JP2001109196A - イエロートナー - Google Patents

イエロートナー

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JP2001109196A
JP2001109196A JP28472599A JP28472599A JP2001109196A JP 2001109196 A JP2001109196 A JP 2001109196A JP 28472599 A JP28472599 A JP 28472599A JP 28472599 A JP28472599 A JP 28472599A JP 2001109196 A JP2001109196 A JP 2001109196A
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yellow
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yellow toner
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JP28472599A
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Junko Inaba
潤子 稲葉
Hagumu Iida
育 飯田
Katsumi Kondo
勝己 近藤
Makoto Kanbayashi
誠 神林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー中の着色剤の分散性が向上し、良好な
色再現性と帯電安定化が達成でき、さらに定着性と耐オ
フセット性の両方を満足できるイエロートナーを提供す
ることにある。 【解決手段】 結着樹脂、イエロー着色剤及び有機金属
化合物を少なくとも含有するイエロートナー粒子を有す
るイエロートナーにおいて、該結着樹脂は、ポリエステ
ル樹脂を主成分とし、該結着樹脂の酸価が2.0乃至5
0.0mgKOH/gであり、該イエロー着色剤は、
C.I.Pigment Yellow 155であ
り、該有機金属化合物は、下記式(1) 【化1】 (式中、R1とR2は同一であっても異なっていても良
く、各々、直鎖または分岐したアルキル基、アルケニル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
基、アミノ基、カルボキシル基及び水酸基からなるグル
ープより選ばれる置換基を示し、m及びnは0乃至5の
整数を示す。)で表される無置換の又は、置換基を有す
るベンジル酸のアルミニウム化合物であることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真,静電記
録及び静電印刷における静電荷像を現像するためのイエ
ロートナー及びトナージェット方式の画像形成法におけ
るトナー像を形成するためのイエロートナー、とりわけ
カラー画像の色再現性が広く、かつ耐オフセット性及び
低温定着性に優れたイエロートナーに関する。さらに
は、環境安定性及び耐久安定性に優れたイエロートナー
に関する。さらには、透明性に優れたイエロートナーに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フルカラー複写機が注目されはじ
めてきた。特にデジタル化されたフルカラー複写機が注
目されており、広く市場に展開しつつある。
【0003】フルカラー電子写真法によるカラー画像形
成は一般に3原色であるイエロー,マゼンタ,シアンの
3色のカラートナー又はそれに黒色を加えた4色を用い
て色の再現を行うものである。
【0004】その一般的カラー画像形成方法は、原稿か
らの光をトナーの色と補色の関係にある色分解光透過フ
ィルターを通して光導電層上に静電潜像を形成する。次
いで現像、転写工程を経てトナーは支持体に保持され
る。前述の工程を順次複数回行い、レジストレーション
を合わせつつ、同一支持体上にトナーは重ね合わされ、
ただ一回のみの定着によって最終のフルカラー画像が得
られる。
【0005】この様な、複数回の現像を行い、定着工程
として同一支持体上に色の異なる数種のトナー層の重ね
合わせを必要とするカラー電子写真法では、カラートナ
ーが持つべき定着特性は極めて重要な要素である。
【0006】すなわち、定着したカラートナーは、トナ
ー層の下層にある異なる色調のトナー層を妨げない透明
性を有し、色再現性の広いカラートナーでなければなら
ない。
【0007】さらに、フルカラー複写画像に対するその
品質への要求度は、ますます高まりつつある。印刷を見
なれた一般ユーザーにとってはフルカラー複写画像はま
だまだ満足出来るレベルではなく、より印刷に近づいた
レベル、より写真に近づいたレベルを望んでいる。すな
わち、複写画像における広い画像面積でのベタ画像,ハ
ーフトーン画像の均一性,高濃度から低濃度までの広い
ダイナミックレンジをカバーする画像濃度出力を有する
トナー、印刷並の透明性を有するOHP画像が求められ
ている。
【0008】これらの要求に答える最短で好ましい方法
は、まずトナー中に存在する着色剤の分散性を向上せし
めることである。
【0009】特開平4−39671号公報,特開平4−
39672号公報及び特開平4−242752号公報で
は、ニーダー中で加熱及び加圧を加えながらトナーを製
造する方法が開示されているが、該方法はなるほど着色
剤の分散には好ましいが、トナーを構成する結着樹脂の
分子鎖が強力な混練負荷によって切断され、高分子中の
部分的低分子量化が促進されることになる。そのため定
着工程での高温オフセットが発生しやすくなる。とりわ
けカラー複写に於ては、3色又は4色のトナーが層状に
積層されたものを定着するため、耐高温オフセットのラ
チチュードは白黒トナーの場合よりははるかにきびし
く、高分子中のわずかな分子切断が容易に高温オフセッ
トを生ずる原因となる。
【0010】一方、色再現性に優れた従来のシャープメ
ルト性の樹脂では、樹脂と着色剤とを混練する際の、い
わゆる混練時の負荷が大きくならないため、着色剤を分
散する力が不足し、特に凝集性の高い顔料を着色剤とし
て用いた時、その傾向は顕著であり、良好な着色剤の分
散は望めない。
【0011】それゆえ、耐オフセット性と定着性の双方
を満足し、なおかつ着色剤の分散性をも満足すべく、樹
脂の設計と着色剤の選択は非常に大きな意味を有する。
【0012】今日、当該技術分野においては、イエロー
トナー用着色剤として数多くのものが知られている。例
えば、特開平2−207273号公報にはソルベントイ
エロー112、特開平2−207274号公報にはソル
ベントイエロー160、特開平8−36275号公報に
はソルベントイエロー162等々の染料が記載されてい
るし、特開昭50−62442号公報にはベンジジン系
イエロー顔料が、特開平2−87160号公報にはモノ
アゾ系イエロートナーが、さらには、特開平2−208
662号公報にはピグメントイエロー120、151、
154、156等の顔料が記載されている。
【0013】しかしながら、従来知られているイエロー
トナー用の着色剤は種々の問題も多くかかえていた。例
えば、一般に染料系の着色剤は透明性に優れるものの、
耐光性に劣り、画像の保存安定性に問題がある。
【0014】一方、上記の顔料群は、染料と比較して耐
光性に優れるものの、マゼンタトナー用として使われて
いる例えばキナクリドン系の顔料や、シアントナー用と
して使われている銅フタロシアニン系の顔料と比較する
と、まだまだ耐光性に問題があり、長時間の光の暴露試
験においては、耐色してしまう或いは色相の変化が目立
つといった問題も生じていた。
【0015】さらに、耐光性,耐熱性に優れるイエロー
顔料は、上述の顔料以外にもあるものの、逆に隠蔽性が
強すぎてしまい透明性が極端に低下してしまい、フルカ
ラー用としては不向きであった。
【0016】特公平2−37949号公報には、耐光性
に優れたジスアゾ系の化合物及びその製法が紹介されて
いる。これはピグメントイエロー180に代表される化
合物群であり、耐光性,耐熱性に優れるばかりか、生態
学的要求にも合うアゾ顔料の一つである。
【0017】ピグメントイエロー180を用いるイエロ
ートナーは、特開平6−230607号公報,特開平6
−266163号公報,特開平8−262799号公報
に記載されているが、上記顔料を用いるトナーは、着色
力に乏しく、加えて透明性も決して良好とは言えず、フ
ルカラー用としては、更なる改善が急務であった。
【0018】一方、特開平8−209017号公報に
は、上記の問題を解決すべく、顔料を微粒子化し顔料の
比表面積を向上させ、透明性と着色力をアップさせた電
子写真用トナーが記載されている。しかしながら、ピグ
メントイエロー180に分類される顔料を微細化する
と、それ自体の自己凝集性がどうしても強いために、ト
ナーを構成する結着樹脂中での分散性が不十分であり、
我々の検討では、着色剤の分散性の悪いトナーでは、帯
電の安定化が達成されづらく、カブリやトナー飛散とい
った問題も生じていた。
【0019】一方、現像剤がトナーとキャリアとからな
る二成分系現像剤を使用する場合は、キャリアとの摩擦
によってトナーを所要の帯電量及び帯電極性に帯電せし
め、静電引力を利用して静電荷像を現像するものであ
る。従って良好な可視画像を得るためには、主としてト
ナーの摩擦帯電性が良好であることが必要である。
【0020】今日上記の様な問題に対して、あるいはま
た、着色剤そのものの帯電性にトナーの帯電性が左右さ
れることのないように、キャリアコア材、キャリアコー
ト材の探索やコート量の最適化、或はトナーに加える電
荷制御剤、流動性付与剤の検討、更には母体となるバイ
ンダーの改良の如き現像剤を構成する材料において優れ
た摩擦帯電性を達成すべく多くの研究がなされている。
【0021】近年、複写機又はプリンターの高精細、高
画質化の要求が市場では高まっており、当該技術分野で
は、カラートナーの粒径を細かくして高画質カラー化を
達成しようという試みがなされている。トナーの粒径が
細かくなると単位重量当りの表面積が増え、トナーの帯
電量が大きくなる傾向にあり、画像濃度薄や、耐久劣化
が発生しやすくなる。加えて、トナーの帯電量が大きい
ために、トナー粒子同士の付着力が強く、流動性が低下
し、トナー補給の安定性や補給トナーへのトリボ付与に
問題が生じやすい。
【0022】さらに、カラートナーの場合は、磁性体や
カーボンブラックの如き黒色の導電性物質を含まないの
で、帯電をリークする部分がなく一般に帯電量が大きく
なる傾向にある。この傾向は、特に負帯電性能の高いポ
リエステル系バインダーを使用した時により顕著であ
る。
【0023】今日当該技術分野においてはポリエステル
系樹脂がカラートナー用結着樹脂として多く用いられて
いるが、ポリエステル系樹脂を有するカラートナーは一
般に温湿度の影響を受け易く、低湿下での帯電量過大、
高湿下での帯電量不足といった問題が起こりやすく、広
範な環境においても安定した帯電量を有するカラートナ
ーの開発が待望されている。
【0024】結着樹脂中の着色剤の分散性の程度や前述
の如き着色剤そのものの帯電特性によってもトナーの帯
電は大きく変化することが知られており、分散性の悪い
トナーにおいてはカブリやトナー飛散といった問題を発
生しやすく、さらにはキャリア上へのトナースペント、
ドラム上トナーフィルミング、定着ローラー汚染といっ
た様々な問題を引き起こす。それゆえ、色再現性という
側面以外でも着色剤の分散性向上は重要な技術課題であ
る。
【0025】また、トナーに所望の摩擦帯電特性を付与
するために荷電制御剤を添加することが行われている。
荷電制御剤として、モノアゾ染料の金属錯塩、ヒドロキ
シカルボン酸、ジカルボン酸、芳香族ジオール等の金属
錯塩、酸成分を含む樹脂等が知られている。
【0026】しかしながら、これらの帯電制御剤のほと
んどは、有色でありカラートナーには使えないものが多
い。そして、カラートナーに適用可能な、無色、白色あ
るいは淡色のものは、性能的に不十分なものがほとんど
である。それらはハイライトの均一性が得られなかった
り、耐久試験での画像濃度の変動が大きい等の欠点を有
する。
【0027】この他、改善すべき点として、画像濃度と
カブリのバランスが取りにくい、樹脂への分散性が悪
い、保存安定性、定着性、耐オフセット性に悪影響を与
えるという点が挙げられる。
【0028】従来、芳香族カルボン酸類の金属錯体、金
属塩は特開昭53−127726号公報、特開昭57−
111541号公報、特開昭57−124357号公
報、特開昭57−104940号公報、特開昭61−6
9073号公報、特開昭61−73963号公報、特開
昭61−267058号公報、特開昭62−10515
6号公報、特開昭62−145255号公報、特開昭6
2−163061号公報、特開昭63−208865号
公報、特開平3−276166号公報、特開平4−84
141号公報、特開平8−160668号公報に提案さ
れている。しかしながら、これらの公報に提案されてい
るのは、摩擦帯電付与という観点からはいずれも優れた
ものであるが、簡易な現像器構成で環境変動、経時、使
用状況に関わらず、安定した現像性の得られるものは少
ない。また、高速機において長期耐久時おいても安定し
た現像性が得られるものも少ない。更に、他の原材料の
影響があり、他の原材料への制約が発生するものも多
い。
【0029】ベンジル酸のホウ素化合物を含有するトナ
ーとしては、従来、特開昭62−63941号公報、特
開平2−221967号公報、特開平3−39973号
公報及び特開平5−72812号公報等々で提案されて
いるが、帯電性能のみならず、定着性や保存安定性をも
満足するトナーとしては、まだまだ改善の余地があっ
た。
【0030】さらには、特開平9−124659号公報
では、芳香族オキシカルボン酸の金属化合物の提案がな
されているが、長期の帯電安定性や環境安定性の点で満
足のいくものではなかった。
【0031】さらには、特公平7−104620号公報
には、ホウ素を含有する負帯電性の電荷交換制御剤の提
案がなされているが、トナーの流動性や十分な画像濃度
を得るための現像性の点で改善すべき点が多く、長期の
耐久安定性という点においても満足のいくものではなか
った。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、湿温
度のごとき環境変動に左右されにくく、カブリの無い鮮
明な画像特性を有し、かつ耐久安定性に優れたイエロー
トナーを提供することにある。
【0033】本発明の更なる目的は、着色剤の分散性が
良好で、彩度や着色力が高く、さらに、耐光性にすぐ
れ、退色しないイエロートナーを提供することにある。
【0034】本発明の更なる目的は、流動性に優れ、か
つ転写性に優れたイエロートナーを提供することにあ
る。
【0035】本発明の更なる目的は、クリーニング性が
良好であり、感光体のフィルミングまたは汚染の少ない
イエロートナーを提供することにある。
【0036】本発明の更なる目的は、耐光性にすぐれ、
退色しにくく、OHP透明性にも優れたイエロートナー
を提供することにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の構成
により達成される。
【0038】すなわち、本発明は、結着樹脂、イエロー
着色剤及び有機金属化合物を少なくとも含有するイエロ
ートナー粒子を有するイエロートナーにおいて、該結着
樹脂は、ポリエステル樹脂を主成分とし、該結着樹脂の
酸価が2.0乃至50.0mgKOH/gであり、該イ
エロー着色剤は、下記式(I)
【0039】
【化3】 で示される化合物であり、該有機金属化合物は、下記式
(1)
【0040】
【化4】 (式中、R1とR2は同一であっても異なっていても良
く、各々、直鎖または分岐したアルキル基、アルケニル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
基、アミノ基、カルボキシル基及び水酸基からなるグル
ープより選ばれる置換基を示し、m及びnは0乃至5の
整数を示す。)で表される無置換の又は、置換基を有す
るベンジル酸のアルミニウム化合物であることを特徴と
するイエロートナーに関する。
【0041】
【発明の実施の形態】はじめに本発明に用いられる着色
剤について説明する。
【0042】式(I)で示される顔料は、ビスアセトア
セトアリライド系の顔料に属し、C.I.Pigmen
t Yellow155に相当する。これ自体、プラス
チック用着色体として既に公知ではあるが、難分散性の
顔料であり、そのために当該技術分野ではあまり用いら
れてこなかった。
【0043】本発明者らは、化合物(I)の分散性を向
上させるべく鋭意検討したところ、 ポリエステル樹脂を主成分とする結着樹脂と、前記
式(1)の無置換または置換基を有するベンジル酸とア
ルミニウムの有機金属化合物を用いたとき、優れた顔料
分散性が得られ、優れた透明性と鮮明な画像が得られ、
フルカラー用イエロートナーとして機能することを見い
出したものである。さらにポリエステル樹脂を主成分と
する樹脂を結着樹脂とすることで、優れた帯電性が得ら
れることを見出したものである。
【0044】さらに、着色剤の分散性が向上することに
より、トナーからの着色防止にも効果を発揮し、定着ロ
ーラーへの汚れ防止や感光体へのフィルミング防止、更
には、キャリア表面へのスペント防止にも機能する。
【0045】ベンジル酸のアルミニウム化合物が着色剤
の分散性向上にも機能する理由としては、ポリエステル
樹脂とベンジル酸のアルミニウム化合物との相互作用に
よって、一部架橋反応が進み、混練時の着色剤にかかる
シェアを増大させることによって、着色剤の分散性の向
上に達したと考えられる。これによって、低温側での迅
速溶融性を維持した状態で、高温側での耐オフセット性
向上にも寄与できる。
【0046】加えて、ベンジル酸のアルミニウム化合物
と化合物(I)の部分骨格である、
【0047】
【化5】 のカルボニル部分とが、相互作用し、トナー中で化合物
(I)のまわりを金属化合物が取り囲む様にして分散安
定化する。
【0048】その結果、フルカラーに求められる定着性
と発色性そして、帯電性のすべてにおいて同時に満足し
得るイエロートナーになり得る。
【0049】本発明に用いる無置換の又は、置換基を有
するベンジル酸のアルミニウム化合物は、アルミニウム
1原子に対して、無置換の又は、置換基を有するベンジ
ル酸を1乃至3分子有するアルミニウム化合物であっ
て、化合物が錯体であっても錯塩であっても何ら構わな
い。また本発明においては、アルミニウム1原子に対し
て、無置換の又は、置換基を有するベンジル酸を1乃至
3分子有するアルミニウム化合物を有する混合物を用い
ても良い。
【0050】また、本発明のベンジル酸のアルミニウム
化合物は、化合物に関与していない、無置換の又は、置
換基を有するベンジル酸をベンジル酸のアルミニウム化
合物基準で20wt%未満で含有していてもよい。
【0051】無置換の又は、置換基を有するベンジル酸
としては、式(1)で示される化合物が用いられ、
【0052】
【化6】 (式中、R1とR2は同一であっても異なっていても良
く、各々、直鎖または分岐したアルキル基、アルケニル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
基、アミノ基、カルボキシル基及び水酸基からなるグル
ープより選ばれる置換基を示し、m及びnは0乃至5の
整数を示す。) 中でも、無置換のベンジル酸(式(2))が、反応の安
定性、帯電の絶対値、画像濃度安定性、忠実な色再現性
等々の点で好ましい。
【0053】
【化7】
【0054】以下に、本発明で用いられる置換基を有す
るベンジル酸の具体例を挙げるが、特に何らこれらに限
定するものではない。
【0055】
【化8】
【0056】次に、本発明のトナーにおいて好ましく用
いられるベンジル酸のアルミニウム化合物の構造式を挙
げるが、本発明では、これらのベンジル酸のアルミニウ
ム化合物に限定されるものではない。
【0057】
【化9】 (式中、Xは1価のカチオン、例えば水素、リチウム、
ナトリウム、カリウム、アンモニウム及びアルキルアン
モニウムを表わす。)
【0058】
【化10】
【0059】本発明のイエロートナーに好ましく用いら
れるベンジル酸のアルミニウム化合物は、例えば、上記
の如き未置換又は置換基を有するベンジル酸と硫酸アル
ミニウム(Al2(SO43)等のアルミニウム塩とを
所望のモル比で混合し、アルカリ雰囲気下で加熱反応さ
せ、得られた沈殿物を濾別採取し、更に水洗、乾燥する
ことによって得ることができる。但し、本発明に係るベ
ンジル酸のアルミニウム化合物の製法はこれに限定され
るものではない。
【0060】本発明のベンジル酸のアルミニウム化合物
をトナーに含有させる方法としては、トナー内部に添加
する方法と外添する方法がある。内添する場合の好まし
い添加量としては結着樹脂100質量部に対して0.1
〜10質量部、より好ましくは、0.5〜8質量部の範
囲で用いられる。また、外添する場合は、0.01〜5
質量部が好ましく、特にメカノケミカル的にトナー表面
に固着させるのが好ましい。本発明のイエロートナーに
おいては内添する方が好ましい。
【0061】また本発明のベンジル酸のアルミニウム化
合物は、従来の公知の電荷制御剤と組み合わせて使用す
ることもできる。例えば、他の有機金属錯体、金属塩、
キレート化合物で、モノアゾ金属錯体、アセチルアセト
ン金属錯体、ヒドロキシカルボン酸金属錯体、ポリカル
ボン酸金属錯体、ポリオール金属錯体などがあげられ
る。そのほかには、カルボン酸の金属塩、カルボン酸無
水物、エステル類などのカルボン酸誘導体や芳香族系化
合物の縮合体などもあげられる。またビスフェノール
類、カリックスアレーンなどのフェノール誘導体なども
用いられる。
【0062】また、本発明は結着樹脂をポリエステル樹
脂を主成分とし、酸価2〜50mgKOH/gを有する
樹脂を結着樹脂として用いた時、優れた分散性及び帯電
性が得られ、すなわち、上記の化合物(I)はトナーの
帯電量を安定化する機能を有し、低温低湿環境下で、ト
ナーの摩擦帯電量が過大になることを防止し、一方、高
温高湿環境下でのトナーの摩擦帯電量が低下することを
抑制する。特に、ポリエステル樹脂を主成分とする特定
の酸価を有する樹脂を結着樹脂として用いた場合に、化
合物(I)の効果は、より顕著である。すなわち、着色
剤としてのみならず、帯電安定化剤としても機能する。
その理由は、ポリエステル樹脂の分子鎖の末端にあるカ
ルボキシル基又は水酸基と、化合物(I)が有するメチ
ルエステル及びアセチル基部分のカルボニル基やイミノ
基とが部分的に水素結合又は静電的に結合し、その結
果、(i)ポリエステル樹脂の分子鎖の末端のカルボキ
シル基又は水酸基への水分の吸着が抑制され、高温高湿
環境下においてもトナーの摩擦帯電量の低下を抑制する
ことができ、かつ、(ii)ポリエステル樹脂の分子鎖
の末端のカルボキシル基又は水酸基の如き極性基が減少
することから、低温低湿環境下においてもトナーの摩擦
帯電量が過大となることを抑制することができるものと
推察される。
【0063】加えて、本発明に用いるポリエステルと化
合物(I)中のカルボニル基やイミノ基等々との相互作
用により、樹脂と化合物(I)との密着性が高まり、結
果として、着色剤のまわりを樹脂が取り囲む様になり、
着色剤が樹脂中で一次粒子に近い状態で安定化され、着
色剤の再凝集防止に効果的に働いて、帯電の安定化に寄
与したものと考えられる。
【0064】その結果、トナーにした時の帯電性は安定
化傾向を示し、加えて帯電量分布は非常にシャープで均
一なものとなる。
【0065】式(I)で示される化合物をイエロー着色
剤として含有している本発明のイエロートナーは、グリ
ーニッシュなイエローを示し、フルカラー画像形成用イ
エロートナーとして好ましい分光特性を有している。さ
らに式(I)で示される化合物を含有しているイエロー
トナーは、明度及び彩度も高い。フルカラー画像におい
て人肌色の再現性が重要であるが、式(I)で示される
化合物を含有するイエロートナーを使用すると人肌色も
良好に再現することが可能であり、さらにオーバーヘッ
ドプロジェクター(OHP)でOHPシートに形成され
ているカラー画像を投影しても透明性にも優れている。
【0066】本発明において、イエロートナーは、式
(I)で示される化合物を、結着樹脂100質量部当り
1〜15質量部、好ましくは2〜12質量部、より好ま
しくは3〜10質量部含有していることが良い。
【0067】式(I)で示される化合物の含有量が15
質量部より多い場合には、透明性が低下し、加えて人間
の肌色に代表される様な中間色の再現性も低下し易くな
る。更にはトナーの帯電性の安定性が低下し、目的とす
る帯電量が得られにくくなる。
【0068】式(I)で示される化合物の含有量が1質
量部より少ない場合には、目的とする着色力が得られ難
く、高い画像濃度の高品位画像が得られ難い。
【0069】さらに、化合物(I)を含有している本発
明のイエロートナーは、退色しにくく、耐候性にも優れ
ているものである。
【0070】本発明において、結着樹脂としては、ポリ
エステル樹脂を主成分としている。ポリエステル樹脂
は、トナーの結着樹脂として用いた場合に、定着性にす
ぐれ、カラートナーに適している。
【0071】しかしながら、ポリエステル樹脂は、負帯
電能が強く帯電が過大になりやすいが、上述した通り、
化合物(I)を使用することによりその弊害は改善さ
れ、優れたイエロートナーが得られる。
【0072】特に、下記式(a)
【0073】
【化11】 (式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示し、x及
びyはそれぞれ1以上の整数を示し、x+yの平均値は
2〜10である。)で示されるビスフェノール誘導体も
しくはその置換体からなるジオール成分と、2価以上の
カルボン酸、2価以上のカルボン酸の酸無水物、及び2
価以上のカルボン酸の低級アルキルエステルから選択さ
れる多価カルボン酸成分(例えばフマル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメ
リット酸、ピロメリット酸)とを共縮重合したポリエス
テル樹脂がシャープな溶融特性を有するので、より好ま
しい。
【0074】本発明において、結着樹脂は、酸価が2.
0乃至50.0mgKOH/g、好ましくは2.0乃至
30.0mgKOH/gであると、各環境において優れ
た帯電安定性が得られるので好ましい。
【0075】結着樹脂の酸価が2.0mgKOH/gよ
り小さい場合には、トナーはチャージアップ傾向を示
し、低温低湿環境下で画像濃度薄を起こしやすい。さら
に、化合物(I)の樹脂への分散性が低下しトナー粒子
間同士での帯電量に違いが生じやすくなり、長期の耐久
で若干カブリが発生しやすくなる。
【0076】結着樹脂の酸価が50.0mgKOH/g
より大きい場合には、トナーの帯電の経時安定性が低下
し、耐久とともに帯電量が低下しやすい。特に高温高湿
環境下ではトナー飛散、カブリといった画像欠陥が生じ
やすくなる。
【0077】さらに、結着樹脂の酸価が50.0mgK
OH/g以上よりも大きい場合には、化合物(I)をト
ナーに配合しても水分の吸着をブロックしにくくなる。
【0078】本発明において、イエロートナーの保存性
と定着性さらには他のカラートナーとの混色性を考慮し
た場合、結着樹脂のガラス転移温度は50〜68℃、好
ましくは52〜66℃であることが良い。
【0079】結着樹脂のガラス転移温度が50℃未満の
場合には、定着性には優れるものの、耐オフセット性が
低下し、定着ローラーへの汚染や定着ローラーへの巻き
付きが発生し好ましくない。さらに定着後の画像表面の
グロスが高くなりすぎてしまい画像品位が低下して好ま
しくない。
【0080】結着樹脂のガラス転移温度が68℃よりも
高い場合には、定着性が悪化し、複写機本体の設定定着
温度を上げざるを得ず、得られた画像は一般にグロスが
低く、フルカラートナー用としては混色性が低下する。
【0081】本発明に用いられる結着樹脂は、数平均分
子量(Mn)が好ましくは1,500〜20,000、
より好ましくは2,000〜15,000、重量平均分
子量(Mw)が好ましくは6,000〜100,00
0、より好ましくは8,000〜80,000であり、
Mw/Mnが好ましくは2〜10であることが良い。上
記条件を満足している結着樹脂は熱定着性が良好で、着
色剤の分散性が向上し、イエロートナーの帯電量の変動
が少なくなり、画像品質の信頼性が向上する。
【0082】結着樹脂の数平均分子量(Mn)が1,5
00未満の場合又は重量平均分子量(Mw)が6,00
0未満の場合には、いずれも定着画像表面の平滑性は高
く、見た感じの鮮やかさはあるものの、耐久においてオ
フセットが発生しやすくなり、また、耐保存安定性が低
下し、現像器内でのトナー融着及びキャリア表面にトナ
ー成分が付着するトナースペントの発生といった新たな
問題も懸念される。さらに、イエローカラートナー粒子
の製造時のトナー原料の溶融混練時にシェアーがかかり
難く、イエロー着色剤の分散性が低下し易く、よってト
ナーの着色力の低下やトナーの帯電量の変動が生じ易
い。
【0083】結着樹脂の数平均分子量(Mn)が20,
000を超える場合又は重量平均分子量(Mw)が10
0,000を超える場合には、いずれも、耐オフセット
性に優れるものの、定着設定温度を高くせざるを得ない
し、また、仮に着色剤の分散の程度をコントロールでき
たとしても、画像部での表面平滑性が低下してしまい、
色再現性が低下し易くなってしまう。
【0084】結着樹脂のMw/Mnが2未満の場合に
は、一般に得られるポリエステル樹脂は、分子量自体が
小さくなることから、前述の分子量が小さい場合と同様
に耐久によるオフセット現象、耐保存安定性の低下、現
像器内でのトナー融着及びキャリアのトナースペントが
生じ易くなり、またトナーの帯電量のばらつきが生じ易
い。
【0085】結着樹脂のMw/Mnが10を超える場合
には、耐オフセット性に優れるものの、定着設定温度を
高くせざるを得ないし、また、仮に着色剤の分散の程度
をコントロールできたとしても、画像部での表面平滑性
が低下してしまい、色再現性が低下し易くなってしま
う。
【0086】本発明においては、ポリエステル樹脂を単
独で用いることが好ましいが、他の樹脂、たとえばエポ
キシ系の樹脂あるいはスチレン−アクリル系の樹脂、さ
らには物性の異なるポリエステル系の樹脂等と混合して
用いてもよい。混合する樹脂に関しては特に何ら限定す
るものではない。
【0087】ただ、本発明においてはポリエステル樹脂
をトナーを構成する全樹脂中に70質量%以上含有する
ことが好ましく、より好ましくは80質量%以上含有す
ることが好ましい。70質量%未満であると、本発明の
目的のひとつである帯電の安定化と顔料分散安定化の効
果が最大限に得られない。
【0088】尚、本発明において結着樹脂は、ポリエス
テル樹脂を主成分として含有するものであるが、「主成
分」とは、結着樹脂全体に対して、70質量%以上の含
有量の場合を意味する。
【0089】本発明のイエロートナーにおいては、必要
に応じて、滑剤としての脂肪酸金属塩(例えばステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸アルミ)、フッ素含有重合体微
粉末(例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリ
デンフルオライド及びテトラフルオロエチレン−ビニリ
デンフルオライド共重合体の微粉末)、或いは、酸化ス
ズ及び酸化亜鉛の如き導電性付与剤を添加しても良い。
【0090】更に、本発明において、イエローカラート
ナーは、離型剤を含有しても良い。例えば、脂肪族炭化
水素系ワックス、脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、
エステルワックス、脂肪酸エステルを主成分とするワッ
クス類、飽和直鎖脂肪酸類、不飽和脂肪酸類、飽和アル
コール類、多価アルコール類、脂肪酸アミド類、飽和脂
肪酸ビスアミド類、不飽和脂肪酸アミド類、芳香族系ビ
スアミド類が挙げられる。
【0091】イエローカラートナーにおける離型剤の含
有量としては、結着樹脂100質量部に対し、好ましく
は10質量部以下、より好ましくは8質量部以下が良
い。
【0092】離型剤の含有量が10質量部を超える場合
には、耐ブロッキング性や耐高温オフセット性が低下し
やすく、透明性も低下する。
【0093】これらの離型剤は、通常、結着樹脂を溶剤
に溶解し、樹脂溶液温度を上げ、攪拌しながら離型剤を
添加混合する方法又は、結着樹脂及び着色剤を少なくと
も含有するトナー構成材料の混練時に離型剤を混合する
方法により、結着樹脂に含有されるのが好ましい。
【0094】イエローカラートナーの製造にあたって
は、熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混
練機によってトナー構成材料を良く混練した後、機械的
に粉砕し、粉砕粉を分級してトナーを得る方法;又は結
着樹脂溶液中に着色剤の如き他のトナー構成材料を分散
した後、噴霧乾燥することにより得る方法;が適用でき
る。
【0095】本発明において、イエロートナーの重量平
均粒径(D4)は、4.0〜10.0μm、好ましくは
5.0〜9.0μmが良い。
【0096】イエロートナーの重量平均粒径(D4)が
4.0μm未満の場合には、帯電安定化が達成しづらく
なり、耐久において、カブリやトナー飛散が発生しやす
くなる。
【0097】イエロートナーの重量平均粒径(D4)が
10.0μmを超える場合には、ハーフトーン部の再現
性が大きく低下し、得られた画像はガサついた画像にな
ってしまう。
【0098】本発明のイエロートナーにおいては、イエ
ローカラートナー粒子に流動性向上剤として、平均一次
粒子径0.002〜0.2μmの疎水化処理された酸化
チタン微粉体又はアルミナ微粉体を外添していることが
良い。
【0099】外添剤としての流動性向上剤においてはイ
エロートナーの流動性を高めるばかりでなく、イエロー
トナーの帯電性をさらに向上させる重要な因子となる。
【0100】したがって、酸化チタン微粉体又はアルミ
ナ微粉体は、表面が疎水化処理されていることが必須で
あり、それにより流動性の付与と帯電の安定化を同時に
満足し得ることが可能となる。
【0101】酸化チタン微粉体又はアルミナ微粉体は、
疎水化処理されていることにより、帯電量を左右する因
子である水分の影響を除外し、高湿下及び低湿下での帯
電量の格差を低減することでイエロートナーの環境特性
を向上させることが可能になる。特に高温高湿環境下で
の帯電量アップ、放置後の帯電量低下防止に効果的であ
る。さらに、疎水化処理工程中に一次粒子の凝集を防ぐ
ことが可能となり、二次凝集の少ない外添剤はイエロー
トナーにより均一な帯電付与を行うことが可能になる。
【0102】本発明においては、特に平均一次粒子径が
0.002〜0.2μmの酸化チタン微粉体又はアルミ
ナ微粉体が流動性が良好でイエロートナーの帯電が均一
となり、結果としてトナー飛散、カブリが生じにくくな
るので好ましい。さらに、イエローカラートナー粒子表
面に埋め込まれにくくなりトナー劣化が生じにくく、多
数枚耐久性が向上する。この傾向は、シャープメルト性
のカラートナーにおいてより顕著である。
【0103】疎水化処理された酸化チタン微粉体又はア
ルミナ微粉体の平均一次粒子径が0.002μm未満の
場合には、イエローカラートナー粒子表面に、処理微粉
体が埋め込まれ易くなり、トナー劣化が早く生じやす
く、耐久性が低下しやすい。この傾向はシャープメルト
性のカラートナーに適用した場合より顕著である。
【0104】また、0.2μmを超える場合には、流動
性が低下しイエロートナーの帯電が不均一となりやす
く、結果としてトナーの飛散、カブリ等が生じやすく、
高画質なトナー画像を生成しにくくなる。
【0105】本発明のイエロートナーにおいては、酸化
チタン微粉体又はアルミナ微粉体の添加量が好ましくは
0.2〜5.0質量%、より好ましくは0.3〜3.0
質量%、さらに好ましくは0.5〜2.5質量%が良
い。上記範囲を満足しているイエロートナーの流動性が
良好であり、安定な帯電量を維持し得、トナー飛散が生
じにくい。
【0106】イエロートナーにおいて、疎水化処理され
た酸化チタン微粉体又はアルミナ微粉体の含有量が0.
2質量%未満の場合には、トナーの流動性が不充分であ
るため、キャリアとの混合性が低下し、耐久時において
カブリ、トナー飛散が発生しやすくなる。
【0107】また、5.0質量%を超える場合には、ト
ナー粒子表面から脱離した微粉体により感光体ドラムの
表面のフィルミングが生じたり、クリーニング不良が発
生しやすくなり、さらにトナー飛散やカブリも生じやす
くなる。
【0108】本発明のイエロートナーは、キャリアとし
ての磁性キャリア粒子と混合して二成分系現像剤として
用いることが可能であるが、キャリアと混合せず一成分
系現像剤として用いることも可能である。
【0109】本発明のイエロートナーを二成分系現像剤
に用いる場合、使用されるキャリアとしては、たとえ
ば、表面酸化または未酸化の鉄、ニッケル、銅、亜鉛、
コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属およびそ
れらの磁性合金または磁性酸化物及び磁性フェライトが
挙げられる。
【0110】キャリアがキャリアコアを被覆材で被覆し
た被覆キャリアの場合、キャリアコアの表面を被覆材で
被覆する方法としては、被覆材を溶剤中に溶解もしくは
懸濁せしめて塗布しキャリアコアに付着せしめる方法、
単に粉体状態で混合する方法が適用できる。
【0111】キャリアコアの被覆材としては、ポリテト
ラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン
重合体、ポリフッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリ
エステル樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ
アミド、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹
脂が挙げられる。これらは、単独或は複数で用いるのが
適当である。
【0112】上記材料の処理量は、適宜決定すれば良い
が、一般には総量でキャリアに対し0.1〜30質量%
(好ましくは0.5〜20質量%)が好ましい。
【0113】本発明に用いられるキャリアは、平均粒径
が好ましくは10〜100μm、より好ましくは20〜
70μmであることが良い。
【0114】キャリアの平均粒径が10μm未満の場合
には、二成分系現像剤のパッキングが強まり、トナーと
キャリアとの混合性が低下し、トナーの帯電性が安定し
にくくなり、さらにキャリアの感光体ドラム表面への付
着が生じやすくなる。
【0115】キャリアの平均粒径が100μmを超える
場合には、トナーとの接触機会が減ることから、低帯電
量のトナーが混在し、カブリが発生しやすくなる。さら
にトナー飛散が生じやすい傾向にあるため二成分系現像
剤中のトナー濃度の設定を低めにする必要があり、高画
像濃度の画像形成ができなくなることがある。
【0116】特に好ましいキャリアとしては、磁性フェ
ライトコア粒子の如き磁性コア粒子の表面をシリコーン
樹脂、フッ素系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂
及びメタクリレート系樹脂の如き樹脂を、好ましくは
0.01〜5質量%、より好ましくは0.1〜1質量%
をコーティングした平均粒径30〜60μmの磁性コー
トキャリアが挙げられる。
【0117】上記磁性コートキャリアは粒径分布がシャ
ープな場合、本発明のイエロートナーに対し好ましい摩
擦帯電性が得られ、さらに電子写真特性を向上させる効
果がある。
【0118】イエロートナーとキャリアとを混合して二
成分系現像剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中
のトナー濃度として、2質量%〜15質量%、好ましく
は3質量%〜13質量%、より好ましくは4質量%〜1
0質量%にすると通常良好な結果が得られる。トナー濃
度が2質量%未満では画像濃度が低くなりやすく、15
質量%を超える場合ではカブリや機内飛散が生じやす
く、現像剤の耐用寿命が短くなる傾向にある。
【0119】次に、本発明のイエロートナーを適用し、
電子写真法によりフルカラー画像を形成する方法を図1
を参照しながら説明する。
【0120】図1は、電子写真法によりフルカラーの画
像を形成するための画像形成装置の一例を示す概略構成
図である。図1の画像形成装置は、フルカラー複写機又
フルカラープリンタとして使用される。フルカラー複写
機の場合は、図1に示すように、上部にデジタルカラー
画像リーダ部、下部にデジタルカラー画像プリンタ部を
有する。
【0121】画像リーダ部において、原稿30を原稿台
ガラス31上に載せ、露光ランプ32により露光走査す
ることにより、原稿30からの反射光像をレンズ33に
よりフルカラーセンサ34に集光し、カラー色分解画像
信号を得る。カラー色分解画像信号は、増幅回路(図示
せず)を経てビデオ処理ユニット(図示せず)にて処理
を施され、デジタル画像プリンタ部に送出される。
【0122】画像プリンタ部において、像担持体である
感光ドラム1は、たとえば有機光導電体を有する感光層
を有し、矢印方向に回転自在に担持されている。感光ド
ラム1の回りには、前露光ランプ11、コロナ帯電器
2、レーザ露光光学系3、電位センサ12、色の異なる
4個の現像器4Y、4C、4M、4B、ドラム上光量検
知手段13、転写装置5およびクリーニング器6が配置
されている。
【0123】レーザ露光光学系において、リーダ部から
の画像信号は、レーザ出力部(図示せず)にてイメージ
スキャン露光の光信号に変換され、変換されたレーザ光
がポリゴンミラー3aで反射され、レンズ3bおよびミ
ラー3cを介して、感光ドラム1の面上に投影される。
【0124】プリンタ部は、画像形成時、感光ドラム1
を矢印方向に回転させ、前露光ランプ11で除電した後
に感光ドラム1を帯電器2により一様にマイナス帯電さ
せて、各分解色ごとに光像Eを照射し、感光ドラム1上
に静電荷像を形成する。
【0125】次に、所定の現像器を作動させて感光ドラ
ム1上の静電荷像を現像し、感光ドラム1上にトナーに
よるトナー画像を形成する。現像器4Y、4C、4M、
4Bは、それぞれの偏心カム24Y、24C、24M、
24Bの動作により、各分解色に応じて択一的に感光ド
ラム1に接近して、現像を行なう。
【0126】転写装置は、転写ドラム5a、転写帯電器
5b、記録材を静電吸着するための吸着帯電器5cおよ
びこれと対向する吸着ローラ5g、そして内側帯電器5
d、外側帯電器5e、分解帯電器5hを有している。転
写ドラム5aは、回転駆動可能に軸支され、その周面の
開口域に転写材を担持する転写材担持体である転写シー
ト5fが、円筒上に一体的に調節されている。転写シー
ト5fにはポリカーボネートフィルムの如き樹脂フィル
ムが使用される。
【0127】転写材はカセット7a、7bまたは7cか
ら転写シート搬送系を通って転写ドラム5aに搬送さ
れ、転写ドラム5a上に担持される。転写ドラム5a上
に担持された転写材は、転写ドラム5aの回転にともな
い感光ドラム1と対向した転写位置に繰り返し搬送さ
れ、転写位置を通過する過程で転写帯電器5bの作用に
より、転写材上に感光ドラム1上のトナー画像が転写さ
れる。
【0128】トナー画像は、図1に示す如く、感光体か
ら直接転写材へ転写されても良く、また、感光体上のト
ナー画像を中間転写体へ転写し、中間転写体からトナー
画像を転写材へ転写しても良い。
【0129】上記の画像形成工程を、イエロー(Y)、
マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(B)に
ついて繰り返し、転写ドラム5上の転写材上に4色のト
ナー画像を重ねたカラー画像が得られる。
【0130】このようにして4色のトナー画像が転写さ
れた転写材は、分離爪8a、分離押上げコロ8bおよび
分離帯電器5hの作用により、転写ドラム5aから分離
して加熱加圧定着器9に送られ、そこで加熱加圧定着す
ることによりトナーの混色、発色および転写材への固定
が行なわれて、フルカラーの定着画像とされたのちトレ
イ10に排紙され、フルカラー画像の形成が終了する。
他方、感光ドラム1は、表面の残留トナーをクリーニン
グ器6で清掃して除去された後、再度、画像形成工程に
供せられる。クリーニング部材としては、ブレード以外
にファーブラシ又は不織布、あるいはそれらの併用等を
用いてもよい。
【0131】転写ドラム5aに対しては、転写シート5
fを介して対向された電極ローラ14とファーブラシ1
5、およびオイル除去ローラ16とバックアップブラシ
17が設置されており、転写ドラム5aの転写シート5
f上の付着粉体や、転写シート5f上の付着オイルを除
去するために、清掃が行なわれる。このような清掃は、
画像形成の前または後に行ない、また、ジャム、つまり
紙詰まり発生時には随時行なう。
【0132】所望のタイミングで偏心カム25を動作さ
せ、転写ドラム5aと一体化している29カムフォロワ
5iを作動させることにより、転写シート5fと感光ド
ラム1との間のギャップを任意に設定可能な構成として
いる。たとえば、スタンバイ中、または電源オフ時には
転写ドラム5aと感光ドラム1の間隔を離すことができ
る。
【0133】上記画像形成装置によって、フルカラー画
像が形成される。上記画像形成装置においては、単色モ
ード又は多色モードによって、単色の定着画像又は多色
の定着画像を形成することができる。
【0134】次に各物性の測定方法について以下に説明
する。
【0135】トナーの粒度分布の測定 測定装置としては、コールターカウンターTA−II或
いはコールターマルチサイザー(コールター社製)を用
いる。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%
NaCl水溶液を調製する。例えば、ISOTON R
−II(コールターサイエンティフィックジャパン社
製)が使用できる。測定方法としては、前記電解水溶液
100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ま
しくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を、0.1〜5
ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を
懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処
理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして1
00μmアパーチャーを用いて、トナー粒子の体積及び
個数各チャンネルごとに測定して、トナーの体積分布と
個数分布とを算出する。それから、トナー粒子の体積分
布から求めた重量基準のトナーの重量平均粒径(D4)
(各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とす
る)を求める。
【0136】チャンネルとしては、2.00〜2.52
μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μ
m;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μ
m;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μ
m;10.08〜12.70μm;12.70〜16.
00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜
25.40μm;25.40〜32.00μm;32.
00〜40.30μmの13チャンネルを用いる。
【0137】結着樹脂のガラス転移温度の測定方法 本発明においては、示差熱分析測定装置(DSC測定装
置)、DSC−7(パーキンエルマー社製)を用い測定
する。
【0138】測定試料は5〜20mg、好ましくは10
mgを精密に秤量する。
【0139】これをアルミパン中に入れ、リファレンス
として空のアルミパンを用い、測定温度範囲30℃〜2
00℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で
測定を行う。
【0140】この昇温過程で、温度40〜100℃の範
囲におけるメインピークの吸熱ピークが得られる。
【0141】このとき、吸熱ピークが出る前と出た後で
のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、
本発明におけるガラス転移温度Tgとする。
【0142】結着樹脂の分子量の測定方法 結着樹脂のMn、Mw及びMw/Mnはゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC)によって測定す
る。40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定化させ、
この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラハイドロ
フラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、THF試
料溶液を約100μl注入して測定する。試料の分子量
測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の
単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の
対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成
用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、東ソー社
製あるいは、昭和電工社製の分子量が102〜107程度
のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレ
ン試料を用いるのが適当である。検出器にはR1(屈折
率)検出器を用いる。カラムとしては、市販のポリスチ
レンジェルカラムを複数本組み合わて使用するのが良
い。
【0143】例えば、昭和電工社製のShodex G
PC KF−801,802,803,804,80
5,806,807,800Pの組み合わせや、東ソー
社製のTSKgelG1000H(HXL)、G2000
H(HXL)、G3000H(HXL)、G4000H(H
XL)、G5000H(HXL)、G6000H(HXL)、
G7000H(HXL)、TSKguardcolumn
の組み合わせを挙げることができる。
【0144】試料は以下のようにして作製する。
【0145】試料をTHF中に入れ、数時間放置した
後、十分振とうしTHFと良く混ぜ(試料の合一体がな
くなるまで)、更に12時間以上静置する。このときT
HF中への放置時間が24時間以上となるようにする。
その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45
〜0.5μm、例えば、マイショリディスクH−25−
5 東ソー社製、エキクロディスク25CR、ゲルマン
サイエンス ジャパン社製などが使用できる)を通過
させたものを、GPCの試料とする。試料濃度は、樹脂
成分が0.5〜5mg/mlとなるように調整する。
【0146】酸価の測定方法 サンプル2〜10gを200〜300mlの三角フラス
コに秤量し、メタノール:トルエン=30:70の混合
溶媒約50mlを加えて樹脂を溶解する。溶解性が悪い
ようであれば少量のアセトンを加えてもよい。0.1%
のブロムチモールブルーとフェノールレッドの混合指示
薬を用い、あらかじめ標定されたN/10苛性カリ〜ア
ルコール溶液で滴定し、アルコールカリ液の消費量から
次の計算で酸価を求める。
【0147】 酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料重量 (ただしNはN/10KOHのファクター)
【0148】トナーの摩擦帯電量の測定方法 トナーの摩擦帯電量の測定方法を、二成分系現像剤の場
合及び一成分系現像剤の場合についてそれぞれ以下に記
載する。
【0149】(二成分系現像剤)図2は摩擦帯電量を測
定する装置の説明図である。底に500メッシュのスク
リーン53のある金属製の測定容器52に、複写機又は
プリンターの現像スリーブ上から採取した二成分系現像
剤を約0.5〜1.5g入れ金属製のフタ54をする。
この時の測定容器52全体の重量を秤りW1(g)とす
る。次に吸引機51(測定容器52と接する部分は少な
くとも絶縁体)において、吸引口57から吸引し風量調
節弁56を調整して真空計55の圧力を250mmAq
とする。この状態で充分、好ましくは2分間吸引を行い
トナーを吸引除去する。この時の電位計59の電位をV
(ボルト)とする。ここで58はコンデンサーであり容
量をC(mF)とする。また、吸引後の測定容器全体の
重量を秤りW2(g)とする。この試料の摩擦帯電量
(mC/kg)は下式の如く算出される。
【0150】試料の摩擦帯電量(mC/kg)=C×V
/(W1−W2
【0151】(一成分系現像剤)一成分系現像剤の摩擦
帯電量は、吸引式ファラデーケージ法を用いて求める。
【0152】吸引式ファラデーケージ法とは、現像剤回
収装置を用いて複写機又はプリンターの現像スリーブ上
の一定面積における全ての一成分系現像剤を吸引回収
し、回収した現像剤の重量及び電荷量を測定し、測定さ
れた現像剤の重量と電荷量から、現像剤の単位重量当た
りの電荷量、すなわち、摩擦帯電量(mC/kg)を求
める方法である。
【0153】この吸引式ファラデーケージ法で用いる現
像剤回収装置は、エアーを吸引するための吸引装置部及
びこの吸引装置に連結された現像剤を回収するための回
収装置部とを有している。回収装置部は、現像スリーブ
上の現像剤を吸引するための現像スリーブの外周曲率に
対応した曲率の先端部を持った吸引口を有する外筒と、
吸引した現像剤を回収するための円筒ろ紙を有する内筒
とを有している。
【0154】この現像剤回収装置を用いて現像スリーブ
上の現像剤の吸引回収を具体的に行うには、現像スリー
ブの回転を停止し、上記の現像剤回収装置を用いて、現
像スリーブ上の現像剤を、現像スリーブの一端側から他
端側にかけて長手方向に沿って現像剤回収装置の吸引口
を現像スリーブ表面に押し付けながら吸引し、吸引した
現像剤を円筒ろ紙で回収する。
【0155】現像剤を回収した円筒ろ紙の重量を測り、
この回収後の円筒ろ紙の重量から回収前の円筒ろ紙の重
量を引いた値を回収した現像剤の重量とする。このと
き、外部から静電的にシールドされた内筒の円筒ろ紙に
回収された現像剤の電荷量を測定しておく。
【0156】酸化チタン微粒子及びアルミナ微粒子の平
均粒径の測定方法 トナー粒子上の酸化チタン微粒子及びアルミナ微粒子の
一次粒子径は、走査電子顕微鏡で観察し視野中の3万乃
至5万倍に拡大した300個の酸化チタン微粒子及びア
ルミナ微粒子をXMAにより定性し、その粒子径を測定
して平均粒子径をもとめる。
【0157】キャリアの平均粒径の測定方法 キャリアをマイクロトラック粒度分析計SRAタイプ
(日機装株式会社製)を使用し、0.7〜700μmの
レンジ設定で測定を行い、測定されたキャリアの50%
粒径を本発明においては、キャリアの平均粒径とする。
【0158】
【実施例】実施例に基づいて本発明をより詳細に説明す
る。
【0159】 実施例1 ・ポリエステル樹脂No.1 70質量部 〔ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ ル)プロパン テレフタル酸 フマール酸 トリメリット酸 から生成されたポリエステル樹脂(酸価10.3mgKOH/g, Tg=56℃,Mn=3900,Mw=12700,Tm=90℃)〕 ・下記構造式で示されるイエロー顔料 30質量部
【0160】
【化12】
【0161】上記材料をニーダー型ミキサーに仕込み、
混合しながら非加圧下で昇温させ、充分に前混合する。
その後3本ロールで2回混練し、第一の混練物を得た。
【0162】 ・上記混練物 16.7質量部 (顔料粒子の含有量30質量部) ・ポリエステル樹脂No.1 88.3質量部 ・ベンジル酸のアルミニウム化合物A 4質量部 (アルミニウム1原子とベンジル酸2分子とからなる化合物)
【0163】上記材料をヘンシェルミキサーにより十分
予備混合を行い、二軸式押出し機で溶融混練し、冷却後
ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次
いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕した。
更に得られた微粉砕物を多分割分級装置で微粉及び粗粉
を同時に厳密に除去して、重量平均径8.0μmのイエ
ローカラートナー粒子を得た。
【0164】一方、外添剤(流動性向上剤及び帯電安定
化剤)として、親水性酸化チタン微粉体(一次平均粒子
径0.02μm、BET比表面積140m2/g)10
0質量部に対してn−C49−Si(OCH33の20
質量部を使用して表面処理し、一次平均粒子径0.02
μm、疎水化度70%の疎水性酸化チタン微粉体Aを得
た。
【0165】イエローカラートナー粒子100質量部
と、疎水性酸化チタン微粉体A1.5質量部とを混合し
て、イエローカラートナー粒子表面に疎水性酸化チタン
微粒子を有するイエロートナー1を調製した。
【0166】上記イエロートナー1とシリコーン樹脂で
表面被覆した磁性フェライトキャリア粒子(平均粒径5
0μm)とを、トナー濃度が5質量%になる様に混合
し、二成分系イエロー現像剤とした。
【0167】上記二成分系イエロー現像剤を市販の普通
紙フルカラー複写機(カラーレーザー複写機CLC70
0、キヤノン製)に導入して複写試験を行ったが、常温
常湿環境(23℃,60%)下で5万枚の耐久試験にお
いても画像濃度が1.7〜1.8と高い画像濃度を示
し、帯電特性においても初期変動も少なく約−23mC
/kg〜−26mC/kgの間で安定的に推移した。
【0168】5万枚耐久後の感光ドラム表面は、トナー
融着によるフィルミングも見られず、この間、クリーニ
ング不良も一度も発生しなかった。
【0169】5万枚耐久複写でも定着ローラーへのオフ
セットはまったく生じなかった。耐久後の定着ローラー
表面を目視により観察したが、トナーによる汚染はなか
った。
【0170】5万枚耐久後の現像剤中のキャリア表面を
SEMにて観察してみたところ、トナースペントはほと
んど見られなかった。
【0171】さらに、高温高湿環境(30℃,80%)
下、及び低温低湿環境(15℃,10%)下で5万枚の
耐久試験を行ったが、カブリ、飛散等も発生せず、画像
濃度もほぼ安定に推移した。
【0172】次に、イエロー顔料のかわりに、C.I.
Pigment Blue 15:3を4質量部用いる
ことを除いてあとはほぼ同様にして重量平均径8.0μ
mのシアンカラートナー粒子を得た。
【0173】さらに、イエロー顔料のかわりに、C.
I.Pigment Red 122を5質量部用いる
ことを除いてあとはほぼ同様にして重量平均径8.0μ
mのマゼンタカラートナー粒子を得た。
【0174】得られたシアンカラートナー粒子及びマゼ
ンタカラートナー粒子に対し、イエロートナーと同様に
して、疎水性酸化チタン微粉体A1.5質量部をそれぞ
れ混合し、粒子表面に疎水性酸化チタン微粒子Aを有す
るシアントナー及びマゼンタトナーを、それぞれ得、以
後も同様にして、二成分系シアン現像剤及び二成分系マ
ゼンタ現像剤を調製した。
【0175】未定着の転写材上のトナー乗り量が、イエ
ロートナー、マゼンタトナー及びシアントナーが0.8
mg/cm2になる様に、本体のコントラスト電位を調
整してイエロートナー及びシアントナーでグリーンのベ
タ画像を出力し、イエロートナー及びマゼンタトナーで
レッドのベタ画像を出力した。
【0176】カラー複写画像の評価方法として、画像表
面のグロス(光沢度)及び画像の色度を測定することに
より、カラー画像の良否を判定する方法がある。グロス
値が高いほど画像表面が平滑でつやのある彩度(C*
の高いカラー品質と判断され、逆にグロス値が低いと、
くすんだ彩度(C*)の乏しい画像表面の荒れたものと
判断される。なお「C*」とは、下記方法により測定さ
れるa*及びb*の値から、下記式
【0177】
【数1】 により算出される値であり、このC*が大きい程、あざ
やかな画像となる。
【0178】グロス(光沢度)の測定には、日本電色社
製VG−10型光沢度計を用いた。測定にあたっては、
まず定電圧装置により6Vにセットし、次いで投光角
度、受光角度をそれぞれ60°に合わせ、0点調整及び
標準板を用い、標準設定の後に試料台の上に前記試料画
像を置き、さらに白色紙を3枚上に重ね測定を行い、標
示部に示される数値を%単位で読みとった。
【0179】トナーの色調は1976年に国際照明委員
会(CIE)で規格された表色系の定義に基づき、定量
的に測定した。すなわち、a*,b*(a*,b*は色相と
彩度を示す色度)、L*(明度)を測定した。測定器に
はX−Rite社製分光測色計タイプ938を用い、観
察用光源はC光源、視野角は2°とした。
【0180】実施例1において各画像のグロスと色度
は、下記表1の通りであった。
【0181】
【表1】
【0182】本発明のイエロートナーを用いると2次色
であるグリーン、レッドの画像も明度及び彩度の高いも
のであった。
【0183】さらにトランスペアレンシーフィルムを転
写材として用いカラー画像を形成したトランスペアレン
シーフィルムを、オーバーヘッドプロジェクター(OH
P)に投影したOHP画像の透明度も良好なものであっ
た。
【0184】上記の実施例におけるOHP画像の透明性
については、市販のオーバーヘッドプロジェクターを用
いて、トランスペアレンシーフィルムに上記のイエロー
トナーによって形成したカラー画像を投影して、以下の
評価基準に基づいて評価した。
【0185】(評価基準) A:透明性に優れ、明暗ムラも無く、色再現性も優れ
る。(良) B:若干明暗ムラがあるものの、実用上問題ない。
(可) C:明暗ムラがあり、色再現性に乏しい。(悪い)
【0186】また得られたイエローのベタ画像(画像濃
度1.70)の耐光性をJIS K7102にほぼ準じ
て確認したところ、200時間光照射後の画像でもほぼ
初期と同様の画像濃度(1.66)を示し、色相変化も
わずかであった(ΔE=2.9)。なお光源には紫外線
カーボンアークランプを使用した。
【0187】色相変化は下記式のΔE値を求め、下記の
耐光性の評価基準に基づいて定量的に評価した。
【0188】ΔE={(L1 *−L2 *2+(a1 *
2 *2+(b1 *−b2 *21/21 *:光照射前の画像の明度 a1 *,b1 *:光照射前の画像の色相と彩度を示す色度 L2 *:光照射後の画像の明度 a2 *,b2 *:光照射後の画像の色相と彩度を示す色度
【0189】耐光性の評価基準 A:200時間照射後でも退色しない。 B:100時間照射後でも退色しない。 C:100時間照射で退色。
【0190】比較例1 実施例1で用いた着色剤に代えて、下記式(II)
【0191】
【化13】 で示される化合物(II)(C.I.Pigment
Yellow12)を、ポリエステル樹脂No.1 1
00質量部に対し5質量部使用することを除いては、実
施例1と同様にして重量平均粒径8.1μmのイエロー
トナー2を調製し、実施例1と同様にして評価した。各
環境下で比較的安定に耐久が推移したが、得られたイエ
ロー画像は、カーボンアークランプ照射の耐光加速試験
で退色してしまった(100時間の光照射でΔE=1
2)。
【0192】比較例2 実施例1で用いた化合物(I)に代えて、下記式(II
I)
【0193】
【化14】 で示される化合物(III)(C.I.Pigment
Yellow95)をポリエステル樹脂100質量部
に対し5質量部使用することを除いては、実施例1と同
様にして重量平均径7.5μmのイエロートナー3を
得、実施例1と同様に評価を行ったところ、初期画像は
画像濃度も高く(1.60)、実用レベル内であったが
多数枚耐久中に徐々に画像濃度が低下した。すなわち、
10000枚耐久後の画像濃度は1.30までに低下し
ていた。
【0194】実施例2 実施例1で用いたベンジル酸のアルミニウム化合物Aの
かわりに、アルミニウム1原子とベンジル酸1分子から
なる化合物(ベンジル酸のアルミニウム化合物B)をポ
リエステル樹脂100質量部に対して4質量部使用する
ことを除いては、実施例1と同様にして重量平均径7.
9μmのイエロートナー4を得て、実施例1と同様に評
価を行なったところ、表2に示すような良好な結果が得
られた。
【0195】実施例3 実施例1で用いたベンジル酸のアルミニウム化合物Aの
かわりに、アルミニウム2原子とベンジル酸3分子から
なる化合物(ベンジル酸のアルミニウム化合物C)をポ
リエステル樹脂100質量部に対して4質量部使用する
ことを除いては、実施例1と同様にして重量平均径7.
8μmのイエロートナー5を得て、実施例1と同様に評
価を行なったところ、表2に示すような良好な結果が得
られた。
【0196】比較例3 実施例1で用いたベンジル酸のアルミニウム化合物Aの
かわりに、下記の亜鉛系化合物Dをポリエステル樹脂1
00質量部に対して4質量部使用することを除いては、
実施例1と同様にして重量平均径7.6μmのイエロー
トナー6を得て、実施例1と同様に評価を行なった。両
環境において、耐久に伴いカブリが悪化し、トナー飛散
もあった。
【0197】
【化15】
【0198】比較例4 実施例1で用いたベンジル酸のアルミニウム化合物Aの
かわりに、下記の鉄系の化合物Eをポリエステル樹脂1
00質量部に対して4質量部使用することを除いては、
実施例1と同様にして重量平均径8.0μmのイエロー
トナー7を得て、実施例1と同様に評価を行なった。低
温低湿下でのチャージアップが激しく、耐久に伴い画像
濃度が大幅に低下した。また、OHP透光性も悪かっ
た。
【0199】
【化16】
【0200】比較例5 実施例1で用いたベンジル酸のアルミニウム化合物Aの
かわりに、クロム系の化合物Fをポリエステル樹脂10
0質量部に対して4質量部使用することを除いては、実
施例1と同様にして重量平均径8.1μmのイエロート
ナー8を得て、実施例1と同様に評価を行なった。耐久
とともにカブリが悪化し、トナーの色味も悪かった。
【0201】
【化17】
【0202】実施例4 実施例1で用いたポリエステル樹脂No.1に代えて、
ポリエステル樹脂No.2(プロポキシ化ビスフェノー
ルAとフマール酸との縮合ポリマー、酸価:4.0mg
KOH/g,Tg:60℃,Mw:15000,Mn:
4200,Mw/Mn:3.57,Tm=93℃)を用
いることを除いては、実施例1と同様にして、イエロー
トナー9(重量平均径8.0μm)を得た。イエロート
ナー9を用いて、実施例1と同様にして評価したとこ
ろ、低温低湿環境下での耐久で20000枚目あたりか
ら画像濃度が低下しはじめたものの、実用レベル内であ
った。
【0203】実施例5 実施例1で用いたポリエステル樹脂No.1に代えて、
ポリエステル樹脂No.3(プロポキシ化ビスフェノー
ルAとフマール酸との縮合ポリマー、酸価:31.2m
gKOH/g,Tg:55℃,Mw:11000,M
n:3800,Mw/Mn:2.89)を用いることを
除いては、実施例1と同様にして、イエロートナー10
(重量平均径7.8μm)を得た。イエロートナー10
を用いて、実施例1と同様にして評価したところ、高温
高湿環境下で若干帯電量が低下したものの、画像上問題
は発生しなかった。
【0204】比較例6 実施例1で用いたポリエステル樹脂No.1に代えて、 ・ポリエステル樹脂No.4 〔ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン テレフタル酸 フマール酸 トリメリット酸 からなる縮合ポリマー(酸価1.9mgKOH/g,T
g=59℃,Mn=4100,Mw=12000,Tm
=93℃)〕を用いることを除いては、実施例1と同様
にして、重量平均径8.1μmのイエロートナー11を
得た。実施例1と同様にして評価したところ、低温低湿
環境下での耐久で10000枚目あたりから画像濃度が
低下しはじめ画像はガサついたものになり、さらに耐久
を続けるとカブリはじめた。初期のOHP画像をイエロ
ートナー1と比較してみたところ、透明性が低下してい
た。
【0205】比較例7 実施例1で用いたポリエステル樹脂No.1に代えて、 ・ポリエステル樹脂No.5 〔ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン テレフタル酸 フマール酸 トリメリット酸 からなる縮合ポリマー(酸価57.0mgKOH/g,
Tg=55℃,Mn=4800,Mw=11000,T
m=93℃)〕を用いることを除いては、実施例1と同
様にして、イエロートナー12(重量平均径7.5μ
m)を得た。実施例1と同様にして評価したところ、高
温高湿環境下で帯電量が低く、耐久とともにトナー飛散
が目立ちはじめた。
【0206】比較例8 実施例1で用いたポリエステル樹脂No.1に代えて、 ・スチレン/アクリル系の樹脂No.6 〔スチレン n−ブチルアクリレート系の共重合体(酸価 実質ゼ
ロ,Tg=60℃,Mn=5200,Mw=2200
0,Tm=96℃)〕を用いたことを除いてあとは同様
にして、イエロートナー13(重量平均径8.3μm)
を得た。イエロートナー6の画像のグロスと色度を実施
例1と同様に調べてみたところ、表2の結果を得た。
【0207】
【表2】
【0208】表2の通り、イエロートナー13は明度,
彩度ともに低下してしまった。
【0209】また、イエロートナー13を用いて低温低
湿環境下で耐久したところ、帯電量が上昇し画像濃度薄
が発生し途中(5000枚)で耐久を中断した。
【0210】実施例6 実施例1で用いた疎水性酸化チタン微粉体Aに代えて、
親水性のアルミナ微粉体(一次平均粒径:0.02μ
m、BET比表面積:130m2/g)100質量部に
対してiso−C49−Si(OCH33を17質量部
使用して表面処理し、一次粒子径0.02μm、疎水化
度70%の疎水性アルミナ微粉体Bを得た。疎水性アル
ミナ微粉体Bを用いたことを除いては、実施例1と同様
にしてイエロートナー14を調製し、実施例1と同様に
して評価した。
【0211】各環境下において良好な耐久性を示し、耐
光性、色相ともに実施例1とほぼ同じ傾向を示した。
【0212】実施例7 実施例1で用いた疎水性酸化チタン微粉体Aに代えて、
親水性のシリカ(一次平均粒径:0.005μm、BE
T比表面積:380m2/g)100質量部に対してヘ
キサメチルジシラザンを20質量部使用して表面処理し
た一次粒子径0.005μm、疎水化度65%の疎水性
シリカCを用いたことを除いては、実施例1と同様にし
てイエロートナー15を得た。イエロートナー15を用
いて実施例1と同様にして評価した。低温低湿環境下で
の耐久において2000枚目を過ぎたあたりからトナー
の帯電量が上昇しはじめ、画像濃度が低下しはじめ、ガ
サついた画像になったものの、何とか実用レベル内であ
った。
【0213】ただ、耐久後のキャリア表面を観察したと
ころ、トナースペントが見られたが、これも何とか実用
レベル内であった。高温高湿環境下での耐久において
も、耐久とともにカブリ,トナー飛散が悪化する傾向が
見られた。
【0214】実施例8 実施例1において、疎水性酸化チタン微粉体Aの代わり
に、一次粒子径0.22μmの親水性の酸化チタン(B
ET比表面積20m2/g)100質量部に対してis
o−C49−Si(OCH33の10質量部を使用して
表面処理した、一次粒子径0.22μm、疎水化度58
%の疎水性酸化チタン微粉体Dを用いたことを除いてあ
とは同様にしてイエロートナー16を調製し、耐久評価
した。
【0215】耐久初期からハーフトーン部の均一性に劣
り、ベタ画像の均一性も実施例1と比較して劣っていた
ものの、何とか実用レベル内であった。
【0216】低温低湿下での耐久においては、耐久とと
もに画像濃度が低下しはじめた。また、OHPの透明性
も初期から若干のムラが見られたものの、実用上問題の
ないレベルであった。
【0217】実施例9 実施例1とほぼ同様にして重量平均径10.4μmのイ
エロートナー粒子を得た。外添剤として疎水性酸化チタ
ン微粉体A1.0質量部をイエロートナー粒子100質
量部に混合してイエロートナー17を調製した。
【0218】耐久性においては、ほぼ満足のいく結果が
得られたものの、ハーフトーンの均一性とラインの再現
性が実施例1と比較して若干劣っていた。但し、充分実
用レベル内であった。
【0219】実施例10 実施例1とほぼ同様にして重量平均径3.9μmのイエ
ロートナー粒子を得た。外添剤として疎水性酸化チタン
微粉体A2.0質量部をイエロートナー粒子100質量
部に混合してイエロートナー18を調製した。
【0220】ハイライト再現性は実施例1を上回るレベ
ルであったものの、低温低湿下の耐久において若干画像
濃度が低めに推移した。
【0221】以上の各実施例及び各比較例のトナー処方
を表3に、用いた樹脂を表4に、用いた外添剤を表5
に、評価結果を表6にまとめて示す。
【0222】
【表3】
【0223】
【表4】
【0224】
【表5】
【0225】
【表6】
【0226】
【発明の効果】本発明のイエロートナーは、上述の如
く、特定の酸価を有するポリエステルと、着色剤が前記
式(I)で示される化合物とを有しており、さらに、ベ
ンジル酸のアルミニウム化合物を含有している時、トナ
ー中の着色剤の分散性が向上し、良好な色再現性と帯電
安定化が達成でき、さらに定着性と耐オフセット性の両
方を満足できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のイエロートナーを用いる画像形成装置
の一例を示す概略断面図である。
【図2】トナーの摩擦帯電量を測定するための装置の概
略図である。
【符号の説明】
51 吸引機 52 測定容器 53 スクリーン 54 フタ 55 真空計 56 風量調節弁 57 吸引口 58 コンデンサー 59 電位計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 勝己 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 神林 誠 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA06 AA08 AA21 CA08 CA21 CA25 CB07 DA02 DA04 DA06 DA10 EA05 EA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂、イエロー着色剤及び有機金属
    化合物を少なくとも含有するイエロートナー粒子を有す
    るイエロートナーにおいて、 該結着樹脂は、ポリエステル樹脂を主成分とし、該結着
    樹脂の酸価が2.0乃至50.0mgKOH/gであ
    り、 該イエロー着色剤は、下記式(I) 【化1】 で示される化合物であり、 該有機金属化合物は、下記式(1) 【化2】 (式中、R1とR2は同一であっても異なっていても良
    く、各々、直鎖または分岐したアルキル基、アルケニル
    基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
    基、アミノ基、カルボキシル基及び水酸基からなるグル
    ープより選ばれる置換基を示し、m及びnは0乃至5の
    整数を示す。)で表される無置換の又は、置換基を有す
    るベンジル酸のアルミニウム化合物であることを特徴と
    するイエロートナー。
  2. 【請求項2】 該トナーが、平均一次粒子径0.002
    〜0.2μmの疎水化処理された酸化チタンまたはアル
    ミナを含有することを特徴とする請求項1に記載のイエ
    ロートナー。
  3. 【請求項3】 該トナーの重量平均粒径が、4〜10μ
    mであることを特徴とする請求項1又は2に記載のイエ
    ロートナー。
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