JP2001102065A - 固体電解質型燃料電池セルおよびその製法 - Google Patents
固体電解質型燃料電池セルおよびその製法Info
- Publication number
- JP2001102065A JP2001102065A JP27809399A JP27809399A JP2001102065A JP 2001102065 A JP2001102065 A JP 2001102065A JP 27809399 A JP27809399 A JP 27809399A JP 27809399 A JP27809399 A JP 27809399A JP 2001102065 A JP2001102065 A JP 2001102065A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solid electrolyte
- metal particles
- molded body
- fuel cell
- fuel electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Inert Electrodes (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
つ長期的に安定した出力性能を発現維持できる固体電解
質型燃料電池セルを提供する。 【解決手段】空気極32表面に、ZrO2 を含有する固
体電解質31、金属粒子45を含有する燃料極33を順
次形成してなる固体電解質型燃料電池セルにおいて、燃
料極33の固体電解質側端に存在する金属粒子45が、
その直径の1/4以上を固体電解質31中に埋設してな
るものである。
Description
ZrO2 を含有する固体電解質を、金属粒子を含有する
燃料極を順次積層した固体電解質型燃料電池セルに関す
るものである。
動温度が900〜1050℃と高温であるため発電効率
が高く、第3世代の発電システムとして期待されてい
る。
筒型と平板型が知られている。平板型燃料電池セルは、
発電の単位体積当たり出力密度は高いという特徴を有す
るが、実用化に関してはガスシール不完全性やセル内の
温度分布の不均一性などの問題がある。それに対して、
円筒型燃料電池セルでは、出力密度は低いものの、セル
の機械的強度が高く、またセル内の温度の均一性が保て
るという特徴がある。
それぞれの特徴を生かして積極的に研究開発が進められ
ている。
開気孔率30〜40%程度のLaMnO3 系材料からな
る多孔性の空気極2を形成し、その表面にY2 O3 安定
化ZrO2 からなる固体電解質3を被覆し、さらにこの
表面に多孔性のNi−ジルコニアの燃料極4が設けてい
る。
はLaCrO3 系の集電体(インターコネクタ)5を介
して接続される。発電は、空気極2内部に空気(酸素)
6を、外部に燃料(水素)7を流し、1000〜105
0℃の温度で行われる。また、空気極2材料としては、
LaをCaで20原子%又はSrで10〜15原子%置
換した固溶体材料が用いられている。
としては、例えば絶縁粉末を押出成形法などにより円筒
状に成形後、これを焼成して円筒状支持管を作製し、こ
の支持管の外周面に空気極、固体電解質、燃料極、集電
体のスラリーを塗布してこれを順次焼成して積層する
か、あるいは円筒状支持管の表面に電気化学的蒸着法
(EVD法)やプラズマ溶射法などにより空気極、固体
電解質、燃料極、集電体を順次形成することも行われて
いる。
造コストを低減するために、各構成材料のうち少なくと
も2つを同時焼成する、いわゆる共焼結法が提案されて
いる。この共焼結法は、例えば、円筒状の空気極の成形
体に固体電解質成形体及び集電体成形体をロール状に巻
き付けて同時焼成を行い、その後固体電解質表面に燃料
極を形成する方法である。
造工程数も少なく、セルの製造時の歩留まり向上、コス
ト低減に有利である。このような共焼結法による燃料電
池セルでは、Y2 O3 安定化または部分安定化ZrO2
からなる固体電解質を用い、この固体電解質に熱膨張係
数を合致させる等のため、空気極材料として、LaMn
O3 からなるペロブスカイト型複合酸化物のLaの一部
をYおよびCaで置換したものが用いられている(特開
平10−162847号公報等参照)。
ような燃料電池セルでは、固体電解質に対する燃料極の
付着強度が小さく、燃料極と固体電解質との界面が数十
μmの長さの領域で局部的に剥離し、燃料極と固体電解
質間の分極値が初期段階から高かったり、経時的に分極
値が高くなり、出力性能が低下するという問題があっ
た。
離を防止し、且つ長期的に安定した出力性能を発現維持
できる固体電解質型燃料電池セルを提供することを目的
とする。
対して検討を重ねた結果、燃料極と固体電解質との界面
剥離部において、燃料極を構成するNi粒子が粒成長を
引き起こしていること、粒成長を伴ったNi粒子が界面
から引き抜かれている現象を確認した。そのため、Ni
粒子を界面に強固に固着させること、さらにはNi粒子
の粒成長を抑制することが界面剥離の防止を促し、その
結果性能的にも分極増大を抑制できるため経時的に安定
した出力性能を維持できるものと捉え、本発明に至っ
た。
は、空気極表面に、ZrO2 を含有する固体電解質、金
属粒子を含有する燃料極を順次積層してなる固体電解質
型燃料電池セルにおいて、前記燃料極の前記固体電解質
側端に存在する金属粒子が、その粒径の1/4以上を前
記固体電解質中に埋設してなるものである。
は、金属粒子を固体電解質中に深く埋設したため、燃料
極と固体電解質との界面剥離を防止できる。その結果、
燃料極と固体電解質間の分極の増大に因る劣化を抑制で
き、これに伴い初期の高い出力密度を長時間にわたり維
持できる。
の金属粒子が埋設されており、前記固体電解質の厚み方
向における断面において、前記埋設された複数の金属粒
子の前記固体電解質表面における長さの総和が、全長の
30〜70%であることが望ましい。このような構成を
採用することにより、金属粒子が隣接した部分が存在し
にくくなり、粒成長による燃料極の剥離を防止できる。
μm以下であることが望ましい。このように金属粒子の
粒径を小さくすることにより、金属粒子の接触点が増加
し、発電特性が向上する。
は、空気極仮焼体の表面に形成されたZrO2 を含有す
る第1固体電解質成形体(仮焼したものも包含する意味
である)に、ZrO2 を含有する第2固体電解質成形体
と金属粒子を含有する燃料極成形体との積層体からなる
シート状の積層成形体を、第1固体電解質成形体に前記
第2固体電解質成形体が当接するように積層した後、焼
成する方法である。
質成形体と金属粒子を含有する燃料極成形体との積層体
を加圧することにより、または第2固体電解質成形体と
燃料極成形体との間にトルエン等の溶剤を介在させるこ
とにより、第2固体電解質成形体中に燃料極成形体の金
属粒子が食い込み、焼成すると、金属粒子の埋設深さ
を、金属粒子の直径の1/4以上とすることが可能とな
る。
体とのシート状の積層成形体を作製した後、この積層成
形体を、第1固体電解質成形体に第2固体電解質成形体
が当接するように積層したので、焼成すると燃料極と固
体電解質とを強固に接合することができる。
ルは、図1に示すように、円筒状の固体電解質31の内
面に空気極32、外面に燃料極33を形成してセル本体
34が構成されており、このセル本体34に、空気極3
2と電気的に接続する集電体35が形成されている。
が形成され、固体電解質31の内面に形成されている空
気極32の一部が露出しており、この露出面37および
切欠部36近傍の固体電解質31の両端部表面が集電体
35により被覆され、集電体35が、固体電解質31の
両端部表面、および固体電解質31の切欠部36から露
出した空気極32の表面に接合されている。
はセル本体34の外面に形成され、ほぼ段差のない連続
同一面39を覆うように形成されており、燃料極33と
は電気的に接続されていない。この集電体35は、セル
同士を接続する際に、他のセルの燃料極にNiフェルト
を介して電気的に接続され、これにより燃料電池モジュ
ールが構成される。連続同一面39は、固体電解質成形
体の両端部と空気極仮焼体の一部とが連続したほぼ同一
面となるまで、固体電解質成形体の両端部間を研摩する
ことにより形成される。
のY2 O3 含有した部分安定化あるいは安定化ZrO2
が用いられる。また、空気極32としては、例えば、主
としてLaをCa又はSrで10〜20原子%置換した
LaMnO3 が用いられ、集電体35としては、例え
ば、主としてCrをMgで10〜30原子%置換したL
aCrO3 が用いられる。 燃料極33としては金属粒子を含有するもので、金属成
分と無機成分からなり、無機成分としては、ZrO2 ま
たはCeO2 単体、あるいは(Zr、Ce)O2 固溶体
であってもよいし、またはY、Yb、Sc、Er、N
d、Gd、Dy、Sm及びPrを3〜30モル%含有し
たZrO2 、CeO2 であっても使用できる。
eおよびRuの少なくとも一つを用いることができ、使
用する燃料ガスにもよるが、Ni金属と、ZrO2 (Y
2 O3 含有)あるいはCeO2 (Y2 O3 含有)との組
み合わせが、燃料ガスに対する汎用性と経済性の観点か
らは好ましい。
は、無機成分10〜50重量%、金属成分50〜90重
量%が好ましい。無機成分の含有量が10重量%より少
なくなると、即ち、金属成分が90重量%より多いと、
Niの粒成長の抑制効果が小さくなる。また、無機成分
の含有量が50重量%を越えると、即ち、金属成分が5
0重量%より少ないと、燃料極の電気伝導性が損なわれ
るからである。
5、燃料極33としては、上記例に限定されるものでは
なく、公知材料を用いても良い。 そして、本発明の固体電解質型燃料電池セルでは、図2
に示すように、燃料極33の固体電解質31側端に存在
する金属粒子45の一部分を、固体電解質31中に埋設
するとともに、金属粒子45の埋設深さdを金属粒子4
5の直径Lの1/4以上とされている。このように、金
属粒子45の埋設深さdが金属粒子45の粒径Lの1/
4以上としたのは、埋設深さdが粒径Lの1/4よりも
小さい場合には、金属粒子45の埋設深さが不十分であ
り、燃料極33と固体電解質31との界面剥離が発生し
易いからである。金属粒子45の埋設深さdは、セル作
製時および発電時における剥離を防止するという理由か
ら、L/4〜2L/4であることが望ましい。尚、図2
では、無機成分および固体電解質31の粒子については
記載を省略した。
の金属粒子45が埋設されており、固体電解質の厚み方
向における断面において、埋設された複数の金属粒子4
5の固体電解質31表面における長さx1 、x2 ・・・
xn の総和が、全長の30〜70%とされている。この
ような範囲とすることにより、金属粒子の電気伝導性を
保持し、粒成長に伴う剥離を阻止することができる。一
方、複数の金属粒子45の固体電解質31表面における
長さの総和の占める割合が30%よりも少ない場合には
電気伝導性が不十分であり、燃料極成分の抵抗が増大す
る傾向があり、逆に70%よりも大きくなると電気伝導
性は良好であるが、金属粒子同士が隣接した部分が増加
し、粒成長により剥離し易くなる傾向があるからであ
る。特には、埋設された複数の金属粒子45の固体電解
質31表面における長さの総和は、剥離を防止し、電気
伝導性を長期維持するという点から、全長の50〜60
%であることが望ましい。
ルでは、燃料極33の金属粒子45の平均粒径が4μm
以下とされている。このような範囲とすることにより、
金属粒子の接触面積を増大することができる。これは、
燃料極33の金属粒子45の平均粒径が4μmよりも大
きい場合には、粒成長に関わらず、熱膨張係数の不一致
により剥離する傾向にあるからである。金属粒子45の
平均粒径は、粒子の粗大化による局所的な剥離を防止す
るという点から、2〜3μmであることが望ましい。
えば、以下のようにして作製される。先ず、例えば所定
の調合組成に従いLa2 O3 、Y2 O3 、CaO、Mn
O2の素原料を秤量、混合した後、1500℃程度の温
度で2〜10時間仮焼し、その後4〜8μmの粒度に粉
砕調製する。
し押出成形法により円筒状の空気極成形体を作製し、さ
らに脱バインダー処理し、1200〜1250℃で仮焼
を行うことで空気極仮焼体を作製する。
シートとして、例えば3〜20モル%のY2 O3 または
Yb2 O3 を含有した部分安定化あるいは安定化ZrO
2 からなる粉末を0.1〜5μmの大きさに調製し、市
販の溶媒、分散剤、バインダーを所定濃度添加し、ドク
ターブレード等の方法により、50〜100μmの厚さ
のシート状の第1固体電解質成形体、10〜20μmの
厚さのシート状の第2固体電解質成形体を作製する。
3 系材料からなる粉末を用いてドクターブレード等の方
法により50〜100μmの厚さのシートを作製する。
ず、例えばNiO(Ni)粉末とY2O3 含有安定化Z
rO2 (YSZ)粉末の混合粉体は、予めそれぞれの各
平均粒径が1μm以下の原料粉体を使用し、更に分散性
を高めるためにZrO2 ボールを用いて湿式粉砕混合を
行う。燃料極を構成するNi粒子の粒径は、調製した湿
式粉砕混合後のNiO(Ni)/YSZ混合粉体の粒径
により決定されるが、混合粉末のNiO(Ni)の粒径
が2μmを超えると、焼成後に燃料極と固体電解質との
界面において局部的な剥離を伴う場合がある。
関しては、上記湿式粉砕混合処理に限定されること無
く、例えば共沈若しくは凍結乾燥法等の手段を用いて、
それぞれの各一次粒子が細かく均一分散化した粉体を用
いても可能である。
Z混合粉体にトルエン、バインダーを加えてスラリー化
し、シート状の第2固体電解質成形体上にメッシュ製版
を用いて30〜50μmの厚さで所定サイズに印刷し、
第2固体電解質成形体上に燃料極用成形体を積層し、こ
れを加圧し、積層成形体を作製する。或いは、第2固体
電解質成形体にトルエン等の溶剤を塗布し、この後、燃
料極用のスラリーを塗布することにより、第2固体電解
質成形体上に燃料極用成形体を積層した積層成形体を作
製する。このような加圧力または溶剤量を変化すること
により、金属粒子の埋設深さを調製できる。
極仮焼体51の表面に、シート状の第1固体電解質成形
体53を貼り付け、第1固体電解質成形体53の所定個
所にトルエン等の溶剤を塗布し、この部分に第2固体電
解質成形体55上に燃料極用成形体54を形成した積層
成形体57を、第1固体電解質成形体53側に第2固体
電解質成形体55が当接するように積層し、さらに、空
気極仮焼体51の表面に当接するように、第1固体電解
質成形体53の開口部に集電体シート59を貼り付け、
これを1400〜1550℃の温度で2〜10時間大気
中焼成することにより得られる。尚、図3では、説明
上、積層成形体の一部を貼りつけていない状態を示し
た。
第1固体電解質成形体53用のシートを貼り付けた後、
第1固体電解質成形体53を仮焼し、この後積層成形体
57を積層しても良い。
電池セルでは、燃料極の固体電解質側端に存在する金属
粒子の一部分を、固体電解質中に埋設するとともに、金
属粒子の埋設深さが、金属粒子の粒径の1/4以上であ
るため、燃料極と固体電解質との界面剥離を防止でき
る。その結果、燃料極と固体電解質間の分極の増大に因
る劣化を抑制でき、これに伴い初期の高い出力密度を長
時間にわたり維持できる。
電池セルについて説明したが、本発明は上記例に限定さ
れるものではなく、平板型形状の燃料電池セルにおいて
も適用できる。また、円筒状の固体電解質型燃料電池セ
ルにおいても、固体電解質の片面に空気極、他面に燃料
極が形成されていればよく、その構造は図1に限定され
るものではない。
販の純度99.9%以上のLa2 O3 、Y2 O3 、Ca
CO3 、Mn2 O3 を出発原料として、La0. 56Y0.14
Ca0.3 MnO3 の組成になるように混合し、仮焼した
後、粉砕し、平均粒径が4μmの仮焼粉末を作製し、こ
れに有機系バインダーを添加し、押出成形し、その後、
仮焼して、空気極仮焼体を作製した。
モル%の割合で含有する平均粒径が1〜2μmのZrO
2 粉末に、トルエンとバインダーを添加してスラリーを
調製し、ドクターブレード法により厚さ100μmのシ
ート状の第1固体電解質成形体、および厚さ15μmの
シート状の第2固体電解質成形体を作製した。
数種類のNi粉末と、Y2 O3 を8モル%の割合で含有
するZrO2 (YSZ)粉末の各粉末を、Ni/YSZ
比率(重量分率)が50/50から80/20の範囲に
なるように調合し、回転若しくは振動ミルを用いて所定
時間粉砕混合処理を行った。
ラック分析による平均粒径の測定結果を表1に示す。粉
砕混合した数種類のNi/YSZ混合粉末は、トルエン
とバインダーを添加し攪拌混合によりスラリー化した。
この後、第2固体電解質成形体上に所定量のトルエンを
塗布し、この第2固体電解質成形体上にメッシュ製版を
用いて印刷し、第2固体電解質成形体と燃料極成形体が
積層されたシート状の積層成形体を作製した。
O3 、Cr2 O3 、MgOを出発原料として、これをL
a(Mg0.3 Cr0.7 )0.97O3 の組成になるように秤
量混合した後、1500℃で3hr仮焼粉砕して、平均
粒径が1〜2μmの固溶体粉末を得た。その後、トルエ
ンとバインダーを添加してスラリーを調製し、ドクター
ブレード法により厚さ100μmの集電体シートを作製
した。
体のシートを、その両端部が開口するようにロール状に
巻き付け1150℃で5hrの条件で仮焼した。仮焼
後、第1固体電解質仮焼体の両端部間を空気極仮焼体が
露出するように平坦に研磨し、連続した同一面を形成す
るように加工した。
2固体電解質成形体と燃料極成形体が積層されたシート
状の積層成形体を、第1固体電解質仮焼体に第2固体電
解質成形体が当接するようにトルエンを介して積層し、
自然乾燥した後、連続同一面形成箇所に集電体シートを
貼り付け、大気中1500℃で6時間共焼結を行い、本
発明の固体電解質型燃料電池セルを作製した。
固体電解質成形体のシートを巻き付けて仮焼し、その開
口部を平坦に研磨して連続した同一面を形成するように
加工するとともに、固体電解質仮焼体に燃料極成形体を
積層し、連続同一面形成箇所に集電体シートを貼り付
け、大気中1500℃で6時間共焼結を行い、比較例の
固体電解質型燃料電池セルを作製した。
極の評価を行うため、1000℃で7時間の条件で還元
処理を行い、固体電解質と燃料極の界面を走査型電子顕
微鏡(SEM)にて観察したところ、図2に示すよう
に、燃料極の金属粒子の一部が埋設されていた。このS
EM写真から、任意の金属粒子10個について金属粒子
の埋設深さdが、金属粒子の固体電解質表面に対して直
交する方向の金属粒子の粒径Lに対してどの程度の比率
を有するかを測定した。この結果、本発明の試料では、
10個の金属粒子全てについて、その粒径Lの1/4以
上が埋設されていたのに対して、比較例の試料では、1
0個の金属粒子全てについて、埋設深さが粒径Lの1/
4よりも浅く、粒径Lの6%程度しか埋設されていなか
った。
するNi粒子の平均粒径(Dave)と、埋設された金
属粒子の固体電解質表面における長さxの総和が占める
割合(Ds)を、作製したセル破断面の燃料極/固体電
解質界面のSEM観察から次式を用いて算出した。測定
した結果を、表1に示す。
o.1は、Ni粒子の粒成長に伴う界面剥離が局所的に
みられた。そのため、三相界面としての性能に寄与する
Ni粒子の粒子数は他の本発明品の試料に比べ非常に少
なかった。また、界面観察の結果から、界面に位置する
Ni粒子の平均粒径は粒成長を伴っているため4.9μ
mと大きく、一方、上述の式に基づき算出したDsの値
は18%と他の試料に比べ小さい値となった。
は、いずれにおいて界面剥離は観察されなかった。ま
た、Ni粒子の極大化したものも観察されなかった。界
面に位置するNi粒子の平均粒径においては、いずれも
4μm以下となり、またスラリー化する際に用いたNi
/YSZ構成粉体の平均粒径が小さくなるほどNiの平
均粒径も小さくなる傾向がみられた。さらにDsの値に
おいては、いずれの試料において30〜70%の値を示
し、Ni/YSZ構成粉体の粒径が1μm以下になると
急激な変化はみられず65%前後に収束する傾向であっ
た。
製し、セルの出力密度と燃料極と固体電解質間の分極値
を測定した。その結果を表2に示す。
焼結体片端部に封止部材の接合を行った。封止部材の接
合は、以下のような手順で行った。Y2 O3 を8mol
%の割合で含有する平均粒径が1μmのZrO2 粉末に
水を溶媒として加えてスラリーを調製し、このスラリー
に前記共焼結体の片端部を浸漬し、厚さ100μmにな
るように片端部外周面に塗布し120℃の温度で1hr
乾燥した。封止部材としてのキャップ形状を有する成形
体は、前記スラリー組成と同組成の粉末を用いて静水圧
成形(ラバープレス)を行い切削加工した。
結体片端部を封止部材用成形体に挿入し、大気中130
0℃の温度で1hr焼成を行った。
を、外側に水素を流し、出力値が安定した際の初期値と
1000hr保持後の値、さらに燃料極と固体電解質間
の分極値をそれぞれ測定した。
れた本発明範囲外の試料No.8は、初期の出力値は
0.32W/cm2 に到達したものの、時間と共に出力
値が徐々に低下していった。一方、分極値においても出
力値の経時変化と同様の挙動を示し、このことからNi
粒子の剥離が劣化につながることを確認できた。
〜11は、いずれも出力値が初期の段階で0.34W/
cm2 を上回り、1000時間経過後も出力値がほぼ安
定している傾向がみられた。また、燃料極と固体電解質
間の分極値においても、1000hr経過後も特に大き
な変化はみられず安定した値を示した。
は、金属粒子を固体電解質中に深く埋設したため、燃料
極と固体電解質との界面剥離を防止できる。その結果、
燃料極と固体電解質間の分極の増大に因る劣化を抑制で
き、これに伴い初期の高い出力密度を長時間にわたり維
持できる。
示す断面図である。
断面図である。
す斜視図である。
さ
Claims (4)
- 【請求項1】空気極表面に、ZrO2 を含有する固体電
解質、金属粒子を含有する燃料極を順次積層してなる固
体電解質型燃料電池セルにおいて、前記燃料極の前記固
体電解質側端に存在する金属粒子が、その粒径の1/4
以上を前記固体電解質中に埋設してなることを特徴とす
る固体電解質型燃料電池セル。 - 【請求項2】固体電解質に所定間隔をおいて複数の金属
粒子が埋設されており、前記固体電解質の厚み方向にお
ける断面において、前記埋設された複数の金属粒子の前
記固体電解質表面における長さの総和が、全長の30〜
70%であることを特徴とする請求項1記載の固体電解
質型燃料電池セル。 - 【請求項3】燃料極の金属粒子の平均粒径が4μm以下
であることを特徴とする請求項1または2記載の固体電
解質型燃料電池セル。 - 【請求項4】空気極仮焼体の表面に形成されたZrO2
を含有する第1固体電解質成形体に、ZrO2 を含有す
る第2固体電解質成形体と金属粒子を含有する燃料極成
形体との積層体からなるシート状の積層成形体を、前記
第1固体電解質成形体に前記第2固体電解質成形体が当
接するように積層した後、焼成することを特徴とする固
体電解質型燃料電池セルの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27809399A JP3595214B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | 固体電解質型燃料電池セルの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27809399A JP3595214B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | 固体電解質型燃料電池セルの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001102065A true JP2001102065A (ja) | 2001-04-13 |
JP3595214B2 JP3595214B2 (ja) | 2004-12-02 |
Family
ID=17592549
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27809399A Expired - Fee Related JP3595214B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | 固体電解質型燃料電池セルの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3595214B2 (ja) |
-
1999
- 1999-09-30 JP JP27809399A patent/JP3595214B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3595214B2 (ja) | 2004-12-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2495791B1 (en) | Fuel cell, cell stack, fuel cell module, and fuel cell device | |
JP4383092B2 (ja) | 電気化学素子 | |
JP4462727B2 (ja) | 固体電解質形燃料電池セル | |
JP4845296B2 (ja) | 固体電解質型燃料電池セル及び燃料電池 | |
JP3339983B2 (ja) | 固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法 | |
JPH09180731A (ja) | 固体電解質型燃料電池セル | |
JP3342621B2 (ja) | 固体電解質型燃料電池セル | |
JP4743949B2 (ja) | 固体電解質形燃料電池セル | |
JP3638489B2 (ja) | 固体電解質型燃料電池セル | |
JP3725997B2 (ja) | 固体電解質型燃料電池セルの製造方法 | |
JPH0992294A (ja) | 固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法 | |
JP3595223B2 (ja) | 固体電解質型燃料電池セル | |
JP3342610B2 (ja) | 固体電解質型燃料電池セル | |
JP3595214B2 (ja) | 固体電解質型燃料電池セルの製法 | |
JPH09129245A (ja) | 固体電解質型燃料電池セル | |
JP3570900B2 (ja) | 固体電解質型燃料電池セル | |
JP4748863B2 (ja) | 固体電解質型燃料電池セルおよび燃料電池 | |
JPH0997621A (ja) | 円筒型燃料電池セル | |
JP3740342B2 (ja) | 固体電解質型燃料電池セル | |
JP3638488B2 (ja) | 固体電解質型燃料電池セルおよびその製法 | |
JP4562230B2 (ja) | 固体電解質形燃料電池セルの製法 | |
JP2002134132A (ja) | 固体電解質型燃料電池セルおよびその製法 | |
JP3652932B2 (ja) | 固体電解質型燃料電池セル | |
JP5412534B2 (ja) | 複合基板の製造方法および固体酸化物形燃料電池セルの製造方法 | |
JP3580724B2 (ja) | 固体電解質型燃料電池セル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040209 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040302 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040423 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040831 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040902 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070910 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080910 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |