JP2001099072A - スクロール型流体機械 - Google Patents

スクロール型流体機械

Info

Publication number
JP2001099072A
JP2001099072A JP27749299A JP27749299A JP2001099072A JP 2001099072 A JP2001099072 A JP 2001099072A JP 27749299 A JP27749299 A JP 27749299A JP 27749299 A JP27749299 A JP 27749299A JP 2001099072 A JP2001099072 A JP 2001099072A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scroll
projection
fixed
side projection
orbiting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP27749299A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuzo Ukai
徹三 鵜飼
Shigeki Miura
茂樹 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP27749299A priority Critical patent/JP2001099072A/ja
Publication of JP2001099072A publication Critical patent/JP2001099072A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自転阻止機構について耐久性の向上を図り、
スクロール型圧縮機の信頼性、安定性を高める。 【解決手段】 旋回スクロール15の端板から突出する
旋回ピン31と、ハウジングから突出するハウジングピ
ン32と、これら旋回ピン31およびハウジングピン3
2を摺動させながら回転し半径方向の変位を許容しつつ
最大変位を規制する突起拘束部材33とを備える旋回ス
クロールの自転阻止機構が設けられたスクロール型圧縮
機において、ハウジングピン32を旋回ピン31よりも
太く形成する。これにより、ハウジングピン32の強度
が増して旋回スクロール15や突起拘束部材33の遠心
力により働くせん断力にも対向できるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001 】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮機または膨張
機として使用されるスクロール型流体機械に係わり、特
に旋回スクロールの自転阻止機構に関するものである。
【0002 】
【従来の技術】スクロール型圧縮機に具備される自転阻
止機構としては、例えば特公平6−68276号公報に
開示されているように、突起拘束部材7がリング状とさ
れ、その内空部7aに旋回ピン1bおよびハウジングピ
ン2aを挿入した構成のものが知られている(図7、図
8参照)。この構成では、内空部7aにおいて、旋回ピ
ン1bとハウジングピン2aとの相対距離変動が許容さ
れるため、旋回スクロール1の旋回半径が可変となり、
両スクロール間の噛み合い誤差が吸収される。
【0003 】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な自転阻止機構においては、突起拘束部材7に拘束され
た旋回スクロール1が回転することで旋回ピン1b、ハ
ウジングピン2aにはその遠心力(またはこれを相殺す
る力)FSCが作用する。加えてハウジングピン2aに
は、突起拘束部材7がハウジングピン2aを軸にして回
転することで遠心力FGが作用する。
【0004 】したがって、旋回ピン1bには旋回スク
ロール1に作用する遠心力を相殺する力FSCが作用し、
ハウジングピン2aには旋回スクロール1の遠心力FSC
に加えて突起拘束部材7の遠心力FGが作用する。これ
により、特にハウジングピン2aには遠心力FSC,FG
が作用することにより大きなせん断力が働くようになる
ため、その耐久性が問題視されている。
【0005 】本発明は上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、自転阻止機構について耐久性の向上を図り、
これによってスクロール型流体機械の信頼性、安定性を
高めることを目的としている。
【0006 】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、次のような構成のスクロール型流体機
械を採用する。すなわち、請求項1記載のスクロール型
流体機械は、端板の一端面に渦巻状ラップが立設された
固定スクロールおよび旋回スクロールを相互に偏心さ
せ、かつ位相をずらして噛み合わせてハウジング内に配
設し、該ハウジングに固定された前記固定スクロールに
対して前記旋回スクロールを公転旋回運動させるスクロ
ール型流体機械であって、前記旋回スクロールの端板の
他端面から突出する旋回側突起と、前記ハウジングから
前記他端面側に突出する固定側突起と、これら旋回側突
起および固定側突起を摺動させながら回転し半径方向の
変位を許容しつつ最大変位を規制する突起拘束部材とを
備える旋回スクロールの自転阻止機構が設けられ、前記
固定側突起が旋回側突起よりも太く形成されていること
を特徴とする。
【0007 】このスクロール型流体機械においては、
固定側突起(従来技術でいうところのハウジングピン)
を旋回側突起(従来技術でいうところの旋回ピン)より
も太くすることにより、固定側突起の強度が増して旋回
スクロールや突起拘束部材の遠心力により働くせん断力
にも対向できるようになる。
【0008 】請求項2記載のスクロール型流体機械
は、請求項1記載のスクロール型流体機械において、前
記突起拘束部材が、前記旋回側突起および固定側突起を
相互に間隔をおいて遊嵌されるひとつの長穴を有し、そ
の内周面が前記摺動接触部とされたことを特徴とする。
【0009 】このスクロール型流体機械において、長
穴は、例えば旋回側突起および固定側突起を囲うそれぞ
れの穴を、互いに交叉しない接線で連結して得られる。
このような構成において、旋回側突起は、固定側突起の
回りをあらかじめ与えられた旋回半径に対して所定の範
囲で変動する旋回半径で円運動する。このとき、突起拘
束部材の内周面は両突起の外表面と摺動接触して半径方
向の運動を拘束する。この拘束作用は突起拘束部材の内
周面のうち長穴に遊嵌された各突起の中心よりも外方の
みが有効に作用する。このため、請求項2記載の突起拘
束部材の内周面と同等の拘束作用が得られる。
【0010 】請求項3記載のスクロール型流体機械
は、請求項1記載のスクロール型流体機械において、前
記突起拘束部材が、前記旋回側突起および固定側突起を
それぞれ遊嵌されるふたつの穴を有し、その内周面が前
記摺動接触部とされたことを特徴とする。
【0011 】このスクロール型流体機械においては、
突起拘束部材に形成された穴に旋回側突起および固定側
突起がそれぞれ遊びをもって嵌合し、穴内における両突
起間の相対距離変動が許容されるので、旋回スクロール
の旋回半径が可変となることはもとより、旋回スクロー
ルの公転旋回運動中はこれら突起と突起拘束部材の内周
面とが摺動接触となる。これにより、潤滑油膜による負
荷の支持、疲労寿命の延命化、および偏摩耗の防止が図
れる。
【0012 】請求項4記載のスクロール型流体機械
は、端板の一端面に渦巻状ラップが立設された固定スク
ロールおよび旋回スクロールを相互に偏心させ、かつ位
相をずらして噛み合わせてハウジング内に配設し、該ハ
ウジングに固定された前記固定スクロールに対して前記
旋回スクロールを公転旋回運動させるスクロール型流体
機械であって、前記旋回スクロールの端板の他端面から
突出する旋回側突起と、前記ハウジングから前記他端面
側に突出する固定側突起と、これら旋回側突起および固
定側突起を摺動させながら回転し半径方向の変位を許容
しつつ最大変位を規制する突起拘束部材とを備える旋回
スクロールの自転阻止機構が設けられ、前記突起拘束部
材の重心が前記固定側突起にほぼ一致する形状をなして
いることを特徴とする。
【0013 】このスクロール型流体機械において、突
起拘束部材は、その重心が固定側突起にほぼ一致する形
状をなしていることから、突起拘束部材が回転しても固
定側突起にその遠心力が作用しなくなるので、固定側突
起に働くせん断力が旋回側突起とほぼ同等の大きさに低
減される。これにより、自転阻止機構の耐久性が向上す
る。
【0014 】
【発明の実施の形態】本発明に係るスクロール型流体機
械の第1実施形態を図1ないし図4に示して説明する。
図1は本発明に係るスクロール型圧縮機の全体構成を示
す断面図である。図において、符号11はハウジングを
示しており、このハウジング11は、カップ状本体11
aと、該カップ状本体11aの開口端側に配されるフロ
ントエンドプレート11bおよび筒状部材11cとから
構成されている。
【0015 】筒状部材11cには一端にクランク12
aを備えた回転軸12が貫通しており、この回転軸12
は、ベアリング13a,13bを介して筒状部材11c
に回転自在に支持されている。
【0016 】ハウジング11の内部には、固定スクロ
ール14および旋回スクロール15が配設されている。
固定スクロール14は、端板14aと、その一端面に立
設された渦巻状ラップ14bとを備えた構成とされ、端
板14aは、ボルト16によってカップ状本体11aに
締結されている。端板14aの外周面にはOリング17
が埋設され、このOリング17がカップ状本体11aの
内周面に密接することにより、端板14aの図1示左側
には吸入室18が形成され、また、端板14aの右側に
は吐出キャビティ19が形成されている。
【0017 】旋回スクロール15は、固定スクロール
14と同様に、端板15aと、その一端面に立設された
渦巻状ラップ15bとを備えた構成とされている。ま
た、渦巻状ラップ15bは、固定スクロール14の渦巻
状ラップ14bと実質的に同一の形状を有している。そ
して、これら旋回スクロール15と固定スクロール14
とは、相互に公転旋回半径だけ偏心し、かつ180゜だ
け位相をずらして噛み合わされている。
【0018 】渦巻状ラップ14b,15bの先端面に
は、それぞれチップシール21a,21bが配設されて
いる。チップシール21a,21bは、端板14a,1
5aの一端面に密接すると同時に、渦巻状ラップ14
b,15bの側面に複数箇所で密接している。これらチ
ップシール21a,21bにより、渦巻状ラップ14
b,15b間には、それらの中心に対して略点対称をな
す複数の密閉空間22が形成されている。
【0019 】旋回スクロール端板15aの他端面中央
部には、円筒状のボス23が突設され、ボス23の内部
には、クランク12aの偏心部12bが旋回スクロール
軸受24およびドライブブッシュ25を介して回動自在
に収容されている。また、回転軸12には、旋回スクロ
ール15に与えられたアンバランス量を打ち消すバラン
スウェイト20が固定されている。
【0020 】旋回スクロール端板15aの他端面外縁
部と、フロントエンドプレート11bとの間には、旋回
スクロール15の自転阻止機構が設けられている。以下
では、この自転阻止機構について図1ないし図4を参照
して説明する。旋回スクロール端板15aの他端面側に
は、周方向に等しい間隔を隔てて複数(本実施形態では
4個)の旋回ピン(旋回側突起)31が突設されてい
る。また、フロントエンドプレート11bの旋回スクロ
ール15側に面した一端面にも、周方向に等しい間隔を
隔てて旋回ピン31と同数のハウジングピン(固定側突
起)32が突設されている。旋回ピン31、ハウジング
ピン32はいずれも断面が真円形に形成された軸部材
で、しかもハウジングピン32は旋回ピン31よりも太
く形成されている。
【0021 】符号33は、端板15aの他端面とフロ
ントエンドプレート11bの一端面との間に設けられた
円板状の突起拘束部材である。これら突起拘束部材33
には、旋回ピン31およびハウジングピン32がそれぞ
れ遊びを以て嵌合される一対の穴34a,34bが設け
られている。
【0022 】穴34a,34bは、それぞれ旋回ピン
31およびハウジングピン32よりも十分に大径に形成
されている。また、これら穴34a,34bの中心間距
離eは、クランク12の偏心量と等しくなるように設定
され、この偏心量が旋回スクロール15の旋回半径とな
る。
【0023 】上記のように構成されたスクロール型流
体機械においては、回転軸12を回転させると、旋回ス
クロール15は、自転阻止機構によってその自転を阻止
されながら、クランク12a、ボス23、旋回スクロー
ル軸受24等からなる旋回駆動機構を介して、回転軸1
2を中心にクランク12aの偏心量を半径とする円軌道
上を公転旋回運動する。これにより、渦巻状ラップ14
b,15b間の線接触部は、次第に渦巻きの中心方向に
移動し、その結果、密閉空間22は、容積を減少しなが
ら渦巻の中心方向へと移動する。
【0024 】このため、吸入口(図示略)を通って吸
入室18に流入した流体は、渦巻状ラップ14b,15
b間の外終端開口部から密閉空間22内に取り込まれた
後、圧縮されながら中心部26に至る。そして、圧縮さ
れた流体は、吐出弁27を押し開いて吐出キャビティ1
9内へと導かれ、吐出口(図示略)を経て外部へと流出
する。
【0025 】以上の流体圧縮動作を行う過程におい
て、上記の自転阻止機構では、突起拘束部材に拘束され
た旋回スクロール1が回転することで旋回ピン31、ハ
ウジングピン32にはその遠心力(またはこれを相殺す
る力)FSCが作用する。加えてハウジングピン32に
は、突起拘束部材33がハウジングピン32を軸にして
回転することで遠心力FGが作用する。
【0026 】しかしながら、ハウジングピン32を旋
回ピン31よりも太く形成したことにより、ハウジング
ピン32の強度が高められて旋回スクロール15や突起
拘束部材33の遠心力により働くせん断力にも十分に対
向できるようになっている。これにより、大きな遠心力
(FSC+FG)が作用してもハウジングピン32のせん
断や変形が防止される。これにより、自転阻止機構の耐
久性が高められてスクロール型圧縮機の信頼性や安定性
が高められる。
【0027 】また、固定スクロール14と旋回スクロ
ール15との噛み合いに歯面誤差があると、密閉空間2
2から流体が漏洩し、体積効率の低下やバラツキを生じ
る。しかしながら、上記構成の自転阻止機構によれば、
旋回ピン31およびハウジングピン32と、突起拘束部
材33に形成された穴34a,34bとの間に遊びが設
けられているため、これら両ピン31,32間の相対距
離の変動が許容される。
【0028 】このため、旋回スクロール15の旋回半
径が可変となり、両スクロール14,15の噛み合いに
誤差が生じていても、かかる誤差を吸収して密閉空間2
2のシール性が高められる。したがって、本実施形態の
自転阻止機構によれば、流体漏れによる体積効率の低下
やバラツキを効果的に防止して圧縮効率を向上させるこ
とができる。
【0029 】ちなみに、これらピン31,32間の相
対距離が変動した際の旋回スクロール15の自転阻止
は、単に4節リンクの節点の一部が、両ピン31,32
と穴34a,34bとの接触点から両スクロール14,
15の歯面接触点に移行しただけであるから、確実にな
されることはもとよりである。
【0030 】さらに、旋回スクロール15の公転旋回
運動中は、旋回ピン31およびハウジングピン32の半
径方向の変位が、穴34a,34bを有する突起拘束部
材33の内周面(摺動接触部)と滑り接触(摺動接触)
しながら拘束されるため、滑り軸受と同様に、潤滑油膜
によって負荷を支えることが可能になる。これにより、
旋回ピン31、ハウジングピン32および突起拘束部材
33の長寿命化を図ることができる。
【0031 】また、本実施形態では、一対の旋回ピン
31およびハウジングピン32をひとつの突起拘束部材
33により拘束する組み合わせを4組設けているため、
両スクロール14,15の歯面接触点が移動するにつれ
て、自転阻止のための4節リンクも順次変わり、旋回ス
クロール15の公転旋回運動が滑らかな自転阻止機構が
構成されている。
【0032 】次に、本発明に係るスクロール型流体機
械の第2実施形態を図5に示して説明する。なお、上記
第1実施形態において既に説明した構成要素には同一符
号を付して説明は省略する。本実施形態において、突起
拘束部材36には、ふたつの穴34a,34bにかえて
ひとつの長穴37が設けられている。長穴37は、第1
実施形態を示す図4の穴34a,34bと同一構成とさ
れた一対の穴38a,38b、つまり、旋回ピン31お
よびハウジングピン32がそれぞれ遊嵌される穴38
a,38bを、互いに交叉しない2つの接線39a,3
9bで結び、これら穴38a,38bの外側半円部38
c,38dと、接線38a,38bとで囲まれた形状と
なっている。
【0033 】上記の自転阻止機構では、ハウジングピ
ン32を旋回ピン31よりも太く形成したことにより得
られる自転阻止機構の高耐久性に加えて次の効果が得ら
れる。旋回ピン31はハウジングピン32の回りを予め
与えられた旋回半径に対して所定の範囲で変動する余裕
をもって円運動する。
【0034 】このため、旋回スクロール15の旋回半
径が可変となり、両スクロール14,15の噛み合いに
誤差が生じていても、かかる誤差を吸収して密閉空間2
2のシール性が高められる。したがって、本実施形態の
自転阻止機構によっても、流体漏れによる体積効率の低
下やバラツキを効果的に防止して圧縮効率を向上させる
ことができる。
【0035 】次に、本発明に係るスクロール型流体機
械の第3実施形態を図6に示して説明する。なお、上記
第1、第2実施形態において既に説明した構成要素には
同一符号を付して説明は省略する。本実施形態におい
て、旋回ピン31、ハウジングピン32には同径の軸部
材が用いられている。また、突起拘束部材40には第2
実施形態と同様に長穴41がひとつ設けられた円板状の
ものが採用されている。
【0036 】本実施形態が第2実施形態と異なるの
は、突起拘束部材40に設けられる長穴41の位置であ
る。第2実施形態では、外側半円部38c,38dと突
起拘束部材36の外周面間の距離が等しくなるように長
穴37が設けられていたのに対し、本実施形態では、一
方の外側半円部42aと突起拘束部材40の外周面間の
距離l1よりも、他方の外側半円部42bと突起拘束部
材40の外周面間の距離l2が長くなるように長穴41
が設けられているのである。これにより、突起拘束部材
40の重心Gは、ハウジングピン32を中心として回転
するときの中心にほぼ一致している。
【0037 】上記の自転阻止機構では、突起拘束部材
40の重心Gが回転の中心となるハウジングピン32に
ほぼ一致することから、突起拘束部材40が回転しても
ハウジングピン32にその遠心力が作用しなくなるの
で、ハウジングピン32に働くせん断力が旋回ピン31
とほぼ同等の大きさに低減される。これにより、自転阻
止機構の耐久性が向上する。
【0038 】ところで、第1、第2実施形態において
は、突起拘束部材33,36にかえて従来技術で採用さ
れていたリング状の突起拘束部材を使用しても構わな
い。また、第3実施形態では突起拘束部材40を厚さ均
等の円板状としたが、厚さに違いをもたせて重心の調整
を図るようにしても構わない。
【0039 】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る請求
項1記載のスクロール型流体機械によれば、固定側突起
を旋回側突起よりも太くすることによって固定側突起の
強度が増し、旋回スクロールや突起拘束部材の遠心力に
より働くせん断力にも十分に対向できるようになるの
で、自転阻止機構の耐久性が向上し、スクロール型流体
機械そのものの信頼性や安定性が向上する。
【0040 】請求項2記載のスクロール型流体機械に
よれば、突起拘束部材に形成された穴に旋回側突起およ
び固定側突起がそれぞれ遊びをもって嵌合し、穴内にお
ける両突起間の相対距離変動が許容されるので、旋回ス
クロールの旋回半径が可変となることはもとより、旋回
スクロールの公転旋回運動中はこれら突起と突起拘束部
材の内周面とが摺動接触となり、潤滑油膜による負荷の
支持、疲労寿命の延命化、および偏摩耗の防止が図れ
る。
【0041 】請求項3記載のスクロール型流体機械に
よれば、旋回側突起は固定側突起の回りをあらかじめ与
えられた旋回半径に対して所定の範囲で変動する旋回半
径で円運動し、このとき突起拘束部材の内周面は両突起
の外表面と摺動接触して半径方向の運動を拘束する。こ
の拘束作用は突起拘束部材の内周面のうち長穴に遊嵌さ
れた各突起の中心よりも外方のみが有効に作用するた
め、請求項2記載の突起拘束部材の内周面と同等の拘束
作用が得られ、潤滑油膜による負荷の支持、疲労寿命の
延命化、および偏摩耗の防止が図れる。
【0042 】請求項4記載のスクロール型流体機械に
よれば、突起拘束部材の重心が固定側突起にほぼ一致す
る形状をなしていることから、突起拘束部材が回転して
も固定側突起にその遠心力が作用しなくなるので、固定
側突起に働くせん断力が旋回側突起とほぼ同等の大きさ
に低減される。これにより、自転阻止機構の耐久性が向
上し、スクロール型流体機械そのものの信頼性や安定性
が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態を示す図であって、ス
クロール型圧縮機の構造を示す側断面図である。
【図2】 図1に示される自転阻止機構の構成を示す側
断面図である。
【図3】 図1におけるA-A線矢視断面図である。
【図4】 突起拘束部材を示す平面図である。
【図5】 本発明の第2実施形態を示す図であって、突
起拘束部材を示す平面図である。
【図6】 本発明の第3実施形態を示す図であって、突
起拘束部材を示す平面図である。
【図7】 従来のスクロール型圧縮機に具備される自転
阻止機構の一例を示す側断面図である。
【図8】 図7におけるB-B線矢視断面図である。
【符号の説明】
11 ハウジング 14 固定スクロール 15 旋回スクロール 31 旋回ピン(旋回側突起) 32 ハウジングピン(固定側突起) 33 突起拘束部材 34a,34b 穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H039 AA02 AA12 BB05 CC02 CC08 CC17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端板の一端面に渦巻状ラップが立設さ
    れた固定スクロールおよび旋回スクロールを相互に偏心
    させ、かつ位相をずらして噛み合わせてハウジング内に
    配設し、該ハウジングに固定された前記固定スクロール
    に対して前記旋回スクロールを公転旋回運動させるスク
    ロール型流体機械であって、 前記旋回スクロールの端板の他端面から突出する旋回側
    突起と、前記ハウジングから前記他端面側に突出する固
    定側突起と、これら旋回側突起および固定側突起を摺動
    させながら回転し半径方向の変位を許容しつつ最大変位
    を規制する突起拘束部材とを備える旋回スクロールの自
    転阻止機構が設けられ、 前記固定側突起が旋回側突起よりも太く形成されている
    ことを特徴とするスクロール型流体機械。
  2. 【請求項2】 前記突起拘束部材が、前記旋回側突起
    および固定側突起を相互に間隔をおいて遊嵌されるひと
    つの長穴を有し、その内周面が前記摺動接触部とされた
    ことを特徴とする請求項1記載のスクロール型流体機
    械。
  3. 【請求項3】 前記突起拘束部材が、前記旋回側突起
    および固定側突起をそれぞれ遊嵌されるふたつの穴を有
    し、その内周面が前記摺動接触部とされたことを特徴と
    する請求項1記載のスクロール型流体機械。
  4. 【請求項4】 端板の一端面に渦巻状ラップが立設さ
    れた固定スクロールおよび旋回スクロールを相互に偏心
    させ、かつ位相をずらして噛み合わせてハウジング内に
    配設し、該ハウジングに固定された前記固定スクロール
    に対して前記旋回スクロールを公転旋回運動させるスク
    ロール型流体機械であって、 前記旋回スクロールの端板の他端面から突出する旋回側
    突起と、前記ハウジングから前記他端面側に突出する固
    定側突起と、これら旋回側突起および固定側突起を摺動
    させながら回転し半径方向の変位を許容しつつ最大変位
    を規制する突起拘束部材とを備える旋回スクロールの自
    転阻止機構が設けられ、 前記突起拘束部材の重心が前記固定側突起にほぼ一致す
    る形状をなしていることを特徴とするスクロール型流体
    機械。
JP27749299A 1999-09-29 1999-09-29 スクロール型流体機械 Withdrawn JP2001099072A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27749299A JP2001099072A (ja) 1999-09-29 1999-09-29 スクロール型流体機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27749299A JP2001099072A (ja) 1999-09-29 1999-09-29 スクロール型流体機械

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001099072A true JP2001099072A (ja) 2001-04-10

Family

ID=17584362

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27749299A Withdrawn JP2001099072A (ja) 1999-09-29 1999-09-29 スクロール型流体機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001099072A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4116100B2 (ja) スクロール機械と、その製作方法
JP2002089463A (ja) スクロール型圧縮機
JP2002089468A (ja) スクロール型圧縮機
JP4088392B2 (ja) スクロール型流体機械
JP6207942B2 (ja) スクロール型流体機械
JPH07167067A (ja) スクロール型圧縮機
WO2010125961A1 (ja) スクロール圧縮機
WO2009150958A1 (ja) スクロール型圧縮機
JPH051882U (ja) スクロール型圧縮機
JP2014177934A (ja) スクロールポンプ
JP5232450B2 (ja) スクロール圧縮機
JP2001099072A (ja) スクロール型流体機械
JP3227075B2 (ja) スクロール型圧縮機
JP2001099073A (ja) スクロール型流体機械
JP3468378B2 (ja) スクロール型圧縮機
JP2001329979A (ja) スクロール型圧縮機における潤滑構造
WO2017085935A1 (ja) スクロール流体機械
JP3074980B2 (ja) スクロール型圧縮機
US6030193A (en) Scroll type fluid machine having an improved Oldham ring
WO2016043132A1 (ja) スクロール型流体機械
JP7233935B2 (ja) スクロール型流体機械
JP2001090679A (ja) スクロール型流体機械
JP2560698Y2 (ja) スクロール型流体機械
JP4623699B2 (ja) ツイン式スクロール流体機械
JP2001090678A (ja) スクロール型流体機械

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061205