JP2001110365A - ヒータランプ - Google Patents
ヒータランプInfo
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Abstract
折損することのないヒータランプを提供する。 【解決手段】管形封体10の管軸に沿って配置された耐
熱性非導電性体からなる棒状の基体30上に発熱体とし
ての炭素40をコートし、封体両端の封止部11から封
体内に伸びる一対の内部リード線23を炭素に電気的に
接続する。基体がセラミックスからなるパイプ体である
場合は、このパイプ体の内周面に炭素をコートする。ま
た、管形封体の内周面に発熱体としての炭素をコート
し、封体両端の封止部から封体内に伸びる一対の内部リ
ード線を炭素に電気的に接続する。
Description
系物質を使用するヒータランプに関するものである。
どの工業用などに幅広く利用されているが、従来のヒー
タランプは、管形封体の管軸に沿ってタングステンから
なるコイルフィラメントが配置されたものが一般的であ
った。そして、通電するとコイルフィラメントが発熱す
るが、発熱したタングステンのコイルフィラメントは可
視光を多く放射し、赤外線の放射率は30〜40%程度
である。従って、赤外線を利用するヒータランプとして
は効率が必ずしも高くない。
を使用するヒータランプは、点灯時に定格電流よりも大
きな電流が流れる突入電流が大きく、これに対処するた
めの保護回路が必要であった。更には、コイルフィラメ
ントを封体の管軸に保持するために、複数個のサポータ
によりコイルフィラメントを保持しているが、部品点数
が多くて組立に手間を要する不具合があった。
素系物質を使用するヒータランプが注目されている。黒
鉛などの結晶化炭素、アモルファス炭素、あるいはこれ
らの混合物からなる炭素系物質の赤外線放射率は80%
程度であってタングステンよりも赤外線を効率良く放射
するのでヒータランプの発熱体として優れている。ま
た、炭素系物質は負の抵抗温度特性を有し、温度上昇と
ともに抵抗値が低下するので、点灯時の突入電流も低く
なる。そして、棒状の炭素系物質は、両端を保持するこ
とによって封体の管軸に沿って配置できるので、複数個
のサポータが不要であり、部品点数が少なくて組立が簡
単である利点を有する。発熱体として棒状の炭素系物質
を使用するヒータランプは、例えば特開平11−540
92号公報に開示されている。
物質は抵抗率が小さいので、ヒータランプに要求される
所定の抵抗値を得るためには、細くて長い炭素棒にする
必要があるが、長さはランプ仕様により定まるので、発
熱体の抵抗値を大きくするためには炭素棒を非常に細く
する必要がある。そこで、例えば、直径が0.55m
m、長さが180mmの棒状炭素が使用されるが、炭素
系物質は本来脆い性質を有し、しかも径が細いので、ヒ
ータランプに振動や衝撃が加わると発熱体である炭素棒
が折損して不点灯になる不具合がある。
発熱体としての炭素が折損することのないヒータランプ
を提供することを目的とする。
めに、請求項1の発明は、管形封体の管軸に沿って配置
された耐熱性非導電性体からなる棒状の基体上に発熱体
としての炭素を保持し、封体両端の封止部から封体内に
伸びる一対の内部リード棒を炭素に電気的に接続する。
請求項2の発明のように、基体の外表面に炭素を保持す
るのが一般的であるが、請求項3の発明のように、基体
がセラミックスからなるパイプ体である場合は、このパ
イプ体の内周面に炭素を保持すると、炭素の発熱によっ
て高温になったセラミックスの外表面から遠赤外線が多
く放射するので、ヒータランプとして好ましい。
面に発熱体としての炭素を保持し、封体両端の封止部か
ら封体内に伸びる一対の内部リード棒を炭素に電気的に
接続する。
実施の形態を具体的に説明する。図1は請求項1および
請求項2の発明のヒータランプの実施の形態を示すが、
図1において、石英ガラスからなる管形の封体10の両
端には封止部11が形成されている。封体10の外径
は、例えばφ10mmである。封止部11にはモリブデ
ン箔21が埋設されており、一端がモリブデン箔21に
溶接された外部リード棒22が外部に伸び出している。
また、同じく一端がモリブデン箔21に溶接された内部
リード棒23が封体10の内部に伸び出している。内部
リード棒23はモリブデン棒からなり、その先端部にモ
リブデン棒を密に巻回したコイル状の筒状部23aが形
成されている。
配置されている。基体30の外径は例えばφ2.0mm
であり、長さは190mmである。基体30は、耐熱性
非導電性体、例えばアルミナからなるが、アルミナに限
られるものではなく、強靱な耐熱性非導電性体であれば
よい。そして、基体30の耐熱性はヒータランプの投入
電力(発熱温度)に応じて選定すればよく、投入電力が
小さい場合は石英ガラスを用いることもできる。基体3
0の断面形状も、円形に限られるものではなく、多角形
状にして表面積を大きくするのもよい。
4が固定コイル25によりそれぞれ接続され、この給電
ピン24に内部リード棒23の筒状部23aが嵌合され
ている。つまり、基体30は、その両端が封止部11に
固定された内部リード棒23により間接的に保持されて
いるのみであり、基体30を封体10の管軸に配置する
ためのサポータは使用されていないので、構造が簡単で
部品点数が少なく、従って簡単に組み立てることができ
る。
けて、基体30の表面に、便宜上点線で示すように、発
熱体としての炭素40がコーティングされている。炭素
40のコーティングは、次の要領で行う。基剤である天
然黒鉛をバインダーであるビニールをケトンで希釈した
溶剤と混合してスラリー状とし、このスラリーに基体3
0をディッピングして塗布する。そして、100℃で1
0分間仮乾燥した後、400℃で30分間本乾燥すれば
炭素40を基体30に保持することができる。炭素40
の形成方法は、ディッピング以外に、吹き付け、はけ塗
り、蒸着などの方法を用いてもよい。炭素40の膜厚
は、例えば100±10μmであるが、膜厚を変えるこ
とによって抵抗値を任意に設定することができる。この
ように、炭素40は給電ピン24を介して内部リード棒
23と電気的に接続されており、外部リード棒22に通
電すると炭素40が発熱する。
不活性ガスとともに微量のハロゲンガスが封入されてお
り、例えば定格消費電力が150W、定格電圧が100
Vのハロゲンランプである。
と、炭素40が発熱し、1600℃程度の温度になる
が、炭素40の赤外線放射率が高いので赤外線が効率よ
く放射され、また、点灯時の突入電流も高くならないの
で、大きな保護回路が必要ない、などの利点を有する。
そして、炭素40が耐熱性非導電性体からなる基体30
の表面にコーティングされて保持されているので、ヒー
タランプに振動や衝撃が加わっても発熱体としての炭素
40が折損することがない。
施の形態を示す。図2において、基体30は、セラミッ
クスからなるパイプ体であり、その内面に炭素40がコ
ートされている。そして、基体30の端部に給電ピン2
4が挿入されて固定されており、給電ピン24は炭素4
0と接触している。また、給電ピン24に内部リード棒
23の筒状部23aが嵌合されているのは、図1に示す
ヒータランプと同じである。
炭素40が発熱するとセラミックスからなる基体30も
高温になるが、セラミックスは吸収した熱を遠赤外線と
して放射する特性を有するので、基体30の表面から遠
赤外線が多く放射される。従って、遠赤外線が被加熱物
の表面によく吸収され、表面が有効に加熱される。ま
た、基体30の内面にコートされた炭素40の一部が剥
離しても、炭素の破片がパイプ状の基体30内に滞留し
て封体10内に脱落しない利点もある。なお、基体30
の内周面のみならず、基体30の外表面にも炭素40を
コートしてもよい。
施の形態を示す。このヒータランプは、投入電力があま
り大きくないものに適用されるものであり、基体30を
使用せずに発熱体としての炭素40を石英ガラスからな
る封体10の内周面に直接コートした点で前述のヒータ
ランプと大きく異なる。そして、内部リード棒23の先
端部にはモリブデン棒を1ターン程度巻回した給電部2
3bが形成されており、この給電部23bが炭素40に
接触している。つまり、炭素40が内部リード棒23と
電気的に接続されており、このヒータランプに通電する
と炭素40が発熱して赤外線が効率よく放射される。そ
して、このヒータランプも、前述のヒータランプと同じ
く、振動や衝撃が加わっても発熱体としての炭素40が
折損することがないが、基体30を使用しないので、部
品点数が少なくて安価に製造することができる。
ンプは、発熱体としての炭素を耐熱性非導電性体からな
る棒状の基体に保持し、あるいは封体の内周面に直接保
持するので、赤外線が有効に放射されるとともに、振動
や衝撃が加わっても発熱体としての炭素が折損すること
のないヒータランプとすることができる。
面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 管形封体の管軸に沿って配置された耐熱
性非導電性体からなる棒状の基体上に発熱体としての炭
素が保持され、封体両端の封止部から封体内に伸びる一
対の内部リード棒が該炭素に電気的に接続されたことを
特徴とするヒータランプ。 - 【請求項2】 前記基体の外表面に炭素が保持されてな
ることを特徴とする請求項1記載のヒータランプ。 - 【請求項3】 前記基体はセラミックスからなるパイプ
体であり、該パイプ体の内周面に炭素が保持されてなる
ことを特徴とする請求項1記載のヒータランプ。 - 【請求項4】 管形封体の内周面に発熱体としての炭素
が保持され、封体両端の封止部から封体内に伸びる一対
の内部リード棒が該炭素に電気的に接続されたことを特
徴とするヒータランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28364699A JP3843665B2 (ja) | 1999-10-05 | 1999-10-05 | ヒータランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28364699A JP3843665B2 (ja) | 1999-10-05 | 1999-10-05 | ヒータランプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001110365A true JP2001110365A (ja) | 2001-04-20 |
JP3843665B2 JP3843665B2 (ja) | 2006-11-08 |
Family
ID=17668224
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28364699A Expired - Fee Related JP3843665B2 (ja) | 1999-10-05 | 1999-10-05 | ヒータランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3843665B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002015707A (ja) * | 2000-06-29 | 2002-01-18 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電球及び表示用電球 |
JP2003045622A (ja) * | 2001-07-31 | 2003-02-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 赤外線電球、その発熱体及び同発熱体の製造方法 |
JP2007213918A (ja) * | 2006-02-08 | 2007-08-23 | Vertex Precision Electronics Inc | 石英電熱管 |
-
1999
- 1999-10-05 JP JP28364699A patent/JP3843665B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2007213918A (ja) * | 2006-02-08 | 2007-08-23 | Vertex Precision Electronics Inc | 石英電熱管 |
Also Published As
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---|---|
JP3843665B2 (ja) | 2006-11-08 |
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