JPH034532B2 - - Google Patents

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JPH034532B2
JPH034532B2 JP21323785A JP21323785A JPH034532B2 JP H034532 B2 JPH034532 B2 JP H034532B2 JP 21323785 A JP21323785 A JP 21323785A JP 21323785 A JP21323785 A JP 21323785A JP H034532 B2 JPH034532 B2 JP H034532B2
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JP
Japan
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lactic acid
magnesium
crystals
magnesium sulfate
lactate
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Expired
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JP21323785A
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English (en)
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JPS6272646A (ja
Inventor
Kensho Maesato
Akyoshi Komori
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Taki Chemical Co Ltd
Original Assignee
Taki Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は乳酸の分離精製方法に関する。より詳
細には、乳酸を遊離の状態若しくは各種の塩のか
たちで含有する水溶液から晶析させて得た乳酸マ
グネシウム結晶を水に溶解させるか若しくはスラ
リー状とし、硫酸を添加して反応させた後、生成
した硫酸マグネシウム結晶を分離し、次いで乳酸
中に溶解残存している硫酸マグネシウムをカチオ
ン交換樹脂とアニオン交換樹脂によつて除去する
ことを特徴とする乳酸の分離精製方法に関する。
(従来の技術) 従来、乳酸の製法としては合成法と発酵法の両
法が工業的に行われている。合成法によるとき
は、光学的に不活性なDL−型が得られるのに対
し、発酵法によるときは、使用菌種の選択によつ
てDL−型のみならず、光学的に活性なD−型、
L−型のいずれをも製造することができる。
近時、光学的に活性な乳酸、就中、L−型乳酸
が望まれるようになつてきたが、DL−型をL−
型やD−型に分画することは、技術的、経済的に
極めて困難であり、上記需要に応ずるためには発
酵法によつて製造するのが有利である。
しかしながら、発酵法には次のような短所があ
る。即ち、発酵法によつて得られた乳酸含有発酵
液は、有機酸、アミノ酸、糖類、蛋白質、無機物
等、極めて多種類の不純物を含んでいるが、乳酸
及び乳酸塩には各種溶媒に溶ける性質があるため
に、乳酸の有利な分離精製方法がなかつたことで
ある。
発酵段階については、技術的にかなりの進展が
見られるものの、前記事情によつて分離精製段階
のコストが大とならざるを得ず、これが乳酸が他
の有機酸、例えば、クエン酸に比して高価格であ
る所以となつている。
従来の分離精製法としては、乳酸カルシウムと
して晶析し、溶解性不純物を分離した後、硫酸と
反応させて乳酸に転換し、カルシウム分を硫酸カ
ルシウム結晶として分離する方法が広く行われて
いるが、さらに純度を高めるために、活性炭処
理、晶析反復、イオン交換樹脂処理等が併用され
ている。
しかし、これら処理によるも、乳酸カルシウム
の結晶が針状かつ微細であるため、食品添加物や
医薬用に供しうるまでに不純物を除去することは
極めて困難である。而して、高純度の乳酸に得べ
く工業的に行われているのが、前記方法によつて
得た粗乳酸をメチルエステル化し蒸留することに
よつて不純物を分離する方法であるが、該方法は
無機質や不揮発性不純物の除去法としては適して
いるけれども、後の工程たる加水分解によつて副
生したメチルアルコール等が残存する欠点があ
り、コスト面においても必ずしも有利とは云い難
い。
(発明が解決しようとする問題点) かかる現状に鑑み、本発明者らは経済的により
有利な乳酸の分離精製法を開発すべく研究を遂行
し、既に、乳酸マグネシウム結晶として析出さ
せ、これを再溶解してH−型イオン交換樹脂処理
によつて乳酸に転換する方法を提案した。(特願
昭59−75445)。該発明は、乳酸マグネシウム結晶
が著しく大きくなる結果、乳酸マグネシウムと不
純物を容易に分離することができる有利な方法で
ある。
しかしながら、高純度にした乳酸マグネシウム
結晶を再溶解した後、イオン交換樹脂によつて乳
酸に転換するに際しては、かなりの低濃度にて行
わねばならず、従つて、得た乳酸をさらに濃縮す
ることが必要であるために、またイオン交換樹脂
は乳酸マグネシウムと当量分を必要とするため
に、コストについてなおこれを低減すべき問題が
あつた。
そこでこれらの問題について、さらに検討を重
ねた結果、乳酸マグネシウム結晶を水に再溶解さ
せるか若しくはスラリー状としてから、これに硫
酸を添加反応させた後、濃度の高い乳酸液とする
ことによつて、殆どの硫酸マグネシウムを結晶と
して分離できること、並びに乳酸溶液中に残存す
る微量の硫酸マグネシウムは、少量のH−型及び
OH−型又は乳酸型イオン交換樹脂によつて除去
できることを見出し、本発明を完成するに至つた
ものである。
(問題点を解決するための手段) 即ち、本発明は、不純な乳酸マグネシウム水溶
液から晶析して得た乳酸マグネシウム結晶を水に
溶解させ若しくはスラリー状とし、これに硫酸を
添加し濃縮して生成する硫酸マグネシウム結晶を
乳酸から分離し、次いで乳酸中に残存する硫酸マ
グネシウムをイオン交換樹脂によつて除去するこ
とからなる乳酸の分離精製方法に関する。
本発明における乳酸マグネシウム結晶は、乳酸
菌、かび類等を用いる公知の発酵法における乳酸
を遊離状態、若しくはマグネシウム、カルシウ
ム、ナトリウム等の塩として含有する発酵終了液
にマグネシウム化合物を添加し、生じた乳酸マグ
ネシウムを晶析して得たものを用いるが、これに
限定されるものではない。合成法において乳酸ニ
トリルを加水分解して得た乳酸含有液にマグネシ
ウム化合物を添加し、晶析することによつて生成
した乳酸マグネシウム結晶を用いることもでき
る。
乳酸マグネシウム結晶は、目的に応じ溶解晶析
を繰り返すことによつて純度をさらに上げること
ができる。このようにして高純度化した乳酸マグ
ネシウム結晶は、水に再溶解するかスラリー状と
し、これに硫酸を添加する。
乳酸マグネシウムの溶液又はスラリーの濃度
は、通常、乳酸として10〜50%の範囲が好ましい
が必ずしもこれに限定されるものではない。ただ
し、前記下限を下廻ると濃縮にコストが嵩み、上
限を越えると反応性が悪くなる。
硫酸の濃度も限定されないが、濃厚すぎる場合
には反応時に稀釈熱による高温のために乳酸が一
部分解する。従つて、添加する硫酸濃度は30〜80
%の範囲が適当である。而して、硫酸の添加量は
乳酸マグネシウムに対して略々当量がよい。
硫酸添加後の濃縮方法は、減圧法、加熱法等を
適宜選択することができ、硫酸マグネシウム結晶
は、これを生成する際の使用装置、処理温度によ
つて影響されることは殆どなく、その分離性は良
好である。乳酸溶液中に残存する硫酸マグネシウ
ム量を減少させるためには、乳酸を濃度70%以上
に濃縮してから硫酸マグネシウム結晶を分離する
のがよい。硫酸マグネシウムの生成量が多いた
め、分離性をより高めるには、硫酸を添加反応さ
せて生成する硫酸マグネシウム結晶を分離した
後、液を濃縮して溶解残存している硫酸マグネ
シウム結晶を析出させ、これを分離するとよい。
分離方法は適宜に選べるが遠心分離法によるのが
最適である。
生成した硫酸マグネシウムは、発酵液等から乳
酸マグネシウムを晶析させるときの原料として循
環使用することができる。
一方、濃縮した乳酸中に微量残存する硫酸マグ
ネシウムは公知手段たるイオン交換処理によつて
吸着除去することができる。即ち、マグネシウム
イオンはH−型カチオン交換樹脂によつて、硫酸
イオンはOH−型又は乳酸型アニオン交換樹脂に
よつて除去すればよい。しかも、イオン交換樹脂
は少量で足りる。
(発明の効果) 前記したように、本発明方法たる乳酸の分離精
製方法は、高乳酸濃度の状態で乳酸マグネシウ
ムを硫酸処理することができることによつて濃縮
費用が少なくなる、乳酸中の硫酸マグネシウム
量がわずかであるため、乳酸マグネシウムを直接
処理した場合に比しイオン交換樹脂及び装置の負
担が著しく軽減される、また生成した硫酸マグ
ネシウムは、乳酸マグネシウム結晶の析出に際し
循環使用することができる等多くの特徴を有し、
従つて要するコストが廉少である。
しかも本発明によるときは、従来一般的な分離
精製方法である乳酸カルシウム晶析−硫酸処理方
法による場合と比較して純度の高い乳酸を得るこ
とができ、さらに、高純度乳酸を製造するために
現在採用されている方法であるコストの高いエス
テル化蒸留法を採らなくても、例えば食品添加用
として充分使用し得る高純度の乳酸を得ることが
できる。
即ち、本発明は如上優れた効果を発揮するもの
である。
以下に、実施例によりさらに本発明を説明す
る。
実施例 1 乳酸マグネシウム塩溶液から晶析して得た乳酸
マグネシウム50gを脱塩水300mlに溶解し、これ
に75%硫酸25.5gを添加し、30℃にて30分間反応
させた。これを濃縮して生成した硫酸マグネシウ
ム結晶を25℃で別して得た液64.9gは、乳酸
31.8g〔49%(W/W)〕マグネシウム558mg(約
8600ppm)を含んでいた。この液を再度、濃縮
して生成した硫酸マグネシウム結晶を別して得
た液40.7gは、乳酸30.5g〔75%(W/W)〕
及びマグネシウム65mg(約1600ppm)を含んでい
た。
これをH−型イオン交換樹脂〔アンバーライト
120B(6ml)〕及び乳酸型イオン交換樹脂〔アン
バーライト410(6ml)〕によつて処理し、溶解し
ている硫酸マグネシウムを除去した後、さらに濃
縮して精製乳酸32.9g(含量90.5%)を得た。こ
の乳酸のマグネシウム及び硫酸根の含量は検出限
界以下であつた。
実施例 2 精製して得た乳酸マグネシウム50gを水40gに
加え、これに75%硫酸25.68gを添加し、35〜40
℃にて1時間スラリー状態で撹拌反応させた後、
生成した硫酸マグネシウム結晶を別し、得られ
た液78.3g〔乳酸41.73%(W/W)〕をエバポ
レーターで濃縮し、再度、硫酸マグネシウム結晶
を別除去した。
得られた液43.8gは乳酸31.5g(72%)、マ
グネシウム87.5mg(約2000ppm)含んでいた。こ
れをH−型イオン交換樹脂〔アンバーライト
120B(10ml)〕及び乳酸型イオン交換樹脂〔アン
バーライト410(10ml)〕によつて処理し、残留す
る硫酸マグネシウムを除去した後、さらに濃縮し
精製乳酸33.2gを得た。その乳酸含量は91%で
JIS90%乳酸の規格を充分に満足するものであつ
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 不純な乳酸マグネシウム水溶液から晶析して
    得た乳酸マグネシウム結晶を水に溶解させ若しく
    はスラリー状とし、これに硫酸を添加し濃縮して
    生成する硫酸マグネシウム結晶を乳酸から分離
    し、次いで乳酸中に残存する硫酸マグネシウムを
    イオン交換樹脂によつて除去することからなる乳
    酸の分離精製方法。
JP21323785A 1985-09-25 1985-09-25 乳酸の分離精製方法 Granted JPS6272646A (ja)

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