JP2001097982A - アスコルビン酸−2−リン酸エステル塩の製造方法 - Google Patents

アスコルビン酸−2−リン酸エステル塩の製造方法

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嘉夫 藤原
Yuji Kobayashi
有二 小林
Makoto Saito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アスコルビン酸−2−リン酸エステルまたはそ
の塩を含有しかつリン酸またはその塩を含有する溶液か
ら、工業的に効率よく、夾雑する余剰のリン酸またはそ
の塩の含有量が少ないアスコルビン酸−2−リン酸エス
テル塩溶液が得られる、アスコルビン酸−2−リン酸エ
ステル塩の製造方法を提供すること。 【解決手段】液温が0〜30℃の条件下において、アス
コルビン酸−2−リン酸エステルまたはその塩を含有し
かつリン酸またはその塩を含有する原料溶液に、アルカ
リ土類金属化合物を添加してpH8.5〜10.5の範
囲にすることを特徴とするアスコルビン酸−2−リン酸
エステルのアルカリ土類金属塩の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アスコルビン酸誘
導体として化粧品、医薬品、食品添加物として有用であ
り、その他各種の工業分野に広範に使用されるアスコル
ビン酸−2−リン酸エステルアルカリ土類金属塩の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にアスコルビン酸(ビタミンC)は
多様な生理作用、薬理作用を持つことが知られている。
例えば、メラニン色素沈着防止への効果があることから
美白化粧料として用いられ、あるいは養殖魚のビタミン
C欠乏症予防に対し人工飼料用添加剤として用いられ
る。しかし、アスコルビン酸は、酸素、熱に対して不安
定であり着色や分解等が起こりやすいため、アスコルビ
ン酸の2位の水酸基をリン酸エステル化するなどして、
酸素、熱等に対して安定化して用いるのが一般的であ
る。具体的にはアスコルビン酸−2−リン酸エステル塩
として、特にマグネシウム塩の形で、水に溶けやすいビ
タミンC誘導体として広く用いられる。
【0003】アスコルビン酸−2−リン酸エステル(以
下、「2−AP」ともいう。)から、酸化マグネシウ
ム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム等を用いて
アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム塩
(以下、「APM」ともいう。)を製造する方法につい
ては、特公昭52−18191号公報、特開昭59−5
1293号公報、特開平2−279690号公報等多く
の文献、特許等に記されているが、具体的な操作条件に
ついての詳細な報告はない。
【0004】特開平2−286693号公報では、KO
Hを用いてpHを調製しながら、5,6−イソプロピリ
デン−L−アスコルビン酸をリン酸化して得た2−AP
を含有する水溶液に、酸化マグネシウムを添加し、pH
を8.5〜9.0とした後、未溶解分を濾別し溶液を蒸発
濃縮し、さらに溶液をメタノール晶析し、得られた固形
物を濾過して、APMを取得している。
【0005】しかし、上記条件でAPMを製造した場合
は、製品中に夾雑する余剰のリン酸またはその塩の含量
が高くなる傾向があり、また、短時間で浮遊分の沈降が
完了しないため、濾過抵抗が上昇し別途洗浄操作が必要
となり、工程上においても煩雑でコスト的にも満足のい
くものではなかった。
【0006】一般にアスコルビン酸のリン酸化反応によ
り2−APを得る場合、その溶液中には、添加したリン
酸化剤により発生し精製工程で完全に除去しきれない余
剰のリン酸が残存する。この余剰のリン酸は、2−AP
の中和反応のために添加する酸化マグネシウムの一部と
反応して不溶性のリン酸マグネシウムとなり、不純物と
して濾別、除去される。しかし従来の条件下では、リン
酸マグネシウムの反応性や沈降性が十分ではないため、
工程液中への余剰のリン酸またはリン酸マグネシウムの
夾雑による製品品質への影響をおよぼすこと、次工程に
必要な残査の濾別の際に濾過材に負荷がかかること等が
問題となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる状況
に鑑みてなされたものであり、アスコルビン酸−2−リ
ン酸エステルまたはその塩を含有しかつリン酸またはそ
の塩を含有する溶液から、工業的に効率よく、夾雑する
余剰のリン酸またはその塩の含有量の少ないアスコルビ
ン酸−2−リン酸エステル塩溶液が得られる、アスコル
ビン酸−2−リン酸エステル塩の製造方法を提供するも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、一定温度条件下におい
て、アスコルビン酸−2−リン酸エステルまたはその塩
を含有しかつリン酸またはその塩を含有する溶液に、一
定のpH範囲となるようにアルカリ土類金属化合物を添
加することによって、遊離のリン酸を沈降性のよい不溶
性リン酸アルカリ土類金属として濾過材に負荷をかける
ことなく除去して、リン酸を含有することによる品質へ
の影響がない、効率的なアスコルビン酸−2−リン酸エ
ステルアルカリ土類金属塩を製造することができること
を見出し、本発明を完成するにいたった。
【0009】すなわち、本発明は次の事項に関する。 [1]液温が0〜30℃の条件下において、アスコルビン
酸−2−リン酸エステルまたはその塩を含有しかつリン
酸またはその塩とを含有する原料溶液に、アルカリ土類
金属化合物を添加してpH8.5〜10.5の範囲にす
ることを特徴とするアスコルビン酸−2−リン酸エステ
ルのアルカリ土類金属塩の製造方法。 [2]リン酸のアルカリ土類金属塩を析出させて分離し、
上澄を回収する工程を含む上記[1]に記載のアスコルビ
ン酸−2−リン酸エステルのアルカリ土類金属塩の製造
方法。 [3]リン酸のアルカリ土類金属塩を析出させて分離した
後、回収した上澄を濃縮し晶析させることにより、アス
コルビン酸−2−リン酸エステルのアルカリ土類金属塩
を得る工程を含む上記[2]に記載のアスコルビン酸−2
−リン酸エステルのアルカリ土類金属塩の製造方法。
【0010】[4]原料溶液におけるアスコルビン酸−2
−リン酸エステルまたはその塩に対する、リン酸または
その塩のモル比が0.02〜0.5の範囲である上記
[1]ないし[3]のいずれかに記載のアスコルビン酸−2
−リン酸エステルのアルカリ土類金属塩の製造方法。 [5]リン酸のアルカリ土類金属塩を析出させて分離し、
上澄を回収する工程後において、上澄中のアスコルビン
酸−2−リン酸エステルのアルカリ土類金属塩に対す
る、リン酸またはその塩のモル比が0.02未満である
上記[2]ないし[4]のいずれかに記載のアスコルビン酸
−2−リン酸エステルのアルカリ土類金属塩の製造方
法。 [6]アルカリ土類金属がマグネシウムである上記[1]な
いし[5]のいずれかに記載のアスコルビン酸−2−リン
酸エステルのアルカリ土類金属塩の製造方法。 [7]アルカリ土類金属化合物がアルカリ土類金属の酸化
物または水酸化物である上記[1]ないし[6]のいずれか
に記載のアスコルビン酸−2−リン酸エステルのアルカ
リ土類金属塩の製造方法。 [8]原料溶液のpHが3以下である上記[1]ないし[7]
のいずれかに記載のアスコルビン酸−2−リン酸エステ
ルのアルカリ土類金属塩の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳細
に説明する。本発明は、液温が0〜30℃の条件下にお
いて、アスコルビン酸−2−リン酸エステルまたはその
塩を含有しかつリン酸またはその塩を含有する溶液に、
アルカリ土類金属化合物を添加してpH8.5〜10.
5の範囲にすることを特徴とするアスコルビン酸−2−
リン酸エステルアルカリ土類金属塩の製造方法に関す
る。
【0012】本発明のアスコルビン酸−2−リン酸エス
テルアルカリ土類金属塩の製造方法においては、出発溶
液としては2−APを含有する液であれば特に限定はな
く、2−AP溶液、2−APアルカリ金属塩溶液もしく
は2−APアルカリ土類金属塩溶液などいずれも対象と
することができる。例えば、アスコルビン酸を直接ホス
ホリル化して得られた2−AP含有溶液(特公昭43−
9219号公報、特公昭45−23746号公報、特開
平6−345786号公報)、または5,6−O−イソ
プロピリデン−L−アスコルビン酸をホスホリル化して
得られた2−AP含有溶液(特公昭43−9219号公
報、特公昭45−4497号公報、特公昭45−303
28号公報、特公昭59−4438号公報)等も好適に
利用できる。更に、L−アスコルビン酸とリン酸供与体
とから酵素あるいは微生物の作用により生成した、2−
AP含有溶液(特開平2−42996号公報)等も利用
できる。
【0013】本発明において用いる2−APまたはその
塩に特に限定はなく、L体、DL体の2−APが用いら
れるが、好ましくはL体の2−APを用いるのがよい。
【0014】また、本発明において原料溶液とは、PO
4/2−APのモル比が0.02〜0.5の範囲でリン
酸を含む水溶液を意味する。PO4/2−APのモル比
が0.02未満の場合または0.5を超える場合には、
本発明の効果が低いため好ましくない。
【0015】2−APが塩である場合、あるいは2−A
P含有溶液がアルカリ金属、アルカリ土類金属を含有す
る場合は、その溶液を適当なイオン交換樹脂で処理して
脱金属カチオンすることが望ましい。脱カチオンの方法
としては、例えば、2−APをイオン交換樹脂に吸着さ
せて0.1〜2Nの希塩酸で溶出する方法などの一般的
方法が用いられる。
【0016】本発明の製造方法においては、液温が0〜
30℃の条件下において、原料溶液にアルカリ土類金属
化合物を添加してpH8.5〜10.5の範囲にするこ
とが必要である。原料溶液の温度範囲は0〜30℃がよ
く、好ましくは5〜25℃、より好ましくは10〜20
℃である。液温が0℃未満である場合は凍結の可能性が
あり好ましくなく、30℃を超えると不溶性夾雑物の分
離性が悪くなるため好ましくない。
【0017】アルカリ土類金属化合物添加開始時の原料
溶液のpHは3以下がよく、0.5〜2がより好まし
い。アルカリ土類金属化合物添加後のpHは8.5〜1
0.5がよく、9.0〜10.5が好ましく、9.0〜1
0.0がより好ましい。アルカリ土類金属化合物添加後
のpHが8.5未満の場合には2−APのアルカリ土類
金属塩の収率が下がるため好ましくなく、10.5を超
えるとアルカリ土類金属化合物の未反応分量が増えるた
め好ましくない。
【0018】また、原料溶液の液温が0〜30℃の範囲
にあってもpHが上記範囲を外れた場合に、例えばアル
カリ土類金属化合物添加後のpHが8.5未満では、リ
ン酸の除去が十分でなくなり好ましくない。さらに、原
料溶液中に不純物となるリン酸を多く含有する場合で、
液温が上記範囲から外れた場合、例えば液温が30℃を
越えた場合などは、pHが8.5〜10.5の範囲であ
っても、不溶物の沈降性が悪くなるため好ましくない。
【0019】本発明において用いられるアルカリ土類金
属塩の中ではマグネシウム塩が好ましく、マグネシウム
としては例えば酸化マグネシウム、水酸化マグネシウ
ム、炭酸マグネシウムなどが挙げられるが、これらの中
でも酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムが好まし
い。本発明においてアルカリ土類金属塩による中和反応
に酸化マグネシウムを用いた場合、中和後の工程液中に
存在する遊離のリン酸のAPMに対するモル比は0.0
2未満となる。この後未溶解分を濾別し、回収した上澄
溶液を濃縮した後、この溶液をメタノール等の有機溶媒
中で晶析させて、得られた固形物を濾過することにより
APMが得られる。
【0020】本発明においては、不純物である未溶解分
を濾別し、回収した上澄溶液を濃縮した後、従来知られ
ている方法により晶析させて、目的の2−APのアルカ
リ土類金属塩を得、さらに乾燥・粉砕することにより2
−APアルカリ土類金属塩の粉体を得ることができる。
【0021】このように、本発明はアルカリ土類金属化
合物を添加して2−AP塩の中和反応を行う際に、原料
溶液の温度を0〜30℃の範囲に調整し、かつ好ましく
はpH3以下の状態からpH8.5〜10.5の状態に
することにより、効率的に2−APのアルカリ土類金属
塩を製造できるものである。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれら実施例によりなんら限定される
ものではない。
【0023】(実施例1)L−アスコルビン酸−2−リ
ン酸エステルマグネシウム塩32gを純水368mlに
溶解した。この溶液を強酸性陽イオン交換樹脂(アンバ
ーライトIR−120Bオルガノ製)2000mlを詰
めたカラムに通した。更に純水1200mlを通して2
−APのみを含有する溶液1600mlを得た。この溶
液に含まれるマグネシウムイオンは1ppm以下であっ
た。この溶液に85%リン酸1.0gを添加することに
より、リン酸を含有しpH2.3の2−AP水溶液を得
た。この液の2−APに対するリン酸のモル比は0.1
であった。この2−AP溶液の温度を10℃に保持しな
がら水酸化マグネシウムを加え、添加後のpHが9.2
になるように調整した。この液を4時間静置し、上澄液
を濾過して不溶物を除去した。このとき、APM水溶液
中のリン酸混入量は、2−APに対するリン酸のmol
比で0.01であった。得られた上澄液を減圧操作によ
り、APM濃度が5%(w/v)になるまで濃縮した。3
倍量のメタノールをこの濃縮液に2時間かけて滴下し、
析出したAPMの固体を濾取した。これを真空下で乾燥
してAPM26gを得た。
【0024】(実施例2)窒素雰囲気下、純水1350
ml、ピリジン150g及びL−アスコルビン酸100
gを混合溶解し、0〜10℃に冷却後、10%水酸化ナ
トリウム水溶液を加えて、pHを約12に調整した。こ
の溶液に、オキシ塩化リン150gと10%水酸化ナト
リウム水溶液とを滴下しながら、pH12において0〜
10℃の液温を保って反応を行った。滴下終了後、35
%塩酸でpHを7付近に調整し、ピリジンを減圧下留去
した。その後35%塩酸を加えてpHを4に調整した。
このpH調整液に純水6500mlを加えて希釈した
後、中塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA
−68 オルガノ製)2000mlを詰めたカラムに通
した。次いで、0.05N−塩酸23500mlで展開
した。更に、0.2N−塩酸11000mlで展開し、
2−APを含有する分画区分を得た。
【0025】この分画区分水溶液を電気透析装置(旭硝
子株式会社製、DU−Ob型)を用いて塩素イオンが5
00ppmになるまで除去した。この透析液のpHは
1.4で、2−APイオンに対するリン酸イオンのモル
比は0.2であった。この透析液を15℃に保持して酸
化マグネシウムを加え、添加後のpHが10.1になる
ように調整した。この液を2時間静置し、上澄液を濾過
して不溶物を除去した。このときのAPM水溶液中のリ
ン酸混入量は、2−APイオンに対するリン酸イオンの
モル比で0.02であった。得られた上澄液を実施例1
と同様に処理してAPM粉体を得た。
【0026】(比較例1)2−AP溶液の温度が34℃
において、水酸化マグネシウムをpH7.8まで添加し
たこと以外は、実施例1と同様に行った。上澄液を濾過
して不溶物を除去した後のAPM水溶液中のリン酸混入
量は、2−APに対するリン酸のモル比で0.04であ
った。
【0027】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、アスコルビ
ン酸−2−リン酸エステルまたはその塩にさらにリン酸
またはその塩を含有する水溶液から、夾雑する余剰のリ
ン酸またはその塩の含量が少ないアスコルビン酸−2−
リン酸エステルアルカリ土類金属塩水溶液を、工業的に
効率よく得ることができる。また、本発明の製造方法に
より得られるアスコルビン酸−2−リン酸エステルアル
カリ土類金属塩は、化粧料、飼料、医薬品、食品添加物
などとして各種工業分野に幅広く利用される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液温が0〜30℃の条件下において、ア
    スコルビン酸−2−リン酸エステルまたはその塩を含有
    しかつリン酸またはその塩を含有する原料溶液に、アル
    カリ土類金属化合物を添加してpH8.5〜10.5の
    範囲にすることを特徴とするアスコルビン酸−2−リン
    酸エステルのアルカリ土類金属塩の製造方法。
  2. 【請求項2】 リン酸のアルカリ土類金属塩を析出させ
    て分離し、上澄を回収する工程を含む請求項1に記載の
    アスコルビン酸−2−リン酸エステルのアルカリ土類金
    属塩の製造方法。
  3. 【請求項3】 リン酸のアルカリ土類金属塩を析出させ
    て分離した後、回収した上澄を濃縮し晶析させることに
    より、アスコルビン酸−2−リン酸エステルのアルカリ
    土類金属塩を得る工程を含む請求項2に記載のアスコル
    ビン酸−2−リン酸エステルのアルカリ土類金属塩の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 原料溶液におけるアスコルビン酸−2−
    リン酸エステルまたはその塩に対する、リン酸またはそ
    の塩のモル比が0.02〜0.5の範囲である請求項1
    ないし請求項3のいずれかに記載のアスコルビン酸−2
    −リン酸エステルのアルカリ土類金属塩の製造方法。
  5. 【請求項5】 リン酸のアルカリ土類金属塩を析出させ
    て分離し、上澄を回収する工程後において、上澄中のア
    スコルビン酸−2−リン酸エステルのアルカリ土類金属
    塩に対する、リン酸またはその塩のモル比が0.02未
    満である請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のア
    スコルビン酸−2−リン酸エステルのアルカリ土類金属
    塩の製造方法。
  6. 【請求項6】 アルカリ土類金属がマグネシウムである
    請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のアスコルビ
    ン酸−2−リン酸エステルのアルカリ土類金属塩の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 アルカリ土類金属化合物がアルカリ土類
    金属の酸化物または水酸化物である請求項1ないし請求
    項6のいずれかに記載のアスコルビン酸−2−リン酸エ
    ステルのアルカリ土類金属塩の製造方法。
  8. 【請求項8】 原料溶液のpHが3以下である請求項1
    ないし請求項7のいずれかに記載のアスコルビン酸−2
    −リン酸エステルのアルカリ土類金属塩の製造方法。
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