JP2001107884A - 自吸式遠心ポンプ - Google Patents

自吸式遠心ポンプ

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JP2001107884A
JP2001107884A JP28478599A JP28478599A JP2001107884A JP 2001107884 A JP2001107884 A JP 2001107884A JP 28478599 A JP28478599 A JP 28478599A JP 28478599 A JP28478599 A JP 28478599A JP 2001107884 A JP2001107884 A JP 2001107884A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数の増加を招くことなく、ポンプ運転
停止時に袋部室内に水が滞留するのを防止できる構造の
自吸式遠心ポンプの提供。 【解決手段】 自吸式遠心ポンプにおいては、仕切板1
4は上部で吐出室31と袋部室33とを連通する空気抜
き口(第5の流通口)14eを有している。またインペ
ラケーシング13は上側隔壁22aの下部に袋部室33
とインペラ室20とを連通する第1の切欠き33aを有
している。揚水運転時には吐出室31の水が空気抜き口
14eを介して袋室部33内を満水化するが、ポンプ運
転を停止すると、吐出接手25から吐出室31、空気抜
き口14eを介して空気が袋部室33に自然と連通する
ため、袋部室33内に溜まった水は第1の切欠き33a
を介してインペラ室20へ呼び水として戻るので、袋部
室33の水の滞留を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給湯器の中に組み
込まれて風呂の追い焚き用の循環ポンプ等に使用される
自吸式遠心ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、小型の自吸式遠心ポンプとし
ては、図6に示す如く、モータハウジング10の駆動マ
グネット円盤11側の継ぎ合わせ端面に隔壁板12を挟
んでインペラケーシング13を重ね合わせ、更にそのイ
ンペラケーシング13の継ぎ合わせ端面に金属製仕切り
板14及びガスケット板9を挟んでエンドケーシング1
5を重ね合わせて取付ボルト(図示せず)等で相互連結
した積層型構造となっている。隔壁板12に植立した固
定軸16には従動マグネット円盤17を内蔵した遠心型
インペラ(羽根車)18が回動自在に嵌め込まれてお
り、駆動マグネット円盤11と従動マグネット円盤17
とが隔壁板12を間においてマグネットカップリングを
構成しており、モータ駆動によるモータシャフト19の
回転によって隔壁板12を隔てて遠心型インペラ18が
回転被動する。
【0003】インペラケーシング13は、図7(A)に
示す如く、下部に円弧部を持つ略矩形枠型であり、複数
の渦巻き羽根18a及び前面シュラウド18bを持つ遠
心型インペラ18を収容した円盤状空洞部のインペラ室
20と、インペラ室20からその周囲壁21の上方接線
方向に延び、インペラ18による遠心流をインペラ室2
0から斜め上方へ導出する斜向案内流路22と、その斜
向案内流路22の放口22bから勢い良く放射される気
水混合流を上部反跳障壁21aに激突させて水を下方へ
跳ね返し、空気と水を分離する気水分離室23を有して
いる。
【0004】エンドケーシング15もインペラケーシン
グ13の外形輪郭に合致するように下部に円弧部を持つ
略矩形枠型であり、上部左右に突設した吸入接手24及
び吐出接手25と、インペラ18のボス部を押さえて抜
け止めする筒状のボス押さえ26と、吸入接手24から
の吸い込み流体(水又は空気)を吸入するための吸入室
27と、筒状のボス押さえ26及びその周りの開環状隔
壁28で区画され、吸入室27の下部から吸い込み流体
を仕切り板14の丸形流通口(第1の流通口)14aを
介してインペラ室20に収まる遠心型インペラ18の中
央部(羽根輻輳部)へ案内するための環状導入部29
と、呼び水を貯留し、仕切り板14の呼び水流通口(第
4の流通口)14bを介してインペラ室20へ呼び水を
供給するための水溜空間30を持ち、インペラケーシン
グ13の気水分離室23で分離された空気や揚水時の吐
出水を仕切り板14の上部流通口(第2の流通口)14
cを介して吐出接手25に吐き出すための吐出室31と
を有している。仕切り板14にはインペラケーシング1
3の気水分離室23で分離された分離水をエンドケーシ
ング15の下部の水溜空間30に戻すための還流口(第
3の流通口)14dが上部流通口14cより下部に形成
されている。なお、32は水溜空間30の呼び水が凍結
しないように呼び水を抜くための水抜き口である。
【0005】ポンプ始動(自吸運転)時には、水溜空間
30の呼び水にインペラ18が浸漬しているため、水と
空気とが混合した遠心流は斜向案内流路22を介して放
口22aから上部反跳障壁21aに衝突し、空気は上部
流通口14cを介して吐出接手25へ送り出されると共
に、分離水は気水分離室23内を落下して還流口14d
を介して水溜空間30に戻る。このような気水分離によ
る空気の排気と呼び水の回収との繰り返しにより、吸入
接手24に接続する管路内が負圧化するため、吸送(揚
水)運転に移行し、遠心流は斜向案内流路22から上部
流通口14cを介して吐出接手25へ圧送される。な
お、図中の矢印Wは水の流れを示す。
【0006】ところで、インペラケーシング13におい
ては、下部に位置する円盤状空洞部のインペラ室20に
対して上部に斜向案内流路22が配置されているため、
図7(A)に示す如く、この斜向案内流路22に対しそ
の上側隔壁22aを挟んだ右側隅部は周囲壁21に囲ま
れたデッドスペースとしての袋部室33となっている。
空洞を穿った袋部室33を形成する理由は、インペラケ
ーシング13の樹脂成形時の樹脂厚のヒケによる歪み変
形を防止し、周囲壁21や斜向案内流路22の隔壁の頂
端面の平坦化を図り、仕切り板14との合わせ隙間を無
くすためである。なお、袋部室33の内部にはリブ(図
示せず)が形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
自吸式遠心ポンプにあっては、次のような問題点があっ
た。
【0008】 揚水運転時には、斜向案内流路22に
圧力流体が流れるため、斜向案内流路22の隔壁に仕切
り板14を押し当て合わせた防水構造では、斜向案内流
路22から上側隔壁22aと仕切り板14の合わせ面に
発生する僅少な隙間を介して水が袋部室33へ徐々に滲
み出し、袋部室33の空洞に水が滞留する。このため、
垢,塵埃や入浴剤等の微細物が袋部室33に堆積し易
い。
【0009】 長期間ポンプを使用しない場合は、水
抜き口32から水溜空間30の呼び水を排水するもので
あるが、袋部室33に滞留した水は自然落下せずに溜ま
ったままとなっている。このため、寒冷時には袋部室3
3の滞留水が凍結し易い。
【0010】 ポンプの通水検査の際にも袋部室33
内に水が溜まるが、給湯器等の中に組み込む際には衝撃
等で袋部室33の残水が零れ出し、取付作業性の低下を
招く虞れがある。
【0011】ところで、このように仕切り板を合わせた
防水構造では、揚水運転時に斜向案内流路から合わせ隙
間を介して袋部室へ水が不可避的に侵入するものである
が、その侵入を防止するためにシール材を案内流路の上
側隔壁の頂端面にあてがい、水密構造を採用することが
できる。しかしながら、部品点数の増加や組み付け作業
が煩雑になる。
【0012】そこで、上記問題点に鑑み、本発明の課題
は、部品点数の増加を招くことなく、ポンプ運転停止時
に袋部室内に水が滞留するのを防止できる構造の自吸式
遠心ポンプを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の講じた第1の手段は、袋部室の水抜き経路
を設けたものである。
【0014】即ち、本発明は、吸入口に連通する吸入室
と、吐出口に連通し下部に水溜空間を持つ吐出室とを有
する第1のケース、吸入室に連通し内部に遠心型インペ
ラを収めるインペラ室と、遠心型インペラによる遠心流
をインペラ室から斜め上方へ導出する斜向案内流路と、
斜向案内流路に対しその下側隔壁を挟んで位置してお
り、斜向案内流路の放口に臨んだ上部反跳障壁を具備す
る気水分離室と、斜向案内流路に対しその上側隔壁を挟
んで上部隅部に位置する袋部室とを有する第2のケー
ス、並びに、重ね合わせた第1のケースと第2のケース
との間に挟まれており、吸入室とインペラ室とを連通す
る第1の流通口と、上部で気水分離室と吐出室とを連通
する第2の流通口と、下部で気水分離室と水溜空間とを
連通する第3の流通口と、水溜空間とインペラ室とを連
通する第4の流通口とを有する仕切板を備える自吸式遠
心ポンプにおいて、仕切板は、上部で吐出室と袋部室と
を連通する第5の流通口を有し、第2のケースは、上側
隔壁の下部に袋部室とインペラ室とを連通する第1の切
欠きを有して成ることを特徴とする。
【0015】揚水運転時には斜向案内流路から上側隔壁
と仕切り板との合わせ隙間を介して袋部室へ水が不可避
的に侵入し、また第5の流通口を介して袋部室に水が溜
まってしまうが、ポンプ運転を停止すると、吐出接手か
ら吐出室、第5の流通口を介して空気が袋部室に自然と
連通するため、袋部室内に溜まった水は第1の切欠きを
介してインペラ室へ呼び水として戻るので、袋部室の水
の滞留を防止することができる。このため、袋部室での
微細物の堆積や凍結を防止でき、また、ポンプ組付け時
での漏水が起こらず、作業性を高めることができる。更
に、仕切板に第5の流通口を形成し、第2のケースに第
1の切欠きを形成するだけで済むことから、部品点数の
増加を招かずに済み、低コスト化も実現できる。
【0016】ここで、第2のケースが、上側隔壁の上部
に斜向案内流路と袋部室とを連通する第2の切欠きを有
して成る場合、上記袋部室の滞留水の水抜き作用だけで
なく、袋部室自身が第2の気水分離機能を発揮する。即
ち、自吸運転時には、気水混合の遠心流が斜向案内流路
を流れるが、この遠心流はその放口から上部反跳壁を有
する気水分離室へ放射されると同時に、その一部が第2
の切欠きを介して袋部室内へ入り込むため、袋部室に入
った気水混合流のうち気泡(空気)は第5の流通口を介
して吐出接手へ抜き去られると共に、気水混合流の水は
袋部室内を流れ落ちて第1の切欠きを介してインペラ室
へ呼び水として戻される。従って、この袋部室は、際立
った反跳障壁を有していないものの、気水の比重による
自然分離で第2の気水分離室に相当している。このた
め、自吸性能が向上する。
【0017】仕切り板に第5の流通口を形成せず、第2
のケースに第1の切欠きと第2の切欠きを形成した構成
でも差し支えない。袋部室に入った気水混合流の空気を
抜き去る第5の流通口は形成されていないものの、袋部
室内の空気は上部に空気溜まりとして残り、分離水だけ
が第1の切欠きを介してインペラ室へ戻る。かかる場
合、袋部室は自吸運転時には消極的な第2の気水分離室
と呼び水の帰還経路に相当しているが、ポンプ運転を停
止すると、第2の切欠きを介して空気が袋部室に自然と
連通するため、袋部室内に溜まった水は第1の切欠きを
介してインペラ室へ呼び水として戻るので、袋部室の滞
留を防止することができる。
【0018】第2の切欠きは、例えば上側隔壁の放口側
付け根部分に形成する。本来の上部反跳壁を持つ気水分
離室に属さない領域である。自吸運転時、斜向案内流路
の上側隔壁に沿って圧送される気水混合流の一部が放口
側付け根部分の第2の切欠きを回り込んで袋部室へ侵入
する。放口から放射直前の気水混合流の一部が侵入すた
め、斜向案内流路の実質的な流動抵抗が高まらずに済
む。実験によると、放口側付け根部分よりも下側に第2
の切欠きを形成した場合でも、ほとんど自吸性能及び揚
水性能に変化は認められなかった。斜向案内流路の上側
隔壁に沿って離散的に複数の第2の切欠きを形成しても
構わない。揚水時には袋部室内が満水化しており、袋部
室からインペラ室へ還流する水量は第1の切欠きにより
絞り抵抗で限定されているため、複数の第2の切欠きを
形成しても揚水時の斜向案内流路の流動抵抗はさほど高
くならない。むしろ、自吸時には呼び水の帰還速度が高
まる。
【0019】第2の切欠きの方向は、上部反跳障壁の境
界面に沿う方向から上側隔壁の延在方向までの間に設定
するのが適切である。上側隔壁に沿って圧送される気水
混合流の方向とは鋭角に第2の切欠きが交差し、遠心流
の成分に向かい合わないため、上側隔壁に沿う気水混合
流のうち一部返し流が袋部室に侵入するようになるの
で、第2の切欠き自身が局部的な気水選別部となり、気
泡を逃がしながら水を袋部室へ取り込む傾向のある気水
分離作用を果たし、自吸性能が高まる。
【0020】第1の切欠きは、例えば、上側隔壁のうち
インペラ室の掻き出し口側の付け根部分に形成する。袋
部室から第1の切欠きを介してインペラ室の掻き出し口
近傍に帰還した水は遠心型インペラの渦巻き状羽根の円
周端による周期的な掻き出し圧(脈圧)に遭遇するた
め、羽根円周端が第1の切欠きを横切る直後に帰還水が
インペラ室に流入し、殆ど水溜空間に帰還せずに、流入
した直後の後続の羽根円周端の掻き出しにより再び掻き
出し口を介して斜向案内流路へ圧送される。このため、
呼び水量の一部は、インペラ室の掻き出し口近傍→斜向
案内流路→第2の切欠き→袋部室→第1の切欠き→イン
ペラ室の掻き出し口近傍、の循環系を形成することにな
るが、羽根円周端が第1の切欠きを横切る直後に帰還水
が掻き出し口近傍に引き込まれるため、掻き出し口を塞
ぐようになるので、その分、斜向案内流路に一旦押し出
された気泡流の引き戻し力が弱まり、斜向案内流路での
気泡排送能率が高まり、自吸性能が向上するものと考え
られる。羽根円周端の1羽送り毎に第1の切欠きから掻
き出し口近傍に引き込まれる帰還水流が斜向案内流路を
上昇する気泡流のための同期的な水膜エスケープメント
(逆止め)として作用しているものと考えられる。
【0021】第1の切欠きの方向は、第1の切欠きでの
遠心流の掻き出し方向から遠心型インペラの放射方向に
至らない方向までの間に設定する。上側隔壁に沿う遠心
流の方向とは鋭角に第2の切欠きが交差し、遠心流の成
分に向かい合わないため、自吸運転時においても袋部室
からインペラ室への水抜きを確実に行うことができ、自
吸性能の向上及び水切り騒音の低減を図ることができ
る。
【0022】上記から明らかなように、袋部室を積極的
に第2の気水分離室として利用するところに着目し、本
発明はこれを敷衍し、袋部室に拘泥せず、第2の手段と
して、上部反跳障壁を持つ第1の気水分離室に対して補
足的な第2の気水分離室ないし案内経路の流積自動縮小
手段を講じたところにある。
【0023】本来的な気水分離室(第1の気水分離室)
は、インペラ室からの遠心流(気泡流)を案内流路を介
して上部反跳障壁に衝突せしめることにより、反跳の際
の気泡同士の会合頻度を高めて気団を再生すると同時
に、水の反跳方向と空気の上昇方向との行く手違いによ
る気水分離を行うものであるが、上部反跳障壁(偏向
壁)に到達する以前の案内経路途中の気泡流に対して、
単純な気水の比重分離でも静的な気水分離を行うことが
できるものである。
【0024】自吸運転時の気水分離作用は、管路中の空
気の排気と呼び水の回収の意義があるが、呼び水量が多
いと、気泡捕捉率が高くなるため、高自吸性能となる。
インペラは呼び水を攪拌して気泡を絡めるように気泡流
を生成し、斜向案内流路へ掻き出すものである。自吸運
転初期でインペラ室内の空気を追い出し、負圧化するこ
とが必要である。呼び水量が少ないと、少ない量の気泡
流が斜向案内流路の上側隔壁の表層に沿って上昇する
が、下側隔壁の側に空気層が残ってインペラ室と斜向案
内流路の放口とが気圧的に連通しており、斜向案内流路
において空気に対する逆止弁作用が発生せず、インペラ
室の負圧化が起こらない。ここで、斜向案内流路の流路
断面積(流積)が細い場合、呼び水量が過少でも、イン
ペラ室で生じた少ない量の気泡流がこの細い斜向案内流
路を満杯状態で上昇することになるため、細い斜向案内
流路においては空気に対する上記の逆止弁作用が生じ、
インペラ室がやがて負圧化して自吸作用が発生するもの
である。しかし、揚水運転時に移行した際は斜向案内流
路の流動抵抗が高く、揚水性能が低い。また、自吸運転
では第1の気水分離室の上部反跳障壁で反跳した呼び水
は水溜空間に帰還するが、帰還ループが長いことから水
溜空間に残る実質的な呼び水量は少なくなり、気泡流が
少なくなるため、上記の逆止弁作用がより一層発生し難
くなる。
【0025】そこで、本発明の第2の手段は、呼び水量
が少ないときでも、揚水性能を落とすことなく、自吸作
用を確実に開始できるように、自吸運転時には呼び水を
案内経路の上側隔壁の掻き出し口近傍からその上側隔壁
に沿って上部まで流し、これを還流させることにより、
自吸運転時にはインペラ室からの気泡流のための案内経
路の流積を実質的に窄め、空気に対する逆止弁作用を起
こさせ、自吸作用を達成するものである。
【0026】即ち、本発明は、水溜空間の呼び水に浸漬
する遠心型インペラを回転自在に軸支し、吸入口に連通
するインペラ室と、遠心型インペラによる遠心流をイン
ペラ室から導出する案内流路と、案内流路の放口に臨む
上部反跳障壁を有し、放口から放射された気水混合水を
気水分離し、その分離水を前記水溜空間へ戻すと共にそ
の分離気体を吐出口へ出す第1の気水分離室とを備える
自吸式遠心ポンプにおいて、案内流路上を放口へ流動す
る気水混合水の一部を上部取水部から取水して気水分離
し、その分離水を下部水抜き部を介して案内流路の上側
隔壁のうちインペラ室内の掻き出し口側の付け根部分へ
抜く第2の気水分離室を有して成ることを特徴とする。
【0027】かかる構成によれば、自吸運転時には、上
部取水部から取水された呼び水が第2の気水分離室,下
部水抜き部を介してインペラ室内の案内経路の上側隔壁
の掻き出し口近傍に戻るため、その戻った呼び水は案内
経路の上側隔壁に沿って再び上昇する。このため、上側
隔壁の表面を流動する呼び水の層の分だけ、インペラ室
からの気泡流のための案内経路の流積が実質的に窄めら
れるので、呼び水量が少なくても、案内経路における空
気に対する逆止弁作用が起こり、インペラ室が負圧化
し、自吸作用を開始することができる。やがて揚水運転
に移行した場合は、第2の気水分離室も満水化し、第2
の気水分離室を介する還流が実質的に消滅するので、揚
水性能には遜色ない。呼び水は案内流路の上下端部間を
循環的し、ループ長が最短であるため、その還流する呼
び水量は少なくて済む。
【0028】第2の気水分離室からインペラ室へ戻る還
流水が案内経路のバイアス流を形成するものであるが、
案内経路の路程のうちどの部分で上記の水膜逆止弁作用
が顕在化しているかが興味深い。案内経路の最小流積部
分(狭窄部)か、掻き出し口と推察できる。しかし、上
側隔壁を伝わり昇る帰還流の層厚は一様でないと考えら
れるし、また案内経路の狭窄部は掻き出し口側に相当す
ると一般に言えることから、インペラの羽根円周端の1
羽送り毎に下部水抜き部から掻き出し口近傍に引き込ま
れる帰還水流が案内流路を上昇する気泡流のための同期
的な水膜逆止弁作用を掻き出し口近傍にて生じているも
のと考えられる。
【0029】また、ポンプ運転を停止した場合は、第2
の気水分離室の滞留水はインペラ室に水落ちするため、
本発明の当初の課題も達成できる。
【0030】なお、上部取水部は第1の手段における第
1の切欠きと、下部水抜き部は第1の手段における第2
の切欠きと、それぞれ同様な態様で形成しても良い。
【0031】第2の気水分離室がその上部で空気抜き部
を介して吐出室に連通して成る場合、自吸運転時に第2
の気水分離室で分離された空気が空気抜き部を介して抜
き去られるため、気水分離作用が旺盛化し、自吸性能の
向上が期待できる。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。
【0033】〔第1実施形態〕図1(A)は本発明の第
1実施形態に係る自吸式遠心ポンプにおけるインペラケ
ーシングを示す平面図、図1(B)は同自吸式遠心ポン
プにおけるエンドケーシングを裏返して見た平面図、図
1(C)は同自吸式遠心ポンプにおける仕切り板を裏返
して見た平面図、図2(A)は同インペラケーシングを
拡大して示す平面図、図2(B)は図2(A)のA−A
線に沿って切断した状態を示す断面矢視図である。な
お、図1及び図2において、図6及び図7に示す部分と
同一部分には同一参照符号を付し、その説明は省略す
る。
【0034】本例の自吸式遠心ポンプは、図6及び図7
に示す従来ポンプと同様な構成であるが、仕切板14
は、丸形流通口(第1の流通口)14a、上部流通口
(第2の流通口)14c、還流口(第3の流通口)14
d及び水流通口(第4の流通口)14bの外、上部で吐
出室31と袋部室33とを連通する空気抜き口(第5の
流通口)14eを有している。他方、インペラケーシン
グ13は、上側隔壁22aの下部に袋部室33とインペ
ラ室20とを連通する第1の切欠き33aを有してい
る。第1の切欠き33aは、上側隔壁22aのうちイン
ペラ室20の掻き出し口20a側の付け根部分に形成さ
れており、その方向は遠心流の掻き出し方向1に鋭角で
交差する方向(上部反跳壁21aの沿面方向)となって
いる。本例ではこの第1の切欠き33aの切欠き深さを
図2(B)に示す如く上側隔壁22aの高さの数分の1
程度に浅く形成してある。
【0035】このように袋部室33が空気抜き口(第5
の流通口)14eと第1の切欠き33aを有する構成に
おいても、揚水運転時には斜向案内流路22から上側隔
壁22aと仕切り板14との合わせ隙間を介して袋部室
33へ水が不可避的に侵入することもあろうが、吐出室
31の水が空気抜き口(第5の流通口)14eを介して
袋室部33内を満水化する。しかし、ポンプ運転を停止
すると、吐出接手25から吐出室31、空気抜き口(第
5の流通口)14eを介して空気が袋部室33に自然と
連通するため、袋部室33内に溜まった水は第1の切欠
き33aを介してインペラ室20へ呼び水として戻るの
で、袋部室33の水の滞留を防止することができる。
【0036】このため、袋部室33での微細物の堆積や
凍結を防止でき、また、ポンプ組付け時での漏水が起こ
らず、作業性を高めることができる。更に、仕切板14
に他の流通口と同時に空気抜き口(第5の流通口)14
eを打ち抜きプレスし、インペラケーシング13の成形
時に第1の切欠き33aを同時に形成するだけで済むこ
とから、部品点数の増加を招かずに済み、ポンプの低コ
スト化も実現できる。
【0037】自吸運転時においては、空気抜き口(第5
の流通口)14eを介して袋部室33へ侵入する僅かの
呼び水が第1の切欠き33aを介してインペラ室20に
早く戻るため、自吸作用が高まる。第1の切欠き33a
の切欠き深さを上側隔壁22aの高さに比し浅くしてあ
るため、その還流がインペラ18の羽根円周端に当たら
ないので、水切り騒音を抑制することができる。なお、
第1の切欠き33aの切欠き深さを深くし、第1の切欠
き33aからインペラ室20に流入する還流水が後続の
羽根円周端に掻き出させるようにすると、その還流水が
掻き出し口20aに水膜逆止弁として機能するので、案
内経路22へ一旦押し出させた気泡流の引き戻しを弱め
ることができ、自吸性能を向上させることができる。
【0038】〔第2実施形態〕図3(A)は本発明の第
2実施形態に係る自吸式遠心ポンプにおけるインペラケ
ーシングを示す平面図、図3(B)は同自吸式遠心ポン
プにおけるエンドケーシングを裏返して見た平面図、図
3(C)は同自吸式遠心ポンプにおける仕切り板を裏返
して見た平面図、図4(A)は同インペラケーシングを
拡大して示す平面図、図4(B)は図4(A)のA−A
線に沿って切断した状態を示す断面矢視図である。な
お、図3及び図4において、図6及び図7に示す部分と
同一部分には同一参照符号を付し、その説明は省略す
る。
【0039】本例の自吸式遠心ポンプも、図1及び図2
に示す第1実施形態に係るポンプと同様な構成である
が、空気抜き口(第5の流通口)14eと第1の切欠き
(下部水抜き部)33aとを有する外、上側隔壁22a
の上部に斜向案内流路22と袋部室33とを連通する第
2の切欠き(上部取水部)33bを有している。この第
2の切欠き33bは、上側隔壁22aの放口22b側付
け根部分に形成されており、その方向は上部反跳障壁2
1aの境界面に沿う方向になっている。本例ではこの第
2の切欠き33bの切欠き深さを図4(B)に示す如く
上側隔壁22aの高さの数分の1程度に浅く形成してあ
る。
【0040】このように第2の切欠き33bを有して成
る場合、袋部室33の滞留水の水抜き作用だけでなく、
袋部室33自身が第2の気水分離機能を発揮する。即
ち、自吸運転時には、気水混合の遠心流が斜向案内流路
22を流れるが、この遠心流はその放口22bから上部
反跳壁21aを有する気水分離室23へ放射されると同
時に、その一部が第2の切欠き33bを介して袋部室3
3内へ入り込むため、袋部室33に入った気水混合流の
うち気泡(空気)は空気抜き口(第5の流通口)14e
を介して吐出接手25へ抜き去られると共に、気水混合
流の水は袋部室33内を流れ落ちて第1の切欠き33a
を介してインペラ室20へ呼び水として戻される。従っ
て、この袋部室33は、際立った反跳障壁を有していな
いものの、気水の比重による自然分離で第2の気水分離
室に相当している。このため、第1実施形態に比し、自
吸性能が向上する。
【0041】第2の切欠き33bは、上側隔壁22aの
放口22b側付け根部分に形成されているが、実験によ
ると、放口22b側付け根部分よりも下側に第2の切欠
き33bを形成した場合でも、ほとんど自吸性能及び揚
水性能に変化は認められなかった。
【0042】第2の切欠き33bの方向は、上部反跳障
壁21aの境界面に沿う方向である。上側隔壁22aに
沿って圧送される気水混合流の方向とは鋭角に第2の切
欠き33bが交差し、遠心流の成分に向かい合わないた
め、上側隔壁22aに沿う気水混合流のうち一部返し流
が袋部室33に侵入するようになるので、第2の切欠き
33b自身が局部的な気水選別部となり、気泡を逃がし
ながら水を袋部室33へ取り込む傾向のある気水分離作
用を果たし、自吸性能が高まる。
【0043】本例でも、羽根円周端の1羽送り毎に第1
の切欠き33aから掻き出し口20a近傍に引き込まれ
る帰還水流が斜向案内流路22を上昇する気泡流のため
の同期的な水膜エスケープメント(逆止め)として作用
しているものと考えられる。
【0044】〔第3実施形態〕図5(A)は本発明の第
3実施形態に係る自吸式遠心ポンプにおけるインペラケ
ーシングを拡大して示す平面図、図5(B)は図5
(A)のA−A線に沿って切断した状態を示す断面矢視
図である。なお、図5において、図6及び図7に示す部
分と同一部分には同一参照符号を付し、その説明は省略
する。
【0045】本例の自吸式遠心ポンプも、図3及び図4
に示す第2実施形態に係るポンプと同様な構成である
が、第2実施形態における空気抜き口(第5の流通口)
14eを削除した構成となっている。なお、図5に示す
袋部室33に横方向2条の補強リブ33cが形成されて
いるが、このようなリブは第1及び第2実施形態も具備
するものである。
【0046】このように、袋部室33に第1の切欠き
(上部取水部)33aと第2の切欠き33bを有する構
成においても、第2実施形態と同様に、袋部室33は運
転停止時に水抜き作用を発揮すると共に、自吸運転時に
気水分離作用を発揮する。
【0047】なお、上記実施形態においては袋部室33
の水抜き作用を主眼とし第1の切欠き33aを浅く形成
してあるが、気水分離作用を旺盛化するには、水切り騒
音の顕在化しない程度に深く形成しても良いし、また切
欠き幅を広くしても良い。第2の切欠き33bも浅く形
成してあるが、深く形成しても良いし、細い切欠きを離
散的に複数個形成しても良い。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、第1に
袋部室の水抜き経路を設けたことに特長があり、また第
2に袋部室等を利用して第2の気水分離室を構成したこ
とに特長を有するものであるから、次の効果を奏する。
【0049】 揚水運転時に仕切り板との合わせ隙間
等から袋部室に水が貯留しても、ポンプ運転停止時には
その袋部室からインペラ室へ自然に水落ちするため、袋
部室の水の滞留を防止することができる。このため、袋
部室での微細物の堆積や凍結を防止でき、また、ポンプ
組付け時での漏水が起こらず、作業性を高めることがで
きる。更に、仕切板に第5の流通口を形成し、第2のケ
ースに第1や第2のの切欠きを形成するだけで済むこと
から、部品点数の増加を招かずに済み、低コスト化も実
現できる。
【0050】 袋部室又はそれ以外の部分に第2の気
水分離室を具備するため、揚水運転時に第2の気水分離
室に水が貯留しても、ポンプ運転停止時にはその第2の
気水分離室からインペラ室へ自然に水落ちするため、第
2の気水分離室の水の滞留を防止することができるの
で、上記と同様の効果を得ることができる。
【0051】 第1の気水分離室の上部反跳障壁によ
る気水分離作用に加え、袋部室等の第2の気水分離室に
おける気水の比重分離や呼び水の循環時間の短い還流に
よる案内経路の水膜逆止弁作用などが重畳するため、自
吸性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1実施形態に係る自吸式遠
心ポンプにおけるインペラケーシングを示す平面図、
(B)は同自吸式遠心ポンプにおけるエンドケーシング
を裏返して見た平面図、(C)は同自吸式遠心ポンプに
おける仕切り板を裏返して見た平面図である。
【図2】(A)は第1実施形態のインペラケーシングを
拡大して示す平面図、(B)は(A)のA−A線に沿っ
て切断した状態を示す断面矢視図である。
【図3】(A)は本発明の第2実施形態に係る自吸式遠
心ポンプにおけるインペラケーシングを示す平面図、
(B)は同自吸式遠心ポンプにおけるエンドケーシング
を裏返した見た平面図、(C)は同自吸式遠心ポンプに
おける仕切り板を裏返した見た平面図である。
【図4】(A)は第2実施形態のインペラケーシングを
拡大して示す平面図、(B)は(A)のA−A線に沿っ
て切断した状態を示す断面矢視図である。
【図5】(A)は第3実施形態のインペラケーシングを
拡大して示す平面図、(B)は(A)のA−A線に沿っ
て切断した状態を示す断面矢視図である。
【図6】従来の自吸式遠心ポンプを示す一部縦断面図で
ある。
【図7】(A)は図6のA−A線に沿って見た状態を示
すインペラケーシングの平面図、(B)は図6のB−B
線に沿って見た状態を示すエンドケーシングの平面図、
(C)は図6のB−B線に沿って見た状態を示す仕切り
板の平面図である。
【符号の説明】
1…遠心流の掻き出し方向(案内経路の方向) 9…ガスケット板 10…モータハウジング(駆動室ケース) 11…駆動マグネット円盤 12…隔壁板 13…インペラケーシング 14…金属製仕切り板 14a…丸形流通口(第1の流通口) 14b…呼び水流通口(第4の流通口) 14c…上部流通口(第2の流通口) 14d…還流口(第3の流通口) 14e…空気抜き口(第5の流通口) 15…エンドケーシング(ポンプカバー) 16…固定軸 17…従動マグネット円盤 18…遠心型インペラ(羽根車) 18a…渦巻き羽根 18b…前面シュラウド 19…モータシャフト 20…インペラ室 21…周囲壁 21a…上部反跳障壁 22…斜向案内流路 22a…上側隔壁 22b…放口 23a…気水分離室 24…吸入接手 25…吐出接手 26…ボス押さえ 27…吸入室 28…開環状隔壁 29…環状導入部 30…水溜空間 31…吐出室 33…袋部室 33a…第1の切欠き(下部水抜き部) 33b…第2の切欠き(上部取水部) 33c…補強リブ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸入口に連通する吸入室と、吐出口に連
    通し下部に水溜空間を持つ吐出室とを有する第1のケー
    ス、前記吸入室に連通し内部に遠心型インペラを収める
    インペラ室と、前記遠心型インペラによる遠心流を前記
    インペラ室から斜め上方へ導出する斜向案内流路と、前
    記斜向案内流路に対しその下側隔壁を挟んで位置してお
    り、前記斜向案内流路の放口に臨んだ上部反跳障壁を具
    備する気水分離室と、前記斜向案内流路に対しその上側
    隔壁を挟んで上部隅部に位置する袋部室とを有する第2
    のケース、並びに、重ね合わせた第1のケースと第2の
    ケースとの間に挟まれており、前記吸入室と前記インペ
    ラ室とを連通する第1の流通口と、上部で前記気水分離
    室と前記吐出室とを連通する第2の流通口と、この第2
    の流通口より下部で前記気水分離室と前記水溜空間とを
    連通する第3の流通口と、前記水溜空間と前記インペラ
    室とを連通する第4の流通口とを有する仕切板を備える
    自吸式遠心ポンプにおいて、 前記仕切板は、上部で前記吐出室と前記袋部室とを連通
    する第5の流通口を有し、前記第2のケースは、前記上
    側隔壁の下部に前記袋部室と前記インペラ室とを連通す
    る第1の切欠きを有して成ることを特徴とする自吸式遠
    心ポンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の自吸式遠心ポンプにお
    いて、前記第2のケースは、前記上側隔壁の上部に前記
    斜向案内流路と前記袋部室とを連通する第2の切欠きを
    有して成ることを特徴とする自吸式遠心ポンプ。
  3. 【請求項3】 吸入口に連通する吸入室と、吐出口に
    連通し下部に水溜空間を持つ吐出室とを有する第1のケ
    ース、前記吸入室に連通し内部に遠心型インペラを収め
    るインペラ室と、前記遠心型インペラによる遠心流を前
    記インペラ室から斜め上方へ導出する斜向案内流路と、
    前記斜向案内流路に対しその下側隔壁を挟んで位置して
    おり、前記斜向案内流路の放口に臨んだ上部反跳障壁を
    具備する気水分離室と、前記斜向案内流路に対しその上
    側隔壁を挟んで上部隅部に位置する袋部室とを有する第
    2のケース、並びに、重ね合わせた第1のケースと第2
    のケースとの間に挟まれており、前記吸入室と前記イン
    ペラ室とを連通する第1の流通口,上部で前記気水分離
    室と前記吐出室とを連通する第2の流通口,この第2の
    流通口より下部で前記気水分離室と前記水溜空間とを連
    通する第3の流通口,及び前記水溜空間と前記インペラ
    室とを連通する第4の流通口を有する仕切板とを備える
    自吸式遠心ポンプにおいて、 前記第2のケースは、前記上側隔壁の下部に前記袋部室
    と前記インペラ室とを連通する第1の切欠きと、前記上
    側隔壁の上部に前記斜向案内流路と前記袋部室とを連通
    する第2の切欠きと、を有して成ることを特徴とする自
    吸式遠心ポンプ。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の自吸式遠
    心ポンプにおいて、前記第2の切欠きは、前記上側隔壁
    の放口側付け根部分に形成されていることを特徴とする
    自吸式遠心ポンプ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の自吸式遠心ポンプにお
    いて、前記第2の切欠きの方向は、前記上部反跳障壁の
    境界面に沿う方向から前記上側隔壁の延在方向までの間
    にあることを特徴とする自吸式遠心ポンプ。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至請求項5のいずれか一項に
    記載の自吸式遠心ポンプにおいて、前記第1の切欠き
    は、前記上側隔壁のうち前記インペラ室の掻き出し口側
    の付け根部分に形成されていることを特徴とする自吸式
    遠心ポンプ。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の自吸式遠心ポンプにお
    いて、前記第1の切欠きの方向は、前記第1の切欠きで
    の遠心流の掻き出し方向から前記遠心型インペラの放射
    方向に至らない方向までの間にあることを特徴とする自
    吸式遠心ポンプ。
  8. 【請求項8】 水溜空間の呼び水に浸漬する遠心型イン
    ペラを回転自在に軸支し、吸入口に連通するインペラ室
    と、前記遠心型インペラによる遠心流を前記インペラ室
    から導出する案内流路と、前記案内流路の放口に臨む上
    部反跳障壁を有し、前記放口から放射された気水混合水
    を気水分離し、その分離水を前記水溜空間へ戻すと共に
    その分離気体を吐出口へ抜く第1の気水分離室とを備え
    る自吸式遠心ポンプにおいて、 前記案内流路上を前記放口へ流動する前記気水混合水の
    一部を上部取水部から取水して気水分離し、その分離水
    を下部水抜き部を介して前記案内流路の上側隔壁のうち
    前記インペラ室内の掻き出し口側の付け根部分へ戻す第
    2の気水分離室を有して成ることを特徴とする自吸式遠
    心ポンプ。
  9. 【請求項9】 請求項4に記載の自吸式遠心ポンプにお
    いて、前記第2の気水分離室は、その上部で空気抜き部
    を介して前記吐出室に連通して成ることを特徴とする自
    吸式遠心ポンプ。
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