JP2001103710A - 直交歯車減速機付きモータ及びそのシリーズ - Google Patents

直交歯車減速機付きモータ及びそのシリーズ

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JP2001103710A
JP2001103710A JP27474999A JP27474999A JP2001103710A JP 2001103710 A JP2001103710 A JP 2001103710A JP 27474999 A JP27474999 A JP 27474999A JP 27474999 A JP27474999 A JP 27474999A JP 2001103710 A JP2001103710 A JP 2001103710A
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Yasushi Mineshima
靖 峯嶋
Takao Shigemi
貴夫 重見
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品増並びにコスト増になることを極力回避
しながら、低減速比から高減速比までの広い範囲で減速
比を構成することができる、コンパクトな構造の直交歯
車減速機付きモータを得る。 【解決手段】 第1変速段HD1がハイポイドギヤセッ
トHP、第2変速段HD2が第1平行ギヤセットHG
1、第3変速段HD3が第2平行ギヤセットHG2でそ
れぞれ構成されたものにおいて、高減速比時はハイポイ
ドギヤ62から遠い位置に第2平行ギヤセットが配さ
れ、低減速比時はハイポイドギヤに近い位置に第2平行
ギヤセットが配される。歯車箱46には第2平行ギヤセ
ットの出力ギヤ70の一部を収容する突出部46Cが設
けられ、その有効内面幅E1が、高減速比時及び低減速
比時の別による第2平行ギヤセットの位置の変更に応じ
た出力ギヤの位置変更を許容する大きさに設定されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低減速比から高減
速比までの多種類の減速比を構成し得る直交歯車減速機
付きモータ及びそのシリーズに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の直交歯車減速機付きモータは、
ユーザからの多様な要望に迅速に応えるため、1種類の
歯車箱で、低減速比から高減速比までの多種類の減速比
を実現し得るようシリーズ化されており、商品開発に当
たっては、できる限りのコンパクト化と低コスト化を図
ることが命題となっている。
【0003】それを実現するものとして、図7、図8に
示すギヤドモータがある。
【0004】以下、図を参照しながらその構造を簡単に
説明する。但し、図を参照するにあたり、図示例のもの
は低減速比を実現するために2段減速構造となっている
が、高減速比を構成する場合は3段減速構造となるの
で、ここではその3段減速構造の場合をも想定して説明
することにする。
【0005】このギヤドモータ100は、(a)互いに
直交する関係に設定された出力軸線LSと入力軸線LN
を備えると共に、出力軸線LSと平行で且つ該出力軸線
LSを1つの頂点とする三角形の残る2つの頂点位置に
設定された第1、第2の2つの中間軸線(中間軸を配置
可能とされている軸線)LC1、LC2を備えた歯車箱
101と、(b)歯車箱101における前記出力軸線L
Sと平行な一側面に組付けられ、該一側面の出力軸線L
S方向略中央部に設定された入力軸線LN上にモータ軸
102を配したモータ103と、(c)出力軸線LS上
において歯車箱101に回転自在に支持された出力軸1
05と、(d)第1中間軸線LC1上及び第2中間軸線
LC2上において歯車箱101にそれぞれ回転自在に支
持された第1中間軸106及び第2中間軸(図示例では
省略されている)と、(e)前記モータ軸102と第1
中間軸106間に設けられた第1変速段111と、
(f)前記第1中間軸106と第2中間軸間に設けられ
た第2変速段(図示例では省略)と、(g)前記第2中
間軸と出力軸105間に設けられた第3変速段(図示例
では省略)と、を有している。
【0006】前記第1変速段111は、モータ軸103
に設けられたハイポイドピニオン121と、第1中間軸
106に設けられてハイポイドピニオンギヤ121と噛
合するハイポイドギヤ122とからなるハイポイドギヤ
セットで構成される。
【0007】前記第2変速段は、第1中間軸106に設
けられた第1中間ギヤ123と、第2中間軸に設けられ
て第1中間ギヤと噛合する第2中間ギヤとからなる第1
平行ギヤセットで構成される。
【0008】前記第3変速段は、第2中間軸に設けられ
た第3中間ギヤと、出力軸105に設けられて第3中間
ギヤと噛合する出力ギヤ126とからなる第2平行ギヤ
セットで構成される。
【0009】なお、1種類の歯車箱で、低減速比から高
減速比までの多種類の減速比を実現するに当たり、ハイ
ポイドギヤセットは高価なため、第1変速段111は同
一のものを使用し、第2変速段あるいは第3変速段のギ
ヤ比を変えることにより減速比を変えていた。
【0010】ここで、高減速比を実現する場合は、上述
の説明のようにギヤ類を組み合わせるのであるが、低減
速比(第1段変速比付近の減速比)を実現する場合は、
図7、図8に示すように、第2中間軸線LC2上の第2
中間軸を省略し、第1中間軸106上の第1中間ギヤ1
23を直接、出力軸105上の出力ギヤ126に噛合さ
せるようにする。
【0011】この場合、出力ギヤ126を小径にし、第
1中間ギヤ123を大径に設定しなければ低減速比を実
現できないことから、出力ギヤ126を出力軸105に
直切りせざるを得なかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の直交歯
車減速機付きモータでは、出力ギヤ126を出力軸10
5に直切りしているため、それ以上の低減速比を実現す
るには限界があった。また、この組み合わせで低減速比
を何種類も用意するとなると、出力ギヤ126を直切り
した出力軸105を何種類も用意する必要があり、部品
増及びコスト増になるという問題があった。
【0013】また、高減速比側の選択幅をできるだけ広
く保ちながらも、つまり、高減速比を実現するために出
力ギヤの径をできるだけ大きくとれるような状態を保ち
ながらも、一方で、歯車箱101の大きさを極力小さく
したいという強い要望があるため、それらを同時に満足
するための新たな対策も求められていた。
【0014】本発明は、上記事情を考慮し、部品増並び
にコスト増になることを極力回避しながら、低減速比か
ら高減速比までの広い範囲で減速比を構成することがで
きると共に、一層のコンパクト化を図ることのできる直
交歯車減速機付きモータを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、モー
タ軸と第1中間軸間に設けられた直交ギヤセットからな
る第1変速段と、前記第1中間軸と第2中間軸間に設け
られた第1平行ギヤセットからなる第2変速段と、前記
第2中間軸と出力軸間に設けられた第2平行ギヤセット
からなる第3変速段と、を備えた直交歯車減速機付きモ
ータにおいて、構成する減速比の別に応じて、前記第1
平行ギヤセットと第2平行ギヤセットの出力軸線方向の
位置が交換可能とされ、高減速比を構成する場合は、前
記直交ギヤセットに対して出力軸線方向の近い位置に前
記第1平行ギヤセットが配されると共に、直交ギヤセッ
トから同方向の遠い位置に前記第2平行ギヤセットが配
され、低減速比を構成する場合は、前記直交ギヤセット
に対して出力軸線方向の近い位置に前記第2平行ギヤセ
ットが配されると共に、直交ギヤセットから同方向の遠
い位置に前記第1平行ギヤセットが配され、更に、減速
機の歯車箱における、前記出力軸に平行で且つ該出力軸
に最も近い側面に、歯車箱の内部空間を拡張すると共
に、自身の内部に該出力軸に装着される出力ギヤの一部
を収容可能な突出部が設けられ、且つ該突出部の出力軸
線方向の有効内面幅が、前記高減速比時及び低減速比時
の別による前記第2平行ギヤセットの前記出力軸線方向
の位置の変更に応じた前記出力ギヤの位置変更を許容す
る大きさに設定されていることにより、前記課題を解決
したものである。
【0016】一般に、第1平行ギヤセットの増速比を大
きくとるために、その中間ギヤの径を大きくすると、こ
の中間ギヤが直交ピニオン(モータ軸)と干渉する可能
性が出てくる。そこで、本発明では低減速比を構成する
場合は、出力軸線方向の直交ギヤに近い位置に第2平行
ギヤセットを配し、直交ギヤから遠い位置に第1平行ギ
ヤセットを配することで、第1平行ギヤセットの中間ギ
ヤの直交ピニオンに対する干渉を回避し、結果的に第1
平行ギヤセットの中間ギヤの大径化を可能にしている。
【0017】又、高減速比を実現する場合は、従来と同
様に、出力軸線方向の直交ギヤに近い位置に第1平行ギ
ヤセットを配し、直交ギヤから遠い位置に第2平行ギヤ
セットを配置して、低減速比の場合と、第1、第2平行
ギヤセットの出力軸方向の位置を交換可能とする。
【0018】なお、直交ピニオン、直交ギヤとしては上
記配置の自由度を更に大きくするために、軸心の食い違
っているハイポイドピン及びハイポイドギヤとすること
が望ましい。
【0019】その上で、本発明では、歯車箱のコンパク
ト化を実現するために、歯車箱における出力軸に近い側
面に、出力ギヤの一部を収納可能な突出部を設けてい
る。このように突出部の内部に出力ギヤの一部を収容す
るようにした場合、当該側面を一層出力軸に近づけて歯
車箱を構成することができるので、実質的な歯車箱の外
形を小さくすることができ、コンパクト化が可能にな
る。しかも、相手機械に対するボルト孔を、その小型化
した歯車箱の限定された位置に配置しながらも、歯車箱
の内部に配置する出力ギヤの径をできるだけ大きめに設
定し得るようになるので、減速比の選定種類や選定幅の
自由度を増すことができる。
【0020】この場合、出力ギヤの出力軸線方向の位置
は、前記構成により減速比の選択の仕方によって異なっ
てくる可能性があるので、突出部の有効内面幅(実質的
に出力ギヤを配置し得る幅)は、どちらの配置にも対応
できるような値に設定してある。
【0021】また、請求項2の発明は、請求項1におい
て、前記歯車箱に、相手機械に取り付けるためのボルト
孔を、前記出力軸と垂直な平面上における仮想正方形の
頂点位置において前記出力軸と平行に形成すると共に、
前記出力軸線を、前記仮想正方形の中心からずれた位置
であって且つ隣り合う一対の頂点から等距離の位置に配
置したことにより、前記課題を解決したものである。
【0022】一般に平行軸歯車減速機付きモータの場合
は、相手機械に対する出力軸とボルト孔の取合関係を上
のように設定することがスタンダード化しており、その
スタンダード化している取合寸法をそのまま直交歯車減
速機付きモータに踏襲させたのが、請求項2の発明の内
容である。従って、この請求項2の発明によれば、出力
軸方向の寸法を短縮化できるという直交歯車減速機付き
モータ特有のメリットを具備しながら、平行軸歯車減速
機付きモータの代替ができるという特長を備える。
【0023】なお、本直交歯車減速機付モータは、部品
の共用性の高さを利用してシリーズとして展開するとき
に、最もその利点を発揮することができる。
【0024】その場合は、その低減速比群を、前記第1
〜第3変速段の全てを用いた3段変速構造とすると共
に、第2変速段を増速段とすることによって構成し、そ
の中減速比群を、前記第2中間軸を省略し、前記第2、
第3変速段の代わりに、前記第1中間軸と出力軸間に設
けられた第4変速段を用いた2段変速構造とすることに
よって構成し、その高減速比群を、前記第1〜第3変速
段の全てを用いた3段変速構造とすると共に、その全て
を減速段とすることによって構成するとよい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0026】図1〜図6は本発明の実施形態の直交歯車
減速機付きモータであり、図1、図2は高減速比(例:
1/80〜1/240)に構成した場合の直交歯車減速
機付きモータMH、図3、図4は低減速比(例:1/5
〜1/12)に構成した場合の直交歯車減速機付きモー
タML、図5、図6は中減速比(例:1/15〜1/6
0)に構成した場合の直交歯車減速機付きモータMMを
示す。
【0027】まず、説明の便宜上図1、図2に示す第1
実施形態の直交歯車減速機付きモータMHについて説明
する。この直交歯車減速機付きモータMHは、モータ4
2と、該モータ42のモータ軸42Aの回転を第1、第
2中間軸48、50を介して出力軸52に伝達する直交
減速機(以下、単に「減速機」ともいう)44とを一つ
に合体させたものである。
【0028】直交減速機44は、モータケーシングを兼
ねた歯車箱46を有しており、この歯車箱46には、互
いに直交する関係にある出力軸線LSと入力軸線LNと
が設けられると共に、出力軸線LSと平行で且つ該出力
軸線LSを1つの頂点とする三角形の残る2つの頂点位
置に設定された第1、第2の2つの中間軸線LC1、L
C2が設けられている。
【0029】モータ42は、歯車箱46における出力軸
線LSと平行な一側面に合体されており、該一側面の出
力軸線LS方向略中央部に設定された入力軸線LN上に
モータ軸42Aを配している。
【0030】出力軸線LS上において、歯車箱46の内
部には、ホロータイプの出力軸52が回転自在に支持・
収容されている。同様に、第1中間軸線LC1上及び第
2中間軸線LC2上において、歯車箱46の内部には、
第1中間軸48及び第2中間軸50が回転自在に支持・
収容されている。
【0031】又、歯車箱46には、この直交歯車減速機
付きモータMHを相手機械に取り付けるための4つのボ
ルト孔54が設けられている。ボルト孔54は、出力軸
52と同方向に延びており、出力軸52と垂直となる平
面(取付面)46Bにおける仮想正方形56の4つの頂
点に位置するように、歯車箱46を貫通して、該歯車箱
46の外周付近に形成されている。
【0032】出力軸線LSは、前記仮想正方形56の中
心からずれた位置で、且つ、隣り合う一組の頂点から等
距離の位置に位置している。この例では、モータ軸42
Aを含む平面(図1では入力軸線LNを含む水平面)に
対して、その一方側(図示の例では上側)に出力軸52
が配置され、反対側(同下側)に第1中間軸48及び第
2中間軸50の双方が配置されている。
【0033】なお、第1中間軸線LC1及び第2中間軸
線LC2は出力軸線LSに対して等距離となる位置に設
定され、更に、第1中間軸線LC1と第2中間軸線LC
2を通る平面は、モータ軸42Aが配された入力軸線L
Nと平行とされている。
【0034】次に、直交減速機44における変速段の構
成を具体的に説明する。
【0035】この減速機44は、モータ軸42Aと第1
中間軸48の間に第1変速段HD1を有している。同様
に、第1中間軸48と第2中間軸50との間に第2変速
段HD2を有し、第2中間軸50と出力軸52との間に
第3変速段HD3を有している。
【0036】なお、ここでのHD1〜HD3の符号は、
第1〜第3変速段という概念に対して付されているた
め、具体的な歯数等が異なるギヤに対しても対応軸が同
一の変速段には同一の符号を付している。
【0037】第1変速段HD1は、モータ軸42Aの先
端に設けられたハイポイドピニオン(直交ピニオン)6
0と、第1中間軸48に設けられてハイポイドピニオン
60と噛合するハイポイドギヤ(直交ギヤ)62とから
なるハイポイドギヤセット(直交ギヤセット)HPで構
成されている。
【0038】直交ギヤセットとしてハイポイドギヤセッ
トを用いるようにしたのは、ハイポイドギヤセットによ
ればモータ軸42Aの軸心に対して歯車箱46のより外
側に近い位置にハイポイドギヤを配置できるようになる
ため、後述するギヤの入れ換えのスペースを一層大きく
確保できるためである。
【0039】第2変速段HD2は、第1中間軸48に設
けられた第1中間ギヤ64と、第2中間軸50に設けら
れて第1中間ギヤ64と噛合する第2中間ギヤ66とか
らなる第1平行ギヤセットHG1で構成されている。
【0040】第3変速段HD3は、第2中間軸50に設
けられた第3中間ギヤ68と、出力軸52に設けられて
第3中間ギヤ68と噛合する出力ギヤ70とからなる第
2平行ギヤセットHG2で構成されいる。
【0041】ここで、前記第1変速段HD1のハイポイ
ドギヤ62は、歯車箱46の出力軸線LS方向の一端部
側(図2の下側)に配されており、その他のハイポイド
ピニオン60、第1平行ギヤセットHG1及び第2平行
ギヤセットHG2は、ハイポイドギヤ62よりも出力軸
線LS方向の他端部側(図2の上側)に配されている。
【0042】特に、この場合は高減速比であるから、ハ
イポイドギヤ62に近い位置に第1平行ギヤセットHG
1が配されると共に、ハイポイドギヤ62から遠い位置
に第2平行ギヤセットHG2が配されている。
【0043】なお、前記ハイポイドギヤ62と前記第2
中間ギヤ66の外径は略同一とすることが好ましい。
【0044】又、歯車箱46の前記モータ軸42Aを含
む水平面と平行となる平面(図1では上側面)には、出
力軸52の軸心(出力軸線LS)を基準とした円弧状の
突出部46Cが設けられている。この突出部46Cは、
出力ギヤ70のピッチ円直径を可能な限り大きくするこ
とができるように、この出力ギヤ70の収容空間を広げ
るためのものである。即ち、「円弧状」の突起としたの
は、歯車箱46の内部空間を円弧状に拡張することに意
味があり、実際の外部から見た形状は特に問題とならな
い。
【0045】これにより、出力軸ギヤ70は、前記ボル
ト孔54に干渉しない範囲の限界まで大きなピッチ円直
径のものを採用することができるようになる。そのた
め、大きな減速比が要求される場合にも中間軸を増やす
ことなく対応が可能となり、更に、中間軸を用いない2
段減速態様(後述)であっても、高い減速比を達成する
ことが可能となる。
【0046】前記突出部46Cの有効内面幅E1は、出
力ギヤ70を略2枚分収容できる大きさに設定されてい
る。これは、後述するように、低減速比を実現するため
にギヤの組み合わせを構成した場合、出力ギヤ70の位
置が変更になるが、そのように出力ギヤ70の位置が変
更になった場合でも、出力ギヤ70を収容できるように
するためである(後述)。
【0047】歯車箱46は、減速機44の歯車機構部分
を内部に収容すると共に、出力軸52の軸端両側に開口
46Aを有しており、この開口46Aから、ホロータイ
プの出力軸52の内部に対して、外部より被駆動軸を嵌
合できるようになっている。この開口46Aが形成され
る歯車箱46の凹部46Dは、相手機械の凸部と係合さ
せたり、カバーを取付けたりする際に用いられる。この
凹部46Dの底面と平行になる前記歯車箱46の平面
は、相手機械(被駆動装置)にこの駆動装置40を固定
する取付面46Bを提供することになる。
【0048】なお、出力軸52には、軸方向にキー溝5
2Aが形成され、平行キー等を挿入可能とされている。
【0049】この減速機付きモータMHは、前記取付面
46Bを介して直接被駆動装置(相手機械)に固定され
る。従って、この取付面46Bに生じる反力回転モーメ
ントを利用することで、モータ42の動力を、各ギヤを
介して前記第1中間軸48、第2中間軸50、出力軸5
2の順に伝達し、この出力軸52に連結される回転体を
回転させることができる。
【0050】この減速機付きモータMHによれば、モー
タ42を、そのモータ軸42Aと出力軸52とが直交す
るように配置するため、減速機付きモータMH全体の出
力軸線LS方向寸法を小さくすることが可能となる。
【0051】又、入力軸線LNを含み出力軸線LSと平
行な平面に対して、前記第1中間軸48及び前記第2中
間軸50は同一側にずれて配置され、且つ、前記出力軸
52は反対側にずれて配置されているため、歯車箱44
内部において、出力軸52の設置空間を広くすることが
可能となる。即ち、出力軸52の設置位置の決定に当っ
て、前記第1中間軸48及び前記第2中間軸50が邪魔
にならない。
【0052】これは、結果として前記歯車箱44のコン
パクト化につながり、直交歯車減速機付きモータであり
ながら、従来の平行軸歯車減速機付きモータと同一のス
タンダードなボルト孔位置を維持して、従来の平行軸歯
車減速機付きモータに対する完全な互換性を達成するこ
とを可能としている。
【0053】又、本実施形態のように、中間軸を2本配
置する3段減速態様の場合には、第1中間軸48と第2
中間軸50との丁度中間に前記出力軸52を配置するこ
とができ、少ないスペースを有効に利用して前記減速機
44が構成される。
【0054】特に、ハイポイドギヤ62と第2中間ギヤ
66を出力軸方向から見た場合の、これらのギヤが重な
り合って形成される凹状空間72に出力軸52を配置す
ることで、歯車箱46のモータ軸42Aの直交方向サイ
ズ(図1では上下方向サイズ)を大幅に小さくすること
が可能となる。
【0055】なお、歯車箱46の両側面に端面を臨ませ
た出力軸70は、ホローシャフト型に限定されるもので
はなく、中実型の出力軸の両端を歯車箱46から突出さ
せるようにしても良い。
【0056】次に、図3、図4に示す第2実施形態の低
減速比の直交歯車減速機付きモータMLについて説明す
る。
【0057】この直交歯車減速機付きモータMLでは、
低減速比を、ハイポイドギヤセットHP、第1平行ギヤ
セットHG1、第2平行ギヤセットHG2の3つの変速
段HD1、HD2、HD3を用いて実現しており、中間
段に位置する第1平行ギヤセットHG1を敢えて増速段
に設定することで、第2平行ギヤセットHG2における
減速比を大きめに設定している。その結果、第2平行ギ
ヤセットHG2の出力ギヤ70の径が大きいままでも、
低減速比を実現することができ、出力ギヤ70を出力軸
52に直切りして低減速比を実現するような、部品増・
コスト増となる手法をとらずに済ませている。
【0058】また、第1平行ギヤセットHG1の増速比
を大きくとることで、高価なハイポイドギヤセットHP
を1種のみとし、且つ、該ハイポイドギヤセットHPの
減速比よりも低い総減速比を達成することを可能として
いる。
【0059】又、第1平行ギヤセットHG1の増速比を
大きくとるために第1中間ギヤ64の径を大きくして
も、該第1中間ギヤ64がハイポイドピニオン60と干
渉しないようにするため、ハイポイドギヤ62に近い位
置に第2平行ギヤセットHG2を配置し、ハイポイドギ
ヤ62から遠い位置に第1平行ギヤセットHG1を配置
している。つまり、第1、第2の平行ギヤセットHG
1、HG2の出力軸線方向の位置を、高減速比の場合と
逆にしている。こうすることで、第1平行ギヤセットH
G1の増速比が大きくとれるようになるので、ハイポイ
ドギヤセットHPの減速比よりも小さな極低減速比を実
現できるようになる。
【0060】この場合、前述したように、出力ギヤ70
の出力軸線方向の位置が、高減速比と低減速比の選択の
仕方によって異なってくるので、突出部46Cの内面幅
は、どちらの配置にも対応できるような値に設定されて
いる。
【0061】具体的には、図4に示すように、突出部4
6Cの有効内面幅をE1、第1平行ギヤセットHG1の
歯幅寸法をB1、第2平行ギヤセットHG2の歯幅寸法
をB2とすれば、 E1>B1+B2 に設定されている。又、突出部46Cの片側内面からハ
イポイドギヤ62までの距離をC1とすれば、 C1>E1>B1+B2 に設定されている。
【0062】こうすることで、高減速比と低減速比の場
合の両方に突出部46Cを役立てることができ、突出部
46Cを設けたことによるメリットを最大限有効に生か
せることになる。
【0063】次に、図5、図6に示す第3実施形態の中
減速比の直交歯車減速機付きモータMMについて説明す
る。
【0064】この直交歯車減速機付きモータMMは、第
2中間軸を省略し、第1中間軸48のみを用いた2段減
速態様であり、第2、第3変速段HD2、HD3を用い
る代わりに第1中間ギヤ64と出力ギヤ70とを直接噛
合させる第4変速段HD4を用いることにより、出力軸
70を駆動するようになっている。この直交歯車減速機
付きモータMMは、この点を除いては、既に示した第1
実施形態の直交歯車減速機付きモータMHとほぼ同様で
あるため、詳細な説明は省略する。
【0065】以上説明したいずれの直交歯車減速機付き
モータMH、ML、MMの場合も、1個の共通な歯車箱
46を使用し、ギヤの組み合わせを決定し、第1平行ギ
ヤセットHG1と第2平行ギヤセットHG2の出力軸線
方向の位置を減速比の別に応じて適当に変更するだけ
で、部品数を制限しながら、コンパクトに構成すること
ができる。しかも、各ギヤの径は可能な限り大きな幅内
で選択できるので、設定できる減速比の種類を、低減速
比側及び高減速比側への拡大を含めて増やすことができ
る。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、直交ギヤセット、第1平行ギヤセット、第2平行ギ
ヤセットの3つの変速段を用いて低減速比を構成するよ
うにしたので、中間段に位置する第1平行ギヤセットを
敢えて増速段に設定することにより、第2平行ギヤセッ
トにおける減速比の設定幅を大きめにとっても、最終的
な減速比を小さく設定することができる。その結果、第
2平行ギヤセットの出力ギヤの径を大きいままとしなが
ら、低減速比を実現することができ、出力ギヤを出力軸
に直切りして低減速比を実現するような、従来の部品増
・コスト増となる手法をとらずに済む。
【0067】又、低減速比と高減速比とで、第1、第2
平行ギヤセットの位置を変更することにより、直交ピニ
オンとの干渉を避けるようにしたことと、突出部の有効
内面幅を出力ギヤの位置変更を許容できる大きさに設定
したこととにより、コンパクトさを維持しながら、ギヤ
径を最大限に大きくとることができるようになり、低減
速比から高減速比までの広い範囲をカバーすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の直交歯車減速機付きモ
ータの正面図
【図2】図1のABCOF矢視の展開断面図
【図3】本発明の第2実施形態の直交歯車減速機付きモ
ータの正面図
【図4】図3のABCOF矢視の展開断面図
【図5】本発明の第3実施形態の直交歯車減速機付きモ
ータの正面図
【図6】図5のABCOF矢視の展開断面図
【図7】従来の直交歯車減速機付きモータの展開断面図
【図8】同直交歯車減速機付きモータの正面図
【符号の説明】
MH…高減速比の直交歯車減速機付きモータ ML…低減速比の直交歯車減速機付きモータ MM…中減速比の直交歯車減速機付きモータ LS…出力軸線 LN…入力軸線 LC1…第1中間軸線 LC2…第2中間軸線 HD1…第1変速段 HD2…第2変速段 HD3…第3変速段 HP…ハイポイドギヤセット HG1…第1平行ギヤセット HG2…第2平行ギヤセット E1…内面幅 42…モータ 42A…モータ軸 46…歯車箱 46C…突出部 48…第1中間軸 50…第2中間軸 52…出力軸 60…ハイポイドピニオン 62…ハイポイドギヤ 64…第1中間ギヤ 66…第2中間ギヤ 68…第3中間ギヤ 70…出力ギヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J009 DA17 DA18 EA06 EA11 EA18 EA25 EA32 EB24 FA14 3J063 AA40 AB04 AC01 BB41 BB48 CA01 CD41 5H607 AA00 BB01 BB14 CC01 CC03 DD03 EE21 EE31

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータ軸と第1中間軸間に設けられた直交
    ギヤセットからなる第1変速段と、前記第1中間軸と第
    2中間軸間に設けられた第1平行ギヤセットからなる第
    2変速段と、前記第2中間軸と出力軸間に設けられた第
    2平行ギヤセットからなる第3変速段と、を備えた直交
    歯車減速機付きモータにおいて、 構成する減速比の別に応じて、前記第1平行ギヤセット
    と第2平行ギヤセットの出力軸線方向の位置が交換可能
    とされ、 高減速比を構成する場合は、前記直交ギヤセットに対し
    て出力軸線方向の近い位置に前記第1平行ギヤセットが
    配されると共に、直交ギヤセットから同方向の遠い位置
    に前記第2平行ギヤセットが配され、 低減速比を構成する場合は、前記直交ギヤセットに対し
    て出力軸線方向の近い位置に前記第2平行ギヤセットが
    配されると共に、直交ギヤセットから同方向の遠い位置
    に前記第1平行ギヤセットが配され、 更に、減速機の歯車箱における、前記出力軸に平行で且
    つ該出力軸に最も近い側面に、歯車箱の内部空間を拡張
    すると共に、自身の内部に該出力軸に装着される出力ギ
    ヤの一部を収容可能な突出部が設けられ、且つ該突出部
    の出力軸線方向の有効内面幅が、前記高減速比時及び低
    減速比時の別による前記第2平行ギヤセットの前記出力
    軸線方向の位置の変更に応じた前記出力ギヤの位置変更
    を許容する大きさに設定されていることを特徴とする直
    交歯車減速機付きモータ。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記歯車箱に、相手機械に取り付けるためのボルト孔
    を、前記出力軸と垂直な平面上における仮想正方形の頂
    点位置において前記出力軸と平行に形成すると共に、 前記出力軸線を、前記仮想正方形の中心からずれた位置
    であって且つ隣り合う一対の頂点から等距離の位置に配
    置したことを特徴とする直交歯車減速機付きモータ。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の直交歯車減速機付
    きモータのシリーズであって、 その低減速比群を、前記第1〜第3変速段の全てを用い
    た3段変速構造とすると共に、第2変速段を増速段とす
    ることによって構成し、 その中減速比群を、前記第2中間軸を省略し、前記第
    2、第3変速段の代わりに、前記第1中間軸と出力軸間
    に設けられた第4変速段を用いた2段変速構造とするこ
    とによって構成し、 その高減速比群を、前記第1〜第3変速段の全てを用い
    た3段変速構造とすると共に、その全てを減速段とする
    ことによって構成したことを特徴とする直交歯車減速機
    付きモータのシリーズ。
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