JP2001104822A - 磁性体粉除去装置 - Google Patents

磁性体粉除去装置

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JP2001104822A
JP2001104822A JP28769399A JP28769399A JP2001104822A JP 2001104822 A JP2001104822 A JP 2001104822A JP 28769399 A JP28769399 A JP 28769399A JP 28769399 A JP28769399 A JP 28769399A JP 2001104822 A JP2001104822 A JP 2001104822A
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powder
magnetic
magnet
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Kiyoshi Nozato
清 野里
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業性を向上させた上で切削粉の除去効率を
格段に向上させる。 【解決手段】 切削液が流通されるケーシング2と、こ
のケーシング2に内装される磁石9と、この磁石9の磁
路を形成する第1磁路部材7および第2磁路部材8と、
第1磁路部材7と磁石9とを離接させることによって磁
路の形成をオン・オフする磁石支持ロッド10、押圧操
作円盤11および圧縮コイルばね12とが備えられ、ケ
ーシング2内には、磁路部材7,8の周面に沿うように
形成された円錐筒状流路70と、この円錐筒状流路70
の下部に形成された粉貯留室20aとが設けられ、切削
液中の切削粉は、磁路が形成された状態で磁路部材7,
8の周面に吸着除去される一方、磁路が消磁された状態
で磁路部材7,8の周面から剥離して粉貯留室20aに
回収されるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば切削液中に
存在する磁性体からなる金属切削粉を除去するのに好適
な磁性体粉除去装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、金属材料を工作機械で切削処理す
るときに切刃と被工作物との間に生じる摩擦熱を取り去
るために両者の間に切削液が供給される。この切削液
は、清浄化されて循環使用されるのであるが、液中には
微細な金属粉が含まれているので、液の循環機器の摩耗
を防止するため磁性体粉除去装置を用いてこれを取り除
く必要がある。
【0003】従来の磁性体粉除去装置は、切削液中の微
細な金属粉をフィルターで濾過する濾過方式のものが主
流であったが、フィルターが目詰まりした都度交換する
必要がある他、粒径が数ミクロン以下の微細な粉を完全
に捕捉し得ないという問題点が存在するため現在ではマ
グネット方式のものが注目されている。
【0004】従来のマグネット方式の磁性体粉除去装置
は、金属粉が鉄などの磁性体である場合にそれを効率的
に除去することができるものであり、切削液を流通させ
るケーシングと、このケーシングに内装されるマグネッ
トとから基本構成され、流通する切削液は、ケーシング
内でマグネットに接触したときにその中に含まれている
切削粉がマグネットに吸着され、清浄化されるようにな
っている。
【0005】そして、マグネットは所定の被覆筒に内装
された状態でケーシング内に着脱自在に装着され、ケー
シング内では、切削粉は被覆筒を介してマグネットに吸
着されることになる。切削粉のマグネットへの吸着量が
許容限度を越えると、マグネットは被覆筒ごとケーシン
グから抜き出され、さらに被覆筒が外される。こうする
ことによって被覆筒の外周面に付着している切削粉に磁
力が及ばなくなり、切削粉は被覆筒から取り除かれる。
切削粉の除去された被覆筒は再度マグネットに被せら
れ、ケーシングに再装着される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の上記
のようなマグネット式の磁性体粉除去装置にあっては、
マグネットの磁力が被覆筒を介して切削粉に作用するた
め、被覆筒を介している分磁力が弱くなり、これによっ
て切削粉の除去効率が低下するという問題点が存在す
る。
【0007】また、切削粉の吸着量が許容限度を越える
度にマグネットを被覆筒ごとケーシングから外して被覆
筒に付着している切削粉を取り除く作業を行わなければ
ならず、保守管理が面倒で作業性に劣るという問題点も
存在する。
【0008】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、作業性を向上させた上で切
削粉の除去効率を格段に向上させることができる磁性体
粉除去装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
流体を流通させることによって流体中に含まれる磁性体
粉を除去する磁性体粉除去装置であって、流体が流通さ
れるケーシングと、このケーシングに内装される磁石
と、この磁石の磁路を形成する磁路部材と、この磁路部
材の磁路の形成をオン・オフする磁路オン・オフ手段と
が備えられ、上記ケーシング内には、上記磁路部材の外
周面に沿うように形成された流体通路と、この流体通路
の下部に形成された粉回収空間とが設けられ、磁路が励
磁された状態で流体中の磁性体粉を磁路部材の周面に吸
着する一方、磁路が消磁された状態で磁路部材の周面か
ら磁性体粉を自重で剥離して粉回収空間に回収するよう
に構成されていることを特徴とするものである。
【0010】請求項1記載の発明を具体化したものが請
求項2記載の発明であり、この請求項2記載の発明は、
切削液を流通させることによって液中に含まれる磁性体
からなる切削粉を除去する磁性体粉除去装置であって、
切削液が流通されるケーシングと、このケーシングに内
装される磁石と、この磁石の磁路を形成する磁路部材
と、この磁路部材の磁路の形成をオン・オフする磁路オ
ン・オフ手段とが備えられ、上記ケーシング内には、上
記磁路部材の外周面に沿うように形成された切削液通路
と、この切削液通路の下部に形成された粉回収空間とが
設けられ、磁路が励磁された状態で切削液中の切削粉を
磁路部材の周面に吸着する一方、磁路が消磁された状態
で磁路部材の周面から切削粉を自重で剥離して粉回収空
間に回収するように構成されていることを特徴とするも
のである。
【0011】この発明によれば、磁路オン・オフ手段の
操作により磁石からの磁束で磁路部材に磁路を形成させ
た状態で、切削粉をケーシング内の切削液通路に導入す
ることにより、液中に浮遊している切削粉は、磁化した
磁路部材の周面に吸着されて切削液から除去される。そ
して、切削粉の磁路部材への吸着量が所定量以上になっ
た頃合いを見計らって磁路オン・オフ手段の操作で磁路
部材への磁力の供給をなくすことにより、磁路部材の周
面に磁着していた切削粉は脱落して粉回収空間に回収さ
れる。
【0012】このように、磁路オン・オフ手段の操作に
より、磁路部材の周面に対して切削粉を着脱させること
が可能になり、従来のように切削粉を吸着した磁石をケ
ーシングから取り出してケーシング外で磁石から切削粉
を取り除くような面倒な操作を行う必要がなくなり、そ
の分磁性体粉除去装置の操作性が良好になる。
【0013】また、切削粉を磁路部材に磁着させるよう
にしているため、磁石だけに磁着させる場合に比較して
磁着面積を大きくすることが可能になり、その分切削粉
の除去効率が向上する。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、上記磁路部材は、下端部が磁石に当接可能
な円筒状の第1磁路部材と、内周面がこの第1磁路部材
の外周面に離間状態で対向した円筒状の第2磁路部材と
からなり、上記磁石は、上記粉回収空間内に装着された
円筒状の消磁部材内に昇降可能に内装されているととも
に、ケーシングの頂部を貫通して第1磁路部材に摺接状
態で内嵌された支持ロッドの下端部に固定され、上記磁
路オン・オフ手段は、上記支持ロッドを上方に向けて付
勢することにより磁石を第1磁路部材に当接させる付勢
手段を備えて構成されていることを特徴とするものであ
る。
【0015】この発明によれば、第1磁路部材と第2磁
路部材との間に切削液が通過する筒状の流路が形成され
て切削液の磁路部材に対する接触面積が大きくなるとと
もに、第2磁路部材の内周面も磁化するため、切削粉
は、第1磁路部材の外周面と第2磁路部材の内周面との
双方に吸着され、これによって切削粉の除去効率が向上
する。
【0016】また、磁路オン・オフ手段は、付勢手段の
付勢力で磁石を第1磁路部材に当接させているため、こ
の当接により普段は第1磁路部材が磁化して磁路部材は
切削粉を吸着し得る状態になっている一方、付勢手段の
付勢力に抗して支持ロッドを押圧することにより、磁石
は第1磁路部材から離間して第1磁路部材は消磁され
る。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、上記切削液通路と粉回収空間との間には、
回収された切削粉が通過するスリットが形成されるよう
に形状設定された磁性体製の仕切板が設けられているこ
とを特徴とするものである。
【0018】この発明によれば、第1磁路部材が磁化さ
れた状態では仕切板も磁化されているため、この仕切板
の表面にも切削粉が磁着し、これによって切削粉の除去
効率が向上する。また、磁着した切削粉を回収するに際
しては、磁路オン・オフ手段の操作で磁石を下降させれ
ばよい。そうすれば、磁路部材および仕切板の双方の磁
化が解消されるため、仕切板の表面に堆積した切削粉は
磁石の下降に追随してスリットから下部の回収空間に移
動し、回収される。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項2乃至4の
いずれかに記載の発明において、上記切削液通路には、
上記磁路部材を取り囲むように濾過部材が設けられてい
ることを特徴とするものである。
【0020】この発明によれば、濾過部材の存在で、切
削液が磁路部材に到達するまでの間に非磁性体の金属粉
や異物が取り除かれるため、切削液はより高度に清浄化
される。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、上記濾過部材は、上記磁路部材を取り囲む
網体からなる内側濾過部材と、この内側濾過部材を取り
囲むパンチングメタルからなる外側濾過部材とから構成
されていることを特徴とするものである。
【0022】この発明によれば、切削液通路に導入され
た切削液は、まず外側濾過部材を通過するときに液中の
比較的大きな異物やオイルを含むスラッジ等が取り除か
れ、ついで内側濾過部材を通過するときに液中の金属粉
が磁性体であるか非磁性体であるかに係りなく取り除か
れる。
【0023】このように、濾過部材を二重で設けること
により、それぞれの役割に応じて切削液中の異物が順次
取り除かれるため、切削液はより高度に清浄化される。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る磁性体粉除
去装置の第1実施形態を示す分解斜視図であり、図2
は、その組立て斜視図である。また、図3は、図2のA
−A線断面図である。これらの図に示すように、磁性体
粉除去装置1は、円筒状のケーシング2と、このケーシ
ング2の上部開口を閉止する上蓋3と、同下部開口を閉
止する下蓋4と、ケーシング2内の下部寄りの位置に設
けられる中蓋5と、この中蓋5に装着される円筒状の消
磁筒6と、この消磁筒6の上縁部に連設される円錐筒状
の第1磁路部材7と、この第1磁路部材7に被せられる
第2磁路部材8と、上記消磁筒6内に昇降可能に内装さ
れる磁石9と、下端部が磁石9に連結され、かつ、第1
磁路部材7を上下方向に貫通して上端部が上蓋3から上
方に突出した磁石支持ロッド10とからなる基本構成を
有している。
【0025】上記ケーシング2は、真鍮やステンレスス
チール等の非磁性体製の金属からなる筒体によって形成
されている。かかるケーシング2に中蓋5、消磁筒6、
第1磁路部材7、第2磁路部材8、磁石9および磁石支
持ロッド10が内装された状態で上下の開口が上蓋3お
よび下蓋4によって閉止され、最後に下蓋4に着脱自在
の粉捕捉容器40を取りつけることにより磁性体粉除去
装置1が形成されるようになっている。
【0026】上記上蓋3は、外径寸法がケーシング2の
それより若干大きい被磁性体製の金属からなる円盤によ
って形成されている。かかる上蓋3には、切削液をケー
シング2内に導入するためのインレット31と、ケーシ
ング2内で液中の切削粉が除去されることにより清浄化
した切削液を導出するためのアウトレット32とが、外
周面の対向位置で中心方向に向かって凹設されている。
【0027】上記インレット31は、奥部が下方に向か
って折れ曲がって上蓋3の底面を通ってケーシング2内
に連通し、切削液は、このインレット31を通してケー
シング2内に導入されるようになっている。また、上蓋
3の中央部には上下方向に貫通した中心孔33が穿設さ
れている。この中心孔33は、上記磁石支持ロッド10
が摺接状態で貫通する小径孔34と、この小径孔34の
下部に延設された小径孔34より内径寸法が大きい中径
孔35と、さらにこの中径孔35より下部に設けられた
中径孔35より径寸法の大きい大径孔36とからなって
いる。
【0028】そして、上記アウトレット32は、上蓋3
の外周面から径方向に中径孔35に向かって穿設され、
これによってケーシング2内に導入された切削液は、中
径孔35を通ってアウトレット32から系外に排出され
るようになっている。また、上蓋3の底面には、ケーシ
ング2の上縁部が嵌まり込む環状溝37が凹設されてい
る。
【0029】上記下蓋4は、ケーシング2に摺接状態で
内嵌される下蓋本体41と、この下蓋本体41の下部に
設けられた鍔部42とからなっている。鍔部42の径寸
法は、ケーシング2の外径寸法と同一に寸法設定され、
下蓋本体41をケーシング2に嵌め込むことにより、鍔
部42がケーシング2の下端縁部に当止して下蓋4のそ
れ以上の没入が阻止されるようになっている。下蓋本体
41の外周面には環状溝が凹設されているとともに、こ
の環状溝にOリングが嵌め込まれ、これによって下蓋4
をケーシング2に装着した状態でケーシング2内に導入
された切削液の漏洩が防止されるようにしている。
【0030】かかる下蓋4には、中心位置に中心孔43
が穿設されているとともに、この中心孔43より外方の
同一円周上に周方向等ピッチで複数の粉抜き孔44が穿
設されている。
【0031】上記粉捕捉容器40は、上部が開口した椀
状を呈し、内部が目視し得るように透明な合成樹脂によ
って形成されている。かかる粉捕捉容器40は、上縁位
置に形成されたフランジ部40aを有しているとともに
内周面に雌ねじが螺設され、この雌ねじが下蓋4の下部
に形成されている、外周面に雄ねじを備えたねじ筒に螺
着されることにより、粉捕捉容器40が下蓋4に着脱自
在に装着されるようになっている。
【0032】上記中蓋5は、ケーシング2内で消磁筒6
を直接支持するものであり、円盤状の中蓋本体51と、
この中蓋本体51の上面から上方に向かって同心で突設
された環状堰52とを備えて形成されている。中蓋本体
51の中心位置には、上記下蓋4の中心孔43に対応し
た中心ねじ孔53が螺設され、中蓋5をケーシング2内
に嵌め込んだ状態で下蓋4の中心孔43に挿通したボル
トBの先端を中心ねじ孔53に螺着することにより下蓋
4がケーシング2に装着されるようになっている。
【0033】かかる中蓋5も、環状堰52の外側位置の
中蓋本体51に周方向に亘って等ピッチで穿設された粉
抜き孔54を有しており、ケーシング2内の中蓋5より
上方位置に一旦貯留された切削粉は、この粉抜き孔54
を通して下部の空間に落とされるようになっている。
【0034】上記消磁筒6は、磁石9を昇降可能に収納
する部材であり、非磁性体であるアルミニウム合金製の
外筒61と、この外筒61に内嵌される合成樹脂製の内
筒62とからなっている。外筒61は、外径寸法が中蓋
5の環状堰52の内径寸法と同一に寸法設定され、圧入
されることによって中蓋5と一体化されている。内筒6
2は、上下長が外筒61のそれより若干短めに寸法設定
されているとともに、外径寸法が外筒61の内径寸法と
同一に設定され、圧入されることによって外筒61内に
装着されている。
【0035】上記第1磁路部材7は、本実施形態ではそ
の材料として磁性体である軟鉄が使用され、最下部に外
径寸法が外筒61の内径寸法と等しい外径寸法を有する
小径筒部71が形成されているとともに、その上部に外
径寸法が外筒61の外径寸法と等しい大径筒部72が形
成されている。そして、大径筒部72の上に上細りに形
成された円錐筒部73が形成されている。小径筒部71
および大径筒部72の内径寸法は、いずれも内筒62の
内径寸法と同一に設定され、これら小径筒部71および
大径筒部72内と消磁筒6の内筒62内とで磁石9が昇
降する昇降空間60が形成されている。また、円錐筒部
73には、後述する支持ロッド10を摺接状態で挿通す
る挿通孔74が穿設されている。
【0036】上記第2磁路部材8は、本実施形態では第
1磁路部材7と同様にその材料として軟鉄が用いられて
いる。かかる第2磁路部材8は、上下寸法が上記第1磁
路部材7の円錐筒部73のそれと略同一の円筒部81
と、この円筒部81の上部に円筒部81と同心で上方に
向かって突設された環状突起82とからなっている。
【0037】上記環状突起82は、上記上蓋3の大径孔
36に圧入状態で嵌入されるように上下寸法および外径
寸法が設定されている。従って、環状突起82を大径孔
36に圧入することにより、ケーシング2の内周面と第
2磁路部材8の円筒部81の外周面との間にインレット
31から導入された切削液を下降流で流通させる円筒状
流路20が形成されることになる。
【0038】また、上記円筒部81の内径寸法は、最下
部が第1磁路部材7の大径筒部72の外径寸法より僅か
に小さく寸法設定されているとともに、上部に向かうに
従って内径寸法が漸減され、最上部の内径寸法は円錐筒
部73の上端部の外径寸法より大きく寸法設定されてい
る。従って、環状突起82が大径孔36に嵌入された状
態で、図3に示すように、第1磁路部材7の円錐筒部7
3の外周面と第2磁路部材8の内周面との間には、イン
レット31から導入された切削液が流通する円錐筒状流
路70が形成されることになる。
【0039】上記磁石9は、本実施形態においては、異
方性のフェライト磁石が採用されている。かかる磁石9
は、上下寸法が第1磁路部材7の大径筒部72の上下寸
法に略一致し、かつ、外径寸法が大径筒部72の内径寸
法より僅かに小さく寸法設定された円柱形状のものが採
用されている。この磁石9は、その中心位置に穿設され
た上下方向に延びる、上記第1磁路部材7の挿通孔74
と同一内径寸法の嵌挿孔91を有しており、この嵌挿孔
91に磁石支持ロッド10が嵌挿された状態で昇降空間
60に装着されている。
【0040】上記磁石支持ロッド10は、非磁性の金属
によって形成された長尺の棒状体であり、第1磁路部材
7の挿通孔74に摺接状態で嵌入される径寸法を有して
いるとともに、挿通孔74に貫通された状態で上蓋3の
中心孔33を通して余裕をもって上方に突出する長さ寸
法を有している。かかる磁石支持ロッド10の下端部に
はフランジ部10aが形成され、磁石支持ロッド10に
嵌め込まれた磁石9は、このフランジ部10aによって
抜け止めされるようにしている。
【0041】また、磁石支持ロッド10の上端部には雄
ねじが螺設され、磁石支持ロッド10が上蓋3の中心孔
33から外部に突出した状態でその上端部に押圧操作円
盤11が螺着されている。そして、この押圧操作円盤1
1と上蓋3との間には磁石支持ロッド10に外嵌された
圧縮コイルばね12が介設され、この圧縮コイルばね1
2の付勢力によって磁石支持ロッド10は押圧操作円盤
11を介して上昇させられ、この磁石支持ロッド10の
下部に取り付けられている磁石9が、図3に実線で示す
ように、昇降空間60内の上部位置に位置設定される一
方、押圧操作円盤11を押圧操作することにより磁石支
持ロッド10が圧縮コイルばね12の付勢力に抗して下
降し、図3に二点鎖線で示すように、下部位置に位置設
定されるようになっている。
【0042】本実施形態においては、上記磁石支持ロッ
ド10と、押圧操作円盤11と、圧縮コイルばね12と
で本発明に係る磁路オン・オフ手段が形成されている。
【0043】このような磁性体粉除去装置1は、上蓋3
と中蓋5との間に消磁筒6、第1磁路部材7並びに磁石
9および磁石支持ロッド10を保持した第2磁路部材8
を介設した状態で、周方向に等ピッチで配設される複数
本のタイロッド21によって上蓋3および中蓋5を締結
し、この締結物をケーシング2内に嵌め込んだ状態でケ
ーシング2の中蓋5側の端部に下蓋4を装着してこの下
蓋4をボルトBで中蓋5の中心ねじ孔53に螺着締結す
ることにより組み立てられるようになっている。
【0044】上記タイロッド21は、上端部に雄ねじが
螺設されている一方、下端部にフランジが形成されてい
る。かかるタイロッド21を中蓋5に穿設された所定の
貫通孔に通してその先端を上蓋3に螺設された所定のね
じ孔に螺着することにより、中蓋5が上蓋3に結合され
ることになる。かかるタイロッド21は、中蓋5が上蓋
3に結合された状態で、第1磁路部材7と第2磁路部材
8との間に所定隙間寸法の円錐筒状流路70が形成され
るように長さ寸法が設定されている。
【0045】そして、本実施形態においては、タイロッ
ド21は、略下半分の大径部21aと、略上半分の大径
部21aより僅かに径寸法が小さい小径部21bとから
なっている。そして、各部品を組み付けて磁性体粉除去
装置1を形成させるに際し、複数本のタイロッド21の
各小径部21bに上部から環状の仕切板22が外嵌さ
れ、これによってケーシング2内が仕切板22を境にし
て上部の円筒状流路20と下部の粉貯留室(粉回収空
間)20aとに分割されるようにしている。
【0046】上記仕切板22は、鉄などの磁性体で形成
され、外径寸法がケーシング2の内径寸法と同一かある
いは僅かに小さく寸法設定されているとともに、内径寸
法が第1磁路部材7の大径筒部72の外径寸法より若干
小さく寸法設定され、これによって摺接状態でケーシン
グ2内に嵌め込み得るようになっているとともに、内周
面側の縁部が下方に向かって傾斜した環状傾斜縁部22
aが形成されている。
【0047】そして、仕切板22がケーシング2に嵌め
込まれた状態で大径筒部72の外周面と仕切板22の内
周面との間に環状スリット23が形成されるようになっ
ている。かかる仕切板22は、磁石9の磁力を受けて自
身が磁化し、これによってその上面に切削粉を磁着させ
るためのものであり、消磁されることによって仕切板2
2の上面に保持されていた切削粉は、環状スリット23
を通って粉貯留室20aに移されることになる。
【0048】また、この仕切板22は、上記タイロッド
21の小径部21bに対応した装着孔22bを有してお
り、この装着孔22bをタイロッド21の大径部21a
に嵌め込むことによって大径部21aの上縁部に支持さ
れてケーシング2内に装着された状態になる。
【0049】図4は、本発明の作用を説明する説明図で
あり、(イ)は、昇降空間60内の磁石9が上方位置に
位置設定された状態、(ロ)は、昇降空間60内の磁石
9が上方位置から下方位置に降下しつつある状態、
(ハ)は、昇降空間60内の磁石9が下方位置に位置設
定された状態をそれぞれ示している。
【0050】普段は、磁石9は、磁石支持ロッド10が
圧縮コイルばね12の付勢力により押圧操作円盤11を
介して上方に押し上げられることにより、図4の(イ)
に示すように、昇降空間60内で第1磁路部材7の小径
筒部71および大径筒部72内に当接状態で嵌まり込ん
だ上方位置に位置設定された状態になっている。
【0051】そしてこの状態では、磁石9が第1磁路部
材7の円錐筒部73の底面に当接しているため、磁石9
の磁束が第1磁路部材7を通ることになり、第1磁路部
材7は磁化するとともに、内周面が円錐筒部73の外周
面に対向している第2磁路部材8も反対極に磁化され
(例えば円錐筒部73がN極のときは第2磁路部材8の
内周面はS極に磁化されるとともに外周面はN極に磁化
され)、これによって第1磁路部材7および第2磁路部
材8間の円錐筒状流路70並びに第2磁路部材8の外周
面には強力な磁力が発生した状態になる。また、仕切板
22も磁化された状態になる。
【0052】従って、この状態でインレット31から切
削液をケーシング2の円筒状流路20内に導入すると、
この切削液中の切削粉は、まず円筒状流路20内で第2
磁路部材8の外周面および仕切板22の上面に磁着し、
引き続き切削液が円錐筒状流路70を通過するに際し、
第1磁路部材7の円錐筒部73の外周面および第2磁路
部材8の円筒部81の内周面に磁着するため、切削液が
アウトレット32から導出されるときには、液中には切
削粉がほとんど存在しない状態になっており、切削液中
の切削粉が極めて高い除去効率で除去されることにな
る。
【0053】ついで、円筒状流路20内および円錐筒状
流路70内で除去された切削粉を取り除くには、図4の
(ロ)に示すように、押圧操作円盤11を下方に押圧操
作する。そうすると、磁石支持ロッド10が圧縮コイル
ばね12の付勢力に抗して下方に移動することによりそ
の下端部の磁石9が昇降空間60内を下降し、これによ
って磁石9の第1磁路部材7に対する当接が解除されて
第1磁路部材7および第2磁路部材8が消磁するため、
第1磁路部材7の外周面および第2磁路部材8の内外の
周面に磁着していた切削粉は下方に向けて落下し、一旦
仕切板22上に堆積される。
【0054】そして、仕切板22上に堆積された切削粉
は、磁石9の下降に誘導されて仕切板22の内周面と第
1磁路部材7の大径筒部72の外周面との間の環状スリ
ット23を通って下部の粉貯留室20aに順次移動す
る。
【0055】ついで、図4の(ハ)に示すように、磁石
9が昇降空間60内を最下部まで降下して下方位置に位
置設定されると、消磁筒6を構成している外筒61およ
び内筒62はいずれも非磁性体によって形成されている
ため、磁石9の磁力は粉貯留室20aにまでは有効に及
ばず、かつ、中蓋5が磁性体で形成されていることか
ら、粉貯留室20a内に導入された切削粉は中蓋5の中
蓋本体51上面に堆積されることになる。
【0056】中蓋本体51上面に堆積された切削粉は、
押圧操作円盤11の押圧操作の解除によって磁石9を再
度上方位置に位置設定することにより、中蓋5の消磁で
中蓋本体51への磁着が解消され、粉抜き孔44,54
を通って粉捕捉容器40内に回収される。従って、適宜
粉捕捉容器40を下蓋4から外して回収された切削粉を
取り出せばよい。
【0057】図5は、本発明に係る磁性体粉除去装置の
第2実施形態を示す分解斜視図であり、(イ)は、環状
網体が下降位置に位置設定された状態、(ロ)は、環状
網体が上昇位置に位置設定された状態をそれぞれ示して
いる。図5に示すように、第2実施形態の磁性体粉除去
装置1aは、第2磁路部材8に環状網体(内側濾過部
材)83が遊嵌されているとともに、さらにこの環状網
体83を囲むように環状パンチングメタル体(外側濾過
部材)87が設けられている点が第1実施形態の磁性体
粉除去装置1と異なっているが、その他の構成は第1実
施形態のものと同様である。
【0058】上記環状網体83は、100メッシュ以下
の網目寸法を有する非磁性体からなる網を、径寸法が第
2磁路部材8の円筒部81の外径寸法より若干大きめに
なるように円筒状に丸めることによりことにより形成さ
れている。かかる環状網体83は、上下長が環状網体8
3の上下長より小さくなるように寸法設定されていると
ともに、上端部が環状網体83に摺接状態で外嵌された
環状摺接体84に外嵌固定され、これによって円筒状流
路20内で昇降し得るようになっている。
【0059】一方、第2磁路部材8は、円筒部81の上
下方向の略中央位置に環状に突設された環状突起81a
を有しており、この環状突起81aと上記環状摺接体8
4との間に圧縮コイルばね85が介設され、環状網体8
3はこの圧縮コイルばね85によって常に上方に向かう
付勢力が付与されている。また、環状網体83の下端縁
部の外周には環状磁性体86が設けられている。
【0060】上記環状パンチングメタル体87は、非磁
性体からなる金属材料によって円筒状に形成されてい
る。特に上部が円錐筒状に形成されてその上縁部が上蓋
3の裏面側に同心で固定され、これによって環状網体8
3を囲んで上蓋3から吊り下げられた状態になってい
る。かかる環状パンチングメタル体87の上下長は、上
蓋3がケーシング2に装着された状態で、上蓋3の底面
と仕切板22の上面との間の寸法より僅かに小さく寸法
設定され、これによって環状パンチングメタル体87の
下縁部と仕切板22との間に切削液を流通させる隙間が
形成されるようにしている。
【0061】また、環状パンチングメタル体87には、
径寸法が2mm〜3mmの小孔が無数に穿設されてお
り、切削液中の比較的大きな異物やスラッジは、この小
孔に遮られて取り除かれるようになっている。
【0062】かかる第2実施形態の磁性体粉除去装置1
aによれば、切削液をケーシング2に導入するときは、
図5の(イ)に示すように、磁石9が上方位置に位置し
た状態になっているため、その磁力で環状磁性体86が
圧縮コイルばね85の付勢力に抗して吸引され、これに
よって環状網体83の下端縁部が仕切板22の上面に当
接した状態になっている。
【0063】従って、この状態で切削液をケーシング2
内に導入すると、切削液は、円筒状流路20内で環状パ
ンチングメタル体87の小孔を通って環状網体83の外
周位置に抜け出るが、このとき切削液中の比較的大きな
異物やオイルを含んだスラッジが小孔を通過し得ないこ
とによって環状パンチングメタル体87の外周面に捕捉
されることになる。
【0064】そして、環状パンチングメタル体87の小
孔を通過した切削液は、引き続き環状網体83の100
メッシュ以下の非常に細かい網目を通過するため、液中
の細かい金属粉等が濾過によって取り除かれる。この除
去される金属粉は、磁性体に限らない。
【0065】環状網体83を通過して網内に導入された
切削液は、第1実施形態と同様に円錐筒状流路70を通
り、このとき液中の磁性体からなる微粉が磁路部材7,
8によって吸着除去されることになる。
【0066】ついで、円筒状流路20内に所定量以上の
切削粉が溜まると、図5の(イ)の状態において押圧操
作円盤11を押圧操作する。そうすると、図5の(ロ)
に示すように、磁石9が昇降空間60内を下降するた
め、磁石9の磁力が環状磁性体86に及ばなくなり、こ
れによって環状摺接体84の付勢力で環状網体83は上
昇するため、環状網体83の下端縁部と仕切板22との
間に隙間が形成され、環状網体83の外周面に付着して
いた粉や環状パンチメタル体87の外周面に捕捉された
スラッジ等がこの隙間を通って粉貯留室20aに回収さ
れる。
【0067】このように、第2実施形態の磁性体粉除去
装置1aによれば、ケーシング2内に導入された切削液
は、まず環状パンチングメタル体87によってオイルを
含むスラッジや比較的大きな異物が除去され、さらに環
状網体83によって磁性体でない金属粉が除去され、粗
方清浄になった状態で最後に磁性体からなる微粉が磁路
部材7,8によって除去されて清浄化されるため、切削
液中にたとえ非磁性体からなる切削粉やオイルを含んだ
スラッジ等が存在しても有効に取り除かれ、これによっ
て切削液のより確実な清浄化処理を実現することができ
る。
【0068】本発明は上記の実施形態に限定されるもの
ではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0069】(1)上記の実施形態においては、磁石9
として永久磁石が採用されているが、本発明は磁石9が
永久磁石であることに限定されるものではなく、電磁石
を採用してもよい。電磁石を採用することにより、磁路
オン・オフ手段を磁石支持ロッド10、押圧操作円盤1
1および圧縮コイルばね12からなる複雑な構造にする
必要はなく、スイッチ操作で着磁および消磁の切り換え
を行うことが可能になり、磁性体粉除去装置1の構造の
簡素化を行う上で有効である。
【0070】(2)上記の実施形態においては、磁性体
粉除去装置1の除去対象について切削粉を挙げている
が、除去対象が切削粉であることに限定されるものでは
なく、例えば、油圧ユニット中を流れる作動油中の微細
な磁性体粉の除去にも適用することが可能である。また
その他の機械設備中を流れる各種の流体(例えば自動車
の循環オイルのような液体や空気のような気体)中の磁
性体粉の除去にも適用可能である。
【0071】(3)上記の実施形態においては、消磁筒
6は、外筒61がアルミニウム製であり、内筒62は合
成樹脂製であるが、これらに代えて磁束遮蔽効果の大き
い鉛製にしてもよい。
【0072】
【発明の効果】請求項1の発明を具体化した請求項2記
載の発明によれば、磁路オン・オフ手段の操作により磁
石からの磁束で磁路部材に磁路を形成させた状態で、切
削粉をケーシング内の切削液通路に導入することによ
り、液中に浮遊している切削粉は、磁化した磁路部材の
周面に吸着され、これによって切削粉を切削液から除去
することができる。そして、切削粉の磁路部材への吸着
量が所定量以上になった頃合いを見計らって磁路オン・
オフ手段の操作で磁路部材への磁力の供給をなくすこと
により、磁路部材の周面に磁着していた切削粉は脱落す
るため、粉回収空間に回収することができる。
【0073】このように、磁路オン・オフ手段の操作に
より、磁路部材の周面に対して切削粉を着脱させること
が可能になり、従来のように切削粉を吸着した磁石をケ
ーシングから取り出してケーシング外で磁石から切削粉
を取り除くような面倒な操作を行う必要がなくなり、そ
の分磁性体粉除去装置の操作性を良好なものにすること
ができる。
【0074】また、切削粉を磁路部材に磁着させるよう
にしているため、磁石だけに磁着させる場合に比較して
磁着面積を大きくすることが可能になり、その分切削粉
の除去効率を向上させることができる。
【0075】請求項3記載の発明によれば、磁路部材を
下端部が磁石に当接可能な円筒状の第1磁路部材と、内
周面がこの第1磁路部材の外周面に離間状態で対向した
円筒状の第2磁路部材とから構成したため、第1磁路部
材と第2磁路部材との間に切削液が通過する筒状の流路
が形成されて切削液の磁路部材に対する接触面積が大き
くなるとともに、第2磁路部材の内周面も磁化し、切削
粉は、第1磁路部材の外周面と第2磁路部材の内周面と
の双方に吸着され、これによって切削粉の除去効率をよ
り向上させることができる。
【0076】また、磁路オン・オフ手段は、付勢手段の
付勢力で磁石を第1磁路部材に当接させているため、こ
の当接によって普段は第1磁路部材が磁化し、これによ
って磁路部材は切削粉を吸着し得る状態になっている一
方、付勢手段の付勢力に抗して支持ロッドを押圧するこ
とにより、磁石は第1磁路部材から離間し、これによっ
て第1磁路部材を消磁することができる。
【0077】請求項4記載の発明によれば、切削液通路
と粉回収空間との間に、回収された切削粉が通過するス
リットが形成されるように形状設定された磁性体製の仕
切板を設けため、第1磁路部材が磁化された状態では仕
切板も磁化され、この仕切板の表面にも切削粉が磁着す
ることによって切削粉の除去効率を向上させることがで
きる。また、磁着した切削粉を回収するに際しては、磁
路オン・オフ手段の操作で磁石を下降させればよい。そ
うすれば、磁路部材および仕切板の双方の磁化が解消さ
れるため、仕切板の表面に堆積した切削粉は磁石の下降
に追随してスリットから下部の回収空間に移動し、これ
によって切削粉を確実に回収することができる。
【0078】請求項5記載の発明によれば、切削液通路
に上記磁路部材を取り囲むように濾過部材を設けたた
め、切削液が磁路部材に到達するまでの間に非磁性体の
金属粉や異物が取り除かれ、切削液をより高度に清浄化
することができる。
【0079】請求項6記載の発明によれば、濾過部材
を、磁路部材を取り囲む網体からなる内側濾過部材と、
この内側濾過部材を取り囲むパンチングメタルからなる
外側濾過部材とから構成したため、切削液が外側濾過部
材を通過するときに液中の比較的大きな異物やオイルを
含むスラッジ等を取り除くことができ、ついで内側濾過
部材を通過するときに液中の金属粉を磁性体であるか非
磁性体であるかに係りなく取り除くことができる。この
ように、濾過部材を二重で設けることにより、それぞれ
の役割に応じて切削液中の異物が順次取り除かれるた
め、切削液をより高度に清浄化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁性体粉除去装置の第1実施形態
を示す分解斜視図である。
【図2】図1の組立て斜視図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】本発明の作用を説明する説明図であり、(イ)
は、昇降空間内の磁石が上方位置に位置設定された状
態、(ロ)は、昇降空間内の磁石が上方位置から下方位
置に降下しつつある状態、(ハ)は、昇降空間内の磁石
が下方位置に位置設定された状態をそれぞれ示してい
る。
【図5】本発明に係る磁性体粉除去装置の第2実施形態
を示す分解斜視図であり、(イ)は、環状網体が下降位
置に位置設定された状態、(ロ)は、環状網体が上昇位
置に位置設定された状態をそれぞれ示している。
【符号の説明】
1 磁性体粉除去装置 2 ケーシング 20a 粉貯留室 3 上蓋 4 下蓋 5 中蓋 6 消磁筒 7 第1磁路部材 70 円錐筒状流路 8 第2磁路部材 83 環状網体(内側濾過部材) 87 環状パンチングメタル体(外側濾過部材) 9 磁石 10 磁石支持ロッド 11 押圧操作円盤

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を流通させることによって流体中に
    含まれる磁性体粉を除去する磁性体粉除去装置であっ
    て、流体が流通されるケーシングと、このケーシングに
    内装される磁石と、この磁石の磁路を形成する磁路部材
    と、この磁路部材の磁路の形成をオン・オフする磁路オ
    ン・オフ手段とが備えられ、上記ケーシング内には、上
    記磁路部材の外周面に沿うように形成された流体通路
    と、この流体通路の下部に形成された粉回収空間とが設
    けられ、磁路が励磁された状態で流体中の磁性体粉を磁
    路部材の周面に吸着する一方、磁路が消磁された状態で
    磁路部材の周面から磁性体粉を自重で剥離して粉回収空
    間に回収するように構成されていることを特徴とする磁
    性体粉除去装置。
  2. 【請求項2】 切削液を流通させることによって液中に
    含まれる磁性体からなる切削粉を除去する磁性体粉除去
    装置であって、切削液が流通されるケーシングと、この
    ケーシングに内装される磁石と、この磁石の磁路を形成
    する磁路部材と、この磁路部材の磁路の形成をオン・オ
    フする磁路オン・オフ手段とが備えられ、上記ケーシン
    グ内には、上記磁路部材の外周面に沿うように形成され
    た切削液通路と、この切削液通路の下部に形成された粉
    回収空間とが設けられ、磁路が励磁された状態で切削液
    中の切削粉を磁路部材の周面に吸着する一方、磁路が消
    磁された状態で磁路部材の周面から切削粉を自重で剥離
    して粉回収空間に回収するように構成されていることを
    特徴とする磁性体粉除去装置。
  3. 【請求項3】 上記磁路部材は、下端部が磁石に当接可
    能な円筒状の第1磁路部材と、内周面がこの第1磁路部
    材の外周面に離間状態で対向した円筒状の第2磁路部材
    とからなり、上記磁石は、上記粉回収空間内に装着され
    た円筒状の消磁部材内に昇降可能に内装されているとと
    もに、ケーシングの頂部を貫通して第1磁路部材に摺接
    状態で内嵌された支持ロッドの下端部に固定され、上記
    磁路オン・オフ手段は、上記支持ロッドを上方に向けて
    付勢することにより磁石を第1磁路部材に当接させる付
    勢手段を備えて構成されていることを特徴とする請求項
    2記載の磁性体粉除去装置。
  4. 【請求項4】 上記切削液通路と粉回収空間との間に
    は、回収された切削粉が通過するスリットが形成される
    ように形状設定された磁性体製の仕切板が設けられてい
    ることを特徴とする請求項3記載の磁性体粉除去装置。
  5. 【請求項5】 上記切削液通路には、上記磁路部材を取
    り囲むように濾過部材が設けられていることを特徴とす
    る請求項2乃至4のいずれかに記載の磁性体粉除去装
    置。
  6. 【請求項6】 上記濾過部材は、上記磁路部材を取り囲
    む網体からなる内側濾過部材と、この内側濾過部材を取
    り囲むパンチングメタルからなる外側濾過部材とから構
    成されていることを特徴とする請求項5記載の磁性体粉
    除去装置。
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