JP2001108496A - フルイディック式ガスメータ - Google Patents

フルイディック式ガスメータ

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JP2001108496A
JP2001108496A JP2000098238A JP2000098238A JP2001108496A JP 2001108496 A JP2001108496 A JP 2001108496A JP 2000098238 A JP2000098238 A JP 2000098238A JP 2000098238 A JP2000098238 A JP 2000098238A JP 2001108496 A JP2001108496 A JP 2001108496A
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gas
gas meter
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JP2000098238A
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Makoto Okabayashi
誠 岡林
Shuichi Okada
修一 岡田
Keiichi Tomota
馨一 友田
Masashige Imazaki
正成 今崎
Eiji Nakamura
英治 中村
Tadao Shibuya
忠夫 澁谷
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Kimmon Manufacturing Co Ltd
Osaka Gas Co Ltd
Kansai Gas Meter Co Ltd
Original Assignee
Kimmon Manufacturing Co Ltd
Osaka Gas Co Ltd
Kansai Gas Meter Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フルイディック素子1を、隙間38を塞いだ
状態で収納空間33に挿入したフルイディック式ガスメ
ータを提供する。 【解決手段】 素子1のノズル構成部材5の両外面9
に、突起12を設ける。本体部34および素子1を合成
樹脂製とし、射出成形の金型を用いて量産し、これらを
任意に組合せることを考慮して、突起12の高さhは
0.3〜1.0mmが好ましく、その幅tは0.3〜
0.5mmが好ましい。素子1の肩部10の外周部分5
3と先端部分54とを、収納空間33に形成された上流
側係合部分55と下流側係合部分56とに接触して係合
し、正確に位置決めを可能にする。肩部10の端部61
の第1高さHkを、ノズル構成部材5の端部68の第2
高さHよりも、ΔH=0.3〜0.5mmだけ小さく形
成し、金型から抜き出す際の寸法変化による器差を抑え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フルイディック式
ガスメータに関する。
【0002】
【従来の技術】図17は、従来技術のフルイディック式
ガスメータ120の断面図である。フルイディック式ガ
スメータ120は、ガス供給口122とガス排出口12
7とを有し、ガス供給口122から供給されるガスは、
圧力変動除去手段126を備えた略L字型のガス流路1
23を経てガス遮断手段124に至り、ここからガス流
路125を経てフルイディック素子121に至る。フル
イディック素子121は、ガスの通過によって発生する
交番圧力変化に基づいてガス流量を測定する。流量を測
定されたガスは、ガス排出口127からガス消費機器に
送られる。このようなフルイディック式ガスメータ12
0を製作するために、ガス流路123,125、圧力変
動除去手段126が嵌まり込んで収納される第1収納空
間131、遮断手段124が収納される第2収納空間1
32およびフルイディック素子121が嵌まり込んで収
納される第3収納空間133と、ガス供給口122およ
びガス排出口127とを有する本体部134を準備し、
ガス供給口122側の側壁135を外した状態で第1収
納空間131に圧力変動除去手段126、第2収納空間
132に遮断手段124を組込み、パッキング136を
して側壁135をビス137で気密に取付ける。
【0003】これに対し、フルイディック素子121
は、図17の紙面に垂直な線に沿って、紙面上方から第
3収納空間133に嵌め込まれ、パッキングをして図示
しない蓋体をビスで気密に取付ける。本体部134およ
びフルイディック素子121を金型によって成形する場
合、寸法公差は0.1mm必要である。本体部134の
第3収納空間133の幅W1が最も小さく、かつフルイ
ディック素子121の挿入幅W2が最も大きくても、フ
ルイディック素子121が本体部に挿入できるようにす
るために、設計上W1=W2+0.2(mm)とされ
る。したがって平均的な組合せを考えると、フルイディ
ック素子121のガス流過方向両側に0.1mmの隙間
138を生じ、ガスがこの隙間138を通ってフルイデ
ィック素子121を通らずにガス排出口127に至り、
器差の原因となる。器差は、図18に示すように小流量
(300L/h)のとき3%に達する。
【0004】前記隙間138をなくすために、フルイデ
ィック素子121を第3収納空間133に挿入する際
に、シール剤を塗布する、あるいは第3収納空間133
またはフルイディック素子121のいずれかに溝を設
け、ここにゴムなどの弾性を有する棒を差込むなどの方
法が考えられたが、いずれも余分な材料や部品を必要と
し、かつ手間のかかる作業工程が増え、コストアップと
なるため実用化されていない。
【0005】さらに先行技術では、フルイディック素子
121を本体部の収納空間133に、がたつき無しに正
確に位置決めして装着する工夫がなされておらず、した
がってフルイディック素子121を正確に位置決めする
ための調整作業を必要としており、大量生産に劣る結果
になっている。
【0006】さらにこのようなフルイディック素子12
1を、合成樹脂製とし、金型を用いて射出成形によって
製造するにあたり、フルイディック素子を金型から抜く
際、フルイディック素子が金型の内周面に密着している
ことによって、離型後のフルイディック素子121の精
度が低下するという問題がある。
【0007】図19は、先行技術のフルイディック素子
121の簡略化した正面図である。このフルイディック
素子121は、素子底板141に、ノズル142が形成
されたノズル構成部材143と、そのノズル構成部材1
43の下流側に設けられた肩部144と、前記素子底板
141に立設されたターゲット145と、一対の交番流
路形成部材146とを有する。素子底板141は、収納
空間133を、図17の紙面上方で塞ぐ。
【0008】このような図19に示される合成樹脂製の
フルイディック素子121を射出成形後、金型から素子
底板141を抜き出し方向下流側に矢符147のように
取出す際、図19のように、肩部144が伸びて変形
し、その端部149が、ノズル構成部材143の端部1
48に比べて図19の参照符Δhで示されるように長く
なってしまう結果になる。このような低精度のフルイデ
ィック素子121を、本体部134の収納空間133に
嵌め込んだ状態では、肩部144の端部149が、収納
空間133の底面151に当接した状態で、ノズル構成
部材143の端部148が、底面151から浮上がり、
隙間を生じる結果になる。これによってガスがバスパス
して流れ、器差特性に悪影響を生じる。
【0009】図20は、図19に示される先行技術のフ
ルイディック素子121の端部148,149の高さの
差Δhに起因した器差を示す図である。小流量のとき、
このような高さの差Δhに起因した器差が大きい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フル
イディック素子を隙間の塞いだ状態で収納空間に挿入し
たフルイディック式ガスメータを提供することである。
【0011】本発明の他の目的は、器差特性を抑えるこ
とができるようにしたフルイディック式ガスメータを提
供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガス供給口と
ガス排出口とにわたって連通するガス流路が形成される
本体部34と、本体部の一方の表面67を気密に覆う蓋
体41とを有するガスメータ本体66と、本体部に蓋体
側から本体部の収納空間33に挿入され、ガスの通過に
よって発生する交番圧力変化に基づいてガス流量を測定
するフルイディック素子1とを含むフルイディック式ガ
スメータにおいて、フルイディック素子の外面であっ
て、ガス流過方向両側に少なくとも一対の突起12を設
けたことを特徴とするフルイディック式ガスメータであ
る。
【0013】本発明に従えば、フルイディック素子の外
面であって、ガス流過方向両側に少なくとも一対の突起
が設けられており、すなわちノズル構成部材5の仮想一
平面Zに関して両外面9に突出するので、これらの一対
の突起は、収納空間の対向する内周面57に弾発的に当
接し、これによって隙間は突起によって塞がれ、隙間を
通るガスは殆どなくなる。しかもフルイディック素子を
正確にガスメータ本体の本体部に位置決めして取付ける
ことが容易に可能になる。
【0014】また本発明は、前記突起が、フルイディッ
ク素子の外面から0.3〜1.0mmの高さと、0.3
〜0.5mmの幅とを有することを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、突起の高さhおよび幅t
が前記範囲に規定される。隙間の幅は、第3収納空間の
幅が最も大きく、かつフルイディック素子の挿入幅が最
も小さい場合、0.2mmである。したがって突起の高
さが0.3mmあれば充分にこの隙間を塞ぐことができ
る。また突起の高さが1.0mmを超えると、突起が折
れ易くなり、折れた部分は突起のない状態となる。また
隙間に押込む場合、先端部をつぶれた状態とするのが困
難である。
【0016】突起の幅が0.3mm未満では折れ易く、
また幅が0.5mmを超えると、隙間に押込むのが困難
となる。
【0017】また本発明は、本体部の蓋体側に、前記突
起の挿入を補助するため凹部が設けられ、フルイディッ
ク素子の蓋体側には突起に前記凹部に嵌合する凸部が設
けられていることを特徴とする。
【0018】本発明に従えば、本体部の収納空間の突起
の挿入位置に突起の挿入を補助する凹所が設けられてい
るので、突起を挿入位置に容易に挿入できる。またフル
イディック素子の蓋体側には突起に前記凹部に嵌合する
凸部が設けられるので、この位置でガス流が発生するこ
とはない。
【0019】また本発明は、フルイディック素子よりも
ガス流過方向上流側のガス流路に、圧力変動除去手段と
遮断手段とを設けたことを特徴とする。
【0020】本発明に従えば、フルイディック素子のガ
ス通過方向上流側に圧力変動除去手段が設けられてい
る。これによってガス供給側の近傍で内燃機関にガスが
供給されているなどして、ガス圧力の変動ノイズがあっ
ても、フルイディック素子にこの圧力変動ノイズが達せ
ず、正確なガスの計量ができる。またガス通過方向上流
側に、遮断手段が設けられている。これによって、地震
発生時や、ガス供給圧力の異常時にガスが遮断され、安
全が確保される。
【0021】また本発明は、ガスの通過によって交番圧
力変化を発生するフルイディック素子1と、ガス供給口
とガス排出口とにわたって連通するガス流路を有し、こ
のガス流路の途中には前記フルイディック素子が嵌まり
込む収納空間33が形成されるガスメータ本体66を含
み、前記フルイディック素子は、ガスメータ本体の収納
空間33にフルイディック素子が嵌まり込んだ状態で、
この収納空間を蓋体41側で塞ぐようにして配置される
素子底板8と、前記素子底板の周縁部から素子底板を中
央でほぼ面対称に分割する仮想一平面Zに沿ってガス流
過方向上流側に延び、ガスが通過するノズル2を有する
ノズル構成部材5と、ノズル構成部材のノズル2よりも
ガス流過方向下流側の部分51および素子底板の前記部
分51の近傍の周縁部に連なり、相互に離反するにつれ
て前記ガス流過方向下流側に湾曲する一対の肩部10
と、素子底板の各肩部が隆起して形成される側の一表面
上に、ノズルからガス流過方向下流側に間隔をあけた位
置に突出して形成されるターゲット6と、素子底板の前
記一表面上に、前記仮想一表面Zに関して両側でかつ各
肩部よりも内側に突出して形成される一対の交番流路形
成部材7とを有し、前記フルイディック素子は、ガスメ
ータ本体の前記収容空間に嵌まり込んだ状態で、少なく
とも各肩部のノズル構成部材寄りの外周部分53および
各肩部のガス流過方向下流側の先端部分54が、ガスメ
ータ本体の前記収納空間に臨む内周面55,56によっ
て位置決めされることを特徴とするフルイディック式ガ
スメータである。
【0022】本発明に従えば、フルイディック素子の素
子底板から隆起した一対の肩部10のノズル構成部材5
寄りの外周部分53と、ガス流過方向下流側の先端部分
54とが、ガスメータ本体の本体部に形成された収納空
間33に形成された内周面55,56に接触し、たとえ
ば弾発的に当接し、これによってフルイディック素子を
本体部に正確に位置決めすることができる。これによっ
て組立作業が容易になり、大量生産が容易に可能にな
る。
【0023】また本発明は、前記フルイディック素子の
各肩部10のノズル構成部材寄りの外周部分53と、各
肩部のガス流過方向下流側の先端部分54との間の部材
軸線Zに平行な方向の間隔Lkは、ガスメータ本体の収
納空間の内周面の前記外周部分53が接触する上流側係
合部分55と、前記内面の前記先端部分54が接触する
下流側係合部分56との収納空間33の軸線Z1に平行
な方向の間隔Ldよりも小さく選ばれることを特徴とす
る。
【0024】本発明に従えば、肩部10の前記外周部分
53と先端部分54との間の間隔Lk(後述の図2参
照)を、ガスメータ本体の本体部の収納空間に形成され
た上流側係合部分55と下流側係合部分56との間隔L
d(後述の図5参照)未満に選び、これによって肩部1
0が収納空間33に確実に嵌まり込んで収納されること
が可能になり、したがってたとえば射出成形されて得ら
れた合成樹脂製フルイディック素子を、本体部に確実に
装着することができるようになる。たとえば間隔Lk
は、間隔Ldよりも0.3〜0.5mmだけ小さく選ば
れてもよい。
【0025】また本発明は、前記ガスメータ本体の下流
側係合部分56は、フルイディック素子の各肩部10の
各先端部分54から相互に近接する方向に凸に湾曲して
形成されることを特徴とする。
【0026】本発明に従えば、肩部10の先端部分54
が接触するガスメータ本体の本体部に形成された下流側
係合部分56が、相互に近接するように突出し、したが
って収納空間33の前記下流側係合部分56の近傍の内
周面58は、肩部10の内周面59に滑らかに連なるこ
とができるようになる。これによってガスの流れに対す
る抵抗が生じることを抑制し、またガスの流れの乱れを
防ぎ、ガス流量の正確な計測が可能になる。
【0027】また本発明は、各肩部10の少なくともガ
ス流過方向下流側の先端部分54付近の素子底板8から
の第1高さHkは、ノズル構成部材5の前記素子底板か
らの第2高さHよりも、予め定める高さの差ΔH,ΔH
1,ΔH2,ΔH3だけ小さく形成されることを特徴と
するフルイディック式ガスメータである。
【0028】本発明に従えば、図10〜図13のように
肩部の先端部分54付近の第1高さHkを、ノズル構成
部材5の第2高さH未満とし、その高さの差ΔHを適切
に設定することによって、フルイディック素子を、たと
えばジュラコン樹脂などの合成樹脂材料で射出成形する
にあたり、金型から成形後のフルイディック素子を取出
す際、肩部10の高さHkが金型寸法の高さよりも大き
く変形したとしても、その変形による増分を、前記高さ
の差ΔH,ΔH1〜ΔH3以下であることによって、ノ
ズル構成部材5がガスメータ本体の本体部に形成された
収納空間の底から離間してしまうことが防がれる。これ
によって計測すべきガスが、収納空間33の底面39と
ノズル構成部材5の下面5aとの間の隙間をバイパスし
て通ることが防がれ、器差特性に悪影響が生じることを
防ぐことができる。
【0029】また本発明は、各肩部の素子底板から高さ
方向の端部61は、前記第1高さHkを有する平面内に
形成されることを特徴とする。
【0030】本発明に従えば、図10、図11および図
13のように肩部10の端部61,61a,61cを、
第1高さHkを有する平面とすることによって、製造が
容易である。
【0031】また本発明は、第1高さHkと第2高さH
との差ΔHは、0.3mm以上でありかつ0.5mm以
下に選ばれることを特徴とする。
【0032】本発明に従えば、前記高さの差ΔH,ΔH
1,ΔH3を、0.3〜0.5mmに選ぶことによっ
て、合成樹脂の射出成形後における第1高さHkが第2
高さHを超えることがないことが本件発明者の実験によ
って確認された。
【0033】また本発明は、ノズル構成部材5の端部6
8bと各肩部の素子底板から高さ方向端部61bとは、
先端部分54に向かうにつれて第2高さHから第1高さ
Hkに傾斜して形成されることを特徴とする。
【0034】本発明に従えば、図12のように肩部の端
部61bを、ノズル構成部材5の端部68bから、先端
部分54に向かうにつれて肩部10の端部61bまで、
低くなるように連続して直線状にまたは円弧状に傾斜
し、これによってノズル構成部材5と肩部との間に段差
が生じることを防ぎ、したがって金型を用いた射出成形
によるバリが生じることが防がれる。したがってバリを
除去する手間が省かれ、生産性がさらに向上される。
【0035】また本発明は、第1高さHkと第2高さH
との差ΔH2は、0.5mm以上でありかつ0.8mm
以下に選ばれることを特徴とする。
【0036】本発明に従えば、請求項11における肩部
の先端部分54の第1高さHkは、ノズル構成部材5の
第2高さHよりも、ΔH2=0.5〜0.8mmだけ高
くなるように形成される。したがってノズル構成部材5
と先端部分54との端部68b,61bにわたる途中の
中間位置では、前記高さの差ΔH2の約1/2だけ、射
出成形の金型から取外す際に大きくなっても、器差特性
に悪影響を及ぼす程度に肩部がノズル構成部材5よりも
高くなることを抑制することができる。
【0037】また本発明は、肩部10の先端部分54が
ガス流過方向下流側になるにつれて薄く形成されること
を特徴とする。
【0038】本発明に従えば、図7のように肩部10の
先端部分54を薄く形成し、これによってその先端部分
54付近に弾発性を発揮して、肩部10がガスメータ本
体の本体部の収納空間33の上流側係合部分55と下流
側係合部分56とに弾発的に装着されることが可能にな
る。これによって正確な位置決めが可能になるととも
に、ガスの不所望なバイパスを抑制することができる。
【0039】また本発明は、ノズル構成部材5の前記仮
想一平面Zに関して両外面9に、収納空間の対向する内
周面57に当接する少なくとも一対の突起12を設けた
ことを特徴とする。
【0040】本発明に従えば、フルイディック素子の肩
部の位置決めのための構成および射出成形時におけるフ
ルイディック素子の肩部の誤差を許容する構成に関し
て、さらにノズル構成部材5に、一対の突起12を設け
ることによって、ノズル構成部材5とガスメータ本体の
本体部の収納空間との間の隙間を通るガスを殆どなく
し、また正確な位置決めを可能にすることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
フルイディック式ガスメータ20の断面図である。フル
イディック式ガスメータ20は、ガス供給口22とガス
排出口27とを有する。ガスはガス供給口22から供給
され、圧力変動除去手段26を備えた略L字型のガス流
路23を経て遮断手段24に至り、ここからガス流路2
5を経てフルイディック素子1に至る。フルイディック
素子1は、ノズル2から噴出するガスが実線で示す方向
と鎖線で示す方向とに方向を変えて振動しながら流れ、
ガス排出口27から排出される。この振動は、ノズル2
の噴出面に設けた一対の流体振動センサ3によって検出
される。この振動とガス流量とは一定の関係があるの
で、流体振動センサ3の出力からガス流量が演算され
る。この流体振動は、計量範囲が6m3/hのガスメー
タでは150L/h未満の微少流量を検出することがで
きないため、ノズル2の上流部に3〜250L/h範囲
のガスを正確に計量するためにフローセンサ4が設けら
れる。
【0042】フルイディック式ガスメータ20は、ガス
流路23,25、圧力変動除去手段26が嵌まり込んで
収納される第1収納空間31、遮断手段24が収納され
る第2収納空間32およびフルイディック素子1が嵌ま
り込んで収納される第3収納空間33と、ガス供給口2
2およびガス排出口27とを有するガスメータ本体66
の本体部34に、圧力変動除去手段26、遮断手段24
およびフルイディック素子1を嵌め込んで組立てられ
る。第1収納空間31および第2収納空間32は略円筒
状に構成され、ガス供給口22側の側壁35を外した状
態で、ここに圧力変動除去手段26および遮断手段24
を嵌め込み、パッキング36をして側壁35をビス37
で取付ける。
【0043】図2は、フルイディック素子1の断面図で
ある。フルイディック素子1は、ノズル構成部材5と、
ターゲット6と、一対の交番流路形成部材7とを含み、
図2の断面形状がガスメータ20の厚さ(図1の紙面に
垂直な厚さ)と略等しい長さに構成された素子底板8上
に略垂直に固定され、一体化されている。
【0044】図3は、肩部10とその付近を除いたノズ
ル構成部材5の斜視図である。ノズル構成部材5は、ガ
ス流過方向垂直の外面9は平面であり、ノズル2の先で
拡大した肩部10を構成している。外面9および肩部1
0は、第3収納空間33に嵌まり込むようになってい
る。本体部34および一体化されたフルイディック素子
(以下、「素子セット」という)11は、金型で量産さ
れ、両者は任意に組合せることが必要となる。寸法公差
は、中心線または図2の紙面に垂直な仮想一平面Zに対
し±0.1mmであるから、最も小さい第3収納空間3
3に最も大きい素子セット11が挿入できるようにしな
ければならず、設計上の第3収納空間の幅W1(図1参
照)と、素子セット11の設計上の幅W2(図3参照)
とは、 W1 = W2 + 0.2(mm) となる。このために第3収納空間33と素子セット11
との間に平均0.1mm、最大0.2mmの隙間38が
素子セット11の両側にできる。この隙間38を塞ぐよ
うに素子セット11のノズル構成部材5の外面9に突起
12を設ける。突起12の高さhは、0.3〜1.0m
m、好ましくは0.5〜1.0mm、本実施の形態では
0.7mm、幅tは0.3〜0.5mm、本実施の形態
では0.4mmである。各突起12の高さhは、各隙間
38より大きいので、突起12の頭部はつぶれて第3収
納空間33の内面57に密着し、隙間38を完全に塞
ぐ。突起12は、ノズル構成部材5の厚み方向(図3の
上下方向)の全長にわたって形成され、したがって内面
57の深さ方向の全長にわたって当接することになる。
こうしてノズル構成部材5を挿入することによって、素
子セット11は第3収納空間33に隙間38のない状態
で収納される。
【0045】図4は、図1の切断面線IV−IVによる
簡略化した断面図である。本体部34では、第3収納空
間33の底に底板39が気密に接着されている。また先
に述べたように素子セット11は、素子底板8で一体化
されており、素子セット11が収納された状態で素子底
板8は底板39上にある。素子セット11が収納された
本体部34は、パッキング40を介して蓋体41がビス
42によって気密に取付けられる。
【0046】図5は、本体部34とその付近の一部の簡
略化した斜視図である。本体部34と蓋体41とが、ガ
スメータ本体66を構成する。収納空間33は、本体部
34に、その表面67に臨んで形成される。素子底板8
が、収納空間33の底板39に対向する蓋体41側とな
る姿勢で、フルイディック素子1が収納空間33に押し
込まれて嵌め込まれ、装着される。これによってフルイ
ディック素子1のノズル構成部材5の平面状の図5にお
ける下面5aは、収納空間33の平坦な底面39上に当
接し、隙間を生じることはない。素子底板8は、パッキ
ング40に当接し、素子底板8とパッキング40との間
に隙間が生じることはない。
【0047】図6は、本体部34の収納空間33付近の
断面図である。図2をも併せて参照して、フルイディッ
ク素子1は、素子底板8と、ノズル構成部材5と、一対
の肩部10と、ターゲット6と、一対の交番流路形成部
材7とを有する。素子底板8は、前述のようにガスメー
タ本体66の本体部34に形成された収納空間33に、
そのフルイディック素子1が嵌まり込んだ状態で、その
収納空間33を蓋体41側で塞ぐようにして配置され
る。ノズル構成部材5は、素子底板8の周縁部から素子
底板8を中央でほぼ面対称に分割する仮想一平面Zに沿
ってガス流過方向上流側(図2の上方)に延び、ガスが
通過するノズル2を有する。肩部10は、ノズル構成部
材5のノズル2よりもガス流過方向下流側の部分51お
よび素子底板8の前記部分51の近傍の周縁部に連な
り、相互に離反するにつれてガス流過方向下流側に湾曲
して形成される。ターゲット6は、素子底板8の各肩部
10が隆起して形成される側の一表面上に、ノズル2か
らガス流過方向下流側に間隔をあけた位置に突出して形
成される。一対の交番流路形成部材7は、素子底板8の
前記一表面上に、前記仮想一平面Zに関して両側でかつ
各肩部10よりも内側に、突出して形成される。
【0048】フルイディック素子1は、ガスメータ本体
66の本体部34に形成された収納空間33に嵌まり込
んだ状態で、各肩部10のノズル構成部材5寄りの外周
部分53および各肩部10のガス流過方向下流側の先端
部分54が、本体部34の収納空間33に臨む内周面、
すなわち上流側係合部分55と、下流側係合部分56と
にそれぞれ接触して係合し、正確な位置決めが達成され
る。
【0049】フルイディック素子1の各肩部10のノズ
ル構成部材5寄りの外周部分53と、各肩部10のガス
流過方向下流側の先端部分54との間の部材軸線である
前記仮想一平面Zに平行な方向の間隔Lk(図2参照)
は、収納空間33の内面に形成された前述の上流側係合
部分55と下流側係合部分56との収納空間33の軸線
Z1(図6参照)に平行な方向の間隔Ldよりも小さく
選ばれる(Lk<Ld)。これによって収納空間33に
フルイディック素子1を確実に嵌め込んで装着すること
ができる。
【0050】本件発明者の実験によれば、間隔Lkは、
間隔Ldよりも、たとえば0.2〜0.3mm、小さく
設定される。
【0051】下流側係合部分56は、各肩部10の各先
端部分54から相互に近接する方向に凸に湾曲して形成
される。したがって肩部10の内周面59と、収納空間
33の内面58とは滑らかに連なる。したがってガスの
抵抗を生じることはなく、ガスの流れが乱れを生じるこ
となく円滑になり、ガス流量の計測を正確に行うことが
できるようになる。
【0052】図7は、本発明の実施の他の形態のフルイ
ディック素子1aの一部の斜視図である。図8は、図7
の実施の形態のフルイディック素子1aの平面図であ
る。この図7および図8に示される実施の形態は、前述
の図1〜図6に示される実施の形態に類似し、対応する
部分には同一の数字を用い、また添え字aを付すことが
ある。注目すべきはこの実施の形態では、肩部10の先
端部分54a付近では、その肩部10の厚みt1が先端
部分54aに近付くにつれて薄く形成されることであ
る。これによって肩部10の先端部分54a付近に弾発
力を発揮させることができる。したがって肩部10の外
周部分53および先端部分54aを、本体部34の収納
空間33における上流側係合部分55と下流側係合部分
56とに、弾発的に正確に位置決めして装着することが
さらに容易になる。
【0053】図9は、図1〜図6の実施の形態における
隙間38を突起12によって塞いだフルイディック式ガ
スメータの流量と器差との関係を示すグラフである。3
00L/h以下の小流量時の器差は2%以下である。
【0054】図10は、本発明の実施の一形態のフルイ
ディック素子1のガス流過方向上流側(図2の上方)か
ら見た簡略化した正面図である。フルイディック素子1
は、たとえばジュラコン樹脂などの合成樹脂製であり、
射出成形によって製造される。この射出成形時に、フル
イディック素子1を金型から素子底板8が外方となるよ
うに図10の上方に抜出す際、肩部10の表面が、金型
の内周面に接触して伸び、そのため第1の高さHkが、
金型の寸法よりも高く変形し、これによって肩部10の
端部61が、ノズル構成部材5の端部68よりも図10
の下方に突出するおそれがある。もしも仮に肩部10の
端部61がノズル構成部材5の端部68よりも図10の
下方に高く突出する構成となれば、フルイディック素子
1を収納空間3に収納したとき、ノズル構成部材5の端
部68と収納空間33の底面39との間に隙間が生じ、
ガスがバイパスするおそれが生じ、その結果、ガス流量
の計測が不正確になる。
【0055】この問題を解決するために本発明の実施の
一形態では、肩部10の素子底板8から高さ方向(図1
0の上下方向)の端部61は、仮想一平面Zに垂直な平
面内にあり、第1高さHkは、ノズル構成部材5の素子
底板8からの第2高さHよりも予め定める高さの差ΔH
だけ低く形成される。ΔHは、たとえば0.3mm以上
でありかつ0.5mm以下に選ばれる。これによって本
件発明者の実験によれば、射出成形後のフルイディック
素子1の金型からの抜き出し時に、肩部10の端部61
がノズル構成部材5の端部68よりも高くなることを防
ぐことができることが確認された。第1高さHkは、た
とえば30〜50mmであってもよい。図10のフルイ
ディック素子1のそのほかの構成は、前述の実施の形態
と同様である。
【0056】図11は、本発明の実施の他の形態のフル
イディック素子1aのガス流過方向上流側から見た簡略
化した正面図である。図11に示されるフルイディック
素子1aは、前述のフルイディック素子1に類似し、対
応する部分には同一の数字を用い、さらに添え字aを付
すことがある。肩部10の素子底板8から高さ方向(図
11の上下方向)の端部61aは、ノズル構成部材5の
端部68aに連なる付け根部分63から先端部分54に
向かうにつれて第2高さHから第1高さHkに低くなる
ように傾斜して形成される。図10および図11の各実
施の形態において、ノズル構成部材5の端部68は、仮
想一平面Zに垂直な一平面である。図11において、第
1高さHkと第2高さHとの差ΔH1は、前述の図10
の高さの差ΔHと同様な値に選ばれてもよい。
【0057】図12は、本発明のさらに他の実施の形態
のフルイディック素子1bのガス流過方向上流側から見
た簡略化した正面図である。この実施の形態は、前述の
実施の形態に類似し、対応する部分には同一の数字を用
い、さらに添え字bを付すことがある。図12におい
て、ノズル構成部材5bの端部68bは図12のように
湾曲して、または実施の他の形態では直線状に、仮想一
平面Zの第2高さHから、肩部10の先端部分54の端
部61bの第1高さHk1になるように連続して傾斜し
て形成される。第1高さHk1と第2高さHとの差ΔH
2は、たとえば0.5mm以上でありかつ0.8mm以
下に選ばれる。したがって仮想一平面Z付近の前記端部
68bから肩部10の先端部分54付近の端部61bに
わたる途中の中間位置においても、射出成形時の金型か
らフルイディック素子1bを取外す際、肩部10の端部
61bがノズル構成部材5bの端部68bよりも高くな
ることを防ぐことができる。
【0058】図13は、本発明の実施のさらに他の形態
のフルイディック素子1cのガス流過方向上流側から見
た正面図である。この実施の形態は、前述の実施の形態
に類似し、対応する部分には同一の参照符を付し、添え
字cを付すことがある。この実施の形態では、ノズル構
成部材5cの端部68cは、仮想一平面Z付近から低く
なるように直線状に傾斜し、肩部10の端部61cは、
仮想一平面Zに垂直である。ノズル構成部材5cの第2
高さHに比べて、肩部10の第1高さHk2は、差ΔH
3だけ低く形成される。この差ΔH3は、たとえば前述
の差ΔH,ΔH1と同一の値であってもよく、すなわち
0.3〜0.5mmであってもよい。図12および図1
3に示される実施の各形態におけるフルイディック素子
1b,1cのノズル構成部材5b,5cの端部68b,
68cは、ノズル2付近で本体部34の収納空間33の
底面39に接触し、隙間が生じることはなく、これによ
ってフルイディック素子1以外へのガスのバイパスが生
じるおそれはない。
【0059】図14は、図1〜図6および図10の実施
の形態において、高さの差ΔH=0.5mmに選んだ構
成における本件発明者の実験結果を示すグラフである。
ガスの小流量時における器差は比較的小さく、したがっ
て射出成形による合成樹脂製フルイディック素子1を用
いて高精度にガス流量を計測することができることが確
認された。
【0060】図15は、図10のフルイディック素子1
に代えて、本件発明者の図11に示されるフルイディッ
ク素子1aを用いるときの実験結果を示す図である。Δ
H1=0.5mmに選ばれる。小流量時における器差が
小さく、ガス流量を高精度で計測することが確認され
た。
【0061】図16は、本発明の実施の他の形態のフル
イディック式ガスメータの素子セット11の上下を逆に
し肩部10を除いたノズル構成部材5aおよび第3収納
空間33の前記ノズル構成部材5aが挿入される部分4
5の斜視図である。部分45のノズル構成部材5aが挿
入される箇所には、突起12aが透導される凹部46が
設けられている。これによって、ノズル構成部材5aを
部分45に挿入するのが容易となる。また突起12aに
は、凹部46に嵌合する凸部13が設けられる。ノズル
構成部材5aは、上下を逆にして凸部13を凹部46に
嵌合することによって挿入操作が完了する。その後パッ
キング40を介して蓋体41をビス42で気密に取付け
ることは、先述の実施の形態と同じである。
【0062】以上の実施の形態では、圧力変動除去手段
26および遮断手段24を設けたフルイディック式ガス
メータ20について説明したが、ガス供給側近傍に、内
燃機関のような圧力変動ノイズが発生する機器が設置さ
れていない場合は、圧力変動除去手段26は設ける必要
がない。また遮断弁がガスメータの上流側に別に設けて
ある場合は、遮断手段24は設ける必要がない。
【0063】
【発明の効果】以上のように請求項1〜4の本発明によ
れば、フルイディック素子1を本体部34の収納空間3
3に隙間のない状態で、余分な材料や部品を用いず容易
に挿入できる。これによって小流量時でも器差の少ない
フルイディック式ガスメータが提供される。特に請求項
1の本発明によれば、フルイディック素子の外面の一対
の突起12によって、ガスメータ本体66の本体部34
の収納空間33にフルイディック素子のたとえばノズル
構成部材5を正確に位置決めし、フルイディック素子の
外面と収納空間の内面との間の隙間にガスが不所望にバ
イパスして流れることを防ぎ、正確なガス流量の計測が
可能になる。
【0064】請求項2の本発明によれば、一対の突起1
2を用いてフルイディック素子を収納空間に確実に装着
することが容易に可能である。
【0065】請求項3の本発明によれば、後述の図15
のように、本体部34の凹部46によってフルイディッ
ク素子を正確に位置決めして装着することが容易に可能
である。
【0066】請求項4の本発明によれば、フルイディッ
ク素子の上流側の圧力変動除去手段によって、外部のガ
ス圧力の変動ノイズにかかわらず、ガスの流量の正確な
計測が可能になるとともに、地震発生時やガス供給圧力
の異常時に、遮断手段を閉じることによって、ガスの漏
洩を防ぎ、安全が確保される。
【0067】請求項5の本発明によれば、フルイディッ
ク素子の肩部10を、ガスメータ本体の本体部の収納空
間の内周面55,56によって位置決めするようにした
ので、フルイディック素子1を本体部34に正確に位置
決めして装着することが容易に可能であり、これによっ
て生産性が向上される。
【0068】請求項6の本発明によれば、肩部の間隔L
kを、本体部34の収納空間に形成された間隔Ld以下
に選ぶことによって、フルイディック素子および本体部
の製造時の寸法精度が低くても、フルイディック素子を
本体部に確実に装着することができる。
【0069】請求項7の本発明によれば、肩部10の先
端部分54に接触して係合するガスメータ本体の本体部
34に形成された下流側係合部分56が、それらの一対
の下流側係合部分56の相互に近接する方向に凸に湾曲
して形成されるので、肩部の内周面59に、下流側係合
部分56が滑らかに連なり、ガスの抵抗の発生を防ぎ、
ガスの流れを円滑にして乱れを抑えることができる。こ
れによってガス流量の計測を正確に行うことができるよ
うになる。
【0070】請求項8の本発明によれば、肩部10の第
1高さHkを、ノズル構成部材の第2高さHよりも、予
め定める高さの差ΔH,ΔH1,ΔH2,ΔH3だけ小
さく形成することによって、フルイディック素子を合成
樹脂製として射出成形によって製造する際に、肩部10
が金型の寸法に比べて第1高さHkがわずかに長く伸び
て変形したとしても、その変形した高さは、前記差ΔH
以下であって、これによってノズル構成部材の下面5a
と収納空間の底面39との間に隙間が生じることなく密
着し、その隙間にガスがバイパスして流れることを防ぐ
ことができる。
【0071】請求項9の本発明によれば、肩部の端部6
1,61a,61cを、第1高さHkを有する一平面に
形成してもよい。
【0072】請求項10の本発明によれば、図10、図
11および図13のように高さの差ΔH,ΔH1,ΔH
3を0.3〜0.5mmに選び、これによって本件発明
者の実験によれば、肩部10の端部61がノズル構成部
材よりも高くなることを防ぐことができることが確認さ
れた。
【0073】請求項11の本発明によれば、図12のよ
うに肩部の端部61bをノズル構成部材5の端部68b
から先端部分54に向かうにつれて低くなるように連続
して傾斜し、このような構成によってもまた、肩部の端
部61aがノズル構成部材よりも高くなることを抑制す
ることができ、しかも段差が形成されないので、射出成
形時のバリがフルイディック素子に形成されることがな
く、バリ取り作業を省略することができ、大量生産が容
易になる。
【0074】請求項12の本発明によれば、請求項11
における端部61aを上述のように傾斜して形成した構
成において、前記高さの差ΔHを、0.5〜0.8mm
に選ぶことによって、本件発明者の実験によれば、肩部
の端部61aがノズル構成部材よりも高くなることがな
いことが確認された。
【0075】請求項13の本発明によれば、図7のよう
に肩部の先端部分54が、ノズル構成部材5寄りの外周
部分53に比べて薄く形成され、これによって肩部10
の先端部分54に弾発力を発揮させ、肩部10を、収納
空間の内周面、特に上流側係合部分55と下流側係合部
分56とにぴったりと接触して位置決めして装着するこ
とが可能になる。
【0076】請求項14の本発明によれば、ノズル構成
部材5に前述の一対の突起12を設けることによって、
ノズル構成部材の両外面と収納空間の内周面との間の隙
間にガスがバイパスして流れることを抑制し、さらに前
述のようにノズル構成部材と収納空間の底との間の隙間
が生じることを抑制し、このようにしてガスの不所望な
流れを防ぐことができ、ガス流量の高精度の計測が可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のフルイディック式ガス
メータ20の断面図である。
【図2】フルイディック素子1の断面図である。
【図3】肩部10を除いたノズル構成部材5の斜視図で
ある。
【図4】図1の切断面線IV−IVによる断面図であ
る。
【図5】本体部34とその付近の一部の簡略化した斜視
図である。
【図6】本体部34の収納空間33付近の平面図であ
る。
【図7】本発明の実施の他の形態のフルイディック素子
1aの一部の斜視図である。
【図8】図7の実施の形態のフルイディック素子1aの
平面図である。
【図9】本発明のフルイディック式ガスメータ20のガ
ス流量と器差との関係を示すグラフである。
【図10】本発明の実施の一形態のフルイディック素子
1のガス流過方向上流側(図2の上方)から見た簡略化
した正面図である。
【図11】本発明の実施の他の形態のフルイディック素
子1aのガス流過方向上流側から見た簡略化した正面図
である。
【図12】本発明のさらに他の実施の形態のフルイディ
ック素子1bのガス流過方向上流側から見た簡略化した
正面図である。
【図13】本発明の実施のさらに他の形態のフルイディ
ック素子1cのガス流過方向上流側から見た正面図であ
る。
【図14】図1〜図6および図10の実施の形態におい
て、高さの差ΔH=0.5mmに選んだ構成における本
件発明者の実験結果を示すグラフである。
【図15】本件発明者の図11に示されるフルイディッ
ク素子1aを用いるときの実験結果を示す図である。
【図16】本発明の実施の他の形態のフルイディック式
ガスメータの肩部10を除いたノズル構成部材5aと、
ノズル構成部材5aが挿入される第3収納空間33の部
分45との斜視図である。
【図17】従来技術のフルイディック式ガスメータ12
0の断面図である。
【図18】従来技術のフルイディック式ガスメータ12
0のガス流量と器差との関係を示すグラフである。
【図19】先行技術のフルイディック素子121の簡略
化した正面図である。
【図20】図19に示される先行技術のフルイディック
素子121の端部148,149の高さの差Δhに起因
した器差を示す図である。
【符号の説明】
1 フルイディック素子 2 ノズル 5,5a ノズル構成部材 9 外面 12,12a 突起 13 凸部 20 フルイディック式ガスメータ 22 ガス供給口 24 遮断手段 26 圧力変動除去手段 27 ガス排出口 31 第1収納空間 32 第2収納空間 33 第3収納空間 34 本体部 38 隙間 41 蓋体 46 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡林 誠 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 岡田 修一 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 友田 馨一 大阪府東大阪市西岩田4丁目7番31号 株 式会社金門製作所関西研究所内 (72)発明者 今崎 正成 大阪府東大阪市西岩田4丁目7番31号 株 式会社金門製作所関西研究所内 (72)発明者 中村 英治 京都府京都市下京区中堂寺鍵田町10 関西 ガスメータ株式会社内 (72)発明者 澁谷 忠夫 京都府京都市下京区中堂寺鍵田町10 関西 ガスメータ株式会社内 Fターム(参考) 2F030 CA10 CB01 CC13 CF05 CF11 CF20 CH01 CH03 CH05

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス供給口とガス排出口とにわたって連
    通するガス流路が形成される本体部34と、本体部の一
    方の表面67を気密に覆う蓋体41とを有するガスメー
    タ本体66と、 本体部に蓋体側から本体部の収納空間33に挿入され、
    ガスの通過によって発生する交番圧力変化に基づいてガ
    ス流量を測定するフルイディック素子1とを含むフルイ
    ディック式ガスメータにおいて、 フルイディック素子の外面であって、ガス流過方向両側
    に少なくとも一対の突起12を設けたことを特徴とする
    フルイディック式ガスメータ。
  2. 【請求項2】 前記突起が、フルイディック素子の外面
    から0.3〜1.0mmの高さhと、0.3〜0.5m
    mの幅tとを有することを特徴とする請求項1記載のフ
    ルイディック式ガスメータ。
  3. 【請求項3】 本体部の蓋体側に、前記突起の挿入を補
    助するため凹部が設けられ、フルイディック素子の蓋体
    側には突起に前記凹部に嵌合する凸部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載のフルイディック式ガス
    メータ。
  4. 【請求項4】 フルイディック素子よりもガス流過方向
    上流側のガス流路に、圧力変動除去手段と遮断手段とを
    設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    のフルイディック式ガスメータ。
  5. 【請求項5】 ガスの通過によって交番圧力変化を発生
    するフルイディック素子1と、ガス供給口とガス排出口
    とにわたって連通するガス流路を有し、このガス流路の
    途中には前記フルイディック素子が嵌まり込む収納空間
    33が形成されるガスメータ本体66を含み、 前記フルイディック素子は、 ガスメータ本体の収納空間33にフルイディック素子が
    嵌まり込んだ状態で、この収納空間を蓋体41側で塞ぐ
    ようにして配置される素子底板8と、 前記素子底板の周縁部から素子底板を中央でほぼ面対称
    に分割する仮想一平面Zに沿ってガス流過方向上流側に
    延び、ガスが通過するノズル2を有するノズル構成部材
    5と、 ノズル構成部材のノズル2よりもガス流過方向下流側の
    部分51および素子底板の前記部分51の近傍の周縁部
    に連なり、相互に離反するにつれて前記ガス流過方向下
    流側に湾曲する一対の肩部10と、 素子底板の各肩部が隆起して形成される側の一表面上
    に、ノズルからガス流過方向下流側に間隔をあけた位置
    に突出して形成されるターゲット6と、 素子底板の前記一表面上に、前記仮想一表面Zに関して
    両側でかつ各肩部よりも内側に突出して形成される一対
    の交番流路形成部材7とを有し、 前記フルイディック素子は、ガスメータ本体の前記収容
    空間に嵌まり込んだ状態で、少なくとも各肩部のノズル
    構成部材寄りの外周部分53および各肩部のガス流過方
    向下流側の先端部分54が、ガスメータ本体の前記収納
    空間に臨む内周面55,56によって位置決めされるこ
    とを特徴とするフルイディック式ガスメータ。
  6. 【請求項6】 前記フルイディック素子の各肩部10の
    ノズル構成部材寄りの外周部分53と、各肩部のガス流
    過方向下流側の先端部分54との間の部材軸線Zに平行
    な方向の間隔Lkは、ガスメータ本体の収納空間の内周
    面の前記外周部分53が接触する上流側係合部分55
    と、前記内面の前記先端部分54が接触する下流側係合
    部分56との収納空間33の軸線Z1に平行な方向の間
    隔Ldよりも小さく選ばれることを特徴とする請求項1
    記載のフルイディック式ガスメータ。
  7. 【請求項7】 前記ガスメータ本体の下流側係合部分5
    6は、フルイディック素子の各肩部10の各先端部分5
    4から相互に近接する方向に凸に湾曲して形成されるこ
    とを特徴とする請求項6記載のフルイディック式ガスメ
    ータ。
  8. 【請求項8】各肩部10の少なくともガス流過方向下流
    側の先端部分54付近の素子底板8からの第1高さHk
    は、ノズル構成部材5の前記素子底板からの第2高さH
    よりも、予め定める高さの差ΔH,ΔH1,ΔH2,Δ
    H3だけ小さく形成されることを特徴とするフルイディ
    ック式ガスメータ。
  9. 【請求項9】 各肩部の素子底板から高さ方向の端部6
    1は、前記第1高さHkを有する平面内に形成されるこ
    とを特徴とする請求項8記載のフルイディック式ガスメ
    ータ。
  10. 【請求項10】 第1高さHkと第2高さHとの差ΔH
    は、0.3mm以上でありかつ0.5mm以下に選ばれ
    ることを特徴とする請求項9記載のフルイディック式ガ
    スメータ。
  11. 【請求項11】 ノズル構成部材5の端部68bと各肩
    部の素子底板から高さ方向端部61bとは、先端部分5
    4に向かうにつれて第2高さHから第1高さHkに傾斜
    して形成されることを特徴とする請求項8記載のフルイ
    ディック式ガスメータ。
  12. 【請求項12】 第1高さHkと第2高さHとの差ΔH
    2は、0.5mm以上でありかつ0.8mm以下に選ば
    れることを特徴とする請求項11記載のフルイディック
    式ガスメータ。
  13. 【請求項13】 肩部10の先端部分54がガス流過方
    向下流側になるにつれて薄く形成されることを特徴とす
    る請求項5〜11のうちの1つに記載のフルイディック
    式ガスメータ。
  14. 【請求項14】 ノズル構成部材5の前記仮想一平面Z
    に関して両外面9に、収納空間の対向する内周面57に
    当接する少なくとも一対の突起12を設けたことを特徴
    とする請求項5〜13のうちの1つに記載のフルイディ
    ック式ガスメータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008135129A (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Nippon Densan Corp チャッキング装置およびチャッキング装置の製造方法、このチャッキング装置を搭載したブラシレスモータ、およびこのブラシレスモータを搭載したディスク駆動装置

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