JP2001100340A - 放射線画像読取装置の感度調整方法および装置 - Google Patents

放射線画像読取装置の感度調整方法および装置

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JP2001100340A
JP2001100340A JP27658099A JP27658099A JP2001100340A JP 2001100340 A JP2001100340 A JP 2001100340A JP 27658099 A JP27658099 A JP 27658099A JP 27658099 A JP27658099 A JP 27658099A JP 2001100340 A JP2001100340 A JP 2001100340A
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sensitivity
voltages
phosphor sheet
stimulable phosphor
signal
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JP27658099A
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Hiroyuki Karasawa
弘行 唐澤
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別な手段を設けることなく放射線画像読取
装置における光電子増倍管の感度を調整する。 【解決手段】 ベタ露光した蓄積性蛍光体シートから発
せられた輝尽発光光を、互いに異なる複数の高圧電圧S
HV1,SHV2を印加した光電子増倍管(PMT)に
より受光して、各高圧電圧SHV1,SHV2に対応す
る信号値Q02,Q0AVEを求める。そして、PMTk=1000
0×log(SHV2/SHV1)/((Q0AVE-Q02)/2048)により、PMT
の感度係数PMTkを求める。この感度係数PMTk
は、PMTの印加電圧と感度との関係を表すものとな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電子増倍管を用
いて放射線画像の読取りを行う放射線画像読取装置の感
度調整方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、放射線(X線、α線、β線、
γ線、電子線、紫外線等)を照射するとこの放射線エネ
ルギの一部が蓄積され、その後可視光等の励起光を照射
すると蓄積されたエネルギに応じた光量の輝尽発光光を
放射する蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人
体等の被写体の放射線画像を一旦シート状の蓄積性蛍光
体に撮影記録し、蓄積性蛍光体シートを光ビーム等の励
起光で走査して輝尽発光光を発生させ、得られた輝尽発
光光を光電子増倍管(フォトマルチプライヤ、以下PM
Tとする)等の読取手段により光電的に読取って画像信
号を得、この画像信号に基づいて被写体の放射線画像を
写真感光材料等の記録材料、CRT等に可視像として出
力させる放射線記録再生システムが提案されている(特
開昭55-12429号、同56-11395号、同55-0163472号、同56
-164645 号、同55-116340 号等)。
【0003】上記読取手段において使用されるPMT
は、これに印加する高圧電圧によって感度(入射光量に
対する出力信号の大きさ)が定まり、この高圧電圧を調
整することにより微小な光量の光でもかなり大きな光量
の光でも所望とする値の信号を得ることができる。
【0004】一方、PMTには寿命があり時々交換する
必要がある。ところが同一タイプのPMTであっても一
つずつ特性が異なり、新たに取り付けたPMTに何ボル
トの高圧電圧を印加すると所望とする感度が得られるか
不明であるという問題がある。
【0005】この所望とする感度となる高圧電圧の電圧
値を求めるために、従来は基準となる所定量の放射線を
蓄積性蛍光体シートに照射して所定量のエネルギを略一
様に蓄積させ(以下これを「ベタ露光する」と称す
る)、その後所定光量の光ビームにより所定速度で走査
することにより得られた輝尽発光光を新たに交換したP
MTで受光し、所望とする値の画像信号が得られるよう
にPMTに印加する高圧電圧の電圧値を求めていた。
【0006】また、輝尽発光光を模擬したランプを使用
し、このランプを基準の光量で点灯することにより新た
に交換したPMTの感度を調整する方法も提案されいる
(特開平3-132644号)。この方法は、ランプを基準とな
る光量で点灯し、新たに交換されたPMTで所定の第1
の値を有する信号が得られるように印加電圧を調整して
第1の印加電圧を求め、次にランプの光量をそのままに
しておいて所定の第2の値を有する信号が得られるよう
にPMTの印加電圧を再調整して第2の印加電圧を求
め、これら第1および第2の印加電圧に基づいてPMT
の印加電圧−感度特性を求めるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
3-132644号に記載された方法においては、感度を調整す
るためのランプ、このランプを所定光量で点灯するため
の回路等の専用の手段が必要となるため、この方法を実
施するための装置の構成が複雑となり、コストが増大す
る。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、特別な手段を設けることなくPMTの感度を調整で
きる放射線画像読取装置の感度調整方法および装置を提
供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による感度調整方
法は、放射線画像が蓄積記録された蓄積性蛍光体シート
に励起光を照射することにより前記蓄積性蛍光体シート
から発せられた前記放射線画像を表す輝尽発光光を受光
して画像信号を得る光電子増倍管を備えた放射線画像読
取装置における前記光電子増倍管の感度を調整する方法
であって、所定量の放射線が照射された蓄積性蛍光体シ
ートに所定光量の励起光を照射することにより該蓄積性
蛍光体シートから発せられた輝尽発光光を、互いに異な
る複数の高圧電圧を印加した前記光電子増倍管により受
光して、該各高圧電圧に対応する信号値を得、前記各高
圧電圧および該各高圧電圧に対応する信号値の関係に基
づいて、前記光電子増倍管の印加電圧−感度特性を求め
ることを特徴とするものである。
【0010】ここで、「所定光量の放射線が照射された
蓄積性蛍光体シート」とは、所定光量の放射線を照射し
て所定量のエネルギが略一様に蓄積された、いわゆるベ
タ露光がなされた蓄積性蛍光体シートのことをいう。
【0011】なお、本発明による感度調整方法において
は、前記蓄積性蛍光体シートを複数の領域に分割し、該
分割された領域毎に前記高圧電圧を異ならしめて、該各
高圧電圧に対応する信号値を得ることが好ましい。
【0012】また、この場合、前記各領域において得ら
れた信号値の平均値を算出し、該平均値を前記各高圧電
圧に対応する信号値とすることが好ましく、前記各領域
の境界近傍以外の部分における信号値に基づいて前記平
均値を算出することが好ましい。
【0013】さらに、本発明による感度調整方法におい
ては、前記画像信号のシェーディング補正を行うシェー
ディング補正データをさらに取得することが好ましい。
【0014】本発明による感度調整装置は、放射線画像
が蓄積記録された蓄積性蛍光体シートに励起光を照射す
ることにより前記蓄積性蛍光体シートから発せられた前
記放射線画像を表す輝尽発光光を受光して画像信号を得
る光電子増倍管を備えた放射線画像読取装置における前
記光電子増倍管の感度を調整する装置であって、互いに
異なる複数の高圧電圧を前記光電子増倍管に印加する電
圧印加手段と、所定量の放射線が照射された蓄積性蛍光
体シートに所定光量の励起光を照射することにより該蓄
積性蛍光体シートから発せられた輝尽発光光を、前記電
圧印加手段によって互いに異なる複数の高圧電圧を印加
した前記光電子増倍管により受光して、該各高圧電圧に
対応する信号値を得る信号値取得手段と、前記各高圧電
圧および該各高圧電圧に対応する信号値の関係に基づい
て、前記光電子増倍管の印加電圧−感度特性を求める特
性算出手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】なお、本発明による感度調整装置において
は、前記信号値取得手段は、前記蓄積性蛍光体シートを
複数の領域に分割し、該分割された領域毎に前記高圧電
圧を異ならしめて、該各高圧電圧に対応する信号値を得
る手段であることが好ましい。
【0016】この場合、前記信号値取得手段は、前記各
領域において得られた信号値の平均値を算出し、該平均
値を前記各高圧電圧に対応する信号値とする手段である
ことが好ましく、さらに前記各領域の境界近傍以外の部
分における信号値に基づいて前記平均値を算出する手段
であることが好ましい。
【0017】また、本発明による感度調整装置において
は、前記画像信号のシェーディング補正を行うシェーデ
ィング補正データを取得するシェーディング補正データ
取得手段をさらに備えることが好ましい。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、ベタ露光がなされた蓄
積性蛍光体シートに励起光を照射して輝尽発光光を発生
させ、この輝尽発光光を互いに異なる複数の高圧電圧を
印加した光電子増倍管により受光して、複数の高圧電圧
毎にそれぞれ対応する信号値を得、各高圧電圧と各高圧
電圧に対応する信号値との関係に基づいて、光電子増倍
管の印加電圧−感度特性を求めるようにしたものであ
る。このため、ランプやこれを点灯するための回路など
の特別な手段を設けることなく、光電子増倍管の印加電
圧−感度特性を求めて、光電子増倍管の感度を調整する
ことができる。
【0019】また、蓄積性蛍光体シートを複数の領域に
分割し、分割された領域毎に高圧電圧を異ならしめて各
高圧電圧に対応する信号値を求めることにより、光電子
増倍管に印加する高圧電圧の切り替えのタイミングを簡
易に設定することができ、これにより光電子増倍管の感
度を効率よく調整することができる。
【0020】この場合、各領域において得られた信号値
の平均値を算出し、この平均値を高圧電圧に対応する信
号値とすることにより、検出誤差や蓄積性蛍光体シート
への放射線の照射ムラなどの影響を低減した信号値によ
り光電子増倍管の印加電圧−感度特性を求めることがで
きる。
【0021】さらにこの場合、光電子増倍管に印加する
高圧電圧の切り替え直後においては、光電子増倍管の出
力が安定しないため、各領域の境界近傍以外の部分にお
ける信号値に基づいて平均値を求めることにより、光電
子増倍管の印加電圧−感度特性を一層正確に求めること
ができ、これにより高精度に光電子増倍管の感度を調整
することができる。
【0022】また、画像信号のシェーディング補正を行
うシェーディング補正データは、ベタ露光した蓄積性蛍
光体シートに所定光量の励起光を照射することによりシ
ートから発せられた輝尽発光光を読取ることにより得ら
れるものである。したがって、本発明による感度調整方
法および装置において使用するベタ露光された蓄積性蛍
光体シートを光電的に読取ることにより、シェーディン
グ補正データを簡易に得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
形態について説明する。
【0024】図1はX線撮影装置の一例の概略図であ
る。このX線撮影装置10のX線源11からX線が被写
体13に向けて照射され、被写体13を透過したX線1
2aが蓄積性蛍光体シート14に照射されることにより
被写体13の透過X線画像がシート14に蓄積記録され
る。
【0025】図2は本実施形態による感度調整装置を適
用した放射線画像読取装置の構成を示す斜視図である。
X線画像が蓄積記録された蓄積性蛍光体シート14がX
線画像読取装置20の所定位置にセットされる。この所
定位置にセットされた蓄積性蛍光体シート14は、図示
しないシート搬送手段により、矢印Y方向に搬送(副走
査)される。一方、レーザ光源23から発せられたレー
ザ光24はモータ25により駆動され矢印方向に高速回
転する回転多面鏡26によって反射偏向され、fθレン
ズ等の集束レンズ27を透過した後、ミラー28により
光路を変えてシート14に入射し、シート14を副走査
の方向と略垂直な矢印X方向に主走査する。シート14
のレーザ光24が照射された箇所からは、シート14に
蓄積記録されているX線画像に応じた光量の輝尽発光光
29が発散され、この輝尽発光光29は光ガイド30に
よって導かれ、フォトマルチプライヤ(光電子増倍管、
以下PMTとする)31によって光電的に検出される。
光ガイドはアクリル板等の導光性材料を成形して作られ
たものであり、直線状をなす入射端面30aが蓄積性蛍
光体シート14上の主走査線に沿って延びるように配さ
れ、円環状に形成された出射端面30bにPMT31の
受光面が結合されている。入射端面30aから光ガイド
30内に入射した輝尽発光光29は、光ガイド30の内
部を全反射を繰り返して進み、射出端面30bから射出
してレーザ光24をカットするフィルタ36を介してP
MT31に受光され、X線画像を表す輝尽発光光29が
PMT31によってアナログの出力信号S0に変換され
る。
【0026】PMT31から出力されたアナログ出力信
号S0は対数増幅器32で対数的に増幅され、A/D変
換器33でデジタルの画像信号S1に変換される。得ら
れた画像信号S1は制御手段40に入力された後、不図
示の画像処理装置において所定の画像処理が施され、そ
の後画像出力装置において可視像として再生される。な
お、制御手段40はX線画像読取装置の制御、および後
述するPMT31の印加電圧−感度特性を求めるもので
ある。
【0027】次いで、PMT31の印加電圧−感度特性
を求める方法について説明する。
【0028】図3に示すように、被写体を配置せずに、
所定線量xのX線が蓄積性蛍光体シート15の全面に照
射される。なお、この際の所定線量x(mR)は制御手
段40に入力される。また、本実施形態においては基準
となるX線量を1mRとしているが、X線撮影装置10
において蓄積性蛍光体シート15に照射されるX線量は
誤差により変動することから、実際にシート15に照射
したX線量を所定線量xとして制御手段40に入力す
る。
【0029】次に、このシート15をX線画像読取装置
20の所定位置にセットし、前述したシート14の読取
りと同様にして読取りを行う。この際、図4に示すよう
に、シート15を3つの領域15A,15B,15Cに
分割し、各領域15A,15B,15CについてPMT
31の印加電圧を変更して読取りを行う。すなわち、第
1および第3領域15A,15CについてはPMT31
の印加電圧を高感度相当の電圧値とし、第2領域15B
については標準感度相当の電圧値として読取りを行う。
この電圧値の変更は、PMT31に印加する高圧電圧を
発生する高圧電源34への制御手段40による指示によ
って行われる。そしてこれにより得られる第1の領域1
5Aの信号Q1、第2の領域15Bの信号Q2および第
3の領域15Cの信号Q3が制御手段40に入力され
る。この際、PMT31に印加された標準感度相当の電
圧値SHV1および高感度相当の電圧値SHV2も制御
手段40に入力される。
【0030】制御手段40においては、まず第1から第
3の領域15A〜15Cにおける信号Q1〜Q3の平均
値Q01,Q02,Q03が算出され、これがPMT3
1に印加された高圧電圧に対応する信号値とされる。こ
れは各領域15A〜15Cにおいて信号Q1〜Q3の積
算値をその領域内に存在する画素数で除することにより
求められる。なお、読取り開始直後およびPMT31へ
の印加電圧の変更の直後においては、PMT31の感度
が安定しないため、図4に示すように第1から第3の領
域15A〜15Cの略中間領域(斜線部)における信号
値の平均値を求めることが好ましい。また、シート15
へのX線照射ムラの影響を回避するために、ここでは、
第1および第3領域の平均値Q01およびQ03の平均
値Q0AVE(=(Q01+Q03)/2)を高感度相当
の電圧値に対応する信号値とする。
【0031】次いで、信号値Q02,Q0AVEを用い
て、下記の式(1)によりPMT31の感度係数PMT
kを算出する。
【0032】 PMTk=10000×log(SHV2/SHV1)/((Q0AVE-Q02)/2048) (1) この感度係数PMTkは図5に示すようにPMT31の
印加電圧と感度との関係を表すものとなる。なお、図5
に示すように電圧軸および感度軸は対数値により表され
ており、PMT31の感度特性すなわち印加電圧−感度
特性はこの両対数グラフ上で傾きがPMTkの直線で表
すことができる。ここで、信号値Q02,Q0AVEは対
数増幅器32において既に対数値に変換されているが、
電圧SHV1,SHV2は対数値ではないため、式
(1)において対数値に変換している。また、式(1)
において(Q0AVE−Q02)を2048で除している
のは、感度を桁数(信号値としての2048が一桁)に
て表すためである。さらに、式(1)において1000
0を乗算しているのは、感度係数PMTkの値を自然数
として後の演算を容易に行うためである。
【0033】なお、式(1)により算出された感度係数
PMTkの値が許容範囲にあるか否かを判断し、許容範
囲を外れた場合には感度係数PMTkが予め定められた
値となるようにすることが好ましい。例えば、許容範囲
をkmin〜kmaxとして、kmin<PMTk<k
maxの場合には、式(1)により算出された感度係数
PMTkをそのまま使用し、kmin≧PMTkの場合
にはPMTk=kmin、PMTk≦kmaxの場合に
は、PMTk=kmaxとする。これは、装置の異常な
どにより、PMT31において設定可能な感度範囲を外
れてしまうことを防止するために行うものである。
【0034】次いで、このようにして求められた感度係
数PMTkを用いての感度補正について説明する。
【0035】標準感度相当の電圧SHV1をPMT31
に印加した場合には、その標準感度に相当する信号値
(目標値)が得られるはずである。しかしながら、PM
T31の感度誤差などにより、実際に得られる信号値Q
02は目標値とは異なるものとなる。このため、実際に
得られる信号値Q02と目標値とのずれKoff(桁)を
下記の式(2)により算出する。
【0036】 Koff=(Q02-4095)/2048-log(x/1.0) (2) 式(2)において4095は1mRのX線を照射した場
合に得られる目標とする信号値(図5参照)であり、こ
れを2048で除しているのはずれKoffを桁数にて表
すためである。また、本実施形態においては基準線量を
1mRとしているが、実際の撮影においてシート15に
照射される所定線量は1mRからずれるものである。し
たがって、式(2)においては実際にシート15に照射
した所定線量x(mR)を用いて基準線量である1mR
からのずれを求めているものである。
【0037】そして、標準感度相当の電圧SHV1、式
(1)において算出した感度係数PMTk、式(2)に
おいて算出したずれKoffに基づいて、実際の蓄積性蛍
光体シートから放射線画像を読取る際にPMT31に印
加する電圧HV0を下記の式(3)により算出する。
【0038】
【数1】
【0039】そして算出された電圧HV0が実際の読取
り時に制御手段40からの指令によりPMT31に印加
される。
【0040】このように、本実施形態においては、標準
感度相当および高感度相当の印加電圧をPMT31に印
加して、ベタ露光した蓄積性蛍光体シート15の読取り
を行って信号値を得、各印加電圧および各印加電圧に対
応する信号値の関係に基づいてPMT31の印加電圧−
感度特性を求めるようにしたため、上記特開平3-132644
号に記載された方法のように、ランプやこれを駆動する
ための回路などの特別な手段を設ける必要がなくなり、
これにより簡易な構成によってPMT31の感度を調整
することができる。
【0041】なお、上記実施形態においては、PMT3
1の印加電圧と感度との関係を求めているが、これと同
時にシェーディング補正データを求めるようにしてもよ
い。すなわち、放射線画像読取装置においては、光ガイ
ドの主走査方向における集光ムラや長尺のフォトマルチ
プライヤを用いた場合には主走査方向における感度ムラ
による光電読取手段の検出ムラ、蓄積性蛍光体シートに
放射線画像を記録する場合の放射線の照射ムラ、蓄積性
蛍光体シート自体の感度ムラ、光ビームの走査ムラ等に
より、光電読取手段から得られる画像信号が変動するこ
とがある。このようなムラにより光検出効率の部分的な
低下(シェーディング)が生じると、蓄積性蛍光体シー
トに記録された画像情報を正しく検出することが不可能
となり、得られた画像信号を再生することにより得られ
る再生画像において、シェーディングに起因する濃淡ム
ラが生じてしまう。
【0042】したがって、本実施形態のように被写体を
配置せずにX線を全面に照射した蓄積性蛍光体シートか
ら放射線画像を読取ることにより、このシェーディング
を補正するためのシェーディング補正データを簡易に得
ることができる。
【0043】この場合、シェーディング補正データとし
ては、標準感度相当の印加電圧により読取りを行ったシ
ート15の領域15Bにおいて得られる信号値を使用す
ればよい。
【0044】また、上記実施形態においては、蓄積性蛍
光体シートの片面から放射線画像を読取る放射線画像読
取装置について説明しているが、透明ベースの蓄積性蛍
光体シートを使用して、シートの両面から放射線画像を
読取る両面読取りタイプの放射線画像読取装置にも本発
明を適用することができる。この場合、シートの表面側
および裏面側にそれぞれPMTが配設されるが、各PM
T毎に感度係数を求めて感度を調整することが好まし
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】X線撮影装置の一例の概略図
【図2】本実施形態による感度調整装置を適用した放射
線画像読取装置の構成を示す斜視図
【図3】図1と同様のX線撮影装置の概略図
【図4】蓄積性蛍光体シートの分割状態を示す図
【図5】PMTの印加電圧と感度との関係を示すグラフ
【符号の説明】
10 X線撮影装置 14,15 蓄積性蛍光体シート 20 X線画像読取装置 31 PMT 40 制御手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線画像が蓄積記録された蓄積性蛍光
    体シートに励起光を照射することにより前記蓄積性蛍光
    体シートから発せられた前記放射線画像を表す輝尽発光
    光を受光して画像信号を得る光電子増倍管を備えた放射
    線画像読取装置における前記光電子増倍管の感度を調整
    する方法であって、 所定量の放射線が照射された蓄積性蛍光体シートに所定
    光量の励起光を照射することにより該蓄積性蛍光体シー
    トから発せられた輝尽発光光を、互いに異なる複数の高
    圧電圧を印加した前記光電子増倍管により受光して、該
    各高圧電圧に対応する信号値を得、 前記各高圧電圧および該各高圧電圧に対応する信号値の
    関係に基づいて、前記光電子増倍管の印加電圧−感度特
    性を求めることを特徴とする感度調整方法。
  2. 【請求項2】 前記蓄積性蛍光体シートを複数の領域に
    分割し、該分割された領域毎に前記高圧電圧を異ならし
    めて、該各高圧電圧に対応する信号値を得ることを特徴
    とする請求項1記載の感度調整方法。
  3. 【請求項3】 前記各領域において得られた信号値の平
    均値を算出し、該平均値を前記各高圧電圧に対応する信
    号値とすることを特徴とする請求項2記載の感度調整方
    法。
  4. 【請求項4】 前記各領域の境界近傍以外の部分におけ
    る信号値に基づいて前記平均値を算出することを特徴と
    する請求項3記載の感度調整方法。
  5. 【請求項5】 前記画像信号のシェーディング補正を行
    うシェーディング補正データをさらに取得することを特
    徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の感度調整
    方法。
  6. 【請求項6】 放射線画像が蓄積記録された蓄積性蛍光
    体シートに励起光を照射することにより前記蓄積性蛍光
    体シートから発せられた前記放射線画像を表す輝尽発光
    光を受光して画像信号を得る光電子増倍管を備えた放射
    線画像読取装置における前記光電子増倍管の感度を調整
    する装置であって、 互いに異なる複数の高圧電圧を前記光電子増倍管に印加
    する電圧印加手段と、 所定量の放射線が照射された蓄積性蛍光体シートに所定
    光量の励起光を照射することにより該蓄積性蛍光体シー
    トから発せられた輝尽発光光を、前記電圧印加手段によ
    って互いに異なる複数の高圧電圧を印加した前記光電子
    増倍管により受光して、該各高圧電圧に対応する信号値
    を得る信号値取得手段と、 前記各高圧電圧および該各高圧電圧に対応する信号値の
    関係に基づいて、前記光電子増倍管の印加電圧−感度特
    性を求める特性算出手段とを備えたことを特徴とする感
    度調整装置。
  7. 【請求項7】 前記信号値取得手段は、前記蓄積性蛍光
    体シートを複数の領域に分割し、該分割された領域毎に
    前記高圧電圧を異ならしめて、該各高圧電圧に対応する
    信号値を得る手段であることを特徴とする請求項6記載
    の感度調整装置。
  8. 【請求項8】 前記信号値取得手段は、前記各領域にお
    いて得られた信号値の平均値を算出し、該平均値を前記
    各高圧電圧に対応する信号値とする手段であることを特
    徴とする請求項7記載の感度調整装置。
  9. 【請求項9】 前記信号値取得手段は、前記各領域の境
    界近傍以外の部分における信号値に基づいて前記平均値
    を算出する手段であることを特徴とする請求項8記載の
    感度調整装置。
  10. 【請求項10】 前記画像信号のシェーディング補正を
    行うシェーディング補正データを取得するシェーディン
    グ補正データ取得手段をさらに備えたことを特徴とする
    請求項6から9のいずれか1項記載の感度調整装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7683358B2 (en) 2004-09-15 2010-03-23 Fujifilm Corporation Radiation image read-out apparatus
DE112010000834T5 (de) 2009-01-30 2012-06-21 Hitachi High-Technologies Corp. Automatischer Analysator

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