JP3334646B2 - 合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板の製造方法 - Google Patents
合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板の製造方法Info
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Description
材とした“低降伏比で形状凍結性に優れた高張力合金化
溶融亜鉛めっき熱延鋼板”の製造方法に関するものであ
る。近年、例えば自動車部品用鋼板には、安全対策及び
軽量化対策としての高張力化要求に加え、自動車の使用
寿命延長のために防錆力の向上が強く求められるように
なった。そして、これらの要望に応えるものとして、引
張強さ490N/mm2以上の高張力合金化溶融亜鉛めっき
鋼板に期待が集まっている。
成形での形状凍結性が問題となるため、プレス成形を必
要とする用途では何らかの手段を講じて低降伏比化する
ことが必要である。また、最近では、コストの低減のた
めに冷間圧延を経由しない“熱延鋼板”を母材とした表
面処理鋼板が望まれている。
板の製造手段としては、例えば特開昭55−10093
5号公報や特開昭55−122821号公報に開示され
ている方法等が知られている。ここで、上記特開昭55
−100935号公報に開示されている方法は、適量の
Mn確保を始めとした鋼板組成の工夫に加えて、亜鉛めっ
き槽と合金化炉の間で処理鋼板の板温がMs点以下に低
下しないように図り、処理鋼板が合金化炉を出た時点で
初めてマルテンサイト変態が起きるようにすることでめ
っきライン通過後の鋼板に“フェライト地中に硬いマル
テンサイトが細かく分布した組織”を形成せしめる点を
特徴としたものである。また、上記特開昭55−122
821号公報に開示されている方法は、C,Mn及びCrの
含有量を調整して鋼板組成を工夫すると共に、“めっき
前の加熱が終了してから溶融亜鉛めっきを施すまでの
間”及び“合金化処理後300℃以下にまで冷却する
間”の冷却速度を鋼の成分によって決まる臨界冷却速度
以上で急冷することで、めっきライン通過後の鋼板に
“フェライトとマルテンサイトが共存する低温変態組織
を含む組織”を形成させる点を特徴としたものである。
成として低降伏比を実現すべくMnやSi等の合金化処理性
を劣化させる元素を多く含ませるため、冷間圧延を経由
しない“表面の反応性の低い熱間圧延鋼板”を母材にす
ると“不めっき”や“めっき欠陥”が発生しやすいとい
う問題があった。
製造する際の不めっき対策として、特開平8−1049
25号公報には「熱間圧延後に鋼中Si量を関数とした圧
下率で冷間圧延を施す方法」が提案されているが、この
方法では冷間圧延の工程が必須であるのでコストと手間
が問題となり、最近の要望に沿うものではない。
は、高張力合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造する際の
“合金化不良”等のめっき欠陥発生対策として「溶融め
っきを施す熱延鋼板の酸洗脱スケ−ルに際してショット
ブラスト処理やブラシ研削を施す方法」が有効であると
の記載が見られるが、この方法もショットブラストやブ
ラシ研削といったコストと手間がかかる処理を必要とす
るもので、やはり最近の要望に沿わないものである。
のは、従来技術に指摘される前述の問題を解決し、熱延
鋼板を母材とした“低降伏比でかつ引張強さ490N/m
m2以上の高張力合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板”を安定
した処理性を確保しながら安価に製造する方法を提供す
ることである。
を達成すべく様々な角度から鋭意研究を行った結果、次
に示すような知見が得られた。即ち、低降伏比の合金化
溶融亜鉛めっき鋼板を製造するためにはMn等の合金元素
を比較的高い量で含有させる必要があるが、このような
化学組成の熱延鋼板では表層にMn等の濃化層が厚いまま
残るため、この熱延鋼板をそのまま母材にして溶融亜鉛
めっきを施すと不めっき等の問題が生じる。そこで、圧
下率30%以上程度の冷間圧延やショットブラスト,ブ
ラシ研削を施して熱延鋼板表層に存在していた合金元素
濃化層の影響を抑える手法も提案されたが、コスト的な
不利を否めなかった。ところが、熱間圧延にて得られた
熱延鋼板に対して、冷間圧延に比べコスト面で格段に有
利なスキンパス処理を伸び率 0.3〜 2.0%の条件で酸洗
前に施すと、その後に実施する酸洗処理との協同作用に
よって合金化溶融亜鉛めっき時における“不めっき”や
“めっき欠陥”の発生に対する著しい抑制効果がもたら
され、冷間圧延,ショットブラストあるいはブラシ研削
等の手間やコストのかかる処理を施さなくても品質の良
好な合金化溶融亜鉛めっき鋼板を安定して得られるよう
になることが見出されたのである。
れたものであり、 「C:0.03〜0.11%(以降、 成分割合を表す%は重量%とする), Si: 0.3%以下, Mn: 1.8〜 2.7%, P:0.05%以下, S: 0.010%以下, Al: 0.005〜0.08%, N:0.0080%以下 を含有するか、 あるいは更にCr: 0.1〜 1.0%, C
a:0.0003〜0.01%, Ti: 0.005〜0.05%の1種以
上をも含むと共に残部がFe及び不可避不純物から成る鋼
片を、 1100〜1280℃に加熱しAr3点以上の仕上
温度で熱間圧延した後、 平均冷却速度5℃/s以上で40
0〜650℃まで冷却して巻取り、 次いで伸び率 0.3〜
2.0%のスキンパス処理とこれに次ぐ酸洗を施してか
ら、 冷間圧延,ショットブラストあるいはブラシ研削を
施すことなく、 連続溶融亜鉛めっき設備にて750〜9
30℃に5秒間以上加熱した後2℃/s以上の冷却速度で
450〜550℃まで冷却してから溶融亜鉛めっきを施
し、 更に480〜650℃の温度範囲で合金化処理を施
した後、 平均冷却速度2℃/s以上で200℃以下まで冷
却することにより、 低降伏比でかつ引張強さ490N/m
m2以上の高張力合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板を安定製
造できるようにした点」に大きな特徴を有している。
キンパス処理とこれに次ぐ酸洗処理が極く簡易な作業で
ありながらも熱延鋼板の不めっき対策,めっき欠陥対策
に非常に有効である」との新規知見を基にし、また更に
熱延鋼板の化学組成や製造条件,合金化溶融めっきの条
理条件を工夫することによって、低降伏比でかつ引張強
さ490N/mm2以上の高張力合金化溶融亜鉛めっき熱延
鋼板を安価にかつ安定に製造し得るようにしたものであ
るが、以下、本発明において素材鋼片の化学組成及び合
金化めっき鋼板の製造条件を前記の如くに限定した理由
をその作用と共に説明する。
上で重要な元素であって、Cの含有量が0.03%未満では
必要とする高張力(引張強さ490N/mm2以上)を得る
ことができない。一方、C含有量が0.11%を超えた場合
には、合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板の靱性低下が著し
くなる。そのため、C含有量を0.03〜0.11%と定めた
が、好ましくは0.04〜0.09%の範囲に調整するのが良
い。
する成分であるが、一方で溶融亜鉛めっきの合金化を抑
制する好ましくない元素であるとも言える。ただ、溶融
亜鉛めっきの合金化抑制作用はSi含有量が 0.3%以下で
あれば許容される範囲内に止まるので、Si含有量を 0.3
%以下と規定したが、できれば 0.1%以下とするのが好
ましい。
めに必要な元素である。即ち、溶融亜鉛めっき熱延鋼板
を製造するに当っては、一部オ−ステナイト化する温度
まで加熱してから溶融めっき及び合金化処理する間にフ
ェライト変態やベイナイト変態が起こらないようにして
降伏比が高くなるのを防止する必要があるが、そのため
には 1.8%以上のMn含有量を確保する必要がある。一
方、 2.7%を超えてMnを含有させると、合金化溶融亜鉛
めっき熱延鋼板が硬くなりすぎて加工性が低下する。従
って、Mnの含有量は 1.8〜 2.7%と定めたが、 2.1〜
2.6%が好ましい範囲である。
好ましくない不純物元素であり、その許容限の検討結果
を基にP含有量を0.05%以下と定めたが、好ましくは
0.015%以下に規制するのが良い。
げ性を劣化させる好ましくない不純物元素であり、その
許容限の検討結果を基にS含有量を 0.010%以下と定め
たが、好ましくは0.0050%以下に、より好ましくは0.00
15%以下に規制するのが良い。
酸効果はAl含有量が0.005 %未満では不十分であり、ま
た0.08%超えて含有させても前記効果は飽和し経済的に
不利となる。従って、Al含有量は 0.005〜0.08%と定め
た。
割れの原因となったり、得られた合金化溶融亜鉛めっき
熱延鋼板に時効劣化を起こさせたりする好ましくない不
純物元素である。従って、許容限の検討結果を基にN含
有量を0.0080%以下と定めた。
を改善するため必要に応じて1種又は2種以上添加され
る成分であるが、個々の成分の作用及び含有量の限定理
由は次の通りである。 Cr:CrはMnと同様にオ−ステナイトを安定化して低降伏
比かつ高張力の合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板を得やす
くする作用を有しているが、Cr含有量が 0.1%未満では
前記作用による所望の効果が得られず、一方、 1.0%を
超えて含有させると合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板が硬
くなりすぎて加工性の低下を招く。従って、Cr含有量を
0.1〜 1.0%と定めたが、好ましくは 0.1〜 0.7%とす
るのが良い。 Ca:Caには熱延鋼板の介在物を制御してMnSの量を減少
させ曲げ性を向上させる作用があるが、Ca含有量が0.00
03%未満では前記作用による所望の効果が得られず、一
方、0.01%を超えて含有させてもその効果が飽和し経済
的ではない。従って、Ca含有量は0.0003〜0.01%と定め
た。 Ti:TiにはTiNとしてNを固定する作用があるため、ス
ラブのひび割れ防止のために添加するのが好ましい元素
であるが、その含有量が 0.005%未満では前記作用によ
る十分な効果が得られず、一方、0.05%を超えて含有さ
せてもその効果が飽和する上、多量添加を行うと炭化物
として析出する量が多くなって降伏比を上げ合金化溶融
亜鉛めっき熱延鋼板を成形する際の形状凍結性を劣化さ
せる。従って、Ti含有量は 0.005〜0.05%と定めたが好
ましい範囲は 0.005〜 0.025%である。
炉又は平炉等によって常法通りに溶製することができ、
鋼種もリムド鋼,キャップド鋼,セミキルド鋼又はキル
ド鋼の何れであっても良い。そして、鋼片の製造は“造
塊−分塊圧延”あるいは“連続鋳造”の何れの手段によ
っても良い。
℃に加熱保持され、熱間仕上圧延(例えば連続熱間仕上
圧延)をAr3点以上で終了し、平均冷却速度5℃/s以上
で400〜650℃まで冷却してこの温度範囲で巻き取
られる。熱間圧延に際して加熱炉に挿入する鋼片は、鋳
造後の高温のままのスラブでも良いし、室温で放置され
たスラブであっても構わない。加熱温度は、1100℃
を下回ると固溶元素の拡散が不十分であって特性バラツ
キの原因となり、一方、1280℃を超えて加熱しても
その効果が飽和すると共に、コスト的にも不利となる。
常粒成長が起こり、更に圧延後の平均冷却速度が5℃/s
を下回っても同様に粒成長が起きるため、得られる合金
化溶融亜鉛めっき熱延鋼板に所望の加工性を確保するこ
とはできない。また、冷却後は400〜650℃で巻き
取られるが、巻取温度が650℃を超えた場合には同様
に粒成長が起きると共に、表面に溶融めっき合金化処理
性を劣化させるMn等の元素の濃化が著しくなる。一方、
巻取温度が400℃を下回ると板の平坦度が劣化する。
従って、巻取温度は400〜650℃と定めたが、粒成
長を抑制するためには低い方が好ましく、400〜55
0℃で巻き取ることがより望ましい。
2.0%でのスキンパス処理が重要である。熱延鋼板を上
記伸び率でスキンパス処理することにより鋼板の表層が
活性化し、表層の溶融めっき性,溶融めっきの合金化処
理性を劣化させるMn等の元素濃化層が次の酸洗処理で十
分に除去されるようになる。そのため、合金化溶融亜鉛
めっき処理に際して冷間圧延やショットブラスト,ブラ
シ研削といった手間とコストのかかる処理を施さなくて
も“不めっき”や“めっき欠陥”が発生しなくなる。な
お、スキンパス処理による上記効果は伸び率が 0.3%未
満では生じず、また2.0 %を超える伸び率を得ようとす
ると2回以上のスキンパス処理を施すことが必要となっ
てコスト上昇の要因となる。従って、スキンパス処理は
伸び率 0.3〜2.0 %で実施することが必要であるが、伸
び率 0.5〜 1.5%が好ましい範囲である。
には合金化溶融亜鉛めっき処理が施される。この際、鋼
板に低降伏比を実現するためには、鋼板組織をフェライ
トとマルテンサイトが主体の組織にする必要がある。そ
して、そのためには、フェライトとオ−ステナイトの2
相域の温度である750〜930℃に5秒間以上加熱し
てから2℃/s以上の冷却速度で450〜550℃まで冷
却し、溶融亜鉛めっきを施した後、更に480〜650
℃の温度範囲で合金化処理を施し、その後2℃/s以上の
冷却速度で200℃以下にまで冷却する必要がある。
温度が750℃未満であるとオ−ステナイト化が不十分
なために低降伏比を得るのに十分なマルテンサイトが得
られず、一方、加熱温度が930℃を超えると加熱時の
フェライト残存量が少なくなって低降伏比を得るために
必要な十分な量のフェライトをその後の鋼板に確保する
ことができない。このため、溶融亜鉛めっき処理の前の
加熱温度を750〜930℃と定めたが、好ましい範囲
は800〜860℃である。また、加熱によって十分に
オ−ステナイト化するためには5秒以上の保持が必要で
ある。
50〜550℃まで冷却される。この際の冷却速度が2
℃/s未満であると、冷却途中で炭化物が析出してくるた
め、低降伏比を得るのに十分なマルテンサイトが得られ
ない。
れて亜鉛めっきが施され、続いて480〜650℃の温
度範囲で合金化処理がなされる。この合金化処理温度が
480℃未満であると、亜鉛めっき層合金化が不十分で
表面の摺動性が悪く、得られる合金化溶融亜鉛めっき熱
延鋼板の加工性が劣化する。一方、合金化処理温度が6
50℃を超えた場合には過度に合金化が進行してしま
い、鋼板加工中のめっき剥離が問題となると共に、炭化
物が析出してくるため低降伏比を得るために十分なマル
テンサイトが得られない。ところで、本発明において
は、溶融亜鉛浴に浸漬する前に、鋼板の温度ムラを抑制
することを目的として鋼板を450〜580℃の温度で
10〜100秒間程度保持をするのは構わない。
/s以上で200℃以下まで冷却される。この際、200
℃以下に至るまでの平均冷却速度が2℃/s未満である
と、やはり合金化が過度に進行する傾向となって前述し
た問題が懸念されるようになる。
めっき熱延鋼板を製造した後、平坦矯正のために 0.1〜
1.0%の伸び率でのスキンパス処理を施しても構わな
い。
る。
製した後、連続鋳造によってスラブとした。次いで、こ
れらスラブに表2及び表3に示す条件の熱間圧延を施し
て熱延鋼板を製造した。なお、この時の熱延仕上温度
は、試験番号11についてはAr3点よりも低く設定した
が、その他の例では何れもAr3点以上とされた。次に、
各熱延鋼板を巻き戻し、表2及び表3に示した条件でス
キンパス処理を施した後、常法通りに酸洗を実施した。
そして、酸洗後の熱延鋼板に対し、同じく表2及び表3
に示す各条件で合金化溶融亜鉛めっき処理を施した。こ
こで、表2及び表3に示した「合金化後冷却速度」は合
金化処理後200℃に至るまでの鋼板の平均冷却速度で
ある。
鉛めっき熱延鋼板につき、「めっき鋼板製造時に観察し
た合金化処理状態」と「鋼板から圧延方向と直角にJI
S5号引張試験片を採取して実施した引張試験結果」を
表4及び表5に示す。
かるように、得られた各合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板
は次のように判定された。即ち、本発明の規定条件に従
う試験番号1〜9及び試験番号24〜30で製造された合金
化溶融亜鉛めっき熱延鋼板は、何れも形状凍結性に有利
な70%以下の降伏比〔降伏比%=(降伏強さ/引張強
さ)×100〕を有しており、まためっき仕上外観も良
好である。
度が低い試験番号10と、熱間圧延の仕上温度が低い試験
番号11、更に熱間圧延後の冷却速度の遅い試験番号12で
は、得られた合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板は結晶粒の
粗大化に伴い伸びが低下している。また、巻取温度の高
い試験番号13、酸洗前にスキンパス処理を実施していな
い試験番号14、スキンパス処理での伸び率が小さい試験
番号15、更に酸洗前ではなくて酸洗後にスキンパス処理
を実施した試験番号16では、何れも熱延鋼板表層のMn等
不純物の濃化層が酸洗で十分除去できなかったために合
金化処理性に問題があり、得られた合金化溶融亜鉛めっ
き熱延鋼板は合金化不足部が散発していた。
験番号17〜20,23では、何れも得られた合金化溶融亜鉛
めっき熱延鋼板は低降伏比となるために必要な“フェラ
イトとマルテンサイトが主体の組織”とならず、降伏比
が高い上に伸びも低い結果となっている。また、合金化
温度が不適切な試験番号21,22では、合金化処理後のめ
っき仕上外観に問題があった。
31では本発明に係る処理工程をもってしても合金化処理
不足が解消できず、所望する性能(加工性等)の合金化
溶融亜鉛めっき熱延鋼板が得られない。そして、素材鋼
片のMn含有量が低い試験番号32では、得られる合金化溶
融亜鉛めっき熱延鋼板はフェライトとマルテンサイトの
組織にならず、従って降伏比が高い上に伸びも低い結果
となっている。また、素材鋼片のMn含有量が高い試験番
号33では、得られる合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板の強
度が高すぎる上に、合金化処理不足が発生している。
ば、低降伏比で形状凍結に優れ、かつ性能の良好な合金
化溶融亜鉛めっき層を備えた高張力合金化溶融亜鉛めっ
き熱延鋼板を安価にかつ安定して製造することが可能と
なり、例えばメンバ−類といった自動車部品等の性能改
善,低価格化におきく寄与できるなど、産業上有用な効
果がもたらされる。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量割合にて C:0.03〜0.11%, Si: 0.3%以下, Mn: 1.8〜 2.7%, P:0.05%以下, S: 0.010%以下, Al: 0.005〜0.08%, N:0.0080%以下 を含むと共に残部がFe及び不可避不純物から成る鋼片
を、1100〜1280℃に加熱しAr3点以上の仕上温
度で熱間圧延した後、平均冷却速度5℃/s以上で400
〜650℃まで冷却して巻取り、次いで伸び率 0.3〜
2.0%のスキンパス処理とこれに次ぐ酸洗を施してか
ら、冷間圧延,ショットブラストあるいはブラシ研削を
施すことなく、連続溶融亜鉛めっき設備にて750〜9
30℃に5秒間以上加熱した後2℃/s以上の冷却速度で
450〜550℃まで冷却してから溶融亜鉛めっきを施
し、更に480〜650℃の温度範囲で合金化処理を施
した後、平均冷却速度2℃/s以上で200℃以下まで冷
却することを特徴とする、低降伏比高張力合金化溶融亜
鉛めっき熱延鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 重量割合にて C:0.03〜0.11%, Si: 0.3%以下, Mn: 1.8〜 2.7%, P:0.05%以下, S: 0.010%以下, Al: 0.005〜0.08%, N:0.0080%以下 を含有し、更にCr: 0.1〜 1.0%, Ca:0.0003〜0.
01%, Ti: 0.005〜0.05%の1種以上をも含むと共
に残部がFe及び不可避不純物から成る鋼片を、1100
〜1280℃に加熱しAr3点以上の仕上温度で熱間圧延
した後、平均冷却速度5℃/s以上で400〜650℃ま
で冷却して巻取り、次いで伸び率 0.3〜 2.0%のスキン
パス処理とこれに次ぐ酸洗を施してから、冷間圧延,シ
ョットブラストあるいはブラシ研削を施すことなく、連
続溶融亜鉛めっき設備にて750〜930℃に5秒間以
上加熱した後2℃/s以上の冷却速度で450〜550℃
まで冷却してから溶融亜鉛めっきを施し、更に480〜
650℃の温度範囲で合金化処理を施した後、平均冷却
速度2℃/s以上で200℃以下まで冷却することを特徴
とする、低降伏比高張力合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板
の製造方法。
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