JP2001097851A - ソフトカプセル - Google Patents

ソフトカプセル

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JP2001097851A JP28072199A JP28072199A JP2001097851A JP 2001097851 A JP2001097851 A JP 2001097851A JP 28072199 A JP28072199 A JP 28072199A JP 28072199 A JP28072199 A JP 28072199A JP 2001097851 A JP2001097851 A JP 2001097851A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ソフトカプセル皮膜に香料を配合することによ
って口内で所望のフレーバー感を発揮するとともに、見
た目の透明感を損なわず、高品質の清澄性を備えた清涼
感乃至は高級感のあるソフトカプセルを提供すること。 【解決手段】香料含量の異なる少なくとも2種の基材か
ら構成されるカプセル皮膜を有するソフトカプセルであ
って、1の基材に含まれる香料含量が基材主成分100
重量%に対して0〜0.5重量%であって、他の1の基
材に含まれる香料含量が基材主成分100重量%に対し
て0.5〜40重量%であることを特徴とするソフトカ
プセル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は審美性に優れたソフ
トカプセルに関する。より詳細には本発明はカプセル皮
膜中に所望量の香料を含有しながらもカプセル全体とし
て透明度が高く、審美性とフレーバー性を兼ね備えたソ
フトカプセルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、油性薬物や油性食品の製剤化
にソフトカプセル皮膜が広く使用されている。かかるカ
プセル皮膜は、(1)充填内容物と外部酸素との接触を遮
断して充填物の劣化を防止すること、(2)消化器内で容
易に崩壊溶解して充填内容物が放出されること、(3)可
食性であること、(4)所定の皮膜強度及び伸縮性を有す
ること等といった特性を備えることが要求される。しか
しながら、近年のソフトカプセルの多用途化、並びに消
費者の嗜好の変化やニーズ及び価値観の多様化に伴っ
て、上記に掲げる製剤上要求される特性に加えて、(5)
服用しやすいこと、(6)美味しいこと、(7)口内で所望の
呈味を発現すること(フレーバー性、刺激性等)(8)口
内で心地よい感触を有すること、(9)見た目が美しいこ
と(審美性)、(10)高級感があること、等の特性が求め
られている。
【0003】このため、従来からソフトカプセルに上記
(5)〜(10)の特性を付与するために種々の提案がなされ
ている。例えば、食用油充填カプセルの油っぽさを改善
して風味を向上させるためにカプセルの被膜中にステビ
オサイドを配合すること(特開昭57−29248
号)、口内でのベタツキ感を低減しながらも咀嚼性を付
与するためにゼラチンにグリセリンや糖類等の可塑剤を
特定量配合すること(特開平10−273436号)等
が提案されている。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、近年のソ
フトカプセルの多用途化並びに消費者の嗜好性の多様化
に鑑みて、高い透明度を有しながらも風味や食感に優れ
た、審美性とフレーバー性(呈味性、香味性)を兼ね備
えたソフトカプセル、特に可食性のソフトカプセルを提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に基づいて、口に含んだときに心地よい味覚や香味が発
現するフレーバー感に優れたソフトカプセルを開発すべ
く鋭意研究を重ねていたが、その研究過程で、上記効果
を発揮する有効量の香料をソフトカプセル用の皮膜基材
に配合すると、本来透明感に優れた皮膜基材の透明感が
損なわれ、ソフトカプセルの審美性が著しく低下すると
いう問題が生じることがわかった。かかる知見に基づい
て、本発明者らは、皮膜の透明性を維持しながらもフレ
ーバー感に優れたソフトカプセル皮膜を求めて日夜研究
を進めていたところ、ソフトカプセル全体として透明性
を有しながらも優れたフレーバー感を発揮し得る香料の
特定濃度を見出し、またその濃度を境に香料含量の異な
る少なくとも2種の基材からなる皮膜を外皮として備え
たソフトカプセルが上記所望の特性を備えていることを
見出した。本発明は、かかる知見に基づいて開発された
ものである。
【0006】すなわち、本発明は、下記(a)〜(f)
に掲げるソフトカプセルである: (a)香料含量の異なる少なくとも2種の基材から構成
されるカプセル皮膜を有するソフトカプセルであって、
1の基材に含まれる香料含量が基材主成分100重量%
に対して0〜0.5重量%であって、他の1の基材に含
まれる香料含量が基材主成分100重量%に対して0.
5〜40重量%であることを特徴とするソフトカプセ
ル。 (b)基材主成分100重量%に対して0.5重量%の
割合で香料を含有するカプセル皮膜を有するソフトカプ
セル。 (c)基材の主成分がゼラチンである(a)または
(b)記載のソフトカプセル。 (d)少なくとも1の基材中に、基材主成分100重量
部に対して甘味料をショ糖換算で0.1〜10重量%の
割合で含有する(a)乃至(c)のいずれかに記載のの
ソフトカプセル。 (e)カプセル皮膜で被包された充填内容物が透明性を
有するものである(a)乃至(d)のいずれかに記載の
ソフトカプセル。 (f)可食性カプセルである(a)乃至(e)のいずれ
かに記載のソフトカプセル。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のソフトカプセルは、ソフ
トカプセル皮膜に香料を配合することによって口内で所
望のフレーバー感を発揮するとともに、見た目の透明感
を損なわず、高品質の清澄性を備えた清涼感乃至は高級
感のあるソフトカプセルであることを特徴とするもので
ある。
【0008】上記の特徴を有するソフトカプセルは、充
填内容物を被包するカプセル皮膜として香料含量の異な
る少なくとも2種の基材から構成される皮膜を有し、該
1の基材に含まれる香料量を基材の主成分100重量%
に対して0〜0.5重量%とし、他の1の基材に含まれ
る香料量を基材主成分100重量%に対して0.5〜4
0重量%とすることによって調製することができる。
【0009】ここでカプセル皮膜内に充填される内容物
は、用いるカプセル皮膜基材に適合するものであって、
カプセル全体としての清澄性、透明性、クリア感、高級
感、清涼感を損なわないものであればよく、その限りに
おいて溶液状、半固体状、固体状又はゲル状等の任意の
形態を採ることができる。好ましくは透明性に優れた清
澄液体である。
【0010】尚、上記の限りにおいて充填内容物の種類
も特に制限されることはない。好ましくは可食性物であ
り、例えば可食性油脂や該油脂を含む食品、ビタミン、
ミネラル、鉱油等を含む栄養補強剤、医薬品などの組成
物を挙げることができる。より具体的には、ビタミンA
類及び誘導体、ビタミンD類、ビタミンE類及び誘導
体、ビタミンK類、γ−オリザノール、リノレン酸、カ
ロチン類などの脂溶性成分;中鎖脂肪酸トリグリセリ
ド、大豆油、小麦胚芽油、トウモロコシ油、綿実油、オ
リーブ油、ゴマ油、サンフラワー油、落花生油、ナタネ
油、ヒマワリ油、パセリ油等の可食性油脂;その他、食
品フレーバー、香料等を例示することができる。なお、
これらの成分中にはその成分の清澄性及び透明性を損な
わない範囲で、甘味料などの呈味料、色素や顔料等の着
色料、安定剤、保存剤等の各種添加剤を配合することが
できる。なお、ここで香料として、例えばレモンオイ
ル、オレンジオイル、グレープフルーツオイル、ライム
オイル、ペパーミント、スペアミント、ハッカ等の精油
を挙げることができる。
【0011】本発明においてカプセル皮膜を構成する基
材としては、可食性でそれ自体透明性に優れているもの
を好適に挙げることができる。例えば従来公知のゼラチ
ンを主成分とするゼラチン皮膜用基材;寒天を主成分と
する寒天皮膜用基材;ジェランガムを主成分とするジェ
ランガム皮膜用基材;アルギニン酸またはアルギン酸の
塩を主成分とするカプセル皮膜用基材;ペクチン、カラ
ギーナン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ア
ラビアガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、
タラガム、プルラン等の各種のハイドロコロイドを主成
分とするハイドロコロイド皮膜用基材などを挙げること
ができる。中でも、特に寒天、ゼラチン、ジェランガム
を主成分とする基材が透明性等の点で好ましい。
【0012】通常ゼラチン皮膜用基材は、ゼラチン、可
塑剤及び水を含むゼラチン皮膜液から調製される。
【0013】ここで用いられるゼラチンには、ゼラチ
ン、酸性ゼラチン、アルカリ性ゼラチン、ペプタイドゼ
ラチン、低分子ゼラチン、ゼラチン誘導体等がいずれも
包含される。
【0014】また、可塑剤としては、グリセリン;プロ
ピレングルコールやポリエチレングリコール等のグリコ
ール類;コーンシロップ、スクロース、フルクトース、
ソルビトール、マンニトール等の液状糖類;結晶セルロ
ース、デンプン類、低置換度ヒドロキシプロピルセルロ
ース、エチルセルロースなどの水不溶性セルロース等を
挙げることができる。なお、これらの可塑剤は1種単独
で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて使用
することもできる。好ましくはグリセリンであり、とり
わけ濃グリセリンが好ましい。
【0015】通常ゼラチンに配合する可塑剤の割合とし
ては、ゼラチン100重量%に対して可塑剤10〜50
重量%、好ましくは20〜40重量%の範囲を挙げるこ
とができる。
【0016】本発明で用いるカプセル皮膜は、香料含量
の異なる少なくとも2種の基材から構成されるものであ
り、具体的には基材主成分100重量%に対して0〜
0.5重量%の香料を配合して調製される基材1と基材
主成分100重量%に対して0.5〜40重量%の香料
を配合して調製される基材2の少なくとも2種の基材か
ら構成される。なお、基材1に配合される香料の好適な
割合は、基材主成分100重量%に対して0〜0.3重
量%であり、また基材2に配合される香料の好適な割合
は、基材主成分100重量%に対して5〜20重量%で
ある。
【0017】ここでカプセル皮膜用基材に配合して用い
られる香料は、合成品並びに天然物の別を問うことな
く、用途や皮膜基材に応じて適宜選択することができ、
特に限定されるものではないが、通常は食品添加物に指
定されている可食性の香料を使用することが好ましい。
具体的には、レモンオイル、オレンジオイル、グレープ
フルーツオイル、ライムオイル、ペパーミント、スペア
ミント、ハッカ、ラベンダー等の精油を挙げることがで
きる。これらの香料は、1種単独で使用しても任意の2
種以上を混合して使用することもできる。また各基材に
対して同一もしくは異なる香料を配合することもでき
る。
【0018】かかる香料は、カプセル皮膜液の調合工程
において、ゼラチン等の基材主成分や可塑剤とともに水
に溶解して使用される。
【0019】本発明のソフトカプセルの皮膜には、本発
明の効果を損なわないことを限度に、上記成分以外に、
必要に応じて色素や顔料等の着色剤、防腐剤、崩壊剤、
界面活性剤、矯味剤、矯臭剤、甘味料、クエン酸やリン
ゴ酸等の有機酸等を配合することができる。
【0020】中でも甘味料は粉体であって、ソフトカプ
セルの呈味性や風味を向上させて服用をしやすくし、ま
た可食性油を充填することに起因するソフトカプセルの
油っぽさや独特の臭いを軽減するため、好適な配合成分
である。甘味料の種類は、用いる皮膜用基材と相溶性が
あって本発明の効果を損なわないものであれば、特に制
限されない。例えば、ショ糖;キシロースやキシリトー
ルなどの低甘味度甘味料;サッカリンナトリウム、ステ
ビオサイド、酵素処理ステビオサイト、アスパルテー
ム、カンゾウ抽出物、ソーマチン等の高甘味度甘味料等
を挙げることができる。
【0021】これら甘味料の皮膜用基材への配合割合
は、特に制限されず適宜選択調製することができるが、
ソフトカプセルを口に入れた際の呈味及び風味のよさの
点から、少なくとも1つの基材中に、基材主成分100
重量%に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.5
〜5重量%、より好ましくは0.5〜2重量%(いずれ
も甘味料を糖度の点からショ糖に換算した割合)の範囲
で甘味料が含まれていることが望ましい。
【0022】本発明のソフトカプセルは、従来公知のソ
フトカプセルの製造法、例えば平板法またはロータリー
ダイ法に準じて調製することができる。
【0023】具体的には、まず、基材主成分、可塑剤、
水及びその他の任意成分に香料を0〜0.5重量%配合
して加熱溶融した基材1のカプセル皮膜液、並びに基材
主成分、可塑剤、水及びその他の任意成分に香料を0.
5〜40重量%配合して加熱溶融した基材2のカプセル
皮膜液からそれぞれ別個にカプセル皮膜用基材シート
(基材シート1、基材シート2)を作成する。基材シー
トの厚みとしては、光透過性、食感及び溶け易さ等の点
から、通常0.2〜1.5mm、好ましくは0.4〜0.
7mmを挙げることができる。これら2枚の皮膜用基材シ
ートを対向方向に回転する一対の円筒型カプセル形成用
金型間に供給し、同時にそのシート間に充填内容物を封
入しながら両シートを接着させて金型形状のカプセル部
分を打ち抜く方法によって製造することができる。この
ようにして得られるカプセルは乾燥後、タンブラー等で
磨きをかけて仕上げられる。なお、ソフトカプセル皮膜
は、皮膜液の調製工程において脱泡することによって、
皮膜中に泡が残存しないようにすることが好ましい。
【0024】カプセル皮膜を構成する基材1と基材2の
割合は、表面積比で通常1:1を挙げることができる
が、これに制限されることなく任意に定めることができ
る。
【0025】またソフトカプセルの形状は、特に制限さ
れずオーバール(フットボール)型、オブロング(長楕
円)型、及びラウンド(球状)型等の一般的な形状のほ
か、涙型、三角形などの変形(異形)型を採用すること
もできる。カプセルの大きさも特に制限されないが、直
径30mm以下であると服用しやすく、食感も好ましい。
具体的には直径1〜10mmの範囲のものを挙げることが
できる。
【0026】上記本発明のソフトカプセルは、香料含量
を変えることによって光透過性の異なる2種以上の皮膜
用基材からなる皮膜を有するものであり、しかもそのう
ち少なくとも1種は光透過性の高い基材から構成するこ
とにより、風味に優れるとともに、ソフトカプセル全体
として透明感や光沢感を維持して、清涼感ないしは高級
感を呈するものである。
【0027】なお、本発明の目的は、風味(フレーバー
感)並びに外観の審美性を兼ね備えたソフトカプセルを
提供するものである。かかる目的は、カプセル皮膜とし
て上記のごとく光透過性の異なる2種以上の皮膜用基材
からなる皮膜を採用することによって達成できるだけで
なく、基材主成分100重量%に対して香料を特定の割
合、すなわち0.5重量%配合する基材からなる皮膜を
採用することによっても達成できる。従って、本発明に
は、基材主成分100重量%に対して0.5重量%の割
合で香料を含有する基材から構成されるカプセル皮膜を
有するソフトカプセルも包含される。
【0028】本発明のソフトカプセルは、医薬品、医薬
部外品、化粧品、及び食品などに好適に用いることがで
きる。
【0029】
【実施例】以下、実験例及び実施例を挙げて本発明の特
徴とするところをより明確にする。ただし、本発明はこ
れらの実施例等に何ら限定されるものではない。実験例1 表1に示す組成からなるカプセル皮膜用基材組成物か
ら、下記の方法に従ってカプセル皮膜用基材シートを作
製し、その透明度並びにそれを口に入れたときの口中で
の感触並びにフレーバー感を調べた。尚、表1に示す各
成分の配合割合はゼラチン100に対する重量%を意味
する。
【0030】
【表1】
【0031】<調製方法>水とグリセリンを容器にいれ
て混合し、約5℃で1時間程度静置する。これにゼラチ
ンを加えて撹拌し、60℃の湯浴に3〜5時間浸漬し、
溶融する。これに色素と香料を入れて、撹拌し、軽く蓋
をして、さらに3時間湯浴にて浸漬した脱泡する。静か
にペトリ皿に流し込み、厚さが0.5〜0.6mmになる
ように均一に押し広げ、温度22℃、湿度20%の環境
下にて約12時間乾燥する。
【0032】<実験方法>基材シートの透明性及びフレ
ーバー感の評価は、10名のモニターによる官能評価に
より実施した。 (1)透明性 上記で得られたカプセル皮膜用基材シート(試料1〜
6)を直径約7cmの円盤状に切り抜き、格子用紙の上1
0cm位置に配置したガラス板上に配置し、該シートの
透明度を目視により調べた。なお、透明度は香料を配合
しないシート基材(試料1)の透明度を5(+++++)と
して、それに対する各シートの透明度を5段階で評価し
た。
【0033】(2)フレーバー感 上記で得られた基材シートの切片を口内に含んだ際に生
じるフレーバー感を下記の基準に従って評価した。
【0034】−:フレーバー感がない + :口に入れた時はフレーバー感を感じないが、時間の
経過とともに徐々にフ レーバー感が口内に広が
る ++:口に入れた時にややフレーバー感を感じる +++:口に入れた時に速やかにフレーバー感を感じる ++++:口に入れた時にやや強いフレーバー感を感じ、フ
レーバー感が速やかに口 内に広がる +++++:口に入れた時に強いフレーバー感を感じ、フレ
ーバー感が速やかに口内に 広がるとともに口腔
から鼻腔に抜ける感じがある。
【0035】(1)及び(2)の結果を表2に示すとと
もに、透明度の結果を図1〜図6(それぞれ試料1〜試
料6に対応する)に示す。
【0036】
【表2】
【0037】この結果から、上記カプセル基材シート
は、配合する香料の量が増すにつれて透明度が鈍り清澄
感や清涼感に乏しくなったが、ゼラチン100重量%に
対して香料配合量0.5重量%までは比較的透明性に優
れた基材シートが得られることが判明した。一方、口内
に入れた際のフレーバー感は、香料含量が0.3重量%
以下では不十分であり、0.5重量%が比較的良好なフ
レーバー感が感じられるぎりぎりの量であった。
【0038】このことから、透明度を維持しながらも所
望のフレーバー感を発揮させる香料の基材シートに対す
る配合量は、ゼラチン100重量%に対して0.5重量
%が閾値であることが判明した。
【0039】実施例1〜7 食用ゼラチン100重量%、食用濃グリセリンを40重
量%、水100重量%、色素0.015重量%、甘味料
(蔗糖)0.5重量%及びミント香料0〜0.5重量%
からなるカプセル皮膜液を用いて、上記試験例に記載の
方法に従ってカプセル皮膜用基材シートを調製した(こ
れを基材1とする)。また、上記カプセル皮膜液におい
てミント香料の配合量を0〜0.5重量%に代えて0.
5〜40重量%としてカプセル皮膜用基材シートを調製
した(これを基材2とする)。基材1と基材2の2枚の
基材シートを用いて、ロータリーダイ式ソフトカプセル
製造機により、この2枚の基材シート間に透明清澄な食
用油からなるカプセル内容物を圧入し、両基材シートを
接着させて前記内容物を該皮膜内に封入し、ソフトカプ
セルを製造した(実施例1〜7)。なお、カプセルは外
皮として基材1と基材2を1:1の割合で有する直径6
×8mmのオーバール型に調製した。得られたカプセルの
基材シートの組成(香料配合量)を表3に示す。また比
較例として、表4に示す組成から成る基材1及び2を
1:1の割合で有する皮膜からなるソフトカプセルを同
様に調製した(比較例1、2、3)。
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】調製した各カプセル(実施例1〜7、比較
例1〜3)の外観(透明性)、口内に入れたときのフレ
ーバー感(すっきり感)及び口中での感触を30名のモ
ニターに、「良い、やや良い、普通、やや悪い、悪い」
の5段階で評価してもらった。結果を表5に示す。な
お、表中、◎、○、△、×はそれぞれ次の基準に従うも
のとする。
【0043】◎:「悪い」及び「やや悪い」が、いずれ
も0%である ○:「悪い」が20%以下、或いは「やや悪い」が20
%以下 △:「悪い」が50%以下、或いは「やや悪い」が50
%以下 ×:「悪い」が50%より多い 或いは「やや悪い」が
50%より多い
【0044】
【表5】
【0045】これらの結果から、カプセル皮膜の一部が
基材主成分100重量%に対して香料0.5重量%以下
の割合で含む基材から調製される外皮を備えることによ
り、透明な内容物を被包したソフトカプセルは、全体と
して透明且つ清澄な外観を有し、清涼感及び高級感のあ
るカプセルとして調製されることがわかる。またカプセ
ル皮膜の一部に少なくとも香料を0.5重量%の割合で
極在化させて含む基材から調製される外皮を備えること
により、口に入れたときに、速やかに爽やかなフレーバ
ー感が口内に広がり、風味のよいカプセルが調製される
ことがわかる。さらに香料の配合を増量するにつれて、
外皮が柔らかくカプセル自体の硬度が損なわれる傾向に
あるが、外皮の一部が香料0.5重量%以下の配合割合
からなる基材から構成されることによって、香料の増量
による弾力性の低下を十分補足することができることも
わかった。
【0046】すなわち、0.5重量%を閾値として、香
料を当該特定量若しくは当該0.5重量部を境に異なる
割合で含む基材から構成される外皮を備える本発明のソ
フトカプセルは、全体として透明且つ清澄な外観を有し
て視覚的に審美的であるとともに、口に入れた場合に速
やかにフレーバー感を発揮し、かつ適度に柔らかく弾力
性があって口内での感触も大変優れたものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】表1に示す組成からなるカプセル皮膜用基材組
成物から調製した基材シート(試料1)の透明度を示す
図面である。
【図2】表1に示す組成からなるカプセル皮膜用基材組
成物から調製した基材シート(試料2)の透明度を示す
図面である。
【図3】表1に示す組成からなるカプセル皮膜用基材組
成物から調製した基材シート(試料3)の透明度を示す
図面である。
【図4】表1に示す組成からなるカプセル皮膜用基材組
成物から調製した基材シート(試料4)の透明度を示す
図面である。
【図5】表1に示す組成からなるカプセル皮膜用基材組
成物から調製した基材シート(試料5)の透明度を示す
図面である。
【図6】表1に示す組成からなるカプセル皮膜用基材組
成物から調製した基材シート(試料6)の透明度を示す
図面である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】香料含量の異なる少なくとも2種の基材か
    ら構成されるカプセル皮膜を有するソフトカプセルであ
    って、1の基材に含まれる香料含量が基材主成分100
    重量%に対して0〜0.5重量%であって、他の1の基
    材に含まれる香料含量が基材主成分100重量%に対し
    て0.5〜40重量%であることを特徴とするソフトカ
    プセル。
  2. 【請求項2】基材主成分100重量%に対して0.5重
    量%の割合で香料を含有する基材から構成されるカプセ
    ル皮膜を有するソフトカプセル。
  3. 【請求項3】基材の主成分がゼラチンである請求項1ま
    たは2記載のソフトカプセル。
  4. 【請求項4】少なくとも1の基材中に、基材主成分10
    0重量部に対して甘味料をショ糖換算で0.1〜10重
    量%の割合で含有する請求項1乃至3のいずれかに記載
    のソフトカプセル。
  5. 【請求項5】カプセル皮膜で被包された充填内容物が透
    明性を有するものである請求項1乃至4のいずれかに記
    載のソフトカプセル。
  6. 【請求項6】可食性である請求項1乃至5のいずれかに
    記載のソフトカプセル。
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