JP2001108235A - 芯式石油燃焼器の放電式点火装置 - Google Patents
芯式石油燃焼器の放電式点火装置Info
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- JP2001108235A JP2001108235A JP28779999A JP28779999A JP2001108235A JP 2001108235 A JP2001108235 A JP 2001108235A JP 28779999 A JP28779999 A JP 28779999A JP 28779999 A JP28779999 A JP 28779999A JP 2001108235 A JP2001108235 A JP 2001108235A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 芯式石油燃焼器の放電式点火装置において、
高電圧発生装置に乾電池を使用するものなど、放電エネ
ルギー容量が小さくなるものでも、灯芯着火部の状態が
経時変化して灯芯と放電電極との位置関係がずれても長
期間、確実な点火性能を維持させることを目的とする。 【解決手段】放電電極を構成する放電極5と受電極6を
芯燃焼部1bに押し付けて当接させるとともに、高電圧
発生装置7により発生する放電火花17を受電する受電
極6の受電端6aを長さ又は幅を有する形態にすること
により、放電電圧が低下し、着火部から石油の気化白煙
が出ても着火しない場合に、放電火花を受電端の長さ又
は幅面上を移動させて着火条件を満たす位置に放電火花
を移動させて確実に点火させる。
高電圧発生装置に乾電池を使用するものなど、放電エネ
ルギー容量が小さくなるものでも、灯芯着火部の状態が
経時変化して灯芯と放電電極との位置関係がずれても長
期間、確実な点火性能を維持させることを目的とする。 【解決手段】放電電極を構成する放電極5と受電極6を
芯燃焼部1bに押し付けて当接させるとともに、高電圧
発生装置7により発生する放電火花17を受電する受電
極6の受電端6aを長さ又は幅を有する形態にすること
により、放電電圧が低下し、着火部から石油の気化白煙
が出ても着火しない場合に、放電火花を受電端の長さ又
は幅面上を移動させて着火条件を満たす位置に放電火花
を移動させて確実に点火させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高電圧放電を発生さ
せ、そのエネルギーで灯芯に点火する芯式石油燃焼器の
放電式点火装置に関するものである。
せ、そのエネルギーで灯芯に点火する芯式石油燃焼器の
放電式点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】芯式石油燃焼器の放電式点火装置として
は、特に乾電池を点火電源とするものでは、電源の電気
容量に余裕がなく、点火の確実性に欠けるため、確実に
点火する構造の発明が公知例としてあり、放電極と対向
受電極と灯芯との関係寸法の精度を確保する点火電極固
定機構によって点火を確実にするものが特許第2850
685号(特開平6−201127号)で開示されてい
る。
は、特に乾電池を点火電源とするものでは、電源の電気
容量に余裕がなく、点火の確実性に欠けるため、確実に
点火する構造の発明が公知例としてあり、放電極と対向
受電極と灯芯との関係寸法の精度を確保する点火電極固
定機構によって点火を確実にするものが特許第2850
685号(特開平6−201127号)で開示されてい
る。
【0003】また、特開平6−241449号では、点
火を確実に行わせるために、灯芯を上昇させながら放電
火花を発生させて、灯芯上昇の過程で灯芯が着火最適ポ
イントを通過する際に点火させるものが開示されてい
る。
火を確実に行わせるために、灯芯を上昇させながら放電
火花を発生させて、灯芯上昇の過程で灯芯が着火最適ポ
イントを通過する際に点火させるものが開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
乾電池を電源とする放電式点火装置に関する。即ち放電
火花を発生させるための電源に乾電池などの電気容量の
少ない電源を使用するものでは、放電火花の熱エネルギ
ーも小さく、放電火花で灯芯の上端部に直接点火するた
めには、放電極即ち放電火花と灯芯との微妙な位置関
係、放電極及び受電極の形状や位置関係などを高精度に
確保しなければ放電しても白煙がでるだけで点火しない
ことがある。
乾電池を電源とする放電式点火装置に関する。即ち放電
火花を発生させるための電源に乾電池などの電気容量の
少ない電源を使用するものでは、放電火花の熱エネルギ
ーも小さく、放電火花で灯芯の上端部に直接点火するた
めには、放電極即ち放電火花と灯芯との微妙な位置関
係、放電極及び受電極の形状や位置関係などを高精度に
確保しなければ放電しても白煙がでるだけで点火しない
ことがある。
【0005】また、灯芯を使用する芯式石油燃焼器で
は、燃焼時間の経過と共に灯芯の高さや厚さが変化し、
放電極、受電極及び灯芯の相互間距離が保てず、更に燃
料の不純物がタールとして点火部を含む芯上端部に付着
するなどの悪条件が加わり、初期は点火できても長期に
安定した点火性能を得ることが困難であった。
は、燃焼時間の経過と共に灯芯の高さや厚さが変化し、
放電極、受電極及び灯芯の相互間距離が保てず、更に燃
料の不純物がタールとして点火部を含む芯上端部に付着
するなどの悪条件が加わり、初期は点火できても長期に
安定した点火性能を得ることが困難であった。
【0006】そのため、前記従来技術のような発明がさ
れているが、前者の発明は、両電極間及び灯芯との関係
寸法を高精度に確保することによって、点火の確実性を
確保しようとするものであり、放電極、受電極及び灯芯
の位置関係を点火最適ポイントに管理すれば、当然点火
の確実性は向上するものであるが、先に述べた通り石油
燃焼器の使用回数にともなって、灯芯の芯燃焼部にはタ
ールが付着したり、燃焼による芯燃焼部の若干の細り
や、点火操作の繰り返しによる点火電極に当接する芯燃
焼部のへたりなどによって、芯燃焼部と両電極との位置
関係は初期には高精度に保つことができても、石油燃焼
器の使用時間と共に精度確保できなくなり、特に電池電
圧が低下した場合には放電エネルギーが低下するので着
火し難くなる欠点がある。
れているが、前者の発明は、両電極間及び灯芯との関係
寸法を高精度に確保することによって、点火の確実性を
確保しようとするものであり、放電極、受電極及び灯芯
の位置関係を点火最適ポイントに管理すれば、当然点火
の確実性は向上するものであるが、先に述べた通り石油
燃焼器の使用回数にともなって、灯芯の芯燃焼部にはタ
ールが付着したり、燃焼による芯燃焼部の若干の細り
や、点火操作の繰り返しによる点火電極に当接する芯燃
焼部のへたりなどによって、芯燃焼部と両電極との位置
関係は初期には高精度に保つことができても、石油燃焼
器の使用時間と共に精度確保できなくなり、特に電池電
圧が低下した場合には放電エネルギーが低下するので着
火し難くなる欠点がある。
【0007】また、燃焼性能を確保するための精度が要
求される芯外筒上縁部に更に対向電極を切り起こして形
成したり、芯式石油燃焼器の基本性能として必要な風防
兼放熱体に、そのものに比して極めて小さい放電電極を
高精度で取り付ける部位を形成しなければならないな
ど、製作的にも難しく、加工が複雑になり、加工コスト
が高くつくなどの欠点がある。
求される芯外筒上縁部に更に対向電極を切り起こして形
成したり、芯式石油燃焼器の基本性能として必要な風防
兼放熱体に、そのものに比して極めて小さい放電電極を
高精度で取り付ける部位を形成しなければならないな
ど、製作的にも難しく、加工が複雑になり、加工コスト
が高くつくなどの欠点がある。
【0008】後者の発明は灯芯を上昇させながら放電火
花を発生させることによって、灯芯上昇の過程で灯芯が
着火最適ポイントを通過する際に点火させる方式のもの
であるが、灯芯の上昇動作の影響で放電火花も不規則に
移動する場合があり、灯芯との着火最適ポイントが変化
することとなるので、放電火花の位置を安定させるため
に、放電極及び対向する受電極ともに電極棒とするな
ど、両電極を針電極とすることによって、放電火花は両
電極の尖端のそれぞれ一点間で集中して放電させて放電
火花の位置を安定させるなどの方法が実施されている
が、放電火花の位置は安定するが、逆にそのようにする
ことによって着火最適範囲は狭くなり、また、石油燃焼
器の使用者の点火操作には個人差があり、点火操作スピ
ードが早い場合は、灯芯が放電火花との、着火最適ポイ
ントを通過する時間も短くなり、着火するまでに着火最
適ポイントを行き過ぎてしまい、着火ミスにつながる欠
点がある。また、この欠点は燃焼使用時間経過と共に芯
燃焼部の細りや、放電電極に当接する芯燃焼部のへたり
や芯内筒方向への傾きが生じると芯燃焼部と放電電極即
ち放電火花との水平方向の位置関係がずれるので、更に
着火ミスの確率が高くなる欠点がある。
花を発生させることによって、灯芯上昇の過程で灯芯が
着火最適ポイントを通過する際に点火させる方式のもの
であるが、灯芯の上昇動作の影響で放電火花も不規則に
移動する場合があり、灯芯との着火最適ポイントが変化
することとなるので、放電火花の位置を安定させるため
に、放電極及び対向する受電極ともに電極棒とするな
ど、両電極を針電極とすることによって、放電火花は両
電極の尖端のそれぞれ一点間で集中して放電させて放電
火花の位置を安定させるなどの方法が実施されている
が、放電火花の位置は安定するが、逆にそのようにする
ことによって着火最適範囲は狭くなり、また、石油燃焼
器の使用者の点火操作には個人差があり、点火操作スピ
ードが早い場合は、灯芯が放電火花との、着火最適ポイ
ントを通過する時間も短くなり、着火するまでに着火最
適ポイントを行き過ぎてしまい、着火ミスにつながる欠
点がある。また、この欠点は燃焼使用時間経過と共に芯
燃焼部の細りや、放電電極に当接する芯燃焼部のへたり
や芯内筒方向への傾きが生じると芯燃焼部と放電電極即
ち放電火花との水平方向の位置関係がずれるので、更に
着火ミスの確率が高くなる欠点がある。
【0009】以上の如く、従来技術では放電極、受電極
及び灯芯の相互位置関係を最適ポイントになるように高
精度を確保できる構造にするか、放電火花を発生させな
がら灯芯を上昇させて、最適ポイントを通過する際に点
火させるものであり、それらを実施しても上記のように
石油燃焼器の使用開始初期には目的を達しても、使用時
間経過と共に状態変化することは防ぎ切れず、永続的に
目的を達することはできなかった。これらの課題を解決
するためには、着火最適範囲を拡大するとともに、着火
確率の高い電極構造とすることが解決の道であることは
明白である。
及び灯芯の相互位置関係を最適ポイントになるように高
精度を確保できる構造にするか、放電火花を発生させな
がら灯芯を上昇させて、最適ポイントを通過する際に点
火させるものであり、それらを実施しても上記のように
石油燃焼器の使用開始初期には目的を達しても、使用時
間経過と共に状態変化することは防ぎ切れず、永続的に
目的を達することはできなかった。これらの課題を解決
するためには、着火最適範囲を拡大するとともに、着火
確率の高い電極構造とすることが解決の道であることは
明白である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、芯内筒と芯外筒の間隙から露出した灯芯と
放電電極を構成する放電極と受電極の位置関係及び受電
極の受電端の形状により、放電中に放電火花を移動させ
て、点火性能を向上させるものである。即ち、芯内筒3
と芯外筒4との間隙を上昇して点火位置まで露出した灯
芯1の芯燃焼部1bに臨ませた放電極5と、該放電極5
に対向する受電極6とを設け、両電極間に乾電池16を
電源とする高電圧発生装置15にて発生する高電圧を印
加させて生ずる放電火花を利用して、芯内筒3と芯外筒
4の間隙を上下動する灯芯1を有する芯式石油燃焼器に
点火する放電式点火装置において、放電電極を構成する
放電極5及び対向する受電極6を、点火操作により芯内
筒3と芯外筒4の間隙から露出させた灯芯1の芯燃焼部
1bに臨ませ、該放電極5と該受電極6は芯外筒上縁部
4aの外周面に固着される電極取付金具7に共に位置決
めされて、それぞれ固定及び一体とされ、かつ放電極5
は絶縁碍子5cを介して絶縁されて固定され、該放電極
5の先端の放電極尖端5aは点火位置まで露出した芯上
端1aの上の適所に位置させ、該受電極6は灯芯1の円
周方向に対して設定された幅で芯燃焼部1bを芯内筒3
方向に押し付けるように芯燃焼部1bに当接させ、該放
電極尖端5aから生ずる放電火花17を受電する該受電
極6の上端に位置する受電端6aは、点火時の芯上端1
aより低い位置にあり、長さ又は幅を有しており、かつ
放電を発する放電極尖端5aと該受電端6aとの間隔を
受電端6aが芯燃焼部1bに当接する箇所で最も狭く、
その箇所より外れるに従って放電可能間隔内で、次第に
広くなるように形成し、放電火花17の受電点が受電端
6aの芯燃焼部1bに当接する箇所から容易に移動でき
る形態にしている。
決するため、芯内筒と芯外筒の間隙から露出した灯芯と
放電電極を構成する放電極と受電極の位置関係及び受電
極の受電端の形状により、放電中に放電火花を移動させ
て、点火性能を向上させるものである。即ち、芯内筒3
と芯外筒4との間隙を上昇して点火位置まで露出した灯
芯1の芯燃焼部1bに臨ませた放電極5と、該放電極5
に対向する受電極6とを設け、両電極間に乾電池16を
電源とする高電圧発生装置15にて発生する高電圧を印
加させて生ずる放電火花を利用して、芯内筒3と芯外筒
4の間隙を上下動する灯芯1を有する芯式石油燃焼器に
点火する放電式点火装置において、放電電極を構成する
放電極5及び対向する受電極6を、点火操作により芯内
筒3と芯外筒4の間隙から露出させた灯芯1の芯燃焼部
1bに臨ませ、該放電極5と該受電極6は芯外筒上縁部
4aの外周面に固着される電極取付金具7に共に位置決
めされて、それぞれ固定及び一体とされ、かつ放電極5
は絶縁碍子5cを介して絶縁されて固定され、該放電極
5の先端の放電極尖端5aは点火位置まで露出した芯上
端1aの上の適所に位置させ、該受電極6は灯芯1の円
周方向に対して設定された幅で芯燃焼部1bを芯内筒3
方向に押し付けるように芯燃焼部1bに当接させ、該放
電極尖端5aから生ずる放電火花17を受電する該受電
極6の上端に位置する受電端6aは、点火時の芯上端1
aより低い位置にあり、長さ又は幅を有しており、かつ
放電を発する放電極尖端5aと該受電端6aとの間隔を
受電端6aが芯燃焼部1bに当接する箇所で最も狭く、
その箇所より外れるに従って放電可能間隔内で、次第に
広くなるように形成し、放電火花17の受電点が受電端
6aの芯燃焼部1bに当接する箇所から容易に移動でき
る形態にしている。
【0011】一方、放電火花による灯芯への着火のメカ
ニズムを理論的、かつ実験的に究明した結果、電池電圧
が低下して放電火花の熱エネルギーが不足する条件下で
は、灯芯1に浸透している灯油の蒸気化は行われても、
着火温度に達するまでに更に時間を要し、着火温度に達
した時点では放電火花周辺は石油の蒸気に覆い尽くされ
て、酸欠状態になっているため、石油蒸気の白煙が出る
だけで着火しないことが分かった。しかし、そのような
場合でも放電火花17を受電端6aの一点に集中して放
電させず、放電火花17が左右に、又は芯燃焼部1bか
ら離れる方向に容易に移動できる受電極形状にすると、
石油蒸気濃度と酸素濃度の混合比が着火条件を満たす領
域に放電火花17が移動し、電池電圧が低下していて
も、また芯燃焼部1bと放電極尖端5aと受電端6aの
位置関係が経時変化でずれても、確実に着火することが
分かった。
ニズムを理論的、かつ実験的に究明した結果、電池電圧
が低下して放電火花の熱エネルギーが不足する条件下で
は、灯芯1に浸透している灯油の蒸気化は行われても、
着火温度に達するまでに更に時間を要し、着火温度に達
した時点では放電火花周辺は石油の蒸気に覆い尽くされ
て、酸欠状態になっているため、石油蒸気の白煙が出る
だけで着火しないことが分かった。しかし、そのような
場合でも放電火花17を受電端6aの一点に集中して放
電させず、放電火花17が左右に、又は芯燃焼部1bか
ら離れる方向に容易に移動できる受電極形状にすると、
石油蒸気濃度と酸素濃度の混合比が着火条件を満たす領
域に放電火花17が移動し、電池電圧が低下していて
も、また芯燃焼部1bと放電極尖端5aと受電端6aの
位置関係が経時変化でずれても、確実に着火することが
分かった。
【0012】発明者はこの点に着目し、前記の従来技術
の欠点を改善し、即ち芯式石油燃焼器の基本性能である
燃焼性能を確保するための重要部品であり、一般的に加
工工数も多い芯外筒に、特許第2850685号(特開
平6−201127号)で開示されているように、寸法
精度を必要とする受電極を更に芯外筒上縁部からの切り
起こしなどにより、一体形態で形成することもなく、ま
た特開平6−241449号で開示されているように、
灯芯上昇動作中に放電火花を発生させるなど、灯芯上昇
操作と点火操作を連動させるなどの複雑な構造にするこ
となく、電池電圧が低下した場合であっても、放電火花
が容易に移動できる電極構造にすることにより、確実
に、しかも長期間安定した点火性能が得られるものであ
る。
の欠点を改善し、即ち芯式石油燃焼器の基本性能である
燃焼性能を確保するための重要部品であり、一般的に加
工工数も多い芯外筒に、特許第2850685号(特開
平6−201127号)で開示されているように、寸法
精度を必要とする受電極を更に芯外筒上縁部からの切り
起こしなどにより、一体形態で形成することもなく、ま
た特開平6−241449号で開示されているように、
灯芯上昇動作中に放電火花を発生させるなど、灯芯上昇
操作と点火操作を連動させるなどの複雑な構造にするこ
となく、電池電圧が低下した場合であっても、放電火花
が容易に移動できる電極構造にすることにより、確実
に、しかも長期間安定した点火性能が得られるものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は請求項1に記載の形態で
実施でき、石油を燃料とし、灯芯を上下させて燃焼、消
火をさせる芯式石油燃焼器において、高電圧発生装置1
5と点火のための放電火花17を放電する放電極5と放
電火花17を受電する受電極6とを芯燃焼部1bに対向
さぜて配置し、導電性の電極棒で形成される放電極5の
先端の放電極尖端5aは、点火時の芯上端1aの上の適
所に位置させ、放電点を形成する。受電極6はその側端
部が点火操作により上昇して露出する芯燃焼部1bを、
受電極6の側端部の灯芯1の上昇方向に対する傾きによ
り設定される幅寸法間を芯内筒3方向に押し付けて芯燃
焼部1bに当接させ、放電極尖端5aから発生する放電
火花17を受電し、金属板で形成される受電極6の上端
に位置する受電端6aは点火時の芯上端1aより低い位
置に有り、長さ又は幅を有しており、その一端は芯燃焼
部1bを芯内筒方向に押し付けるように芯燃焼部1bに
当接しており、受電端6aの芯燃焼部1bに当接する箇
所6bが放電極尖端5aの概ね真下で、放電極尖端5a
との間隔が最も狭く、受電端6aの芯燃焼部1bから離
れる箇所6cに行くに従って放電極尖端5aとの間隔が
放電可能間隔内で徐々に広くなるように形成されてい
る。以上の構成で点火操作により灯芯1を点火位置まで
上昇させて、芯内筒3と芯外筒4の間隙から露出した状
態において、高電圧発生装置15に接続された点火スイ
ッチ14を「入」にすることにより、放電極尖端5aか
ら受電極6の受電端6aに向けて芯燃焼部1bに接する
ように放電火花17が発生し、放電火花17のエネルギ
ーで芯燃焼部1bまで毛細管現象を利用して吸い上がっ
てきた石油を気化させるとともに発火温度に達して芯燃
焼部1bに着火する。
実施でき、石油を燃料とし、灯芯を上下させて燃焼、消
火をさせる芯式石油燃焼器において、高電圧発生装置1
5と点火のための放電火花17を放電する放電極5と放
電火花17を受電する受電極6とを芯燃焼部1bに対向
さぜて配置し、導電性の電極棒で形成される放電極5の
先端の放電極尖端5aは、点火時の芯上端1aの上の適
所に位置させ、放電点を形成する。受電極6はその側端
部が点火操作により上昇して露出する芯燃焼部1bを、
受電極6の側端部の灯芯1の上昇方向に対する傾きによ
り設定される幅寸法間を芯内筒3方向に押し付けて芯燃
焼部1bに当接させ、放電極尖端5aから発生する放電
火花17を受電し、金属板で形成される受電極6の上端
に位置する受電端6aは点火時の芯上端1aより低い位
置に有り、長さ又は幅を有しており、その一端は芯燃焼
部1bを芯内筒方向に押し付けるように芯燃焼部1bに
当接しており、受電端6aの芯燃焼部1bに当接する箇
所6bが放電極尖端5aの概ね真下で、放電極尖端5a
との間隔が最も狭く、受電端6aの芯燃焼部1bから離
れる箇所6cに行くに従って放電極尖端5aとの間隔が
放電可能間隔内で徐々に広くなるように形成されてい
る。以上の構成で点火操作により灯芯1を点火位置まで
上昇させて、芯内筒3と芯外筒4の間隙から露出した状
態において、高電圧発生装置15に接続された点火スイ
ッチ14を「入」にすることにより、放電極尖端5aか
ら受電極6の受電端6aに向けて芯燃焼部1bに接する
ように放電火花17が発生し、放電火花17のエネルギ
ーで芯燃焼部1bまで毛細管現象を利用して吸い上がっ
てきた石油を気化させるとともに発火温度に達して芯燃
焼部1bに着火する。
【0014】いま、高電圧発生装置15の電源となる乾
電池16の消耗により、電圧が低下した場合を考える
と、放電火花17のエネルギーも低下するので、芯燃焼
部1bにおける石油の気化は行われても着火するまでの
温度に至らず、放電開始当初の放電火花17の位置のま
までは石油蒸気の白煙が充満しすぎて酸欠の雰囲気とな
り着火が確実に行われないが、本発明の請求項1に記載
の形態、即ち放電火花17が受電端6a上を容易に移動
できるような放電極尖端5aと受電端6aとの位置関係
にあり、かつ放電火花17が移動できる長さ又は幅を有
する受電端6aであるため、放電火花17は放電開始当
初は受電端6aの芯燃焼部1bに当接する箇所6bが放
電ギャップが最も狭いので、その箇所に放電されるが、
気化した石油蒸気が充満して酸欠雰囲気になると放電火
花17は受電端6a上をその雰囲気の外周域方向、即ち
芯燃焼部1bから離れる箇所6cの方向に移動して放電
するようになり、移動した箇所では石油蒸気と空気中の
酸素との混合比が着火条件を満たすとともに、混合ガス
の熱容量も小さいので、確実に発火温度に達して着火で
き、安価で長期間確実な点火性能を確保できる放電式点
火装置を提供することができる。
電池16の消耗により、電圧が低下した場合を考える
と、放電火花17のエネルギーも低下するので、芯燃焼
部1bにおける石油の気化は行われても着火するまでの
温度に至らず、放電開始当初の放電火花17の位置のま
までは石油蒸気の白煙が充満しすぎて酸欠の雰囲気とな
り着火が確実に行われないが、本発明の請求項1に記載
の形態、即ち放電火花17が受電端6a上を容易に移動
できるような放電極尖端5aと受電端6aとの位置関係
にあり、かつ放電火花17が移動できる長さ又は幅を有
する受電端6aであるため、放電火花17は放電開始当
初は受電端6aの芯燃焼部1bに当接する箇所6bが放
電ギャップが最も狭いので、その箇所に放電されるが、
気化した石油蒸気が充満して酸欠雰囲気になると放電火
花17は受電端6a上をその雰囲気の外周域方向、即ち
芯燃焼部1bから離れる箇所6cの方向に移動して放電
するようになり、移動した箇所では石油蒸気と空気中の
酸素との混合比が着火条件を満たすとともに、混合ガス
の熱容量も小さいので、確実に発火温度に達して着火で
き、安価で長期間確実な点火性能を確保できる放電式点
火装置を提供することができる。
【0015】上記の実施の形態では受電端6aは芯燃焼
部1bの外周面に対して直交して当接するように構成さ
れているが、図8に示すように受電端が芯燃焼部1bの
外周に沿って、灯芯の外周に平行になる形態で芯燃焼部
1bに当接させて構成しても同様の効果が得られるし、
両方の中間的な受電端位置として芯燃焼部1bの外周面
に適当な角度を持って当接させても良い。
部1bの外周面に対して直交して当接するように構成さ
れているが、図8に示すように受電端が芯燃焼部1bの
外周に沿って、灯芯の外周に平行になる形態で芯燃焼部
1bに当接させて構成しても同様の効果が得られるし、
両方の中間的な受電端位置として芯燃焼部1bの外周面
に適当な角度を持って当接させても良い。
【0016】また、高電圧発生装置の電源スイッチは単
独の点火スイッチで構成しているが、灯芯上昇操作部と
連動させて、灯芯が点火時の位置まで上昇すると同時に
高電圧発生装置の電源スイッチが入る構成にしても良
い。
独の点火スイッチで構成しているが、灯芯上昇操作部と
連動させて、灯芯が点火時の位置まで上昇すると同時に
高電圧発生装置の電源スイッチが入る構成にしても良
い。
【0017】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照して
説明する。
説明する。
【0018】図1は本発明の実施例を示す芯式石油燃焼
器の放電式点火装置の構成図、図2は本発明の実施例の
点火装置を装着した芯式石油燃焼器の要部断面図、図3
は図1のA−A線断面の要部平面図、図4は放電開始直
後の放電火花と放電極尖端、受電端及び芯燃焼部との関
係を示す図3のB−B線断面の要部正面図、図5は電池
電圧が低下して放電エネルギーが低下し、放電火花が移
動したときの放電火花と放電極尖端、受電端及び芯燃焼
部との関係を示す図3のB−B線断面の要部正面図、図
6は受電極の傾きと放電極尖端との関係を示す図3のC
−C線断面の要部側面図。図7は対震自動消火装置を組
み込んだ芯の昇降装置と点火スイッチの要部正面図であ
る。
器の放電式点火装置の構成図、図2は本発明の実施例の
点火装置を装着した芯式石油燃焼器の要部断面図、図3
は図1のA−A線断面の要部平面図、図4は放電開始直
後の放電火花と放電極尖端、受電端及び芯燃焼部との関
係を示す図3のB−B線断面の要部正面図、図5は電池
電圧が低下して放電エネルギーが低下し、放電火花が移
動したときの放電火花と放電極尖端、受電端及び芯燃焼
部との関係を示す図3のB−B線断面の要部正面図、図
6は受電極の傾きと放電極尖端との関係を示す図3のC
−C線断面の要部側面図。図7は対震自動消火装置を組
み込んだ芯の昇降装置と点火スイッチの要部正面図であ
る。
【0019】図1、図2、図7において13は油受タン
ク、1は油受タンクに貯溜される石油を燃焼部まで吸い
上げて石油を気化し易くするための灯芯であり、1aが
芯上端、1bが芯燃焼部、5は放電極で5aが放電極尖
端、6は受電極で6aが受電端、18は石油燃焼器に点
火するために石油が浸透した灯芯を点火位置まで上昇さ
せる操作レバーである。
ク、1は油受タンクに貯溜される石油を燃焼部まで吸い
上げて石油を気化し易くするための灯芯であり、1aが
芯上端、1bが芯燃焼部、5は放電極で5aが放電極尖
端、6は受電極で6aが受電端、18は石油燃焼器に点
火するために石油が浸透した灯芯を点火位置まで上昇さ
せる操作レバーである。
【0020】芯式石油燃焼器の油受タンク13に石油が
貯溜され、灯芯1の下端が貯溜されている石油に浸漬し
て、耐熱性のガラス繊維などからなる灯芯1の芯上端1
aまで毛細管現象を利用して石油が吸い上げられる。操
作レバー18を操作すると、係合された芯上下軸11及
び芯上下軸11に結合される芯上下金具12が回動する
ことにより、芯調節器2に結合される灯芯1が芯内筒3
と芯外筒4との間隙を上昇、降下し、燃焼、消火の機能
をする。灯芯1の上部に毛羽状の芯燃焼部1bが形成さ
れており、点火、燃焼時には芯内筒3と芯外筒4との間
隙から露出した状態になる。芯式石油燃焼器の燃焼を開
始するために操作レバー18を押し下げると灯芯1が上
昇して芯燃焼部1bが芯内筒3と芯外筒4との間隙から
露出し、点火できる状態となる。
貯溜され、灯芯1の下端が貯溜されている石油に浸漬し
て、耐熱性のガラス繊維などからなる灯芯1の芯上端1
aまで毛細管現象を利用して石油が吸い上げられる。操
作レバー18を操作すると、係合された芯上下軸11及
び芯上下軸11に結合される芯上下金具12が回動する
ことにより、芯調節器2に結合される灯芯1が芯内筒3
と芯外筒4との間隙を上昇、降下し、燃焼、消火の機能
をする。灯芯1の上部に毛羽状の芯燃焼部1bが形成さ
れており、点火、燃焼時には芯内筒3と芯外筒4との間
隙から露出した状態になる。芯式石油燃焼器の燃焼を開
始するために操作レバー18を押し下げると灯芯1が上
昇して芯燃焼部1bが芯内筒3と芯外筒4との間隙から
露出し、点火できる状態となる。
【0021】一方、電極取付金具7が芯外筒4の芯外筒
上縁部4aの外周面に固着されており、該電極取付金具
7に金属の放電棒で構成される放電極5が絶縁碍子を介
して載置され、固定されており、放電極5は芯外筒上縁
部4aの挿通孔を挿通して芯燃焼部1bに当接する位置
から上方へ向けて折曲げられ、点火位置まで露出した芯
上端1aより上まで立ち上げ、芯上端1aと概ね平行と
なる水平部を形成し、放電極先端部5bとする。その先
端となる放電極尖端5aは芯上端1aの真上の適所に位
置させ、放電火花発生点となる。
上縁部4aの外周面に固着されており、該電極取付金具
7に金属の放電棒で構成される放電極5が絶縁碍子を介
して載置され、固定されており、放電極5は芯外筒上縁
部4aの挿通孔を挿通して芯燃焼部1bに当接する位置
から上方へ向けて折曲げられ、点火位置まで露出した芯
上端1aより上まで立ち上げ、芯上端1aと概ね平行と
なる水平部を形成し、放電極先端部5bとする。その先
端となる放電極尖端5aは芯上端1aの真上の適所に位
置させ、放電火花発生点となる。
【0022】放電極尖端5aに対向して、該放電極尖端
5aの概ね真下で、露出した灯芯1の芯上端1aより低
い位置で、芯燃焼部1bに外方から直交する形態で、芯
燃焼部1bを外方から芯内筒3方向に押しつけるように
芯燃焼部1bに当接させて受電極6が設けられており、
該受電極6は電極取付金具7の一部分として一体で形成
され、芯外筒上縁部4aの挿通孔を通して芯燃焼部1b
に当接する位置に配置されている。受電極6の芯側の側
端部の切断面が点火位置まで露出した灯芯1の芯燃焼部
1bの外側面を灯芯1の円周方向に対して設定された幅
寸法間について芯燃焼部1bを芯内筒3方向に押しつけ
るように、受電極6の芯側の側端部の切断面は灯芯1の
上昇方向に対して傾けて形成されている。その傾きの方
向は受電極6の下部が放電極5の立ち上がり部に近づく
方向になっている。放電極尖端5aに対向する該受電極
6の上端の切断面を受電端6aとし、該受電端6aは芯
燃焼部1bに当接する箇所6bから芯燃焼部1bから離
れる箇所6c側に放電火花17の受電点が容易に移動で
きるように、長さ又は幅を有しており、長さ又は幅を有
する受電端6aと放電極尖端5aとの間隔は受電端6a
が芯燃焼部1bに当接する箇所6bで最も狭く、芯燃焼
部1bから離れる箇所6cに行くに従って放電可能間隔
内で徐々に広くなるように形成されている。
5aの概ね真下で、露出した灯芯1の芯上端1aより低
い位置で、芯燃焼部1bに外方から直交する形態で、芯
燃焼部1bを外方から芯内筒3方向に押しつけるように
芯燃焼部1bに当接させて受電極6が設けられており、
該受電極6は電極取付金具7の一部分として一体で形成
され、芯外筒上縁部4aの挿通孔を通して芯燃焼部1b
に当接する位置に配置されている。受電極6の芯側の側
端部の切断面が点火位置まで露出した灯芯1の芯燃焼部
1bの外側面を灯芯1の円周方向に対して設定された幅
寸法間について芯燃焼部1bを芯内筒3方向に押しつけ
るように、受電極6の芯側の側端部の切断面は灯芯1の
上昇方向に対して傾けて形成されている。その傾きの方
向は受電極6の下部が放電極5の立ち上がり部に近づく
方向になっている。放電極尖端5aに対向する該受電極
6の上端の切断面を受電端6aとし、該受電端6aは芯
燃焼部1bに当接する箇所6bから芯燃焼部1bから離
れる箇所6c側に放電火花17の受電点が容易に移動で
きるように、長さ又は幅を有しており、長さ又は幅を有
する受電端6aと放電極尖端5aとの間隔は受電端6a
が芯燃焼部1bに当接する箇所6bで最も狭く、芯燃焼
部1bから離れる箇所6cに行くに従って放電可能間隔
内で徐々に広くなるように形成されている。
【0023】前記の如く、放電極5及び受電極6は共に
電極固定金具7に位置決めされて、それぞれ固定及び一
体となっているので放電極尖端5aと受電端6aとの位
置関係は誤差を最小限に抑えることができ、受電極6は
芯燃焼部1bを芯内筒方向に押し付けるように配置され
ているので、受電極6の上端に位置する受電端6aと芯
燃焼部1bとの位置関係も一定となる。また芯外筒上縁
部4aの電極挿通孔は電極固定金具7と一体の受電極6
及び放電極5を電極挿通孔に挿通させ易いように両電極
に対して余裕を持った大きさとし、組立作業性、生産性
を高めている。
電極固定金具7に位置決めされて、それぞれ固定及び一
体となっているので放電極尖端5aと受電端6aとの位
置関係は誤差を最小限に抑えることができ、受電極6は
芯燃焼部1bを芯内筒方向に押し付けるように配置され
ているので、受電極6の上端に位置する受電端6aと芯
燃焼部1bとの位置関係も一定となる。また芯外筒上縁
部4aの電極挿通孔は電極固定金具7と一体の受電極6
及び放電極5を電極挿通孔に挿通させ易いように両電極
に対して余裕を持った大きさとし、組立作業性、生産性
を高めている。
【0024】放電極5の、放電極尖端5aの反対側には
乾電池16を電源とする高電圧発生装置15の高電圧出
力コードが接続され、受電極6は芯外筒4、油受タンク
13を通じて高電圧発生装置15の接地端子に接続され
ている。
乾電池16を電源とする高電圧発生装置15の高電圧出
力コードが接続され、受電極6は芯外筒4、油受タンク
13を通じて高電圧発生装置15の接地端子に接続され
ている。
【0025】いま、石油が油受タンクに供給されて灯芯
1の芯上端1aまで石油が浸透した状態で、芯式石油燃
焼器の操作レバー18を操作して灯芯1を上げると、灯
芯1の芯燃焼部1bの点火部は放電極5の立ち上がり部
と芯燃焼部1bに対向する受電極6の側端部の切断面と
に芯内筒方向に押し付けられながら上昇し、芯燃焼部1
bの毛羽1cを整え、放電極尖端5a及び受電極6の受
電端6aとの位置関係を一定に保って停止する。次に点
火スイッチ14を押して「入」状態にすると高電圧発生
装置15に電池電力が供給され、放電極5と受電極6の
間に高電圧が印加される。これによって放電極5の放電
極尖端5aと受電極6の受電端6aの芯燃焼部1bに当
接する箇所6bとの間隙が他の箇所より狭い放電ギャッ
プとなるため、その間で放電火花17が発生し、放電火
花17の熱エネルギーで芯燃焼部1bの毛羽1cに浸透
している石油を加熱して気化させ、発火点に達して着火
する。ところが、電池電圧が低下したり、芯燃焼部1b
にタールなどの燃焼堆積物が付着してくると、放電火花
17による石油の気化は行われても、発火温度に達する
までに時間を要し、放電火花17周辺は石油の蒸気が充
満し過ぎて、酸欠環境となり、放電火花17が一点に集
中して移動しない場合は着火できず石油蒸気の白煙だけ
が出る状態となる。しかし、本発明では受電極6の受電
端6aは放電火花17の受電点が移動できるように長さ
又は幅を持った受電端形状に形成されており、受電端6
aと放電極尖端5aとの放電ギャップも、受電端6aが
芯燃焼部1bに当接する箇所6bが最も狭く、受電端6
aの長さ又は幅上を芯燃焼部1bから離れる箇所6cに
行くに従って徐々に広くなるように設定されているの
で、放電立上り時は芯燃焼部1bに当接する箇所6bに
向かって放電火花17が発生するが、電池電圧が低下し
て、放電火花17周辺が石油蒸気で充満して着火できな
い環境になった場合は、放電火花17自身が高濃度の石
油蒸気充満領域を避けて放電し易い石油蒸気充満域の外
周域へと移動して放電され、移動した領域では石油蒸気
濃度と酸素濃度が発火可能な混合比となっており、ま
た、石油蒸気充満領域よりも石油蒸気の熱容量も少なく
なるので加熱も行われ易くなるため、確実に発火温度に
達し、芯燃焼部1bに着火され、芯燃焼部1bの全周に
わたる移り火により、燃焼が開始される。
1の芯上端1aまで石油が浸透した状態で、芯式石油燃
焼器の操作レバー18を操作して灯芯1を上げると、灯
芯1の芯燃焼部1bの点火部は放電極5の立ち上がり部
と芯燃焼部1bに対向する受電極6の側端部の切断面と
に芯内筒方向に押し付けられながら上昇し、芯燃焼部1
bの毛羽1cを整え、放電極尖端5a及び受電極6の受
電端6aとの位置関係を一定に保って停止する。次に点
火スイッチ14を押して「入」状態にすると高電圧発生
装置15に電池電力が供給され、放電極5と受電極6の
間に高電圧が印加される。これによって放電極5の放電
極尖端5aと受電極6の受電端6aの芯燃焼部1bに当
接する箇所6bとの間隙が他の箇所より狭い放電ギャッ
プとなるため、その間で放電火花17が発生し、放電火
花17の熱エネルギーで芯燃焼部1bの毛羽1cに浸透
している石油を加熱して気化させ、発火点に達して着火
する。ところが、電池電圧が低下したり、芯燃焼部1b
にタールなどの燃焼堆積物が付着してくると、放電火花
17による石油の気化は行われても、発火温度に達する
までに時間を要し、放電火花17周辺は石油の蒸気が充
満し過ぎて、酸欠環境となり、放電火花17が一点に集
中して移動しない場合は着火できず石油蒸気の白煙だけ
が出る状態となる。しかし、本発明では受電極6の受電
端6aは放電火花17の受電点が移動できるように長さ
又は幅を持った受電端形状に形成されており、受電端6
aと放電極尖端5aとの放電ギャップも、受電端6aが
芯燃焼部1bに当接する箇所6bが最も狭く、受電端6
aの長さ又は幅上を芯燃焼部1bから離れる箇所6cに
行くに従って徐々に広くなるように設定されているの
で、放電立上り時は芯燃焼部1bに当接する箇所6bに
向かって放電火花17が発生するが、電池電圧が低下し
て、放電火花17周辺が石油蒸気で充満して着火できな
い環境になった場合は、放電火花17自身が高濃度の石
油蒸気充満領域を避けて放電し易い石油蒸気充満域の外
周域へと移動して放電され、移動した領域では石油蒸気
濃度と酸素濃度が発火可能な混合比となっており、ま
た、石油蒸気充満領域よりも石油蒸気の熱容量も少なく
なるので加熱も行われ易くなるため、確実に発火温度に
達し、芯燃焼部1bに着火され、芯燃焼部1bの全周に
わたる移り火により、燃焼が開始される。
【0026】前記の実施例では、放電火花が容易に移動
できる長さを有する受電端6aは芯燃焼部1bに対して
直交するように配置されているが、図8に示すように芯
燃焼部1bに受電極の金属板の面が接するように形成
し、その金属板の上端切断面を受電端6aとして芯燃焼
部1bの外周面に概ね平行になるように形成しても、ま
た、前記形状との中間的な適当な位置に受電端を配設し
ても同様に放電火花の受電点は放電端上を移動して確実
に芯燃焼部1bに着火する。
できる長さを有する受電端6aは芯燃焼部1bに対して
直交するように配置されているが、図8に示すように芯
燃焼部1bに受電極の金属板の面が接するように形成
し、その金属板の上端切断面を受電端6aとして芯燃焼
部1bの外周面に概ね平行になるように形成しても、ま
た、前記形状との中間的な適当な位置に受電端を配設し
ても同様に放電火花の受電点は放電端上を移動して確実
に芯燃焼部1bに着火する。
【0027】また、高電圧発生装置の電源スイッチは石
油燃焼器の点火安全性に配慮して灯芯上昇操作部と分離
させて別操作となるように、単独の点火スイッチで構成
しているが、灯芯上昇操作部と連動させて、灯芯が点火
時の位置まで上昇すると同時に高電圧発生装置の電源ス
イッチが入るような構成にすれば、灯芯の上昇と点火ス
イッチの「入」操作を単一の操作で行うことができる。
油燃焼器の点火安全性に配慮して灯芯上昇操作部と分離
させて別操作となるように、単独の点火スイッチで構成
しているが、灯芯上昇操作部と連動させて、灯芯が点火
時の位置まで上昇すると同時に高電圧発生装置の電源ス
イッチが入るような構成にすれば、灯芯の上昇と点火ス
イッチの「入」操作を単一の操作で行うことができる。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、芯式石油
燃焼器の放電式点火装置の放電極5の放電極尖端5aか
ら受電極6の受電端6aに放電される放電火花の受電点
が放電条件の良い箇所に容易に移動できるような形態の
受電端6aであるため、点火用電源の乾電池16の出力
電圧が低下した場合でも、放電火花17が着火条件を満
たす箇所に移動し、確実に着火し、また石油燃焼器の使
用時間経過とともに芯燃焼部1bにタールが堆積した
り、芯燃焼部1bの厚さ、位置、傾きの経時変化により
放電極尖端5a、受電端6aと芯燃焼部1bの着火箇所
との位置関係にズレが生じた場合でも、放電火花17が
着火条件を満たす箇所に移動して確実に着火し、複雑な
加工、構造や、高度の精度管理をする必要もなく、製造
し易く、生産性の高い、安価で点火性能を長期にわたっ
て良好に維持できる石油燃焼器を提供できる効果があ
る。
燃焼器の放電式点火装置の放電極5の放電極尖端5aか
ら受電極6の受電端6aに放電される放電火花の受電点
が放電条件の良い箇所に容易に移動できるような形態の
受電端6aであるため、点火用電源の乾電池16の出力
電圧が低下した場合でも、放電火花17が着火条件を満
たす箇所に移動し、確実に着火し、また石油燃焼器の使
用時間経過とともに芯燃焼部1bにタールが堆積した
り、芯燃焼部1bの厚さ、位置、傾きの経時変化により
放電極尖端5a、受電端6aと芯燃焼部1bの着火箇所
との位置関係にズレが生じた場合でも、放電火花17が
着火条件を満たす箇所に移動して確実に着火し、複雑な
加工、構造や、高度の精度管理をする必要もなく、製造
し易く、生産性の高い、安価で点火性能を長期にわたっ
て良好に維持できる石油燃焼器を提供できる効果があ
る。
【0029】また、受電極6は点火操作によって上昇し
てくる芯燃焼部1bを適当な幅でもって芯内筒3方向に
押し付けるので、芯燃焼部1bの点火部は芯燃焼部1b
の毛羽1cを整え、長期的に芯燃焼部1bと両放電電極
との位置関係を一定に保つ効果がある。
てくる芯燃焼部1bを適当な幅でもって芯内筒3方向に
押し付けるので、芯燃焼部1bの点火部は芯燃焼部1b
の毛羽1cを整え、長期的に芯燃焼部1bと両放電電極
との位置関係を一定に保つ効果がある。
【0030】また、放電極固定金具7から一体構造で受
電極6を形成するので、放電極尖端5aと受電端6aの
位置関係を容易に高精度で確保できる効果がある。
電極6を形成するので、放電極尖端5aと受電端6aの
位置関係を容易に高精度で確保できる効果がある。
【0031】以上の如く、本発明の効果は、従来技術の
優位性よりも更に点火性能の信頼性が向上できる点にあ
り、従来技術の放電式点火装置では、点火性能は石油燃
焼器の使用開始初期には良好であっても使用経時変化で
点火の信頼性が低下し、着火ミスとなり、消費者からの
苦情になるために、従来技術として前記した発明では少
しでも点火性能の低下を抑制する方策が開示されている
が、まだ充分ではない。点火装置として高電圧放電を利
用するという技術は以前から考えられているにも関わら
ず、商品化が遅れている理由はこの点にあり、本発明で
従来の欠点を払拭し、芯式石油燃焼器の点火装置として
着火ミスのない、信頼性の高い、長寿命の点火装置を提
供できる効果がある。
優位性よりも更に点火性能の信頼性が向上できる点にあ
り、従来技術の放電式点火装置では、点火性能は石油燃
焼器の使用開始初期には良好であっても使用経時変化で
点火の信頼性が低下し、着火ミスとなり、消費者からの
苦情になるために、従来技術として前記した発明では少
しでも点火性能の低下を抑制する方策が開示されている
が、まだ充分ではない。点火装置として高電圧放電を利
用するという技術は以前から考えられているにも関わら
ず、商品化が遅れている理由はこの点にあり、本発明で
従来の欠点を払拭し、芯式石油燃焼器の点火装置として
着火ミスのない、信頼性の高い、長寿命の点火装置を提
供できる効果がある。
【図1】 本発明の実施例の構成を示す正面図。
【図2】 本発明の実施例の点火装置を装着した芯式石
油燃焼器の要部断面図。
油燃焼器の要部断面図。
【図3】 図1のA−A線断面の要部平面図。
【図4】 放電開始直後の放電火花を示す図3のB−B
線断面の要部正面図。
線断面の要部正面図。
【図5】 本発明の移動した放電火花を示す図3のB−
B線断面の要部正面図。
B線断面の要部正面図。
【図6】 受電極の傾きと放電極尖端との関係を示す図
3のC−C線断面の要部側面図
3のC−C線断面の要部側面図
【図7】 芯の昇降装置と点火スイッチの要部正面図。
【図8】 本発明の第2の実施例の放電電極部の要部斜
視図。
視図。
1 灯芯 1a 芯上端 1b 芯燃焼部 1c 毛羽 2 芯調節器 3 芯内筒 4 芯外筒 4a 芯外筒上縁部 5 放電極 5a 放電極尖端 5b 放電極先端部 5c 絶縁碍子 6 受電極 6a 受電端 6b 受電端6aの芯燃焼部1bに当接する箇所 6c 芯燃焼部1bから離れる箇所 7 電極取付金具 8 燃焼筒 9 内炎筒 10 外炎筒 11 芯上下軸 12 芯上下金具 13 油受タンク 14 点火スイッチ 15 高電圧発生装置 16 乾電池 17 放電火花 18 操作レバー 19 係止板 19a 係止部 20 芯降下バネ 21 連動板 22 感震振子
Claims (1)
- 【請求項1】 放電電極間に乾電池を電源とする高電圧
発生装置にて発生する高電圧を印加させて生ずる放電火
花を利用して、芯内筒と芯外筒の間隙を上下動する灯芯
を有する芯式石油燃焼器に点火する放電式点火装置にお
いて、放電電極を構成する放電極及び対向する受電極
を、点火操作により芯内筒と芯外筒の間隙から露出させ
た灯芯の芯燃焼部に臨ませ、該放電極と該受電極は芯外
筒上縁部の外周面に固着される電極取付金具に共に位置
決めされて、それぞれ固定及び一体とされ、かつ放電極
は絶縁碍子を介して絶縁されて固定され、該放電極の先
端の放電極尖端は点火位置まで露出した芯上端の上の適
所に位置させ、該受電極は灯芯の円周方向に対して設定
された幅で芯燃焼部を芯内筒方向に押し付けるように芯
燃焼部に当接させ、該放電極尖端から発生する放電火花
を受電する該受電極の上端に位置する受電端は、点火時
の芯上端より低い位置にあり、長さ又は幅を有してお
り、かつ放電を発する放電極尖端と該受電端との間隔を
受電端が芯燃焼部に当接する箇所で最も狭く、その箇所
より外れるに従って放電可能間隔内で、次第に広くなる
ように形成し、放電火花の受電点が受電端の芯燃焼部に
当接する箇所から容易に移動できる形態にしたことを特
徴とする芯式石油燃焼器の放電式点火装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28779999A JP2001108235A (ja) | 1999-10-08 | 1999-10-08 | 芯式石油燃焼器の放電式点火装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28779999A JP2001108235A (ja) | 1999-10-08 | 1999-10-08 | 芯式石油燃焼器の放電式点火装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001108235A true JP2001108235A (ja) | 2001-04-20 |
Family
ID=17721910
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28779999A Pending JP2001108235A (ja) | 1999-10-08 | 1999-10-08 | 芯式石油燃焼器の放電式点火装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001108235A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103335331A (zh) * | 2013-07-22 | 2013-10-02 | 陈寅明 | 一种连铸割枪的点火枪 |
JP2015040648A (ja) * | 2013-08-21 | 2015-03-02 | 株式会社トヨトミ | 石油燃焼器の放電式点火装置 |
CN111023146A (zh) * | 2019-12-17 | 2020-04-17 | 华帝股份有限公司 | 一种手持式采火棒 |
CN117908087A (zh) * | 2024-01-19 | 2024-04-19 | 山东省煤田地质局物探测量队 | 电火花震源横波激发的放电极结构及激发装置 |
-
1999
- 1999-10-08 JP JP28779999A patent/JP2001108235A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103335331A (zh) * | 2013-07-22 | 2013-10-02 | 陈寅明 | 一种连铸割枪的点火枪 |
JP2015040648A (ja) * | 2013-08-21 | 2015-03-02 | 株式会社トヨトミ | 石油燃焼器の放電式点火装置 |
CN111023146A (zh) * | 2019-12-17 | 2020-04-17 | 华帝股份有限公司 | 一种手持式采火棒 |
CN117908087A (zh) * | 2024-01-19 | 2024-04-19 | 山东省煤田地质局物探测量队 | 电火花震源横波激发的放电极结构及激发装置 |
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