JP2001097680A - 車椅子用リフター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車椅子利用者が一人で利用出来ない。 【解決手段】 ベースの上方に昇降手段を介して昇降台
を配設し、昇降手段の操作部である油圧ジャッキ10を昇
降台の一側方に横設し、油圧ジャッキ10の揺動レバーを
往復揺動させるモーターを設けると共に、該揺動レバー
及びモーター間の連動手段を揺動レバーに対し着脱自在
とし、油圧ジャッキ10に具備された、ピストンを突出さ
せた油を戻り流路を介して戻すための開閉弁に下降用レ
バーの下端部を固設することで、昇降台を昇降操作する
ための装備は全て昇降台に設けられ、而も揺動レバーと
モーター間の連動手段を揺動レバーから外せば、手動で
の揺動レバーの往復揺動操作が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、高低差のある場所
間を車椅子に乗ったまま移動可能にした車椅子用リフタ
ーに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、かかる車椅子用リフターにあって
は、電動の場合、ベースに立設したシリンダーのロッド
上端に昇降台を配設したり、手動の場合、ベース側に昇
降台の昇降手段の操作部が設けられており、両者共に昇
降台上の車椅子利用者を車椅子に乗せたまま高低差のあ
る場所間を移動可能にしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
にあっては、前者の場合、使用者に無理なく昇降可能な
反面、例えば停電、故障時には使用出来ず、昇降途中に
上記不具合が生じた場合に対処出来ない課題を有し、後
者の場合、介護者が操作部を操作せねばならず、車椅子
利用者が一人で利用出来ない課題を有していた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
に基づく、電動式の車椅子用リフターでは、停電、故障
時には使用出来ず、手動式の車椅子用リフターでは車椅
子利用者が一人で利用出来ない課題に鑑み、ベースの上
方に昇降台を配設し、ベースの両側方に、長寸且つ同長
の一対のリンクを中央で交差、軸着して形成されたＸ字
状の一対の支持アームを配設し、該支持アームにおける
リンクの後端側をベース及び昇降台の後部側に軸着し、
前端側を、ベース及び昇降台の前部に前後方向に水平移
動自在に取り付け、又昇降台の一側方に横設された油圧
ジャッキにおけるピストンの先端部と、一方の支持アー
ムにおける後端側が昇降台の後部側に軸着された一方の
リンクに連結材の両端部を枢着し、油圧ジャッキに具備
された、ピストンを突出させるための揺動レバーを往復
揺動させるモーターを設けると共に、該揺動レバー及び
モーター間の連動手段を揺動レバーに対し着脱自在と
し、油圧ジャッキに具備された、突出状態のピストンを
昇降台の重みにより収容させるための開閉弁に下降用レ
バーの下端部を固設することによって、昇降台を昇降操
作するための装備は全て昇降台に設けられ、而も揺動レ
バーとモーター間の連動手段を揺動レバーから外せば、
手動で揺動レバーを往復揺動出来る様にして、上記課題
を解決する。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下本発明の一実施例を図面に基
づいて説明する。図１は、本発明に係るリフターの側面
図であり、図２は、図１の平面図であり、図３は、昇降
台が最下位置の状態のリフターの側面図である。図１、
２に示す様に、特に車椅子利用者を対象にしたリフター
１にあっては、ベース２の上方に昇降手段３を介して昇
降台４が配設されたものにして、該昇降台４の一側方に
昇降手段３の作動手段５が配設されている。

【０００６】昇降手段３を、ベース２の両側方に配設さ
れた一対の支持アーム６、6aとし、該支持アーム６、6a
にあっては、長寸且つ同長のリンク７、7aを中央で交
差、軸着して形成されている。そして、リンク７、7aの
後端側がベース２及び昇降台４の後部側に軸着され、前
端側が、ベース２及び昇降台４の前部に設けたレール
８、8aに対し前後方向に水平移動自在な移動体９、9aに
軸着されていることで、昇降台４が水平姿勢のまま昇降
可能に成っている。尚、一方の支持アーム６におけるリ
ンク７、7aに対し他方の支持アーム6aにおけるリンク
７、7aを若干長くしても良い。

【０００７】作動手段５にあっては、昇降台４の一側方
の略中央に油圧ジャッキ10が、該油圧ジャッキ10のピス
トン11が前方方向に突出する様に横設されており、該ピ
ストン11の先端部と、一方の支持アーム６における後端
側が昇降台４の後部側に軸着された一方のリンク７に上
方突設された取付板12の上端部に連結材13の両端部を枢
着して、ピストン11の前方突出により連結材13及び取付
板12を介してリンク７、7aが徐々に起立して昇降台４が
上昇する様に成っている。又、取付板12にあっては、昇
降台４の一側方に前後方向に形成されたスリット14を貫
通して、その上端部を昇降台４の上面より突出させてい
る。又、油圧ジャッキ10には、ピストン11を突出させる
ための揺動レバー15、及び突出状態のピストン11を昇降
台４の重みにより収容させるための開閉弁16が具備され
ており、該開閉弁16に下降用レバー17の下端部が固設さ
れている。。そして、揺動レバー15を往復揺動させる
と、貯油部（図示せず）から油が引き出されると共に、
ピストン11のシリンダー（図示せず）の下部に形成され
た油の出入口（図示せず）からシリンダー内に圧送され
てピストン11が突出し、開閉弁16を回転させ開弁する
と、ピストン11に作用している荷重、即ち昇降台４及び
車椅子使用者の重みによりシリンダー内の油が戻り流路
（図示せず）を介して貯油部に戻されてピストン11が収
容される様に成っている。又、油圧ジャッキ10の前方に
設けたモーター18の駆動軸18a と、揺動レバー15の中間
部下端側を連動手段19で連結し、該連動手段19はモータ
ー18の駆動軸18aに装着されたリンク部材20と、該リン
ク部材20の先端部と、揺動レバー15の中間部下端側に両
端部を枢着した連動リンク20a とにより構成され、モー
ター18の回転運動をリンク部材20、20a を介して揺動レ
バー15の往復揺動運動に変換する様にしている。尚、連
動手段19（リンク部材20a ）の少なくとも一端側は揺動
レバー15に対し着脱自在として、手動で揺動レバー15を
往復揺動させる、即ち昇降台４を上昇させることを可能
にしている。又、図示しないが、モーター18のスイッチ
は利用者の手の届く範囲に配設されている。

【０００８】又、昇降台４の前後部に乗降板21、22が揺
動自在に蝶着され、前方の乗降板21にあっては、レバー
23により揺動操作する様に成っており、後方の乗降板22
にあっては、昇降台４の最下位置で地面に接地し、昇降
台４の上昇に伴い徐々に上方揺動する様に成っている。
具体的には、連結材13の後端部と乗降板22の基端部にワ
イヤー25の両端部を固設することで、ピストン11の出没
による連結材13の進退により乗降板22を自動揺動させる
様に成っている。又、昇降台４の他側部に手摺24が設け
られている。

【０００９】次に本発明に係る車椅子用リフターの作用
について説明する。先ず、上昇する場合、図３に示す様
に、昇降台４を最下位置にして、乗降板22を介して昇降
台４上に乗り込み、電動の場合、スイッチ（図示せず）
を入れモーター18を始動させると、リンク部材19及び連
動リンク20を介して揺動レバー15が往復揺動してピスト
ン11が突出し、連結材13及び取付板12を介して伏臥状態
のリンク７、7aが徐々に起立して昇降台４が上昇する。
又、手動の場合、連動リンク20を揺動レバー15から外し
て、利用者が直接揺動レバー15を往復揺動させること
で、昇降台４が上昇する。次に、下降する場合、下降用
レバー17を回転させて開閉弁16を開弁すると、ピストン
11に作用していた油圧が抜かれて、昇降台４及び利用者
の重みでピストン11が収容されることで昇降台４が降下
する。尚、昇降台４の降下速度は下降用レバー17（開閉
弁16）の回転量により調節可能としている。

【００１０】

【発明の効果】要するに本発明は、ベース２の上方に昇
降台４を配設し、ベース２の両側方に、長寸且つ同長の
一対のリンク７、7aを中央で交差、軸着して形成された
Ｘ字状の一対の支持アーム６、6aを配設し、該支持アー
ム６、6aにおけるリンク７、7aの後端側をベース２及び
昇降台４の後部側に軸着し、前端側を、ベース２及び昇
降台４の前部に前後方向に水平移動自在に取り付けたの
で、昇降台４を水平姿勢のまま鉛直方向に昇降させるこ
とが出来るため、安全な昇降を実現させることが出来
る。又、昇降台４の一側方に横設された油圧ジャッキ10
におけるピストン11の先端部と、一方の支持アーム６に
おける後端側が昇降台４の後部側に軸着された一方のリ
ンク７に連結材13の両端部を枢着したので、油圧ジャッ
キ10が昇降台４に設置されていることから、車椅子使用
者が昇降台４上に乗ったまま操作することが出来る。
又、油圧ジャッキ10に具備された、ピストン11を突出さ
せるための揺動レバー15を往復揺動させるモーター18を
設けると共に、該揺動レバー15及びモーター18間の連動
手段19を揺動レバー15に対し着脱自在としたので、自動
上昇及び手動上昇の切換えが可能になるため、停電時又
はモーター18の故障時であっても車椅子使用者が昇降台
４上に乗ったままで対応することが出来る。又、油圧ジ
ャッキ10に具備された、ピストン11を突出させた油を戻
り流路を介して戻すための開閉弁16に下降用レバー17の
下端部を固設したので、車椅子使用者が車椅子に乗った
まま楽な姿勢で操作することが出来る。よって、本発明
に係る車椅子用リフター１によれば、昇降台４上に乗っ
た車椅子使用者が全ての操作を行うことが出来るため、
どの様な状況下にあっても確実に対応すること出来る。

【００１１】尚、一方の支持アーム６におけるリンク７
に油圧ジャッキ10が固定されている関係上、例え両方の
支持アーム６、6aが連動するとしても他方の支持アーム
6aが遅れがちになって、昇降時に昇降台４が他方側へ傾
いてしまい易いが、一方の支持アーム６におけるリンク
７、7aに対し他方の支持アーム6aにおけるリンク７、7a
を若干長くしたので、かかる長さの差により昇降台４を
水平に維持させながら昇降させることが出来る等その実
用的効果甚だ大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るリフターの側面図である。

【図２】図１の平面図である。

【図３】昇降台が最下位置の状態のリフターの側面図で
ある。

【符号の説明】

２ ベース ４ 昇降台 ７、7a リンク ６、6a 支持アーム 10 油圧ジャッキ 11 ピストン 13 連結材 15 揺動レバー 18 モーター 19 連動手段 16 開閉弁 17 下降用レバー

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ベースの上方に昇降台を配設し、ベース
   の両側方に、長寸且つ同長の一対のリンクを中央で交
   差、軸着して形成されたＸ字状の一対の支持アームを配
   設し、該支持アームにおけるリンクの後端側をベース及
   び昇降台の後部側に軸着し、前端側を、ベース及び昇降
   台の前部に前後方向に水平移動自在に取り付け、又昇降
   台の一側方に横設された油圧ジャッキにおけるピストン
   の先端部と、一方の支持アームにおける後端側が昇降台
   の後部側に軸着された一方のリンクに連結材の両端部を
   枢着し、油圧ジャッキに具備された、ピストンを突出さ
   せるための揺動レバーを往復揺動させるモーターを設け
   ると共に、該揺動レバー及びモーター間の連動手段を揺
   動レバーに対し着脱自在とし、油圧ジャッキに具備され
   た、ピストンを突出させた油を戻り流路を介して戻すた
   めの開閉弁に下降用レバーの下端部を固設したことを特
   徴とする車椅子用リフター。
2. 【請求項２】 一方の支持アームにおけるリンクに対し
   他方の支持アームにおけるリンクを若干長くしたことを
   特徴とする請求項１記載の車椅子用リフター。