JP2001099734A - 半導体容量式圧力センサ - Google Patents

半導体容量式圧力センサ

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JP2001099734A
JP2001099734A JP28046399A JP28046399A JP2001099734A JP 2001099734 A JP2001099734 A JP 2001099734A JP 28046399 A JP28046399 A JP 28046399A JP 28046399 A JP28046399 A JP 28046399A JP 2001099734 A JP2001099734 A JP 2001099734A
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diaphragm
pressure sensor
semiconductor substrate
semiconductor
capacitance
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Satoshi Shimada
嶋田  智
Naohiro Monma
直弘 門馬
Tokuo Watanabe
篤雄 渡辺
Atsushi Miyazaki
敦史 宮崎
Junichi Horie
潤一 堀江
Akio Yasukawa
彰夫 保川
Shinya Sato
真也 佐藤
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安定的かつ安価に製造でき、かっ、信頼性と測
定精度の高い半導体容量式圧力センサを提供する。 【解決手段】半導体基板と、該半導体基板に保持され周
囲の圧力の変化に応じて変位するシリコン製ダイアフラ
ムと、前記半導体基板と前記ダイアフラムとの間に形成
される空隙と、該空隙の周縁を気密封止する酸化シリコ
ン膜とを有する半導体容量式圧力センサであって、前記
ダイアフラムは誘電体を介して前記半導体基板から絶縁
されており、該ダイアフラムに対抗する固定電極が前記
空隙を介して前記誘電体上に形成されており、前記空隙
が0.2μm〜1.3μm、前記ダイアフラムの直径が
110μm〜400μm、前記ダイアフラムの厚みが
1.9μm〜11.6μmである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流体の圧力を検出す
る半導体容量式圧力センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体容量式圧力センサとして
は、例えば、特公昭62−502645号公報、特開平6−25242
0 号公報、特開平7−7162 号公報等に記載の圧力センサ
が知られている。特公昭62−502645号に記載の圧力セン
サは、半導体基板上に空隙を介して変形可能な中央部分
と基板に接合される周囲部分と周囲部分を通じて中央部
分にのびるエッチチャンネル部分とを有する固体材料
と、エッチチャンネルを封止する材料から構成された圧
力センサの構造と製造方法を提案している。
【0003】また、特開平6−252420 号公報に記載の圧
力センサは、半導体基板表面をドーピングして形成した
第1の電極と、この第1の電極の上方に配したドーピン
グして導電化した多結晶シリコンダイアフラムによる第
2の電極と、これら第1、第2電極間に形成されたキャ
ビティー、およびダイアフラム層を貫通して形成した開
口部に選択的に堆積されたキャビティー封止用のプラグ
を有し、ダイアフラムキャビティーと外界圧力の差によ
りダイアフラムである第2の電極が変位しこの容量変化
を検出する構成となっている。
【0004】さらに、特開平7−7162 号公報に記載の圧
力センサは、周囲圧の変化に応じて変化することのない
基準容量および周囲圧に応じて変化するアクティブ容量
を有し、半導体基板に形成した容量式の圧力センサであ
って、半導体基板に直接形成した拡散層である第一電極
および所定の圧力に保たれるよう封止された空洞を介し
て第一電極と対面して形成した単結晶シリコンから成る
導電領域を含む可撓性ダイアフラムの第二電極で構成さ
れる。基準容量、アクティブ容量とも半導体基板に拡散
層を形成しこれを第一電極として用いている。このセン
サは、周囲圧力の変化により可撓性ダイアフラムが偏位
して第一電極および第二電極間の容量が対応して変化す
ることを特徴としている。
【0005】しかし、従来の半導体容量式の圧力センサ
を半導体基板表面に製作する際の課題として、ダイアフ
ラムの封止方法が複雑であるため安価に製造できないこ
と、圧力に応じて変位するダイアフラムが自身の残留応
力により弾性変形するため空隙量または歪み量が設計値
から変化して所定の性能が得られないこと、が挙げられ
る。
【0006】また、半導体基板上に基準容量、アクティ
ブ容量および検出回路を有する容量式圧力センサに関し
て、高精度化をはかる際の課題としては、2つの容量−
半導体基板間に基板不純物濃度ないし基板−基準容量電
極の電位差に応じて変化する寄生容量(接合容量)が生
じることである。このため半導体基板を接地または電源
電圧として用いている検出回路と接続した場合、これら
の電極間で形成する圧力を検知するための容量に対しノ
イズとして働く電極−半導体基板間の寄生容量が非常に
大きく、かつ変化し、アクティブ容量の変化量に対する
寄生容量の比が増大し、これが温度などにより大きく変
化する。そのため、SN比が低下して、測定精度が低下
するという問題があった。
【0007】本発明の目的は、感度が十分に高く、か
つ、測定精度が良く耐久性と信頼性に優れた、半導体容
量式圧力センサを提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、安定なプロセスで安
価に製造でき、かつ、測定精度の良い半導体容量式圧力
センサを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、半導体
基板と、該半導体基板に保持され周囲の圧力の変化に応
じて変位するシリコン製ダイアフラムと、前記半導体基
板と前記ダイアフラムとの間に形成される空隙と、該空
隙の周縁を気密封止する酸化シリコン膜とを有する半導
体容量式圧力センサであって、前記ダイアフラムに対向
する固定電極が誘電体上に形成されており、前記ダイア
フラムは誘電体を介して前記半導体基板から絶縁されて
おり、前記ダイアフラムの直径が110μm〜400μ
m、前記ダイアフラムの厚みが1.9μm〜11.6μ
mであることにある。
【0010】本発明の他の特徴は、前記半導体容量式圧
力センサにおいて、前記空隙を0.2μm〜1.3μm
としたことにある。
【0011】本発明の他の特徴は、半導体基板上に形成
され周囲圧力に応じて変化するアクティブ容量と、前記
半導体基板上に形成され周囲圧力に対し実質的に変化し
ない基準容量と、前記アクティブ容量および基準容量と
電気的に接続され両者の差ないし比を検出し前記半導体
基板の電位を利用して動作する回路とを有する容量式圧
力センサであって、前記基準容量は、前記半導体基板上
に誘電体を介して形成された導電性の電極を含み、前記
アクティブ容量は、誘電体を介して前記半導体基板表面
に固定され周囲圧力の変化に応じて変位するポリシリコ
ン膜からなるダイアフラムと、前記半導体基板上に形成
した前記誘電体と前記ダイアフラムとの間に前記空隙を
介して形成される導電性の固定電極と、該空隙の周縁を
気密封止する酸化シリコン膜とを含み、前記ダイアフラ
ムの直径が110μm〜400μm、前記ダイアフラム
の厚みが1.9μm〜11.6μm、前記空隙が0.2
μm〜1.3μmの範囲にあることにある。
【0012】本発明によれば、誘電体を介してイアフラ
ムを半導体基板から絶縁すると共に、ダイアフラムの直
径を110μm〜400μm、厚みを1.9μm〜1
1.6μmとしたことにより、寄生容量を小さくするこ
とができ、感度が十分に高く、安価で測定精度が良く、
耐久性と信頼性の高い半導体容量式圧力センサを、安定
なプロセスで大量に提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の第一実施形態になる半導
体容量式圧力センサを図1〜図5で説明する。まず、本
発明の半導体容量式圧力センサを備えた圧力検出の構造
を、図1の平面図、図2の断面図で説明する。
【0014】本発明の第一実施形態になる圧力検出IC
400は、半導体基板10に酸化物誘電体20を介して
形成したアクティブ容量100および基準容量200、
検出回路300から構成される半導体容量式圧力センサ
を備えており、たとえば、自動車用エンジンの吸気管圧
力を検出して燃料の噴射を制御するのに利用される。
【0015】半導体基板10は、半導体に一般的に用い
られている単結晶シリコン基板である。SOI基板、エ
ピタキシャル基板なども用いることができる。バイポー
ラと比較してより少ない工程で高集積化できることで知
られているC−MOSデバイスを用いる場合には、抵抗
率8〜12Ωcm程度のn型またはp型単結晶CZ基板を
用いる。
【0016】絶縁膜すなわち酸化物誘電体20は、アク
ティブ容量100および基準容量200を半導体基板1
0から電気的に絶縁している。酸化物誘電体20は、熱
酸化膜、CVD(Chemical Vapor Deposition )酸化
膜、等で形成され比誘電率は3〜4程度である。C−M
OSデバイスと同時形成する際には、熱酸化膜(フィー
ルド酸化膜)を用いることが可能であり、工程数の低減
につながるためより安価な圧力センサを提供することが
出来る。
【0017】アクティブ容量100は、アクティブ容量
固定電極30b、バリア誘電体層40、空隙110、ダ
イアフラム構造体120で構成される。空隙110は封
止用誘電体50によりほぼ真空に気密封止されている。
このため周囲圧力に比例してダイアフラム構造体120
は変位する。ダイアフラム構造体120はアクティブ容
量固定電極30bと対面するダイアフラム電極120部
分と固定足場120b部分からなる。ダイアフラム構造
体120にポリシリコンを用い不純物拡散法などで導体
化すればダイアフラム電極120を得ることが出来る。
また固定足場120bは、分離層をホトリソグラフィに
よるマスク形成後、部分的にエッチングし、その後ダイ
アフラム構造120を形成することにより得られ、バリ
ア誘電体層40を介して半導体基板10に固定される。
【0018】本実施形態において、アクティブ容量10
0のダイアフラム電極120の直径は110μm〜40
0μm、ダイアフラム電極120の厚みは1.9μm〜
11.6μm、アクティブ容量固定電極30bと対面す
る部分におけるダイアフラム電極120とバリア誘電体
層40の間の空隙110は0.2μm〜1.3μmの範
囲とするのが望ましい。
【0019】このような構成にすることにより、周囲圧
力の変化をアクティブ容量固定電極30bとダイアフラ
ム電極120間の容量変化として変換することが可能で
ある。アクティブ容量固定電極30bおよびダイアフラ
ム電極120の電位は下記の方法により検出回路300
に導くことが出来る。すなわち、ダイアフラム電極12
0の電位はダイアフラム電極接続部130により配線3
0c、コンタクト構造70を経由して配線部60bに導
かれる。同様に、アクティブ容量固定電極30bも配線
30c、コンタクト構造70を経由し配線部60bに達
する。ダイアフラム電極接続部130は酸化物誘電体2
0上に形成した配線30c上のバリア誘電体層40の一
部を除去することにより電気的な導通を得る構造であ
る。固定電極30bは、不純物ドープにより導電化した
多結晶膜が最適であり、特に、CMOSデバイスのゲー
ト配線と同一の部材で一括加工すると安価である。下部
電極30a、アクティブ容量固定電極30b、配線30c
は導電性膜であり、不純物拡散したポリシリコン膜やシ
リサイド等のC−MOSデバイスのゲートと同時加工す
ると工程を簡略でき、より安価な圧力センサを提供でき
る。
【0020】図3に、本発明の第一実施形態になる半導
体容量式圧力センサのブロック線図を示す。本実施形態
は一般的なスイッチドキャパシタ方式の容量−電圧変換
部(容量検出部)および、ゼロ点・感度調整部により構
成される。Vccは電源電圧、SW1、SW2は切り替
えスイッチ、CRは基準容量200、CSはアクティブ
容量100、CFは作動増幅器G1のフィードバック容
量、G2は作動増幅器を示す。いまA点に下部電極30
a−半導体基板10間の寄生容量があると仮定すると、
寄生容量と配線抵抗によりSW1のスイッチング周波数
に一次遅れが発生し、測定精度を低下させる。さらに寄
生容量が電圧依存性を有する場合、さらに不安定な動作
を示し精度が悪化する。B点に寄生容量が存在する場
合、アクティブ容量100の容量変化量と全容量のSN
比が大きくなり測定精度を低下させ、さらに寄生容量が
電圧依存性を有すると出力VOが不安定になる。
【0021】本発明を適用した半導体容量式圧力センサ
の基準容量200は、平行平板型容量でありその容量は
電極面積、電極間距離、電極間材料の比誘電率によって
決定される。本発明の第一実施形態では、電極間距離お
よび電極間材料の決定をバリア誘電体層40によって行
っている。バリア誘電体層40にCVDナイトライド膜
を用いた場合、非誘電率は7〜9程度である。このため
アクティブ容量100と比較しほぼ同容量をより小さな
面積で達成することができ、このためより安価な圧力セ
ンサを提供できる。
【0022】本発明の第一実施形態において、空隙50
は、固定電極130とダイアフラム構造120間の容量
間隔を決定しており、0.2〜1.3μmのほぼ均一な厚
さで堆積された分離層170をエッチング除去すること
により得られる。このため空隙50は、ほぼ0.2〜1.
3μmの一定な間隔に保たれる。
【0023】なお、本図にはエッチングにより除去され
るため図示されていないが、分離層170の一例として
は、PSG(Phosphor Sicicate Glass)等のシリコン
酸化膜を用いることが可能である。
【0024】固定足場120bは、ダイアフラム構造1
20を半導体基板110に機械的に固定する部分であ
る。固定足場120bは、分離層170をホトリソグラ
フィによるマスク形成後、部分的にエッチングし、その
後ダイアフラム構造120を形成することにより得られ
る。
【0025】本発明の第一実施形態になる半導体容量式
圧力センサの製造工程を、図4、図5で説明する。ま
ず、図4(a)に示すように、IC製造用の半導体基板
10の熱酸化により、半導体基板11上に誘電体20を
形成する。次に、(b)に示すように、ホトリソグラフ
ィによるマスキング後に所定の部分をドライエッチング
することにより、誘電体20に段差構造120Cを得
る。
【0026】次に、図4(c)に示すように、ホト・エ
ッチ工程によりダイアフラム配線30cとダイアフラム
構造120の接続部30bを加工する。さらに、図4
(d)に示すように、LPCVD(Low Pressure Chemic
al VaporDeposition) 窒化膜のバリア層40を堆積した
後、ダイアフラム電極接続部130を形成する。
【0027】その後、図5(a)に示すように、バリア
層40の上に分離層170を堆積した後、ホト・エッチ
工程によりダイアフラム構造120の足場部分120b
を加工する。分離層170の厚みは、0.2〜1.3μm
に規定される。分離層170はシリコン酸化膜が用いら
れることが多く、本実施形態ではHF系のエッチング液
でエッチ速度の速いPSGを用いる。加工した分離層1
70上に足場120bを堆積する。
【0028】その後、図5(b)に示すように、分離層
170を下地としてホト・エッチ加工によりダイアフラ
ム構造120を形成する。ダイアフラム構造120を導
電化するにはダイアフラム構造120に不純物ドープす
る方法がある。不純物ドープの方法はダイアフラム構造
120としての多結晶シリコン堆積後に固層拡散である
リン処理やイオン注入する方法がある。もしくは多結晶
シリコンを堆積中に不純物を混ぜドープド多結晶シリコ
ンを堆積する方法がある。また分離層170にp型ない
しn型の不純物を高濃度に含むPSGを用いた場合、多
結晶シリコン堆積後のアニールによりPSG中の不純物
が多結晶シリコン中に固層拡散し多結晶シリコンを導電
化する方法もある。
【0029】その後、図5(c)に示すように、形成し
た分離層170を、エッチングにより除去する。LPC
VD窒化膜のバリア層40とPSGの分離層170の組
み合わせの場合、HF系エッチング溶液でウエットエッ
チングすることができるが、本実施形態では分離層17
0のサイドエッチ量とバリア層40の選択比を適切なも
のとすることにより、ダイアフラム構造120の直径を
最大400μm程度までとすることが可能である。
【0030】図5(d)は、LPCVDシリコン酸化膜
160によりダイアフラム構造120を気密封止した様
子を示す。
【0031】本実施形態での、LPCVDシリコン酸化
膜160の製造条件は、デポ温度720〜780℃、デ
ポ圧30〜120Pa、デポガスはケイ酸エチル(TE
OS:Tetraethylorthosilicate)+酸素(O2)を採用
した。このため、空隙50をLPCVDシリコン酸化膜
160の堆積時の圧力である30Paから120Pa程
度のほぼ真空状態に気密封止することが可能である。
【0032】本製造プロセスによってCMOS回路と同
一基板上に一体化した半導体容量式圧力センサを安定に
製造でき、かつ、小型で安価な、ダイアフラム構造12
0の残留応力の影響を受けにくい高精度の、絶対圧基準
型の容量式圧力センサを提供できる。
【0033】本発明において、ダイアフラム構造120
の材料は多結晶シリコンが最適であるが、他の素材から
成る導電性ないし絶縁性の膜によっても気密封止された
ダイアフラム構造120を有する圧力センサを得ること
が出来る。ダイアフラム構造120は0.2〜1.3μm
のほぼ均一な厚さで堆積された分離層170上に堆積す
るため、分離層170のエッチング後の下地とはほぼ均
一な間隔で形成される。
【0034】本発明の第二実施形態を図6に示す。この
実施形態では、バリア誘電体層40以外で構成した基準
容量20 の例を示した。本実施形態では基準容量20
0は、下部電極30a、基準容量誘電体201、酸化膜
202、上部電極60aで構成される。本実施形態にお
いても、酸化物誘電体20が、アクティブ容量100お
よび基準容量200を半導体基板10から電気的に絶縁
している。ダイアフラム電極120の直径は110μm
〜400μm、ダイアフラム電極120の厚みは1.9
μm〜11.6μm、アクティブ容量固定電極30bと
対面する部分におけるダイアフラム電極120とバリア
誘電体層40の間の空隙110は0.2μm〜1.3μ
mの範囲とする。
【0035】本構成によれば、基準容量200の電極間
誘電体である基準容量誘電体201の厚さ・材料を、バ
リア誘電体層40とは別個に決定することが出来るた
め、基準容量200の面積より小さな圧力センサを安価
に提供することができる。
【0036】本発明の第3の実施形態を図7、図8で説
明する。図7は本実施形態の縦断面図、図8はその平面
図である。
【0037】本実施形態は、基準容量200をアクティ
ブ容量100と同一の製造方法により製作したものであ
る。基準容量200は基準容量固定電極30d、空隙2
10、ダイアフラム構造体220で構成され、アクティ
ブ容量100と同じく、半導体基板10上に酸化物誘電
体20を介して形成する。本実施形態においても、酸化
物誘電体20が、アクティブ容量100および基準容量
200を半導体基板10から電気的に絶縁している。ま
た、アクティブ容量100のダイアフラム電極120の
直径は110μm〜400μm、ダイアフラム電極12
0の厚みは1.9μm〜11.6μm、アクティブ容量
固定電極30bと対面する部分におけるダイアフラム電
極120とバリア誘電体層40の間の空隙110は0.
2μm〜1.3μmの範囲とする。
【0038】本実施形態によれば、アクティブ容量10
0、基準容量200は共に半導体基板10上に酸化物誘
電体20を介して形成されるので、半導体基板10−基
準容量200間の寄生容量は小さく、実質的に電圧依存
性や温度依存性を有さないため、高精度の圧力センサを
提供することができる。基準容量200の固定足場22
0bの間隔はアクティブ容量100の固定足場120b
間隔に対して十分短く配置しており、周囲圧力に対して
実質的に変化しない。例えば、ダイアフラム構造体22
0の変位は固定足場220b間隔の4乗に比例するた
め、固定足場220b間隔を固定足場120bの1/4
に設定した場合、容量変化の比は約1/256程度とな
る。
【0039】このような構成にすることによって、基準
容量固定電極30dはアクティブ容量固定電極30b
と、空隙210は空隙110と、ダイアフラム構造体2
20はダイアフラム構造体120と同時に加工すること
が可能となり、アクティブ容量100の製造ばらつきを
基準容量200と相殺することができ、さらに同一部材
によるためノイズ等の外乱による特性変化も相殺するこ
とができる。
【0040】以上の様な構成にすることによって、0.
2〜1.3μmの空隙50をより少ない工程で30Pa
から120Pa程度のほぼ真空状態に気密封止でき安価
で、浮遊容量が小さいため良好な特性で、自動車用等の
厳しい環境下でも安定した信頼度の高い圧力センサを提
供できる。更に、回路部と圧力検出部の1チップ化が可
能となり、小型化、低価格化な圧力センサの提供が可能
となる。
【0041】次に、本発明のダイアフラム構造体220
の最適構造について説明する。既に述べたとおり、本発
明において、アクティブ容量100のダイアフラム電極
120の直径は110μm〜400μm、ダイアフラム
電極120の厚みは1.9μm〜11.6μm、アクテ
ィブ容量固定電極30bと対面する部分におけるダイア
フラム電極120とバリア誘電体層40の間の空隙11
0は0.2μm〜1.3μmの範囲とするのが望まし
い。以下、その根拠について実験結果を基に説明する。
【0042】以下の説明において、ダイアフラム電極1
20は、図9に示すように、直径が2a、厚さがhであ
り、空隙の大きさをdとし、圧力Pが作用するものとす
る。
【0043】まず、最初に図10で、プロセスから制約
される空隙の範囲を示す。本発明の半導体容量式圧力セ
ンサにおいて、ダイアフラム構造120の端部がダイア
フラム封止部であり、封止用誘電体50としてLPCV
Dシリコン酸化膜を用いてダイアフラム構造120を密
封封止する。なお、ダイアフラム封止部の形状はLPC
VDシリコン酸化膜の製造条件と空隙110の量に依存
する。
【0044】本発明の半導体容量式圧力センサに関し、
空隙110を気密封止する際に考慮する封止材料の条件
は、空隙110の気密性を長期間保つため緻密な膜質で
あること、ダイアフラム構造120の圧力による変形を
実質的に妨げない空隙110を固定電極30bおよびダ
イアフラム構造120間に有すること、圧力センサの基
準圧力とするため空隙110内が真空であること、ダイ
アフラム構造120の電流リークを防止するため絶縁性
を有することである。
【0045】本発明では、これらの条件をすべて満足す
る材料としてLPCVDシリコン酸化膜を採用した。L
PCVDシリコン酸化膜は高温(700から800℃程
度)で熱エネルギーによりシリコン酸化膜を堆積するた
め、他の製法例えば400℃程度で形成するプラズマC
VD法で堆積した膜と比較して緻密な膜質を有する。ま
た半導体基板表面はセンサ構造体による段差面を有する
ため、基板表面と基板に垂直な面に対する膜の付き具合
であるステップカバレッジを考慮する必要がある。LP
CVDシリコン酸化膜では表面部の厚さに対して側面部
には80%以上の厚さの堆積膜を形成することが出来
る。他の材料としてLPCVD法で形成する窒化膜が考
えられるが、堆積時の膜の残留応力(実測値1.5GP
a 程度)がシリコン酸化膜(実測値0.15GPa)と
比較して非常に大きいため約2500Å以上堆積すると
膜自身の残留応力で割れが発生する欠点がある。
【0046】封止用誘電体50としてのLPCVDシリ
コン酸化膜の本実施形態での製造条件は、デポ温度72
0〜780℃、デポ圧30〜120Pa、デポガスはケ
イ酸エチル(TEOS:Tetraethylorthosilicate)+
酸素(O2)を採用した。
【0047】上記製造条件のLPCVDシリコン酸化膜
50で空隙110の気密封止が可能な領域の実験結果を
図10のAに示した。空隙量dが0.1〜1.5μmの試
料を空隙110が気密封止されるまでLPCVDシリコ
ン酸化膜を堆積した。次に上記試料の断面をSEM(Sc
anning Electron Microscopy)で観察し、空隙の気密封
止に必要な最低膜厚さh、有効空隙量dを測定した。
【0048】空隙が1.3μm以上では、酸化膜50が
自分自身の成膜応力により割れる率が急激に増加した。
この実験結果から、この空隙は1.3μm以下とするの
が望ましい。
【0049】空隙が小さい側の制約は、ポリSiの膜を
CVD法で成膜した時のダイアフラムの内部応力に起因
する反りから決定される。この反りは、図10のBに示
すように、ダイアフラムの直径2aと板厚hに依存す
る。直径300μm、板厚7μmの場合、反りは約実測
値で約0.2μmであった。ダイアフラムの圧力による
変位は、容量変化の感度と製造プロセスの整合性などか
ら、0.2μmに設計しているので、空隙量dは0.2
μm以上必要である。板厚が小さいと、成膜時のダイア
フラムの反りが図10のBに示すように急激に大きくな
り、反り量を超え、下の誘電体膜に接触する。
【0050】また、空隙量dが0.2μm未満の場合、
LPCVDシリコン酸化160が空隙110内に入り込
み実質的に有効な空隙量が減少する。そのためダイアフ
ラム構造120の変位を妨げるため圧力センサとして機
能しなくなる。酸化膜の入り込みは空隙dの値に依存す
るが、圧力センサの機能を確保するため、実質的に必要
なな空隙量dは、ダイアフラムの変位量0.2μm 以
上である。
【0051】一方、空隙が大きい側の制約は、前述のよ
うに、空隙の周辺部を酸化膜で気密封止し真空基準室を
形成するとき、酸化膜の成膜応力によって割れない範囲
で決められる。図10のBに示すように、LPCVDシ
リコン酸化膜を膜厚さ1.3μm以上堆積すると割れ(ク
ラック)が発生する。この原因は、LPCVDシリコン
酸化膜の堆積時に発生する残留応力(熱応力+真正応
力)がLPCVDシリコン酸化膜自身の破壊強度を上回
るからであると言われている。このような割れは塵埃の
元となり半導体の歩留まりを低下する原因である。この
ため、実質的に有効な最大の空隙量dは1.3μm以下
に制限される。
【0052】次に、ダイアフラム電極120の厚みは
1.9μm〜11.6μmとするのが望ましい。まず、
この厚みの上限は、ダイアフラム電極の感度特性によっ
て決定される。図11は、ダイアフラム電極の感度特性
として、圧力による容量変化からの制約を示す。信号処
理可能な容量Cの変化を得るためのダイアフラム寸法
は、(1)式から導かれ、その直径2aと厚さhで決め
られる。
【0053】 C=εA/(d−w(p)) ……(1) ここで、 ε:誘電率、 A:電極面積、 d:空隙、 w(p):圧力Pによるダイアフラム w(p)は、次式(2)で表わされるように、半径aの4
乗に比例し、板厚hの3乗に反比例する曲線として、図
11のように描かれる。
【0054】 w(p)=KP・a/h K=3 (1−ν)/(16E) …… (2) 但し、νはポアソン比、Eはヤング この式(2)で表される曲線L1の下側が圧力センサー
として必要感度の得られる領域、すなわち、圧力により
得られる信号の処理限界より大きい容量変化の得られる
領域である。曲線L1に基づく、直径2aと板厚hの関
係の一例を示すと次表の様になる。
【0055】 直径2a(μm) 110 150 220 280 400 500 板厚 h(μm) 2.1 3.0 5.1 7.0 11.6 15.2 例えば、空隙を0.65μmとした場合、直径2a=2
80μmでは、板厚h=7μm、固定電極径ρ=150
μmとした場合、100kPaの圧力でダイアフラムが
0.2μm変位し、110fFの容量変化が得られるの
で、容量の検出限界を1fFとすれば1Paすなわち1
%の分解能で圧力を容量変化として検出することができ
る。
【0056】次に、図12は、ダイアフラムの強度面か
らの限界寸法範囲を示す。ダイアフラムを周辺固定の弾
性円板として考えると、その周辺部の曲げ応力は、次式
(3)で表わされるように、半径aの2乗に比例し板厚
hの2乗に反比例する。
【0057】 σ=kP・a/h …… (3) ここで、kは周辺の固定条件とポアソン比により決まる
定数であるが、単位圧力当たりで考えれば円板寸法と応
力の変換係数ともみることが出来る。上式(3)から、
板厚hは、次式(4)で表わされる。
【0058】 h=√(3P/4σ)・a …… (4) 圧力センサーの製造プロセスが真空中での熱処理を採用
するものである場合、ダイアフラムの強度としては製造
プロセスの温度は考慮する必要がなく、使用時すなわち
室温における強度を考慮すれば良い。室温におけるポリ
シリコンSiの破壊強度は約1GPaであるから、これ
を圧力100KPa印加時に発生する応力とすれば、h
=0.00866aとなる。また、安全率を4(圧力2
50KPa)とすれば、次式(5)で表わされる関係と
なる。すなわち、図12の線分L2よりも上側の領域
が、室温で破壊しない領域である。
【0059】 h=0.0173a …… (5) 曲線L2に基づく、直径2aと板厚hの関係の一例を示
すと次表の様になる。
【0060】 直径2a(μm) 110 150 220 400 板厚 h(μm) 0.95 1.3 1.9 3.5 また、半導体プロセスにおいて大気圧で熱処理を行う場
合、ダイアフラムの強度としては製造プロセスの最高温
度における強度を考慮する必要がある。製造プロセスに
おける最高温度を900℃とすると、ポリシリコンSi
の降伏応力は、約55MPaと小さいので、hとaは式
(6)で表わされる関係となる。すなわち、図12の線
分L3よりも上側の領域が、製造プロセスの最高温度で
破壊しない領域である。
【0061】h=0.0037a …… (6) 曲線L3に基づく、直径2aと板厚hの関係の一例を示
すと次表の様になる。
【0062】 直径2a(μm) 110 150 220 400 板厚 h(μm) 2.0 2.8 4.1 7.4 次に、図13は、空隙を形成するための犠牲層エッチン
グ可能距離からみた限界寸法範囲を示す。まず後でエッ
チングされる犠牲層としてPSG(リン処理SiO2)
膜をダイアフラムの直径に相当する大きさに成膜する。
この上にダイアフラムとなるポリSi膜を形成し、円周
側面から沸酸を用いてPSGをエッチングし空隙を形成
する。PSGの厚さが0.2〜1.3μmではサイドエ
ッチングできる距離は200μmで、直径にして400
μmの空隙を形成するのが限度である。400μmを超
えると、エッチングの不良が生じ、リーク電流が急激に
増大する。すなわち、図13の直線L4よりも左側の領
域が、犠牲層エッチング可能距離からみた有効な領域で
ある。
【0063】また、図14は、センサ容量に対する浮遊
容量の倍数からみた限界寸法範囲を示す。図3でも説明
したように、ダイアフラム周辺部に設けた足場120b
(ダイアフラム周辺部に設けた犠牲層エッチング用のエ
ッチング穴を除いてダイアフラムをSi基板に絶縁膜を
介して固定する部分)とSi基板10との間には、Si
3N4やSiO2の絶縁膜が誘電体として存在し、これ
が浮遊容量として働き、圧力により変化するゲージ容量
を電圧信号に変換する際に悪影響を与える。
【0064】この目安として浮遊容量のゲージ容量に対
する倍数を表した。直径が220μm以下となると2乗
曲線で倍数が大きくなり、さらに、直径が110μm以
下となると急激に倍数が大きくなるので高精度で微少容
量を検出するのが難しくなる。すなわち、図14の直線
L5よりも右側の領域、望ましくは直線L6よりも右側
の領域が、センサ容量に対する浮遊容量の倍数からみた
有効な領域である。
【0065】以上の説明した実験、検討の結果を纏めた
ものが、図15である。すなわち、ダイアフラムの直径
2aと厚みhの関係は、図15の線分L1とL2、L4
とL5に囲まれた(1)の台形abcdの領域内とする
のが望ましい。最も望ましいのは、上記領域の中で線分
L6よりも右側すなわち(2)の台形cdghの領域内
である。
【0066】もし、半導体プロセスにおいて大気圧で熱
処理を行う場合は、上記領域の中で線分L3よりも上側
すなわち(3)の台形cfebの領域内とするのが望ま
しい。
【0067】また、空隙に関しても先に述べた理由によ
り、0.2μm〜1.3μmとするのが望ましい。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、半導体プロセスで製造
される容量式絶対圧基準型圧力センサーに関し、ダイア
フラム電極の直径を110μm〜400μm、ダイアフ
ラム電極の厚みを1.9μm〜11.6μmとしたこと
により、基準容量−半導体基板間の寄生容量を小さくか
つ電圧依存性を実質的に無視できる。そのため、感度が
十分に高く、測定精度の良く、耐久性に優れ、信頼性の
高い、安定した半導体容量式圧力センサを安定したプロ
セスで提供することが出来る。上記数値範囲は、製造プ
ロセス上及び使用上から見てベストの範囲であり、実用
性に優れた容量式圧力センサを提供することができる。
【0069】また、半導体容量式圧力センサを上記数値
範囲とすることで、回路部と圧力検出部の1チップ化が
可能となり、小型化、低価格化な圧力センサの提供が可
能となる。さらに、自動車用としても良好な特性で安定
した信頼度の高い圧力センサを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態になる半導体容量式圧力
センサーの縦断面形状を示す図。
【図2】本発明の第1実施形態の平面図を示す図。
【図3】本発明の第1実施形態の圧力検出回路のブロッ
ク図を示す図。
【図4】本発明の第1実施形態の圧力センサの製造工程
を説明する図。
【図5】本発明の第1実施形態の圧力センサの製造工程
を説明する図。
【図6】本発明の第2実施形態になる半導体容量式圧力
センサーの縦断面形状を示す図。
【図7】本発明の第2実施形態になる半導体容量式圧力
センサーの縦断面形状を示す図。
【図8】本発明の第2実施形態の平面図を示す図。
【図9】本発明に関する実験結果を説明するための、ダ
イアフラム電極の形状に関する定義を示す図である。
【図10】本発明のダイアフラム電極における、空隙の
気密封止が可能な領域の実験結果を示す図である。
【図11】本発明のダイアフラム電極の感度特性とし
て、圧力と容量変化の関係を示す図である。
【図12】本発明のダイアフラム電極の、強度面からの
限界寸法範囲を示す図である。
【図13】本発明のダイアフラム電極において、空隙を
形成するための犠牲層エッチング可能距離からみた限界
寸法範囲を示す図である。
【図14】本発明のダイアフラム電極において、センサ
容量に対する浮遊容量の倍数からみた限界寸法範囲を示
す図である。
【図15】本発明のダイアフラム電極の望ましい形状と
して、図10〜図14の実験結果を纏めたものである。
【符号の説明】
10…半導体基板、20…酸化物誘電体、30…導電
体、30a…下部電極、30b…アクティブ容量固定電
極、30c…配線、30d…基準容量固定電極、40…
バリア誘電体層、50…封止用誘電体、60…金属導電
体、60a…上部電極、60b…配線部、70…コンタ
クト構造、100…アクティブ容量、110…空隙、1
20、220…ダイアフラム構造体、120a…ダイア
フラム電極、120b…固定足場、130…ダイアフラ
ム電極接続部、200…基準容量、201…基準容量誘
電体、202…酸化膜、203…パッシベーション膜、
210…空隙、220a…ダイアフラム電極、220b
…固定足場、300…検出回路、400…圧力検出I
C。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 篤雄 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 宮崎 敦史 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 (72)発明者 堀江 潤一 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 (72)発明者 保川 彰夫 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 佐藤 真也 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 2F055 AA40 BB20 CC02 DD05 EE25 FF15 FF43 GG15 GG31 GG49 4M112 AA01 BA07 CA02 CA12 DA03 DA04 DA06 DA12 DA15 EA02 EA04 EA06 EA07 FA11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板と、該半導体基板に保持され周
    囲の圧力の変化に応じて変位するシリコン製ダイアフラ
    ムと、前記半導体基板と前記ダイアフラムとの間に形成
    される空隙と、該空隙の周縁を気密封止する酸化シリコ
    ン膜とを有する半導体容量式圧力センサであって、 前記ダイアフラムに対向する固定電極が誘電体上に形成
    されており、 前記ダイアフラムは誘電体を介して前記半導体基板から
    絶縁されており、 前記ダイアフラムの直径が110μm〜400μm、前
    記ダイアフラムの厚みが1.9μm〜11.6μmであ
    ることを特徴とする半導体容量式圧力センサ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の半導体容量式圧力センサに
    おいて、前記空隙が0.2μm〜1.3μmであること
    を特徴とする半導体容量式圧力センサ。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の半導体容量式圧力
    センサにおいて、前記ダイアフラムの直径が220μm
    〜400μm、前記ダイアフラムの厚みが1.9μm〜
    11.6μmであることを特徴とする半導体容量式圧力
    センサ。
  4. 【請求項4】半導体基板と、該半導体基板に保持され圧
    力の変化に応じて変位するシリコン製ダイアフラムと、
    前記半導体基板と前記ダイアフラムとの間に形成される
    空隙と、該空隙の周縁を気密封止する膜とを有する半導
    体容量式圧力センサであって、 前記ダイアフラムに対抗する固定電極が前記空隙を介し
    て前記半導体基板上に固定されており、 前記ダイアフラムの直径が220μm〜400μm、前
    記ダイアフラムの厚みが1.9μm〜11.6μmであ
    ることを特徴とする半導体容量式圧力センサ。
  5. 【請求項5】半導体基板上に形成され周囲圧力に応じて
    変化するアクティブ容量と、前記半導体基板上に形成さ
    れ周囲圧力に対し実質的に変化しない基準容量と、前記
    アクティブ容量および基準容量と電気的に接続され両者
    の差ないし比を検出し前記半導体基板の電位を利用して
    動作する回路とを有する容量式圧力センサであって、 前記基準容量は、前記半導体基板上に誘電体を介して形
    成された導電性の電極を含み、 前記アクティブ容量は、誘電体を介して前記半導体基板
    表面に固定され周囲圧力の変化に応じて変位するポリシ
    リコン膜からなるダイアフラムと、前記半導体基板上に
    形成した前記誘電体と前記ダイアフラムとの間に前記空
    隙を介して形成される導電性の固定電極と、該空隙の周
    縁を気密封止する酸化シリコン膜とを含み、 前記ダイアフラムの直径が110μm〜400μm、前
    記ダイアフラムの厚みが1.9μm〜11.6μm、前
    記空隙が0.2μm〜1.3μmであることを特徴とす
    る半導体容量式圧力センサ。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の半導体容
    量式圧力センサにおいて、周囲圧力をPとしたとき、前
    記ダイアフラムの厚みhの上限値を、次式(2)で求ま
    る変位w(p)に基づき、前記ダイアフラムの直径2aに
    応じて設定したことを特徴とする半導体容量式圧力セン
    サ。 w(p)=KP・a/h K=3 (1−ν)/(16E) … (2) 但し、νはポアソン比、Eはヤング率
  7. 【請求項7】請求項6に記載の半導体容量式圧力センサ
    において、前記ダイアフラムの厚みhの下限値を、次式
    (3)に基づき、前記ダイアフラムの直径2aに応じて
    設定したことを特徴とする半導体容量式圧力センサ。 h=0.0173a …(5)
  8. 【請求項8】請求項6に記載の半導体容量式圧力センサ
    において、前記ダイアフラムの厚みhの下限値を、次式
    (4)に基づき、前記ダイアフラムの直径2aに応じて
    設定したことを特徴とする半導体容量式圧力センサ。 h=0.037a …(6)
  9. 【請求項9】請求項1〜8に記載の半導体容量式圧力セ
    ンサを、大気圧力の検知や自動車用エンジンの吸気管圧
    力検出に用いることを特徴とする、100kPa測定用
    絶対圧基準型圧力センサ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008215893A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Yamatake Corp 圧力センサ
JP2012099516A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Denso Corp 半導体装置の製造方法
US8703517B2 (en) 2010-10-29 2014-04-22 Denso Corporation Method of Manufacturing a Semiconductor Device Including Removing a Reformed Layer
JP2021515887A (ja) * 2018-02-28 2021-06-24 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 容量性圧力センサを用いる圧力検出

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