JP2001107143A - 深絞り性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
深絞り性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法Info
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Abstract
張り強さが 400 MPa程度以上の高強度溶融亜鉛めっき鋼
板を提供する。 【解決手段】 溶融亜鉛めっき鋼板の製造に際し、素材
成分として、特にNbを Nb:0.001 〜0.2 wt%、 でかつ、 0.3 ×(C/12)≦Nb/93≦3.0 ×(C/12) の範囲で含有させると共に、熱間圧延後、スケールが付
着したまま 600〜900 ℃の温度域にて10分以上の焼鈍を
施す。
Description
板等のように、曲げ加工やプレス成形加工、絞り加工な
どが施される用途に用いて好適な高強度溶融亜鉛めっき
鋼板の製造方法に関するものである。
規制などから、燃費向上のために車体の軽量化に対する
要請が高まっている。また、自動車の安全性向上も重要
な課題となっている。そこで、かような問題の対応策の
一つとして、引張り強さが 400 MPa程度以上で、しかも
優れたプレス成形性を有する高強度溶融亜鉛めっき鋼板
が要求されている。
化に伴って深絞り性すなわちランクフォード値(r値)
やTS−Elバランスが劣化し、まためっき特性などの表面
特性も劣化する傾向にある。従って、自動車用鋼板とし
て供するためには、高強度化と共に、深絞り性およびめ
っき特性を向上させることが重要になる。
のために、各種の方法が提案されている。例えば、特開
昭63−100158号公報には、Cを低減した極低炭素鋼をベ
ースとして、加工性、時効性を改善するために炭窒化物
形成成分であるTi, Nbなどを添加し、さらに加工性を害
さないSi, Mn, Pで主に高強度化を図ることによって、
成形性を向上させた高強度冷延鋼板が提案されている。
しかしながら、Siは、r値やElなどを劣化させることな
く高強度化を図る上では有利な成分ではあるが、一方で
多量のSiを含有させると表面特性の劣化が避け難く、め
っき特性が著しく劣化するという問題があった。
炭素鋼にNbを添加し、さらに高強度化を図るためにSi,
Mn, Pを適量添加した鋼を、フェライト域にて潤滑熱延
を行うことによってr値を向上させた、高強度冷延鋼板
および溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法が開示されてい
る。この技術によれば、引張り強さが 400 MPa程度以上
で、しかも高いr値を有する深絞り用高強度鋼板の製造
が可能とはなるものの、熱間圧延時に潤滑圧延を施さな
ければならないため、圧延時のスリップや噛み込み不良
等の問題が発生する。また、上述したSi添加に伴うめっ
き特性の劣化に関しては、なんら言及されておらず、め
っき特性に関する記述さえもない。
を高強度化する場合には、特開平5−255807号公報に開
示されているように、Siを0.03wt%以下に制限し、強化
成分として主にP, Mnを用いる方法が一般的であった。
しかしながら、多量のPの添加は、溶融亜鉛めっき鋼板
の合金化を遅延させるだけでなく、特に極低炭素鋼にお
いては、耐2次加工脆性が劣化するという問題があっ
た。また、Mnも、めっき特性への影響は少ないとはい
え、Siが 0.1wt%以下に制限された状態では、Mn量が1
wt%以上になるとめっき特性が劣化し始め、多量に含有
させると変態点が低下して熱延板が硬化したり、焼鈍時
に再結晶しない等の材質劣化につながる不都合が発生す
るという問題があった。このように、PやMnだけで、深
絞り性とめっき特性の両者を維持しつつ高強度化を図る
には限界があった。
を有利に解決するもので、引張り強さが 400 MPa程度以
上で、優れた深絞り性を有し、まためっき特性にも優れ
た、高強度溶融亜鉛めっき鋼板の有利な製造方法を提案
することを目的とする。
の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、強化成分と
してSi, Mn, Pを活用すると共に、炭化物形成元素とし
てNbを添加した鋼を用い、かような鋼種において、深絞
り性とめっき特性とを両立させるためには、熱延板焼鈍
を黒皮スケールを付着させたままで行うことが極めて有
効であることの知見を得た。本発明は、上記の知見に立
脚するものである。
である。 1.C:0.0005〜0.008 wt%、Si:0.1 〜1.5 wt%、M
n:0.5 〜3.0 wt%、P:0.02〜0.2 wt%、S:0.02wt
%以下、Al:0.005 〜0.20wt%、N:0.01wt%以下、
B:0.0005〜0.008 wt% Nb:0.001 〜0.2 wt%、でかつ、 0.3 ×(C/12)≦Nb/93≦3.0 ×(C/12) を満足する範囲で含有し、残部は実質的にFeおよび不可
避的不純物の組成になる鋼スラブを、 950〜1300℃で加
熱−均熱後、 650〜1000℃で熱間圧延を終了したのち、
400〜850 ℃で巻取り、ついで黒皮スケールが付着した
まま 600〜900 ℃の温度域にて10分以上の焼鈍を施した
のち、酸洗し、50〜95%の圧下率で冷間圧延したのち、
連続溶融亜鉛めっき設備にて 700〜950 ℃で再結晶焼鈍
後、溶融亜鉛めっき処理を施すことを特徴とする、深絞
り性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
が、さらに Ti:0.002 〜0.05wt% を Ti/48≦1.5 ×(N/14+S/32) を満足する範囲において含有する組成になることを特徴
とする、深絞り性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の
製造方法。
ブが、さらに Mo:0.02〜2.0 wt% Cu:0.02〜2.0 wt% Ni:0.02〜2.0 wt% のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成に
なることを特徴とする、深絞り性に優れた高強度溶融亜
鉛めっき鋼板の製造方法。
結果についてを述べる。C:0.002 wt%, Si:0.7 wt
%, Mn:1.5 wt%, P:0.05wt%, S:0.005 wt%, A
l:0.03wt%, N:0.002 wt%, B:0.002 wt%およびN
b:0.015 wt%を含有し、残部は実質的にFeの組成にな
る鋼A、およびC:0.002 wt%, Si:0.7 wt%、Mn:1.
5 wt%, P:0.05wt%, S:0.005 wt%, Al:0.03wt
%, N:0.002wt%, B:0.002 wt%およびTi:0.035 w
t%を含有し、残部は実質的にFeの組成になる鋼Bのシ
ートバーを、1250℃に加熱−均熱後、仕上温度が 900℃
となるように3パス圧延を行って板厚:3.5 mmの熱延板
とした。ついで、この黒皮スケールが付着したままの熱
延板を、 600〜1000℃の温度域でl時間焼鈍したのち、
酸洗した。その後、80%の圧下率で冷間圧延したのち、
850 ℃, 40sの再結晶焼鈍を施し、ついで 450〜500 ℃
の温度域まで急冷してから、Alを0.13wt%含有する溶融
亜鉛めっき浴に浸漬してめっきを施し、ついで 450〜55
0 ℃の温度で合金化処理(めっき層中のFe含有率:約10
wt%)を施した。
温度の影響について調べた結果を、鋼A,Bで比較して
示す。なお、r値は、rL (圧延方向)、rD (圧延方
向に対し45°)、rC (圧延方向に対し90°)の3方向
の平均値 r値=(rL +2rD +rC )/4 として求めた。図1から明らかなように、Nb添加鋼の鋼
Aでは、熱延板焼鈍温度を 600〜900℃とすることによ
って、高いr値が得られることが分かる。また、めっき
特性に関しては、Si含有量が 0.7wt%と高いにもかかわ
らず、熱延板焼鈍温度が高いほど不めっき率は低減し、
600℃以上の高温焼鈍では、実用上問題のないめっき特
性が得られた。
焼鈍の影響については、次のように考えられる。すなわ
ち、本発明鋼のようにPを含有する場合、Ti添加鋼で
は、600 ℃以上の熱延板焼鈍時にTiとPの化合物が形成
され、その後の冷延−焼鈍過程において{111}再結
晶集合組織の形成が阻害されるため、r値は低下する。
この点、Nb添加鋼では、Ti添加鋼に比べてP化合物が形
成されにくく、しかも 600℃以上の高温焼鈍によってNb
Cが粗大化するため、冷延−焼鈍後に{111}再結晶
集合組織が強く発達してr値が向上する。なお、焼鈍温
度が 900℃を超えると、熱延板結晶粒が異常粒成長する
ため、r値が急激に低下する。
で熱延板焼鈍を施すことによってめっき性が改善される
理由は、必ずしも明確に解明されたわけではないが、黒
皮スケールままでの熱延板焼鈍により熱延板の表層部に
酸化物が形成され、この酸化物によってSiの表面濃化が
抑制されるためではないかと考えられる。
範囲を前記の範囲に限定した理由について説明する。 C:0.0005〜0.008 wt% Cは、少ないほど深絞り性が向上するので有利である
が、0.008 wt%以下ではさほど悪影響を及ぼさない。一
方、0.0005wt%よりも少なくしても深絞り性のそれ以上
の向上は見られず、製鋼コストの上昇を招くだけなの
で、C量は0.0005〜0.008 wt%の範囲に限定した。
があり、所望の強度に応じて必重量添加される。しかし
ながら、含有量が 0.1wt%未満ではその添加効果に乏し
く、一方 1.5wt%を超えると、深絞り性が劣化するだけ
でなく、めっき特性も劣化するので、Si量は 0.1〜1.5
wt%の範囲に限定した。
要量添加されるが、含有量が 0.5wt%未満では強度改善
効果に乏しく、一方 3.0wt%を超えると深絞り性の劣化
を招くので、Mn量は 0.5〜3.0 wt%の範囲に限定した。
があり、所望の強度に応じて必要量添加される。しかし
ながら、含有量が0.02wt%未満ではその添加効果に乏し
く、一方 0.2wt%を超えると深絞り性の劣化を招くの
で、P量は0.02〜0.2 wt%の範囲に限定した。
ことが望ましいが、含有量が0.02wt%以下ではさほど悪
影響を及ぼさないので、S量は0.02wt%以下に限定し
た。
せる有用元素であるが、含有量が 0.005wt%に満たない
とその添加効果に乏しく、一方0.20wt%を超えて添加し
てもより一層の脱酸効果は得られないので、Al量は 0.0
05〜0.20wt%の範囲に限定した。
ことが望ましいが、含有量が0.01wt%以下ではさほど悪
影響を及ぼさないので、N量は0.01wt%以下に限定し
た。
改善する効果がある。しかしながら、含有量が0.0005wt
%未満ではその添加効果に乏しく、一方 0.008wt%を超
えるとその効果は飽和に達し、むしろ深絞り性の劣化に
つながるので、B量は0.0005〜0.008 wt%の範囲に限定
した。
2)≦Nb/93≦3.0 ×(C/12) Nbは、本発明において重要な元素であり、鋼中の固溶C
をNbCとして析出固定して低減し、再結晶焼鈍時に{1
11}再結晶集合組織を発達させて深絞り性を向上させ
る効果がある。しかしながら、含有量が 0.001wt%に満
たないとその添加効果に乏しく、一方 0.2wt%を超える
と逆に深絞り性を劣化させる。また、Nb量が 0.3×(C
/12)より少ないと、鋼中に多量の固溶Cが残留するた
め再結晶焼鈍時に{111}再結晶集合組織が発達せず
r値が劣化する。一方、Nb量が 3.0×(C/12)より多
いと、固溶Nbが多量に残留し、熱延板焼鈍時にNbがPと
の化合物を形成してr値を劣化させる。従って、Nb量は
0.001〜0.2 wt%でかつ、0.3 ×(C/12)≦Nb/93≦
3.0 ×(C/12)を満足する範囲に限定した。
明では、その他にも必要に応じて、以下の元素を適宜含
有させることができる。 Sb:0.001 〜0.03wt% Sbは、表面に濃化することにより、熱延板焼鈍時の浸窒
を効果的に防止するだけでなく、めっき性の改善にも有
効に寄与する。しかしながら、含有量が0.001wt%未満
ではその添加効果に乏しく、一方0.03wt%を超えて添加
してもその効果は飽和に達し、逆に深絞り性の劣化につ
ながるので、Sbは 0.001〜0.03wt%の範囲に限定した。
(N/14+S/32) Tiは、鋼中の固溶N, SをTiN, TiSとして析出固定し
て低減し、深絞り性を向上させる有用元素である。しか
しながら、含有量が 0.002wt%未満ではその添加効果に
乏しく、一方0.05wt%を超えたり、Ti/48>1.5 ×(N
/14+S/32)になると、熱延板焼鈍時にTiとPの化合
物を形成されるため、冷延−焼鈍時に{111}再結晶
集合組織の発達が抑制されてr値の劣化を招く、従っ
て、Ti量は0.002 〜0.05wt%でかつTi/48≦1.5 ×(N
/14+S/32)を満足する範囲に限定した。
%, Ni:0.02〜2.0 wt% Mo, CuおよびNiはいずれも、めっき性を劣化させずに高
強度化できる効果を有する。しかしながら、含有量が0.
02wt%未満では添加の効果がなく、一方 2.0wt%を超え
て添加すると深絞り性が劣化するので、いずれも0.02〜
2.0wt %の範囲に限定した。
る。熱間圧延工程 950〜1300℃でスラブを加熱−均熱後、 650〜1000℃で
熱間圧延を終了したのち、 400〜850 ℃で巻取る必要が
ある。スラブを加熱−均熱処理する場合、処理温度は低
い方が固溶C, Nを炭窒化物として析出固定させる上で
有利である。従って、スラブの加熱−均熱温度は1300℃
以下に限定した。より一層の加工性向上のためには、12
50℃以下とすることが望ましい。しかしながら、処理温
度を 950℃よりも低くしても、それ以上の加工性の改善
効果は見られず、むしろ熱間圧延時における圧延負荷の
増大に伴う圧延トラブルの発生が懸念されるので、処理
温度の下限は 950℃とした。
r3変態点以上のγ域またはAr3変態点以下のα域でもよ
いが、熱延仕上温度があまりに高いと、熱延板の結晶粒
が粗大となり、深絞り性が劣化する。一方、低すぎる
と、熱間圧延時の圧延負荷の増大につながるので、FD
Tは 650〜1000℃の範囲に限定した。なお、熱延板の結
晶粒を微細粒化させる目的のためには、熱延仕上温度は
800〜1000℃とするのが好ましい。より好適にはAr3変
態点〜1000℃の範囲である。また、熱間圧延によって熱
延板の結晶粒を微細化するためには、熱間圧延時におけ
るトータル圧下率は70%以上とすることが好ましい。
(CT)は、高温ほど前述した炭窒化物の粗大化に有利
なだけでなく、黒皮スケールが厚くなるので、黒皮スケ
ールままで熱延板焼鈍を行った時に、熱延板表層部に多
量の酸化物が形成され、Siの表面濃化を防止できるの
で、めっき性の改善に有利である。ここに、巻取り温度
が400 ℃未満ではその効果がなく、一方 850℃を超える
と結晶粒が粗大化しすぎ、逆にr値が低下するので、C
Tは 400〜850 ℃の範囲に限定した。より好ましくは、
600 〜850 ℃である。なお、本発明鋼のスラブは、連続
鋳造されたものを一旦、Ar3変態点以下まで冷却したも
のを再加熱しても良いし、またAr3変態点まで冷却せず
にそのまま加熱あるいは保熱されたものを使用しても良
いのはいうまでもない。
特性を改善する上で極めて重要であり、黒皮スケールを
付着させたまま 600〜900 ℃の温度域にて10分以上焼鈍
する必要がある。この点、熱延板酸洗後に焼鈍しても、
熱延板表層部にSiの濃化を抑制する酸化物が形成されな
いので、めっき特性は改善されない。また焼鈍温度が 6
00℃未満および焼鈍時間が10分未満では、NbCの粗大化
が進まないため、r値が向上しない。一方、900 ℃を超
える温度域で焼鈍すると、熱延板が異常粒成長するた
め、r値が劣化する。従って、熱延板焼鈍条件は 600〜
900 ℃の温度域にて10分以上とした。なお、焼鈍雰囲気
は任意でよく、通常の窒素雰囲気または水素雰囲気で行
える。
めには冷延圧下率を50%以上とする必要がある。という
のは圧下率が50%に満たないと、優れた深絞り性が得ら
れないからである。しかしながら、圧下率があまりに大
きいと逆にr値が低下するので、圧下率の上限は95%と
した。
がある。この再結晶焼鈍は、通常、連続溶融亜鉛めっき
ラインで行い、焼鈍温度は 700〜950 ℃とする必要があ
る。というのは、焼鈍温度が 700℃未満では再結晶が完
了しないため、優れた深絞り性が得られず、一方 950℃
よりも高いとγ域焼鈍になって深絞り性が劣化するから
である。ついで、焼鈍後、 380〜530 ℃の温度域に急冷
するのが好ましい。急冷停止温度が 380℃未満では不め
っきが発生し、一方 530℃超ではめっき表面にむらが発
生するため好ましくない。
き浴に浸漬して、めっきする。この時、めっき浴のAl濃
度は0.12〜0.145 wt%程度とするのが好ましい。浴中の
Al含有量が0.12wt%未満では合金化が進み過ぎてめっき
密着性(耐パウダリング性)が劣化し、一方 0.145wt%
超では不めっきが発生する。なお、めっきに引き続いて
加熱による合金化を施す場合には、めっき層中のFe含有
率が9〜12%となるように実施するのが好ましい。
粗度等の調整のために、10%以下の調質圧延を加えても
よい。また、本発明鋼板では、亜鉛めっき後、特殊な処
理を施して、化成処理性、溶接性、プレス成形性および
耐食性等の一層の改善を図ることもできる。
に示す熱延条件にて板厚:3.5 mmの熱延鋼帯にしたの
ち、黒皮スケールが付着したまま、または酸洗後に、バ
ッチ焼鈍を施した。バッチ焼鈍は、窒素雰囲気中で行っ
たが、特に表2中No.3についてのみ水素雰囲気中で行っ
た。ついで、酸洗後、冷間圧延にて板厚:0.7 mmの冷延
鋼帯としたのち、連続溶融亜鉛めっきラインにおいて、
再結晶焼鈍と合金化溶融亜鉛めっき処理を施した。な
お、めっき浴温は 460〜480 ℃、浸入板温はめっき浴温
以上、(浴温+10℃)以下とし、また合金化の条件は 4
80〜540 ℃の温度範囲で15〜28秒の加熱保持とした。そ
の後、鋼帯に 0.7%の調質圧延を施した。
料特性およびめっき特性について調べた結果を、表2に
併記する。なお、引張特性はJIS5号引張試験片を使
用して測定した。また、r値は、15%引張予ひずみを与
えたのち、3点法にて測定し、L方向(圧延方向)、D
方向(圧延方向に対し45°方向)およびC方向(圧延方
向に対し90°方向)の平均値を r=(rL 十2rD +rC )/4 として求めた。さらに、めっき特性は、不めっきの発生
状況を目視にて判定した。○印は、実用上問題のないめ
っき特性を表す。
れた溶融亜鉛めっき鋼板はいずれも、引張り強さが 400
MPa以上と高く、また比較材に比べて、深絞り性は勿論
のこと、めっき特性にも優れていた。
した上で、特に熱延板焼鈍を黒皮スケールを付着させた
まま行うことにより、従来よりも格段に優れた深絞り性
およびみっき特性を有する高強度溶融亜鉛めっき鋼板を
得ることができる。
示したグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】C:0.0005〜0.008 wt%、 Si:0.1 〜1.5 wt%、 Mn:0.5 〜3.0 wt%、 P:0.02〜0.2 wt%、 S:0.02wt%以下、 Al:0.005 〜0.20wt%、 N:0.01wt%以下、 B:0.0005〜0.008 wt% Nb:0.001 〜0.2 wt%、でかつ、 0.3 ×(C/12)≦Nb/93≦3.0 ×(C/12) を満足する範囲で含有し、残部は実質的にFeおよび不可
避的不純物の組成になる鋼スラブを、 950〜1300℃で加
熱−均熱後、 650〜1000℃で熱間圧延を終了したのち、
400〜850 ℃で巻取り、ついで黒皮スケールが付着した
まま 600〜900 ℃の温度域にて10分以上の焼鈍を施した
のち、酸洗し、50〜95%の圧下率で冷間圧延したのち、
連続溶融亜鉛めっき設備にて 700〜950 ℃で再結晶焼鈍
後、溶融亜鉛めっき処理を施すことを特徴とする、深絞
り性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1において、鋼スラブが、さらに Sb:0.001 〜0.03wt% を含有する組成になることを特徴とする、深絞り性に優
れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2において、鋼スラブ
が、さらに Ti:0.002 〜0.05wt% を Ti/48≦1.5 ×(N/14+S/32) を満足する範囲において含有する組成になることを特徴
とする、深絞り性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の
製造方法。 - 【請求項4】 請求項1,2または3において、鋼スラ
ブが、さらに Mo:0.02〜2.0 wt% Cu:0.02〜2.0 wt% Ni:0.02〜2.0 wt% のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成に
なることを特徴とする、深絞り性に優れた高強度溶融亜
鉛めっき鋼板の製造方法。
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CN105648322A (zh) * | 2016-03-15 | 2016-06-08 | 唐山钢铁集团有限责任公司 | 低成本超深冲级冷轧镀锌钢带及其制备方法 |
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