JP2001110591A - X線高電圧装置及びx線装置 - Google Patents

X線高電圧装置及びx線装置

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JP2001110591A JP28801999A JP28801999A JP2001110591A JP 2001110591 A JP2001110591 A JP 2001110591A JP 28801999 A JP28801999 A JP 28801999A JP 28801999 A JP28801999 A JP 28801999A JP 2001110591 A JP2001110591 A JP 2001110591A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流電圧発生器を共用することが可能なX線
高電圧装置を提供すること。 【解決手段】 交流電圧から直流電圧を生成する直流電
圧発生手段と、該直流電圧を交流電圧に変換し該交流電
圧をX線管の一対の電極に供給する高電圧発生手段と、
前記直流電圧を交流電圧に変換し前記X線管の一方の電
極を回転させる回転機構に供給する回転駆動手段とを備
えたX線高電圧装置において、前記直流電圧発生手段は
前記電極駆動手段の動作モードに応じて出力電圧レベル
を切り換える手段を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線装置に関し、
特に、回転陽極X線管装置の陰極と陽極間とに高電圧を
供給すると共に、陽極のターゲットを回転させる回転機
構に駆動電圧を供給するX線高電圧装置に有効な技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のX線装置では、画像撮影の際に
は、X線管の陰極から陽極に向けて電子ビームを発射
し、その電子ビームを陽極ターゲットに衝突させること
によって、X線を発生させていた。陰極から発せられる
電子ビームは、非常に大きなエネルギーを持っているの
で、電子ビームの衝突によって陽極ターゲットが焼けて
しまうことを回避する為に、通常は陽極ターゲットをパ
ンケーキ状に形成し、回転させることによって、所定時
間に電子ビームが照射される面積を拡大させ、短時間に
陽極ターゲットにかかる負荷を低減させていた。
【0003】陽極ターゲットを回転させる陽極回転機構
は、X線管内に配置された陽極を備えた回転子と、X線
管外に配置された固定子コイルとで構成されていた。こ
の構成は、一般的な誘導モータと同様の構造であり、X
線管外に配置された固定子コイルに陽極駆動回路から駆
動電力を供給することで、ギャップを隔てた回転子との
間に回転磁界を生じさせ、この回転磁界によって回転子
を配した陽極を回転させていた。
【0004】陽極駆動回路は、陽極回転機構に電圧を供
給し、陽極回転を駆動、制御するための装置であり、一
般に、3つの動作モードで陽極の回転を制御していた。
第一の起動モードでは、高交流電圧(例:470ボルト
程度)を駆動電力として、第二の定常モードでは、低交
流電圧(例:200ボルト程度)を駆動電力として、第
三の制動モードでは、直流電圧(例:120ボルト程
度)を駆動電力としてそれぞれ陽極回転機構に供給して
いた。起動モードの動作時間は、陽極が所定の回転数に
達するまでの時間であり、通常は、予め測定した時間に
基づいて曝射待機時間として高電圧発生装置に設定され
ており、この高電圧発生回路からの切り換え信号に基づ
いて陽極駆動回路が高交流電圧の出力を行っていた。ま
た、起動モード時には470ボルトの交流電圧を出力す
ることから、陽極回転機構が3相フルブリッジ構成の場
合には、陽極駆動回路への入力電圧としては1000ボ
ルト程度の直流電圧が必要であった。
【0005】一方、高電圧発生装置は、X線管を駆動す
るために陽極及び陰極間に所定電圧・電流のX線管駆動
電力を供給すると共に、陽極駆動回路の動作モード(起
動モード、定常モード及び制動モード)を切り換えるた
めの制御信号を出力する。例えば、撮影開始時には、高
電圧発生装置は、陽極駆動回路に起動モードに制御する
制御信号を出力する。予め設定された曝射待機時間の経
過後に、高電圧発生装置は、陽極駆動回路を定常モード
に制御する制御信号を出力すると共に、X線管に高電圧
を出力しX線の曝射を開始させていた。このように制御
することによって、陽極が所定の回転数に達した状態で
X線の曝射を行っていた。この高電圧出力時には、高電
圧発生装置は入力電圧として、650ボルト程度の直流
電圧が必要であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。従来
のX線装置では、前述したように、X線管からのX線曝
射を制御する高電圧発生装置と、X線管の陽極の回転を
制御する陽極駆動回路とでは、それぞれ入力電圧として
必要とする直流電圧が大きく異なっていたので、それぞ
れに専用の直流電圧発生器が設けられていた。高電圧の
直流電流を生成する直流電圧発生器は、他の制御装置に
比較して大型の電力素子を使用しているので、1台の直
流電圧発生器の装置容積及び重量が大きいので、従来の
X線装置では、装置の大型化を招いてしまうという問題
があった。さらには、それぞれの直流電圧発生器では、
商用電源から直流電圧を生成する際に電力損失が発生し
ているので、直流電圧発生器を2台使用するとその損失
量も大きなものであった。
【0007】以上の問題を解決する方法として、例え
ば、特開平1−93096号公報(以下、「文献1」と
記す)に記載の「X線診断装置」があった。文献1に記
載のX線診断装置では、例えば、X線管スタータ用のイ
ンバータ回路(駆動回路)、加熱回路用のインバータ回
路、及び透視撮影台起倒用電動機用のインバータ回路の
直流電源となる直流電圧発生器を、X線電源用のインバ
ータ回路である高電圧発生装置の直流高圧発生器から供
給するというものであった。
【0008】しかしながら、文献1に記載のX線診断装
置では、高電圧発生装置用の直流高圧発生器から供給さ
れた直流電力をそのままの電圧レベルで他のインバータ
の電源として使用する構成となっているので、起動モー
ド時に高電圧発生装置よりも高い入力電圧(1000ボ
ルト程度)を必要とする陽極駆動回路用の直流高圧発生
器の入力電圧を確保できないという問題があった。
【0009】この問題を解決する方法として、最も出力
電圧レベルの大きい陽極駆動回路用の直流高圧発生器か
ら、他のインバータ回路に電力を供給する方法が考えら
れる。すなわち、1000ボルトの出力電圧を有する陽
極駆動回路用の直流電圧発生器を、X線管駆動電力を供
給する高電圧発生装置と共用する方法である。この場
合、直流電圧発生器には、陽極駆動回路用の直流電圧発
生器が必要とする1000ボルトの電圧の供給能力と、
高電圧発生装置が必要とする十分な電流の供給能力とが
必要とされる。
【0010】一方、陽極駆動回路は、前述したように、
起動モード時には1000ボルトの直流電圧を必要とす
るが、他の定常モード時及び制動モード時には650ボ
ルト程度で十分であった。陽極駆動回路が起動モード時
には高電圧発生回路はX線曝射の待機状態にあるために
電力の消費は発生しない。陽極駆動回路が定常モード時
には、陽極の回転が定常回転数に達しているので、陽極
駆動回路は650ボルト程度の入力電圧で十分であっ
た。このようなことから、X線撮影の一連動作を通して
直流電圧発生器が1000Vもの大電圧を出力していて
は、陽極回転の定常、制動モード時で無駄な電力損失が
生じてしまうという問題があった。
【0011】本発明の目的は、直流電圧発生器を共用す
ることが可能なX線高電圧装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、X線高電圧装置における電力損失
を低減させることが可能な技術を提供することにある。
本発明のその他の目的は、直流電圧発生装置を小型化す
ることが可能な技術を提供することにある。本発明のそ
の他の目的は、より高速に撮影系を回転移動させること
が可能な技術を提供することにある。本発明のその他の
目的は、診断効率を向上させることが可能な技術を提供
することにある。本発明の前記ならびにその他の目的と
新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明
らかになるであろう。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0013】(1)交流電圧から直流電圧を生成する直
流電圧発生手段と、該直流電圧を交流電圧に変換し該交
流電圧をX線管の一対の電極に供給する高電圧発生手段
と、前記直流電圧を交流電圧に変換し前記X線管の一方
の電極を回転させる回転機構に供給する回転駆動手段と
を備えたX線高電圧装置において、前記直流電圧発生手
段は前記電極駆動手段の動作モードに応じて出力電圧レ
ベルを切り換える手段を備えた。
【0014】(2)前述した(1)に記載のX線高電圧
装置において、前記高電圧発生手段は前記回転駆動手段
の動作モードを制御する制御信号を生成する手段を備え
た。
【0015】(3)前述した(1)もしくは(2)に記
載のX線高電圧装置において、前記直流電圧発生手段は
前記回転電極の回転起動時にはX線ビームの照射時より
も高い出力電圧レベルの直流電圧を生成する。
【0016】(4)一方の電極を回転させる回転機構を
備えたX線管と、被検体を介して前記X線管と対向配置
され前記被検体を透過したX線ビームから前記被検体の
X線像を撮像する撮像手段とからなる撮影系を前記被検
体の周囲に回転あるいは移動させる回転移動手段を備え
てなるX線装置において、交流電圧を変換し出力する直
流電圧の電圧レベルを電極駆動手段の動作モードに応じ
て切り換える直流電圧発生手段と、該直流電圧から交流
電圧を生成し該交流電圧をX線管に供給する高電圧発生
手段と、前記直流電圧から交流電圧を生成し前記X線管
の回転機構に供給する回転駆動手段とを前記回転移動手
段に搭載した。
【0017】(5)前述した(4)に記載のX線装置に
おいて、前記撮影系を被検体の周囲に回転させて撮像し
たX線像から前記被検体の断層像又は/及び3次元像を
再構成する再構成手段を備えた。
【0018】前述した(1)〜(3)の手段によれば、
直流電圧発生手段が電極駆動手段の動作モードに応じた
電圧レベルの直流電圧を供給する構成となっているの
で、例えば、X線管の一対の電極間に印加する電圧を高
くしてX線管から高エネルギーのX線ビームを被検体に
照射し、解像度の高いX線像を得る場合のように、回転
電極を所望の時間内に高速回転させるために電極駆動手
段が高い直流電圧の供給が必要となった場合であって
も、X線管の起動時となる回転電極が所望の回転数に達
するまでの期間内にのみ回転電極の駆動に必要な直流電
圧を供給する構成となっているので、直流電圧発生手段
を共用することができる。従って、直流電圧発生装置を
小型化することができる。
【0019】また、直流電圧発生手段は回転電極が所望
の回転数に達した後は、回転電極の回転数を維持するた
めに必要な電圧レベルと、高電圧発生手段がX線管の電
極に印加するための交流電圧を生成するために必要とな
る電圧レベルとの何れか高い方の電圧を出力電圧レベル
として出力する構成となっているので、X線高電圧装置
における電力損失を低減させることができる。
【0020】前述した(4)もしくは(5)の手段によ
れば、交流電圧を変換し出力する直流電圧の電圧レベル
を電極駆動手段の動作モードに応じて切り換える直流電
圧発生手段と、該直流電圧から交流電圧を生成し該交流
電圧をX線管に供給する高電圧発生手段と、前記直流電
圧から交流電圧を生成し前記X線管の回転機構に供給す
る回転駆動手段とを、回転移動手段に搭載することによ
って、撮影系を被検体の周囲に回転あるいは移動させる
速度を向上させることが可能となるので、X線像の撮像
時間を短縮することができる。その結果、診断効率を向
上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、発明の実
施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明
する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図に
おいて、同一機能を有するものは同一符号を付け、その
繰り返しの説明は省略する。
【0022】《全体構成》図1は本発明の一実施の形態
のX線装置であるX線CT装置に使用されるX線高電圧
装置の概略構成を説明するための図であり、1は商用交
流電源、5は高力率昇圧型コンバータ(直流電圧発生手
段)、10は高電圧発生装置(高電圧発生手段)、11
は陽極駆動回路(電極駆動手段)、20はX線管装置、
21は固定子コイル21、22はX線管を示す。図1に
おいて、本実施の形態のX線高電圧装置では、例えば、
3相200ボルトの商用交流電源1を電力源としてお
り、この商用交流電源1から供給された電力は高力率昇
圧型コンバータ5に供給される。
【0023】高力率昇圧型コンバータ5は、3相交流を
直流に変換しその変換出力を高電圧発生回路10及び陽
極駆動回路11に供給する手段であり、特に、200ボ
ルトの入力電圧を、高電圧発生回路10が必要とする6
50ボルトあるいは陽極駆動回路11が必要とする10
00ボルトに昇圧した後に、この昇圧電力を供給する構
成となっている。
【0024】本実施の形態の高力率昇圧型コンバータ5
には、高電圧発生装置10から出力された出力制御信号
が入力されており、この出力制御信号に基づいて当該高
力率昇圧型コンバータ5は高電圧発生装置10及び陽極
駆動回路11に供給する直流電圧を変動させる。なお、
高力率昇圧型コンバータ5の詳細構成及び動作について
は、後述する。
【0025】高電圧発生装置10は、X線管22の陽極
と陰極間にX線の発生に必要となるX線管駆動電力を生
成し出力する周知の駆動電力生成部と、高力率昇圧型コ
ンバータ5及び陽極駆動回路11に出力する出力制御信
号を生成する第1の制御部と、回転陽極の回転(駆動)
及び停止を制御するための回転駆動信号を生成する周知
の第2の制御部とから構成される。第1の制御部は、例
えば、第2の制御部から出力に基づいて、回転陽極の起
動、定常あるいは制動の各動作モードに対応した制御信
号を生成し出力する手段であり、第2の制御部の出力変
化を検出する周知の検出手段と、検出出力からの経過時
間を計測する周知のタイマーと、このタイマーでの計数
値を設定する周知のメモリ手段とから構成される。本実
施の形態の第1の制御手段は、例えば、第2の制御手段
から出力される回転陽極の“駆動”を示す回転駆動信号
の出力開始からの経過時間に基づいて、回転陽極の起動
モードに対応する出力制御信号、あるいは定常モードに
対応する出力制御信号を出力する。また、第1の制御手
段は、第2の制御手段から出力される回転陽極の“停
止”を示す回転駆動信号の出力開始に基づいて、制動モ
ードに対応する出力制御信号を出力する。なお、駆動電
力生成部及び第2の制御部の構成は、従来と同様となる
ので、詳細な構成の説明は省略する。
【0026】陽極駆動回路11は、回転駆動信号及び出
力制御信号に基づいて、高力率昇圧型コンバータ5から
供給された直流電圧を所定電圧の交流電圧あるいは直流
電圧に変換し、この交流電力(もしくは直流電力)を回
転陽極の駆動電力として固定子コイル21に供給する周
知の陽極駆動回路であり、本実施の形態のX線装置で
は、高電圧発生装置10とコンバータを共用する構成と
なっている。
【0027】X線管装置20は周知のX線管装置であ
り、陽極と陰極間に印加された電圧に応じたX線種のX
線ビームを発生するX線管22と、図示しない陽極のタ
ーゲットを回転させる3相構成の固定子コイル21とか
らなる。
【0028】図2は本実施の形態の高力率昇圧型コンバ
ータ出力の一例であり、以下、図2に基づいて、本実施
の形態のX線CT装置のX線高電圧装置の動作を説明す
る。ただし、以下の説明では、回転陽極の回転起動時で
ある起動モード時に、回転陽極が定常モードよりも大き
な入力電圧を必要とするX線撮影が行われる場合につい
て説明する。このようなX線撮影としては、例えば、解
像度の高い断層像を得る必要がある場合のように、陽極
と陰極間に印加する電圧を高くし、X線管22から高エ
ネルギーのX線ビームを図示しない被検体に照射する場
合である。この場合には、回転陽極の回転速度を大きく
する必要が生じるので、回転陽極を所望の時間内に高速
回転させるために、起動時に固定子コイル21に印加す
る電圧を大きくする必要がある。このように、陽極を8
000rpm程度に高速回転させたスキャン(X線撮
影)を行わなければならない条件としては、X線管装置
20の種別にもよるが、例えば、(1)焦点面積が0.
7mm×0.8mm、管電圧が140kV、管電流が1
50mA、スキャン時間が1.0〜4.5秒、(2)焦
点面積が1.2mm×1.4mm、管電圧が140k
V、管電流が300mA、スキャン時間が1.0〜4.
5秒、(3)焦点面積が0.7mm×0.8mm、管電
圧が140kV、管電流が150mA、スキャン時間が
2.5〜8.3秒等の計測条件がある。
【0029】まず、図示しない操作卓から計測開始が指
示されると、X線CT装置の図示しない制御部から高電
圧発生装置10にX線ビームの照射が指示される。この
X線ビームの照射指示は、高電圧発生装置10の第1及
び第2の制御手段に入力される。ここで、第2の制御手
段は、第1の制御手段及び陽極駆動回路11に“駆動”
を示す回転駆動信号を出力する。第1の制御手段は、
“駆動”を示す回転駆動信号に基づいて、高力率昇圧型
コンバータ5に“起動モード”を示す出力制御信号を出
力する。
【0030】“起動モード”を示す出力制御信号が入力
された高力率昇圧型コンバータ5は、起動モード時に陽
極駆動回路11が必要とする入力電圧である1000ボ
ルトの直流電力を出力する。従って、高力率昇圧型コン
バータ5から出力された直流電力は、高電圧発生装置1
0及び陽極駆動回路11に供給される。
【0031】陽極駆動回路11は、高電圧発生装置10
からの“起動モード”を示す出力制御信号に基づいて、
高力率昇圧型コンバータ5から供給される1000ボル
トの直流電圧を470ボルトの3相交流電圧に変換し、
固定子コイル21に供給することによって、回転陽極を
起動させる。このとき、X線管22からのX線ビームの
照射は行わないので、高電圧発生装置10からの駆動電
圧出力は行われない。従って、高力率昇圧型コンバータ
5から出力された駆動電力は陽極駆動回路11でのみ使
用されることとなるので、高力率昇圧型コンバータ5は
出力電圧を1000ボルトの直流電圧に変換しても十分
な電力容量を確保することができる。
【0032】回転陽極の起動に要する時間が経過し高電
圧発生装置10の第1の制御手段から出力される出力制
御信号が“定常モード”を示す信号に切り換わると、高
力率昇圧型コンバータ5は、定常モード時の陽極駆動回
路及び高圧発生装置10が必要とする入力電圧である6
50ボルトを出力電圧として出力する。
【0033】ここで、高電圧発生装置10は入力された
650ボルトの直流電圧をX線管22を駆動するための
駆動電圧に変換し、陽極と陰極間に印加することによっ
てX線ビームが発生され、図示しない被検体にX線ビー
ムが照射される。ただし、高電圧発生装置10から出力
される駆動電圧は、前述する(1)〜(3)に示すよう
に、計測開始前に入力された計測条件に基づいた電圧で
ある。また、陽極駆動回路11は、“定常モード”を示
す出力制御信号に基づいて、入力された650ボルトの
直流電圧を200ボルトの3相交流電圧に変換し、固定
子コイル21に供給することによって、回転陽極の回転
速度を所望の回転速度で回転動作させる。本実施の形態
のX線装置では、出力制御信号が“定常モード”を示す
信号である期間に、本実施の形態のX線装置によるX線
像の撮像がなされる。
【0034】X線像の撮像が終了すると、X線CT装置
の図示しない制御部から高電圧発生装置10にX線ビー
ムの停止が指示される。このX線ビームの停止指示は、
高電圧発生装置10の第1及び第2の制御手段に入力さ
れる。ここで、第2の制御手段は、第1の制御手段及び
陽極駆動回路11に“停止”を示す回転駆動信号を出力
する。第1の制御手段は、“停止”を示す回転駆動信号
に基づいて、高力率昇圧型コンバータ5に“制動モー
ド”を示す出力制御信号を出力する。このときの高力率
昇圧型コンバータ5の出力は、定常モード時と同じ65
0ボルトの直流電力である。
【0035】陽極駆動回路11は、“制動モード”を示
す出力制御信号に基づいて、入力された650ボルトの
直流電圧を120ボルトの直流電圧に変換し、固定子コ
イル21に供給することによって、回転陽極の回転を減
速させる。一方、高電圧発生装置10は、制御部から入
力されたX線ビームの停止指示に基づいて、出力電圧を
0(ゼロ)ボルトとし、X線管22からのX線ビームの
照射を停止させる。
【0036】このように、本実施の形態のX線CT装置
のX線高電圧装置は、高電圧発生装置10と陽極駆動回
路11とが共に出力を行う期間では、必要とされる入力
電圧レベルの大きい側の電圧レベルを高力率昇圧型コン
バータ5の出力電圧レベルとし、一方、高電圧発生装置
10もしくは陽極駆動回路11の何れかが出力を行う期
間では、駆動電力の出力を行う側が必要とする入力電圧
レベルを高力率昇圧型コンバータ5の出力電圧レベルと
して供給することによって、X線高電圧装置における電
力損失を低減させることができる。
【0037】図3は、本実施の形態のX線装置であるX
線CT装置の概略構成を説明するための図である。図3
から明らかなように、本実施の形態のX線CT装置は、
計測条件(撮影条件)や計測の開始指示等の入力装置と
なる操作卓301を備えており、該操作卓301から入
力された計測条件等は、撮影制御手段302、回転板回
転手段303及び画像収集処理手段305に出力され
る。撮影制御手段302は、入力された計測条件に基づ
いて、X線管22に印加する電圧値(管電圧)及び電流
値(管電流)等のX線発生とX線検出器308の撮影動
作とを制御する撮影シーケンスを規定する。撮影制御手
段302は、規定した撮影シーケンスに基づいて、ガン
トリ307の内部に配置された高電圧発生装置10に所
望の管電圧値及び管電流値を出力し、X線ビームの照射
を制御する。また、撮影制御手段302は操作卓301
から入力された計測開始指示を高電圧発生手段10に出
力する。
【0038】このとき、回転板回転手段303は、入力
された計測条件に基づいて、X線管装置20とX線検出
器308等からなる撮影系が配置される図示しない回転
板の回転シーケンスを制御し、天板309に設定された
被検体310の周囲に撮影系を回転させることによっ
て、所望の回転角毎のX線撮影を行う。この回転板に
は、予め設定された基準位置からの回転角を計測する回
転角計測手段304が配置されいる。
【0039】画像収集処理手段305は、所望の回転角
毎に撮影されたX線像と撮影時の回転角とを収集し、収
集したX線像から被検体310のCT像を再構成し、表
示手段306の表示面上にCT像を表示させる。
【0040】このとき、本実施の形態のX線CT装置で
は、高力率昇圧型コンバータ5を高電圧発生装置10と
陽極駆動回路11とで共用する構成となっているので、
X線高電圧装置を小型化することが可能となる。従っ
て、図4の(a)に示すように、X線管22及びX線検
出器308が搭載される回転板401に、高電圧発生装
置10及び陽極駆動回路11並びに高力率昇圧型コンバ
ータ5を搭載することが可能となる。このときの回転板
401及びガントリ307の大きさは、図4の(a)及
び図4の(b)から明らかなように、従来のX線CT装
置と同様の大きさとなる。
【0041】《高力率昇圧型コンバータの詳細動作》図
5は本実施の形態の高力率昇圧型コンバータの概略構成
を説明するための図であり、50a〜50cはリアクト
ル、51a〜51fは半導体スイッチング素子、52
a,52bはコンデンサ、55は制御回路、56はシー
ケンサ、60a〜60cは入力端子、70は交流直流変
換器を示す。
【0042】本実施の形態の高力率昇圧型コンバータ
は、3相の商用電源から供給される電力を直流に変換す
る交流直流変換器70と、この交流直流変換器70の出
力を制御する制御回路55と、交流直流変換器70の出
力に接続されており交流直流変換器70の出力電圧を平
滑化するための直列接続されたコンデンサ52a,52
bと、平滑後の直流電圧を検出する図示しない電圧検出
器と、この電圧検出器の出力及び高電圧発生器10から
の起動/定常/制動を示す切り換え信号に基づいて制御
回路55の動作を制御するシーケンサ56とから構成さ
れる。
【0043】交流直流変換器70では、3相交流のそれ
ぞれに接続される交流入力端子60a〜60cには、そ
れぞれリアクトル50a〜50cが接続される。このリ
アクトル50a〜50cには、フルブリッジのフライホ
イールダイオードがそれぞれ接続されており、交流電圧
を直流電圧に整流させる構成となっている。各フライホ
イールダイオードにはそれぞれIGBT(Insula
ted Gate Bipola Transiste
r)からなる半導体スイッチング素子51a〜51fが
並列に接続されている。このような構成とすることによ
って、ダイオードとスイッチング素子とを組み合わせ、
何れかの半導体スイッチング素子をオンした場合にはそ
の半導体スイッチング素子を介して一方向に電流が流
れ、半導体スイッチング素子をオフした場合にはその半
導体スイッチング素子に並列に接続されるダイオードを
介して他方向に電流が流れる。従って、本実施の形態で
は、各半導体スイッチング素子51a〜51fのベース
端子に制御回路55をそれぞれ接続し、制御回路55が
各半導体スイッチング素子51a〜51fのオン/オフ
を制御することによって交流直流変換器70の出力電圧
を変化させる構成としている。
【0044】次に、図6に本実施の形態の交流直流変換
器を3相商用交流電源に接続した場合の接続図を示し、
以下、図6に基づいて本実施の形態の交流直流変換器7
0による出力電圧の制御について説明する。ただし、図
6では、便宜上、出力電圧は2つの直流電圧源vdc/
2で表現する。また、以下の説明では、図5における入
力端子60a〜60cは、それぞれの入力端子に印加さ
れる交流電圧を示すものとする。
【0045】半導体スイッチング素子51a〜51fが
形成する各アームの中点電位61a〜61cは、スイッ
チングの度にvdc/2と−vdc/2とに切り変わる
が、各入力端子60a〜60cでの入力電流iu、i
v、iwは、リアクトルによって平滑化されるので平均
の電位差を制御すればよい。従って、以降では、スイッ
チング周期内において、vuの平均電位をvnaのよう
にサフィックスのaを付けて示す。
【0046】以下の説明では、入力電流iau,ia
v,iawが制御可能であると、出力側への電力供給に
よる出力電圧vdcの昇圧、電源側への電力回生による
出力電圧vdcの降圧等、出力電圧が制御可能なことを
説明する。
【0047】まず、入力電流の制御について説明する。
半導体スイッチング素子51a〜51fのスイッチング
状態を−1〜+1で表現する各アームのスイッチング変
数をαu,αv,αwとする。このスイッチング変数
は、各アームにおいて、上側の半導体スイッチング素子
51a,51c,51eがスイッチング周期内で常にオ
ンしているときには+1、上下同じ時間ずつオンしてい
るときには0(ゼロ)、下側の半導体スイッチング素子
51b,51d,51fが常にオンしているとき−1と
なる。このとき、スイッチング周期内のvua,vv
a,vwaは、次のように表わせる。但し、コンデンサ
52a,52bの中点の電位は0(ゼロ)としている。
【0048】 vua=αu・vdc/2 …(1) vva=αv・vdc/2 …(2) vwa=αw・vdc/2 …(3) (1)〜(3)式より、下記の(4)式となる。 vua+vva+vwa=(αu+αv+αw)vdc/2 …(4) ところで、リアクトル50a〜50cのインダクタンス
をLとすると、下記の(5)〜(7)式が成り立つ。 vu=eu+L・diu/dt …(5) vv=ev+L・div/dt …(6) vw=ew+L・diw/dt …(7) (5)〜(7)式より、下記の(8)式となる。 vu+vv+vw=(eu+ev+ew)+L(diu/dt+div/d t+diw/dt) …(8) ここで、3相電源は下記の(9)、(10)式が成り立
つ。 eu+ev+ew=0 …(9) iu+iv+iw=0 …(10) この(9),(10)式より、(8)式は次の(11)
式で示せる。 vu+vv+vw=0 …(11) この(11)式より、vu,vv,vwが0なら平均電
位vua,vva,vwaも0となり、(4)式から次
式が得られる。 αu+αv+αw=0 …(12) 従って、平滑コンデンサ52a, 52bの中点電位が
0のとき、(12)式で得られた条件の下にスイッチン
グ変数αu,αv,αwを−1〜+1の範囲で変化させ
ると、(1)〜(3)式によってvua,vva,vw
aを−vdc/2〜vdc/2の範囲に制御できること
になる。
【0049】また、(5)〜(7)式を変形し、(1)
〜(3)式を考慮すると、下記の(13)〜(15)式
となる。 iu=(1/Lu)∫(αu・vdc/2−eu)dt …(13) iv=(1/Lv)∫(αv・vdc/2−ev)dt …(14) iw=(1/Lw)∫(αw・vdc/2−ew)dt …(15) 従って、入力電流iu,iv,iwは、スイッチング変
数αu,αv,αwの関数形をとっているので、任意の
スイッチング変数αu,αv,αwで入力電流iu,i
v,iwの制御が可能である。すなわち、平均入力電流
iau,iav,iawの位相を任意に決定できること
から、力率=1を実現することができる。また、平均入
力電流iau,iav,iawの方向も任意に決定で
き、電力の供給、回生が可能である。
【0050】次に、図7に高力率昇圧型コンバータの入
力電圧がeu>ev>ewのときにおける交流直流変換
器の半導体スイッチング素子のスイッチング状態による
電流の流れを説明するための図を示し、以下、図7に基
づいて、本実施の形態の高力率昇圧型コンバータの出力
電圧制御について説明する。ただし、前述した入力電流
制御の説明では、電流及び電圧等について平均値でマク
ロ的に説明したが、以下の説明では、瞬時値についてミ
クロ的に説明する。
【0051】まず、図7(a)に示すように、入力端子
60cとなるW相に接続されたIGBT51eがオンと
なった場合について説明する。この場合、入力端子60
aと入力端子60cとの間の電位差eu>evは正とな
るので、入力端子60aとなるU相に接続されるリアク
トル50a、IGBT51aに並列接続されたダイオー
ド、IGBT51e及びW相リアクトル50cを介して
短絡電流が流れ、リアクトル50a,50cにエネルギ
ーが蓄えられる。同様に、入力端子60b,60c間の
正の電位差ev>ewによって、V相リアクトル50
b、IGBT51cに並列接続されたダイオード、IG
BT51e、W相リアクトル50cを介して短絡電流が
流れ、リアクトル50b,50cにエネルギーが蓄えら
れる。この後、IGBT51eをオフすることにより、
各リアクトル50a〜50cに蓄えられていたエネルギ
ーはIGBT51a,51cに並列接続されたダイオー
ド、コンデンサ52及びIGBT51fに接続されたダ
イオードを介して放出され、コンデンサ52に電圧エネ
ルギーとして充電される。
【0052】また、図7(b)に示すように、W相に接
続されたIGBT51bがオンとなった場合には、入力
端子60a,60c間の電位差eu>ewは正であるか
ら、U相リアクトル50a、IGBT51b、IGBT
51fに並列接続されたダイオード及びW相アクトル5
0cを介して短絡電流が流れ、リアクトル50a,50
cにエネルギーが蓄えられる。また、入力端子60a,
60b間の正の電位差eu>evによって、U相リアク
トル50a、IGBT51b、IGBT51dに並列接
続されたダイオード及びV相リアクトル50bを介して
短絡電流が流れ、リアクトル50a,50bにエネルギ
ーが蓄えられる。この後、IGBT51bをオフするこ
とにより、各リアクトル50a〜50cに蓄えられてい
たエネルギーは、図7(a)の場合と同様に、コンデン
サ52に電圧エネルギーとして充電される。
【0053】図7(c)に示すように、V相に接続され
たIGBT51cがオンとなった場合には、入力端子6
0a,60b間の電位差eu>ewは正であるから、U
相リアクトル60a、IGBT50aに並列接続された
ダイオード、IGBT51c及びV相リアクトル50b
を介して短絡電流が流れ、リアクトル50a,50bに
エネルギーが蓄えられる。この後、IGBT51cをオ
フすることにより、各リアクトル50a,50bに蓄え
られていたエネルギーは、IGBT51aに並列接続さ
れたダイオード、平滑コンデンサ52及びIGBT51
dに並列接続されたダイオードを介して放出され、コン
デンサ52に電圧エネルギーとして充電される。
【0054】図7(d)に示すように、W相に接続され
たIGBT51dがオンされた場合には、端子60b,
60c間の正の電位差ev>ewにより、V相リアクト
ル50b、IGBT51d、IGBT51fに並列接続
されたダイオード及びW相リアクトル50cを介して短
絡電流が流れ、リアクトル50b,50cにエネルギー
が蓄えられる。この後、IGBT51cをオフすること
により、各リアクトル50b,50cに蓄えられていた
エネルギーは、IGBT51cに並列接続されたダイオ
ード、平滑コンデンサ52、及びIGBT51fに並列
接続されたダイオードを介して放出され、コンデンサ5
2に電圧エネルギーとして充電される。
【0055】このように、入力電圧がeu>ev>ew
の関係である時間内に、各IGBT51a〜51fをそ
れぞれオン/オフ制御することによって、コンデンサ5
2には各相間の電位差によって蓄えられるエネルギーに
加え、リアクトルに蓄えられたエネルギーが充電され
る。このことは、各入力電圧がeu>ev>ewの関係
でない場合にもスイッチングによるエネルギー充電の理
論は成り立つことが知られている。
【0056】従って、本実施の形態の高力率昇圧型コン
バータ5は、各IGBT等の半導体スイッチング素子5
1a〜51fのオン/オフを制御することによって、コ
ンデンサ52に所望の電気エネルギーを充電することが
できる。また、半導体スイッチング素子51a〜51f
のオン/オフを制御することによって、電力の回生も可
能であり、これにより力率を可変させることができる。
その結果、本実施の形態の高力率昇圧型コンバータ5
は、陽極回転の駆動モード中に1000VDCを出力
し、その後定常モード制動モードでは650VDCを出
力するシーケンスで動作させることができる。
【0057】以上の説明において、陽極回転機構への供
給電圧を起動モードで470VAC、定常モードで20
0VAC、制動モードで120VDCとしているのは一
例であり、これらの値はX線管の種類によって異なり、
また制御方法によりモード中一定値とは限らないことは
いうまでもない。
【0058】また、本実施の形態の高力率昇圧型コンバ
ータ5の出力電圧を1000VDC、650VDCとし
ているのも一例であり、これに限定されないことはいう
までもない。陽極駆動回路11と高電圧発生装置10と
への直流電圧供給源として高力率昇圧型コンバータ5を
用いる構成としたが、陽極駆動回路11と高電圧発生装
置10との動作に要する直流電圧が供給できる直流電圧
発生器であればこれに限定されないことはいうまでもな
い。
【0059】また、高力率昇圧型コンバータ5の出力
は、陽極回転の定常モード時と制動モード時とで等しい
電圧値としているが、異なっていてもよいことはいうま
でもない。特に、制動時には、X線曝射も終了している
ので高電圧発生装置10が動作する必要がない。従っ
て、陽極駆動装置11が制動電圧を出力するに足る入力
電圧が与えられていればよい。
【0060】さらには、半導体スイッチング素子51a
〜51fにはIGBTの他に、バイポーラトランジスタ
やMOSFET(モストランジスタ)等のスイッチング
素子を用いることもできる。
【0061】《高力率昇圧型コンバータの他の出力例》
図8〜12は本実施の形態の高力率昇圧型コンバータの
他の制御出力を説明するための図であり、以下、図8〜
図12に基づいて、高力率昇圧型コンバータの他の制御
出力について説明する。ただし、以下の説明では、X線
管22からX線ビームを照射する定常モード時に、高電
圧発生装置10が必要とする電力は650ボルトの直流
電力である場合について説明する。また、このときに陽
極駆動回路11が必要とする電力も650ボルトの直流
電力である。従って、起動,定常,制動,連続回転の各
モードにおける必要電圧は、それぞれ1000ボルト,
650ボルト,0ボルト,300ボルトに限定されるも
のではないことはいうまでもない。
【0062】図8に示す高力率昇圧型コンバータ5の出
力(以下、「コンバータ出力」と略記する)は、従来の
高力率昇圧型コンバータと同様の出力を行う場合であ
り、解像度が高くなくてもよいプリスキャン等の断層像
を撮影する場合に適する。このときの計測条件は、例え
ば、(1)焦点面積が0.7mm×0.8mm、管電圧
が140kV、管電流が100mA、スキャン時間が
1.0〜4.5秒、(2)焦点面積が1.2mm×1.
4mm、管電圧が140kV、管電流が225mA、ス
キャン時間が1.0〜4.5秒、(3)焦点面積が0.
7mm×0.8mm、管電圧が140kV、管電流が1
00mA、スキャン時間が2.5〜8.3秒等がある。
このような計測条件では、管電流と管電圧とが大きくな
く陰極から回転陽極のターゲットに照射される電子ビー
ムのエネルギーが小さい、あるいは回転陽極のターゲッ
トに衝突する電子ビームの焦点面積が大きい、もしくは
撮像に要する時間すなわちX線ビームの照射時間が短い
等のように、陽極にかかる負担が比較的に小さいので、
回転陽極を3000rpm程度の回転速度で回転させれ
ば十分となる。従って、このような場合には、陽極駆動
回路11は起動モード時であっても固定子コイル21に
供給する駆動電圧は低い電圧で十分となるので、陽極駆
動回路11が必要とする電圧は、定常モード及び制動モ
ード時と同じ電圧で十分である。従って、図8に示すよ
うに、高力率昇圧型コンバータ5の出力電圧は、起動モ
ード、定常モード及び制動モード時においても650ボ
ルトで十分となる。なお、高力率昇圧型コンバータ5の
650ボルト出力時の動作は、前述した図2における定
常モード及び制動モード時と同じ動作となるので、その
説明は省略する。
【0063】図9に示すコンバータ出力は、金属軸受け
式の陽極回転機構を有するX線装置20を用いて、解像
度の高い断層像を撮像する場合に適する。この金属軸受
け式の回転陽極では、固定子コイル21に回転を制動さ
せるための電圧を印加し磁界を発生させた場合、X線管
22が破損してしまうことが知られている。このため
に、金属軸受け式の回転陽極を有するX線装置20を使
用する場合には、陽極駆動回路11はX線像の撮像中は
定常モードでの出力を行い、撮像終了後には陽極駆動回
路11は固定子コイル21への印加電圧を停止すること
によって、回転陽極の回転を制御していた。従って、金
属軸受け式の回転陽極を有するX線装置20を用いる場
合には、図9に示すように、本実施の形態の高力率昇圧
型コンバータ5は、起動モード時には1000ボルトの
直流電力を供給し、定常モード時には650ボルトの直
流電力を供給し、制動モードに相当する連続回転モード
時には電力供給を停止する。このような電力供給を行う
ことによって、連続回転モード時における電力供給を低
減させることが可能となるので、前述する効果に加え
て、さらに使用電力量を低減できるという効果がある。
ただし、本実施の形態の交流直流変換器70では、半導
体スイッチング素子51a〜51fのオン/オフ制御の
みでは出力を0ボルトにすることはできないので、例え
ば、商用電源1と交流直流変換器70との間に配置され
る図示しない遮蔽スイッチを制御し、交流直流変換器7
0への電力供給を遮断することによって実現することが
可能である。
【0064】図10に示す高力率昇圧型コンバータの出
力は、陽極回転の起動時である起動モードには定常モー
ドよりも大きな電力を必要とし、制動モードを必要とし
ない型式のX線管を用いたX線装置に適する。図10に
示すコンバータ出力を要するX線装置は、X線像の撮像
準備時及び撮像中以外であっても常に回転陽極を回転さ
せる必要があるタイプのX線管を使用する場合であり、
例えば、金属軸受け式のX線管の一部機種を使用する場
合に適する。このようなX線装置を駆動する場合には、
例えば、陽極駆動回路11は、起動モード時には470
ボルトの3相交流電圧を固定子コイル21に供給する必
要がある。また、陽極駆動回路11は、定常モード時に
は200ボルトの3相交流電圧を、連続回転モード時に
は100ボルト程度の3相交流電圧をそれぞれ固定子コ
イル21に供給する必要がある。従って、高力率昇圧型
コンバータ5は、起動モード時には1000ボルト、定
常モード時には650ボルト、連続回転モード時には3
00ボルトの直流電力をそれぞれ供給する構成となって
いる。
【0065】図11に示す高力率昇圧型コンバータの出
力は、従来の高力率昇圧型コンバータと同様の出力を行
う場合であり、特に、撮像終了後に回転陽極の制動モー
ドが必要でないX線装置に適する。図11に示すコンバ
ータ出力は、例えば、解像度が高くなくてもよいプリス
キャン等の断層像を金属軸受け式の回転陽極を有するX
線装置20に用いて撮影する場合に適する。このときの
計測条件は、前述した図8の説明での(1)〜(3)の
条件のように、管電流と管電圧とが大きくなく陰極から
回転陽極のターゲットに照射される電子ビームのエネル
ギーが小さい、あるいは回転陽極のターゲットに衝突す
る電子ビームの焦点面積が大きい、もしくは撮像に要す
る時間すなわちX線ビームの照射時間が短い等であり、
陽極にかかる負担が比較的に小さく、回転陽極が300
0rpm程度の回転速度で回転するような場合である。
従って、高力率昇圧型コンバータ5は、起動モード及び
定常モード時には650ボルトの直流電力を出力し、連
続回転モード時には出力を0(ゼロ)ボルトすなわち供
給電力を停止する構成となっている。
【0066】図12に示す高力率昇圧型コンバータの出
力は、前述した図11の場合と同様に、解像度が高くな
くてもよいプリスキャン等の断層像を撮像する場合であ
り、X線像の撮像準備時及び撮像中以外であっても常に
回転陽極を回転させる必要があるタイプのX線管を使用
する場合に適する。このような計測条件は、前述の図1
1の場合と同様に、管電流と管電圧とが大きくなく陰極
から回転陽極のターゲットに照射される電子ビームのエ
ネルギーが小さい、あるいは回転陽極のターゲットに衝
突する電子ビームの焦点面積が大きい、もしくは撮像に
要する時間すなわちX線ビームの照射時間が短い等であ
り、陽極にかかる負担が比較的に小さく、回転陽極が3
000rpm程度の回転速度で回転するような場合であ
り、撮像終了後においても回転陽極の回転を継続するこ
とが必要な、例えば、金属軸受け式のX線管の一部機種
を使用する場合に適する。X線装置の駆動には、例え
ば、陽極駆動回路11が、起動モード時及び定常モード
時には200ボルトの3相交流電圧を、連続回転モード
時には100ボルトの3相交流電圧をそれぞれ固定子コ
イル21に供給する。従って、高力率昇圧型コンバータ
5は、起動モード時及び定常モード時には650ボル
ト、連続回転モード時には300ボルトの直流電力をそ
れぞれ供給する構成となっている。
【0067】《交流直流変換器の他の構成例》図13は
高力率昇圧型コンバータの他の構成を説明するための図
である。図13に示す高力率昇圧型コンバータは商用電
源として単相のものを用いることが可能であり、4つの
IGBT51a〜51dによる単相フルブリッジ回路に
よって交流直流変換器71が構成されており、この交流
直流変換器71の出力には、電圧を平滑化するコンデン
サ52が接続されている。このコンデンサ52を介した
交流直流変換器71の出力には、抵抗81と半導体スイ
ッチング素子82とからなる放電回路80が接続されて
いる。一方、交流直流変換器71の入力側には、それぞ
れリアクトル50d,50eが接続されており、図13
に示す高力率昇圧型コンバータは、リアクトル50d,
50eを介して図示しない商用交流電源に接続される。
60d,60eはそれぞれ高力率昇圧型コンバータの入
力端子である。
【0068】また、この高力率昇圧型コンバータは、交
流直流変換器71のブリッジを構成するIGBT51a
〜51d及び放電回路80のスイッチング素子82の駆
動を制御する図示しない制御回路と、この制御回路に動
作命令を与える図示しないシーケンサを有しており、こ
のシーケンサには前述の高力率昇圧型コンバータと同様
に、起動,定常,制動等を示す制御信号が入力される構
成となっている。
【0069】この高力率昇圧型コンバータは、一方の入
力端子60dの入力電圧値が他方の入力端子60eの入
力電圧値よりも高い時期において、IGBT51cをオ
ンさせることにより、リアクトル50d、IGBT51
aに接続されたダイオード、及びIGBT51cを介し
て短絡電流が流れ、リアクトル50dにエネルギーが蓄
積され、ここでIGBT51cをオフすることにより、
リアクトル50dに蓄積されたエネルギーがコンデンサ
52を充電する構成となっている。また、入力端子60
eの端子電圧が入力端子60dの端子電圧値よりも高い
時期において、IGBT51aをオンさせることによ
り、IGBT51cに接続されたダイオード、IGBT
51a、及びリアクトル50dを介して短絡電流が流
れ、リアクトル50dにエネルギーが充電され、IGB
T51aをオフすることにより、リアクトル50dに蓄
えられたエネルギーがコンデンサ52を充電する。以上
は陽極回転の起動モード時の動作であるが、定常モード
では前述の説明と同様の原理で電源側に電力を回生する
ことが可能となる。
【0070】このように、単相フルブリッジ構成の交流
直流変換器71のIGBT51a〜51dを制御するこ
とにより、コンデンサ52には電源電圧より高い電圧が
蓄積され、また電源側に電力を回生することで一度昇圧
した出力を降圧することができるので、図13に示す高
力率昇圧型コンバータは前述した高力率昇圧型コンバー
タと同様に大出力電力を得ることができる。
【0071】図14は、高力率昇圧型コンバータのその
他の構成を説明するための図である。図14に示す高力
率昇圧型コンバータは、ダイオードによる周知の全波整
流回路90と、全波整流回路90の出力電圧を平滑化す
るコンデンサ91と、コンデンサ91によって平滑化さ
れた電圧を昇圧する昇圧チョッパ回路100と、昇圧チ
ョッパ回路100の昇圧出力を降圧する放電回路80と
から構成される。
【0072】昇圧チョッパ回路100は、入力端子の一
方の側にリアクトル101の一端がが接続されており、
このリアクトル101の他端にダイオード103のカソ
ードとIGBT102のコレクタが接続される。ダイオ
ード103のアノードにはコンデンサ104の一端が接
続され、昇圧チョッパ回路100の一方の出力となって
いる。一方、昇圧チョッパ回路100の入力端子の他方
側には、IGBT102のエミッタとコンデンサ104
の他端が接続され、昇圧チョッパ回路100の他方の出
力となっている。
【0073】また、昇圧チョッパ回路100の後段に配
置される放電回路80は、昇圧チョッパ回路100の出
力の内でダイオード103のカソードに接続される側の
出力に抵抗81の一端が接続されると共に、放電回路8
0の一方の出力すなわち高力率昇圧型コンバータの一方
の出力となっている。この抵抗81の他端には、IGB
T82のコレクタが接続されている。一方、昇圧チョッ
パ回路100の出力の内でIGBT102のエミッタに
接続される側の出力には、放電回路80を構成するIG
BT82のエミッタが接続されると共に、放電回路80
の他方の出力すなわち高力率昇圧型コンバータの他方の
出力となっている。また、この高力率昇圧型コンバータ
は、昇圧チョッパ回路100のIGBT102及び放電
回路80のIGBT82の駆動を制御する図示しない制
御回路と、この制御回路に動作命令を与える図示しない
シーケンサを有しており、このシーケンサには前述の高
力率昇圧型コンバータと同様に、起動,定常,制動等を
示す制御信号が入力される構成となっている。
【0074】この高力率昇圧型コンバータでは、昇圧チ
ョッパ回路100のIGBT102のオンによって短絡
電流がリアクトル101にエネルギーが蓄積される。そ
の後IGBT102をオフすることで、蓄積されたエネ
ルギーはコンデンサ104に充電される。この動作は陽
極回転の起動モード時の動作であるが、定常モードにな
ると、放電回路80のIGBT82が、一度昇圧した出
力電圧を降圧させて電力を回生する為にオンする。この
ように、昇圧チョッパ回路100のIGBT102を制
御することにより、コンデンサ52には電源電圧より高
い電圧が蓄積され、また放電回路80のIGBT82を
オンすることで一度昇圧した出力を降圧することができ
るので、この高力率昇圧型コンバータは前述した高力率
昇圧型コンバータと同様に大出力電力を得ることができ
る。
【0075】図15は、高力率昇圧型コンバータのその
他の構成を説明するための図である。図15に示す高力
率昇圧型コンバータは、商用電源の入力となる入力端子
60a〜60cに接続される周知の昇圧型絶縁トランス
110と、昇圧型絶縁トランス110の出力を整流する
周知の全波整流回路90と、全波整流回路90の出力を
平滑化するコンデンサ91と、コンデンサ91の出力を
降圧する放電回路80とからなる。また、この高力率昇
圧型コンバータは、放電回路80のIGBT82の駆動
を制御する図示しない制御回路と、この制御回路に動作
命令を与える図示しないシーケンサを有しており、この
シーケンサには前述の高力率昇圧型コンバータと同様
に、起動,定常,制動等を示す制御信号が入力される構
成となっている。図15に示す高力率昇圧型コンバータ
は、陽極回転の起動モード時に要する電圧を昇圧型絶縁
トランス110で昇圧する。定常モード時には、放電回
路80のIGBT82が、一度昇圧した出力電圧を降圧
させて電力を回生する為にオンする。このように、昇圧
型絶縁トランス110で昇圧した電圧を、チョッパ回路
100のIGBT102を制御することで降圧すること
ができるので、前述した高力率昇圧型コンバータと同様
に大出力電力を得ることができる。
【0076】以上説明したように、本実施の形態のX線
装置では、高力率昇圧型コンバータ5が陽極駆動回路1
1の動作モードに応じた電圧レベルの直流電圧を供給す
る構成となっているので、例えば、X線管22の一対の
電極である陽極及び陰極間に印加する電圧を高くしてX
線管22から高エネルギーのX線ビームを被検体310
に照射し、解像度の高いX線像を得る場合のように、回
転陽極を所望の時間内に高速回転させるために陽極駆動
手段11が高い直流電圧の供給が必要となった場合であ
っても、回転陽極が所望の回転数に達するまでの期間内
にのみ回転陽極の駆動に必要な直流電圧を高力率昇圧型
コンバータ5が供給する構成となっているので、高力率
昇圧型コンバータ5を共用することができる。従って、
高力率昇圧型コンバータ5を小型化することができる。
【0077】また、高力率昇圧型コンバータ5は回転陽
極が所望の回転数に達した後は、回転陽極の回転数を維
持するために必要な電圧レベルと、高力率昇圧型コンバ
ータ5がX線管22に印加するための交流電圧を生成す
るために必要となる電圧レベルとの何れか高い方の電圧
を出力電圧レベルとして出力する構成となっているの
で、高力率昇圧型コンバータ5及び高電圧発生装置10
における電力損失を低減させることができる。
【0078】さらには、高力率昇圧型コンバータ5と、
高電圧発生装置10と、陽極駆動手段11とを、撮影系
を被検体310の周囲に回転させる回転板410である
スキャナに搭載することによって、撮影系を被検体31
0の周囲に回転させる速度を向上させることが可能とな
るので、X線像の撮像時間を短縮することができる。そ
の結果、診断効率を向上させることができる。
【0079】なお、本実施の形態のX線装置では、高電
圧発生装置10から高力率昇圧型インバータの出力を制
御するための制御信号を出力する構成としたが、これに
限定されることはなく、例えば、陽極駆動回路11から
出力させる、あるいは高力率昇圧型コンバータ5に内蔵
させる等の構成でもよいことはいうまでもない。また、
本実施の形態では、本願発明をX線CT装置に適用した
場合について説明したが、これに限定されることはな
く、C字型アームを有する循環器用のX線装置やX線テ
レビ装置、病室に移動させて撮影するポータブルX線装
置等にも適用可能なことはいうまでもない。
【0080】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本
発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることは勿論である。
【0081】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。 (1)直流電圧発生器を共用することができる。 (2)X線高電圧装置における電力損失を低減させるこ
とができる。 (3)直流電圧発生装置を小型化することができる。 (4)より高速に撮影系を回転移動させることができ
る。 (5)診断効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のX線装置であるX線C
T装置に使用されるX線高電圧装置の概略構成を説明す
るための図である。
【図2】本実施の形態の高力率昇圧型コンバータ出力の
一例である。
【図3】本実施の形態のX線装置であるX線CT装置の
概略構成を説明するための図である。
【図4】本実施の形態の撮影系の概略構成を説明するた
めの図である。
【図5】本実施の形態の高力率昇圧型コンバータの概略
構成を説明するための図である。
【図6】本実施の形態の交流直流変換器を3相商用交流
電源に接続した場合の接続図である。
【図7】高力率昇圧型コンバータの入力電圧がeu>e
v>ewのときにおける交流直流変換器の半導体スイッ
チング素子のスイッチング状態による電流の流れを説明
するための図である。
【図8】本実施の形態の高力率昇圧型コンバータの他の
制御出力を説明するための図である。
【図9】本実施の形態の高力率昇圧型コンバータのその
他の制御出力を説明するための図である。
【図10】本実施の形態の高力率昇圧型コンバータのそ
の他の制御出力を説明するための図である。
【図11】本実施の形態の高力率昇圧型コンバータのそ
の他の制御出力を説明するための図である。
【図12】本実施の形態の高力率昇圧型コンバータのそ
の他の制御出力を説明するための図である。
【図13】本実施の形態の高力率昇圧型コンバータの他
の構成を説明するための図である。
【図14】本実施の形態の高力率昇圧型コンバータのそ
の他の構成を説明するための図である。
【図15】本実施の形態の高力率昇圧型コンバータのそ
の他の構成を説明するための図である。
【符号の説明】
1…商用交流電源、5…高力率昇圧型コンバータ、10
…高電圧発生装置、11…陽極駆動回路、20…X線管
装置、21…固定子コイル21、22…X線管、50a
〜50c…リアクトル、51a〜51f…半導体スイッ
チング素子、52a,52b…コンデンサ、55…制御
回路、56…シーケンサ、60a〜60c…入力端子、
70…交流直流変換器、301…操作卓、302…撮影
制御手段、303…回転板回転手段、304…回転角計
測手段、305…画像収集処理手段、306…表示手
段、307…ガントリ、308…X線検出器、309…
天板、310…被検体。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電圧から直流電圧を生成する直流電
    圧発生手段と、該直流電圧を交流電圧に変換し該交流電
    圧をX線管の一対の電極に供給する高電圧発生手段と、
    前記直流電圧を交流電圧に変換し前記X線管の一方の電
    極を回転させる回転機構に供給する回転駆動手段とを備
    えたX線高電圧装置において、 前記直流電圧発生手段は前記電極駆動手段の動作モード
    に応じて出力電圧レベルを切り換える手段を備えたこと
    を特徴とするX線高電圧装置。
  2. 【請求項2】 一方の電極を回転させる回転機構を備え
    たX線管と、被検体を介して前記X線管と対向配置され
    前記被検体を透過したX線ビームから前記被検体のX線
    像を撮像する撮像手段とからなる撮影系を前記被検体の
    周囲に回転あるいは移動させる回転移動手段を備えてな
    るX線装置において、 交流電圧を変換し出力する直流電圧の電圧レベルを電極
    駆動手段の動作モードに応じて切り換える直流電圧発生
    手段と、該直流電圧から交流電圧を生成し該交流電圧を
    X線管に供給する高電圧発生手段と、前記直流電圧から
    交流電圧を生成し前記X線管の回転機構に供給する回転
    駆動手段とを前記回転移動手段に搭載したことを特徴と
    するX線装置。
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