JP2001099806A - 酸素センサ素子の製造方法 - Google Patents

酸素センサ素子の製造方法

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JP2001099806A JP27428599A JP27428599A JP2001099806A JP 2001099806 A JP2001099806 A JP 2001099806A JP 27428599 A JP27428599 A JP 27428599A JP 27428599 A JP27428599 A JP 27428599A JP 2001099806 A JP2001099806 A JP 2001099806A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷熱サイクルが繰り返された場合に、電極保
護層にクラックが発生したり、電極保護層と電極との密
着性が低下することに起因して発生する電極保護層の剥
離を有効に抑制ないし防止することができる酸素センサ
素子を製造する。 【解決手段】 酸素センサ素子Sは、固体電解質体6
と、その外側表面に設けられた多孔質の測定電極14
と、少なくとも測定電極14表面を被覆した多孔質の電
極保護層とを有している。電極保護層は、未熱処理状態
にある測定電極14に、プラズマ電力を20〜35kWに保持
させながら、平均粒径が20〜50μmに調整された耐熱性
粉末供給装置2から耐熱性粉末をプラズマ溶射すること
で付着形成される。更にこのプラズマ溶射による電極保
護層の付着と同時に測定電極14が熱処理される。それ
により、冷熱サイクルが繰り返されても電極保護層にク
ラックが生じたり、電極からの電極保護層の剥離が生じ
にくい酸素センサ素子を製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関やボイラ
ー等の各種燃焼機器において、排ガス中の酸素濃度を検
出するために用いられる酸素センサ素子を製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば自動車用内燃機関の排
気系には、排ガス中の酸素濃度を測定し、この値を元に
空燃比制御等を行うための酸素センサが設けられてい
る。そして、前記酸素センサにはジルコニア(Zr
2)等の酸素イオン伝導性を有する固体電解質体を用
いた酸素センサ素子が配設されている。
【0003】この種の酸素センサ素子では、例えば先端
が閉塞し、後端が開口した有底筒状の固体電解質体の表
面において、その内面の基準大気に晒される側に基準電
極(内側電極)が設けられると共に、その対面の排気ガ
スに晒される側に測定電極(外側電極)が設けられ、更
に、少なくとも測定電極上に、鉛(Pb)やリン(P)
等の被毒物質から保護するための多孔質の電極保護層が
被覆されてなるものが広く知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような酸素センサ
素子にあっては、長時間高温下の排ガスに晒された場合
に電極(測定電極)が固体電解質体から剥離してしまう
ことが懸念されることから、固体電解質体からの電極の
剥離の抑制を目的として、そのような酸素センサ素子を
製造するための方法が、従来より種々提案されている
が、例えば、特公昭63−43706号公報にて開示さ
れているように、前焼結されたジルコニア質からなる有
底筒状の固体電解質体の内外側表面上に電極膜を噴霧ま
たは刷毛塗りにより施し、そして外側表面に施された電
極膜に、多孔性被覆層(電極保護層)の被覆を例えば噴
霧またはスリップ中への浸漬により行い、その後固体電
解質体を電極と多孔性被覆層とからなる層複合体と共に
焼結するようにした方法等が提案されている。
【0005】ところで、上述した公報技術にあっては、
いずれも固体電解質体の表面に形成された電極は、長時
間高温下の排ガスに晒された場合にも、固体電解質体か
ら剥離されにくくなるといった効果を奏するものとな
る。しかしながら、本発明者等の検討によると、上述し
た公報技術を含む従来からの酸素センサ素子にあって
は、例えば内燃機関の運転の繰り返し等により加熱・冷
却サイクル(以下、「冷熱サイクル」という)が頻繁に
繰り返されると、電極を被覆している電極保護層にクラ
ックが発生したり、電極保護層と電極との密着性が低下
することに起因して、電極保護層が電極から剥離してし
まうといったおそれがあることが判明した。
【0006】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、冷熱サイクルが繰り返された場合に、電極
保護層にクラックが発生したり、電極保護層と電極との
密着性が低下することに起因して発生する電極保護層の
剥離を有効に抑制ないし防止することができる酸素セン
サ素子を製造するための方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段,発明の効果】かかる目的
を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、酸
素イオン伝導性を有する固体電解質体と、該固体電解質
体の表面に設けられた電極と、少なくとも該電極の表面
に被覆された多孔質の電極保護層とを有してなる酸素セ
ンサ素子を製造する方法であって、前記固体電解質体の
表面に電極を被着し、20〜35kWの範囲内にプラズ
マ電力を保持させた状態でプラズマ溶射を行うことによ
って、前記電極の表面に前記電極保護層を被覆するのと
同時に、該電極を熱処理するようにしたことを特徴とす
る。
【0008】従来からの酸素センサ素子を製造する方法
では、一般的に固体電解質体の表面に電極を被着した直
後に、未熱処理状態にある電極を熱処理して多孔質の電
極とする熱処理工程が独立して設けられ、その熱処理工
程後に電極の表面に電極保護層を被覆するものであっ
た。しかしながら、このようにして得られた酸素センサ
素子にあっては、冷熱サイクルが繰り返されると、電極
保護層が電極から剥離してしまうといったおそれがあっ
た。
【0009】一方、本発明の製造方法では、固体電解質
体の表面に電極を被着した直後に、未熱処理状態にある
電極の表面にプラズマ溶射を行うことで電極保護層を被
覆するものである。尚、ここでいうプラズマ溶射とは、
例えばプラズマガンの内部に配設された電極間に所定の
プラズマ電力によりアークを発生させ、その後方からア
ルゴンガス等からなる作動ガスを供給し、高温、高速の
プラズマジェットを発生させる。そして、このプラズマ
ジェットのフレームの中に溶射させる耐熱性粉末を投入
して溶融させ、この溶融した耐熱性粉末をターゲットに
吹き付けることで被膜を形成させるものである。
【0010】ここで、本発明では、電極保護層を形成す
るためのプラズマ溶射を行うに当たって、プラズマ電力
を20〜35kWに保持させた状態にて行うことが重要
となる。つまり、上述した範囲内にプラズマ電力を保持
させた状態でプラズマ溶射を行うことにより、溶射させ
る耐熱性粉末を適度に溶融させることができると共に、
この溶融した粉末に適度な熱を蓄積させた形態でターゲ
ットである電極に連続的に衝突させて、付着させること
ができるのである。それにより、電極保護層を構成する
ための材料である耐熱性粉末は適度に溶融され、被着直
後の未熱処理状態にある電極に対して良好に付着される
ことになる。更には、溶融した粉末が電極に対して連続
的に付着したときに、この溶融した粉末に蓄積された熱
が未熱処理状態にある電極に対して連続的に伝導される
等の要因から、未熱処理状態にある電極に熱処理を施す
ことが可能となるのである。
【0011】即ち、本発明では、プラズマ電力を上述し
た範囲内に保持させた状態でプラズマ溶射を行うことに
より、電極保護層の形成と未熱処理状態にある電極の熱
処理とを同時に行うことを可能とするのである。それよ
り、電極と電極保護層との互いを強固に密着させること
が可能となる。従って、冷熱サイクルが繰り返された場
合に、電極保護層にクラックが発生したり、電極保護層
と電極との密着性が低下することに起因して発生する電
極保護層の剥離を有効に抑制ないし防止することが可能
となることから、従来ならば電極の被着直後に必要であ
った熱処理工程を省略することができ、酸素センサ素子
の製造効率を向上させると共に、酸素センサ素子を安価
に提供することができる。
【0012】また、請求項2に記載のように、平均粒径
が20〜50μmの耐熱性粉末を用いて前記プラズマ溶
射を行うことにより、前記電極保護層を形成するように
するとよい。上述したようにプラズマ電力を20〜35
kWの範囲内に保持させた状態で、かつ、溶射される耐
熱性粉末の平均粒径を20〜50μmの範囲内に調整し
た上でプラズマ溶射を行うことにより、電極と電極保護
層とを互いに強固に密着させることが可能になると共
に、15〜40%の範囲内の気孔率を満たす電極保護層
を形成することが可能となる。
【0013】耐熱性粉末の平均粒径が20μm未満であ
る場合には、プラズマ溶射により形成される電極保護層
の気孔率が15%未満になり易く、そのために排気ガス
が電極保護層を通過しにくくなるためにその排気ガスが
電極に達することが困難となり、酸素センサ素子の応答
速度や出力に悪影響を及ぼすおそれがある。一方、平均
粒径が50μmを越える場合には、電極保護層の気孔率
が40%を越え易く、そのために電極保護層が過度に多
孔質化してしまって、排気ガスの流量を抑制することが
できなくなるおそれがあり、更には、PbやP等の被毒
物質が電極保護層を素通りし、電極に付着してしまうお
それがある。
【0014】更に、請求項3に記載のように、請求項1
または請求項2に記載の酸素センサの製造方法におい
て、前記固体電解質体の表面において、少なくとも前記
電極が被着される表面が凹凸形状に形成されているとよ
い。少なくとも電極が被着される固体電解質体の表面
が、凹凸形状に形成された上で電極が被着されると、こ
の電極は、固体電解質体の表面に形成された凹凸形状に
対応して凹凸形状に有する形態で被着されることにな
る。そして、その電極の表面に上述したプラズマ溶射を
行うと、電極の表面を被覆する電極保護層は、電極の凹
凸形状により付着面積が増大した形態で電極に付着され
る(即ち、電極を被覆する)ことになる。それにより、
電極保護層を電極に対してより一層強固に付着させるこ
とができ、その結果、冷熱サイクルが繰り返された場合
における電極保護層の剥離をより有効に抑制ないし防止
することができる。
【0015】更に、請求項4に記載のように、請求項1
〜3のいずれか1項に記載の酸素センサ素子の製造方法
において、前記電極の表面を前記電極保護層により被覆
した後に、前記電極及び前記電極保護層を別途熱処理し
た場合にも、電極保護層が電極から剥離することを有効
に抑制ないし防止することに効果的であることが、後述
する試験結果から確認されている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面と共に説明する。図1は、本発明を適用することによ
り形成される酸素センサ素子Sの概略構成を示す縦断面
図である。この酸素センサ素子Sは、先端が閉塞し、後
端が開口した有底筒状の固体電解質体6と、固体電解質
体6の内側表面に設けられた多孔質の基準電極(内側電
極)12と、固体電解質体6の外側表面に設けられた多
孔質の測定電極(外側電極)14と、少なくとも測定電
極14の表面を被覆した多孔質の電極保護層16と、か
ら構成されている。
【0017】この酸素センサ素子Sは、図示しないケー
ス内に配設され、所定の電力取り出しのための各種の配
線(リード線)等が施された上で、基準電極12が設け
られた固体電解質体6の内側を大気(即ち、空気)に晒
し、測定電極14が形成された固体電解質体6の外側
(即ち、電極保護層16側)を排ガス中(例えば、自動
車の排気ガス)に晒すようにして配置されるものであ
る。そして、酸素センサ素子Sをこのように配置させる
ことで、固体電解質体6の内側の大気中の酸素がイオン
化し、更に、大気の方が排ガスよりも酸素濃度が高いこ
とから、大気と排ガスとの間に生じる酸素濃度差に従っ
て酸素イオンが固体電解質体中を排ガス側に拡散し、こ
れに伴って起電力が発生する。この起電力を検出信号と
して外部に取り出せば、例えば、自動車エンジンの空燃
比の微調整に利用することが可能となる。
【0018】次に、本実施形態の酸素センサ素子Sの製
造に当たっての工程を、以下に示す第1〜第3工程に分
けて説明する。尚、第1〜第3工程は順に実施されるも
のである。 [第1工程]第1工程は、酸素イオン伝導性を有する固
体電解質体を形成する工程であり、順に実施する1−a
〜1−eの計5つの小工程に分かれている。
【0019】(1−a)90〜96mol%のZrO2
の原料に4〜10mol%安定化剤を添加した上で、湿
式にて、例えば粒径10μm以下の粒子となるように7
0時間、粉砕混合し、この粒子を乾燥して粉体を得る。
尚、前記安定剤としては、イットリア(Y23)が代表
的なものであるが、Y23の他に、酸化カルシウム(C
aO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化イッテルビ
ウム(Yb23)等の2〜3価の金属酸化物が挙げられ
る。また、ベースとなるZrO2は酸化ハフニウム(H
fO2)が含有されていてもよい。
【0020】(1−b)1−aにて得られた粉体を、電
気炉にて、例えば1300℃にて1時間仮焼成して、Z
rO2に対して安定化剤を固有させた仮焼成粉体を得
る。 (1−c)1−bにて得られた仮焼成粉体を、湿式に
て、例えば粒子の80%が2.5μm以下となるように
50時間、ボールミル粉砕して、微粉砕粒子を得る。更
に、この微粉砕粒子に有機バインダを加えてスラリーと
し、このスラリーをスプレードライヤーにかけて平均粒
径70μm程度の造粒粒子を得る。
【0021】(1−d)1−cにて得られた造粒粒子の
水分が1%になるように調製し、例えば、ラバープレス
法等の加圧成形法によって、一方が閉じた有底筒状の成
形体を得る。 (1−e)1−dにて得られた成形体を、例えば160
0℃の酸化性雰囲気下にて1時間焼成することにより、
酸素イオン伝導性を有する有底筒状の固体電解質体を形
成する。
【0022】[第2工程]第2工程は、固体電解質体上
に電極を被着する工程である。第1工程にて得られた固
体電解質体の内外側表面を洗浄した後、その内外側表面
にそれぞれ電極(大気電極及び測定電極)を構成する材
料としての貴金属成分を、例えば無電解メッキ法により
被着させる。尚、貴金属成分としては、白金(Pt)、
ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、パラジウム
(Pd)、金(Au)及びこれらの合金が挙げられる。
また、貴金属成分を固体電解質体の表面に被着する手法
としては、前記無電解メッキ法の他に、電解メッキ法、
真空蒸着法、化学蒸着法、或いは、分解する金属の塩を
塗布した後、加熱して金属を分解付着させる方法が挙げ
られる。
【0023】[第3工程]第3工程は、固体電解質体の
表面に被着された少なくとも測定電極(未熱処理状態の
測定電極)の表面を多孔質の電極保護層にて被覆するの
と同時に、未熱処理状態にある電極を熱処理する工程で
ある。尚、電極保護層にて測定電極を被覆する手段並び
に熱処理する手段として、本実施形態では、電極保護層
を構成する材料である耐熱性粉末をプラズマ溶射するこ
とにより行う。
【0024】ここで、プラズマ溶射は、図2に示すよう
に、プラズマガン8を用いて行うことができる。プラズ
マガン8は、陰極である中心電極と陽極からなるノズル
との間に高電圧を印加し、この電極間に20〜35kW
のプラズマ電力を保持させた状態でアークを発生させ、
その後方からアルゴンガス等からなる作動ガスを供給
し、プラズマ状態とする。プラズマ状態となったガス
は、著しい温度上昇により体積膨張を起こし、ノズル出
口18から高温・高速のプラズマジェットとなって噴出
する。
【0025】そして、耐熱性粉末供給装置2から一定流
量のガスで供給される耐熱性粉末を、ノズル出口18に
おけるプラズマジェットに対して投入し、この耐熱性粉
末を溶融・加速させ、ターゲットである固体電解質体6
に設けられた測定電極14の表面等に連続的に衝突させ
る。このとき、固体電解質体6は回転可能な治具4に取
り付けられ、この治具4を回転させながら、プラズマガ
ン8を上下方向に移動させて、溶融した耐熱性粉末を測
定電極14の表面を覆うように衝突させ、付着させる。
【0026】そして、このようにして耐熱性粉末をプラ
ズマ溶射することによって、耐熱性粉末は適度に溶融さ
れ、電極に対して強固に付着することになる。更には、
溶融した耐熱性粉末が電極に対して連続的に付着したと
きに、この溶融した粉末に蓄積された熱が未熱処理状態
にある電極に連続的に伝導される等の要因から、被着直
後の未熱処理状態にある電極に熱処理を施すことが可能
となる。
【0027】ここで、電極保護層を構成する材料である
耐熱性粉末としては、MgO・Al 23スピネルが代表
的なものであるが、MgO・Al23スピネルの他に、
アルミナ(Al23)、ZrO2、CaO、ムライト等
の群より選ばれる1種類以上からなる粉末が挙げられ
る。また、プラズマ電力を上述したような範囲内に保持
させると共に、溶射される耐熱性粉末の平均粒径を20
〜50μmの範囲内に調整することによって、プラズマ
溶射により形成される電極保護層は、15〜40%の範
囲内の気孔率を満たす電極保護層として形成させること
が可能となる。尚、ここでいう気孔率とは電極保護層の
緻密さの度合いを示すものである。
【0028】また、プラズマ溶射により形成される電極
保護層の厚み(測定電極の表面に対して直交する向きの
距離)は、50〜500μmであることが望ましい。電
極保護層の厚みが50μm未満である場合には、測定電
極を被毒物質から保護する電極保護層の効果が十分に得
られないおそれがある。一方、500μmより厚い場合
には、電極保護層が厚すぎるため、排気ガスが電極保護
層を通過するのに要する時間が長くなり、酸素センサ素
子の応答速度や出力に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0029】以上に説明したように、第1〜第3工程を
実施して、更に固体電解質体の内側表面に被着された大
気電極に適宜熱処理を施すことにより、固体電解質体6
と、大気電極12及び測定電極14と、電極保護層16
とを備えた酸素センサ素子Sを形成することができる
(図1参照)。とりわけ、本発明では、20〜35kW
の範囲内にプラズマ電力を保持させた状態でプラズマ溶
射を行うことによって、電極保護層の形成と未熱処理状
態にある電極の熱処理とを同時に行う(上述した第3工
程に相当)ようにしたことが注目すべき点である。それ
により、電極保護層と電極(測定電極)とを互いに強固
に密着させることが可能となり、冷熱サイクルが繰り返
された場合に、電極保護層にクラックが発生したり、電
極保護層と電極との密着性が低下することに起因して発
生する電極保護層の剥離を有効に抑制ないし防止するこ
とができる酸素センサ素子を製造することが可能となる
のである。
【0030】以上、本発明について一実施形態を説明し
たが、本発明は前記実施形態に限定されるものではな
く、種々の態様を採ることができる。例えば、上述した
第1〜第3工程を経た後に、以下に説明する第4工程を
実施して酸素センサ素子を形成してもよい。
【0031】[第4工程]第4工程は、上述した第3工
程にて得られた電極保護層及び測定電極を別途熱処理す
る工程である。ここでは、電極保護層で被覆された状態
の固体電解質体を、例えば800℃〜1200℃の酸化
性雰囲気中に1時間晒すことにより、電極保護層及び測
定電極を熱処理する。
【0032】また、上述した第1工程において、1−e
の小工程を、以下に説明する1−e′として実施するこ
とにより、固体電解質体の表面に凹凸形状を形成しても
よい。 [第1工程] (1−e′)上述した1−a〜1−bの小工程にて得ら
れた仮焼結粉体を、湿式にて、例えば、粒子の80%が
2.5μm以下となるように50時間、ボールミル粉砕
して微粉砕粒子を得る。更に、この微粉砕粒子に有機バ
インダを加えてスラリーとし、このスラリーをスプレー
ドライヤーにかけて平均粒径60〜70μm程度の造粒
粒子を得る。そして、この造粒粒子に有機バインダを水
に解いて調製した有機バインダ液を加えることにより、
流動性混合物を調製する。次いで、この流動性混合物1
−dにて得られた有底筒状の成形体の外側表面(少なく
とも第2工程にて電極が被着される外側表面)に100
μm程度の厚さに塗布した上で、この成形体を、例えば
1600℃の酸化性雰囲気下にて1時間焼成することに
より、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体を得る。
【0033】このようにして得られる固体電解質体で
は、その表面に凹凸形状が形成されることになり、上述
した第2工程にて電極を被着すると、その電極は、固体
電解質体の表面に形成された凹凸形状に対応して凹凸形
状を有する形態で被着される。そして第3工程に移行し
て、その電極の表面にプラズマ溶射を行うと、電極保護
層は電極の凹凸形状ににより付着面積が増大した形態で
電極に付着される(即ち、電極を被覆する)ことにな
る。それにより、電極保護層を電極に対してより一層強
固に付着させることが可能となる。
【0034】
【実施例】本発明の効果を確認するために、以下の実験
を行った。まず、純度99.0%以上のZrO2の原料
96mol%に対して、純度99.9%のY23を4m
ol%添加し、湿式にて粒径10μm以下の粒子となる
ように粉砕混合し、この粒子を乾燥して粉体を得る。そ
して、得られた粉体を電気炉にて1300℃、1時間仮
焼成し、得られた仮焼成粉末を湿式にて粒子の80%が
2.5μm以下となるようにボールミル粉砕して微粉砕
粒子とする。次いで、得られた微粉砕粒子に有機バイン
ダを加えてスラリーとし、このスラリーをスプレードラ
イヤーにかけて平均粒径70μm程度の造粒粒子を調製
し、得られた造粒粒子の水分が1%以下になるように調
製した上で、ラバープレス法により一方が閉じた有底筒
状の成形体を形成した。そして、この成形体を所望の形
状に切削加工した後、1600℃の酸化性雰囲気下にて
1時間焼成して、酸素イオン伝導性を有する複数の固体
電解質体を得た。
【0035】尚、複数得られる固体電解質体の内、いく
つかのものは、上記仮焼成粉体を別途スプレードライヤ
ーにかけて平均粒径60〜70μm程度の造粒粒子に調
製し、この造粒粒子に有機バインダを水に解いて調製し
た有機バインダ液を加えて、流動性混合物を調製し、こ
の流動性混合物を成形体の外側表面(少なくとも電極が
被着される外側表面)に100μm程度の厚さに塗布し
た上で、この成形体を1600℃の酸化性雰囲気下にて
1時間焼成することにより、表面に凹凸形状を有する固
体電解質体として形成したものとする。
【0036】そして、得られた固体電解質体の外側表面
に、貴金属成分であるPtを無電解メッキ法により被着
する。次いで、表1に示すプラズマ電力を保持した状態
で、同じく表1に示す平均粒径を有するMgO・Al2
3スピネルを用いてプラズマ溶射を行うことにより、
厚さ200μmの電極保護層にて少なくともPt電極
(未熱処理状態にあるPt電極)の表面を被覆すると共
に、このPt電極を熱処理し、図1に示すような酸素セ
ンサ素子をそれぞれ製造した(本実施例における酸素セ
ンサ素子の製造を説明するに当たり、固体電解質体の内
側表面に形成される電極(大気電極)についての説明は
割愛した)。
【0037】尚、得られた複数の酸素センサ素子の内、
いくつかのものには、電極保護層を形成した後に、この
電極保護層と電極とを800℃または1200℃の温度
域にて別途熱処理を行った。そして、このようにして得
られたそれぞれの酸素センサ素子について、以下に示す
方法により、酸素センサ素子の冷熱サイクル試験、並び
に電極保護層の気孔率の分析を行った。尚、その結果を
表1に示した。また、本試験を評価する上で、前記固体
電解質体の表面にPt電極を無電解メッキ法にて被着し
た直後に、そのPt電極を熱処理し、その熱処理工程後
にPt電極の表面にMgO・Al23スピネルからなる
厚さ200μmの電極保護層を被覆するようにした従来
からの製造方法にて得られた酸素センサ素子について
も、比較例として評価を行った。
【0038】冷熱サイクル試験:得られた酸素センサ
素子のそれぞれを、50℃から1100℃まで加熱し、
再度50℃まで冷却するのを1サイクル(1サイクルに
要する時間は90秒)として、このサイクルを繰り返し
行い、電極保護層が測定電極から何サイクルで剥離する
かを評価した。
【0039】気孔率:電極保護層の一部分を研磨して
断面をとり、この断面を画像解析にて測定することによ
り算出した。
【0040】
【表1】
【0041】表1の結果より、20〜35kWの範囲内
にプラズマ電力を保持させた状態でプラズマ溶射を行う
ことによって、電極保護層の形成と電極(Pt電極)の
熱処理とを同時に行った実施例2〜8の酸素センサ素子
については、いずれも比較例と比較して、著しく電極保
護層の剥離が生じにくいことが判明した。とりわけ、固
体電解質体の表面に凹凸形状を形成したもの、または/
及び、電極保護層を形成した後に、電極保護層と電極と
に熱処理を施したものについては、より電極保護層の剥
離が生じにくいことが判明した。
【0042】一方、プラズマ電力を15kWに保持させ
た状態でプラズマ溶射を行った実施例1にあっては、冷
熱サイクル試験の結果が、比較例と変わらなかった。こ
の理由としては、プラズマ電力が低いことから、MgO
・Al23スピネルが良好に溶融せず、それよりPt電
極への付着力が低下したものと考えられる。他方、プラ
ズマ電力を40kWに保持させた状態でプラズマ溶射を
行った実施例9にあっては、プラズマ溶射後に電極が電
極保護層ごと固体電解質体から剥離してしまっていた。
そのため、酸素センサ素子としての機能をなさないこと
から、冷熱サイクル試験を実施しなかった。このような
剥離が生じる理由としては、MgO・Al23スピネル
の溶融度合が大きいことから、電極への付着は良好にな
されるものの、逆に付着される電極保護層にひずみやダ
レ等の不具合が発生し易いために、そのひずみ等の応力
が電極にかかって、電極が固体電解質体から剥離するも
のと考えられる。
【0043】また、20〜35kWの範囲内にプラズマ
電力を保持させた状態で、かつ、溶射されるMgO・A
23スピネルの平均粒径を20〜50μmの範囲内に
調整した上でプラズマ溶射を行った実施例2〜8の酸素
センサ素子にあっては、電極保護層の気孔率が15〜4
0%の範囲内を満たすことが本実施例により判明した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例の製造方法が適用されることにより
形成される酸素センサ素子の概略構成を示す縦断面図で
ある。
【図2】 プラズマ溶射による電極保護層の形成方法を
示す説明図である。
【符号の説明】
S…酸素センサ素子、2…耐熱性粉末供給装置、4…治
具、6…固体電解質体、8…プラズマガン、12…大気
電極、14…測定電極、16…電極保護層、18…ノズ
ル出口。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素イオン伝導性を有する固体電解質体
    と、該固体電解質体の表面に設けられた電極と、少なく
    とも該電極の表面に被覆された多孔質の電極保護層とを
    有してなる酸素センサ素子を製造する方法であって、 前記固体電解質体の表面に電極を被着し、20〜35k
    Wの範囲内にプラズマ電力を保持させた状態でプラズマ
    溶射を行うことによって、前記電極の表面に前記電極保
    護層を被覆するのと同時に、該電極を熱処理するように
    したことを特徴とする酸素センサ素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の酸素センサ素子の製造
    方法において、 平均粒径が20〜50μmの耐熱性粉末を用いて前記プ
    ラズマ溶射を行うことで、前記電極保護層を形成するこ
    とを特徴とする酸素センサ素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の酸素セ
    ンサ素子の製造方法において、 前記固体電解質体の表面において、少なくとも前記電極
    が被着される表面が凹凸形状に形成されていることを特
    徴とする酸素センサ素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の酸
    素センサ素子の製造方法において、 前記電極を電極保護層にて被覆した後に、前記電極及び
    前記電極保護層を別途熱処理するようにしたことを特徴
    とする酸素センサ素子の製造方法。
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