JP2001104703A - 蒸発晶析方法 - Google Patents

蒸発晶析方法

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JP2001104703A
JP2001104703A JP2000086072A JP2000086072A JP2001104703A JP 2001104703 A JP2001104703 A JP 2001104703A JP 2000086072 A JP2000086072 A JP 2000086072A JP 2000086072 A JP2000086072 A JP 2000086072A JP 2001104703 A JP2001104703 A JP 2001104703A
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water
organic compound
solution
crystallization
organic solvent
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JP2000086072A
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English (en)
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Takuji Fujisawa
拓司 藤澤
Takuya Ono
拓也 小野
Tohei Takagaki
東平 高垣
Kazuhisa Ishibashi
和久 石橋
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水難溶性の有機化合物を水難溶性の有機溶媒
に溶解させた液を有機溶媒が沸騰する温度以上且つ有機
化合物が固化する温度以下の水に攪拌下に供給し、有機
溶媒を蒸発させて有機化合物を晶析する蒸発晶析方法に
おいて、濾過性が良好で、粒径が均一な結晶を得るこ
と。 【解決手段】 上記有機化合物の溶液を、攪拌翼近傍の
水相中に、水の流方向に供給すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蒸発晶析方法に関
し、詳しくは、攪拌下に、水に難溶性の有機化合物を水
に難溶性の有機溶媒に溶解又は懸濁させた液を水面下に
供給し、有機溶媒を蒸発させて有機化合物を晶析する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開昭61−72055号公報には、攪拌下
に、樹脂の塩化メチレン溶液を水面に供給し、加熱する
ことにより塩化メチレンを蒸発させて樹脂粒状体を含有
する水スラリーを生成させ、該樹脂粒状体を含有する水
スラリーの少なくとも一部を湿式粉砕処理して上記水中
に循環する樹脂粒状体の製造方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、粒径分
布の狭い粒状体を得ることを目的とする上記公知の方法
では、晶析の他に湿式粉砕処理が必要であり、工業的に
必ずしも有利なものではなかった。さらに、有機化合物
の溶液を水面に供給する上記公知の晶析方法では、有機
化合物の種類及び有機化合物と有機溶媒の組合わせや、
晶析温度等の晶析条件によっては、かなり大きな塊を含
むスラリーが生成することがあり、このようなスラリー
は晶析槽下部のフラッシュ弁を閉塞させるので、スラリ
ーの取り出し作業の効率が著しく悪化することがあっ
た。
【0004】本発明者は、上記問題点を解決すべく鋭意
研究した結果、湿式粉砕処理を伴わない晶析方法を採用
しても、粒径分布の狭い水に難溶性の有機化合物の結晶
が得られることを見出して、本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、攪拌下
に、水に難溶性の有機化合物を水に難溶性の有機溶媒に
溶解又は懸濁させた液を有機溶媒が沸騰する温度以上且
つ有機化合物が固化する温度以下の水に供給し、有機溶
媒を蒸発させて有機化合物を晶析する方法であって、上
記有機化合物の溶液又は懸濁液を攪拌翼近傍の水相中
に、且つ、水の流れ方向に供給することを特徴とする晶
析方法を提供するものである。以下、本発明を詳細に説
明する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、攪拌下に、水に
難溶性の有機化合物と水に難溶性の有機溶媒から成る溶
液又は懸濁液を有機溶媒が沸騰する温度以上且つ有機化
合物が固化する温度以下の水に供給する際に、該溶液又
は懸濁液を攪拌翼近傍の水相中に、且つ、水の流れ方向
に供給することを特徴とするものである。上記溶液又は
懸濁液は、攪拌翼近傍の水相中に、且つ、攪拌翼による
水の流れ方向に供給すればよく、供給方法は特に限定さ
れるものではない。例えば、供給すべき溶液又は懸濁液
の貯留槽Tと配管H1と送液ポンプPと配管H2と注入
管Fとが順に接続された供給装置K等が好適に用いら
れ、晶析槽Sに前記の液を供給する際、注入管Fの先端
が、攪拌翼近傍にあり、且つ、水の流れ(図2の矢印)
方向に開口していればよい。(図1及び2を参照) 有機化合物の溶液又は懸濁液の供給は連続的又は間欠的
に行われ、晶析槽Sとしては、例えば、パドル翼、ター
ビン翼および後退翼などのような、晶析槽内の水の流れ
方向が周方向ばかりでなく、攪拌翼近傍で槽内の下方に
も流れる攪拌翼を有するものや、アンカー翼のような晶
析槽内の水の流れ方向が周方向に流れる攪拌翼を有する
ものがあげられる。また、有機化合物の溶液又は懸濁液
を供給する方向は、上記周方向の水の流れに対して、下
流側であることが好ましい。さらに、晶析槽Sは攪拌翼
の他にバッフルを有していてもよく、該バッフルとして
は、例えば、板バッフル、フィンガーバッフルやビーバ
ーテールバッフルなどが挙げられる。注入管Fとして
は、例えば、ステンレス管、テフロン(デュポン社の商
品名)管やガラス管などが用いられる。本発明の方法に
おいて、攪拌動力は、好ましくは0.1〜1.5KW/m3の範
囲、より好ましくは0.4〜1.0KW/m3の範囲である。
【0007】水に難溶性の有機溶媒としては、水と混合
したときに水と有機溶媒との二層に分離するものであれ
ばよく、特に制限されないが、例えば、ベンゼン、トル
エン、キシレン、n−ヘプタン及びn−オクタン等の炭
化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭
素、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン
及びトリクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、メチ
ルイソブチルケトン及びシクロヘキサノン等のケトン類
等の炭素数10以下の常温で液体のものが挙げられる。上
記有機溶媒の中で、水より比重が軽い有機溶媒として
は、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、n−ヘプ
タン、n−オクタン、メチルイソブチルケトン及びシク
ロヘキサノン等が挙げられる。
【0008】本発明において、有機溶媒の蒸発は減圧、
加圧又は大気圧下で行われ、水の量は特に限定されな
い。用いる有機溶媒が水と共沸混合物を形成する場合に
は、該溶媒の沸騰する温度は共沸点である。このとき、
有機溶媒と共に共沸混合物として系外へ留去された水
は、晶析槽へ戻してもよい。又、本発明では、分散剤を
用いて、上記の溶液又は懸濁液の水中における分散性を
高めてもよい。有機溶媒の蒸発により水中に残存した有
機化合物の固体粒子は、例えば濾過、乾燥等の公知の手
段を用いて取り出すことができる。
【0009】
【発明の効果】本発明の方法によれば、湿式粉砕処理す
ることなく、水難溶性有機化合物を工業的有利に晶析す
ることができる。又、本発明の晶析方法によれば、粒径
の均一な結晶を含む水スラリーが得られ、該スラリー
は、晶析槽の下部からの取出しが容易なものであり、且
つ、濾過の所要時間にバラツキが少なく一定しているの
で、濾過性が良好である。更に、水難溶性有機化合物の
溶液又は懸濁液を攪拌翼近傍の水の流れ方向に供給する
ので、上記液の供給を前記注入管Fを用いて行なう場合
には、その開口部(O)近辺に水難溶性有機化合物の結
晶が付着しにくく、注入管が閉塞することが無いので、
効率良く晶析することができる。
【0010】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの例により、何ら限定される
ものではない。例中、「部」は重量部である。
【0011】実施例1 図1及び2に記載の装置を用いて、晶析を行なった。晶
析槽Sはグラスライニング製の釜であり、3枚後退翼
(ファウドラー翼)及びビーバーテールバッフル(図示
されていない)1個が装着されたものである。又、注入
管Fの先端(O)は、注入管本体に対して略垂直になる
ように屈曲しながら上記3枚後退翼の近傍の水中に位置
し、且つ、該翼による水の流れ方向(図2の矢印を参
照)と一致するように開口している。先ず、晶析槽Sに
水500000部を仕込み、64℃で毎分564回転で攪拌した。
次いで、別途調製・保温された、粗2-シアノ-N-{(R)-1-
(2,4-ジクロロフェニル)エチル}-3,3-ジメチルブタンア
ミドの11707部を含む4-メチル-2-ペンタノン溶液(63
℃)を4時間かけて、注入管Fを通して連続的に供給し
た。大気圧下に、蒸発により留去された共沸混合物(4-
メチル-2-ペンタノン/水)のうち、水のみ、晶析槽S
内に戻した。上記4-メチル-2-ペンタノン溶液の供給
中、晶析槽S内の温度は63〜64℃に保った。4-メチル-2
-ペンタノン溶液の供給終了後、析出した結晶を含むス
ラリーを濾過し、乾燥して、精製2-シアノ-N-{(R)-1-
(2,4-ジクロロフェニル)エチル}-3,3-ジメチルブタンア
ミドの比較的均一な大きさの結晶を得た。又、注入管F
の先端開口部(O)近辺に、結晶の付着は認められなか
った。
【0012】比較例1 注入管Fの先端を水面よりも上の気相部に位置させる以
外は、実施例1と同様にして、晶析を行なった。得られ
た2-シアノ-N-{(R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)エチル}-
3,3-ジメチルブタンアミドは、比較的大きな塊を含む結
晶であり、晶析槽Sの下部からは取出しが困難なもので
あった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いられる装置の一例
【図2】図1の装置の部分拡大図(平面図)
【符号の説明】
S・・結晶析出槽、T・・溶液又は懸濁液の貯留槽、H
1及びH2・・配管、P・・送液ポンプ、F・・注入管、
O・・注入管の先端開口部、M・・水面、C・・コンデ
ンサー、I・・3枚後退翼(インぺラー)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 9/02 611 B01D 9/02 611A B01F 3/08 B01F 3/08 Z 7/16 7/16 G 7/18 7/18 B C07B 63/00 C07B 63/00 E // C07C 253/34 C07C 253/34 255/19 255/19 (72)発明者 高垣 東平 兵庫県宝塚市高司四丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 石橋 和久 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友化学工業株式会社内 Fターム(参考) 4G035 AB38 AB54 AE13 4G078 AA03 AB11 BA01 DA01 DA03 DA08 DA21 EA10 4H006 AA02 AD15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】攪拌下に、水に難溶性の有機化合物を水に
    難溶性の有機溶媒に溶解又は懸濁させた液を有機溶媒が
    沸騰する温度以上且つ有機化合物が固化する温度以下の
    水に供給し、有機溶媒を蒸発させて有機化合物を晶析す
    る方法であって、上記有機化合物の溶液又は懸濁液を攪
    拌翼近傍の水相中に、且つ、水の流れ方向に供給するこ
    とを特徴とする晶析方法。
  2. 【請求項2】攪拌翼が、アンカー翼、パドル翼、タービ
    ン翼又は後退翼である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】水に難溶性の有機溶媒が、水よりも比重の
    小さい溶媒である請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】有機化合物の溶液又は懸濁液を供給する方
    向が、晶析槽の周方向流れに対して下流側である請求項
    1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】有機化合物の溶液又は懸濁液の供給が、上
    記溶液又は懸濁液の貯留槽Tと配管H1と送液ポンプP
    と配管H2と注入管Fとが順に接続された供給装置Kを
    用いて行われる請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017100069A (ja) * 2015-11-30 2017-06-08 トヨタ自動車株式会社 粒子の製造方法
JP2019063694A (ja) * 2017-09-28 2019-04-25 住友金属鉱山株式会社 液供給管、および化学反応装置

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