいて、説明を省略した公知の測光手段については、例
えばフォトダイオードなどの専用の測光素子を用いたも
のがそのまま使用できるのは勿論、撮像素子出力信号の
出力レベルを解析して測光情報を得る、いわゆるイメー
ジャ測光も使用できる。ただし、後者のイメージャ測光
においては、従来公知の通常の解析アルゴリズムを単純
に用いた場合は、解析対象たる信号にスミア成分が含ま
れているから、測光時に高速シャッタを使用したときに
は適正露光情報に誤差を生じる場合があるから、そのと
きの露光時間に応じた誤差を見込んだ演算を行なって、
本来の適正露光条件を求めるようにする。
【0031】また上記実施の形態における露出の補正
は、露光時間を変更することで行なっているが、これを
絞りで行うようにしてもよい。
【0032】更に、上記実施の形態に係るカメラではス
ミア補正の効果をより高いものにするために、光拡散素
子を用いたスミア低減撮像を行なっているが、これは必
須ではない。すなわち、スミア低減撮像はスミアの均一
性を高め局所スミアを除去する効果があるから、本発明
の利用にとっては相補的に機能する極めて有効な技術で
はあるが、少なくとも上記実施の形態のカメラのような
スミア補正処理を行なえば、スミア低減撮像を採用しな
い場合においても、従来技術に比して減算によるノイズ
の付加がないという点では、確かな画質向上効果を有す
るものである。
【0033】そして、スミア補正に際して用いるスミア
検出手段についても、上記実施の形態のカメラで示した
方式に限らず任意の方法を使用することができる。一例
としては、上記従来例として示した公開公報に開示して
いるように撮像信号の垂直ブランキング期間の出力から
スミア成分を求め、この代表値(例えば最大値、最小
値、平均値など)を求めて直流スミア成分Sm としても
よい。
【0034】ただこのように撮像信号の垂直ブランキン
グ期間の出力からスミア成分を求める実施の形態の場合
は、上記主たる実施の形態における実効ゲイン設定に対
応した露出の補正を行なおうとした場合には、事前に試
行撮像を行なう必要があるなど、制御が複雑化すること
がある。上記主たる実施の形態のものは、これに対して
簡単な演算で撮像に先立ちスミア補正に用いる直流スミ
ア成分を検出できるから、制御が単純化できるという利
点を有している。
【0035】更に、この直流スミア成分を減算するに際
してはディジタル演算を用いているが、これに代えてア
ナログ演算を用いても良い。ただ、アナログ演算の場合
は、原理的にはノイズが付加されなくても、現実の回路
を経ることによって、その回路に起因する新たなノイズ
が生じる場合もあるから、現実の回路的にもノイズが全
く生じないディジタル演算の方が、より大きな利点を有
している。
【0036】また、上記実施の形態のカメラにおいて
は、該撮像系のスミア特性関数〔板面照度Lに対応して
発生するスミアレベルSm(L)〕の関数データは、E
EPROM19に格納するようにしたものを示したが、こ
れは任意の記憶手段を用いることができる。ただし、一
般にスミアの発生原因のうちいくつかのもの、例えば回
折や多重反射による遮光膜下への入射光の直接的漏れ込
みなどは、撮像素子製造時の露光ムラの影響などによっ
て、また他のいくつかのもの、例えばポテンシャル障壁
を乗り越えた漏洩電荷などは、カメラ製造時のバイアス
電圧ばらつきなどによって、それぞればらつき要素をも
っているために、このスミア特性関数についても、カメ
ラの個体毎に異なるものを必要とする場合がある。上記
実施の形態のカメラは、書き換え可能な記憶手段である
EEPROM19を使用することで、この技術的要請に対
する対応を極めて容易にしている。
【0037】更にまた、本発明は、静止画撮影、動画撮
影のいずれに対しても適用することができる。
【0038】以上本発明のいくつかの実施の形態を具体
的に示したが、本発明はこれらに限られることなく、特
許請求の範囲に記載の限りにおいて如何なる態様をも取
り得るものであることは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】以上実施の形態に基づいて説明したよう
に、請求項1に係る発明によれば、撮像信号から直流ス
ミア成分を減算することによってスミア補正を行なうよ
うに構成しているので、減算によるノイズの付加がなく
スミアの影響を除去することができる。また請求項2に
係る発明によれば、直流スミア成分をディジタル演算で
減算するように構成されているので、減算に伴うノイズ
の付加が原理的にも回路的にも全く生じないという優れ
た効果が得られる。また 請求項3に係る発明によれ
ば、露出制御情報に基いて直流スミア成分の検出を行な
うように構成されているので、簡単な演算で撮像に先立
ちスミア補正に用いる直流スミア成分を検出することが
でき、制御の単純化を図ることができる。また請求項4
に係る発明によれば、直流スミア成分を算出するために
用いる当該撮像系に関するスミア特性関数データを記憶
する記憶手段を備えているので、別途事前に測定した特
性に基づいて高精度な直流スミア成分の検出を行なうこ
とが可能となる。また請求項5に係る発明によれば、ス
ミア特性関数データの記憶手段を書き換え可能なものと
しているので、スミア特性関数のばらつきに対する対応
が極めて容易となる優れた効果が得られる。また請求項
6に係る発明によれば、スミアの均一性を高め局所スミ
アを除去する効果をもつ撮像光学系を用いたスミア低減
撮像を併用するように構成しているので、全ての場合に
スミアのない高画質な撮像を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る撮像装置の実施の形態のディジタ
ルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した実施の形態におけるスミア補正前
及び中間的なスミア補正処理後における入出力特性を示
す図である。
【図3】図1に示した実施の形態における最終的なスミ
ア補正処理後の入出力特性を示す図である。
【符号の説明】
1 撮像レンズ 1a 前玉 1b 後玉 2 レンズ駆動機構 2a フォーカスアクチュエータ 2b ズームアクチュエータ 3 可動絞り 4 光学フィルタ 5 CCD撮像素子 6 CCDドライバ 7 プリプロセス回路 8 ディジタルプロセス回路 8−1 スミア補正部 9 メモリカードインターフェース 10 メモリカード 11 LCD画像表示系 12 システムコントローラ 12−1 スミア検出部 12−2 露出補正部 13 操作スイッチ系 14 操作表示系 15 絞りアクチュエータ 16 アクチュエータドライバ 17 光拡散素子 18 光拡散素子ドライバ 19 EEPROM

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像素子と、該撮像素子の出力信号であ
    る撮像信号に重畳される直流スミア成分を検出するスミ
    ア検出手段と、該スミア検出手段の検出した前記直流ス
    ミア成分を前記撮像信号から減算することによってスミ
    ア補正を行なうスミア補正手段とを有していることを特
    徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記スミア補正手段における減算は、デ
    ィジタル演算によって行われるように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1に係る撮像装置。
  3. 【請求項3】 被写体輝度情報に基づいて前記撮像素子
    における露出を制御することが可能な露出制御手段を有
    し、前記スミア検出手段における直流スミア成分の検出
    は、前記露出制御手段における露出制御情報に基づいて
    行われるように構成されていることを特徴とする請求項
    1又は2に係る撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記直流スミア成分を検出するために用
    いる当該撮像系に関するスミア特性関数データを記憶す
    る記憶手段を有していることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項に係る撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記記憶手段は書き換え可能なものある
    ことを特徴とする請求項4に係る撮像装置。
  6. 【請求項6】 前記撮像素子の光電変換面に対する出力
    光学像の状態を被写体結像状態と被写体像拡散状態とに
    設定可能な撮像光学系と、前記撮像素子の駆動及び前記
    撮像光学系を制御して、当該読み出し対象たる画像信号
    の蓄積期間には前記撮像光学系を前記被写体結像状態と
    し、前記画像信号の読み出し期間には前記撮像光学系を
    前記被写体像拡散状態としてスミア低減撮像を可能とす
    る撮像制御手段とを有していることを特徴とする請求項
    1〜5のいずれか1項に係る撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008109639A (ja) * 2006-09-25 2008-05-08 Hitachi Kokusai Electric Inc 撮像装置および撮像方法

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JP2008109639A (ja) * 2006-09-25 2008-05-08 Hitachi Kokusai Electric Inc 撮像装置および撮像方法

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