JP5494554B2 - 空気流量測定装置 - Google Patents
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Description
これにより、ゴム材105の下流側に端子107を配置することで、空気に含まれる水分の端子107への付着を抑制し、さらに端子107に付着した水分がコネクタ108の方に漏れ出したり、センサアセンブリ101の内部に浸入したりするのを抑制している。
ところで、空気流量測定装置100では更なる信頼性向上のため、内部流路102からの空気の漏れ防止を強化することが検討されている。
しかし、特許文献2の管継手によれば、別部品としてのリング状押圧体4を追加する必要があり、構造が複雑になってコストも高くなってしまう。
請求項1の手段によれば、空気流量測定装置は、空気との伝熱により電気信号を発生するセンサチップを保持するセンサアセンブリと、空気が通過する内部流路、および、内部流路にセンサチップが突出するようにセンサアセンブリの一部が嵌まる嵌合孔を有する筐体と、センサアセンブリの周囲に配置され、嵌合孔の孔面とセンサアセンブリの表面との間に形成される隙間を封鎖して内部流路から空気が漏れるのを防止するゴム材と、センサアセンブリ、筐体およびゴム材を金型にセットして2次成形用樹脂を注入することにより得られる2次モールド部とを備える。
これにより、内部流路の形状等に変更を加えることなく、ゴム材による隙間の封鎖を強化することができる。さらに、部品点数を増やすことなく、また、製造工程を煩雑にすることなく、ゴム材による隙間の封鎖を強化することができる。このため、空気流量測定装置において、製品間の測定ばらつきを大きくすることなく、また、コストアップすることなく、内部流路からの空気の漏れ防止を強化して信頼性を高めることができる。
請求項2の手段によれば、筐体は、嵌合孔の開口縁を囲う環状リブを有し、環状リブは、センサアセンブリの一部が嵌合孔に嵌まることにより、センサアセンブリとの間に、環状の開口を有する環状の空間を形成する。そして、2次成形用樹脂は、ゴム材が環状の空間に収容された状態で環状の開口から環状の空間に流入してゴム材を圧縮する。
これにより、2次成形時のゴム材の位置を安定させることができる。
請求項3の手段によれば、環状リブの外周面は、環状の開口に近いほどセンサアセンブリの表面に近付くテーパ状に設けられている。
これにより、環状リブは、2次成形用樹脂の流動圧により、環状の開口を閉じる方向に倒され、2次成形用樹脂は、環状リブを倒した状態で固化して2次モールド部を形成する。
以上により、2次モールド部の成形収縮に伴うゴム材の圧縮緩和を抑制して、ゴム材の圧縮状態を維持することができる。
請求項4の手段によれば、環状リブの内周面は、環状の開口に近いほどセンサアセンブリの表面に近付くテーパ状に設けられている。
これにより、ゴム材圧縮部は、環状の開口から遠ざかるほど外側に膨らんで肉厚になるので、2次モールド部に成形収縮が生じても、環状リブによってゴム材から離れる方向へ引けるのが抑制される。このため、請求項3の手段と同様の効果を得ることができる。
請求項5の手段によれば、環状リブの内周面には窪みが設けられている。そして、2次成形用樹脂は窪みに流入して固化している。
これにより、ゴム材圧縮部は、2次モールド部に成形収縮が生じても、窪みに入り込んだ部分によって環状リブに係止され、ゴム材から離れる方向へ引けるのが抑制される。このため、請求項3の手段と同様の効果を得ることができる。
請求項6の手段によれば、センサアセンブリの表面の一部であって環状リブの内周面と向かい合って環状の空間を形成する面部分(以下、アセンブリ側外周面部と呼ぶ。)には窪みが設けられている。そして、2次成形用樹脂は窪みに流入して固化している。
これにより、ゴム材圧縮部は、2次モールド部に成形収縮が生じても、窪みに入り込んだ部分によってセンサアセンブリに係止され、ゴム材から離れる方向へ引けるのが抑制される。このため、請求項3の手段と同様の効果を得ることができる。
また、筐体は、嵌合孔の開口縁を囲う環状リブを有し、環状リブは、センサアセンブリの一部が嵌合孔に嵌まることにより、センサアセンブリとの間に、環状の開口を有する環状の空間を形成する。そして、2次成形用樹脂は、ゴム材が環状の空間に収容された状態で環状の開口から環状の空間に流入してゴム材を圧縮する。
実施形態3の空気流量測定装置によれば、環状リブの内周面は、環状の開口に近いほどセンサアセンブリの表面に近付くテーパ状に設けられている。
実施例1の空気流量測定装置1の構成を、図1および図2を用いて説明する。
空気流量測定装置1は、空気との伝熱を利用して空気流量を測定するものであり、例えば、内燃機関(図示せず)への吸気路2に配置され、内燃機関に吸入される吸入空気(以下、吸気と呼ぶことがある。)の流量を測定するために利用されている。
中間部4bは、センサアセンブリ4の各部の内で嵌合孔6に嵌まる部分である。
なお、センサチップ3や処理部13は、周知の機能および周知の構造を有するものである。
すなわち、内部流路5は、吸気路2の上流側に向かって開口する吸気の吸入口16と、吸気路2の下流側に向かって開口する吸気の放出口17と、吸入口16から直線的に伸び、吸気路2における吸気主流と同じ方向に向かって吸気を直進させる直進路18と、直進路18を直進してきた吸気を周回させて放出口17に向かわせる周回路19と、直進路18に直線的に接続してダストを排出させるダスト排出路20とを有する。
なお、ECUは、空気流量測定装置1から得られる電気信号に基づいて吸気量を把握するとともに、把握した吸気量に基づいて燃料噴射制御等の各種の制御処理を実行する。
つまり、空気流量測定装置1では、ゴム材9によって内部流路5を通過する吸気の漏れを防止することで、アセンブリ端子14や端子24a、24b等の電気的導通が存在する領域に水分が入り込み、意図しない短絡等が発生するのを抑制して信頼性を保っている。
実施例1の空気流量測定装置1の特徴を、図1および図2を用いて説明する。
空気流量測定装置1では更なる信頼性向上のため、以下のように、内部流路5からの吸気の漏れ防止が強化されている。
この結果、隙間8から界面26への吸気の漏れ出し防止が強化され、空気流量測定装置1の信頼性が高まる。
実施例1の空気流量測定装置1によれば、空間32の2次モールド部10(ゴム材圧縮部29)とゴム材9とは直接的に接して界面28を形成しており、2次成形用樹脂は、流動圧によって隙間8の封鎖を強化する方向にゴム材9を圧縮した状態で固化してゴム材圧縮部29を形成している。
これにより、2次成形時のゴム材9の位置を安定させた上で、ゴム材9を確実に長手方向に圧縮するとともに短手方向および厚さ方向に伸長させ、隙間8の界面26に対する封鎖を強化することができる。
実施例2の空気流量測定装置1によれば、図3に示すように、環状リブ30の外周面39は、開口31に近いほどアセンブリ側外周面部36に近付くテーパ状に設けられている。
これにより、環状リブ30は、2次成形用樹脂の流動圧により、開口31を閉じる方向に倒され、2次成形用樹脂は、環状リブ30を倒した状態で固化して2次モールド部10を形成する。
以上により、2次モールド部10の成形収縮に伴うゴム材9の圧縮緩和を抑制して、ゴム材9の圧縮状態を維持することができる。
実施例3の空気流量測定装置1によれば、図4に示すように、環状リブ30の内周面35は、開口31に近いほどアセンブリ側外周面部36に近付くテーパ状に設けられている。
これにより、ゴム材圧縮部29は、開口31から遠ざかるほど外側に膨らんで肉厚になるので、2次モールド部10に成形収縮が生じても、環状リブ30によってゴム材9から離れる方向へ引けるのが抑制される。このため、2次モールド部10の成形収縮に伴うゴム材9の圧縮緩和を抑制して、ゴム材9の圧縮状態を維持することができる。
実施例4の空気流量測定装置1によれば、図5に示すように、環状リブ30の内周面35には窪み40が設けられている。また、アセンブリ側外周面部36にも窪み40が設けられており、2つの窪み40は厚さ方向に対向している。そして、2次成形用樹脂は、2つの窪み40に流入して固化することでゴム材圧縮部29の一部を形成する。
空気流量測定装置1の態様は、実施例1〜4に限定されず種々の変形例を考えることができる。
例えば、実施例2における環状リブ30の外周面39をテーパ状に設ける構成、実施例3における環状リブ30の内周面35をテーパ状に設ける構造、実施例4における環状リブ30の内周面35に窪み40を設ける構造、および、実施例4におけるアセンブリ側外周面部36に窪み40を設ける構造の中から、適宜、複数の構造を選択して適用してもよい。
2 吸気路
3 センサチップ
4 センサアセンブリ
4b 中間部(センサアセンブリの一部)
5 内部流路
6 嵌合孔
6a 開口縁
7 筐体
8 隙間
9 ゴム体
10 2次モールド部
28 界面
30 環状リブ
31 開口(環状の開口)
32 空間(環状の空間)
35 内周面(環状リブの内周面)
36 アセンブリ側外周面部(センサアセンブリの表面の一部であって環状リブの内周面と向かい合って環状の空間を形成する面部分)
39 外周面(環状リブの外周面)
40 窪み
Claims (6)
- 空気との伝熱により電気信号を発生するセンサチップを保持するセンサアセンブリと、
空気が通過する内部流路、および、この内部流路に前記センサチップが突出するように前記センサアセンブリの一部が嵌まる嵌合孔を有する筐体と、
前記センサアセンブリの周囲に配置され、前記嵌合孔の孔面と前記センサアセンブリの表面との間に形成される隙間を封鎖して前記内部流路から空気が漏れるのを防止するゴム材と、
前記センサアセンブリ、前記筐体および前記ゴム材を金型にセットして2次成形用樹脂を注入することにより得られる2次モールド部とを備え、
前記ゴム材と前記2次モールド部とは直接的に接して界面を形成しており、
前記2次成形用樹脂は、流動圧によって前記隙間の封鎖を強化する方向に前記ゴム材を圧縮した状態で固化して前記2次モールド部を形成していることを特徴とする空気流量測定装置。 - 請求項1に記載の空気流量測定装置において、
前記筐体は、前記嵌合孔の開口縁を囲う環状リブを有し、
この環状リブは、前記センサアセンブリの一部が前記嵌合孔に嵌まることにより、前記センサアセンブリとの間に、環状の開口を有する環状の空間を形成し、
前記2次成形用樹脂は、前記ゴム材が前記環状の空間に収容された状態で前記環状の開口から前記環状の空間に流入して前記ゴム材を圧縮することを特徴とする空気流量測定装置。 - 請求項2に記載の空気流量測定装置において、
前記環状リブの外周面は、前記環状の開口に近いほど前記センサアセンブリの表面に近付くテーパ状に設けられていることを特徴とする空気流量測定装置。 - 請求項2または請求項3に記載の空気流量測定装置において、
前記環状リブの内周面は、前記環状の開口に近いほど前記センサアセンブリの表面に近付くテーパ状に設けられていることを特徴とする空気流量測定装置。 - 請求項2ないし請求項4の内のいずれか1つに記載の空気流量測定装置において、
前記環状リブの内周面には窪みが設けられ、
前記2次成形用樹脂は前記窪みに流入して固化していることを特徴とする空気流量測定装置。 - 請求項2ないし請求項5の内のいずれか1つに記載の空気流量測定装置において、
前記センサアセンブリの表面の一部であって前記環状リブの内周面と向かい合って前記環状の空間を形成する面部分には窪みが設けられ、
前記2次成形用樹脂は前記窪みに流入して固化していることを特徴とする空気流量測定装置。
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