JP2018179613A - 物理量検出装置、物理量検出装置の製造方法 - Google Patents

物理量検出装置、物理量検出装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造コストを低減できる。【解決手段】物理量検出装置は、ハウジングと、絶縁性である樹脂材により被覆される回路基板と、ハウジングとの組み合わせにより回路基板が配置される回路室、および被計測気体が通過する流路を形成するカバーと、流路に設置される導体と、樹脂材を貫通して導体および回路基板を電気的に接続する導電性部材とを備える。【選択図】図12

Description

本発明は、物理量検出装置、および物理量検出装置の製造方法に関する。
主通路を流れる被計測気体の物理量を計測する装置として物理量検出装置がある。物理量検出装置は、計測される物理量の一つである質量流量を検出するために、主通路である配管内を流れる被計測気体の一部を副通路に取り込み、流量検出部に導く構造となっている。流量検出部には、ホットワイヤーやシリコンエレメント等が配置され、ホットワイヤーやシリコンエレメント等が気流によって冷却され、電気抵抗値が変化することを利用して配管内の質量流量が計測される。特許文献1には、バイパス通路に静電気散逸領域を設けて、汚損物の電荷を取り除く物理量検出装置の技術が開示されている。
独国特許発明第102013221791号明細書
物理量検出装置の製造コストの低減が求められる。
本発明の第1の態様による物理量検出装置は、ハウジングと、絶縁性である樹脂材により被覆される回路基板と、前記ハウジングとの組み合わせにより前記回路基板が配置される回路室、および被計測気体が通過する流路を形成するカバーと、前記流路に設置される導体と、前記樹脂材を貫通して前記導体および前記回路基板を電気的に接続する導電性部材とを備える。
本発明の第2の態様による物理量検出装置の製造方法は、導電性の導電性部材の長手方向の一方がハウジングに設けられた前記回路基板に接するように前記導電性部材を前記回路基板に配することと、前記導電性部材が配された回路基板を絶縁性の樹脂材を用いて、前記導電性部材の前記長手方向の他方が前記樹脂材から露出するように被覆することと、被計測気体が通過する流路となる箇所に配される導体を含むカバーを前記導電性部材と圧接させることで、前記導体と前記回路基板とを電気的に接続するとともに、前記ハウジングとの組み合わせにより前記回路基板が配置される回路室、および前記流路を形成することと、を含む。
本発明によれば、物理量検出装置の製造コストを低減できる。
物理量検出装置300を含む内燃機関制御システムを示す図 物理量検出装置300の正面図 物理量検出装置300の背面図 図4(a)は物理量検出装置300の左側面図、図4(b)は右側面図 物理量検出装置300から表カバー303を除去した正面図 物理量検出装置300から裏カバー304を除去した背面図 図5のB−B線断面図 図8(a)は表カバー303の副通路の対向面を示す図、図8(b)は図8(a)のD−D線断面図 図9(a)は裏カバー304の副通路の対向面を示す図、図9(b)は図9(a)のE−E線断面図 図10(a)は樹脂封止前の図8のB−B線断面図、図10(b)は図10(a)のA部の拡大図 図11(a)は樹脂封止後の図4AのC−C線断面図、図11(b)のB部の拡大図 図12(a)はカバー接着後の図2のA−A線断面図、図12(b)は図12(a)のC部の拡大図 図13は従来の物理量検出装置1300の外観を示す図 図14(a)は図13のFF断面を示す図、図14(b)は図14(a)のD部の拡大図 従来の物理量検出装置1300の製造過程を示す図 第2の実施の形態における中間部材551近傍の断面を示す図 第2の実施の形態の変形例1における中間部材551近傍の断面を示す図 第3の実施の形態における中間部材551近傍の断面を示す図 第3の実施の形態の変形例1における中間部材551近傍の断面を示す図 第3の実施の形態の変形例2における中間部材551近傍の断面を示す図 中間部材551の複数のバリエーションを示す図 第4の実施の形態における中間部材551近傍の断面を示す図 第4の実施の形態における物理量検出装置300の製造方法を示す図 第4の実施の形態における物理量検出装置300の製造方法を示す図 第4の実施の形態における物理量検出装置300の製造方法を示す図
―第1の実施の形態―
以下、図1〜図15を参照して、物理量検出装置の第1の実施の形態を説明する。
《1.内燃機関制御システム》
図1は、物理量検出装置300を含む電子燃料噴射方式の内燃機関制御システムを示す図である。エンジンシリンダ112およびエンジンピストン114を備える内燃機関110の動作に基づき、吸入空気が被計測気体30としてエアクリーナ122から吸入される。被計測気体30は、主通路124である例えば吸気ボディ、スロットルボディ126、吸気マニホールド128を介してエンジンシリンダ112の燃焼室に導かれる。燃焼室に導かれる吸入空気である被計測気体30の物理量は、物理量検出装置300で検出される。物理量とはたとえば、流量、温度、湿度、および圧力である。そして検出された物理量に基づいて燃料噴射弁152より燃料が供給され、この燃料は被計測気体30と共に混合気の状態で燃焼室に導かれる。なお燃料噴射弁152は内燃機関の吸気ポートに設けられ、吸気ポートに噴射された燃料が被計測気体30と共に混合気を成形し、吸気弁116を介して燃焼室に導かれ、燃焼して機械エネルギを発生する。
燃焼室に導かれた燃料および空気は、燃料と空気の混合状態を成しており、点火プラグ154の火花着火により、爆発的に燃焼して機械エネルギを発生する。燃焼後の気体は排気弁118から排気管に導かれ、排気ガス24として排気管から車外に排出される。燃焼室に導かれる被計測気体30の流量は、アクセルペダルの操作に基づいてその開度が変化するスロットルバルブ132により制御される。燃焼室に導かれる吸入空気の流量に基づいて燃料供給量が制御され、運転者はスロットルバルブ132の開度を制御して燃焼室に導かれる吸入空気の流量を制御することにより、内燃機関が発生する機械エネルギを制御する。
エアクリーナ122から取り込まれ主通路124を流れる被計測気体30の流量、温度、湿度、圧力などの物理量が物理量検出装置300により検出され、物理量検出装置300から吸入空気の物理量を表す電気信号が制御装置200に入力される。また制御装置200には、スロットルバルブ132の開度を計測するスロットル角度センサ144の出力が入力される。さらに制御装置200には、内燃機関のエンジンピストン114や吸気弁116や排気弁118の位置や状態、および回転角度センサ146の出力が入力される。さらに制御装置200には、排気ガス24の状態から燃料量と空気量との混合比の状態を計測するために、酸素センサ148の出力が入力される。
制御装置200は、物理量検出装置300の出力である吸入空気の物理量と、回転角度センサ146の出力に基づき計測された内燃機関の回転速度とに基づいて、燃料噴射量や点火時期を演算する。これら演算結果に基づいて、燃料噴射弁152から供給される燃料量、また点火プラグ154により点火される点火時期が制御される。燃料供給量や点火時期は、実際にはさらに物理量検出装置300で検出される温度やスロットル角度の変化状態、エンジン回転速度の変化状態、酸素センサ148で計測された空燃比の状態に基づいて、きめ細かく制御される。制御装置200は、さらに内燃機関のアイドル運転状態において、スロットルバルブ132をバイパスする空気量をアイドルエアコントロールバルブ156により制御し、アイドル運転状態での内燃機関の回転速度を制御する。
《2.物理量検出装置構造》
図2〜図4は、物理量検出装置300の外観を示す図である。図2は物理量検出装置300の正面図、図3は背面図、図4(a)は左側面図、図4(b)は右側面図を示す。以下では図2に示す上を高さ方向h、図2に示す右を流れ方向f、図2の奥行きを幅方向wと呼ぶ。なお流れ方向fは被計測気体30が流れる方向である。図2に示す一点鎖線は後述する断面を示す線である。なお本実施の形態では他の図にも断面を示す一点鎖線が示されているが、図13を除いていずれも同一の断面を示すものである。換言すると、本実施の形態において示される全ての一点鎖線は、流れ方向fおよび高さ方向hの位置が同一である。
図2〜図4に示すように、物理量検出装置300は、ハウジング302と、表カバー303と、裏カバー304とを備えている。ハウジング302は、合成樹脂製材料をモールド成形することによって構成される。ハウジング302は、物理量検出装置300を主通路124である吸気ボディに固定するためのフランジ311と、フランジ311から突出して外部機器との電気的な接続を行うためのコネクタを有する外部接続部321と、フランジ311から主通路124の中心に向かって突出するように延びる計測部331とを有している。図4(a)および図4(b)において横が幅方向wを示すが、物理量検出装置300の幅方向の中心をwの原点とすると、図4(a)では図示右側が幅方向wのプラス側であり、図4(b)では図示左側が幅方向wのプラス側である。
図5は図2に示す物理量検出装置300の正面図から表カバー303を除去した図、図6は図3に示す物理量検出装置300の背面図から裏カバー304を除去した図である。図5および図6に示すように、計測部331には、回路基板400が一体に設けられている。回路基板400は、ハウジング302をモールド成形する際にインサート成形により一体に設けられる。回路基板400には、主通路124を流れる被計測気体30の物理量を検出する複数の検出部と、検出部で検出した信号を処理するための回路部が設けられている。検出部は、後述するように被計測気体30に晒される位置に配置される。回路部は、後述するように表カバー303によって形成された回路室に配置され、樹脂封止材によって覆われている。
《3.副通路構造について》
図5および図6に示すように、計測部331の表面と裏面には副通路溝が設けられており、表カバー303及び裏カバー304との協働により図4に示すように第1副通路305が形成される。計測部331の先端部には、吸入空気などの被計測気体30の一部を第1副通路305に取り込むための第1副通路入口305aと、第1副通路305から被計測気体30を主通路124に戻すための第1副通路出口305bが設けられている。第1副通路305の通路途中には、回路基板400の一部が突出しており、その突出部分には検出部である流量検出部602が配置されて、被計測気体30の流量を検出するようになっている。すなわち第1副通路305は、高さ方向hに高さを有する筆記体の小文字のエルに似た形状を有し、図4に示すように第1副通路入口305aと第1副通路出口305bでは幅方向wの位置が異なる。
第1副通路305よりもフランジ311寄りの計測部331の中間部には、吸入空気などの被計測気体30の一部をセンサ室Rsに取り入れるための第2副通路306が設けられている。第2副通路306は、計測部331と裏カバー304との協働により形成される。第2副通路306は、被計測気体30を取り込むために上流側外壁336に開口する第2副通路入口306aと、第2副通路306から被計測気体30を主通路124に戻すために下流側外壁338に開口する第2副通路出口306bを有している。第2副通路306は、計測部331の背面側に形成されたセンサ室Rsに連通している。センサ室Rsには、回路基板400の裏面に設けられた検出部である圧力センサと湿度センサが配置されている。なお図7に示す中間部材551は、回路基板400と表カバー303に配される後述する導体501とを電気的に接続する。詳しくは後述する。
《4.外部接続》
図2〜図4に示すように、外部接続部321はフランジ311の上面に設けられ、フランジ311から被計測気体30の流れ方向下流側に向かって突出するコネクタ322を有している。コネクタ322には、制御装置200との間を接続する通信ケーブルを差し込むための差し込み穴322aが設けられている。差し込み穴322a内には、図4(b)に示すように、内部に4本の外部端子323が設けられている。外部端子323は、物理量検出装置300の計測結果である物理量の情報を出力するための端子および物理量検出装置300が動作するための直流電力を供給するための電源端子となる。
《5.ハウジング構造》
ハウジング302の全体構造について図5〜図7を用いて説明する。図7は図5のB−B線断面図である。ハウジング302は、フランジ311から計測部331が主通路124の中心に向かって延びる構造を成している。計測部331の基端側には回路基板400がインサート成形されている。図7に示すように、回路基板400は、計測部331の表面と裏面との中間位置で計測部331の面に沿って平行に配置されて、ハウジング302に一体にモールドされている。すなわち回路基板400は、計測部331の基端側を幅方向wに2分している。
《6.回路基板近傍の構造》
図7に示すように、計測部331の表面側には、回路基板400の回路部を収容する回路室Rcが形成されている。計測部331の裏面側には、圧力センサと湿度センサを収容するセンサ室Rsが形成されている。回路室Rcは、表カバー303をハウジング302に取り付けることにより形成される。センサ室Rsは、裏カバー304をハウジング302に取り付けることにより、第2副通路306と、第2副通路306を介して計測部331の外部に連通する室内空間として形成される。回路基板400の一部は、計測部331の回路室Rcと第1副通路305との間を仕切る仕切壁335から第1副通路305内に突出しており、その突出した部分の計測用流路面430に流量検出部602が設けられている。
《7.第一副通路の構造》
計測部331の長さ方向先端側には、第1副通路305を成形するための副通路溝、すなわち図5に示される表側副通路溝332と、図6に示される裏側副通路溝334とを有している。表側副通路溝332は、計測部331の下流側外壁338に開口する第1副通路出口305bから上流側外壁336に向かって移行するに従って漸次計測部331の基端側であるフランジ311側に湾曲し、計測部331を幅方向wに貫通する開口部333に連通している。開口部333は、上流側外壁336と下流側外壁338との間に亘って延びるように、主通路124の被計測気体30の流れ方向fに沿って形成されている。
裏側副通路溝334は、図6に示すように、上流側外壁336から下流側外壁338に向かって移行し、上流側外壁336と下流側外壁338との間で二股に分かれる。二股に分かれた一方は、排出通路としてそのまま一直線状に延在して下流側外壁338の排出口305cに開口する。二股に分かれた他方は、下流側外壁338に移行するに従って漸次計測部331の基端側であるフランジ311側に湾曲し、開口部333に連通している。裏側副通路溝334は、主通路124から被計測気体30が流入する入口溝を形成する。表側副通路溝332は、裏側副通路溝334から取り込んだ被計測気体30を主通路124に戻す出口溝を形成する。
図6に示すように、主通路124を流れる被計測気体30の一部が第1副通路入口305aから裏側副通路溝334内に取り込まれ、裏側副通路溝334内を流れる。そして、被計測気体30に含まれている質量の大きな異物は一部の被計測気体と共に分岐からそのまま一直線状に延在する排出通路に流れ込み、下流側外壁338の排出口305cから主通路124に排出される。
裏側副通路溝334は、進むにつれて深くなる形状をしており、被計測気体30は裏側副通路溝334に沿って流れるにつれ計測部331の表側、すなわち幅方向wのプラス側に徐々に移動する。特に裏側副通路溝334は開口部333の手前で急激に深くなる急傾斜部334aが設けられていて、質量の小さい空気の一部は急傾斜部334aに沿って移動し、開口部333内で回路基板400の計測用流路面430側を流れる。一方、質量の大きい異物は、急激な進路変更が困難なため、計測用流路面裏面431側を流れる。
図5に示すように、開口部333で表側に移動した被計測気体30は、回路基板の計測用流路面430に沿って流れ、計測用流路面430に設けられた流量検出部602との間で熱伝達が行われ、流量の計測が行われる。開口部333から表側副通路溝332に流れてきた空気は共に表側副通路溝332に沿って流れ、下流側外壁338に開口する第1副通路出口305bから主通路124に排出される。
被計測気体30に混入しているごみなどの質量の大きい物質は慣性力が大きいので、溝の深さが急激に深まる急傾斜部334aの部分の表面に沿って溝の深い方向に急激に進路を変えることは困難である。このため質量の大きい異物は計測用流路面裏面431の方を移動し、異物が流量検出部602の近くを通るのを抑制できる。この実施例では気体以外の質量の大きい異物の多くが、計測用流路面430の背面である計測用流路面裏面431を通過するように構成しているので、油分やカーボン、ごみなどの異物による汚れの影響を低減でき、計測精度の低下を抑制できる。すなわち主通路124の流れの軸を横切る軸に沿って被計測気体30の進路を急に変化させる形状を有しているので、被計測気体30に混入する異物の影響を低減できる。
《8.樹脂封止材について》
樹脂封止材353は、回路室Rc内のLSI414等の電子部品およびアルミワイヤ413等の電食しやすい電気的接合部を被覆するように設置されているため、被計測気体30に含まれる腐食性ガス・塩水・オイル等が付着して電食が生じるのを防いでいる。また、回路基板400外部へ信号を送るためのアルミワイヤ413は樹脂封止材353に被覆されることにより固定されるため、振動等からの断線が防止可能である。また、回路基板400と表カバー303の間の中空部分が樹脂封止材353により満たされるため、ハウジング302の全体構造における回路室部分の機械的強度が向上する構造をしている。
樹脂封止材353は絶縁性を有している方が望ましく、エポキシ樹脂やポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドやアクリル樹脂などの熱可塑性樹脂を使用することができ、またそれらの樹脂にガラスなどの絶縁性のフィラーを含有した樹脂も使用することができる。
《9.表カバー、裏カバーの構造》
図8(a)は表カバー303の副通路の対向面を示す図、図8(b)は図8(a)のD−D線断面図である。図9(a)は裏カバー304の副通路の対向面を示す図、図9(b)は図9(a)のE−E線断面図である。
図8および図9に示す、表カバー303および裏カバー304は、ハウジング302の表側副通路溝332と裏側副通路溝334を塞ぐことにより、第1副通路305を形成する。表カバー303はさらに回路室Rcを形成する。裏カバー304はさらに、計測部331の裏面側の凹部を塞ぐことで第2副通路306と、第2副通路306に連通するセンサ室Rsとを形成する。
表カバー303と裏カバー304は、計測部331の表面と裏面にそれぞれ取り付けられる。そして、表側副通路溝332と裏側副通路溝334の縁に沿ってレーザー溶接等により接合され、同様に、回路室Rc及びセンサ室Rsの縁に沿ってレーザー溶接等により接合される。表カバー303の対向面には、ハウジング302の表側副通路溝332を閉塞する第5領域361と、ハウジング302の表側副通路溝332を閉塞する第6領域362と、回路室Rcを形成する第7領域363が形成されている。
表カバー303には、導体501が設けられている。導体501は、被計測気体に含まれている塵埃等の異物が帯電して流量検出部602やその周囲に付着しないように、除電するためのものであり、例えばアルミニウム合金などの導電性を有する金属板によって構成されている。導体501は、表カバー303にインサート成形されることで表カバー303内に一体的に設けられている。導体501は導電性を有する金属板の他に、カーボンやアルミナなどの導電性フィラーを含有した樹脂材料を用いることもできる。
導体501は、表カバー303の第6領域362に配置される平板部502と、平板部502から突出して先端が第7領域363に配置される腕部503を有している。平板部502は、表カバー303の対向面に少なくとも一部が露出して、ハウジング302の計測用流路である開口部333において回路基板400の計測用流路面430の少なくとも流量検出部602に対向する位置に対向配置される。平板部502は、流量検出部602との間を通過する被計測気体30の流速を速めるために、被計測気体30の流れ方向中央が山形に突出した凸形状を有している。腕部503は、回路基板400と電気的な接続をとるための接触部504を有している。接触部504は、表カバー303がハウジング302に取り付けられた状態で中間部材551と当接する。詳しくは後述する。
裏カバー304の対向面には、ハウジング302の裏側副通路溝334を閉塞する第1領域371Aと、急傾斜部334aを閉塞する第2領域371Bと、ハウジング302の開口部333を閉塞する第3領域372と、センサ室Rsを形成する第4領域373とが形成されている。
《10.除電回路の形成及び回路保護方法とその効果説明》
図10〜図12を参照して導体501と回路基板400との電気的な接続、および回路室Rcの樹脂封止方法を説明する。図10(a)は樹脂封止前の図5のB−B線断面図、図10(b)は図10(a)のA部の拡大図である。図11(a)は樹脂封止後の図5のB−B線断面図、図11(b)は図11(a)のB部の拡大図である。図12(a)はカバー接着後の図2のA−A線断面図、図12(b)は図12(a)のC部の拡大図である。すなわち図10〜図12は、物理量検出装置300の製造過程を順番に示す図である。
前述のとおり、ハウジング302をモールド成形する際にインサート成形により回路基板400が一体に設けられている。図10に示すように、まず回路基板400のグランド回路に導電性接着剤などを用いて中間部材551を接着する。中間部材551は細長い略円柱形状を有しており、一端である接続部555が回路基板400と接着される。中間部材551は弾性的な性質を有する非金属材料であり、導電性を有する。また中間部材551の長手方向の長さは、製造完了時の回路基板400と表カバー303との距離よりも長い。
なお中間部材551の素材は導体501と回路基板400と電気的に接続する役割を果たしつつ、腐食性ガスなどにより電食が生じない材料が望ましく、例えばカーボンやアルミナなどの導電性フィラーを含有した樹脂材料などが良い。またその形態としては、予め硬化させ、接続時の圧下による弾性変形により接続を保持するゴム状態のものを使用すると、物理量検出装置300の実使用環境として想定される高温、低温状態の熱膨張・収縮時でも接続を確保しやすくなるためより望ましい。
次に、図11に示すように樹脂封止材353により回路基板400の表側、すなわち図11の図示左側が封止される。このとき中間部材551の接続部555および接続部555の近傍の側面である埋没部554は樹脂封止材353により封止される。しかし、接続部555とは逆側の端部である接触端552、および接触端552の近傍の側面である露出部553は樹脂封止材353から露出している。
そして図12に示すように表カバー303をハウジング302に取り付ける。前述のとおり、表カバー303には導体501がインサート成形されており、導体501は接触部504を有する。表カバー303をハウジング302に取り付けると、中間部材551が長手方向に縮められる。そのため中間部材551の接触端552が接触部504に圧接されて電気的に接続され、導体501は回路基板400のグランド回路と電気的に接続される。したがって、導体501が配置されている被計測気体30が通過する場所である計測用流路内の流量検出部602や近傍の構成物の除電を行うことができる。これにより、被計測気体30に含まれている微粒子などの異物が帯電して流量検出部602等に強固に付着するのを防ぎ、汚損による検出性能の劣化を防止できる。
被計測気体30の帯電を最大限に防止するためには、第1副通路305の全域に導体501を設けることが望ましい。しかし広範囲に導体501を配置することはコスト要因となるため、本実施の形態では流量検出部602に帯電した異物が付着することを効率よく防止できるように導体501を配置している。図6を参照して説明したように、第1副通路305の内部では流量検出部602の付近で流れの方向が変更される。そのため流量検出部602の上流領域を含むように導体501を配置している。また被計測気体30は図1に示すように内燃機関の主通路124に配置され、被計測気体30は図1の図示左から右へ流れるが、吸気弁116が閉鎖された際にはわずかながら被計測気体30が逆向きに流れることもある。そのような場合にも流量検出部602への異物を防止するために、流量検出部602の下流領域にも導体501を配置している。すなわち、導体501が配置される範囲は、流量検出部602を中心として上流と下流に広がっている。
(従来の製造方法)
上述した物理量検出装置300の製造方法との比較のために、従来の物理量検出装置の製造方法を説明する。
図13および図14は従来の物理量検出装置1300の構成を示す図である。図13は従来の物理量検出装置1300の外観を示す図、図14(a)は図13のFF断面を示す図、図14(b)は図14(a)のD部の拡大図である。以下では従来の物理量検出装置1300と上述した物理量検出装置300の構成上の相違点を主に説明する。特に説明しない従来の物理量検出装置1300の構成は、物理量検出装置300と同様である。
図13に示すように、従来の物理量検出装置1300は、表カバー1303が分離部303Cにより図示下部の通路カバー1303Aと図示上部の回路室カバー1303Bとに分離されている。通路カバー1303Aは、ハウジング302との協働により表側の第1副通路305を形成する。回路室カバー1303Bは、ハウジング302との協働により回路室Rcを形成する。
また図14(b)に示すように、中間部材1551はその全体が樹脂封止材353に埋没している。そして導体1501の接触部1504が樹脂封止材353の内部にまで延伸しており、樹脂封止材353で封止された箇所で中間部材1551と接触部1504とが接触している。なお従来の物理量検出装置1300では、中間部材1551は弾性的な性質を有しなくてもよい。導体1501は、通路カバー1303Aにインサート成形されている。
図15は、従来の物理量検出装置1300の製造過程を示す図である。まず図15(a)に示すように、回路基板400に中間部材1551を接着する。次に図15(b)に示すように、通路カバー1303Aをハウジング302に取り付け、レーザー溶接等により接合する。この取り付けの際に、通路カバー1303Aに形成されている導体1501の先端である接触部1504を中間部材1551に接触させる。そして図15(c)に示すように樹脂封止材353で回路基板400、中間部材1551、および接触部1504を封止する。最後に回路室カバー1303Bをハウジング302に取り付け、レーザー溶接等により接合することで、図14(b)に示したように従来の物理量検出装置1300が製造される。
上述した第1の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)物理量検出装置300は、ハウジング302と、絶縁性である樹脂封止材353により被覆される回路基板400と、ハウジング302との組み合わせにより回路基板400が配置される回路室Rc、および被計測気体30が通過する第1副通路305を形成する表カバー303と、第1副通路305に設置される導体501と、樹脂封止材353を貫通して導体501および回路基板400を電気的に接続する中間部材551とを備える。
物理量検出装置300は、回路室Rcおよび第1副通路305を同一の表カバー303を用いて形成することができる。従来は図13に示したように通路カバー1303Aと回路室カバー1303Bとに分離していた。そのため物理量検出装置300は、従来に比べて部品点数を削減することで製造コスト、すなわち部品コストおよび組み立てコストを削減できる。また表カバー303が従来のように分断されていないので、形状が複雑で強度が低下しやすいハウジング302の剛性を補うことができる。また回路基板400と第1副通路305に設置される導体501とを電気的に接続するので、被計測気体30に含まれている微粒子などの異物が帯電して流量検出部602等に強固に付着するのを防ぎ、汚損による検出性能の劣化を防止できる。
(2)中間部材551は、弾性的な性質を有する非金属材料であって、導体501の接触端552と圧接することで導体501と電気的に接続される。そのため組み立てが容易である。
(3)導体501は、表カバー303内に一体的に設けられる。導体501が表カバー303の第1副通路305となる位置に一体的に設けられるので、導体501を個別に第1副通路305へ配置する必要がなく組み立てが簡便である。また導体501と表カバー303とが一体となっているので、両者が別体の場合に比べて被計測気体30が受ける抵抗を小さくすることができる。
(4)物理量検出装置300の製造方法は、導電性の中間部材551の長手方向の一方である接続部555が、ハウジング302に設けられた回路基板400に接するように中間部材551を回路基板400に配することと、中間部材551が配された回路基板400を絶縁性の樹脂封止材353を用いて、中間部材551の長手方向の他方である接触端552が樹脂封止材353から露出するように被覆することと、被計測気体30が通過する流路となる箇所に配される導体501を含む表カバー303を中間部材551と圧接させることで、導体501と回路基板400とを電気的に接続するとともに、ハウジング302との組み合わせにより回路基板400が配置される回路室Rc、および第1副通路305を形成することと、を含む。
図15を参照して説明した従来の物理量検出装置1300の製造過程と比較すると、カバーの取り付けが1回削減されている。具体的には、従来は通路カバー1303Aおよび回路室カバー1303Bをレーザー溶接等によりハウジング302に接合した。しかし物理量検出装置300の製造方法によれば、表カバー303をハウジング302に接合すればよい。そのため製造工程を削減し、低コストに短い時間で製造することができる。
(変形例1)
第1の実施の形態では回路基板400をハウジング302に一体的にモールドしたが、ハウジング302をモールドで形成した後に回路基板400を接着剤等で接合してもよい。回路基板400を接着剤等で接合すると製造は容易であるが剛性は低下する。この場合は、表カバー303によりハウジング302の剛性を補うことの効果が顕著に表れる。
(変形例2)
中間部材551の形状は、円柱に限定されない。中間部材551は直方体や立方体でもよいし、断面が4角形以外の多角形、や楕円であってもよい。さらに軸方向で形状が変化してもよい。
(変形例3)
導体501は、第1副通路305における流量検出部602の上流領域のみに配されてもよい。
―第2の実施の形態―
図16を参照して、物理量検出装置300の第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に、中間部材551と回路基板400との接合が第1の実施の形態と異なる。
図16は、第2の実施の形態における回路基板400と中間部材551の断面を示す図である。なお本図は、第1の実施の形態の図12(b)に対応する。図16に示すように、回路基板400は半貫通穴450を有する。半貫通穴450は、その内径が中間部材551の外形よりも小さく、内周面および底面の少なくとも一方にグランド回路を有する。中間部材551の長手方向の長さは、半貫通穴450の底面から導体501の接触部504までの距離よりも長い。中間部材551は半貫通穴450に圧入されることで径方向に圧接され、さらに表カバー303と回路基板400とから軸方向に圧接される。そのため中間部材551を介して回路基板400と導体501とが電気的に接続される。
上述した第2の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)中間部材551は、弾性的な性質を有する非金属材料であって、回路基板400に形成された半貫通穴450に圧接して、回路基板400と電気的に接続する。そのため、中間部材551の回路基板400への固定、および両者の電気的接続を導電性接着剤を用いることなく達成することができる。
(第2の実施の形態の変形例1)
図17は、第2の実施の形態の変形例1における回路基板400と中間部材551の断面を示す図である。図17に示す構成例では図16の半貫通穴450を貫通穴460に置き換えている。貫通穴460は内周側壁に回路基板400のグランド回路を有する。貫通穴460の内径は中間部材551の外形よりも小さい。中間部材551は半貫通穴450に圧入され、その嵌め合いの関係で固定される。中間部材551の回路基板400側の端部はポッティング材440でシールされ、回路基板400よりも図示右側の領域に腐食性ガス等が通過することを防止している。
本変形例によれば、回路基板400への穴加工は半貫通穴450よりも貫通穴460の方が深さ寸法等を高精度に制御する必要が無くなるため、生産性を向上させることができる。
(第2の実施の形態の変形例2)
中間部材551の形状は、円柱に限定されない。ただし中間部材551の形状にあわせて半貫通穴450の形状を変更することが望ましく、中間部材551が半貫通穴450に圧入された際に広い面積で両者が接することが望ましい。
―第3の実施の形態―
図18を参照して物理量検出装置300の第3の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に、中間部材551の埋没部554に段差が設けられる点が第1の実施の形態と異なる。
(想定される問題)
表カバー303と樹脂封止材353の間に存在する空間は、物理量検出装置300の実使用環境として想定されうる高温、低温状態では空気が膨張・収縮するために、カバーが膨らむように変形してしまう恐れがある。これを回避する方法として、外気と連通させる不図示の連通穴を形成しているが、この連通穴から微小量であるが、腐食性ガスが前記空間に到達することがある。中間部材551と回路基板400の接続部555は樹脂封止材353により保護されているが、以下の場合に問題が生じる可能性がある。すなわち、中間部材551と樹脂封止材353の線膨張率が異なり、周囲環境が高温または低温になると各材料の熱膨張・収縮により、中間部材551と樹脂封止材353の間に隙間が発生する恐れがある。この隙間が発生すると、表カバー303と樹脂封止材353の間に存在する空間と接続部555が連通する恐れがある。そして、腐食性ガスが接続部555に到達して電食を引き起こす可能性がある。本実施の形態ではこの問題に対応する。
(構成)
図18は第3の実施の形態における回路基板400と中間部材551の断面を示す図である。第1の実施の形態との相違点は、中間部材551の樹脂封止材353に埋没している領域である埋没部554に第一段差部557が設けられる点である。前述のとおり中間部材551は略円柱の形状を有しており、第一段差部557は他の領域よりも半径が大きい。そのため第一段差部557により中間部材551の径方向に段差が形成される。物理量検出装置300の製造時には回路基板400に固定した中間部材551の周囲に樹脂封止材353が流し込まれるので、第一段差部557は全ての面で樹脂封止材353と接する。
(第一段差部の働き)
第一段差部557と回路基板400との間に位置する樹脂封止材353は、熱膨張・熱収縮のどちらかで第一段差部557と回路基板400により挟持される挟持部558となる。本実施の形態でも中間部材551は回路基板400に接着剤、または圧入により固定されている。
たとえば、中間部材551の線膨張率が樹脂封止材353よりも大きい場合には、低温状態になると、中間部材551が径方向に縮小することにより樹脂封止材353との間に隙間が発生することが想定される。しかし、低温時の中間部材551の軸方向における第一段差部557〜回路基板400の自然長は、同じ低温時の樹脂封止材353における第一段差部557〜回路基板400の自然長よりも短い。そして中間部材551は回路基板400に固定されているので、低温時には第一段差部557と回路基板400で樹脂封止材353の挟持部558を挟持することになり、隙間は生じない。すなわちこの場合の低温状態では、第一段差部557は図示右側の面で樹脂封止材353と接する。
これとは逆に、中間部材551の線膨張率が樹脂封止材353よりも小さい場合には、高温状態になると、中間部材551の径方向に隙間が発生することが想定されるが、先ほどと同様に第一段差部557と回路基板400で樹脂封止材353の挟持部558を挟持することになり、隙間は生じない。
上述した第3の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)中間部材551は、径方向に第一段差部557を有し、第一段差部557の少なくとも一つの面で樹脂封止材353と接する。そのため中間部材551と樹脂封止材353とが線膨張率が異なっていても、温度変化による隙間を抑制することが可能となり、気密性を維持できる。
(第3の実施の形態の変形例1)
第3の実施の形態では、いわば突起により中間部材551に段差が形成された。しかし溝により中間部材551に段差が形成されてもよい。
図19は、第3の実施の形態の変形例1における回路基板400と中間部材551の断面を示す図である。本変形例では、中間部材551の一部の領域の径を減少させることにより溝を設け、これにより径方向に第一段差部557および第二段差部559を形成している。そしてこの溝に入り込んだ樹脂封止材353が挟持部558となる。
(第3の実施の形態の変形例2)
中間部材551に複数の段差が設けられてもよい。そしてその複数の段差の少なくとも一方は、中間部材551の周囲を周方向に少なくとも一部を覆うように設けられる。
図20は、第3の実施の形態の変形例2における回路基板400と中間部材551の断面を示す図である。本変形例では、中間部材551の埋没部554において、2つの周状の突起である第一段差部557と第二段差部559とを配置し、第一段差部557と第二段差部559との間に挟持部558が形成される。第二段差部559は、回路基板400の表面に当接する。第一段差部557と第二段差部559はいずれも、中間部材551の径方向を覆うように設けられる。
本変形例によれば、第二段差部559が含まれる周状の突起の一部を回路基板400に当接させることにより、中間部材551の圧入時の深さ方向位置決め精度を向上させることができる。
(第3の実施の形態の変形例3)
中間部材551の断面形状は円に限定されない。
図21は、中間部材551の複数のバリエーションを示す図である。図21(a)は上述した第3の実施の形態の変形例2に対応する中間部材551の外観である。図21(a)に示す中間部材551の断面形状を四角形に変更し、図21(b)に示す形状としてもよい。図21(b)に示す中間部材551では、第一段差部557および第二段差部559のいずれも、周方向の4面はいずれも段差として機能する。
さらに中間部材551の形状を図21(c)に示す形状としてもよい。図21(c)に示す中間部材551は、周方向の4面のうち2面が段差として機能する。すなわち、図21(c)では、中間部材551の周方向の一部のみが第一段差部557と第二段差部559でそれぞれ覆われている。図21(c)に示す中間部材551は、平面の法線方向につなげた長い形状を押出し成形などで成形し、その後に任意の箇所で切断することにより、複数の中間部材551を一度に製造することができる。この場合、成形に掛かる時間を大幅に短縮でき、成形性向上かつ製造コスト低減の効果を得ることができる。
―第4の実施の形態―
図22−図25を参照して物理量検出装置300の第4の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第2の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に、スリーブを用いる点で第2の実施の形態と異なる。
図22は第4の実施の形態における中間部材551近傍の断面を示す図である。図22に示すように、中間部材551は樹脂封止材353とは直接接しておらず、樹脂封止材353によって固定されたスリーブ560、および回路基板400に当接している。スリーブ560の素材は、電食の恐れがない樹脂材料が望ましい。スリーブ560の内径は中間部材551の外形と略一致し、半貫通穴450の内径よりも大きい。
第4の実施の形態における物理量検出装置300の製造方法を図23−図25を参照して説明する。ただし第1の実施の形態と同一の点は説明を省略する。まず図23に示すように、予め回路基板400の半貫通穴450の直上にスリーブ560を設置する。次に図24に示すように回路基板400の表面、およびスリーブ560の側面を樹脂封止材353で覆い、回路基板400を保護するとともにスリーブ560の位置を固定する。そして図25に示すように、中間部材551をスリーブ560を介して半貫通穴450に圧入する。最後にカバーを取り付けて、図22の状態となる。
(第4の実施の形態の変形例)
回路基板400は半貫通穴450の代わりに貫通穴460を備えてもよい。また回路基板400が半貫通穴450を備えず、中間部材551と回路基板400は第1の実施の形態と同様に接着剤により接続されてもよい。
上述した各実施の形態および変形例では、物理量検出装置として、流量、圧力、湿度を測定する装置について例を示したが、本発明はこれだけに限定されるものではなく、流体用流路と回路室が形成され、流路内の物質を除電することを目的とする任意の物理量検出装置に用いることができる。本発明は、上述した各実施の形態および変形例に限定されるものではなく、種々の設計変更を行うことができる。たとえば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 …
30 … 被計測気体
300 … 物理量検出装置
302 … ハウジング
303 … 表カバー
305 … 第1副通路
353 … 樹脂封止材
400 … 回路基板
501 … 導体
551 … 中間部材
Rs … センサ室
Rc … 回路室

Claims (8)

  1. ハウジングと、
    絶縁性である樹脂材により被覆される回路基板と、
    前記ハウジングとの組み合わせにより前記回路基板が配置される回路室、および被計測気体が通過する流路を形成するカバーと、
    前記流路に設置される導体と、
    前記樹脂材を貫通して前記導体および前記回路基板を電気的に接続する導電性部材とを備える物理量検出装置。
  2. 請求項1に記載の物理量検出装置において、
    前記導電性部材は、弾性的な性質を有する非金属材料であって、前記導体と圧接することで電気的に接続される物理量検出装置。
  3. 請求項1に記載の物理量検出装置において、
    前記導体は、前記カバー内に一体的に設けられる物理量検出装置。
  4. 請求項1に記載の物理量検出装置において、
    前記導電性部材は、弾性的な性質を有する非金属材料であって、前記回路基板に形成された半貫通穴または全貫通穴に圧接して、前記回路基板と電気的に接続する物理量検出装置。
  5. 請求項1に記載の物理量検出装置において、
    前記導電性部材は、径方向に第1の段差部を有し、前記第1の段差部の少なくとも一つの面で前記樹脂材と接する物理量検出装置。
  6. 請求項5に記載の物理量検出装置において、
    前記導電性部材の前記第1の段差部と離間する第2の段差部をさらに備え、
    前記樹脂材は、前記第1の段差部と前記第2の段差部とにより挟持される物理量検出装置。
  7. 請求項6に記載の物理量検出装置において、
    前記第1の段差部および前記第2の段差部の少なくとも一方は、前記導電性部材の周囲を周方向に少なくとも一部を覆うように設けられる物理量検出装置。
  8. 導電性の導電性部材の長手方向の一方がハウジングに設けられた回路基板に接するように前記導電性部材を前記回路基板に配することと、
    前記導電性部材が配された回路基板を絶縁性の樹脂材を用いて、前記導電性部材の前記長手方向の他方が前記樹脂材から露出するように被覆することと、
    被計測気体が通過する流路となる箇所に配される導体を含むカバーを前記導電性部材と圧接させることで、前記導体と前記回路基板とを電気的に接続するとともに、前記ハウジングとの組み合わせにより前記回路基板が配置される回路室、および前記流路を形成することと、を含む物理量検出装置の製造方法。
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