JP2001107043A - 紫外線または真空紫外線励起青色蛍光体 - Google Patents
紫外線または真空紫外線励起青色蛍光体Info
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Abstract
ない新しいタイプの紫外線または真空紫外線励起青色蛍
光体を提供する。 【解決手段】 下記の一般式(I)で表わされる紫外線
または真空紫外線励起により発光する青色蛍光体。 (Ma−xEuxOa)・(Mgb−yLyOb)・
(Alc−zTzO1.5c) (I) 式(I)中、Mは、Ba、SrおよびCaから選ばれる
少なくとも一種であり、0.4≦a≦2.0、0<x≦
0.4であり、Lは、Zn、Mn、Li、SnおよびP
tから選ばれる少なくとも一種であり、1.0≦b≦
1.2、0≦y≦1.0であり、Tは、La、Ce、S
m、Dy、Tm、Yb、Lu、Y、Sc、In、Ga、
Sn、PdおよびGeから選ばれる少なくとも一種であ
り、6.0≦c≦20.0、0<z≦2.0である。
Description
発光を利用して三波長蛍光ランプ等に用いられ、また
は、真空紫外線励起による発光を利用してプラズマディ
スプレイパネル等に用いられる青色蛍光体に関する。
明装置として多用されている。また、プラズマディスプ
レイパネル(PDP)は、大画面、高画質、ハイビジョ
ン化、デジタル化などへの対応性が高いことからブラウ
ン管(CRT)に代わるディスプレイとして注目されて
いる。これらの三波長蛍光ランプおよびPDPは、青色
蛍光体を赤色蛍光体および緑色蛍光体と組み合わせて、
前者は紫外線励起により、後者は真空紫外線励起によ
り、発光させて、それぞれ、白色の蛍光ランプとして、
あるいはフルカラーのPDPとして使用に供される。
蛍光体として従来より最も一般的に用いられているの
は、しばしばBAM蛍光体と呼ばれ、バリウムマグネシ
ウムアルミン酸塩にEu(ユウロピウム)をドープした
ものであり、BaMgAl14O 23:Euで表わされるも
のが代表的である。
等に実用化された青色蛍光体の大きな課題の1つは、ラ
ンプ点灯またはPDP駆動に伴い経時劣化が生じるこ
と、すなわち、紫外線または真空紫外線照射による青色
蛍光体の発光効率が経時的に低下し、色純度がシフトす
ることである。
50446号)には、このような経時劣化が抑制された
PDP用青色発光蛍光体と称して、上記のごとき従来の
BaMgAl14O23:Eu系蛍光体に比べてアルミン酸
の量が少なくBa1−xEu xMgAl10O17(0.0
5≦x≦0.5)で表わされるバリウムマグネシウムア
ルミン酸塩蛍光体が記載されている。この蛍光体は青色
発光蛍光体における発光効率や色純度の経時変化を減少
させているようではあるが、未だ充分ではなく、特に発
光効率(発光強度)の経時変化の点で改良すべき点も残
されていると考えられる。
的な発光効率の低下や色純度の変化が少ない新しいタイ
プの紫外線または真空紫外線励起青色蛍光体を提供する
ことにある。
バリウムマグネシウムアルミン酸塩にEuをドープした
三波長蛍光ランプ用またはPDP用等の青色発光蛍光体
において、Al(アルミニウム)の一部を他の特定の元
素で置換することにより耐経時劣化特性が向上すること
を見出した。さらにBa(バリウム)および/またはM
g(マグネシウム)の一部を他の特定の元素で置換する
ことによっても同様の効果が得られることも見出した。
で表わされることを特徴とする紫外線または真空紫外線
励起により発光する青色蛍光体を提供するものである。 (Ma−xEuxOa)・(Mgb−yLyOb)・(Alc−zTzO1.5c ) (I) 式(I)中、Mは、Ba(バリウム)、Sr(ストロン
チウム)およびCa(カルシウム)から選ばれる少なく
とも一種であり、0.4≦a≦2.0、0<x≦0.4
であり、Lは、Zn(亜鉛)、Mn(マンガン)、Li
(リチウム)、Sn(スズ)およびPt(白金)から選
ばれる少なくとも一種であり、1.0≦b≦1.2、0
≦y≦1.0であり、Tは、La(ランタン)、Ce
(セリウム)、Sm(サマリウム)、Dy(ジスプロシ
ウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、
Lu(ルテチウム)、Y(イットリウム)、Sc(スカ
ンジウム)、In(インジウム)、Ga(ガリウム)、
Sn(スズ)、Pd(パラジウム)およびGe(ゲルマ
ニウム)から選ばれる少なくとも一種であり、6.0≦
c≦20.0、0<z≦2.0である。
l(アルミニウム)サイトの一部が、La、Ce、S
m、Dy、Tm、Yb、Lu、Y、Sc、In、Ga、
Sn、PdおよびGeから選ばれる少なくとも一種で置
換されていることにある。
されることにより青色蛍光体の耐経時劣化特性が向上す
る詳細な機構は未だ不明であるが、Alがそれよりもイ
オン半径の大きな元素で置換されることにより、スピネ
ルブロックの充填密度が高くなって、構造自体が安定に
なることに因るためかも知れない。すなわち、分子構造
が安定化するため、紫外線または真空紫外線照射による
構造の変化が少なく欠陥の形成が抑制されて濃度消光を
抑えることができ、この結果、多くの発光センターがド
ープされて失活する発光センターの確率が減少され、青
色蛍光体の発光特性を維持することが可能になるものと
推論される。
知られた方法に従って容易に行うことができる。すなわ
ち、各金属の原料(一般的には、炭酸塩、酸化物、また
は水酸化物として)を所定の組成により配合し、または
必要に応じて反応促進剤(例えばフッ化アルミニウム)
を添加し混合した後、焼成することによって製造され
る。焼成の当初には酸化雰囲気下に1回またはそれ以上
の焼成を行ってもよい(1000〜1500℃で数時間
保持)が、最終的には、不活性ガスまたは還元雰囲気
下、1300〜1700℃の温度において少なくとも1
時間以上の焼成を行う。
工程にあり、原料の配合比を厳密に調整し且つ充分な時
間と温度条件下に焼成することにより、上記式(I)で
表わされる所望の組成から成る青色蛍光体が得られるよ
うにする。
体は、三波長蛍光ランプやPDP用等の優れた青色蛍光
体として従来より知られたBaMgAl10O17:Eu系
青色蛍光体よりも紫外線または真空紫外線による発光効
率の経時低下が著しく少なくなり、蛍光体寿命が大幅に
向上することが見出されている。さらに、本発明の青色
蛍光体は、従来のBaMgAl10O17:Eu系青色蛍光
体と同等またはそれ以上の優れた発光色を呈し、色純度
のシフトが少ない。
め実施例を示すが、本発明はこれらの実施例によって制
限されるものではない。以下に記載するように、本発明
に従う青色蛍光体のサンプル(実施例1〜実施例15)
を調製するとともに、比較のために、従来から知られて
いるBaMgAl10O17:Eu系青色蛍光体のサンプル
(比較例1および2)も調製した。
23.27重量%(0.9モル)、Mg(OH) 2粉末
7.64重量%(1.0モル)、Al2O3粉末66.
79重量%(5.0モル)、Eu2O3粉末2.31重
量%(0.05モル)を秤量、混合し、さらにフラック
ス剤として該混合物にAlF3を3重量%を添加し、得
られた混合物を酸化雰囲気下で1200℃で3時間保持
して焼成した。焼成物を粉砕後、還元雰囲気(10体積
%のH2を含有するN2雰囲気)下で1500℃で3時
間保持して焼成した。焼成物をボールミルで粉砕し、洗
浄し、分級(500メッシュ)を行った後、乾燥して、
Ba0.90Eu0.10MgAl10O17で表わされる蛍光体を
得た。
20.74重量%(0.8モル)、Mg(OH) 2粉末
7.66重量%(1モル)、Al2O3粉末66.97
重量%(5.0モル)、Eu2O3粉末4.62重量%
(0.1モル)を用いる以外は比較例1の場合と同じ操
作を行うことにより、Ba0.80Eu0.20MgAl10O17
で表わされる蛍光体を得た。
aCO3粉末20.50重量%(0.8モル)、Mg
(OH) 2粉末7.57重量%(1.0モル)、Al2
O3粉末65.55重量%(4.95モル)、Eu2O
3粉末4.57重量%(0.1モル)、およびIn2O
3粉末1.80重量%(0.05モル)、を用い、比較
例1と同じように操作を行うことにより、Ba0.80Eu
0.20MgAl9.9In0.1O17で表わされる蛍光体サンプ
ル(実施例1)を得た。以下、原料金属塩を種類を変
え、実施例1の場合と同様の操作を行い、下記の表1に
示すように本発明に従う各種の蛍光体を得た。
プルを自作の真空紫外線照射強制劣化装置で劣化させ
た。真空紫外線照射強制劣化装置は石英管にHe−Xe
(1%)ペニングガスを導入し、石英管両サイドの電極
に電圧を加え、放電による形成されたプラズマにXeの
真空紫外線輻射(147nm)を利用したものである。
なお、強制劣化前後の各蛍光体の発光特性は自作のマイ
クロ波発振Xe真空紫外線発生装置を用いて147nm
の真空紫外線で評価を行い、それぞれの蛍光体の発光強
度は比較例2の初期発光強度を100%として規格化し
た。その結果は表2にまとめて示す。表2中に示す
xo、yo、Io、x、yおよびIはそれぞれ、以下の
値を表わす。 xo:強制劣化前の色度値x。 yo:強制劣化前の色度値y。 (xが大きくyが小さいほど、純粋な青色発光ができる
ことを示す) Io:強制劣化前の発光強度。 x:真空紫外線照射による強制劣化22時間後の色度値
x。 y:真空紫外線照射による強制劣化22時間後の色度値
y。 I:真空紫外線照射による強制劣化22時間後の発光強
度。
真空紫外線照射による発光強度の経時変化を図1に示し
ている。
体は、色度値yが小さいことから理解されるように、従
来のBaMgAl10O17:Eu系蛍光体と同等以上に優
れた発光色を有しカラーシフトが少ない。また、本発明
の青色蛍光体は、真空紫外線照射による強制劣化前後の
発光強度の維持率(I/Io)が、従来のBaMgAl
10O17:Eu系蛍光体より大幅に改善されている。した
がって、本発明の青色蛍光体は、蛍光体の寿命がきわめ
て優れている。例えば、図1に示されるように、真空紫
外線照射によりもとの発光強度の50%まで劣化した時
点を蛍光体の寿命であるとした場合、比較例2に比べ、
実施例1は2.4倍、実施例2は1.8倍の寿命改善が
達成されていることが理解される。なお、紫外線で強制
劣化した場合は、真空紫外線照射のように劣化が起こら
ないが、本発明の青色蛍光体は従来のBaMgAl10O
17:Eu系蛍光体より紫外線照射に強いことが確認され
た。また、実施例11においてMnを添加すると蛍光体
の発光は青緑色になるが、Alの一部をYbで置換した
場合、真空紫外線照射強制劣化では青色の発光ピーク
(450nm)の強度維持率も向上された。
る発光強度の経時変化を従来の青色蛍光体と比較して示
すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記の一般式(I)で表わされることを
特徴とする紫外線または真空紫外線励起により発光する
青色蛍光体。 (Ma−xEuxOa)・(Mgb−yLyOb)・(Alc−zTzO1.5c ) (I) 〔式(I)中、Mは、Ba、SrおよびCaから選ばれ
る少なくとも一種であり、0.4≦a≦2.0、0<x
≦0.4であり、Lは、Zn、Mn、Li、Snおよび
Ptから選ばれる少なくとも一種であり、1.0≦b≦
1.2、0≦y≦1.0であり、Tは、La、Ce、S
m、Dy、Tm、Yb、Lu、Y、Sc、In、Ga、
Sn、PdおよびGeから選ばれる少なくとも一種であ
り、6.0≦c≦20.0、0<z≦2.0である。〕
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JP28777199A JP4854106B2 (ja) | 1999-10-08 | 1999-10-08 | 紫外線または真空紫外線励起青色蛍光体 |
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---|---|---|---|---|
WO2003007333A1 (de) * | 2001-07-13 | 2003-01-23 | Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH | Verwendung eines uva-leuchtstoffs |
EP1335013A2 (en) * | 2002-02-06 | 2003-08-13 | TDK Corporation | Phosphor thin film, preparation method, and EL panel |
JP2004363102A (ja) * | 2003-06-02 | 2004-12-24 | Patent Treuhand Ges Elektr Gluehlamp Mbh | 放電ランプ |
CN100396752C (zh) * | 2002-05-17 | 2008-06-25 | 松下电器产业株式会社 | 等离子体显示装置 |
JP2016155893A (ja) * | 2015-02-23 | 2016-09-01 | 宇部興産株式会社 | アルミン酸塩蛍光体及び発光装置 |
CN115558493A (zh) * | 2022-09-07 | 2023-01-03 | 湖南师范大学 | 一种高效率热稳定的二价铕离子青光荧光粉及其制备方法和应用 |
KR20230007663A (ko) | 2021-07-06 | 2023-01-13 | 문희진 | 옆, 뒷모습까지 보이는 거울 |
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1999
- 1999-10-08 JP JP28777199A patent/JP4854106B2/ja not_active Expired - Fee Related
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