JP2001106615A - 毛髪化粧料 - Google Patents

毛髪化粧料

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JP2001106615A
JP2001106615A JP28604099A JP28604099A JP2001106615A JP 2001106615 A JP2001106615 A JP 2001106615A JP 28604099 A JP28604099 A JP 28604099A JP 28604099 A JP28604099 A JP 28604099A JP 2001106615 A JP2001106615 A JP 2001106615A
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keratose
hair
chloride
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chloro
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JP28604099A
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English (en)
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Takayuki Omura
孝之 大村
Tomotaka Shida
智隆 志田
Tomiyuki Nanba
富幸 難波
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 頭髪に対して、しなやかさ、しっとり感、な
めらかさを付与し、使用感や仕上がり感の良好な毛髪化
粧料の提供。 【解決手段】 グルコマンナンと第4級アンモニウム塩
によりカチオン化されているケラトースと、他の油性成
分及び水性成分とを混合して毛髪化粧料を調製する。こ
のようにして得られた毛髪化粧料は、手のべたつき、く
し通りやすさの点で使用感に優れ、また、なめらかさ、
毛髪のつやの点でコンディショニング効果に優れている
と共に水分保持効果にも優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、頭髪に対して、し
なやかさ、しっとり感、なめらかさを付与し、使用感や
仕上がり感の良好な毛髪化粧料に関する。より詳細に
は、手のべたつき、くし通りやすさの点で使用感に優
れ、また、なめらかさ、毛髪のつやの点でコンディショ
ニング効果に優れていると共に水分保持効果にも優れて
いる毛髪化粧料に関する。すなわち、本発明は、手のべ
たつき、くし通りやすさの点で使用感に優れ、またなめ
らかさ、毛髪のつや、水分保持効果の点で仕上がり感に
優れている毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、毛髪化粧料においては、毛髪にし
なやかさやなめらかさといったコンディショニング効果
を付与する目的で、各種成分の配合が試みられている。
例えば、陽イオン性界面活性剤、シリコーン油等の油
剤、高分子物質等がその目的に応じて適宜配合されてき
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記した陽イオン性界
面活性剤は、毛髪に対して、柔軟性や帯電防止性を付与
する目的で用いられているが、安全性の観点からその配
合量に制限があり、効果の発現には自ずと限界があっ
た。また、油剤は、毛髪につや、滑沢性を付与し、整髪
性を向上させるものではあるが、その油剤も種類によっ
てはべたつく、仕上がりが重いなどといった官能特性上
のデメリットを生じる場合があった。
【0004】そして、油剤を安定に配合するために高級
脂肪酸やグリセリンモノ脂肪酸エステルを用いることが
あるが、その場合には前述した陽イオン性界面活性剤の
有する効果が減殺されるなどの欠点があった。また、高
分子物質は、毛髪への保湿効果や系の安定性に寄与する
効果を有するものの、種類によっては感触が重くなるた
め、軽くて、しなやかなコンディショニング効果や十分
な水分保持効果は得られにくいという欠点があった。
【0005】そのようなことで、コンディショニング効
果、水分保持効果等の仕上がり感に優れ、使用感の良好
な毛髪化粧料の開発が望まれている。上記実情に鑑み、
本発明者は鋭意研究を進めた結果、解決手段を見出し、
本発明を完成するに至った。したがって、本発明の目的
は、手のべたつき、くし通りやすさの点で使用感に優
れ、またなめらかさ、毛髪のつや及び水分保持効果とい
う点で仕上がり感に優れている毛髪化粧料を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明が前記目的を達成
するために採用した手段である毛髪化粧料は、 (A)グルコマンナン (B)第4級アンモニウム塩によりカチオン化されてい
るケラトースの一種又は二種以上とを配合するものであ
る。
【0007】そして、本発明では、このような手段を採
用することにより、前記したとおり毛髪に対し、手のべ
たつき、くし通りやすさの点で使用感に優れ、またなめ
らかさ、毛髪のつや等のコンデショニング効果及び水分
保持効果の点で仕上がり感に優れている毛髪化粧料を提
供することができる優れた効果を奏するものであり、そ
のことは本発明者が見出したものである。特にコンデシ
ョニング効果に関しては、毛髪のつや、平滑性の回復、
損傷部位の修復等に優れている毛髪化粧料を提供するこ
とができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の毛髪化粧料は、前記した
とおり、グルコマンナンと、第4級アンモニウム塩によ
りカチオン化されているケラトースの一種又は二種以上
とを含有するものであるから、両配合成分について順に
詳細に説明する。まず(A)グルコマンナンについて説
明すると以下のとおりである。
【0009】グルコマンナンは、元来、水分を吸収させ
ることによって膨潤し、酸化カルシウムなどのアルカリ
土類金属水酸化物を添加して、凝固させるなどの周知の
手段をとることによって食品としてのコンニャクの製造
原料に供されており、それは、D−グルコースとD−マ
ンノースを主要構成成分とする多糖類の総称であり、コ
ンニャク属の植物の球茎中やある種の針葉樹剤のヘミセ
ルロース画分中から分離されるものである。
【0010】そして、そのグルコナンナンは、コンニャ
ク芋を精粉化して得られるものであるが、本発明に用い
られるものとして好ましいものは、植物分類上サトイモ
科に属するAmorphophallus Konja
c,K.Kochの塊茎(芋)に含まれるグルコマンナ
ンを精製・分離・粉砕して得られたD−グルコースとD
−マンノースがほぼ1:1.6の割合でβ−1.4結合
によるもので、分子量が100万〜200万のものであ
る。市販品としては、清水化学(株)社製のレオレック
スRX、レオレックスRS、プロポールA等が挙げられ
る。
【0011】本発明においては、上記グルコマンナン
は、組成物の水相に水溶液の形で用いられる。好ましい
配合量は、0.1〜5.0重量%、さらに好ましくは、
0.5〜3.0重量%である。0.1重量%未満では、
本発明の使用感や仕上がり感の良好さに欠ける。また、
5重量%を越えて配合しても本発明の効果を増強するも
のではない。
【0012】次に、本発明に配合されるもう1つの成分
である(B)の第4級アンモニウム塩によりカチオン化
されているケラトースについて詳細に説明する。ケラト
ースは、つい最近提案された方法であるところのケラチ
ンを比較的おだやかな条件下で、加水分解することによ
り製造することができる。その提案は、例えば、特開平
10−77210号公報及び特開平10−77208号
公報に記載されている。
【0013】加水分解対象のケラチンは、いわゆる真性
ケラチンであり、その原料としては、毛髪、羊毛、羽
毛、動物の角、卵膜、ひずめ等があり、特に限定される
ものではないが、加水分解により得られるケラトース
は、ケラチン本来の構造が可能な限り維持されており、
損傷した毛髪の回復や潤いやなめらかさを付与できるも
のが好ましい。そして、製剤の容易性等の毛髪化粧料に
おける配合成分としての実用性を考慮すると、その平均
分子量は5500〜35000程度であることが好まし
い。
【0014】それは、ケラトースの平均分子量が、55
00未満になると、ケラチンの毛髪を構成するタンパク
質としての特徴が失われてしまう傾向があり、好ましく
なく、逆に、同平均分子量が35000を越えると、本
発明の毛髪化粧料の製剤に不都合を来す等、配合成分と
しての実用性に問題が認められることもあるからであ
る。なお、この平均分子量は、ケラトースを構成するア
ミノ酸残基の個数を目安にした分子量である。
【0015】すなわち、この平均分子量は、アミノ酸残
基1個の分子量を110とみなして[「レーニンジャー
の新生化学」(小山次郎ら著、廣川書店発行、上巻p1
41〜142(1988))等を参照のこと]、構成ア
ミノ酸残基数が50個〜320個となるケラトースを好
適範囲としたものである。(なお、構成アミノ酸数から
すると、これらのケラトースはケラチン分子の2〜8カ
所が切断されたケラトースであるものと推定される)。
以上のことからして、上記の範囲は、あくまで目安を示
すものであり、かかる範囲の分子量を逸脱するケラトー
スを、本発明毛髪化粧料において用いることを妨げるも
のではない。
【0016】このような、比較的大きな平均分子量のケ
ラトースは、ケラチンを緩徐な条件で加水分解すること
により得ることができる。すなわち、ケラチンを過ギ
酸、過酢酸又は過酸化水素等の弱反応系で加水分解する
と、アルカリ水には溶解するが、酸性水には溶解しない
成分であるα−ケラトースと、酸性水にもアルカリ水に
も溶解しない成分であるβ−ケラトースと、アルカリ水
にも酸性水にも溶解する成分であるγ−ケラトースとが
抽出される。
【0017】さらに、具体的には、例えば、以下のよう
な方法により、所望するケラトースを得ることができ
る。第1に、ケラチンを、常温〜100℃で、2〜5%
の過ギ酸、過酢酸又は過酸化水素と、30分〜3時間程
度接触させて、加水分解処理を行った後、これを水で洗
浄し、続いて、苛性ソーダやアンモニア水等のアルカリ
水溶液中に、加水分解処理物を溶解する。
【0018】第2に、前記溶解処理後の不溶物であるβ
−ケラトースを濾過布等で分離した後、硫酸や塩酸等の
酸で、溶液をpH4程度まで酸性化し、この酸性化の過
程で生じる乳白色沈殿と、透明の上澄み液とを濾過分離
する。第3に、乳白色の沈殿をアルカリ液で再溶解し、
透析用セロハンテープ、透析膜や限外濾過(UF)膜、
逆浸透(RO)膜等を用いて透析することにより、α−
ケラトースを得ることができる。また、上澄み液につい
ても、同様に透析処理を行った後、噴霧乾燥又は凍結乾
燥処理等を施すことにより、水溶性のγ−ケラトースを
得ることができる。
【0019】このようにして、上述した平均分子量の範
囲にあるケラトースを得ることができる。なお、これら
の3種類のケラトースのうち、本発明において用いるケ
ラトース誘導体の出発物質としては、通常用いられる溶
媒に対して可溶であることが製剤上、実用的であるとい
う理由から、α−ケラトース又はγ−ケラトースを選択
することが好ましい。
【0020】次いで、以上のようにして得られたケラト
ース、特に、α−ケラトースとγ−ケラトースを第4級
アンモニウム塩でカチオン化することにより、所望する
カチオン化ケラトースを得ることができる。具体的に
は、上記のようにして得られるケラトースの末端アミノ
基、末端カルボキシル基、構成アミノ酸残基であるリジ
ン残基の側鎖アミノ基、同ヒスチジン残基の側鎖イミダ
ゾール基、同チロシン残基の側鎖フェノール性水酸基
(以下、これらの基を「反応性残基」という)に、第4
級アンモニウム塩が付加され、それにより、ケラトース
がカチオン化されてなるケラトース誘導体が形成され
る。
【0021】ここでカチオン化したケラト−スを形成す
るために使用するカチオン化剤である第4級アンモニウ
ム塩は、下記の一般式(1)で表される第4級アンモニ
ウム化合物である。
【0022】[但し、式中、R1は、低級アルキル基を表
し、2つのR1同士は互いに同一であっても異なっても
よく、R2は、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭
素原子数2〜20のアルケニル基を表し、R3は、炭素
原子数1〜24のアルキレン基又はヒドロキシアルキレ
ン基を表す。また、Xはハロゲン原子を表し、Yは反応
性基を表す。なおR3とYとは一緒になってグリシジル
基を構成してもよい。]
【0023】前記一般式(1)において、低級アルキル
基R1としては、メチル基、エチル基、プロピル基を例
示することが可能である。また、第4級アンモニウム塩
を形成するところの陰イオン成分であるハロゲン原子X
としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、
ヨウ素原子等を挙げることができる。
【0024】そして、R2については、それが炭素原子
数1〜20のアルキル基の場合には、直鎖アルキル基で
あっても、分岐アルキル基であってもよく、例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、
テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘ
プタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシ
ル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、ネオペンチル基、tert−
ペンチル基、イソヘキシル基等を挙げることができる
が、これらに限定されるものではなく、好ましくは、プ
ロピル基又はブチル基を挙げることができる。
【0024】さらに、R2が炭素原子数2〜20のアル
ケニル基の場合には、1−プロペニル基、2−ブテニル
基、1,3−ブタジエニル基、2−ペンテニル基、3−
ヘキセニル基、5−ヘプテニル基、9−デセニル基、2
−トリデセニル基、2−メチル−2−ブテニル基、9−
オクタデセニル基、9,12−オクタデカジエニル基等
を挙げることができるが、これらに限定されるものでは
なく、好ましくは、1−プロペニル基、2−ブテニル基
を挙げることができる。
【0025】また、R3については、それが炭素原子数
1〜24のアルキレン基の場合には、例えば、メチレン
基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、
ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン
基等を挙げることができる。さらに、そのR3が炭素原
子数1〜24のヒドロキシアルキレン基の場合には、上
記のように例示した、炭素原子数1〜24のアルキレン
基に1個又は2個以上のヒドロキシ基が結合したヒドロ
キシアルキレン基を挙げることができる。
【0026】このR3としては、好ましいものは具体的
にはヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒド
ロキシヘキシル基、ヒドロキシオクチル基、ヒドロキシ
デシル基、ヒドロキシドデシル基、ヒドロキシテトラデ
シル基、ヒドロキシヘキサデシル基を挙げることができ
る。さらに、このR3と結合する反応性基Yとしては、
この反応性基Yと、前述したケラトースの反応性残基と
が反応することにより、ケラトースの反応性残基に第4
級アンモニウム化合物(1)を付加させることが可能な
基であれば、特に限定されない。具体的には、例えば、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロ
ゲン原子等を挙げることができる。なお、前述のよう
に、反応性基YとR3が一緒になって、グリシジル基を
構成してもよい。
【0027】次ぎに、このような第4級アンモニウム化
合物としての具体例を挙げれば、例えば、3−クロロ−
2−ヒドロキシプロピルオクタデシルジメチルアンモニ
ウムクロリド、グリシジルオクタデシルジメチルアンモ
ニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル
ヘプタデシルジメチルアンモニウムクロリド、グリシジ
ルヘプタデシルジメチルアンモニウムクロリド、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピルヘキサデシルジメチルア
ンモニウムクロリド、グリシジルヘキサデシルジメチル
アンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプ
ロピルペンタデシルジメチルアンモニウムクロリド、グ
リシジルペンタデシルジメチルアンモニウムクロリド、
3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルテトラデシルジメ
チルアンモニウムクロリド、グリシジルテトラデシルジ
メチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロ
キシプロピルトリデシルジメチルアンモニウムクロリ
ド、グリシジルドデシルジメチルアンモニウムクロリ
ド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルヤシ油アルキ
ルジメチルアンモニウムクロリド、グリシジルヤシ油ア
ルキルジメチルアンモニウムクロリド、グリシジルウン
デシルジメチルアンモニウムクロリドがある。
【0028】さらに、同化合物としては、3−クロロ−
2−ヒドロキシプロピルデシルジメチルアンモニウムク
ロリド、グリシジルデシルジメチルアンモニウムクロリ
ド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルノニルジメチ
ルアンモニウムクロリド、グリシジルノニルジメチルア
ンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
ピルオクチルジメチルアンモニウムクロリド、グリシジ
ルオクチルジメチルアンモニウムクロリド、3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピルヘプチルジメチルアンモニウ
ムクロリド、グリシジルヘプチルジメチルアンモニウム
クロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルヘキシ
ルジメチルアンモニウムクロリド、グリシジルヘキシル
ジメチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒド
ロキシプロピルペンチルジメチルアンモニウムクロリ
ド、グリシジルペンチルジメチルアンモニウムクロリ
ド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルブチルジメチ
ルアンモニウムクロリド、グリシジルブチルジメチルア
ンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
ピルジメチルアンモニウムクロリド、グリシジルプロピ
ルジメチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒ
ドロキシプロピルエチルジメチルアンモニウムクロリ
ド、グリシジルエチルジメチルアンモニウムクロリド、
3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモ
ニウムクロリド、グリシジルエチルジメチルアンモニウ
ムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリ
メチルアンモニウムクロリド、グリシジルトリメチルア
ンモニウムクロリドある。
【0029】また、同化合物としては、3−クロロ−2
−ヒドロキシプロピルオクタデシルジエチルアンモニウ
ムクロリド、グリシジルオクタデシルジエチルアンモニ
ウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルヘ
プタデシルジエチルアンモニウムクロリド、グリシジル
ヘプタデシルジエチルアンモニウムクロリド、3−クロ
ロ−2−ヒドロキシプロピルヘキサデシルジエチルアン
モニウムクロリド、グリシジルヘキサデシルジエチルア
ンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
ピルペンタデシルクロリド、グリシジルペンタデシルジ
エチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロ
キシプロピルテトラデシルジエチルアンモニウムクロリ
ド、グリシジルテトラデシルジエチルアンモニウムクロ
リド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリデシル
ジエチルアンモニウムクロリド、グリシジルトリデシル
ジエチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒド
ロキシプロピルドデシルジエチルアンモニウムクロリ
ド、グリシジルドデシルジエチルアンモニウムクロリ
ド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルヤシ油アルキ
ルジエチルアンモニウムクロリド、グリシジルヤシ油ア
ルキルジエチルアンモニウムクロリドもある。
【0030】さらに、同化合物としては、3−クロロ−
2−ヒドロキシプロピルウンデシルジエチルアンモニウ
ムクロリド、グリシジルウンデシルジエチルアンモニウ
ムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルデシ
ルジエチルアンモニウムクロリド、グリシジルデシルジ
エチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロ
キシプロピルノニルジエチルアンモニウムクロリド、グ
リシジルノニルジエチルアンモニウムクロリド、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピルオクチルジエチルアンモ
ニウムクロリド、グリシジルオクチルジエチルアンモニ
ウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルヘ
プチルジエチルアンモニウムクロリド、グリシジルヘプ
チルジエチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−
ヒドロキシプロピルヘキシルジエチルアンモニウムクロ
リド、グリシジルヘキシルジエチルアンモニウムクロリ
ド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルペンチルジエ
チルアンモニウムクロリド、グリシジルペンチルジエチ
ルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシ
プロピルブチルジエチルアンモニウムクロリド、グリシ
ジルブチルジエチルアンモニウムクロリド、3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピルジエチルアンモニウムクロリ
ド、グリシジルプロピルジエチルアンモニウムクロリ
ド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルア
ンモニウムクロリド等も例示することができるが、本発
明において配合するケラト−ス形成時に使用する第4級
アンモニウム化合物は、いうまでもなくこれら例示され
たものに限定されるものではない。
【0031】そして、一般に、R2の炭素原子数が大き
くなると、疎水性の傾向が強くなり、水に対する溶解性
が低下し、逆に小さくなると、親水性の傾向が強くな
り、アルコール類に対する溶解性が低下するようにな
る。また、一般にR2の炭素原子数が大きすぎても、小
さすぎても、ケラトースのカチオン化はうまく行われな
い傾向が強くなる。
【0032】ケラトース、特にα−ケラトース又はγ−
ケラトースに対する上述の第4級アンモニウム化合物
(1)を用いるカチオン化方法は、例えば、以下の工程
により行うことができる。すなわち、第1に、pH7〜
12のアルカリ水溶液に対して1〜10重量%程度α−
ケラトース、又は1〜20重量%程度のγ−ケラトース
を添加して溶解し、これを室温〜80℃、好ましくは4
0〜70℃において保温する。第2に、この反応液に、
反応液重量に対して5〜15重量%、好ましくは同10
重量%程度の第4級アンモニウム化合物(1)を添加
し、時折、pHの低下を補正しながら、8〜48時間、
好ましくは18〜36時間撹拌する。第3に、反応液を
酸性(pH3〜4程度)にすることにより、ケラトース
のカチオン化反応を停止する。
【0033】反応停止後、好ましくは、反応物から、様
々な方法により、未反応物等を除去して、本発明毛髪化
粧料の配合成分として適した、カチオン化ケラトース誘
導体を得ることができる。例えば、反応液に、最終アル
コール濃度が40〜80容量%、好ましくは50〜70
容量%になるように低級アルコールを添加し、この際に
生じる沈殿物を、遠心分離又は濾過膜等により除き、透
明なアルコール水溶液を得る。
【0034】このアルコール水溶液を、透析用セロハン
チューブ、UF膜、RO膜等の透析手段を用いて透析
し、この透析済みの反応液を、噴霧乾燥又は凍結乾燥
することにより粉末化するか、液体のまま濃縮する
か、又は粉末化したものを水またはアルコール水に再
溶解して液状にすることにより、所望の形態あるいは状
態のカチオン化されたケラト−スを得ることができる。
なお、前記に従った場合、α−ケラトースに由来する
ものはミルク状に分散した液となり、γ−ケラトースに
由来するものは透明な水溶液となる。
【0035】このようにして得られる、第4級アンモニ
ウム化合物によりカチオン化されたケラトース誘導体
の、本発明毛髪化粧料における配合量は、毛髪化粧料の
具体的な剤型や他の成分等の兼ね合い等により、適宜選
択するものであり、特に限定されるべきものではない
が、一般的には、化粧料全体の0.01〜5.0重量%
が好ましく、特に好ましくは、同0.1〜2.0重量で
ある。この配合量が、化粧料の0.01重量%未満であ
ると、本発明毛髪化粧料が発揮すべき毛髪損傷防止効果
等が十分ではなくなる傾向が強くなり、逆に、同5.0
重量%を越えて配合すると、かえって毛髪化粧料にべた
つきが伴う傾向が現れ、好ましくない。
【0036】[本発明毛髪化粧料の形態及び配合成分に
ついて]本発明の毛髪化粧料には、本発明の効果を損な
わない質的、量的範囲内で、必要に応じて、さらに流動
パラフィン、スクワラン、ラノリン誘導体、高級アルコ
ール、各種エステル油、アボガド油、パーム油、牛脂、
ホホバ油、ポリアルキレングリコールポリエーテル、そ
のカルボン酸オリゴエステル化合物、テルペン系炭化水
素等の油分;エチレングリコール、グリセリン、ソルビ
トール、ポリエチレングリコール等の水溶性多価アルコ
ール;ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ピロリドン
カルボン酸塩等の保湿剤;紫外線吸収剤;紫外線散乱
剤;アクリル系樹脂、ポリビニルピロリドン等の樹脂
類;大豆タンパク質、ゼラチン、コラーゲン、絹フィブ
ロイン、エラスチン等のタンパク質またはタンパク質加
水分解物;エチルパラベン、ブチルパラベン等の防腐
剤;各種アミノ酸、ビオチン、パントテン酸誘導体等の
賦活剤;γ−オリザノール、デキストラン硫酸ナトリウ
ム、ビタミンE等の抗脂漏剤カルボキシビニルポリマ
ー等の増粘剤を配合してよく、さらに、そのほかに、薬
剤、香料、色剤等の一般に毛髪化粧料に用いられる成分
を配合してもよい。また、本発明の毛髪化粧料の剤型は
任意であり、可溶化系、乳化系、粉末分散系等いずれで
もかまわない。
【0037】
【実施例】以下に、本発明の配合成分であるカチオン化
ケラトースの製造例及びそのカチオン化度測定、並びに
実施例及び比較例の毛髪化粧料の製造例及びこれらの性
能評価試験を示すが、本発明は、それらの製造例及び実
施例等により何ら限定されるものではなく、特許請求の
範囲の記載に基づいて把握されるものであることは勿論
である。
【0038】 [製造例1] カチオン化α−ケラトースの製造(1) 先ず、氷酢酸と過酸化水素水(濃度35%)とを、重量
比8:2で採取して、これらを均一に混合して過酢酸溶
液100gを調製した。この過酢酸溶液中に、よく洗浄
した脱脂羊毛10gを入れ、撹拌しながら羊毛ケラチン
を60℃で3時間加水分解した。次に、加水分解された
羊毛ケラチンを取り出し、水で洗浄し、これを50℃に
保温した0.5モルのアンモニア水100gに、よく撹
拌しながら溶解させた。
【0039】このアンモニア水溶液から、濾過布でアン
モニア水溶液に溶解しないものを除き、濾過液を硫酸を
用いて、そのpHを4以下に調製した。pH調製後、乳
白色に析出してきたタンパク質のα−ケラトースを含む
アンモニア水溶液を透析により、精製し、スプレードラ
イヤーで乾燥して粉末化した。得られたα−ケラトース
の平均分子量を高速液体クロマトグラフィーで測定した
結果、18000であった。
【0040】この未処理のα−ケラトース10gを、p
H10の苛性ソーダ水溶液100gに溶かして65℃に
保温した。この溶液に、グリシジルトリメチルアンモニ
ウムクロリド(有効成分74%,阪本薬品社製)10m
lを添加し、最初の1時間はpHの低下を補正しなが
ら、18時間撹拌した。この反応液に塩酸を加えて、反
応液のpHを酸性にすることにより反応を停止させた。
未反応物の除去のために、反応を停止させた反応液を、
分子量分画5000の透析用セロハンチューブを用いて
蒸留水で透析し、不溶物を濾過し、これを噴霧乾燥で粉
末化した。このときの収率は80%であった。これを水
に再溶解することにより、第4級アンモニウム塩が付加
されているα−ケラトース誘導体が分散した、pH6.
5のミルク状の液を得た。
【0041】 [製造例2] カチオン化γ−ケラトースの製造 製造例1と同様に、氷酢酸と過酸化水素水(濃度35
%)とを重量比8:2で採取して、これらを均一に混合
して過酢酸溶液100gを調製した。この過酢酸溶液中
に、よく洗浄した脱脂羊毛10gを入れ、撹拌しながら
羊毛ケラチンを60℃で3時間加水分解した。次に、加
水分解された羊毛ケラチンを取り出し、水で溶解し、こ
れを50℃に保温した0.5モルのアンモニア水100
gによく撹拌しながら溶解させた。
【0042】このアンモニア水溶液から、濾過布でアン
モニア水溶液に溶解しないものを除き、濾過液を硫酸を
用いてpHを4以下に調製した。この調製後遠心分離
し、上澄みの透明なγ−ケラトースを得た。これをエバ
ポレーターで濃縮後、透析により精製し、スプレードラ
イヤーで粉末化した。得られたγ−ケラトースの平均分
子量を、高速液体クロマトグラフィーで測定した結果、
9800であった。
【0043】上記の未処理のγ−ケラトース20gを、
pH10の苛性ソーダ水溶液100gに溶かして65℃
に保温した。この溶液に、グリシジルトリメチルアンモ
ニウムクロリド(有効成分74%,阪本薬品(株)社
製)10mlを添加し、最初の1時間は、pHの低下を
補正しながら、18時間撹拌した。この反応液に塩酸を
加えて、反応液のpHを酸性にすることにより、反応を
停止させた。
【0044】未反応物の除去のために、これを分子量分
画3500の透析用セロハンチューブを用いて蒸留水で
透析し、不溶物を濾過し、これを噴霧乾燥で粉末化し
た。このときの収率は85%であった。これを水に再溶
解することにより、透明な第4級アンモニウム塩が付加
されているγ−ケラトースが溶解したpH6.5の水溶
液を得た。
【0045】 [製造例3] カチオン化α−ケラトースの製造(2) 製造例1の過程において得られた未処理のα−ケラトー
ス10gを、pH10の苛性ソーダ水溶液100gに溶
かして65℃に保温した。この溶液にグリシジルトリメ
チルアンモニウムクロリド(濃度74%,阪本薬品
(株)社製)10mlを添加し、最初の1時間は、pH
の低下を補正しながら18時間撹拌し、付加反応を行っ
た。続いて、反応液のpHを3.5に調製し、最終エタ
ノール濃度が約70%になるように2.5倍容量のエタ
ノールを添加した。
【0046】このとき生じた沈殿物を遠心分離して透明
な上澄みのエタノール水溶液を得た。このエタノール水
溶液を分子量分画3500の透析用セロハンチューブを
用いて蒸留水で透析し、不溶物を濾過し、これを噴霧乾
燥で粉末化した。このときの収率は60%で、アルコー
ル水には溶解する透明な第4級アンモニウム塩が付加さ
れているα−ケラトースが溶解したpH6.5のアルコ
ール水溶液を得た。
【0047】[未処理のα−ケラトース]第4級アンモニ
ウム塩によりカチオン化されていないケラトースのカチ
オン化度を測定するためのものであり、製造例1の過程
において得られた未処理のα−ケラトースを使用してカ
チオン化度を測定した。したがってここにおける「未処
理のα−ケラトース」とは、製造例1の過程において得
られたカチオン化処理の行われていないα−ケラトース
である。
【0048】[未処理のγ−ケラトース]「未処理のα−
ケラトース」と同様に第4級アンモニウム塩によりカチ
オン化されていないケラトースのカチオン化度を測定す
るためのものであり、製造例2の過程において得られた
未処理のγ−ケラトースを使用してカチオン化度を測定
した。したがってここにおける「未処理のγ−ケラトー
ス」とは、製造例2の過程において得られたカチオン化
処理の行われていないγ−ケラトースである。
【0049】[カチオン化度測定試験]製造例1及び製造
例3で得られた第4級アンモニウム塩が付加されている
α−ケラトース、製造例2で得られた第4級アンモニウ
ム塩が付加されているγ−ケラトース、並びに「未処理
のα−ケラトース」及び「未処理のγ−ケラトース」に
ついて、それぞれが有するアミノ基量を測定し、それに
より第4級アンモニウム化合物の付加反応によて達成さ
れるカチオン化度を具体的、かつ直接的に評価、検討す
ることとした。
【0050】アミノ基が第4級アンモニウム化合物とす
べて反応している状態を100%カチオン化されている
と評価し、アミノ基の半分が未反応で残っている状態を
50%カチオン化されていると評価した。アミノ基の測
定は、TNBS(Trinitro Benzene Sulfonic acid)法
(大野素徳ら,「タンパク質の化学修飾(上)」、学会
出版センター発行、p38(1986))により行った。
【0051】すなわち、蒸留水に各ケラトース試料を
0.5重量%溶かした水溶液1mlに、ホウ酸−リン酸
緩衝液(pH8.0)4mlと、0.1%TNBS水溶
液4mlを加え、アルミホイル等で遮光し、40℃で1
時間反応させた。続いて、1N−HCl14mlと、1
0%SDS(Sodium Dodecyl Sulfite)4mlを加えて
反応を止め、340nmの吸光度を測定し、第4級アン
モニウムが付加したケラトースのアミノ基と、未処理の
ケラトースのアミノ基を定量した。
【0052】その定量の結果は表1に示してあり、それ
によれば未処理のケラトースのカチオン化度がいずれも
0%であったのに対して、第4級アンモニウム化合物処
理を行ったケラトース(製造例1〜3)においては、ア
ミノ基のカチオン化が相当程度認められた。これらの定
量結果より、ケラトースを特定の第4級アンモニウム化
合物で処理することにより、カチオン化することが確認
できた。
【0053】
【表1】
【0054】[実施例]以下に、本発明の実施例及び比較
例の毛髪化粧料の処方例及びその製法を示すと共に、そ
の処方例の毛髪化粧料につき(1)手のべたつき、
(2)くし通りやすさ、(3)なめらかさ、(4)毛髪
のつや、(5)水分保持効果について性能評価試験を実
施した。なお、それらの実施例及び比較例における配合
量はすべて重量%である。
【0055】 [実施例1] トリートメントジェル 配合量(重量%) (1)デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0 (2)ジメチルポリシロキサン(20mPa・s) 3.0 (3)1,3-ブチレングリコール 2.0 (4)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 2.0 (5)製造例3のα-ケラトース 1.0 (6)エタノール 1.0 (7)グルコマンナン 2.0 [商品名:プロポールA,清水化学(株)社製] (8)香料 0.3 (9)イオン交換水 残 部 〈製法〉(1)に(2)を混合し、これを(3)(4)及び(9)
の一部の混合物に加えて乳化する。次いで、その乳化物
を(5)〜(8)及び(9)の残部と混合してトリートメント
ジェルを得た。
【0056】 [実施例2] ヘアムース 配合量(重量%) (1)オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 (2)ジメチルポリシロキサン(n=10000) 2.0 (3)プロピレングリコール 2.5 (4)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40EO) 2.0 (5)製造例1のα-ケラトース 2.5 (6)製造例2のγ-ケラトース 2.5 (7)グルコマンナン 0.1 [商品名:レオレックスRX-L,清水化学(株)社製] (8)エタノール 0.5 (9)n-ブタン 7.0 (10)香料 0.1 (11)イオン交換水 残 部 〈製法〉(1)に(2)を溶解し、得られた溶液を(3)(4)
及び(11)の一部の混合物に加えて乳化する。次いで、得
られた乳化物と、(5)〜(8)(10)及び(11)の残部を混合
した溶液とをエアゾール容器に入れて、弁を取り付けた
後に(9)を充填して、ヘアムースを得た。
【0057】 [実施例3] ヘアクリーム 配合量(重量%) (1)デカメチルシクロヘキサシロキサン 25.0 (2)アミノ変性高分子シリコーン(分子量70万) 6.0 (3)グリセリン 3.0 (4)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 3.0 (5)製造例2のγ-ケラトース 3.0 (6)エタノール 4.0 (7)ポリビニルアルコール 1.0 (8)グルコマンナン 3.0 [商品名:レオレックスRX-H,清水化学(株)社製] (9)香料 0.15 (10)イオン交換水 残 部 〈製法〉(1)に(2)を溶解し、得られた溶液を(3)(4)
及び(10)の一部の混合物に加えて乳化する。次いで、得
られた乳化物を(5)〜(9)及び(10)の残部と混合して、
ヘアクリームを得た。
【0058】 [実施例4] コンディショニングシャンプー 配合量(重量%) (1)ラウリルポリオキシエチレン 10.0 硫酸エステルトリエタノールアミン塩(30%水溶液) (2)ラウリルポリオキシエチレン 20.0 硫酸エステルナトリウム塩(30%水溶液) (3)ラウリル硫酸エステルナトリウム塩(30%水溶液) 5.0 (4)ラウロイルジエタノールアミド 3.0 (5)ラウリルジメチル酢酸ベタイン(35%水溶液) 7.0 (6)ジメチルシリコーンエマルジョン 2.5 (7)製造例2のカチオン化γ-ケラトース 0.2 (8)エチレングリコールジステアリン酸エステル 2.0 (9)グルコマンナン 0.5 [商品名:プロポールA,清水化学(株)社製] (10)香料 0.3 (11)金属イオン封鎖剤 0.1 (12)pH調製剤 0.1 (13)パラベン 0.1 (14)イオン交換水 残 部 〈製法〉(1)〜(14)を、70℃で加熱撹拌し、均一にし
た。 次いで、これを冷却して、コンディショニングシ
ャンプーを得た。
【0059】 [比較例1] トリートメントジェル(ケラトース無配合の場合) 配合量(重量%) (1)デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0 (2)ジメチルポリシロキサン(20mPa・s) 3.0 (3)1,3-ブチレングリコール 2.0 (4)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 2.0 (5)加水分解ケラチン 1.0 [商品名:プロモイスWK-H,成和化成(株)社製] (6)エタノール 1.0 (7)グルコマンナン 2.0 [商品名:プロポールA,清水化学(株)社製] (8)香料 0.3 (9)イオン交換水 残 部 〈製法〉(1)に(2)を混合し、得られた混合物を(3)
(4)及び(9)の一部の混合物に加えて乳化する。次い
で、得られた乳化物を(5)〜(8)及び(9)の残部と混合
してトリートメントジェルを得た。
【0060】 [比較例2] ヘアムース(グルコマンナン無配合の場合) 配合量(重量%) (1)オクタメチルシクロテトラシロキサン 10.0 (2)ジメチルポリシロキサン(n=10000) 2.0 (3)プロピレングリコール 2.5 (4)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40EO) 2.0 (5)製造例1のα-ケラトース 2.5 (6)製造例2のγ-ケラトース 2.5 (7)キサンタンガム 0.1 [商品名:ケルトロールT,ケルコ社製] (8)エタノール 0.5 (9)n-ブタン 7.0 (10)香料 0.1 (11)イオン交換水 残 部 〈製法〉(1)に(2)を溶解し、得られた溶液を(3)(4)
及び(11)の一部の混合物に加えて乳化する。次いで、得
られた乳化物と、(5)〜(8)、(10)及び(11)の残部を混
合した溶液とをエアゾール容器に入れて、弁を取り付け
た後に(9)を充填して、ヘアムースを得た。
【0061】 [比較例3] ヘアクリーム(ケラトース無配合の場合) 配合量(重量%) (1)デカメチルシクロヘキサシロキサン 25.0 (2)アミノ変性高分子シリコーン(分子量70万) 6.0 (3)グリセリン 3.0 (4)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(120EO) 3.0 (5)製造例2のγ-ケラトース 3.0 (6)エタノール 4.0 (7)ポリビニルアルコール 1.0 (8)カチオン化加水分解コラーゲン 3.0 [商品名:フ゜ロモイスW-52QP,成和化成(株)社製] (9)香料 0.15 (10)イオン交換水 残部 〈製法〉(1)に(2)を溶解し、得られた溶液に(3)(4)
(10)の一部の混合物に加えて乳化する。次いで、得られ
た乳化物を(5)〜(9)及び(10)の残部と混合して、ヘア
クリームを得た。
【0062】 [比較例4] トリートメントジェル(ケラトース、ク゛ルコマンナン共に無配合の場合) 配合量(重量%) (1)デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0 (2)ジメチルポリシロキサン(20mPa・s) 3.0 (3)1,3-ブチレングリコール 2.0 (4)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 2.0 (5)大豆レシチン 1.0 (6)エタノール 1.0 (7)カルボキシビニルポリマー 2.0 [商品名:ハイヒ゛スワコー104,和光純薬(株)社製] (8)香料 0.3 (9)水酸化カリウム 適 量 (10)イオン交換水 残 部 〈製法〉(1)に(2)を混合し、得られた混合物を(3)
(4)及び(10)の一部の混合物に加えて乳化する。次い
で、得られた乳化物を(5)〜(9)及び(10)の残部と混
合してトリートメントジェルを得た。
【0063】 [比較例5] コンディショニングシャンプー(ケラトース無配合の場合) 配合量(重量% ) (1)ラウリルポリオキシエチレン 10.0 硫酸エステルトリエタノールアミン塩(30%水溶液) (2)ラウリルポリオキシエチレン 20.0 硫酸エステルナトリウム塩(30%水溶液) (3)ラウリル硫酸エステルナトリウム塩(30%水溶液) 5.0 (4)ラウロイルジエタノールアミド 3.0 (5)ラウリルジメチル酢酸ベタイン(35%水溶液) 7.0 (6)ジメチルシリコーンエマルジョン 2.5 (7)加水分解ケラチン 0.2 [商品名:プロモイスWK-H,成和化成(株)社製] (8)エチレングリコールジステアリン酸エステル 2.0 (9)グルコマンナン 0.5 [商品名:プロポールA,清水化学(株)社製] (10)香料 0.3 (11)金属イオン封鎖剤 0.1 (12)pH調製剤 0.1 (13)パラベン 0.1 (14)イオン交換水 残 部 〈製法〉(1)〜(14)を、70℃で加熱撹拌し、均一とし
た。 次いで、これを冷却して、コンディショニングシャ
ンプーを得た。
【0064】[性能試験項目及び性能試験方法]本発明の
毛髪化粧料及び比較毛髪化粧料に対し、手のべたつき、
くし通りやすさ、なめらかさ、毛髪のつや、水分保持効
果について試験し、それらの性能について評価した。
【0065】 (1)手のべたつきに関する試験方法及び評価基準 手のひらに試料1gをとり、30秒間手でこすった後、
手のべたつきを以下の基準で官能評価した。 ○:全くべたつかない △:ややべたつきがある ×:かなりのべたつきがある
【0066】 (2)くし通りやすさに関する試験方法及び評価基準 損傷毛髪ストランド(4g)に、試料2gを塗布し、く
しで形を整え、塗布直後及び同6時間後にくし通りやす
さを以下の基準で官能評価した。 ○:くし通りがよい △:ややひっかかる ×:ひっかかる
【0067】 (3)なめらかさに関する試験方法及び評価基準 上記(2)と同様に、試料の塗布直後及び同6時間後に、
損傷毛髪ストランドのなめらかさを以下の基準で官能評
価した。 ○:なめらかである △:ややなめらかである ×:なめらかでない
【0068】 (4)毛髪のつやに関する試験方法及び評価基準 [試験方法]長さ15cmの500〜600本からなる損
傷毛髪束に、試料1gを塗布し、40℃の温水(300
ml)中で、振とうすすぎ(100サイクル)を2回繰
り返した後、この毛髪束を乾燥させた。この毛髪束か
ら、任意に10本の毛髪を選び、変角光度計GP−IR
[(株)村上色彩研究所製]で入射された光に対する毛髪
の反射光分布を測定し、毛髪の光沢度(つや)を次の式
により求めた。その際測定は、上記(2)と同様に、塗
布直後および同6時間後の2度実施した。 G=s/d(G:光沢度、s:正反射光量、d:拡散反
射光量)
【0069】[評価基準]以上の方法で求められた光沢度
Gにより各試料の毛髪へのつや付与効果を以下のように
評価した。 光沢度(G) 評 価 15以上 ・・・◎ つや付与効果 大 10〜15・・・○ つや付与効果 中 5〜10・・・△ つや付与効果 小 5以下・・・× つや付与効果 なし
【0070】 (5)水分保持効果の試験方法及び評価基準 水分保持効果の試験については、以下の2種類の試験を
実施した。 [第1の方法]重さ1gのストランド上に10μlの試験
液を滴下後、1分毎にその重量減少を10分間測定し、
1分当たりの減少する重量を求めた。この試験は実施例
1〜3及び比較例1〜4に対し実施した。その評価基準
は以下のとおりである。 〈評価基準〉 ◎:水分蒸発速度 0.50μg/min以下 ○:水分蒸発速度 0.50〜0.55μg/min △:水分蒸発速度 0.55〜0/60μg/min ×:水分蒸発速度 0.60μg/min以上
【0071】[第2の方法]この方法はカールフィッシャ
ー装置により評価する方法であり、重さ1gのストラン
ドを洗浄し、25℃、RHに1昼夜放置後、水分保持効
果を測定した。その装置は、高温で水分を気化させるポ
ートを有しており、窒素気流下で毛髪水分を気化させ測
定部に水分を導く構造になっている。この方法による評
価は実施例4及び比較例5について実施した。 〈評価基準〉 ◎:水分量10%以上 ○:水分量7〜10%未満 △:水分量5〜7%未満 ×:水分量5%未満
【0072】[性能試験結果]本発明のグルコマンナン及
びカチオン化されているケラト−スの両成分を配合する
毛髪化粧料は、表2に示すとおり、手のべたつき、くし
通りやすさ、なめらかさ、毛髪のつや、及び水分保持効
果の全ての試験項目、すなわち使用性及び仕上がり性で
良好な評価を得ている。
【0073】それに対して、グルコマンナンあるいはカ
チオン化ケラト−スのいずれか一方あるいは両者とも配
合されていない比較毛髪化粧料はいずれかの試験項目で
低い評価となっている。例えば、カチオン化ケラト−ス
が配合されていない比較例1のトリートメントジェルに
ついは、塗布6時間後のくし通りやすさ及び毛髪のつや
が「ややひっかかる」及び「つや付与効果」が小となっ
ている。
【0074】そして、グルコマンナンが配合されていな
い比較例2のヘアムースについては、塗布直後の手のべ
たつき、くし通りやすさ、毛髪のつやがそれぞれ「やや
べたつきがある」、「ややひっかかる」及び「つや付与
効果」が小となっている。また、6時間後のくし通りや
すさ、なめらかさ、毛髪のつやがそれぞれ「ややひっか
かる」、「ややなめらかである」及び「つや付与効果」
小となっている。さらに、水分保持効果は、やや低いも
のとなっている。
【0075】
【表2】
【0076】
【発明の効果】本発明は、頭髪に対して、手のべたつ
き、くし通りやすさの点で使用感に優れ、また、なめら
かさ、毛髪のつやの点でコンディショニング効果に優れ
ていると共に水分保持効果にも優れている毛髪化粧料を
提供することができる優れた効果を奏するものである。
特にコンデショニング効果に関しては、毛髪のつや、平
滑性の回復、損傷部位の修復等に優れている毛髪化粧料
を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 難波 富幸 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 Fターム(参考) 4C083 AB052 AC012 AC102 AC122 AC392 AC402 AC432 AC482 AC642 AC712 AC782 AD112 AD162 AD172 AD211 AD212 AD441 AD442 CC31 CC33 CC38 DD41 EE06 EE07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(A)及び(B)を含有する
    ことを特徴とする毛髪化粧料。 (A)グルコマンナン (B)第4級アンモニウム塩によりカチオン化されてい
    るケラトースの一種又は二種以上
  2. 【請求項2】 成分(A)の含有量が化粧料全量中、
    0.1〜10.0重量%、成分(B)の配合量が同0.
    01〜10.0重量%である請求項1記載の毛髪化粧
    料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004323435A (ja) * 2003-04-25 2004-11-18 Kawaken Fine Chem Co Ltd コンディショニングシャンプー組成物

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JP2004323435A (ja) * 2003-04-25 2004-11-18 Kawaken Fine Chem Co Ltd コンディショニングシャンプー組成物

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