JP2001100032A - 偏光板、楕円偏光板および液晶表示装置 - Google Patents

偏光板、楕円偏光板および液晶表示装置

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JP2001100032A
JP2001100032A JP27757399A JP27757399A JP2001100032A JP 2001100032 A JP2001100032 A JP 2001100032A JP 27757399 A JP27757399 A JP 27757399A JP 27757399 A JP27757399 A JP 27757399A JP 2001100032 A JP2001100032 A JP 2001100032A
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liquid crystal
film
polarizing plate
adhesive layer
polarizing
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JP27757399A
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Hiroaki Sata
博暁 佐多
Yoji Ito
洋士 伊藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な方法で高いレターデーションを有する
セルロースエステルフイルムを製造する。 【解決手段】 セルロースエステルのドープまたはメル
トを支持体上に流延する工程、そして磁場を印加しなが
らドープまたはメルトを固化する工程によりセルロース
エステルフイルムを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏光板、楕円偏光
板および液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、液晶セルおよび偏光板
からなる。透過型液晶表示装置は、液晶セルおよびその
両側に配置された一対の偏光板からなる。反射型液晶表
示装置では、反射板、液晶セル、そして一枚の偏光板の
順に配置する。液晶セルは、棒状液晶性分子、それを封
入するための二枚の基板および棒状液晶性分子に電圧を
加えるための電極層からなる。液晶セルは、棒状液晶性
分子の配向状態の違いで、透過型については、TN(Tw
isted Nematic)、IPS(In-Plane Switching)、F
LC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Opti
cally Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted
Nematic)、VA(Vertically Aligned)、反射型につ
いては、TN、GH(Guest-Host)、HAN(Hybrid A
ligned Nematic)のような様々な表示モードが提案され
ている。偏光板は、一般に、偏光膜の両側に二枚の透明
保護膜を接着剤で貼り付けた構成を有する。
【0003】液晶表示装置の視野角拡大あるいは表示画
像の着色防止を目的として、光学補償シート(位相差
板)を、液晶セルと偏光板との間に配置することもあ
る。光学補償シートとしては、延伸複屈折率フイルム、
液晶性分子から形成される光学異方性層、およびそれら
の組み合わせが提案されている。さらに、偏光板と光学
補償シートとを一体化した楕円偏光板も提案されてい
る。楕円偏光板では、偏光膜の一方の透明保護膜と光学
補償シートに含まれるポリマーフイルム(延伸複屈折率
フイルムあるいは光学異方性層の透明支持体)とを共通
化する。一体型楕円偏光板を用いることで、液晶表示装
置をさらに軽量かつ薄型にすることができる。
【0004】以上述べたような構成要素からなる液晶表
示装置を組み立てる際に、静電気によりゴミが付着する
問題が報告されている。特開平7−333434号公報
には、静電気による問題を解決するため、帯電防止剤を
含有する光学補償シートが記載されている。具体的に
は、透明支持体上にディスコティック液晶性分子からな
る光学異方性層を有する光学補償シートに、さらに帯電
防止剤(導電性微粒子)を含む帯電防止層を設ける。同
公報記載の実施例では、帯電防止層は透明支持体の光学
異方性層とは反対側の面に設けられている。また、特開
平9−203810号公報には、帯電防止層を設けた偏
光膜用保護フイルムが開示されている。帯電防止層は、
偏光膜あるいは接着剤層(易接着層)とは反対側の面
(偏光板の表面)に設けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−33343
4号公報に記載の帯電防止剤を含有する光学補償シート
を用いることで、静電気によりゴミが付着する問題を解
決することができる。しかし、光学補償シートの製造に
おいて、帯電防止層を設ける工程を追加する必要があ
る。また、光学補償シートの厚さが帯電防止層を追加し
ただけ厚くなる問題もある。さらに、帯電防止層を透明
支持体の光学異方性層とは反対側の面に設けると、偏光
板との一体化が難しくなる。特開平9−203810号
公報には、帯電防止層を設けた偏光膜用保護フイルム用
いることでも、静電気によりゴミが付着する問題を解決
することができる。しかし、偏光板の製造において、帯
電防止層を設ける工程を追加する必要がある。また、偏
光板の厚さが帯電防止層を追加しただけ厚くなる問題も
ある。さらに、帯電防止層が偏光板の表面に存在するた
め、光学補償シートとの一体化が難しくなる。本発明の
目的は、偏光板内部の改良で静電気によるゴミの付着を
防止することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記
(1)〜(3)の偏光板、下記(4)の楕円偏光板およ
び下記(5)〜(6)の液晶表示装置により達成され
た。 (1)透明保護膜、接着剤層、そして偏光膜が、この順
序で積層されている偏光板であって、接着剤層が導電性
を有することを特徴とする偏光板。 (2)接着剤層が導電性微粒子を含む(2)に記載の偏
光板。 (3)透明保護膜、接着剤層、偏光膜、接着剤層、そし
て透明保護膜が、この順序で積層されており、少なくと
も一方の接着剤層が導電性を有する(1)に記載の偏光
板。 (4)透明保護膜、接着剤層、偏光膜、接着剤層、透明
支持体、そして液晶性分子から形成された光学異方性層
が、この順序で積層されている楕円偏光板であって、偏
光膜と透明支持体との間の接着剤層が導電性を有するこ
とを特徴とする楕円偏光板。 (5)液晶セルおよびその両側に配置された一対の偏光
板からなる液晶表示装置であって、偏光板の少なくとも
一方が、透明保護膜、導電性を有する接着剤層、偏光
膜、接着剤層、そして透明保護膜が、この順序で液晶セ
ル側から積層されている偏光板であることを特徴とする
液晶表示装置。 (6)液晶セルおよびその両側に配置された一対の偏光
板からなる液晶表示装置であって、偏光板の少なくとも
一方が、液晶性分子から形成された光学異方性層、透明
支持体、導電性を有する接着剤層、偏光膜、接着剤層、
そして透明保護膜が、この順序で液晶セル側から積層さ
れている楕円偏光板であることを特徴とする液晶表示装
置。
【0007】
【発明の効果】従来の帯電防止層は、静電気によりゴミ
が付着する面に設けることが普通である。特開平7−3
33434号および同9−203810号の各公報に記
載の発明も、同様の観点で、光学補償シートまたは偏光
板の表面に帯電防止層を設けている。本発明者の研究の
結果、偏光板の接着に用いる接着剤層に導電性を付与す
るとすると、接着剤層が帯電防止層としても機能できる
ことが判明した。接着剤層は偏光板の内部に存在する層
であるが、導電性を付与すると偏光板表面に対して帯電
防止作用を示すことができる。接着剤層へ導電性の付与
は、特に製造工程を追加することなく、接着剤に導電性
微粒子を添加するような手段で容易に実施できる。ま
た、特別な帯電防止層を設ける必要がないため、偏光板
あるいは液晶表示装置の厚さにも変更がない。さらに、
接着剤層は偏光板の内部に存在するため、製造後の偏光
板の取り扱いにも全く影響しない。従って、偏光板と光
学補償シートを一体化して、楕円偏光板にすることも容
易に実施できる。以上の結果、本発明によれば、偏光板
内部の改良で容易に静電気によるゴミの付着を防止する
ことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、偏光板の基本的な構成を
示す模式図である。図1に示す偏光板は、第1透明保護
膜(1a)、第1接着剤層(2a)、偏光膜(3)、第
2接着剤層(2b)、そして第2透明保護膜(1b)か
らなる。図1に示す偏光板では、第2接着剤層(2b)
が導電性微粒子を含み、帯電防止層として機能する。図
2は、楕円偏光板の基本的な構成を示す模式図である。
図2に示す楕円偏光板は、透明保護膜(1)、第1接着
剤層(2a)、偏光膜(3)、第2接着剤層(2b)、
透明支持体(4)、そして光学異方性層(5)からな
る。図2に示す楕円偏光板では、第2接着剤層(2b)
が導電性微粒子を含み、帯電防止層として機能する。
【0009】[接着剤層]接着剤層に用いる接着剤は、
接着する偏光膜と透明保護膜または透明支持体に用いる
材料(通常はポリマー)の種類に応じて決定する。偏光
膜は一般にポリビニルアルコール系フイルムであるた
め、接着剤としては一般にポリビニルアルコール系接着
剤が用いられている。カルボン酸変性ポリビニルアルコ
ール系接着剤が好ましい。カルボン酸変性ポリビニルア
ルコールは、通常のポリビニルアルコールの繰り返し単
位(ビニルアルコールから誘導される繰り返し単位と酢
酸ビニルから誘導される繰り返し単位)に加えて、不飽
和脂肪酸から誘導される繰り返し単位を有する。不飽和
脂肪酸としては、アクリル酸、メタクリル酸またはマレ
イン酸が好ましい。カルボン酸は、解離していても、塩
の状態であっても、無水物の状態であっても、エステル
の状態であってもよい。カルボン酸変性ポリビニルアル
コール系接着剤については、特開平6−94915号公
報に記載がある。
【0010】本発明では、少なくとも一つの接着剤層が
導電性を有する。接着剤層の導電性は、導電性ポリマー
または導電性微粒子を接着剤層に添加することで容易に
得ることができる。接着剤として使用するポリマーとの
関係で、導電性ポリマーよりも導電性微粒子を使用する
ことが好ましい。導電性微粒子は、結晶性の導電性金属
酸化物からなることが好ましい。結晶性の導電性金属酸
化物を形成する金属の例には、亜鉛、チタン、スズ、ア
ルミニウム、インジウム、ケイ素、マグネシウム、バリ
ウム、モリブデン、バナジウムおよびアンチモンが含ま
れる。微粒子中に他の元素(例、他の金属元素、ハロゲ
ン原子、リン)が含まれていてもよい。微粒子の平均粒
径は、0.001乃至10μmであることが好ましく、
0.01乃至5μmであることがより好ましく、0.0
2乃至2μmであることがさらに好ましく、0.05乃
至1μmであることが最も好ましい。二種類以上の導電
性微粒子を併用してもよい。
【0011】導電性微粒子の使用量は、導電性微粒子の
帯電防止機能に応じて決定する。帯電防止機能として
は、偏光板あるいは楕円偏光板の表面における電荷漏洩
の半減期を8kV印加時に6秒以下とする機能があるこ
とが望ましい。接着剤層の厚さは、0.007乃至10
μmであることが好ましく、0.01乃至2μmである
ことがさらに好ましく、0.05乃至1μmであること
が最も好ましい。
【0012】[偏光膜]偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、
二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜が
ある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポ
リビニルアルコール系フイルムを用いて製造する。偏光
膜の偏光軸は、フイルムの延伸方向に垂直な方向に相当
する。
【0013】[透明保護膜]透明保護膜としては、光学
的等方性のポリマーフイルムが用いられる。保護膜が透
明であるとは、光透過率が80%以上であることを意味
する。光学的等方性とは、具体的には、面内レターデー
ション(Re)が10nm未満であることが好ましい。
また、厚み方向のレターデーション(Rth)は、10n
m未満であることが好ましい。面内レターデーション
(Re)と厚み方向のレターデーション(Rth)は、下
記式で定義される。 Re=(nx−ny)×d Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d 式中、nxおよびnyは、透明支持体の面内屈折率であ
り、nzは透明支持体の厚み方向の屈折率であり、そし
てdは透明支持体の厚さである。透明保護膜としては、
一般にセルロースエステルフイルム、好ましくはトリア
セチルセルロースフイルムが用いられる。セルロースエ
ステルフイルムは、ソルベントキャスト法により形成す
ることが好ましい。透明保護膜の厚さは、20乃至50
0μmであることが好ましく、50乃至200μmであ
ることがさらに好ましい。
【0014】[透明支持体]透明支持体としては、光学
的等方性のポリマーフイルムを用いる場合と、光学的異
方性のポリマーフイルムを用いる場合とがある。光学的
等方性のポリマーフイルムは、上記透明保護膜と同様で
ある。支持体が透明であるとは、光透過率が80%以上
であることを意味する。光学的異方性のポリマーフイル
ムは、面内レターデーション(Re)が10nm以上
(1000nm未満)であるか、あるいは厚み方向のレ
ターデーション(Rth)は、10nm以上(1000n
m未満)であることが好ましい。光学異方性ポリマーフ
イルムのポリマーとしては、セルロースエステルまたは
合成ポリマー(例、ポリオレフィン、ポリカーボネー
ト、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリ
レート、ポリメタクリレート、ノルボルネン樹脂)が好
ましい。ポリマーフイルムの光学異方性は、芳香族化合
物の添加および延伸処理によって調整できる。
【0015】[表面処理]透明保護膜または透明支持体
の偏光膜側の面を表面処理することにより、偏光膜との
接着を改善することができる。表面処理にはは、コロナ
放電処理、グロー放電処理、火炎処理、酸処理、アルカ
リ処理または紫外線照射処理が含まれる。透明支持体の
反対側の面、すなわち、配向膜あるいは光学的異方性層
を設ける側の面は、表面処理を実施しないことが好まし
い。ケン化処理の場合、透明支持体と光学的異方性層と
の積層体を、酸またはアルカリの水溶液に浸漬すれば、
透明支持体の偏光膜側の面のみを表面処理することがで
きる。透明支持体と配向膜あるいは光学的異方性層との
接着を改善するためには、ゼラチン下塗り層を設けるこ
とが好ましい。ゼラチンの下塗り層の厚さは、0.01
乃至1μmであることが好ましく、0.02乃至0.5
μmであることがさらに好ましく、0.05乃至0.2
μmであることが最も好ましい。
【0016】[配向膜]配向膜は、有機化合物(好まし
くはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸
着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラン
グミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物
(例、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモ
ニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のよう
な手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、
磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配
向膜も知られている。ポリマーのラビング処理により形
成する配向膜が特に好ましい。ラビング処理は、ポリマ
ー層の表面を、紙や布で一定方向に、数回こすることに
より実施する。配向膜に使用するポリマーの種類は、液
晶セルの表示モードの種類に応じて決定する。液晶セル
内の棒状液晶性分子の多くが実質的に垂直に配向してい
る表示モード(例、VA、OCB、HAN)では、光学
的異方性層の液晶性分子を実質的に水平に配向させる機
能を有する配向膜を用いる。液晶セル内の棒状液晶性分
子の多くが実質的に水平に配向している表示モード
(例、STN)では、光学的異方性層の液晶性分子を実
質的に垂直に配向させる機能を有する配向膜を用いる。
液晶セル内の棒状液晶性分子の多くが実質的に斜めに配
向している表示モード(例、TN)では、光学的異方性
層の液晶性分子を実質的に斜めに配向させる機能を有す
る配向膜を用いる。
【0017】具体的なポリマーの種類については、液晶
セルの表示モードに対応する液晶性分子を用いた光学補
償シートについての文献に記載がある。配向膜に使用す
るポリマーを架橋して、配向膜の強度を強化してもよ
い。配向膜に使用するポリマーに架橋性基を導入して、
架橋性基を反応させることにより、ポリマーを架橋させ
ることができる。なお、配向膜に使用するポリマーの架
橋については、特開平8−338913号公報に記載が
ある。配向膜の厚さは、0.01乃至5μmであること
が好ましく、0.05乃至1μmであることがさらに好
ましい。なお、配向膜を用いて液晶性分子を配向させて
から、その配向状態のまま液晶性分子を固定して光学的
異方性層を形成し、光学的異方性層のみを支持体上に転
写してもよい。配向状態で固定されたディスコティック
液晶性分子は、配向膜がなくても配向状態を維持するこ
とができる。そのため、光学補償シートでは、配向膜は
(ディスコティック液晶性分子を含む光学補償シートの
製造において必須ではあるが)必須の要素ではない。
【0018】[光学的異方性層]光学的異方性層は、液
晶性分子から形成する。液晶性分子としては、棒状液晶
性分子またはディスコティック液晶性分子が好ましく、
ディスコティック液晶性分子が特に好ましい。棒状液晶
性分子としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビ
フェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エス
テル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル
類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェ
ニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン
類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニル
シクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられ
る。以上のような低分子液晶性分子だけではなく、高分
子液晶性分子も用いることができる。高分子液晶性分子
は、以上のような低分子液晶性分子に相当する側鎖を有
するポリマーである。高分子液晶性分子を用いた光学補
償シートについては、特開平5−53016号公報に記
載がある。
【0019】ディスコティック液晶性分子は、様々な文
献(C. Destrade et al., Mol. Crysr. Liq. Cryst., v
ol. 71, page 111 (1981) ;日本化学会編、季刊化学総
説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節
(1994);B. Kohne et al., Angew. Chem. Soc. Chem. C
omm., page 1794 (1985);J. Zhang et al., J. Am.Che
m. Soc., vol. 116, page 2655 (1994))に記載されて
いる。ディスコティック液晶性分子の重合については、
特開平8−27284公報に記載がある。ディスコティ
ック液晶性分子を重合により固定するためには、ディス
コティック液晶性分子の円盤状コアに、置換基として重
合性基を結合させる必要がある。ただし、円盤状コアに
重合性基を直結させると、重合反応において配向状態を
保つことが困難になる。そこで、円盤状コアと重合性基
との間に、連結基を導入する。従って、ディスコティッ
ク液晶性分子は、下記式(I)で表わされる化合物であ
ることが好ましい。
【0020】(I)D(−L−P)n 式中、Dは円盤状コアであり;Lは二価の連結基であ
り;Pは重合性基であり;そして、nは4乃至12の整
数である。式(I)の円盤状コア(D)の例を以下に示
す。以下の各例において、LP(またはPL)は、二価
の連結基(L)と重合性基(P)との組み合わせを意味
する。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】
【化3】
【0024】
【化4】
【0025】
【化5】
【0026】
【化6】
【0027】
【化7】
【0028】
【化8】
【0029】
【化9】
【0030】式(I)において、二価の連結基(L)
は、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−
CO−、−NH−、−O−、−S−およびそれらの組み
合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であること
が好ましい。二価の連結基(L)は、アルキレン基、ア
ルケニレン基、アリーレン基、−CO−、−NH−、−
O−および−S−からなる群より選ばれる二価の基を少
なくとも二つ組み合わせた基であることがさらに好まし
い。二価の連結基(L)は、アルキレン基、アルケニレ
ン基、アリーレン基、−CO−および−O−からなる群
より選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み合わせた基
であることが最も好ましい。アルキレン基の炭素原子数
は、1乃至12であることが好ましい。アルケニレン基
の炭素原子数は、2乃至12であることが好ましい。ア
リーレン基の炭素原子数は、6乃至10であることが好
ましい。アルキレン基、アルケニレン基およびアリーレ
ン基は、置換基(例、アルキル基、ハロゲン原子、シア
ノ、アルコキシ基、アシルオキシ基)を有していてもよ
い。二価の連結基(L)の例を以下に示す。左側が円盤
状コア(D)に結合し、右側が重合性基(P)に結合す
る。ALはアルキレン基またはアルケニレン基を意味
し、ARはアリーレン基を意味する。
【0031】L1:−AL−CO−O−AL− L2:−AL−CO−O−AL−O− L3:−AL−CO−O−AL−O−AL− L4:−AL−CO−O−AL−O−CO− L5:−CO−AR−O−AL− L6:−CO−AR−O−AL−O− L7:−CO−AR−O−AL−O−CO− L8:−CO−NH−AL− L9:−NH−AL−O− L10:−NH−AL−O−CO− L11:−O−AL− L12:−O−AL−O−
【0032】L13:−O−AL−O−CO− L14:−O−AL−O−CO−NH−AL− L15:−O−AL−S−AL− L16:−O−CO−AL−AR−O−AL−O−CO− L17:−O−CO−AR−O−AL−CO− L18:−O−CO−AR−O−AL−O−CO− L19:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−C
O− L20:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−A
L−O−CO− L21:−S−AL− L22:−S−AL−O− L23:−S−AL−O−CO− L24:−S−AL−S−AL− L25:−S−AR−AL−
【0033】なお、STNモードのような棒状液晶性分
子がねじれ配向している液晶セルを、光学的に補償する
ためには、ディスコティック液晶性分子もねじれ配向さ
せることが好ましい。上記AL(アルキレン基またはア
ルケニレン基)に、不斉炭素原子を導入すると、ディス
コティック液晶性分子を螺旋状にねじれ配向させること
ができる。また、不斉炭素原子を含む光学活性を示す化
合物(カイラル剤)を光学的異方性層に添加しても、デ
ィスコティック液晶性分子を螺旋状にねじれ配向させる
ことができる。
【0034】式(I)の重合性基(P)は、重合反応の
種類に応じて決定する。重合性基(P)の例を以下に示
す。
【0035】
【化10】
【0036】
【化11】
【0037】
【化12】
【0038】
【化13】
【0039】
【化14】
【0040】
【化15】
【0041】重合性基(P)は、不飽和重合性基(P
1、P2、P3、P7、P8、P15、P16、P1
7)またはエポキシ基(P6、P18)であることが好
ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、
エチレン性不飽和重合性基(P1、P7、P8、P1
5、P16、P17)であることが最も好ましい。式
(I)において、nは4乃至12の整数である。具体的
な数字は、ディスコティックコア(D)の種類に応じて
決定される。なお、複数のLとPの組み合わせは、異な
っていてもよいが、同一であることが好ましい。
【0042】二種類以上のディスコティック液晶性分子
を併用してもよい。例えば、以上述べたような重合性デ
ィスコティック液晶性分子と非重合性ディスコティック
液晶性分子とを併用することができる。非重合性ディス
コティック液晶性分子は、前述した重合性ディスコティ
ック液晶性分子の重合性基(P)を、水素原子またはア
ルキル基に変更した化合物であることが好ましい。すな
わち、非重合性ディスコティック液晶性分子は、下記式
(II)で表わされる化合物であることが好ましい。 (II)D(−L−R)n 式中、Dは円盤状コアであり;Lは二価の連結基であ
り;Rは水素原子またはアルキル基であり;そして、n
は4乃至12の整数である。式(II)の円盤状コア
(D)の例は、LP(またはPL)をLR(またはR
L)に変更する以外は、前記の重合性ディスコティック
液晶分子の例と同様である。また、二価の連結基(L)
の例も、前記の重合性ディスコティック液晶分子の例と
同様である。Rのアルキル基は、炭素原子数が1乃至4
0であることが好ましく、1乃至30であることがさら
に好ましい。環状アルキル基よりも鎖状アルキル基の方
が好ましく、分岐を有する鎖状アルキル基よりも直鎖状
アルキル基の方が好ましい。Rは、水素原子または炭素
原子数が1乃至30の直鎖状アルキル基であることが特
に好ましい。
【0043】光学的異方性層は、液晶性分子、あるいは
下記の重合性開始剤や任意の添加剤(例、可塑剤、モノ
マー、界面活性剤、セルロースエステル、1,3,5−
トリアジン化合物、カイラル剤)を含む塗布液を、配向
膜の上に塗布することで形成する。塗布液の調製に使用
する溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。有
機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルム
アミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシ
ド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素
(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、
クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸
メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチル
エチルケトン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、
1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハラ
イドおよびケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を
併用してもよい。塗布液の塗布は、公知の方法(例、バ
ーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレク
トグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティ
ング法、ダイコーティング法)により実施できる。
【0044】液晶性分子は、実質的に均一に配向してい
ることが好ましく、実質的に均一に配向している状態で
固定されていることがさらに好ましく、重合反応により
液晶性分子が固定されていることが最も好ましい。重合
反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開
始剤を用いる光重合反応とが含まれる。光重合反応が好
ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物
(米国特許2367661号、同2367670号の各
明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448
828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロ
イン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、
多核キノン化合物(米国特許3046127号、同29
51758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾ
ールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わ
せ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジ
ンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667
号公報、米国特許4239850号明細書記載)および
オキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明
細書記載)が含まれる。光重合開始剤の使用量は、塗布
液の固形分の0.01乃至20重量%であることが好ま
しく、0.5乃至5重量%であることがさらに好まし
い。ディスコティック液晶性分子の重合のための光照射
は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギー
は、20mJ/cm2 乃至50J/cm2 であることが
好ましく、100乃至800mJ/cm2 であることが
さらに好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件
下で光照射を実施してもよい。
【0045】光学的異方性層の厚さは、一般には、0.
1乃至10μmである。ただし、液晶セルのモードによ
っては、高い光学的異方性を得るために、光学的異方性
層を厚く(3乃至10μm)する場合がある。本発明者
の研究によれば、いことが好ましく、0.5乃至5μm
であることがさらに好ましく、1乃至5μmであること
が最も好ましい。光学的異方性層内での液晶性分子の配
向状態は、前述したように、液晶セルの表示モードの種
類に応じて決定される。液晶性分子の配向状態は、具体
的には、液晶性分子の種類、配向膜の種類および光学的
異方性層内の添加剤(例、可塑剤、バインダー、界面活
性剤)の使用によって制御される。
【0046】[液晶表示装置]本発明に従う偏光板また
は楕円偏光板は、様々な表示モードの液晶表示装置に適
用できる。前述したように、TN(Twisted Nemati
c)、IPS(In-Plane Switching)、FLC(Ferroel
ectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compens
atory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、V
A(Vertically Aligned)、GH(Guest-Host)および
HAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々な表示
モードの液晶表示装置が提案されている。
【0047】
【実施例】[実施例1] (導電性接着剤層の形成)厚さ80μmのトリアセチル
セルロースフイルム(フジタック、富士写真フイルム
(株)製)の一方の面に、下記の組成の塗布液をバーコ
ーティング法により25ml/m2 の塗布量で塗布し
た。塗布後、1分間乾燥した。
【0048】 ──────────────────────────────────── 導電性接着剤層塗布液 ──────────────────────────────────── 平均粒径0.2μmの酸化スズ微粒子 5重量部 平均粒径0.2μmの酸化アンチモン微粒子 5重量部 下記のポリビニルアルコール系接着剤 1重量部 p−クロロフェノール 10重量部 酢酸 1重量部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 0.02重量部 水 6重量部 メタノール 72重量部 ────────────────────────────────────
【0049】
【化16】
【0050】(電荷漏洩速度の測定)トリアセチルセル
ロースフイルムの導電性接着剤層を設けていない面の電
荷漏洩速度を測定した(測定機:Static Honesto Meter
Type S-4101、Shishido 社製)。印加電圧を8kVと
して、温度26℃、相対湿度55%で測定したところ、
電荷漏洩の半減期は5.2秒であった。
【0051】(偏光膜の作製)厚さ180μmのポリビ
ニルアルコールフイルムを下記の染色溶液に浸漬した。
浸漬後、45℃で縦方向に4倍に一軸延伸して、偏光膜
を作製した。
【0052】 ──────────────────────────────────── 染色溶液 ──────────────────────────────────── ヨウ素 1重量部 ヨウ化カリウム 2重量部 下記のポリビニルアルコール系接着剤 1重量部 ホウ酸 4重量部 水 93重量部 ────────────────────────────────────
【0053】(偏光板の作製)偏光膜を水に2秒間浸漬
した後、水を切り、直ちに導電性接着剤層を形成したト
リアセチルセルロースフイルムを二枚、偏光膜の両側に
重ね合わせた。次に圧着ローラーに挟み込み、3kg/
mm2 の圧力で圧着し、90℃で乾燥した。
【0054】(ゴミの付着検査)クリーンルーム内で、
上記のように偏光板を作製した後、クリーンルーム外に
置いて一日放置した。放置後、偏光板表面を調べたとこ
ろ、ゴミは全く付着していなかった。
【0055】[実施例2] (導電性接着剤層の形成)厚み方向のレターデーション
(Rth)が70nmで、厚さ100μmのトリアセチル
セルロースフイルムの一方の面に、実施例1で用いた塗
布液をバーコーティング法により25ml/m2 の塗布
量で塗布した。塗布後、1分間乾燥した。
【0056】(電荷漏洩速度の測定)トリアセチルセル
ロースフイルムの導電性接着剤層を設けていない面の電
荷漏洩速度を測定した(測定機:Static Honesto Meter
Type S-4101、Shishido 社製)。印加電圧を8kVと
して、温度26℃、相対湿度55%で測定したところ、
電荷漏洩の半減期は5.3秒であった。
【0057】(偏光板の作製)実施例1で作製した偏光
膜を水に2秒間浸漬した後、水を切り、直ちに導電性接
着剤層を形成したトリアセチルセルロースフイルムを二
枚、偏光膜の両側に重ね合わせた。次に圧着ローラーに
挟み込み、3kg/mm2 の圧力で圧着し、90℃で乾
燥した。
【0058】(ゴミの付着検査)クリーンルーム内で、
上記のように偏光板を作製した後、クリーンルーム外に
置いて一日放置した。放置後、偏光板表面を調べたとこ
ろ、ゴミは全く付着していなかった。
【0059】(接着性試験)偏光板を、温度80℃、相
対湿度92%に設定したオーブン中に720時間放置し
た。その後、5cm×5cmの大きさの切片を切り出
し、切片の中央にアクリル系接着債を塗布し、ガラス板
上に貼り付けた。これを、温度80℃、相対湿度20%
に設定したオーブン中に720時間放置した。さらに、
温度25℃、相対湿度55%に設定した恒温室に24時
間放置した。透明保護膜(トリアセチルセルロースフイ
ルム)の剥離状態を調べたところ、剥離は2mm以下で
あった。
【0060】[比較例1] (接着剤層の形成)厚さ80μmのトリアセチルセルロ
ースフイルム(フジタック、富士写真フイルム(株)
製)の一方の面に、下記の組成の塗布液をバーコーティ
ング法により25ml/m2 の塗布量で塗布した。塗布
後、1分間乾燥した。
【0061】 ──────────────────────────────────── 接着剤層塗布液 ──────────────────────────────────── 実施例1で用いたポリビニルアルコール系接着剤 1重量部 p−クロロフェノール 10重量部 酢酸 1重量部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 0.02重量部 水 6重量部 メタノール 72重量部 ────────────────────────────────────
【0062】(電荷漏洩速度の測定)トリアセチルセル
ロースフイルムの導電性接着剤層を設けていない面の電
荷漏洩速度を測定した(測定機:Static Honesto Meter
Type S-4101、Shishido 社製)。印加電圧を8kVと
して、温度26℃、相対湿度55%で測定したところ、
電荷漏洩の半減期は1500秒以上であった。
【0063】(偏光板の作製)実施例1で作製した偏光
膜を水に2秒間浸漬した後、水を切り、直ちに接着剤層
を形成したトリアセチルセルロースフイルムを二枚、偏
光膜の両側に重ね合わせた。次に圧着ローラーに挟み込
み、3kg/mm2 の圧力で圧着し、90℃で乾燥し
た。
【0064】(ゴミの付着検査)クリーンルーム内で、
上記のように偏光板を作製した後、クリーンルーム外に
置いて一日放置した。放置後、偏光板表面を調べたとこ
ろ、ゴミの付着が認められた。
【0065】[実施例3] (配向膜の形成)厚さ100μmのトリアセチルセルロ
ースフイルム(フジタック、富士写真フイルム(株)
製)の一方の面に、厚さ0.1μmのゼラチン層を設け
た。ゼラチン層の上に、長鎖アルキル変性ポリビニルア
ルコール(MP−203、クラレ(株)製)の水溶液を
塗布して、110℃の温風で30秒間乾燥した。さら
に、ラビング処理を行い配向膜を形成した。
【0066】(光学異方性層の形成)配向膜の上に、下
記の組成の塗布液をバーコーティング法で塗布し、14
0℃で5分間加熱して、液晶性分子を配向させた。さら
に、高圧水銀灯で(400ワット)で紫外線を2分間照
射して、配向状態を固定した。室温まで放冷して、光学
異方性層を形成した。
【0067】 ──────────────────────────────────── 光学異方性層塗布液 ──────────────────────────────────── 下記のディスコティック液晶性分子 10重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 0.1重量部 メチルエチルケトン 40.4重量部 ────────────────────────────────────
【0068】
【化17】
【0069】(導電性接着剤層の形成)透明支持体(ト
リアセチルセルロースフイルム)の光学異方性層とは反
対側の面に、実施例1で用いた塗布液をバーコーティン
グ法により25ml/m2 の塗布量で塗布した。塗布
後、1分間乾燥した。
【0070】(接着剤層の形成)厚さ100μmのトリ
アセチルセルロースフイルム(フジタック、富士写真フ
イルム(株)製)の一方の面に、比較例1で用いた塗布
液をバーコーティング法により25ml/m2 の塗布量
で塗布した。塗布後、1分間乾燥した。
【0071】(楕円偏光板の作製)実施例1で作製した
偏光膜を水に2秒間浸漬した後、水を切り、直ちに、接
着剤層を形成したトリアセチルセルロースフイルム(透
明保護膜)と、光学異方性層と導電性接着剤層を形成し
たトリアセチルセルロースフイルム(透明支持体)と
を、偏光膜の両側に重ね合わせた。次に圧着ローラーに
挟み込み、3kg/mm2 の圧力で圧着し、90℃で乾
燥した。
【0072】(接着性試験)楕円偏光板を、温度80
℃、相対湿度92%に設定したオーブン中に720時間
放置した。その後、5cm×5cmの大きさの切片を切
り出し、切片の中央にアクリル系接着債を塗布し、ガラ
ス板上に貼り付けた。これを、温度80℃、相対湿度2
0%に設定したオーブン中に720時間放置した。さら
に、温度25℃、相対湿度55%に設定した恒温室に2
4時間放置した。透明保護膜または透明支持体(トリア
セチルセルロースフイルム)の剥離状態を調べたとこ
ろ、剥離は2mm以下であった。
【0073】[実施例4] (光学異方性層の形成)実施例3で作製した配向膜の上
に、下記の組成の塗布液をバーコーティング法で厚さが
1.7μmとなるように塗布し、130℃で3分間加熱
して、液晶性分子を配向させた。さらに、高圧水銀灯で
(400ワット)で紫外線を2分間照射して、配向状態
を固定した。室温まで放冷して、光学異方性層を形成し
た。
【0074】 ──────────────────────────────────── 光学異方性層塗布液 ──────────────────────────────────── 実施例3で用いたディスコティック液晶性分子 33.0重量部 エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコー ト360、大阪有機化学(株)製) 3.3重量部 メラミンホルムアルデヒド−アクリル酸コポリマー 0.2重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 1.0重量部 光増感剤(DETX、日本化薬(株)製) 0.4重量部 メチルエチルケトン 62.1重量部 ────────────────────────────────────
【0075】(導電性接着剤層の形成)透明支持体(ト
リアセチルセルロースフイルム)の光学異方性層とは反
対側の面に、実施例1で用いた塗布液をバーコーティン
グ法により25ml/m2 の塗布量で塗布した。塗布
後、1分間乾燥した。
【0076】(楕円偏光板の作製)実施例1で作製した
偏光膜を水に2秒間浸漬した後、水を切り、直ちに、実
施例3で作製した接着剤層を形成したトリアセチルセル
ロースフイルム(透明保護膜)と、光学異方性層と導電
性接着剤層を形成したトリアセチルセルロースフイルム
(透明支持体)とを、偏光膜の両側に重ね合わせた。次
に圧着ローラーに挟み込み、3kg/mm2 の圧力で圧
着し、90℃で乾燥した。
【0077】(接着性試験)楕円偏光板を、温度80
℃、相対湿度92%に設定したオーブン中に720時間
放置した。その後、5cm×5cmの大きさの切片を切
り出し、切片の中央にアクリル系接着債を塗布し、ガラ
ス板上に貼り付けた。これを、温度80℃、相対湿度2
0%に設定したオーブン中に720時間放置した。さら
に、温度25℃、相対湿度55%に設定した恒温室に2
4時間放置した。透明保護膜または透明支持体(トリア
セチルセルロースフイルム)の剥離状態を調べたとこ
ろ、剥離は2mm以下であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光板の基本的な構成を示す模式図である。
【図2】楕円偏光板の基本的な構成を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1、1a、1b 透明保護膜 2a、2b 接着剤層 3 偏光膜 4 透明支持体 5 光学異方性層
フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 BA02 BA04 BA06 BA42 BB33 BB49 BB51 BC04 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FD06 FD15 GA02 GA16 GA17 LA07 4F100 AA28H AA29H AJ06 AK21 AK21G AK22G AK25G AL01G AS00A AS00C AT00D BA02 BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10C BA10D BA10E EH46 EH462 EJ37 EJ372 GB41 JG03 JN01A JN01C JN01D JN10B JN30E

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明保護膜、接着剤層、そして偏光膜
    が、この順序で積層されている偏光板であって、接着剤
    層が導電性を有することを特徴とする偏光板。
  2. 【請求項2】 接着剤層が導電性微粒子を含む請求項1
    に記載の偏光板。
  3. 【請求項3】 透明保護膜、接着剤層、偏光膜、接着剤
    層、そして透明保護膜が、この順序で積層されており、
    少なくとも一方の接着剤層が導電性を有する請求項1に
    記載の偏光板。
  4. 【請求項4】 透明保護膜、接着剤層、偏光膜、接着
    剤層、透明支持体、そして液晶性分子から形成された光
    学異方性層が、この順序で積層されている楕円偏光板で
    あって、偏光膜と透明支持体との間の接着剤層が導電性
    を有することを特徴とする楕円偏光板。
  5. 【請求項5】 液晶セルおよびその両側に配置された
    一対の偏光板からなる液晶表示装置であって、偏光板の
    少なくとも一方が、透明保護膜、導電性を有する接着剤
    層、偏光膜、接着剤層、そして透明保護膜が、この順序
    で液晶セル側から積層されている偏光板であることを特
    徴とする液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 液晶セルおよびその両側に配置された
    一対の偏光板からなる液晶表示装置であって、偏光板の
    少なくとも一方が、液晶性分子から形成された光学異方
    性層、透明支持体、導電性を有する接着剤層、偏光膜、
    接着剤層、そして透明保護膜が、この順序で液晶セル側
    から積層されている楕円偏光板であることを特徴とする
    液晶表示装置。
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