JP2001102103A - 半導体電極、その製造方法、及び、光電変換素子 - Google Patents

半導体電極、その製造方法、及び、光電変換素子

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JP2001102103A
JP2001102103A JP27960799A JP27960799A JP2001102103A JP 2001102103 A JP2001102103 A JP 2001102103A JP 27960799 A JP27960799 A JP 27960799A JP 27960799 A JP27960799 A JP 27960799A JP 2001102103 A JP2001102103 A JP 2001102103A
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彰 今井
Yoshiyuki Ono
好之 小野
Hokuto Takada
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開放電圧、光電変換効率等の光特性に優れた
半導体電極を提供すること。 【解決手段】 少なくとも、導電性基体上に、半導体を
含有する半導体層を有する半導体電極において、前記半
導体層が、その表面に、色素及び電荷移動制御分子を順
次担持させて形成された色素担持部及び電荷移動制御分
子担持部を有することを特徴とする半導体電極である。
前記電荷移動制御分子が、下記式(1)から(6)のい
ずれかで表される構造を有する化合物である態様が好ま
しい。 式(1)R111、式(2)R1211 2、式(3)
12311、式(4)R1−SH、式(5)R
1(−COOR4n、式(6)R1(−COX1n

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電池、センサ
ー、光触媒等に用いられる半導体電極及びその製造方
法、並びに、半導体電極を用いた光電変換素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光エネルギーを電気エネルギーに変換す
る光電変換素子は、太陽光エネルギーの変換、光を用い
た情報伝達等の技術分野において、光電池、光センサ
ー、電子写真感光体等として広く応用されている。特に
光電池は、近年、地球温暖化問題、地球温暖化防止のた
めの化石燃料によるCO2削減が叫ばれる中、化石燃料
に代替するクリーンなエネルギー源として、活発に研究
が行われている。例えば、シリコン、GaAs、CuI
nSeといった無機半導体を用いて、太陽エネルギーを
電気エネルギーに変換する光電池の研究が盛んに行わ
れ、単結晶、多結晶、あるいはアモルファス薄膜を用い
た光電変換素子が実用化されている。
【0003】しかし、前記無機半導体を用いた光電池の
製造においては、単結晶作製プロセス、プラズマCVD
法等の薄膜作製プロセス等の高度な技術が要求されるた
め、製造に多大なエネルギーが必要となるため問題があ
った。また、Cd、As、Se等の物質を用いるため、
光電変換素子の破損や廃棄の際に、環境に悪影響を与え
ることもあり問題があった。
【0004】前記無機半導体の光電変換素子の問題を克
服する技術として、近年、グレッツェルらにより、無機
金属酸化物を多孔質状にした半導体電極表面に、色素を
担持させた光電変換素子が報告され(特開平1−220
380号公報、J.Am.Chem.Soc.,11
5,6382,1993)、無害で、かつ、低コストで
製造可能な光電変換素子として、脚光を浴びている。
【0005】グレッツェルらは、導電性基体上に、無機
金属酸化物の微粒子(酸化チタン微粒子)を焼結させる
ことにより、細孔を持った表面積の大きい半導体電極を
作製し、これにルテニウム金属錯体色素を吸着させるこ
とにより、アモルファスシリコン光電池に並ぶ性能を発
現し得る技術を見出した。
【0006】しかし、かかる技術を実用化するには、以
下の理由等により、高いエネルギー変換効率、短絡電
流、開放電圧や、形状因子の向上等が要求されるため問
題があった。例えば、前記光電変換素子は、n型半導体
を用いた場合には、光を吸収した色素から半導体層内に
電子が注入されて光電流が発生するものであり、p型半
導体を用いた場合には、半導体層内にホールが注入され
光電流が発生するものであるが、その際、一旦、半導体
層内に注入された電子又はホールが、電荷輸送層、例え
ば、電解質内にリークする現象が生じるため、光電変換
素子の開放電圧、短絡電流等が低下し、光電変換素子全
体の特性が低下してしまうこと等による。
【0007】これは、電荷輸送層内の酸化された物質
が、半導体層内の電子によって還元されることに起因す
ると考えられ、前記色素によって被覆されていない半導
体層表面から、電荷輸送層内に電荷が移動する(半導体
層内のトラップを介して、電荷輸送層内に電荷移動が起
こる)ためと考えられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、開放電圧、光電変換効率等
の光特性に優れた半導体電極、及びその製造方法、並び
に該半導体電極を用いた光電変換素子を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段としては、以下の通りである。即ち、 <1> 少なくとも、導電性基体上に、半導体を含有す
る半導体層を有する半導体電極において、前記半導体層
が、その表面に、色素及び電荷移動制御分子を順次担持
させて形成された色素担持部及び電荷移動制御分子担持
部を有することを特徴とする半導体電極である。
【0010】<2> 電荷移動制御分子が、下記式
(1)から(6)のいずれかで表される構造を有する化
合物である前記<1>に記載の半導体電極である。 式(1) R111 3 式(2) R1211 2 式(3) R12311 式(4) R1−SH 式(5) R1(−COOR4n 式(6) R1(−COX1n 式(1)から(6)において、R1、R2及びR3は、飽
和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素
基、又は、含複素環式基を表す。R1、R2、及びR
3は、総て同一の基でもよく、少なくともいずれかが異
なる基でもよい。R4は脂肪族炭化水素基、ハロゲン原
子、又は、水素原子を表わす。M1は、炭素以外の4価
の原子を表わす。Y1は、水酸基、アルコキシ基、又は
ハロゲン原子のいずれかの加水分解性官能基を表わす。
1は、ハロゲン原子を表わす。nは、1〜15の整数
を示す。
【0011】<3> 電荷移動制御分子が、シラン化合
物である請求項1又は2に記載の半導体電極である。 <4> 半導体が、酸化チタンである請求項1から3の
いずれかに記載の半導体電極である。 <5> 少なくとも、半導体層の表面に色素を担持させ
る色素担持工程と、半導体層の表面に電荷移動制御分子
を担持させる電荷移動制御分子担持工程と、をこの順に
設けてなることを特徴とする半導体電極の製造方法であ
る。
【0012】<6> 少なくとも、導電性の対向電極
と、半導体電極と、電荷輸送性物質を含有する電荷輸送
層と、を有する光電変換素子であって、前記半導体電極
が、請求項1から4のいずれかに記載の半導体電極であ
って、前記電荷輸送層が、前記導電性の対向電極及び前
記半導体電極に接触することを特徴とする光電変換素子
である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態を挙げ
て詳細に説明する。 <半導体電極>本発明の半導体電極は、導電性基体上
に、半導体層を有し、必要に応じてその他の層等を有す
る。
【0014】[導電性基体]前記導電性基体としては、
特に制限はないが、後述の半導体層とオーミックに接合
し、可視光から赤外光までの領域の波長を広く透過し得
る導電性電極が好ましい。前記導電性電極としては、例
えば、酸化スズインジウム(ITO)、酸化スズ(NE
SA)、酸化インジウム、酸化亜鉛、白金、金、銀、ロ
ジウム、銅、クロム、炭素等が挙げられる。これらの中
でも、表面抵抗値が低い、耐熱性が良い、化学的な安定
性がある、光透過率が高い、等の点でフッ素をドーピン
グした酸化スズ、酸化スズインジウム(ITO)が好ま
しい。
【0015】前記導電性基体の表面抵抗としては、前述
のようにより低い方が好ましく、具体的な表面抵抗値と
しては、100Ω/cm2以下が好ましく10Ω/cm2
以下がより好ましい。前記表面抵抗の値が100Ω/c
2を超える場合には、取り出した電流が抵抗によりジ
ュール熱となる直列抵抗損失が大きくなり効率を低下さ
せることがある。また、可視光から赤外光まで広く透過
するということは、この領域の光の透過率が10%以上
であることを示しており、更に透過率が75%以上であ
ることが好ましい。前記導電性基体の厚みとしては、特
に制限はないが、通常、0.02〜10μmが好適であ
る。
【0016】[半導体層]前記半導体層は、半導体を含
有し、その表面に、色素及び電荷移動制御分子を順次担
持させて形成された色素担持部及び電荷移動制御分子担
持部を有する。
【0017】前記半導体層は、前記半導体電極の表面積
を大きくすることが可能な点で、多孔質状の半導体層が
好ましい。前記半導体層が多孔質状の場合、その比表面
積としては、特に制限はないが、5m2/g以上が好ま
しく10m2/g以上がより好ましい。
【0018】−半導体− 前記半導体としては、特に制限はないが、酸化物半導
体、化合物半導体、有機半導体、元素半導体等が挙げら
れる。前記半導体としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸
化タングステン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロン
チウム、酸化スズ、酸化ニオブ等の酸化物半導体、硫化
銅インジュウム、リン化ガリウム等の無機化合物半導
体、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアセチレン、
ポリフェニレンビニレン、ポリフェニレンスルフィド等
の有機半導体、シリコン、ゲルマニウム等の元素半導体
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。こ
れらの中でも、安全性、安定性、及び、低コストの点
で、酸化チタンが特に好ましい。これらは、1種単独で
使用してもよく2種以上を併用してもよい。
【0019】−色素− 前記色素としては、可視光領域及び/又は赤外光領域の
光を吸収する色素であれば特に制限はなく、種々の金属
錯体、有機色素等が好適に挙げられる。
【0020】前記色素としては、例えば、シス−ジブロ
モビス(2,2−ビピリジル−4,4'ジ−4,4'ジカ
ルボキシレート)ルテニウム(II)、シス−ジクロロビ
ス(2,2−ビピリジル−4,4'ジ−4,4'ジカルボ
キシレート)ルテニウム(II)、シス−ジヨードビス
(2,2−ビピリジル−2,2'ジ−4,4'ジカルボキ
シレート)ルテニウム(II)、シス−ジイソシアネート
(2,2−ビピリジル−4,4'−ジカルボキシレー
ト)ルテニウム(II)等のルテニウム錯体、シス−ジク
ロロビス(2,2−ビピリジル−4,4'ジ−4,4'ジ
カルボキシレート)オスニウム(II)、シス−ジヨード
ビス(2,2−ビピリジル−4,4'ジ−4,4'ジカル
ボキシレート)オスニウム(II)等のオスニウム錯体、
(テトラアミノフタロシアナト)コバルト(II)、(テ
トラアミノフタロシアナト)銅(II)、(テトラアミノ
フタロシアナト)ニッケル(II)、(テトラカルボキシ
フタロシアナト)コバルト(II)、(テトラカルボキシ
フタロシアナト)銅(II)、(テトラカルボキシフタロ
シアナト)鉄(II)、(テトラカルボキシフタロシアナ
ト)ニッケル(II)、テトラカルボキシフタロシアナ
ト)オキソバナウム(IV)等のフタロシアニン系色素等
が挙げられる。
【0021】更に、前記色素としては、例えば、5,1
0,15,20−テトラキス(4アミノフェニル)−2
1H,23H−ポルフィリン、5,10,15,20−
テトラキス(4−カルボキシルフェニル)−21H,2
3H−ポルフィリン等のポルフィリン系色素、フルオレ
セイン、4',5'−ジブロモフルオレセイン、2',7'
−ジブロモフルオレセイン、2',4',5',7'−テト
ラブロモフルオレセイン、4',5'−ジクロロフルオレ
セイン、2',7'−ジクロロフルオレセイン、2',
4',5',7'−テトラクロロフルオレセイン、4',
5'−ジヨ−ドフルオレセイン、2’,7’−ジヨ−ド
フルオレセイン、2’,4’,5’,7’−テトラヨ−
ドフルオレセイン、4−カルボキシフルオレセイン、5
−カルボキシフルオレセイン、4’,5’−ジヨ−ドフ
ルオレセイン、4’,5’−ジニトロフルオレセイン、
4−アミノフルオレセイン、5−アミノフルオレセイ
ン、4,5,6,7−テトラクロロフルオレセイン、4
−(ヨ−ドアセトアミド)フルオレセイン、4−カルボ
キシ−2’,4’,5’,7’−テトラヨ−ドフルオレ
セイン、9−(2−メトキシカルボニルフェニル)−6
−ヒドロキシ−3H−キサンテイン−3−エン、2,
4,5,5,7−テトラヨード−9−(2−メトキシカ
ルボニルフェニル)−6−ヒドロキシ−3H−キサンテ
イン−3−エン、2,4,5,5,7−テトラブロモ−
9−(2−メトキシカルボニルフェニル)−6−ヒドロ
キシ−3H−キサンテイン−3−エン等のキサンテイン
系色素、ロ−ダミンB,ロ−ダミン123等のローダミ
ン系色素、マラカイトグリーン、クリスタルバイオレッ
ト等のトリフェニルメタン系色素、アントラキノン系色
素、インジゴ系色素、シアニン系色素、メロシアニン系
色素、フェノチアジン系色素、ペリレン系色素、アゾ系
色素、オキサジン系色素、スクワリリウム系色素、キナ
クリドン系色素等が挙げられるが、これらに限定するも
のではない。これらは、1種単独で使用してもよく、2
種以上を併用してもよい。
【0022】前記色素は、後述のように前記半導体層の
表面に担持させるため、前記半導体に結合、吸着可能な
1種以上の結合基(interlocking gro
up)を少なくとも1つ以上有していることが好まし
い。前記結合基としては、特に制限はないが、カルボキ
シル基、スルホン酸基、水酸基、ヒドロキシルアルキル
基、カルボキシアルキル基、メルカプト基、リン酸基、
アミノ基及びシアノ基等が挙げられる。これらの中で
も、半導体層表面に固定化する強度や、励起状態の色素
と半導体との間の電荷移動の容易性の点で、カルボキシ
ル基、リン酸基等が特に好ましい。
【0023】−電荷移動制御分子− 本発明において、前記電荷移動制御分子とは、電荷又は
ホールの移動をブロックし得る分子である。したがっ
て、前記電荷移動制御分子としては、電荷又はホールの
移動をブロックし得る分子であれば特に制限はなく、例
えば、けい素化合物、すず化合物、スルホン酸塩、硫酸
エステル塩、リン酸エステル塩含有高分子等が挙げられ
る。
【0024】前記電荷移動制御分子としては、例えば、
下記式(1)から(9)のいずれかで表される構造を有
する化合物が挙げられ、特に、半導体層表面に担持する
強度の点で、下記式(1)から(6)で表される構造を
有する化合物が好ましい。
【0025】 式(1) R111 3 式(2) R1211 2 式(3) R12311 式(4) R1−SH 式(5) R1(−COOR4n 式(6) R1(−COX1n 式(7):R1(−NH2n 式(8):R1(−OH)n 式(9):R1(−NCO)n
【0026】式(1)から(9)において、R1、R2
びR3は、飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、芳
香族炭化水素基、又は、含複素環式基を表す。R1
2、及び、R3は、総て、同一の基でもよく、少なくと
もいずれかが異なる基でもよい。R4は脂肪族炭化水素
基、ハロゲン原子、又は水素原子を表わす。M1は、炭
素以外の4価の原子を表わす。Y1は、水酸基、アルコ
キシ基、又はハロゲン原子のいずれかの加水分解性官能
基を表わす。X1は、ハロゲン原子を表わす。nは、1
〜15の整数を示す。
【0027】前記電荷移動制御分子としては、式(1)
の具体例としては、メチルトリメトキシシラン[CH3
Si(OCH33]、エチルトリメトキシシラン[CH
3CH 2Si(OCH33]、プロピルメトキシシラン
[CH3CH2CH2Si(OCH 33]、ブチルトリメ
トキシシラン[CH3(CH23Si(OCH33]、
オクチルトリメトキシシラン[CH3(CH27Si
(OCH33]、オクチルトリエトキシシラン[CH3
(CH27Si(OC253]、ヘキサデシルトリメ
トキシシラン[CH3(CH215Si(OCH33]、
アクリルトリメトキシシラン[CH2=CHCH2Si
(OCH33]、アクリルトリエトキシシラン[CH2
=CHCH2Si(OC253]、ブテニルトリエトキ
シシラン[CH2=CHCH2CH2Si(OC
33]、フェニルトリメトキシシラン[PhSi(O
CH33]、フェニルトリエトキシシラン[PhSi
(OC253]、(N,N−ジメチルアミノプロピ
ル)トリメトキシシラン[(CH3)N(CH23Si
(OCH33]、N−(2−アミノエチル)−3−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン[NH2(CH22NH
(CH23Si(OCH33]、p−アミノフェニルト
リメトキシシラン[p−NH2PhSi(OCH33
等が挙げられる。
【0028】更に、前記電荷移動制御分子としては、式
(1)の具体例としては、N−メチルアミノプロピルト
リメトキシシラン[CH3NH(CH23Si(OC
33]、3−ピペリジノプロピルトリメトキシシラン
[C510N(CH23Si(OCH33]、3−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン[SH(CH23
i(OCH33]、p−ブロモフェニルトリクロロシラ
ン[p−BrPhSiCl3]、p−ブロモフェニルト
リメトキシシラン[p−BrPhSi(OCH3 3]、
o−ブロモフェニルトリクロロシラン[o−BrPhS
iCl3]、o−ブロモフェニルトリメトキシシラン
[o−BrPhSi(OCH33]、m−ブロモフェニ
ルトリクロロシラン[m−BrPhSiCl3]、m−
ブロモフェニルトリメトキシシラン[m−BrPhSi
(OCH33]、(p−ブロモメチル)フェニルトリク
ロロシラン[p−BrCH2PhSiCl3]、(p−ブ
ロモメチル)フェニルトリメトキシシラン[p−BrC
2PhSi(OCH33]、p−クロロフェニルトリ
クロロシラン[p−ClPhSiCl3]、p−クロロ
フェニルトリメトキシシラン[p−ClPhSi(OC
33]、m−クロロフェニルトリクロロシラン[m−
ClPhSiCl3]等が挙げられる。
【0029】また、更に、前記電荷移動制御分子として
は、式(1)の具体例としては、o−クロロフェニルト
リメトキシシラン[o−ClPhSi(OCH33]、
(p−クロロメチル)フェニルトリクロロシラン[p−
ClCH2PhSiCl3]、(p−クロロメチル)フェ
ニルトリメトキシシラン[p−ClCH2PhSi(O
CH33](p−クロロメチル)フェニルトリn−プロ
ポキシシラン[p−ClCH2PhSi(O−n−C3
73]、((p−クロロメチル)フェニルエチル)トリ
クロロシラン[p−ClCH2Ph(CH22SiC
3]、((p−クロロメチル)フェニルエチル)トリ
メトキシシラン[p−ClCH2Ph(CH22Si
(OCH33]、((m−クロロメチル)フェニルエチ
ル)トリクロロシラン[m−ClCH2Ph(CH22
SiCl3]、((m−クロロメチル)フェニルエチ
ル)トリメトキシシラン[m−ClCH2Ph(CH2
2Si(OCH33]、((o−クロロメチル)フェニ
ルエチル)トリクロロシラン[o−ClCH2Ph(C
22SiCl3]、((o−クロロメチル)フェニル
エチル)トリメトキシシラン[o−ClCH2Ph(C
22Si(OCH33]、2−(クロロメチル)アク
リルトリクロロシラン[CH2=C(CH2Cl)SiC
3]、1−(クロロメチル)アクリルトリクロロシラ
ン[CH(CH2Cl)=CH2SiCl3]、3−クロ
ロプロピルトリクロロシラン[Cl(CH23SiCl
3]、3−ブロモプロピルトリクロロシラン[3−Br
(CH23SiCl3]、p−ヨードフェニルトリクロ
ロシラン[p−IPhSiCl3]、p−ヨードフェニ
ルトリメトキシシラン[p−IPhSi(OC
33]、(p−ヨードメチル)フェニルトリクロロシ
ラン[p−ICH2PhSiCl3]、(p−ヨードメチ
ル)フェニルトリメトキシシラン[p−ICH2PhS
i(OCH33]、メチルトリエトキシゲルマン[CH
3Ge(OCH2CH33]、エチルトリエトキシゲルマ
ン[CH3CH2Ge(OCH2CH33]等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。
【0030】前記電荷移動制御分子としては、式(2)
の具体例としては、ジメチルジメトキシシラン[(CH
32Si(OCH32]、ジメチルジエトキシシラン
[(CH32Si(OC252]、ジエチルジエトキ
シシラン[(C252Si(OC252]、ジメチル
ジクロロシラン[(CH32SiCl2]、ドデシルメ
チルジエトキシシラン[CH3(CH211SiCH
3(OC252]、フェニルメチルジメトキシシラン
[PhSi(CH3)(OCH32]、(p−クロロメ
チル)フェニルメチルジクロロシラン[p−ClCH2
PhSi(CH3)Cl2]、((p−クロロメチル)フ
ェニルエチル)メチルジクロロシラン[p−ClCH2
Ph(CH22Si(CH3)Cl2]、((m−クロロ
メチル)フェニルエチル)メチルジクロロシラン[m−
ClCH2Ph(CH22Si(CH3)Cl 2]、
((m−クロロメチル)フェニルエチル)メチルジクロ
ロシラン[m−ClCH2Ph(CH22Si(CH3
Cl2]、((o−クロロメチル)フェニルエチル)メ
チルジクロロシラン[o−ClCH2Ph(CH22
i(CH3)Cl2]、((o−クロロメチル)フェニル
エチル)メチルジクロロシラン[o−ClCH2Ph
(CH22Si(CH3)Cl2]、((o−クロロメチ
ル)フェニルエチル)メチルジクロロシラン[o−Cl
CH2Ph(CH22Si(CH3)Cl2]、ヘキシル
メチルジクロロシラン[CH3(CH25(CH3)Si
Cl2]、フェニルエチルジクロロシラン[Ph(C2
5)SiCl2]、シクロヘキシルメチルジクロロシラン
[(C611)CH3SiCl2]、フェニルメチルジメ
トキシシラン[PhCH3Si(OCH32]、フェニ
ルメチルジエトキシシラン[PhCH3Si(OC
252]、フェニルメチルジクロロシラン[PhCH3
SiCl2]、ブテニルメチルジクロロシラン[H2C=
C(CH22SiCH3Cl]、シクロヘキシルメチル
ジクロロシラン[C610SiCH3Cl2]、シクロヘ
キシルメチルジメトキシシラン[C610SiCH3(O
CH32]、シクロトチメチレンジクロロシラン[C3
6SiCl2]、シクロテトラメチレンジクロロシラン
[C48SiCl2]等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
【0031】前記電荷移動制御分子としては、式(3)
の具体例としては、(p−クロロメチル)フェニルジメ
チルクロロシラン[p−ClCH2PhSi(CH32
Cl]、((p−クロロメチル)フェニルエチル)ジメ
チルクロロシラン[p−ClCH2Ph(CH22Si
(CH32Cl]、((m−クロロメチル)フェニルエ
チル)ジメチルクロロシラン[m−ClCH2Ph(C
22Si(CH32Cl]、((o−クロロメチル)
フェニルエチル)ジメチルクロロシラン[o−ClCH
2Ph(CH22Si(CH32Cl]、ビニルフェニ
ルメトキシシラン[H2C=CHPhSi(OC
3)]、ビニルジメチルクロロシラン[H2C=CHS
iCl]、トリビニルクロロシラン[(H2C=CH)3
SiCl]、トリフェニルクロロシラン[Ph3SiC
l]、トリフェニルエトキシシラン[Ph3Si(OC2
5)]、トリメチルクロロシラン[(CH33SiC
l]、トリメチルメトキシシラン[(CH33Si(O
CH3)]、トリメチルエトキシシラン[(CH33
i(OC25)]、トリメチルヨードシラン[(C
33SiI]、トリメチルブロモシラン[(CH33
SiBr]、トリエチルクロロシラン[(C253
iCl]、トリエチルブロモシラン[(C253Si
Br]、トリエチルエトキシシラン[(C253Si
OC25]、フェニルジメチルクロロシラン[Ph(C
32SiCl]、フェニルジメチルエトキシシラン
[Ph(CH32Si(OC25)]、フェネチルジメ
チルクロロシラン[Ph(CH22SiCl]、7−オ
クテニルジメチルクロロシラン[H2C=CH(CH2
6Si(CH3)Cl]、メトキシジメチルビニルシラン
[CH2=CH(CH32SiOCH3]、5−ヘキセニ
ルジメチルクロロシラン[H2C=CH(CH24(C
32SiCl]、ベンジルジメチルエトキシシラン
[Ph(CH2)Si(CH32(OC25)、トリエ
チルブロモゲルマン[(C253GeBr]、トリエ
チルクロロゲルマン[(C253GeCl]、トリエ
チルメトキシゲルマン[(CH3CH23GeOC
3]、トリブチルエトキシスズ[CH3(CH23Sn
OCH2CH3]、トリブチルメトキシスズ[CH3(C
23SnOCH3]トリメチルクロロスズ[(CH3
3SnCl]等が挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。
【0032】前記電荷移動制御分子としては、式(4)
の具体例としては、エタンチオール[C25SH]、n
−ペンタンチオール[CH3(CH24SH]、n−プ
ロパンチオール[CH3(CH22SH]、n−ブタン
チオール[CH3(CH23SH]、n−デカンチオー
ル[CH3(CH29SH]、n−オクタデカンチオー
ル[CH3(CH217SH]、フェニルチオール[Ph
SH]、p−ブロモフェニルチオール[p−BrPhS
H]、o−ブロモフェニルチオール[o−BrPhS
H]、m−ブロモフェニルチオール[m−BrPhS
H]、(p−ブロモメチル)フェニルチオール[p−B
rCH2PhSH]、p−クロロフェニルチオール[p
−ClPhSH]、o−クロロフェニルチオール[o−
ClPhSH]、m−クロロフェニルチオール[m−C
lPhSH]、(p−クロロメチル)フェニルチオール
[p−ClCH2PhSH]、m−ヨードフェニルチオ
ール[m−IPhSH]、(p−ヨードメチル)フェニ
ルチオール[p−ICH2PhSH]、1−ナフタレン
チオール[C107SH]、2−ナフタレンチオール
[C1 07SH]、p−ニトロベンゼンチオール[p−
NO2PhSH]、2−ベンズイミダゾールチオール
[C752SH]、トルエン−3,4−ジチオール
[CH3Ph(SH)2]、p−アミノベンゼンチオール
[p−NH2PhSH]、2−メルカプトピリジン[C4
41SH]、2−メルカプトベンゾチアゾール[C7
4NSH]、2−メルカプトベンゾイミダゾール[C7
52SH]、2−メルカプトチアゾール[C34NS
SH]、4−ヒドロキシ−2−メルカプタ−6−メチル
ピリジン[(HO)(CH3)C4HN2SH]等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
【0033】前記電荷移動制御分子としては、式(5)
の具体例としては、安息香酸[PhCOOH]、o−ブ
ロモ安息香酸[o−BrPhCOOH]、m−ブロモ安
息香酸[m−BrPhCOOH]、p−ブロモ安息香酸
[p−BrPhCOOH]、3−ブロモプロピオン酸
[Br(CH22COOH]、α−ブロモ−p−トルイ
ル酸[BrCH2PhCOOH]、4−(ブロモメチ
ル)安息香酸[4−BrCH2PhCOOH]、o−ク
ロロ安息香酸[o−ClPhCOOH]、m−クロロ安
息香酸[m−ClPhCOOH]、p−クロロ安息香酸
[p−ClPhCOOH]、o−ヨード安息香酸[o−
IPhCOOH]、m−ヨード安息香酸[m−IPhC
OOH]、p−ヨード安息香酸[p−IPhCOO
H]、4−ブロモイソフタル酸[4―BrPh(COO
H)2]、ビニルトリアセトキシシラン[H2CCHSi
(OOCCH33]、2−(トリメチルシリル)酢酸
[(CH3)SiCH2COOH]、2―チオフェンカル
ボン酸[C22SCOOH]等が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
【0034】前記電荷移動制御分子としては、式(6)
の具体例としては、、ベンゾイルクロライド[PhCO
Cl]、o−クロロベンゾイルクロライド[o−ClP
hCOCl]、m−クロロベンゾイルクロライド[m−
ClPhCOCl]、p−クロロベンゾイルクロライド
[p−ClPhCOCl]、p−ブロモベンゾイルクロ
ライド[p−BrPhCOCl]、2−ブロモベンゾイ
ルクロライド[2−BrPhCOCl]、3−ブロモベ
ンゾイルクロライド[3−BrPhCOCl]、o−ヨ
ードベンゾイルクロライド[o−IPhCOCl]、m
−ヨードベンゾイルクロライド[m−IPhCOC
l]、p−ヨードベンゾイルクロライド[p−IPhC
OCl]、チオフェンアセチルクロライド[C22SC
2COCl]が挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。
【0035】前記電荷移動制御分子としては、式(7)
の具体例としては、n−オクチルアミン[CH3(C
27NH2]、n−ノニルアミン[CH3(CH28
2]、n−オクタデシルアミン[CH3(CH217
2]、アニリン[PhNH2]、p−クロロアニリン
[p−ClPhNH2]、o−クロロアニリン[o−C
lPhNH2]、m−クロロアニリン[m−ClPhN
2]、p−ブロモアニリン[p−BrPhNH2]、o
−ブロモアニリン[o−BrPhNH2]、m−ブロモ
アニリン[m−BrPhNH2]、p―クロロベンジル
アミン[p−ClPhCH2NH2]、イソブチルアミン
[(CH32(CH22NH2]、イソプロピルアミン
[(CH32CH2NH2]、イソペンチルアミン[(C
32(CH23NH2]、1−アミノピロール[C4
4NH2]、2−アミノピリジン[C4 4NNH2]、1
−アミノピペリジン[C510NNH2]、1−アミノー
9−フローレノン[C137ONH2]、2−アミノキノ
リン[C96NNH2]、N−アミノフタロイミド[C8
4NO2NH2]等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0036】前記電荷移動制御分子としては、式(8)
の具体例としては、n−オクチルアルコール[CH
3(CH27OH]、n−オクタデシルアルコール[C
3(CH 217OH]、n−ウンデシルアルコール[C
3(CH210OH]、n−エイコサノール[CH
3(CH219OH]、フェノール[PhCH2OH]、
4−ブロモベンジルアルコール[4−BrPhCH2
H]、4―ブロモフェネチルアルコール[BrPh(C
22OH]、p−クロロベンジルアルコール[p−C
lPhCH2OH]、4―クロロフェネチルアルコール
[ClPh(CH22OH]、p−クロロフェノール
[p−ClPhOH]、p−ニトロベンジルアルコール
[p−NO2PhCH2OH]、ナトリウムメチルシリコ
ネート[CH3Si(OH2)ONa]等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0037】前記電荷移動制御分子としては、式(9)
の具体例としては、イソシアン酸2−クロロフェニル
[2−ClPhNCO]、イソシアン酸3−クロロフェ
ニル[3−ClPhNCO]、イソシアン酸4−クロロ
フェニル[4−ClPhNCO]、イソシアン酸2,3
−ジクロロフェニル[2,3−ClClPhNCO]、
イソシアン酸4−ブロモフェニル[4−BrPhNC
O]、イソシアン酸2−ブロモフェニル[2−BrPh
NCO]、トリメチルシリルイソシアネート[(C
33SiNCO]、テトライソシアネートシラン[S
i(NCO)4]等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。尚、前記具体例中、「Ph」はフェニ
ル基を表す。
【0038】前記電荷移動制御分子のうち、式(1)か
ら(3)のいずれかで表される化合物は、前記半導体層
の表面との反応性に富んでおり、半導体層表面に強固に
吸着し、表面から脱離し難い点で優れている。これらの
化合物の中でも、前記半導体層表面との結合力が強いシ
ロキサン結合を形成する点、合成手法が確立されている
点で、シラン化合物が特に好ましい。
【0039】前記電荷移動制御分子のうち、式(4)か
ら(8)で表される化合物は、合成が容易なこと等か
ら、種類に富み、前記半導体層の表面に吸着させる際
に、多種の溶媒を選択可能である等の点で優れている。
特に、式(4)から(8)で表わされる化合物のうち、
式(4)から(6)で表される化合物は、半導体層との
接着力の点でも優れている。また、前記電荷移動制御分
子のうち、式(4)で表わされる化合物は、ITO透明
電極や化合物半導体層の表面に強固に吸着し得る点で優
れている。
【0040】−色素担持部及び電荷移動制御分子担持部
− 前記色素担持部は、前記半導体層の表面に、前記色素
を、後述の「色素担持工程」で述べる担持方法により担
持させて形成させた部位であり、前記電荷移動制御分子
担持部は、前記半導体層の表面に、前記電荷移動制御分
子を、後述の「電荷移動制御分子担持工程」で述べる担
持方法により担持させて形成させた部位である。
【0041】本発明の半導体電極において、前記半導体
層が、その表面に、前記色素担持部及び電荷移動制御分
子担持部を有することが必要である理由としては、以下
の通りである。
【0042】従来の半導体電極は、半導体層の表面に色
素を自然吸着等によって担持させたものであり、前記半
導体層においては、該色素は前記半導体層の表面に対す
る吸着力が十分でなく、十分に半導体層を被覆できなか
ったり、吸着された色素が離脱し易いものであった。し
たがって、前記色素によって十分に被覆されていない半
導体層の表面から、電荷輸送層内に電荷が移動するた
め、光電変換素子として使用した際に、一旦半導体層内
に注入された電子・ホールが、電荷輸送層内にリークす
る現象が生じ、開放電圧・短絡電流等が低下して、光電
変換素子全体の特性が劣っていたと考えられる。
【0043】一方、本発明の半導体電極は、その表面
に、色素及び電荷移動制御分子を順次担持させて形成さ
れた色素担持部及び電荷移動制御分子担持部を有するも
のである。前記半導体層の表面に、色素を担持させて色
素担持部を形成した時点では、前記色素の前記半導体層
の表面に対する吸着力が十分でない等の場合には、半導
体層の表面には、色素で十分に被覆されていない部位が
部分的に残存することになる(即ち、半導体層の表面に
は、色素担持部を形成していない部位が残存することに
なる。)。しかし、本発明の半導体電極においては、半
導体層の表面に、色素を担持させて色素担持部を形成さ
せた後、電荷移動制御分子を担持させて電荷移動制御分
子担持部を形成させる。したがって、色素担持部が形成
されていない半導体層の表面は電荷移動制御分子によっ
て被覆されることとなるため、半導体層の表面から電荷
輸送層内への電荷の移動を防止することが可能となり、
開放電圧、光電変換効率等の光特性に優れた半導体電極
を得ることが可能となる。
【0044】前記半導体層の厚みとしては、特に制限は
ないが、通常、0.1〜50μmが好ましく、1〜20
μmがより好ましい。半導体の形態にもよるが、前記半
導体層が微粒子等で構成された多孔質の形態である場
合、一般的に、半導体層の厚みが減ると半導体層表面積
が減少し担持される色素量も減少するため、光を効率的
に吸収できなくなり半導体電極の特性が低下することが
ある。一方、半導体層の厚みが大き過ぎると、生成して
半導体内に注入された電荷の拡散距離が増加するため分
離した電荷が再結合を起こしたり、トラップに捕まった
りして半導体電極の特性を低下させることがある。
【0045】[その他の層]前記その他の層としては、
導電性基体を設けるための導電性支持体や、保護層等が
好適に挙げられる。前記導電性支持体の材料としては、
特に制限はないが、溶融石英、合成石英、並ガラス、B
K7、鉛ガラス等の透明ガラス基板、ポリイミドフィル
ム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレ
ンナフタレートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリ
エチレンフィルム、ポリビニルブチラートフィルム、ポ
リプロピレンフィルム、透明ナイロンフィルム、ポリ四
弗化エチレンフィルム、四弗化エチレン及び六弗化プロ
ピレン共重合フィルム等の透明高分子フィルム基板等が
好適に挙げられる。
【0046】以上に述べた本発明の半導体電極は、後述
の本発明の半導体電極の製造方法により、好適に製造す
ることができる。又、本発明の半導体電極は、開放電
圧、光電変換効率等の光特性に優れ、各種の光電変換素
子等に好適に用いることができる。
【0047】<半導体電極の製造方法>本発明の半導体
電極の製造方法は、少なくとも、色素担持工程と、電荷
移動制御分子担持工程と、を有し、必要に応じてその他
の工程を有する。
【0048】[色素担持工程]前記色素担持工程におい
ては、半導体層の表面に色素を担持させる。前記色素と
しては、特に制限はないが、例えば、前述の「色素」の
項で既に述べた色素等が好適に挙げられる。
【0049】前記色素を前記半導体層の表面に担持させ
る方法としては、前記色素の少なくとも1種を含有する
溶液を半導体層に接触させる方法が好適に挙げられる。
【0050】前記接触の方法としては、例えば、前記色
素の少なくとも1種を所定の溶媒中に含有させて色素含
有溶液を作製し、該色素含有溶液に浸漬する方法、前記
色素含有溶液をスプレー等で噴霧する方法、前記色素含
有溶液をキャステング法により塗布する方法等が好適に
挙げられる。また、前記接触させる際に、超音波を加え
たり、加熱したりしてもよい。
【0051】前記所定の溶媒としては、有機溶媒、例え
ば、炭化水素系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶
媒、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒
等や、水等が好適に挙げられるがこれらに限定されるも
のではない。これらは、1種単独で使用してもよく、2
種以上を併用してもよい。
【0052】前記色素含有溶液における色素の濃度とし
ては、使用する色素及び溶媒の種類、前記色素含有溶液
と半導体層とを接触させる方法等により適宜調整可能で
あるが、1×10-6 〜10mol/lが好ましく、1
×10-5 〜1mol/lがより好ましい。前記濃度
が、1×10-6 mol/l未満の場合には、半導体層
表面の色素担担持量が十分とならないことがある一方、
10mol/lを超える場合には、それに見合う効果が
現れず、また、色素同士が会合を形成する等により、半
導体表面に色素を十分に担持できないことがある。
【0053】また、前記色素と化学反応する反応性基を
有する化合物(シラン化合物、チオール化合物等の自己
組織化分子)を半導体層の表面に導入した後、前記色素
の反応性基と前記化合物(自己組織化分子)の反応性基
とを反応・結合させることにより、色素を前記半導体層
の表面に担持させてもよい。また、前記の反応・結合さ
せるに際し、加熱してもよい。
【0054】[電荷移動制御分子担持工程]前記電荷移
動制御分子担持工程においては、半導体層の表面に、電
荷移動制御分子を担持させる。
【0055】前記電荷移動制御分子としては、特に制限
はないが、「電荷移動制御分子」の項で既に述べた電荷
移動制御分子等が好適に挙げられる。
【0056】前記電荷移動制御分子担持工程は、前記色
素担持工程の後に設けられる工程である。電荷移動制御
分子担持部は、前記電荷移動制御分子が前記半導体層の
表面における前記色素担持部が形成されていない部位に
担持されることによって形成される。前記電荷移動制御
分子は、前記半導体層の表面に対する吸着力が大きいた
め、前記色素担持部が形成されていない半導体層表面を
覆う電荷移動制御分子担持部を形成することができる。
前記電荷移動制御分子は、電子又はホールの移動をブロ
ックすることが可能な分子であるため、半導体層の表面
から、電荷輸送層内への電荷の移動を阻止することが可
能となる。従って、本発明の半導体電極の製造方法によ
れば、開放電圧、光電変換効率等の光特性に優れた半導
体電極を得ることができる。
【0057】前記電荷移動制御分子を、半導体層の表面
に担持させる方法としては、前記電荷移動制御分子の少
なくとも1種を含有する溶液を、前記色素担持工程を経
た後の半導体層(表面に色素担持部か形成された半導体
層)に接触させる方法が好適に挙げられる。
【0058】前記接触の方法としては、例えば、前記電
荷移動制御分子の少なくとも1種を所定の溶媒中に含有
させて電荷移動制御分子含有溶液を作製し、該電荷移動
制御分子含有溶液に浸漬する方法、前記電荷移動制御分
子含有溶液をスプレー等で噴霧する方法、前記電荷移動
制御分子含有溶液をキャステング法により塗布する方法
等が好適に挙げられる。これらの接触方法の中でも、操
作の効率の点、前記電荷移動制御分子を高密度に導入可
能な点、簡便性の点等から、前記電荷移動制御分子含有
溶液中に浸漬させる方法が特に好適である。また、前記
接触させる際に、超音波を加えたりしてもよい。
【0059】前記電荷移動制御分子含有溶液における電
荷移動制御分子の濃度としては、使用する電荷移動制御
分子及び溶媒の種類、前記電荷移動制御分子含有溶液と
半導体層とを接触させる方法等により適宜調整できる
が、1×10-6 〜10mol/lが好ましく、1×1
-5 〜1mol/lがより好ましい。前記濃度が、1
×10-6 mol/l未満の場合には、半導体層表面に
電荷移動制御分子を十分に担持させることができないこ
とがある一方、10mol/lを超える場合には、それ
に見合う効果が現れず、また、電荷移動制御分子同士が
会合を形成したりして半導体層表面に電荷移動制御分子
を十分に担持できないことがある。
【0060】前記所定の溶媒としては、有機溶媒、例え
ば、炭化水素系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶
媒、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒
等、水等が好適に挙げられるがこれらに限定されるもの
ではない。これらは、1種単独で使用してもよく、2種
以上を併用してもよい。
【0061】[その他の工程]前記その他の工程として
は、所望により、前記色素担持工程の後に好適に設けら
れる余剰色素洗浄工程や、前記電荷移動制御分子担持工
程の後に設けられる余剰電荷移動制御分子洗浄工程等が
好適に挙げられる。
【0062】前記余剰色素洗浄工程において、使用可能
な洗浄液としては、例えば、炭化水素系溶媒、アルコー
ル溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン系
溶媒やアミド系溶媒等の有機溶媒、水等が挙げられるが
これらに限定されるものではない。これらは、1種単独
で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記余
剰色素洗浄工程において、洗浄の方法としては、特に制
限はないが、例えば、前記有機溶媒での洗浄、超音波洗
浄、有機溶剤の蒸気による洗浄等が挙げられる。前記有
機溶媒・有機溶剤としては、使用する色素にもよるが、
アルコール溶媒が好ましい。
【0063】前記余剰電荷移動制御分子洗浄工程は、以
下の理由により、設けられるのが特に好ましい。前記電
荷移動制御分子担持工程においては、前記電荷移動制御
分子は、前記半導体層の表面における前記色素担持部が
形成されていない部位に担持されることにより、電荷移
動制御分子担持部が形成される。
【0064】しかし、前述のように、前記電荷移動制御
分子は、吸着力が大きいため、前記半導体層の表面にお
いて、前記色素担持部が形成されいない部位のみなら
ず、前記色素担持部が既に形成されている部位にまで吸
着し、電荷移動制御分子担持部を形成してしまうことが
ある。
【0065】したがって、前記余剰電荷移動制御分子洗
浄工程を設けない場合には、半導体層表面に形成された
色素担持部の上に、電荷移動制御分子担持部が形成さ
れ、形成された色素担持部が、形成された電荷移動制御
分子担持部によって隠蔽され、半導体表面に現れなくな
ることがある。この場合には、色素と電荷輸送性物質
(酸化還元対)との電荷のやり取りを妨げ、半導体電極
の特性を低下させるため好ましくないことがある。
【0066】前記余剰電荷移動制御分子洗浄工程におい
て、使用可能な洗浄液としては、例えば、炭化水素系溶
媒、アルコール溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶
媒、ハロゲン系溶媒やアミド系溶媒等の有機溶媒、水等
の溶媒が挙げられるがこれらに限定されるものではな
い。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を
併用してもよい。使用する電荷移動制御分子により異な
るが、これらの中でも特にアルコール溶媒が好ましい。
【0067】前記余剰電荷移動制御分子洗浄工程におい
て、洗浄の方法としては、特に制限はないが、例えば前
記有機溶媒による洗浄、超音波洗浄、有機溶媒の蒸気に
よる洗浄等が挙げられる。
【0068】前記半導体層形成工程においては、所望に
より、多孔質状の半導体層を形成することを目的とし
て、例えば、ミル等を用いて前記半導体の微粒子を所定
溶媒中に分散させた溶液を、前記導電性基体上に塗布
し、焼成することにより、多孔質状の半導体層を形成す
ることができる。前記半導体の微粒子の粒径としては、
投影面積を円に換算したときの直径を用いた平均粒径で
1次粒子として、5〜2000nmが好ましく、5〜2
00nmがより好ましい。
【0069】また、酸化物半導体を作製する場合には、
例えば、金属ハロゲン化物、金属アルコキシドを加水分
解して得られる原液を、前記導電性基体上に塗布した
後、乾燥、焼成することにより、多孔質状の半導体層を
形成することができる。例えば、多孔質状の酸化チタン
半導体層を作製したい場合には、金属アルコキシドとし
ては、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウム
テトラブトキシド等が好適に用いられる。
【0070】前記所定溶媒としては、水や、メタノー
ル、エタノール、アセトン、トルエン等の有機溶媒や、
それらの混合溶媒等が挙げられるがこれらに限定される
ものではない。前記分散の際には、所望により、ポリマ
ー、界面活性剤、酸、キレート剤等を分散補助剤として
加えてもよい。
【0071】前記塗布の方法としては、公知の塗布方
法、例えば、スピンコート法、エアーナイフコート法、
ワイヤーバーコート法、カーテンコート法、ローラーコ
ート法やディップ法等が挙げられる。
【0072】前記焼成においては、所望により、前記原
液にポリエチレングリコールやポリアミック酸等の有機
物を加えることによって、焼成の際に有機物が消失し、
より高い表面積を有する半導体層を形成することが可能
となる。また、焼成することにより、半導体層の強度向
上、導電性基体との密着性の向上、電子的コンタクトの
向上が可能となる。又半導体層が微粒子からなる場合に
は、更に微粒子同士の電子的コンタクトを向上させるこ
とが可能となる。前記焼成の温度としては、50〜80
0℃が好ましい。所望により、前記半導体層を、酸、ア
ルカリ等を用いてエッチングすることにより、多孔質状
の半導体層を形成することが可能となる。
【0073】また、前記その他の工程としては、所望に
より、前記色素担持工程、電荷移動制御分子担持工程の
後に設けられ、窒素雰囲気下で乾燥させる乾燥工程等が
挙げられる。
【0074】以上の本発明の半導体電極の製造方法によ
れば、開放電圧、光電変換効率等の光特性に優れた半導
体電極を製造することができる。
【0075】<光電変換素子>本発明の光電変換素子
は、導電性の対向電極と、半導体電極と、電荷輸送性物
質を含有する電荷輸送層と、を有し、必要に応じてその
他の部材を有する。
【0076】[導電性の対向電極]前記導電性の対向電
極としては、特に制限はないが、例えば、I-/I3 -
元体の酸化反応、又は、酸化体の還元速度を十分な速さ
で行うことが可能な材料からなる電極が好ましい。前記
材料としては、例えば、白金、金、銀、錫、炭素、イン
ジウム、アルミニウム、酸化ルテニウム、ニッケル、ア
ルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム、酸化スズイン
ジウム等が挙げられるがこれらに限定されるものではな
い。また、これらの材料を導電性材料に担持させて作製
した電極等も好適に挙げられる。
【0077】前記導電性の対向電極は、所望により、所
定の支持体上に形成されていてもよい。前記支持体の材
料としては、前記導電性支持体と同様の材料が好適に挙
げられる。例えば、合成石英、並ガラス、BK7、鉛ガ
ラス等の透明ガラス基板、ポリイミドフィルム、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレ
ートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフ
ィルム、ポリビニルブチラートフィルム、ポリプロピレ
ンフィルム、透明ナイロンフィルム、ポリ四弗化エチレ
ンフィルム、四弗化エチレン及び六弗化プロピレン共重
合フィルム等の透明高分子フィルム基板等が挙げられる
がこれらに限定されるものではない。また、前記導電性
の対向電極には、所望により、所定の保護層が設けられ
ていてもよい。
【0078】[半導体電極]前記半導体電極は、前記本
発明の半導体電極である。前記導電性の対向電極及び前
記半導体電極の少なくとも一方は、光が入射可能となる
よう透光性である必要がある。
【0079】[電荷輸送層]前記電荷輸送層としては、
前記導電性の対向電極及び前記半導体電極に接触してい
れば特に制限はなく、通常の光電変換素子、及び、一次
電池、二次電池等の電池に用いられる公知の電解質等の
電荷輸送性物質を含有するものが好適に挙げられる。
【0080】前記電荷輸送層の形態としては、液体、固
体、又は、ゲル状であってもよい。前記電荷輸送層が液
体の場合には、I- /I3 - 、Br- /Br3 - 、キノン
/ヒドロキノン対等のレドックス対(酸化還元対)を含
み、電極間を十分な速度で輸送可能な電解質等の電荷輸
送性物質を溶媒に溶かして用いることが好ましい。
【0081】前記電解質としては、例えば、ヨウ素、臭
素、LiI、NaI、KI、CsI、CaI2、LiB
r、NaBr、KBr、CsBr、CaBr2等の金属
ハロゲン化物、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、ヨウ
化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルア
ンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、臭化テト
ラエチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム
等のアンモニウム化合物のハロゲン化塩、メチルビオロ
ゲンクロリド、ヘキシルビオロゲンブロミド等のアルキ
ルビオロゲン、ハイドロキノン、ナフトハイドロキノン
等のポリヒドロキシベンゼン、フェロセン、フェロシア
ン酸塩等の鉄錯体等の少なくとも1種を用いることがで
きるが、これに限定するものではない。また、ヨウ素と
ヨウ化リチウム等の組合せのように、予めレドックス対
(酸化還元対)を生成させる複数の電解質を混合して用
いると、光電変換素子の性能、特に電流特性を向上させ
ることが可能となる。これらのうち、ヨウ素とアンモニ
ウム化合物、ヨウ素と金属ヨウ化物の組合せ等が好適に
挙げられる。
【0082】これらの電解質を溶解する溶媒としては、
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカ
ーボネート化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル、エ
チレングリコールジアルキルエーテル等のエーテル類、
メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレ
ングリコール等のアルコール類、アセトニトリル、ベン
ゾニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等
の非プロトン性極性溶媒、水等を用いることができるが
これに限定するものではない。
【0083】前記溶媒における前記電解質の電解質濃度
としては、0.001〜2mol/lが好ましく、0.
005〜1mol/lがより好ましい。前記濃度が0.
001mol未満の場合には、キャリアとしての機能が
十分に働かなくなるため、特性が低下することがある一
方、2mol/lを超える場合には、それに見合う前述
の効果が現れず、また電解質溶液の粘性が高くなり、電
流の低下につながることがある。
【0084】前記電荷輸送層が固体の場合には、イオン
導電性又は電子伝導性を示すいずれの物質でもよく、例
えば、AgBr、AgI、CuCl、CuBr、Cu
I、LiI、LiBr、LiCl、LiAlCl4、L
iAlF4、等のハロゲン化物、RbAg415、AgSB
r、C55NHAg56、Rb4Cu167Cl13、Rb
3Cu7Cl10等の無機復塩、LiN、Li5NI2、Li
6NBr3等の窒化リチウム及びその誘導体、Li2
4、Li4SiO4、Li3PO4等のリチウムの酸素酸
塩、ZrO2、CaO、Gd23、HfO2、Y23、N
25、WO3、Bi23、及びこれらの固溶体等の酸
化物、CaF2、PbF2、SrF2、LaF3、TISn
25、CeF3等のフッ化物、Cu2S、Ag2S、Cu2
Se、AgCrSe2等のカルコゲニド、フッ化ビニル
系高分子にパーフルオロスルフォン酸を含む高分子(例
えば、ナフィオン)、有機電荷輸送性物質として、ポリ
チオフェン、ポリアニリン、ポリピロール等の化合物、
トリフェニルアミン等の芳香族アミン化合物、ポリビニ
ルカルバゾール等のカルバゾール化合物やポリメチルフ
ェニルシラン等のシラン化合物を用いることができる
が、これに限定されるものではない。
【0085】また、前記電荷輸送層がゲル状の場合に
は、コレステロール誘導体、アミノ酸誘導体、アルキル
尿素誘導体等のポリマー(ゲル化剤)を、前記電解質及
び前記溶媒に混合して用いることができるが、これに限
定されるものではない。
【0086】[その他の部材]前記その他の部材として
は、例えば、電荷輸送層と、両電極(半導体電極及び導
電性の対向電極)との接触を防止するためのスペーサー
等が挙げられる。前記スペーサーは、前記半導体電極
と、前記導電性の対向電極との間に設けられるのが好ま
しい。前記スペーサーとしては、テフロン、ガラス、ポ
リスチレン等から成る絶縁性シート、微粒子等が挙げら
れる。前記光電変換素子では、構成される物(例えば電
解質)の蒸散を防止するためや、光電変換素子全体の強
度を強化するために、素子の側面等をシール剤等で密封
してもよい。前記シール剤としては、電荷輸送層の溶媒
に不溶な物質が好ましく、例えば、エポキシ樹脂、シリ
コン系樹脂等が好適に挙げられる。
【0087】[光電変換素子]図1に、本発明の光電変
換素子において、n型の半導体電極を用いた場合の概略
構成図を示す。図1において、光電変換素子10は、大
きく分けて、半導体電極1と、電荷輸送層2と、導電性
の対向電極3と、を有し、更に、スペーサー4と、外部
回路5と、を有する。図1において、半導体電極1は、
導電性支持体11と、導電性基体(透明)12と、その
表面に、色素担持部及び電荷移動制御分子担持部が形成
された半導体層13と、を有し、負電極として機能す
る。導電性の対向電極3は、導電性基体31と、導電性
支持体32と、を有する。半導体電極1と、導電性の対
向電極3との間の距離としては、短いほど好適である
が、短すぎると短絡する危険性があるため、0.1〜1
00μm程度が好適である。
【0088】光電変換素子10において、導電性基体
(透明)12及び導電性支持体11を通って半導体層1
3に入射した光は、半導体層13の表面に担持された色
素を励起する。励起した色素は、エネルギーの高い電荷
を持っており、この電荷が半導体層13内を移動し、さ
らに拡散によって導電基体(透明)12に到達する。電
荷を渡した色素は、酸化体となる。電荷は、負電極とし
て機能する半導体電極1から、外部回路5に移動し、仕
事をしながら、正極として機能する導電性の対向電極3
に移動し、電荷輸送層2によって、前記色素の酸化体に
戻る。
【0089】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0090】(実施例1) [半導体電極の作製] −導電性基体の形成− ガラス基板(支持体)上に、酸化スズインジウム(IT
O)電極(抵抗:100Ω/cm2、寸法:10mm×
10mm、形状:正方形)(導電性基体)を形成し、以
下の手順で洗浄した。先ず、アセトン(電子工業用、関
東化学社製)で10分間超音波洗浄した後、イソプロピ
ルアルコール(電子工業用、関東化学社製)で10分間
超音波洗浄し、更に、エタノール(電子工業用、関東化
学社製)で10分間超音波洗浄し、窒素雰囲気中で十分
乾燥させた。
【0091】−半導体層の形成− 次に、以下の手順により、半導体層を形成した。先ず、
チタニウムテトライソプロポキシド(Aldrich社
製、金属アルコキシド)の6.41gをエタノール(関
東化学社製、電子工業用)(溶媒)の20mlに混合
し、攪拌させながら、これに、硝酸(比重:1.38、
電子工業用、関東化学社製)の0.514gと、H2
(和光純薬社製)の0.2mlと、を加え、半導体層形
成用混合液を作製した。
【0092】得られた半導体層形成用混合液を、80℃
の温度下で、2時間窒素雰囲気下で還流させた後、室温
まで放冷し、これを攪拌しながら、ポリアクリル酸(A
ldrich製)を、半導体層形成混合液の2gに対
し、0.1gの割合で加えた。これを、更に80℃の温
度下、48時間窒素雰囲気下で加熱して、ゾル状の混合
液を得た。
【0093】得られたゾル状の混合液を、前記酸化スズ
インジウム(ITO)電極(導電性基体)上に、スピン
コーター(共和理化社製)を用いて、スピンコート法に
より塗布した後、450℃の温度下で20分間、大気中
で焼成して、TiO2の半導体層(厚み:1.6μm)
を形成した。
【0094】−半導体層の構造の観察− 得られたTiO2の半導体層について、X線回折測定を
行い、その結晶構造を調べた結果、アナターゼ型の酸化
チタン構造が形成されていることが確認された。また、
透過型電子顕微鏡(TEM)観察を行い、TiO2の半
導体層を観察したところ、直径10nmの酸化チタン微
粒子が凝集し、凝集組織が形成された多孔質状の構造と
なっていることが観察された。
【0095】−色素担持工程− シス−ジイソシアネート(2,2−ビピリジル−4,
4’−ジカルボキシレート)ルテニウム(II)(色素)
のエタノール溶液(3×10-4mol/l)に、前記半
導体層が形成された電極を、一夜浸漬した後、エタノー
ル(洗浄液)で5分間超音波洗浄し、窒素雰囲気下で乾
燥させた。
【0096】−電荷移動制御分子担持工程− その後、蒸留精製したアセトニトリルに、オクチルトリ
エトキシシラン[CH 3(CH27Si(OC253
(信越化学社製)(式(1)で表わされる電荷移動制御
分子)を5×10-2mol/lになるように溶解した溶
液に、前記半導体層が形成された電極を、30分間浸漬
した後、アセトニトリル(洗浄液)で5分間超音波洗浄
し、窒素雰囲気下で乾燥させた。以上によって、半導体
電極を作製した。
【0097】[導電性の対向電極の作製]前記「導電性
基体の形成」と同様にして、導電性基体を形成し、得ら
れた導電性基体上に、スパッタリング装置(日立製作所
(株)製)を用いて白金層(厚み:200nm)を形成
し、450℃温度下で1時間、真空中で加熱することに
より、導電性の対向電極を作製した。
【0098】[電荷輸送性物質の調製]電解質として、
ヨウ化リチウム(和光純薬製、0.25M)及びヨウ素
(和光純薬製、0.025M)を用い、溶媒として、蒸
留精製したアセトニトリルを用い、電荷輸送性物質を調
製した。
【0099】[光電変換素子の作製]得られた半導体電
極、導電性の対向電極、及び、電荷輸送性物質を用い
て、図1に示すような、電荷輸送層及びスペーサーの両
側を前記半導体電極及び導電性の対向電極(白金層の厚
み:200nm)で挟んだサンドイッチ状構造の光電変
換素子を作製した。尚、スペーサーとしては、テフロン
シート(厚み:150nm)を用いた素子の側面をエポ
キシ樹脂で密封した。素子の有効面積は、1.0cm2
であった。
【0100】<光電変換特性の測定>光源として、キセ
ノンランプ(米国ORIEL社製)を分光装置(光研工
業社製)を用いて530nmの光に単色化した単色光を
用い、定光強度照射装置(オプテル社製)により光強度
を300μW/cm2に保ちながら、これを半導体電極
側から照射し、この時の光電変換素子の開放電圧
(V)、短絡電流密度(μA/cm2)、形状因子、及
び、光電変換効率(%)を測定した。結果を表1に示
す。尚、形状因子は、理論上の最大出力(開放電圧×短
絡電流)に対する実際の最大出力の割合であって、以下
の式で定義・算出される。 [形状因子]=最大出力/(開放電圧×短絡電流)
【0101】(実施例2)実施例1において、オクチル
トリエトキシシラン[CH3(CH27Si(OC
253](式(1)で表わされる電荷移動制御分子)
の代わりに、3−ピペリジノプロピルトリメトキシシラ
ン[C510N(CH23Si(OCH33](信越化
学社製、式(1)で表わされる電荷移動制御分子)を用
いたほかは、実施例1と同様にして、半導体電極を作製
した。また、実施例1と同様にして導電性の対向電極
等、及び、光電変換素子を作製し、光電変換特性を測定
した。結果を表1に示す。
【0102】(実施例3)実施例1において、オクチル
トリエトキシシラン[CH3(CH27Si(OC
253](式(1)で表わされる電荷移動制御分子)
の代わりに、メチルトリメトキシシラン[CH3Si
(OCH33](信越化学社製、式(1)で表わされる
電荷移動制御分子)を用いたほかは、実施例1と同様に
して、半導体電極を作製した。また、実施例1と同様に
して導電性の対向電極等、及び、光電変換素子を作製
し、光電変換特性を測定した。結果を表1に示す。
【0103】(実施例4)実施例1において、オクチル
トリエトキシシラン[CH3(CH27Si(OC
253](式(1)で表わされる電荷移動制御分子)
の代わりに、フェニルメチルジメトキシシラン[PhS
i(CH3)(OCH32](信越化学製、式(2)で
表わされる電荷移動制御分子)を用いたほかは、実施例
1と同様にして、半導体電極を作製した。また、実施例
1と同様にして導電性の対向電極等、及び、光電変換素
子を作製し、光電変換特性を測定した。結果を表1に示
す。
【0104】(実施例5)実施例1において、オクチル
トリエトキシシラン[CH3(CH27Si(OC
253](式(1)で表わされる電荷移動制御分子)
の代わりに、ベンジルジメチルエトキシシラン[Ph
(CH2)Si(CH32(OC25)(信越化学社
製、式(3)で表わされる電荷移動制御分子)を用いた
ほかは、実施例1と同様にして、半導体電極を作製し
た。また、実施例1と同様にして導電性の対向電極等、
及び、光電変換素子を作製し、光電変換特性を測定し
た。結果を表1に示す。
【0105】(実施例6) [半導体電極の作製] −導電性基体・半導体層の形成− 実施例1における「導電性基体の形成」及び「半導体層
の形成」と同様にして、半導体層が形成された電極を作
製した。
【0106】−色素担持工程− n−ヘキサデカンとクロロホルムとを容量比(n−ヘキ
サデカン:クロロホルム)が4:1となるように混合し
た溶媒を、ミクロフィルターでろ過した混合溶媒に、3
−ブロモプロピルトリクロロシラン[3−Br(C
23SiCl3](信越化学社製、式(1)で表わさ
れる電荷移動制御分子)を溶解させ、3−ブロモプロピ
ルトリクロロシランの含有量が、10-3mol/lの溶
液を調製した。得られた溶液に、前記半導体層が形成さ
れた電極を2時間浸漬させた後、n−ヘキサデカン、ア
セトンの順で超音波洗浄を5分間行った後、窒素雰囲気
下で乾燥させた。
【0107】更に、前記半導体層が形成された電極を、
シス−ジイソシアネート(2,2−ビピリジル−4,
4’−ジカルボキシレート)ルテニウム(II)のDMF
溶液(溶液濃度3×10-4mol/l)中に浸漬し、9
2℃温度条件下で24時間反応させ、エチルアルコール
及びアセトンで洗浄した後、窒素雰囲気下で、30分間
自然乾燥させた。
【0108】−電荷移動制御分子担持工程− その後、メチルトリメトキシシラン[CH3Si(OC
33](信越化学社製、式(1)で表わされる電荷移
動制御分子)をトルエンに、5×10-2mol/l濃度
となるように溶解した溶液中に、前記半導体層が形成さ
れた電極を30分間浸漬した後、トルエンで5分間超音
波洗浄を行い、窒素雰囲気下で乾燥させ、半導体電極を
作製した。
【0109】[導電性の対向電極、電荷輸送層、及び、
光電変換素子の作製]実施例1と同様にして導電性の対
向電極、電荷輸送層、及び、光電変換素子を作製した。
【0110】<光電変換特性の測定>実施例1と同様に
して光電変換特性を測定した。結果を表1に示す。
【0111】(比較例1)実施例1において、「電荷移
動制御分子担持工程」を設けなかったほかは、実施例1
と同様にして、半導体電極を作製した。また、実施例1
と同様にして、導電性の対向電極等、及び、光電変換素
子を作製し、光電変換特性を測定した。結果を表1に示
す。
【0112】(比較例2) [半導体電極の作製] −導電性基体の形成− 実施例1の「導電性基体の形成」と同様にして、導電性
基体を形成した。
【0113】−半導体層の形成− 酸化チタン微粒子(日本アエロジル(株)製、P25)
の100gを水500mlに入れて懸濁液とし、これ
に、硝酸を加えて、懸濁液のpHを1.5に保った。こ
の懸濁液を前記導電性基体上に塗布し、450度の温度
条件下で1時間加熱し焼成して、半導体層を形成し、半
導体層が形成された電極を作製した。
【0114】−色素担持工程− 実施例1と同様にして、各処理を行った。
【0115】以上より、実施例1における「電荷移動制
御分子担持工程」を設けずに、半導体電極を作製した。
【0116】また、実施例1と同様にして、導電性の対
向電極等、及び、光電変換素子を作製し、光電変換特性
を測定した。結果を表1に示す。
【0117】(比較例3)実施例1において、「色素担
持工程」を設けず、「電荷移動制御分子担持工程」にお
ける浸漬時間を、一夜に変えたほかは、実施例1と同様
にして、半導体電極等を作製し、光電変換素子を作製し
て、光電変換特性を測定した。結果を表1に示す。
【0118】
【表1】
【0119】表1からわかるように、実施例1から6に
おいては、開放電圧、光電変換効率等の光特性に優れて
いることがわかる。特に、開放電圧については、広範囲
の光照射強度に亘って、高い開放電圧を示すことがわか
った。その例として、実施例1、2及び、比較例1で得
られた光電変換素子の開放電圧を、広範囲の光照射強度
で測定(530nmの単色光)した結果を図2に示す。
【0120】
【発明の効果】本発明によれば、開放電圧、光電変換効
率等の光特性に優れた半導体電極、及びその製造方法、
並びに該半導体電極を用いた光電変換素子を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光電変換素子の概略構成図である。
【図2】 実施例1、実施例2、比較例1で得られた光
電変換素子の開放電圧を、広範囲の光照射強度で測定し
た結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1:半導体電極 2:電荷輸送層 3:導電性の対向電極 4:スペーサー 5:外部回路 10:光電変換素子 11:導電性支持体 12:導電性基体 13:半導体層 31:導電性基体 32:導電性支持体
フロントページの続き (72)発明者 今井 彰 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 小野 好之 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 高田 北斗 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 5F051 AA14 5H032 AA06 AS16 EE02 EE16 EE20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、導電性基体上に、半導体を
    含有する半導体層を有する半導体電極において、 前記半導体層が、その表面に、色素及び電荷移動制御分
    子を順次担持させて形成された色素担持部及び電荷移動
    制御分子担持部を有することを特徴とする半導体電極。
  2. 【請求項2】 電荷移動制御分子が、下記式(1)から
    (6)のいずれかで表される構造を有する化合物である
    請求項1に記載の半導体電極。 式(1) R111 3 式(2) R1211 2 式(3) R12311 式(4) R1−SH 式(5) R1(−COOR4n 式(6) R1(−COX1n 式(1)から(6)において、R1、R2及びR3は、飽
    和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素
    基、又は、含複素環式基を表す。R1、R2、及び、R3
    は、総て同一の基でもよく、少なくともいずれかが異な
    る基でもよい。R4は脂肪族炭化水素基、ハロゲン原
    子、又は、水素原子を表わす。M1は、炭素以外の4価
    の原子を表わす。Y1は、水酸基、アルコキシ基、又は
    ハロゲン原子のいずれかの加水分解性官能基を表わす。
    1は、ハロゲン原子を表わす。nは、1〜15の整数
    を示す。
  3. 【請求項3】 電荷移動制御分子が、シラン化合物であ
    る請求項1又は2に記載の半導体電極。
  4. 【請求項4】 半導体が、酸化チタンである請求項1か
    ら3のいずれかに記載の半導体電極。
  5. 【請求項5】 少なくとも、半導体層の表面に色素を担
    持させる色素担持工程と、半導体層の表面に電荷移動制
    御分子を担持させる電荷移動制御分子担持工程と、をこ
    の順に設けてなることを特徴とする半導体電極の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 少なくとも、導電性の対向電極と、半導
    体電極と、電荷輸送性物質を含有する電荷輸送層と、を
    有する光電変換素子であって、 前記半導体電極が、請求項1から4のいずれかに記載の
    半導体電極であって、 前記電荷輸送層が、前記導電性の対向電極及び前記半導
    体電極に接触することを特徴とする光電変換素子。
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