JP2001098993A - 圧縮着火エンジンの制御装置 - Google Patents
圧縮着火エンジンの制御装置Info
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Abstract
させた状態におけるエンジンの着火性能を向上させ、排
気組成の悪化や失火を防止する。 【解決手段】 コントローラは、燃料噴射開始時期での
筒内ガスの圧縮端温度を演算し、演算された圧縮端温度
に基づき、圧縮端温度が所定温度以上となるように吸入
空気量を補正し、筒内ガス温度を制御する。これによ
り、圧縮比を低くした状態や吸入空気量を低減させた状
態での圧縮端温度が低く、失火してしまうのを防止する
ことができる。
Description
御装置に関する。
xの発生を抑制するために、吸気系に排気の一部を再循
環させる排気還流装置(EGR装置)が知られている。
このEGR装置では、排気の一部を吸気系に導くための
EGR通路にEGR弁を装着しておき、EGRの必要な
領域でEGR弁を開いて所定量の排気(EGRガス)を
吸入空気に混合させることにより、燃焼時の最高温度を
下げてNOxの発生量を低減させることができる。
×100)が高くなると、燃焼室内の空気過剰率が低下
するとともに、燃焼速度が低下するためスモークの排出
量が増加する。
空気過剰率の低下によりスモークが発生するのを防止す
るため、目標空気過剰率と実際の空気過剰率が一致する
ようにEGR量を制御するとともに燃料噴射量の最大値
を制限する技術が開示されている。
置などにより導入される排気によって燃焼温度を低下さ
せ、燃焼温度が低くなる運転域で熱発生パターンが単段
の予混合燃焼の形態になるように着火遅れ期間を大幅に
長くすることによりNOxとスモークの各濃度をともに
低減させる為、上死点での圧縮ガス温度を算出し、圧縮
端温度が所定値を超えたとき吸入量を減少させずに吸気
温度を低下させる技術が開示されている。
室内に生じる最高圧力である圧縮端圧力を検出し、圧縮
端圧力を目標値に近づけるようにパイロット噴射を制御
するものが出願されている(特願平10-327850号)。
上記の従来例のうち、特開平10-318047号は、空気過剰
率が目標値以下になる可能性のある比較的高負荷条件に
限って効果を発揮するものであり、低負荷側では基本的
に予め設定されたEGR量で制御されるため、特に低負
荷側で実圧縮比を抑える制御や、吸入空気量を低減させ
る制御を実施しようとしても対応することができなかっ
た。
空気量を低減させない状態と同様のEGR等の制御状態
を維持したまま圧縮比を低くしたり吸入空気量を低減し
たりすると、噴射開始時期での燃焼室ガス温度が燃料の
着火温度に至らず、失火する可能性があった。
ほぼ燃料噴射量で決まるが、吸入空気量を低下させた状
態で同一の燃料噴射量を維持しようとすると空気過剰率
が低下し、EGRガス中の過剰酸素量が低下するため、
燃焼速度が低下して粒子状物質(PM)やHCが増加す
る可能性があった。
圧縮ガス温度を算出し、圧縮端温度が所定値を超えた場
合は吸入量の減少をやめて吸気温度を低下させるように
しているが、圧縮端温度が所定値以下になった場合への
対応はなされていない。そのため、実圧縮比を低くした
状態や吸入空気量を低減させた状態で、噴射開始時期で
の燃焼室ガス温度が燃料の着火温度にならなかった場合
には失火する可能性があった。
圧力が所定値になるようにパイロット噴射を制御してい
るが、パイロット噴射時期での圧縮端温度が所定値未満
となり、着火しない状況になった場合への対応はなされ
ていない。
たものであり、実圧縮比を低くした状態や吸入空気量を
低減させた状態におけるエンジンの着火性能を向上さ
せ、排気組成の悪化や失火を防止することを目的とす
る。
火ガソリンエンジンの制御装置において、燃料噴射開始
時期での筒内ガスの圧縮端温度を演算する手段と、演算
された圧縮端温度に基づき、圧縮端温度が所定温度以上
となるように筒内ガス温度を制御する筒内ガス温度制御
手段とを備えたことを特徴とするものである。
ガス温度制御手段が吸入空気量を補正することで筒内ガ
ス温度を制御することを特徴とするものである。
ガス温度制御手段が筒内に吸入されるガス温度を補正す
ることで筒内ガス温度を制御することを特徴とするもの
である。
ガス温度制御手段が排気還流量を補正することで筒内ガ
ス温度を制御することを特徴とするものである。
て、同一サイクル中に複数回燃料噴射される場合、前記
燃料噴射開始時期は最初の噴射時期であることを特徴と
するものである。
て、燃料噴射時期での圧縮端温度を、吸気温度と、噴射
開始時期での圧縮比と、排気還流量とに基づき演算する
ことを特徴とするものである。
温度を水温、負荷履歴を考慮して演算することを特徴と
するものである。
て、筒内に吸入されるガスの不活性ガス率を演算する不
活性ガス率演算手段と、不活性ガス率が所定値以下にな
るように吸入空気量を補正する手段とを備えたことを特
徴とするものである。
て、筒内に吸入されるガスの不活性ガス率を演算する不
活性ガス率演算手段と、不活性ガス率が所定値以下にな
るように排気還流量を補正する手段とを備えたことを特
徴とするものである。
いて、不活性ガス率演算手段が、不活性ガス率をシリン
ダ吸入排気還流量、排気還流ガス余剰空気割合及び吸入
新気相当量に基づき演算することを特徴とするものであ
る。
おいて、空気過剰率を演算する空気過剰率演算手段と、
空気過剰率が所定値以上になるように吸入空気量、排気
還流量及び燃料噴射量のうち少なくとも一つを補正する
手段とを備えたことを特徴とするものである。
前記空気過剰率演算手段は、空気過剰率を、燃料噴射
量、吸入空気量、エンジン回転数及び排気還流量に基づ
き演算することを特徴とするものである。
において、空気過剰率が所定値以上になるように吸入空
気量、排気還流量及び燃料噴射量のうち二以上を補正す
る場合、補正の優先順位を吸入空気量、排気還流量、燃
料噴射量の順とすることを特徴とするものである。
れた燃料噴射開始時期での筒内ガスの圧縮端温度に基づ
き、燃料噴射開始時期での圧縮端温度が所定温度以上と
なるように吸入空気量等が補正され、筒内ガス温度が制
御されるので、圧縮比を低くした状態や吸入空気量を低
減させた状態で圧縮端温度が低く、失火するのを防止す
ることができる。
射を行う等、同一サイクル中に複数回燃料噴射を行う場
合にも対応できる。特に、パイロット噴射を行う場合は
パイロット噴射燃料を確実に着火させることができるの
で、燃焼室温度の上昇が促進され、燃焼室内に局所的な
温度場が確実に形成され、この結果、メイン噴射の着火
が確実に起こるとともに燃焼速度が速くなり、失火やH
Cの増加が防止される。
が、吸気温度と、噴射開始時期での圧縮比と、排気還流
量とに基づき演算されるが、これにより、圧縮圧力を検
出することなく、精度良く圧縮端温度を予測することが
できる。
温、負荷履歴を考慮して演算することによって壁面温度
等の影響が考慮され、精度良く圧縮端温度を演算するこ
とが可能となる。
ガス率が所定値以下となるように吸入空気量、排気還流
量が補正されるので、不活性ガス率過多によって燃焼が
緩慢となり、HC等が増加することを防止できる。
率がシリンダ吸入排気還流量、排気還流ガス余剰空気割
合及び吸入新気相当量に基づき演算されるので、特別な
センサ(CO2センサ等)を用いることなく、不活性ガ
ス率を求めることができる。
が所定値以上になるように吸入空気量、排気還流量及び
燃料噴射量のうち少なくとも一つが補正されるので、高
負荷時や加速時等に空気過剰率が所定値以下となってス
モークが発生するのを防止できる。
が、燃料噴射量、吸入空気量、エンジン回転数及び排気
還流量に基づき演算されるので、直接排気空燃比を計測
することなく空気過剰率を演算することができる。
量、排気還流量、噴射量の順で補正が行われることによ
り、トルクを規定する燃料噴射量の補正量が少なくな
り、運転性に与える影響を抑えることができる。
実施の形態について説明する。
ーゼルエンジンの概略構成を示す。図中1は可変容量過
給機であり、過給機1はエアフィルタ2を介して吸気通
路3に吸入された空気を吸気コンプレッサ1Aにより圧
縮過給し、下流の吸気マニホールド4へ送り込む。
吸入空気の温度を制御する吸気温度制御装置40が設け
られている。この吸気温度制御装置40には冷却水が冷
却水導入口41から導入され、導入された冷却水は冷却
水出口42より流出する。吸気温度制御装置40は内部
に設けられた複数の吸入空気通路の周囲を冷却水が流れ
る構造になっており、冷却水導入口41に設けられた吸
気温度制御電磁弁43により冷却水量を制御することに
よって過給された吸入空気の温度を制御することができ
る。
置を備えたディーゼルエンジンであり、燃焼室毎に装着
された燃料噴射弁6には燃料ポンプ7によって加圧され
た燃料が供給され、燃料噴射弁6から各燃焼室に向けて
燃料が噴射される。燃料噴射弁6から噴射された燃料は
圧縮着火して燃焼する。燃料噴射装置については後で説
明する。
ニホールド4の途中とを接続する排気還流(EGR)通
路10が設けられ、このEGR通路10の途中にはEG
R弁9が介装される。デューティ制御される電磁弁12
で大気との希釈割合を変化させるとEGR弁9の圧力室
13に導かれる圧力が変化し、EGR弁9の開度が変化
してEGR率が変化する。
度を制御するEGR温度制御装置44が設けられてい
る。このEGR温度制御装置44にはエンジン冷却水が
冷却水導入口45から導入され、導入された冷却水は冷
却水出口46より流出する。EGR温度制御装置44は
内部に設けられた複数のEGRガス通路の周囲を冷却水
が流れる構造となっており、冷却水導入口45に設けら
れたEGR温度制御電磁弁47により冷却水量を制御す
ることによってEGRガスの温度を制御することができ
る。
気を絞る吸気絞り弁20が介装されている。吸気絞り弁
20の開度は、デューティ制御される電磁弁22でバキ
ュームポンプ11からの負圧と大気との希釈割合を変化
させ、ダイアフラム装置21の圧力室21Aに導かれる
圧力を変化させることにより制御される。
の制御及び燃料の噴射量・噴射時期の制御はコントロー
ラ30により行われる。
て過給機1の排気タービン1Bを回転駆動した後、NO
x吸収剤16で浄化され、マフラー17で消音されて大
気中に放出される。
られている。この可変ノズル1Gはダイアフラム装置1
Hによって開度が制御される。可変ノズル1Gの開度に
応じて排気タービン1Bの回転数が制御されるとエンジ
ン5の吸入空気量が制御される。ダイアフラム装置1H
の圧力室1Jへ供給される負圧は、デューティ制御され
る電磁弁1Kでバキュームポンプ11からの負圧と大気
との希釈割合を調整することによって制御される。
1Fが設けられている。ウエストゲートバルブ1Fはダ
イアフラム装置1Dによって開度が制御される。ウエス
トゲートバルブ1Fの開度に応じても排気タービン1B
の回転数が制御され、エンジン5の吸入空気量が制御さ
れる。ダイアフラム装置1Dの圧力室1Eへの供給負圧
は、デューティ制御される電磁弁1Cでバキュームポン
プ11からの負圧と大気との希釈割合を調整することに
よって制御される。なお、可変ノズル1Gとウエストゲ
ートバルブ1Fは、どちらか一方が設けられていれば吸
入空気量の制御が可能である。これら可変ノズル1G、
ウエストゲートバルブ1Fの制御もコントローラ30に
より行われる。
流の吸気通路3には、吸入空気量を検出するエアフロー
メータ31が設けられている。また、エンジン回転数Ne
を検出するエンジン回転数センサ32、アクセルペダル
操作量を検出するアクセル操作量センサ33、クランク
角を検出するクランク角度センサ34が設けられ、後述
する制御を行う。また、吸気マニホールド4には温度セ
ンサ35、吸気圧センサ36が、排気マニホールド8に
は排圧センサ37がそれぞれ設けられており、これらの
信号もコントローラ30に入力され、後述する制御に利
用される。
弁6は噴射管86を介してコモンレール85に接続され
ている。コモンレール85には供給管87、チェック弁
88を介して燃料ポンプ7が接続されている。燃料ポン
プ7は燃料タンク89から燃料フィルタ90を介して、
燃料フィードポンプ91を経て吸入された燃料を昇圧
し、所定の高圧に制御する。すなわち、エンジン回転に
同期してカムロブを有するドライブシャフト92が回転
し、燃料ポンプ7内のピストンが往復運動し、燃料フィ
ードポンプ91からの燃料が加圧され、コモンレール8
5に供給される。また、燃料ポンプ7には常にコモンレ
ール圧を所望の圧力に制御するための電磁弁93が設け
られる。
アクセル操作量、クランク角度から判断されるエンジン
状態に応じて決定される最適の噴射量、噴射時期となる
よう燃料噴射弁6を駆動する。さらに、コモンレール圧
を検出する圧力センサ94がコモンレール85に設けら
れ、コントローラ30はこの圧力センサ94の信号が予
め負荷やエンジン回転数Neに応じて設定した最適値とな
るように吐出量を制御する。
動弁機構114を備える。
を閉弁方向に付勢するバルブスプリング121が備えら
れるとともに、各吸気弁120の上端に接合して油圧室
122を画成するピストン123が備えられる。油圧室
122に導かれる油圧力によりピストン123が下降
し、バルブスプリング121に抗して吸気弁120が開
かれる。
は、アキュムレータ125から入口側電磁切換弁12
6、127を介して油通路128、129に選択的に供
給され、エンジン回転に同期して回転するロータリバル
ブ130、131を介して#1気筒、#4気筒、#2気
筒、#3気筒の各油圧室122に選択的に供給されるこ
とにより、各吸気弁120が順に開かれる。
129から出口側電磁切換弁133、134を介して選
択的にタンク135に逃がされると、各吸気弁120が
順に閉じられる。この出口側電磁切換弁133、134
を制御することにより吸気弁120の閉時期を自由に制
御することができる。
て説明する。
空気量等を調整するが、圧縮比を低くした状態や吸入空
気量を低減させた状態で燃料噴射開始時期での筒内ガス
の圧縮端温度が低くなると失火やHCが増加する原因と
なる。
低下して粒子状物質(PM)やHCが増加する原因とな
り、不活性ガス率が高くなると燃焼が緩慢となりHCや
可溶有機成分(SOF)が増加する原因となる。
が生じるのを防止すべく、燃料噴射時期での圧縮端温度
Tinj、空気過剰率Lambda、不活性ガス率Nagrをモニタ
し、圧縮端温度Tinjが所定温度以上、空気過剰率Lambda
が所定値以上、不活性ガス率Nagrが所定値以下となるよ
うに燃料噴射量、EGR量(EGR率)、吸入空気量及
び吸入ガス温度を制御する。
まず、制御に使用されるパラメータの演算処理について
図4から図15を参照しながら説明する。
を示したフローである。これによると、ステップS1で
後述する演算処理(図5)により燃料噴射時期での圧縮
端温度Tinjが演算され、ステップS2で後述する演算処
理(図13)により空気過剰率Lambdaが演算され、ステ
ップS3で後述する演算処理(図15)により不活性ガ
ス率Nagrが演算される。
端温度演算処理の内容を示したフローである。
テップS11で温度センサ35出力のリニアライズ値で
あるTisが読み込まれ、ステップS12で図示しない冷
却水温センサ出力のリニアライズ値であるTwが読み込ま
れる。
理(図8)により負荷履歴Tchmbが演算され、ステップ
S14で補正係数Ktiが演算される。補正係数Ktiは、冷
却水温Twから図6に示すテーブルを参照して演算される
水温係数Ktwと負荷履歴Tchmbとに応じて次式、 Kti=Tch mb×Ktw により演算される。
15)により演算される不活性ガス率Nagrが読み込ま
れ、ステップS17では不活性ガス率Nagrから図7に示
すテーブルを参照して比熱比κが演算される。
理(図10)により実圧縮比εが演算され、ステップS
19で噴射開始時期(パイロット噴射有:パイロット噴
射時期、パイロット噴射無:メイン噴射時期)での圧縮
端温度Tinjが次式、 Tinj=Ti×εκ-1 により演算される。
演算処理の内容を示す。
回転数Neが読み込まれ、ステップS22で最終噴射量Qf
が読み込まれ、ステップS23で図9に示すマップを参
照して負荷影響値Txが演算される。
が次式、 Tchmb=1/n×Tx+(n−1)/n×Tchmbn-1 n:定数。 により加重平均処理を施して演算される。
圧縮比演算処理の内容を示す。
回転数Neが読み込まれ、ステップS32で吸気弁の閉時
期Ang_ivcが読み込まれ、ステップS33で噴射開始時
期Ang_inj(パイロット噴射有:パイロット噴射時期、
パイロット噴射無:メイン噴射時期)が読み込まれる。
そして、ステップS34では、これら読み込まれた値に
基づき実圧縮比εが演算される。
ルを参照して補正係数Kneを演算し、吸気弁閉時期Ang_i
vcでの基準圧縮比εbIVCと噴射開始時期Ang_ingでの基
準圧縮比εbinjをそれぞれ図12に示すテーブルを参照
して演算し、これら補正係数Kne、基準圧縮比εbIVC、
εbinjを次式、 ε=Kne×(εbinj−εbIVC) に代入することによって行われる。
過剰率演算処理の内容を図13に示すフローを参照しな
がら説明する。
ンジン回転数Neが読み込まれ、ステップS42でエアフ
ローメータ31からの信号をリニアライズされて得られ
る吸入空気量Qaが読み込まれる。
み込まれ、ステップS44で後述する演算処理(図2
0)により演算される目標EGR率Regrが読み込まれ
る。
次式、 Qe=Qa×Regr Qa:新気吸入空気量 Regr:目標EGR率 により演算される。
Qec0が次式、 Qec0=Qe/Ne により演算される。
合Keo2が次式、 Keo2=Kdlamd×KOR Keo2:EGRガス余剰空気割合 Kdlamd:排気余剰空気割合相当値 KOR:補正値 により演算される。ただし、 Kdlamd=(Lamdao−1)/Lamdao Lamdao:排気管内空気過剰率 Lamdao=Lamdaon-1×(1−KVOL#×Kin)+Lambda×KVOL#
×Kin Lambda:空気過剰率 KVOL#:シリンダ容積/マニホールド容積 Kin:体積効率相当値 である。
Qecが、次式、 Qec=Qecn-1×(1−KVOL#×Kin)+Qec0×KVOL#×Kin Qec0:コレクタ吸入EGR量 KVOL#:シリンダ容積/マニホールド容積 Kin:体積効率相当値 により演算される。
気量Qac0が、次式、 Qac0=Qa/Ne Qa:新気吸入空気量 Ne:エンジン回転数 により演算される。
cnが、次式、 Qacn=Qac0×Z-NT# Qac0:1サイクルあたりの新気量 NT#:サイクル遅れ処理係数 により、Qac0にNT#サイクル分の遅れ処理を施して演算
される。
新気量Qacが、次式、 Qac=Qacn-1×(1−KVOL#×Kin)+Qacn×KVOL#×Kin Qacn:コレクタ吸入新気量 KVOL#:シリンダ容積/マニホールド容積 Kin:体積効率相当値 により演算される。
Qacと、シリンダ吸入EGR量QecとEGRガス余剰空気
割合Keo2を基に、EGRガス中の酸素を考慮した場合の
新気相当量Qcsが次式、 Qcs=Qac+Qec×Keo2 Qac:シリンダ吸入新気量 Qec:シリンダ吸入EGR量 Keo2:EGRガス余剰空気割合 により演算される。
気相当量Qcsに次式、 Qf0=Qf×Z-CYL2# Qexh=Qcs×Z-CYL3# CYL2#:サイクル遅れ処理係数 CYL3#:サイクル遅れ処理係数 によりサイクル処理を施し、噴射量サイクル遅れ処理値
Qf0、吸入新気相当量サイクル遅れ処理値Qexhが演算さ
れる。
daを次式、 Lambda=Qexh/Qf0/14.6 Qexh:吸入新気相当量サイクル遅れ処理値 Qf0:噴射量サイクル遅れ処理値 により演算される。なお、以上の演算に用いた体積効率
相当値Kinは、例えば図14に示すようなテーブルを参
照することにより演算される。
性ガス率演算処理の内容を図15に示す。
ス率Nagrが次式、 Nagr=(Qec−Qec×Keo2)/Qcs Qec:シリンダ吸入EGR量 Keo2:EGRガス余剰空気割合 Qcs:吸入新気相当量 により演算される。
コントローラ30が行う燃料噴射制御、EGR制御、吸
入空気量制御及び吸入ガス温度制御の内容について説明
する。
ーである。このフローについて説明すると、まず、ステ
ップS71でエンジン回転数Neとアクセル操作量が読み
込まれ、ステップS72で図17に示すマップを参照し
て目標燃料噴射量Qが演算される。
8、図39あるいは図40)により演算される噴射量補
正量C_qfが読み込まれ、ステップS74で目標噴射量Q
に噴射量補正量C_qfを加算することによって最終噴射量
Qfが演算される。
参照してパイロット噴射時期の目標値(噴射開始時期)
が演算され、ステップS76では図18に示すマップと
同様のマップ(図示せず)を参照してメイン噴射時期の
目標値(噴射開始時期)が演算され、ステップS77で
はパイロット噴射量とメイン噴射量の分配割合が図示し
ないマップより演算される。
マップを参照して目標噴射圧が演算される。この目標噴
射圧に応じてステップS79では燃料ポンプ7の吐出量
制御用電磁弁93に対して制御値が出力される。
4からのコモンレール85内の燃料圧力(実噴射圧)信
号が読み込まれ、ステップS81で燃料噴射弁6の電磁
弁への通電時期(パイロット噴射とメイン噴射の開始時
期)と各噴射の通電期間が演算される。これらは、燃料
圧力毎に設定された噴射量に対する通電期間マップ等
(図示せず)を参照して補間計算によって演算される。
期からステップS81で演算した期間、燃料噴射弁6の
電磁弁へ通電されてパイロット噴射が行われ、さらに所
定の噴射時期からステップS81で演算した期間、燃料
噴射弁6の電磁弁へ通電されメイン噴射が行われる。
したフローで、これについて説明すると、まず、ステッ
プS91でエンジン回転数Neが読み込まれ、ステップS
92で最終噴射量Qfが読み込まれ、ステップS93で図
21に示すマップを参照して基本目標EGR率Regr0が
演算される。
率補正量Kegrが読み込まれ、ステップS95で目標EG
R率Regrが次式、 Regr=Regr0+Kegr により演算される。
示す。
ニホールド4の吸気圧センサ36からの吸気温信号Pmが
読み込まれ、ステップS102で排気マニホールド8の
排圧センサ37からの排圧信号Pexhが読み込まれる。
面積AegrがEGR弁9を制御する電磁弁12のデューテ
ィ比に変換され、ステップS106で出力される。EG
R弁開口面積Aegrをデューティ比へ変換するには、例え
ば図23のようなテーブルが参照される。
エンジン5の吸入空気量を制御する方法としては、 ・スロットル弁20の開度を制御する方法 ・エンジン5の過給圧を制御する方法 ・吸気弁120の開閉時期を制御する方法 の3つがある。
よる吸入空気量制御の内容を示したフローである。
ン回転数Neと最終噴射量Qfが読み込まれ、これに基づい
てステップS112で図示しないマップを参照してスロ
ットル弁20を制御する電磁弁22への基本デューティ
比B_tvodutが演算される。
ティ比補正量C_tvodutyが読み込まれ、ステップS11
5で基本デューティ比B_tvodutyとデューティ比補正量C
_tvodutyが加算されて最終的なデューティ比Tvodutyが
求められ、ステップS115で最終デューティ比Tvodut
yが電磁弁22に出力される。
る吸入空気量制御の内容を示す。
ン回転数Neと最終噴射量Qfが読み込まれ、これに基づい
てステップS122で図示しないマップを参照して過給
機1を制御する電磁弁1Kまたはウエストゲートバルブ
1Fを制御する電磁弁1Cへの基本デューティ比B_tcdu
tyが演算される。
ティ比補正量C_tcdutyが読み込まれ、ステップS125
で基本デューティ比B_tcdutyとデューティ比補正量C_tc
dutyが加算されて最終的なデューティ比Tcdutyが求めら
れ、ステップS125で最終デューティ比Tcdutyが電磁
弁1Kまたは電磁弁1Cに出力される。
とによる吸入空気量制御の内容を示す。
ン回転数Neと最終噴射量Qfが読み込まれ、これに基づい
てステップS132で図示しないマップを参照して入口
側電磁切換弁126、127、出口側電磁切換弁13
3、134への通電時期、通電遮断時期が演算される。
弁133、134の通電時期補正量が読み込まれ、ステ
ップS135で出口側電磁切換弁の最終通電時期がステ
ップS133で読み込まれた値からステップS134で
の補正量を減算することによって演算され、ステップS
135で出力される。
る。筒内に吸入されるガスの温度を制御する方法として
は、 ・吸気温度制御装置40により吸気温度を制御する方法 ・EGR温度制御装置44によりEGRガス温度を制御
する方法 の2つがある。
ガス温度制御の内容を示す。
ン回転数Neと最終噴射量Qfが読み込まれ、これに基づい
てステップS142で図示しないマップを参照して吸気
温度制御電磁弁43への基本デューティ比B_icdutyが演
算される。
ティ比補正量B_icdutyが読み込まれ、ステップS145
で基本デューティ比B_icdutyとデューティ比補正量B_ic
dutyを加算して最終的なデューティ比Icdutyが求めら
れ、ステップS145で最終デューティ比Icdutyが吸気
温度制御電磁弁43に出力される。
よる吸入ガス温度制御の内容を示す。
ン回転数Neと最終噴射量Qfを読み込まれ、これに基づい
てステップS152で図示しないマップを参照して、E
GR温度制御電磁弁47への基本デューティ比B_ecduty
が演算される。
正量C_ecdutyが読み込まれ、ステップS154で基本デ
ューティ比B_ecdutyとデューティ比補正量C_ecdutyを加
算して最終的なデューティ比Ecdutyが求められ、ステッ
プS155で最終デューティ比EcdutyがEGR温度制御
電磁弁47に出力される。
コントローラ30が行う、噴射開始時期での圧縮端温
度に基づく補正、不活性ガス率に基づく補正、空気
過剰率に基づく補正について説明する。
開始時期での圧縮端温度が所定値以上に制御され、着火
が確実に生起されるとともに、不活性ガス率が所定値以
下に制御されるので、失火、HCの増加なくNOxを有
効に低減することができる。また、燃焼室内の空気過剰
率が所定値以上に制御されるので、燃費の悪化がなく、
NOxを有効に低減することができる。
正 まず、燃料噴射開始時期での圧縮端温度の補正について
説明する。ここでは、圧縮端温度が所定値以上となるよ
うに吸入空気量、吸入ガス温度、EGR量(EGR率)
の補正が行われる。
づく吸入空気量補正量演算の内容を示す。
1で噴射開始時期での圧縮端温度Tinjが読み込まれ、ス
テップS162で圧縮端温度Tinjと基準圧縮端温度S_Ti
njとの比較が行われ、圧縮端温度Tinjが基準圧縮端温度
S_Tinjより低い場合には、ステップS163へ進んで吸
入空気量補正量の演算が行われる。
量補正量の演算処理の内容を図30に示す。
1に示すテーブルを参照してスロットル弁制御電磁弁2
2の補正デューティ比の基準値Bc_tvodutyが演算され
る。
ルを参照して可変ノズル1Gの制御用の電磁弁1K、ま
たはウエストゲートバルブ1Fの制御用の電磁弁1Cの
補正デューティ比の基準値Bc_tcdutyが演算される。
133、134への通電時期基準補正量Bc_ivc(固定
値)が読み込まれ、ステップS176で次式、 C_ivc1=K3×(S_Tinj−Tinj)×Bc_ivc K3:定数 により補正値C_ivc1が演算される。
理、ステップS173、S174の処理、ステップS1
75、S176の処理のうち少なくとも1つの処理を実
行すれば吸入空気量の制御は可能である。すなわち、吸
入空気量を制御するにはスロットル弁開度、過給圧、可
変動弁開閉時期のうち少なくとも一つを制御すればよ
い。
づく吸入ガス温度補正の内容を示す。ここでは噴射開始
時期での圧縮端温度が所定値以上になるように吸入ガス
温度が補正される。
始時期での圧縮端温度Tinjが読み込まれ、ステップS1
82で基準圧縮端温度S_Tinjとの比較が行われ、圧縮端
温度Tinjが基準圧縮端温度S_Tinjより低い場合には、ス
テップS183で吸入ガス温度補正量の演算処理が行わ
れる。
補正量の演算処理の内容を図34に示す。
度制御電磁弁43の基準補正デューティ比Bc_icduty
(固定値)が読み込まれ、ステップS192で次式、 C_icduty=K4×(S_Tinj−Tinj)×Bc_icduty K4:定数 で補正デューティ比C_icdutyが求められる。
弁47の基準補正デューティ比Bc_ecduty(固定値)が
読み込まれ、ステップS194で次式、 C_ecduty=K5×(S_Tinj−Tinj)×Bc_ecduty K5:定数 で補正デューティ比C_ecdutyが求められる。
理、ステップS193、S194の処理のうち少なくと
も1つの処理を実行すれば吸入ガス温度を制御すること
ができる。すなわち、吸入ガス温度を制御するには吸気
温度、EGRガス温度のうちいずれか一方を制御すれば
よい。
度に基づくEGR率補正の内容を示す。ここでは噴射開
始時期での圧縮端温度が所定値以上になるようにEGR
率の補正が行われる。
始時期での圧縮端温度Tinjが読み込まれ、ステップS2
02で基準圧縮端温度S_Tinjとの比較が行われ、圧縮端
温度Tinjが基準圧縮端温度S_Tinjより低い場合には、ス
テップS203でEGR率補正量の演算が行われる。
R率補正量の演算処理の内容を示す。
温度Tinjと基準圧縮端温度S_Tinjとの差分S_Tinj−Tinj
に応じて、EGR率の補正量Kegr1が次式、 Kegr1=K6×(S_Tinj−Tinj) K6:定数 により演算される。
いずれか一方だけ実行しても噴射開始時期での圧縮端温
度を制御することができ、噴射開始時期での圧縮端温度
を所定値以上に制御して、失火等が防止できる。ただ
し、図35に示した処理は、後述する不活性ガス率に基
づく制御、空気過剰率に基づく制御と制御方向が逆にな
るため単独で使用されることは無く、図29、図33に
示した処理と併せて使用される。
不活性ガス率に基づく補正では不活性ガス率が所定値以
下になるようにEGR量(EGR率)、吸入空気量が補
正される。
内容を示す。このフローを処理することにより、不活性
ガス率Nagrを所定値以下に制御することができる。
1で不活性ガス率Nagrが読み込まれ、ステップS222
に不活性ガス率Nagrと所定値の比較がなされる。不活性
ガス率Nagrが所定値よりも大きい場合、ステップS22
3へ進んでEGR率補正量Kegr2の演算が行われる。E
GR率補正量Kegr2は次式、 Kegr2=KN1×(Nagr−所定値) KN1:係数 により演算される。
20の開度制御用電磁弁22の補正デューティ比C_tvod
uty2が次式、 C_tvoduty2=KN2×(Nagr−所定値) KN2:係数 により演算され、ステップS225で過給機1のノズル
開度またはウエストゲートバルブ1Fの開度を調整する
電磁弁1Kまたは1Cの補正デューティ比C_tcduty2が
次式、 C_tcduty2=KN3×(Nagr−所定値) KN3:係数 により演算される。
構114の吸気弁閉時期の補正量C_ivc2が次式、 C_ivc2=KN4×(Nagr−所定値) KN4:係数 により演算される。
さい場合には、ステップS227以降に進み、Kegr2、C
_tvoduty2、C_tcduty2、C_ivc2にゼロがセットされる。
気過剰率に基づく補正では空気過剰率が所定値以上にな
るように吸入空気量、EGR量(EGR率)及び燃料噴
射量が制御される。
示す。このフローを処理することにより空気過剰率Lamb
daが所定値以上に制御される。
限界空気過剰率R_lambdaが図示しないマップより読み込
まれ、ステップS232では演算された空気過剰率Lamb
daが読み込まれ、ステップS233で限界空気過剰率R_
lambdaと空気過剰率Lambdaの比較が行われる。
daよりも小さい場合、ステップS234でスロットル弁
電磁弁22の基本デューティ比B_tvodutyが読み込ま
れ、ステップS235でスロットル弁基準補正デューテ
ィ比Bc_tvodutyが読み込まれ、ステップS236で次
式、 C_tvoduty3=KL1×Bc_tvoduty×(R_lambda−Lambda) により補正デューティ比C_tvoduty3が演算される。
uty1、C_tvoduty2とこのC_tvoduty3のうちの最大値が最
終的な補正値C_tvodutyとされる。
読み込まれたB_tvodutyとC_tvodutyを加えたものがメモ
リMem1に格納される。ステップS239ではメモリMem1
の値が所定値A(全開相当のデューティ比)と比較さ
れ、メモリMem1の値が所定値A以上の場合には、ステッ
プS240でC_tvoduty=所定値A−B_tvodutyとされ
る。これは、所定値Aが全開相当のデューティ比であれ
ばそれ以上の補正は無理であるため、B_tvodutyとC_tvo
dutyを加算した結果が所定値A(全開相当のデューティ
比)になるようにリミットをかける必要があるからであ
る。
値A未満であれば、ステップS249でC_tvoduty1、C_t
voduty2、C_tvoduty3のうちの最大値が最終的な補正値C
_tvodutyとされるが、メモリMem1の値が所定値以上でス
テップS240でC_tvodutyにリミットをかけた場合
は、空気過剰率を限界値以上にできない状況にあるた
め、ステップS241以降へ進んでEGR率の補正を行
う。
読み込まれ、ステップS242でEGR率補正量Kegr
1、Kegr2が読み込まれる。さらにステップS243で、
次式、 Kegr3=KL2×(R_lambda−Lambda) により空気過剰率LambdaによるEGR率補正量Kegr3が
演算される。
未満か否かチェックされる。メモリMem2の値がゼロ未満
の場合、EGR率補正量KegrはステップS246で基本
目標EGR率Regr0をマイナスにした値(−Regr0)にされ
る。一方、Mem2の値がゼロ以上の場合は、ステップS2
50で最終的なEGR率補正量Kegrは、 Kegr=Kegrl−Kegr2−Kegr3 とされる。
値を−Regr0とすることはEGR率をゼロとすることで
ある。この場合、EGR率の補正では空気過剰率を限界
値以上にできない状況にあるので、ステップS247以
降に進んで燃料噴射量の補正を行う。
クル処理値Qexhと限界空気過剰率R_lambdaに基づいて以
下の演算が行われる。
の燃料噴射量に相当する。このため、ステップS248
ではメモリMem3の値から目標噴射量Qを引いた値を噴射
量補正量C_qfとする。
なるように吸入空気量、EGR量及び燃料噴射量が補正
されるが、補正の優先順位を吸入空気量、EGR量、噴
射量の順としたことにより、トルクを規定する燃料噴射
量の補正量が少なくなり、運転性に与える影響を抑える
ことができる。
別の例を示す。
ようにスロットル弁20の開度を補正するのに対し、こ
こでは空気過剰率が所定値以上となるように過給機1の
可変ノズル1Gまたはウエストゲートバルブ1Fの開度
を補正する。
2で限界空気過剰率R_lambda、空気過剰率Lambdaが読み
込まれ、ステップS253で限界空気過剰率R_lambdaと
空気過剰率Lambdaとの比較が行われる。
dよりも小さい場合、ステップS254で過給機1の可
変ノズル1Gの開度またはウエストゲートバルブ1Fの
開度を制御する電磁弁1Kまたは1Cの基本デューティ
比B_tcdutyが読み込まれ、ステップS255で基準補正
デューティ比Bc_tcdutyが読み込まれる。
ty3と前出のC_tcduty1、C_tcduty2の中で最大のものが
最終的な補正値C_tvodutyとされる。
み込まれたB_tcdutyとC_tcdutyを加算したものがメモリ
Mem1に格納される。
ジン回転数毎に設定された所定値B(過給機1が最大効
率となるデューティ比)と比較され、所定値B以上の場
合にはステップS260でC_tcduty=所定値B−B_tcdut
yとされる。
なるデューティ比であればそれ以上の補正は無理である
ため、B_tcdutyとC_tcdutyを加算した結果が最大効率相
当の所定値Bになるようにリミットをかける必要がある
からである。
値B未満であれば、ステップS269でC_tcduty1、C_tc
duty2、C_tcduty3のうちの最大値が最終的な補正値C_tc
dutyとされる。この結果、例えば可変ノズルの場合、ノ
ズルが締まり側に制御され、吸入空気量が増量側に制御
される。これに対し、ステップS260でC_tcdutyにリ
ミットをかけた状態では、吸入空気量の制御では空気過
剰率が限界値以上に制御できない状況にあるため、ステ
ップS261以降へ進んでさらにEGRの補正が行われ
る。
み込まれ、ステップS262でEGR率補正量Kegr1、K
egr2が読み込まれる。
ゼロ未満か否かチェックされる。メモリMem2の値がゼロ
未満の場合、EGRの補正率は、ステップS266で基
本目標EGR率Regr0をマイナスにした値(−Regr0)に
される。
は、ステップS270で最終的なEGR率補正量Kegr
は、 Kegr=Kegr1−Kegr2−Kegr3 とされる。
することはEGR率をゼロとすることであり、EGR率
の補正では空気過剰率が限界値以上に制御できない状況
にあることを意味する。そのため、ステップS267以
降では空気過剰率を限界値以上に制御すべく、さらに燃
料噴射量の補正が行われる。
イクル処理値Qexhと限界空気過剰率R_lambdaに基づいて
以下の演算が行われる。
の燃料噴射量に相当する。このため、ステップS268
でメモリMem3の値から目標噴射量Qを引いた値を噴射量
補正量C_qfとする。
別の例を示す。これは空気過剰率が所定値以上となるよ
うに可変動弁機構114による吸気弁120の閉時期を
補正するものである。
2で限界空気過剰率R_lambdaと空気過剰率Lambdaが読み
込まれ、ステップS273で限界空気過剰率R_lambdaと
空気過剰率Lambdaの比較が行われる。
daよりも小さい場合、ステップS274で出口側電磁弁
の基本通電時期B_ivcが読み込まれ、ステップS275
で通電補正時期C_ivc1、C_ivc2が読み込まれ、ステップ
S276で次式、 C_ivc3=KL3×Bc_ivc×(R_lambda−Lambda) によって補正値C_ivc3が演算される。さらに、ステップ
S277でC_ivc1、C_ivc2とC_ivc3のうち最大値が最終
的な補正値C_ivcとされる。
み込んだB_ivcからC_ivcを減算したものがメモリMem1に
格納される。
ジン回転数毎に設定された所定値C(吸入空気量最大と
なる吸気弁閉時期に相当)と比較され、所定値C以上の
場合にはステップS280でC_ivc=所定値C−B_ivcと
される。
吸気弁閉時期に相当する場合、それ以上の補正は新気量
を逆に減少させるのでリミットをかける必要があるから
である。
値C未満であれば、ステップS289でC_ivc1、C_ivc2
とC_ivc3の最大値が最終的な補正値C_ivcとされる。一
方、ステップS280でC_ivcにリミットをかけた状態
は、吸入空気量の補正では空気過剰率を限界値以上にで
きない状況にあるので、ステップS281以降でさらに
EGRの補正が行われる。
み込まれ、ステップS282でEGR率補正量Kegr1、K
egr2が読み込まれる。
ゼロ未満か否か判断される。そして、メモリMem2の値が
ゼロ未満の場合、EGRの補正率はステップS286で
基本目標EGR率Regr0をマイナスにした値(−Regr0)
にされる。一方、メモリMem2の値がゼロ以上の場合は、
ステップS290で最終的なEGR率補正量Kegrは、 Kegr=Kegr1−Kegr2−Kegr3 とされる。
することはEGR率をゼロとすることである。すなわ
ち、EGR率の補正では空気過剰率を限界値以上に制御
できない状況にあるので、ステップS287以降では空
気過剰率を限界値以上に制御すべく、さらに燃料噴射量
の補正が行われる。
クル処理値Qexhと限界空気過剰率R_lambdaに基づいて、
以下の演算が行われる。
燃料噴射量に相当する。このため、ステップS288で
メモリMem3の値から目標噴射量Qを引いた値が噴射量補
正量C_qfとされる。
て説明したが、本発明によると、演算された燃料噴射開
始時期での筒内ガスの圧縮端温度に基づき、圧縮端温度
が所定値以上になるように吸入空気量、EGR量、吸入
ガス温度が補正され、筒内ガス温度が制御されるので、
低負荷域で実圧縮比を低下させた場合や吸入空気量を減
少させた場合でも噴射開始時期での圧縮端温度を所定値
以上に維持することができ、確実に着火させることが可
能となる。
空気過剰率が所定値以上となるように燃料噴射量、吸入
空気量、EGR量が制御されるので、特に高負荷時や加
速時に空気過剰率か所定値以下となってスモークが発生
するのを防止できる。また、このときの制御の優先順位
を吸入空気量、排気還流量、燃料噴射量の順としたこと
により、トルク変動の原因となる燃料噴射量の補正量が
少なくなり、運転性に与える影響を抑えることができ
る。
が所定値以下になるように吸入空気量、EGR量が制御
されるので、不活性ガス率過多によって燃焼が緩慢とな
ってHC等が増加することを防止できる。
ンの概略構成図である。
ートである。
ートである
トである。
ートである。
に用いられるテーブルである。
る。
ャートである。
であるである。
チャートである。
である。
る。
ップである。
チャートである。
る。
である。
ためのテーブルである。
気量制御の内容を示したフローチャートである。
の内容を示したフローチャートである。
量制御の内容を示したフローチャートである。
内容を示したフローチャートである。
の内容を示したフローチャートである。
気量補正の内容を示したフローチャートである。
フローチャートである。
の基準値を演算するためのテーブルである。
ートバルブ制御用の電磁弁の補正デューティ比の基準値
を演算するためのテーブルである。
ス温度補正の内容を示したフローチャートである。
たフローチャートである。
率補正の内容を示したフローチャートである。
ーチャートである。
たフローチャートである。
ローチャートである。
ためのフローチャートである。
明するためのフローチャートである。
Claims (13)
- 【請求項1】燃料噴射開始時期での筒内ガスの圧縮端温
度を演算する手段と、 演算された圧縮端温度に基づき、圧縮端温度が所定温度
以上となるように筒内ガス温度を制御する筒内ガス温度
制御手段と、を備えたことを特徴とする圧縮着火エンジ
ンの制御装置。 - 【請求項2】前記筒内ガス温度制御手段は、吸入空気量
を補正することで筒内ガス温度を制御することを特徴と
する請求項1に記載の圧縮着火エンジンの制御装置。 - 【請求項3】前記筒内ガス温度制御手段は、筒内に吸入
されるガス温度を補正することで筒内ガス温度を制御す
ることを特徴とする請求項1に記載の圧縮着火エンジン
の制御装置。 - 【請求項4】前記筒内ガス温度制御手段は、排気還流量
を補正することで筒内ガス温度を制御することを特徴と
する請求項1に記載の圧縮着火エンジンの制御装置。 - 【請求項5】同一サイクル中に複数回燃料噴射される場
合、前記燃料噴射開始時期は最初の噴射時期であること
を特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の圧
縮着火エンジンの制御装置。 - 【請求項6】前記燃料噴射時期での圧縮端温度を、吸気
温度と、噴射開始時期での圧縮比と、排気還流量とに基
づき演算することを特徴とする請求項1から5のいずれ
か一つに記載の圧縮着火エンジンの制御装置。 - 【請求項7】前記吸気温度を水温、負荷履歴を考慮して
演算することを特徴とする請求項6に記載の圧縮着火エ
ンジンの制御装置。 - 【請求項8】筒内に吸入されるガスの不活性ガス率を演
算する不活性ガス率演算手段と、 不活性ガス率が所定値以下になるように吸入空気量を補
正する手段と、を備えたことを特徴とする請求項1から
7のいずれか一つに記載の圧縮着火エンジンの制御装
置。 - 【請求項9】筒内に吸入されるガスの不活性ガス率を演
算する不活性ガス率演算手段と、 不活性ガス率が所定値以下になるように排気還流量を補
正する手段と、を備えたことを特徴とする請求項1から
7のいずれか一つに記載の圧縮着火エンジンの制御装
置。 - 【請求項10】前記不活性ガス率演算手段は、不活性ガ
ス率をシリンダ吸入排気還流量、排気還流ガス余剰空気
割合及び吸入新気相当量に基づき演算することを特徴と
する請求項8又は9に記載の圧縮着火エンジンの制御装
置。 - 【請求項11】空気過剰率を演算する空気過剰率演算手
段と、 空気過剰率が所定値以上になるように吸入空気量、排気
還流量及び燃料噴射量のうち少なくとも一つを補正する
手段と、を備えたことを特徴とする請求項1から10の
いずれか一つに記載の圧縮着火エンジンの制御装置。 - 【請求項12】前記空気過剰率演算手段は、空気過剰率
を、燃料噴射量、吸入空気量、エンジン回転数及び排気
還流量に基づき演算することを特徴とする請求項11に
記載の圧縮着火エンジンの制御装置。 - 【請求項13】空気過剰率が所定値以上になるように吸
入空気量、排気還流量及び燃料噴射量のうち二以上を補
正する場合、補正の優先順位を吸入空気量、排気還流
量、燃料噴射量の順とすることを特徴とする請求項11
又は12に記載の圧縮着火エンジンの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27584099A JP4103264B2 (ja) | 1999-09-29 | 1999-09-29 | 圧縮着火エンジンの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27584099A JP4103264B2 (ja) | 1999-09-29 | 1999-09-29 | 圧縮着火エンジンの制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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