JP2001097200A - ブレーキ制御装置 - Google Patents

ブレーキ制御装置

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JP2001097200A
JP2001097200A JP27569199A JP27569199A JP2001097200A JP 2001097200 A JP2001097200 A JP 2001097200A JP 27569199 A JP27569199 A JP 27569199A JP 27569199 A JP27569199 A JP 27569199A JP 2001097200 A JP2001097200 A JP 2001097200A
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pump
brake
pressure
valve
circuit
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JP27569199A
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Yukinori Otsuka
幸典 大塚
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】イグニッションスイッチON時におけるシステ
ム自己診断時等、自動制動制御非作動時におけるサブポ
ンプの内圧上昇を防止することにより、モータ振動を低
減させ、これにより、油圧ユニットにおける音・振動性
能を向上させることができるブレーキ制御装置の提供。 【解決手段】サブポンプ8と並列に設けられサブポンプ
8の過給吐出回路8aと過給吸入回路8bとを結ぶ循環
回路38に循環回路38を開閉する循環切換弁45が設
けられ、循環切換弁45と並列に自動制動制御の終了に
伴い液圧制御弁側に供給していたブレーキ液をリザーバ
タンクR/Tへ戻すことが可能な低開弁圧の低圧リリー
フ弁46が設けられ、サブポンプ8の分岐点(ポンプ室
内)と過給吸入回路8bにおける吸入弁8cより上流側
との間を連通する連通路39に連通路39を開閉する圧
抜き切換弁47が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレーキ制御装置
に関し、特に、運転者が制動操作を行っていなくても、
車両挙動や走行状態に応じ自動的に制動力を発生させ、
減速したり駆動力を抑制する制御や、あるいは車両にヨ
ーモーメントを発生させて車両姿勢を安定させる制御な
どの自動制動制御を実行可能に構成されたブレーキ制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、制動時に車輪がロックするのを防
止する、いわゆるABS制御や、運転者が制動操作を行
っていなくても、車両挙動や走行状態に応じ自動的に制
動力を発生させる自動制動制御を実行可能なブレーキ制
御装置が知られている。このような従来技術としては、
例えば、特表平7−501506号公報に記載の装置な
どが公知である。
【0003】この従来技術は、以下のように構成されて
いた。即ち、マスタシリンダからホイルシリンダに向け
て液圧を供給するブレーキ回路が2車輪づつの2系統に
分けられ、各系統のブレーキ回路の途中に、マスタシリ
ンダからの液圧ならびにメインポンプからの吐出圧を合
流させてホイルシリンダに向けて液圧を制御して供給す
るABSユニットが設けられていると共に、このABS
ユニットよりもマスタシリンダ側に加給ピストン(シリ
ンダ)が設けられている。この加給ピストンは、内部に
摺動自在に設けられたピストン本体(分離ピストン)に
より一次室と二次室とに画成されている。前記一次室
は、サブポンプ(補助ポンプ)の吐出側に連通され、二
次室はABSユニットに接続されている。ABSユニッ
トと二次室との間には、通常はブレーキ回路を連通さ
せ、通常は開弁されていて作動時には圧力制限弁への切
り換えにより所定圧以上の差圧でABSユニット側から
二次室側への流通を許す以外は閉弁するアウト側ゲート
弁(切換弁)が設けられ、かつ、このアウト側ゲート弁
をバイパスするバイパス回路にABSユニット方向を順
方向とするバイパス回路逆止弁が設けられ、さらに、二
次室とメインポンプの吸入側とを連通させる回路の途中
には、通常は閉弁されて作動時にのみ開弁するイン側ゲ
ート弁(2/2方向制御弁)が設けられている。また、
前記シリンダにおいて、前記ピストン本体の中間に設け
られた小径部の外周とシリンダの内周との間に前記マス
タシリンダに連通された圧力室が形成され、二次室内に
設けられた逆止弁により、ピストン本体が一次室を狭め
た状態では、常時圧力室と二次室とが連通され、ピスト
ン本体が二次室側に所定量ストロークすると、圧力室が
二次室よりも所定圧以上大きい時のみ圧力室から二次室
への流体の流通を許し、その逆方向の流通は常時規制す
るよう構成されている。
【0004】また、前記サブポンプと並列にサブポンプ
の吐出側と吸入側とを結ぶリターン回路が設けられ、該
リターン回路に所定の液圧で開弁して一次室の液圧をリ
ザーバタンクに戻すリリーフ弁が設けられる一方、サブ
ポンプをバイパスするバイパス回路には、サブポンプの
停止時において一次室の液圧をリザーバタンクに戻すと
共に、サブポンプの駆動時においては差圧により一次室
に液圧を供給するためのオリフィス(補助圧力源)が設
けられた構造としたものであった。
【0005】上述のような従来技術によれば、ブレーキ
ペダルを踏み込んでマスタシリンダ圧が発生すると、こ
のマスタシリンダ圧は、加給ピストンの圧力室から二次
室へ伝達され、さらに、アウト側ゲート弁を介してAB
Sユニットからホイルシリンダに伝達されて制動力が発
生する。
【0006】また、このような制動時に、車輪ロックを
防止するABS制御を行う場合は、ABSユニットにお
いてメインポンプを駆動させると共に、アウト側ゲート
弁を作動させた状態で、ホイルシリンダ圧を減圧・保持
・増圧させて最適制御を行う。
【0007】次に、制動操作が成されていない時にホイ
ルシリンダにおいて制動力を発生させる場合には、サブ
ポンプならびにメインポンプを駆動させると共に、アウ
ト側ゲート弁を作動させ、かつ、イン側ゲート弁を開弁
させるもので、サブポンプの駆動により加給ピストンの
一次室が高圧となってピストン本体がストロークするの
に伴って二次室内のブレーキ液が開弁したイン側ゲート
弁を介してホイルシリンダ側に供給され、ABSユニッ
トがこのホイルシリンダ圧を制御する。そして、ABS
ユニットでは、減圧後はリザーバのブレーキ液を吸入す
るので、以後は、加給ピストン側からの供給は不要であ
る。また、加給ピストンでは、上述のようにピストン本
体がストロークすると逆止弁が閉弁して、マスタシリン
ダ側と二次室との連通を絶つよう構成されており、AB
Sユニットのメインポンプの吐出圧がマスタシリンダ側
に戻らないようになっている。
【0008】以上のように、この従来技術にあっては、
運転者が制動操作を行っていない場合でも、サブポンプ
ならびにメインポンプを駆動させると、所定量のブレー
キ液がブレーキ回路に供給され、液圧制御弁を作動させ
ることにより、必要な輪のホイルシリンダに必要な量の
ブレーキ液を供給して、任意の制動力を発生させること
ができると共に、サブポンプの駆動により加給ピストン
を介することにより、メインポンプを介することなし
に、ABSユニットの上流側(ホイルシリンダ側)の昇
圧が可能であるという効果を有するものであった。
【0009】従って、この従来技術にあっては、運転者
が制動操作を行っていない場合でも、サブポンプならび
にメインポンプを駆動させると、所定量のブレーキ液が
ブレーキ回路に供給され、液圧制御弁を作動させること
により、必要な輪のホイルシリンダに必要な量のブレー
キ液を供給して、任意の制動力を発生させることができ
るというものである。
【0010】また、この従来技術にあっては、サブポン
プの吐出圧が所定圧よりも高圧になることの無いように
すると共に、加給ピストンにおける作動停止時には加給
ピストンに供給されていた油をリザーバ側に速やかに戻
すために、サブポンプと並列に低圧リリーフ弁が設けら
れていると共にオリフィスを有したリターン回路が設け
られており、加給ピストンに向けて供給可能な流量は、
サブポンプの流量から低圧リリーフ弁およびリターン路
における戻し量を差し引いた量となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術にあっては、サブポンプの吐出流体およびマス
タシリンダ圧がイン側ゲート弁およびメインポンプの吸
入弁を介してポンプ室内に入るように構成され、また、
このメインポンプは、公知の通り、吸入弁がポンプ室内
に一体に組み込まれ、吸入するためにはプランジャに設
けられた吸入油路を介して吸入されるようになってお
り、従って、ブレーキペダルによるマスタシリンダ圧が
メインポンプに入力されることから、以下に述べるよう
な解決すべき課題を有していた。
【0012】即ち、プランジャの摺動シールとして耐圧
用バックアップリングの付加が必要となり、また、高圧
ポンプとなるため、摺動抵抗が大きくなってポンプ性能
が低下すると共に、リザーバへの踏み抜けを防ぐために
リザーバ吸入ラインに逆止弁の具備が必要となるため、
ポンプの大型化、および、部品点数の増加によるコスト
アップをまねくことになる。
【0013】以上の課題を解決するためには、本件出願
人が先に出願した特開平10−315948号に示すよ
うに、イン側ゲート弁を介して加圧ポンプおよびマスタ
シリンダ圧吸入ラインをメインポンプのポンプ室に連通
させると共に、ポンプ室とイン側ゲート弁との間に逆止
弁を設けることが有効である。
【0014】しかしながら、この例では、サブポンプと
メインポンプが同一モータに設けられた2つのカムで駆
動される構造となっており、ABS制御作動のみの時
や、特にイグニッションスイッチON時におけるシステ
ム自己診断時においては、メインポンプと同時にサブポ
ンプも作動するから、サブポンプ吐出ラインに設けられ
た循環切換弁が開状態であっても、サブポンプの内圧が
吐出弁圧までは上昇するため、自動制動制御が非作動時
においても、モータに設けられたサブポンプ駆動用のカ
ムに、サブポンプ吐出弁開弁圧分の負荷が入力されるこ
とになる。
【0015】従って、イグニッションスイッチON時の
自己診断時においては、特にモータに入力される負荷が
大きくなるため、モータ振動が大きくなり、これによ
り、油圧ユニットにおける音・振動性能を悪化させると
いう新たな問題を生じさせる結果となる。
【0016】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、イグニッションスイッチON時におけ
るシステム自己診断時等、自動制動制御非作動時におけ
るサブポンプの内圧上昇を防止することにより、モータ
振動を低減させ、これにより、油圧ユニットにおける音
・振動性能を向上させることができるブレーキ制御装置
を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述の目的達成のために
本発明請求項1記載のブレーキ制御装置は、ブレーキ操
作に対応してブレーキ液圧を発生させるブレーキ操作液
圧源と、このブレーキ操作液圧源のブレーキ液圧を各輪
のホイルシリンダに供給するブレーキ回路と、前記ホイ
ルシリンダの液圧をドレン回路にドレンする減圧および
ブレーキ回路の液圧をホイルシリンダに供給する増圧を
実行する液圧制御弁と、前記ドレン回路にドレンされた
ブレーキ液をブレーキ回路に戻すメインポンプと、ブレ
ーキ液源から吸入回路を経由してブレーキ液を吸入し吐
出回路を経由して前記液圧制御弁に向けて直接あるいは
間接的に制御用液圧を供給可能であってポンプ室を挟ん
で吸入弁と吐出弁を備えたサブポンプと、前記液圧制御
弁,メインポンプ,サブポンプの作動を制御する制御手
段と、を備え、非ブレーキ操作時にあってもサブポンプ
により液圧制御弁に制御用液圧を供給してホイルシリン
ダのブレーキ液圧を任意に増減させる自動制動制御を実
行可能に構成されたブレーキ制御装置において、前記サ
ブポンプとメインポンプとは共通の1つのモータの駆動
により作動するよう構成され、前記サブポンプと並列に
サブポンプの吐出回路と吸入回路とを結ぶ循環回路が設
けられると共に該循環回路に循環回路を開閉する循環切
換弁が設けられ、該循環切換弁と並列に自動制動制御の
終了に伴い液圧制御弁側に供給していたブレーキ液をブ
レーキ液源へ戻すことが可能な低開弁圧の低圧リリーフ
弁が設けられ、前記サブポンプのポンプ室内と前記吸入
回路における吸入弁より上流側との間を連通する連通路
が設けられると共に該連通路に該連通路を開閉する圧抜
き切換弁が設けられている手段とした。
【0018】請求項2記載のブレーキ制御装置は、請求
項1において、前記ブレーキ操作液圧源がマスタシリン
ダであり、かつ、前記ブレーキ液源がマスタシリンダの
リザーバである手段とした。
【0019】請求項3記載のブレーキ制御装置は、請求
項1または2において、シリンダ内がピストンにより加
給室と圧力導入室とに区画されていると共に、ピストン
が圧力導入室を狭める方向に付勢されている加給ピスト
ンが設けられ、前記加給室がメインポンプの吸入側に接
続されている一方、前記圧力導入室がサブポンプの吐出
側に接続され、サブポンプが作動した時には加給ピスト
ンのピストンが加給室を狭める方向にストロークするこ
とに伴って加給室内のブレーキ液が前記メインポンプの
吸入側に供給されるよう構成されている手段とした。
【0020】
【作用】従って、自動制動制御時には、少なくともサブ
ポンプを作動させ、液圧制御弁に向けてブレーキ液を供
給し、液圧制御弁の作動に基づいて所望の車輪のホイル
シリンダに所望のブレーキ液圧を供給して、所望の制動
力を発生させる。そして、ABS制御作動のみの時や、
イグニッションスイッチON時におけるシステム自己診
断時においては、ホイールシリンダ圧を立ち上げないよ
うにイン側ゲート弁を閉弁状態にする一方で、圧抜き切
換弁および循環切換弁を共に開弁状態に切り換え、この
状態で、メインポンプと同時にサブポンプを作動させる
と、サブポンプから吐出されたブレーキ液は、吐出弁お
よび循環切換弁を経由してサブポンプの吸入側に還流可
能であるが、サブポンプのポンプ室内が、連通路により
吐出弁を経由することなく圧抜き切換弁を経由してサブ
ポンプの吸入側に連通された状態となっているため、サ
ブポンプのポンプ室内の液圧を吐出弁の開弁圧まで上昇
させることがない。
【0021】即ち、自動制動制御が非作動時において、
モータに設けられたサブポンプ駆動用のカムに、サブポ
ンプ吐出弁開弁圧分の負荷が入力されるのが防止され、
これにより、油圧ユニットにおける音・振動性能を向上
させることができるようになる。
【0022】請求項3記載のブレーキ制御装置は、請求
項1または2において、上述のように構成されるため、
過給室容積を自動制動制御時にホイールシリンダにおい
て必要な容量に設定することにより、サブポンプが必要
以上にブレーキ液を供給することがなく、この供給過剰
分のブレーキ液をブレーキ液源側に戻す構成が不要とな
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。まず、本発明の実施の形態のブ
レーキ制御装置のブレーキ回路の構成を図1により説明
する。図において、W/Cはホイルシリンダ、M/Cは
マスタシリンダ、B/Pはブレーキペダル、R/Tはリ
ザーバタンクである。
【0024】前記マスタシリンダM/Cと4輪の各ホイ
ルシリンダW/Cとは、2系統のブレーキ回路1,2に
より接続されている。なお、前記マスタシリンダM/C
は、請求の範囲のブレーキ操作液圧源に相当するもので
あり、運転者のブレーキ操作に応じた液圧を発生させる
ものであるが、ブレーキ操作液圧源としては、これに限
らず、運転者のブレーキ操作を電気的に検出してこれに
応じた制御圧を発生する手段を用いてもよい。
【0025】以下、構成を詳細に説明するが、各ブレー
キ回路1,2における構成は同一であるので、以下に、
ブレーキ回路1に関する構成についてのみ説明し、ブレ
ーキ回路2における構成には、同じ符号を付けることで
説明を省略する。前記ブレーキ回路1は、分岐点1dに
おいて各ホイルシリンダW/C,W/Cに向けて2つの
分岐回路1f,1rに分岐され、各分岐回路1f,1r
に、液圧制御弁を構成する流入弁5および流出弁6が設
けられている。即ち、前記流入弁5は、前記各分岐回路
1r,1fの途中に設けられ、非作動時にスプリング力
によりそれぞれ分岐回路1r,1fを連通状態とし、作
動時に各分岐回路1r,1fを遮断する常開の2ポート
2ポジションの電磁切替弁により構成されている。ま
た、前記流出弁6は、前記各分岐回路1r,1fの流入
弁5よりもホイルシリンダW/C側(以下、各ブレーキ
回路1,2において相対的にマスタシリンダM/Cに近
い側を上流といい、ホイルシリンダW/Cに近い側を下
流という)に設けられた分岐点1e,1eから分岐され
てリザーバ7に至るドレン回路10の途中に設けられ
て、非作動時にドレン回路10を遮断し、作動時にドレ
ン回路10を連通させる常閉の2ポート2ポジションの
電磁切替弁により構成されている。なお、各分岐回路1
r,1fには、流入弁5を迂回して途中に下流から上流
への流通のみを許す逆止弁1gを有した流入弁バイパス
路1hが設けられている。
【0026】このドレン回路10には、リザーバ7のブ
レーキ液をブレーキ回路1の流入弁5の上流である分岐
点1dに戻す還流回路4fが設けられ、この還流回路4
fの途中には、メインポンプ4、および、脈動を吸収す
るダンパ4dが設けられ、また、図3の詳細断面図に示
すように、メインポンプ4には、逆流防止用の吸入弁4
hおよび吐出弁4bが設けられている。ちなみに、前記
メインポンプ4は、カム4cを回転させるのに伴って2
つのプランジャ4p,4pをそれぞれ往復ストロークさ
せて吸入・吐出を行うものであり、前記カム4cは各プ
ランジャ4pの位相を180゜異ならさせてストローク
させるよう構成されている。
【0027】上述した、メインポンプ4,流入弁5,流
出弁6により、ABSユニットが構成されている。即
ち、各ホイルシリンダW/Cが制動作動を行った時に車
輪ロックが生じた場合、流入弁5を閉弁すると共に流出
弁6を開弁すれば、ホイルシリンダW/Cのブレーキ液
圧はリザーバ7に抜かれて減圧されて、制動力が弱まり
車輪ロックを解除することができ、また、この状態から
流入弁5,流出弁6を閉弁すればホイルシリンダW/C
のブレーキ液圧は保持されて、その車輪ロック解除状態
を維持することができ、さらに、流入弁5を開弁すると
共に流出弁6を閉弁すれば、メインポンプ4の作動によ
り流入弁5の上流に供給されたリザーバ7のブレーキ液
がホイルシリンダW/Cに供給されて制動力が増すもの
であり、このような作動により車輪ロックを防止する範
囲で最大制動力が得られるよう構成されている。
【0028】さらに、メインポンプ4の吸入弁4hより
もメインポンプ4側に設けられている分岐点(ポンプ
室)4jには、加給回路32の一端が接続されており、
この加給回路32は、他端が、加給ピストン51の加給
室(二次室)51aに接続されている。また、前記加給
回路32の途中には、この加給回路32を開閉する常閉
のイン側ゲート弁42が設けられている。このイン側ゲ
ート弁42は、非作動時はスプリング力により加給吐出
回路8aを遮断し、作動時には加給吐出回路8aを連通
させる常閉の2ポート2ポジションの電磁切替弁により
構成されている。また、前記イン側ゲート弁42と分岐
点4jとの間には、上流から下流への流通のみを許す逆
止弁44が設けられている。
【0029】前記加給ピストン51は、シリンダ52内
を加給室51aと圧力導入室(一次室)51bとに画成
してピストン53が摺動自在に設けられている。このピ
ストン53は、リターンスプリング54により圧力導入
室51bを縮める方向に付勢され、かつピストン53に
は、ピストン53の加給室51a方向への摺動により、
ブレーキ回路1と加給回路32とを連通させる通路35
を閉じ、加給回路32からブレーキ回路1方向への流通
のみを許すチェック弁55が設けられている。
【0030】さらに、前記ブレーキ回路1において、分
岐点1dよりも上流には、ブレーキ回路1を開閉する常
開のアウト側ゲート弁41が設けられている。このアウ
ト側ゲート弁41は、非作動時にスプリング力でブレー
キ回路1を連通状態とする一方、作動時にブレーキ回路
1を遮断する常開の2ポート2ポジションの電磁切替弁
により構成されているもので、このアウト側ゲート弁4
1は、後述するABSユニットがABS制御を行ってい
る間、ならびに後述する自動制動制御を実行している
間、即ち、ホイルシリンダW/Cのブレーキ液圧制御を
実行する時に閉弁されて、この制御されたブレーキ液圧
がマスタシリンダM/C側に伝達されないように構成さ
れている。そして、このアウト側ゲート弁41と並列に
上流から下流方向を順方向とするチェック弁21が設け
られている。
【0031】そして、前記ブレーキ回路1においてアウ
ト側ゲート弁41の下流位置と、前記加給回路32のイ
ン側ゲート弁42よりも上流位置とが、リリーフ回路3
4で接続されていると共に、このリリーフ回路34に
は、ブレーキ回路1側が所定圧を越える高圧になると、
ブレーキ液を加給回路32側に逃がすリリーフ弁43が
設けられている。
【0032】また、前記加給ピストン53,53の圧力
導入室51b,51bどうしは、圧力導入回路33によ
り接続され、この圧力導入回路33にサブポンプ8の加
給吐出回路8aが接続されている。このサブポンプ8
は、図3にその詳細断面図を示すっように、前記メイン
ポンプ4と同様のカム8gを回転させるのに伴ってプラ
ンジャ8p,8pを往復ストロークさせて吸入・吐出を
行う構造のポンプであり、各プランジャ8pがストロー
クするポンプ室は、途中に吐出弁8dを有した加給吐出
回路8aならびに途中に吸入弁8eおよびフィルタ8e
を有した加給吸入回路8bが接続されており、この加給
吸入回路8bは、前記マスタシリンダM/Cのリザーバ
タンクR/Tに接続されている。
【0033】さらに、加給吸入回路8bと圧力導入回路
33とが循環回路38により接続されている。この循環
回路38は、前記サブポンプ8が吐出したブレーキ液を
そのまま吸入側に導いて、サブポンプ8が実質的に仕事
を行わない循環状態を形成するためのものであり、この
循環回路38の途中には循環切換弁45が設けられてい
る。この循環切換弁45は、前記アウト側ゲート弁41
と同様の構造の常開の電磁切換弁で構成されており、こ
の循環切換弁45が開弁した時に前記サブポンプ8が循
環動作を行う。この循環切換弁45と並列にリリーフ弁
46が設けられている。このリリーフ弁46は、加給吸
入回路8b方向を順方向とし、サブポンプ8の作動を停
止した時に、加給ピストン51に向けて吐出していたブ
レーキ液を全てリザーバタンクR/T側に戻すことがで
きるように、低圧で開弁するよう構成されている。
【0034】前記サブポンプ8の吸入弁8cよりもサブ
ポンプ8側に設けられている分岐点(ポンプ室)8fと
加給吸入回路8bにおける吸入弁8cより上流側との間
を接続する圧抜き回路39が設けられ、この圧抜き回路
39の途中に圧抜き回路39を開閉可能な常開の圧抜き
切換弁47が設けられている。この圧抜き切換弁47
は、前記アウト側ゲート弁41と同様の構造の常開の電
磁切換弁で構成されており、この圧抜き切換弁47によ
りサブポンプ8におけるポンプ室内の圧抜きが行われ
る。なお、図において、22はエアブリーダ、Pは液圧
計である。
【0035】上記メインポンプ4およびサブポンプ8の
カム4c,8gは、図3にその詳細断面図を示すよう
に、1つのモータMで駆動されるよう構成されており、
図2に示すとおり、両ポンプ4,8を駆動させるモータ
M、ならびに前記電磁切換弁構造の各弁5,5,6,
6,41,42,45,47は、制御手段としてのコン
トロールユニットCUにより作動を制御される。即ち、
コントロールユニットCUには、図外車輪の回転速度を
検出する車輪速センサS,車体のヨーレイトを検出する
ヨーレイトセンサYR,車両の舵角を検出する舵角セン
サH,ブレーキ操作状態であるか否かを検出するブレー
キセンサBS、車両の前後加速度を検出するGセンサG
Sなどを有したセンサ群SGが接続されており、コント
ロールユニットCUは、これらセンサ群SGから入力さ
れる信号に基づいて各車輪のスリップ率を求めて、制動
時にスリップ率が所定以上になるとこのスリップ率を低
下させるABS制御と、非制動時において、駆動輪スリ
ップが生じた場合にそれを抑制させる駆動輪スリップ防
止制御ならびに車両姿勢が乱れた時にこれを抑制させる
方向にヨーレイトを発生させる制動を行うヨーレイト制
御からなる自動制動制御とを行う。これらの各制御にお
いて、流入弁5ならびに流出弁6は、ブレーキ液圧の減
圧・保持・増圧を行うために必要に応じて開弁・閉弁さ
れる。そして、前記ABS制御時には、メインポンプ4
を駆動させ、自動制動制御時には、メインポンプ4およ
びサブポンプ8を駆動させる必要があるが、両ポンプ
4,8は共通のモータMにより駆動されるので、前記コ
ントロールユニットCUは、いずれのポンプ4,8を駆
動させる場合もモータMを駆動させる。
【0036】次に、ブレーキ制御装置の基本的な作動お
よび効果を説明する。 a)通常のブレーキ操作時 通常、各弁5,5,6,6,41,42,45,47
は、図示の非作動状態となっており、この状態でブレー
キペダルB/Pを踏むと、マスタシリンダM/Cで発生
したブレーキ液圧が、各ブレーキ回路1,2および各分
岐回路1f,1rを、途中でアウト側ゲート弁41およ
び流入弁5を経ながら各ホイルシリンダW/Cに伝達さ
れ、ブレーキペダルB/Pの踏力に応じた車輪の制動が
行われる。また、運転者がブレーキ操作を終えると、ホ
イルシリンダW/Cに供給されていたブレーキ液は、各
分岐回路1f,1rおよび各ブレーキ回路1,2を上記
とは逆に流れてマスタシリンダM/Cに戻る。
【0037】b)ABS制御時 [I]減圧制御時 上述のブレーキ操作時に、車輪がロックしたことあるい
はロックしそうな状態となったことをコントロールユニ
ットCUが検出すると、車輪のスリップ率を所定の範囲
内に納めて車輪のロックを防止するABS制御を行う。
即ち、このABS制御は、制動時に車輪がロックしない
ようにブレーキ液圧を減圧・保持・増圧するもので、上
述のブレーキ操作により生じたブレーキ液圧により、い
ずれかの車輪のスリップ率が所定値以上となると、コン
トロールユニットCUは、まず、アウト側ゲート弁41
を閉弁させると共に、モータMの駆動を開始し、さら
に、そのロックしそうな車輪を制動するホイルシリンダ
W/Cに接続されている分岐回路1r,1fの流入弁5
を閉弁し流出弁6を開弁する。この流出弁6の開弁によ
りホイルシリンダW/Cのブレーキ液がドレン回路10
を経てリザーバ7に排出されて減圧され、制動力が弱ま
る。なお、リザーバ7に排出されたブレーキ液は、メイ
ンポンプ4の駆動により還流回路4fを経て随時ブレー
キ回路1に還流される。
【0038】[II] 保持制御時 そして、この制動力の低下の結果、車輪のスリップ率が
所定値未満に低下したら、コントロールユニットCU
は、流出弁6への通電を停止して流出弁6を閉弁させ
る。この流出弁6の開弁により、ホイルシリンダW/C
の液圧が保持された状態となる。
【0039】[III] 再増圧制御時 さらに、この保持作動の結果、スリップ率が他の所定値
未満まで低下すると、コントロールユニットCUは、流
入弁5への通電を停止して開弁させる。この結果、高圧
となっているブレーキ回路1,2のブレーキ液がホイル
シリンダW/Cに供給されて制動力が再増加される。
【0040】以上の作動を繰り返すことで、ブレーキペ
ダルB/Pを踏んでいる間、各車輪のスリップ率を所定
の範囲内に保持して、車輪のロックを防止させながら最
大制動力が得られるABS制御が成される。
【0041】また、以上のABS制御作動時には、モー
タMを駆動させる結果、サブポンプ8も駆動するが、こ
のABS制御作動のみが行われる時(非自動制動制御
時)には、循環切換弁45および圧抜き切換弁47が非
作動状態で共に開弁状態に維持されており、サブポンプ
8が吐出するブレーキ液の全量が循環回路38を介して
循環されるため空転状態となっていて、サブポンプ8は
負荷とはならない。このようにサブポンプ8は仕事を行
わないから、圧力導入室51bへは圧力導入されること
がなく、ピストン53はリターンスプリング54の付勢
力により一端に配置された状態に維持される。また、こ
のABS制御時も上述の通常ブレーキ操作時と同様にイ
ン側ゲート弁42は閉弁状態に保たれているため、マス
タシリンダM/Cで圧力が発生しても、ブレーキ液が加
給回路32からサブポンプ8へ供給されることはない。
【0042】従って、1つのモータMによりメインポン
プ4とサブポンプ8との両方のカム4c,8cを回転さ
せるよう構成しても、サブポンプ8による加給が不要な
際には、循環切換弁45を開弁させたままにしておけ
ば、サブポンプ8では過給ブレーキ液が吐出側から吸入
側に循環されるだけで仕事を行わず、モータMの負荷と
なることがなく、構造をコンパクトにでき、かつ消費エ
ネルギの低減を図ることができる。また、このABS制
御時も上述の通常ブレーキ操作時と同様にイン側ゲート
弁42は閉弁状態に保たれているため、マスタシリンダ
M/Cで発生したブレーキ液圧はメインポンプ8側へ抜
けることはない。
【0043】また、ABS制御作動のみが行われる時
(非自動制動制御時)は、圧抜き切換弁47も開弁状態
に維持されているため、サブポンプ8の作動により、該
サブポンプ8の分岐点(ポンプ室内)8fが、連通路3
9により吐出弁8dを経由することなく圧抜き切換弁4
7を経由してサブポンプ8の吸入側に連通された状態と
なり、このため、サブポンプ8の分岐点(ポンプ室内)
8fの液圧を吐出弁8dの開弁圧まで上昇させることが
ない。
【0044】即ち、自動制動制御が非作動時において、
モータMに設けられたサブポンプ8のカム8gに、吐出
弁8dの開弁圧分の負荷が入力されるのが防止されるた
め、油圧ユニットにおける音・振動性能を向上させるこ
とができるようになる。なお、イグニッションスイッチ
ON時におけるシステム自己診断時においても、自動制
動制御非作動時にモータMを駆動させる結果、サブポン
プ8が駆動されるが、この場合も、上記ABS制御作動
のみが行われる時(非自動制動制御時)と同様に、サブ
ポンプ8の内圧上昇が防止され、これにより、モータ振
動を低減させ、油圧ユニットにおける音・振動性能を向
上させることができる。
【0045】この後、運転者がブレーキ操作を終えたり
車速が所定値以下になるなどのABS制御終了条件が成
立するとABS制御を終了するもので、この場合、コン
トロールユニットCUは、アウト側ゲート弁41を開弁
してブレーキ回路1を連通状態とし、かつ、流入弁5,
流出弁6を元の状態に戻す。従って、ホイルシリンダW
/Cに供給されていたブレーキ液は、ブレーキ回路1を
逆流してマスタシリンダM/Cに戻る。また、リザーバ
7に排出されたブレーキ液もメインポンプ4の駆動によ
りブレーキ回路1に戻された後、マスタシリンダM/C
に戻るもので、これに要する時間が経過した後、モータ
Mの駆動が停止される。
【0046】c)自動制動制御時 コントロールユニットCUは、急発進・急加速により駆
動輪のスリップ率が高くなったのに応じてスリップ率を
所定の範囲内に納める駆動力制御、過オーバステアや過
アンダステアなど車両の姿勢が乱れそうになったのに応
じて制動力を発生させて車両のヨーモーメントを安定方
向に作用させて車両姿勢を安定させる車両姿勢安定制
御、あるいは先行車を自動的に追尾する自動追尾制御に
おいて必要に応じて自動的に制動を行う自動制動制御、
のうちの少なくとも一つからなる自動制動制御を行う。
【0047】この自動制動制御は、ブレーキペダルB/
Pの踏込操作の有無に係らずなされるものであり、ま
ず、ブレーキペダルB/Pの踏込操作を行っていない場
合の作動について説明する。
【0048】自動制動制御時には、コントロールユニッ
トCUは、モータMの駆動を開始させると共に循環切換
弁45および圧抜き切換弁47を閉弁させ、かつ、アウ
ト側ゲート弁41を閉弁させる一方、イン側ゲート弁4
2を開弁させる。
【0049】このモータMの駆動により前記サブポンプ
8が駆動して、マスタシリンダM/Cのリザーバタンク
R/T内のブレーキ液が吸入されて加給吐出回路8aに
吐出される。この時、循環切換弁45および圧抜き切換
弁47が閉弁されていることにより、吐出された加給液
は、上記ABS制御時のように循環回路38により循環
されることなく、加給吐出回路8aを経て圧力導入回路
33に吐出され、加給ピストン51の圧力導入室51b
に導入される。この圧力導入によりピストン53がリタ
ーンスプリング54の付勢力に抗して摺動し、加給室5
1a内のブレーキ液がピストン53のストロークによる
容積変化分だけ加給回路32に吐出される。そして、こ
の加給回路32のブレーキ液がイン側ゲート弁42を介
してメインポンプ4に吸引され、還流回路4fを経て各
分岐回路1f,1rに吐出される。従って、流入弁5,
流出弁6を必要に応じて開閉させて各ホイルシリンダ圧
を最適制御できる。即ち、自動制動制御の開始時には、
その直前にABS制御を行っていない限りはリザーバ7
にブレーキ液は貯留されておらず、メインポンプ4を駆
動させただけでは即座にブレーキ液を吸入・吐出するこ
とができず、吐出圧は生じない。そこで、サブポンプ8
を駆動させて加給ピストン51からメインポンプ8の吸
入側にブレーキ液を供給して加給してやることにより上
述のような作動を行うことができるものである。
【0050】また、この時、ブレーキ回路1が高圧にな
り過ぎた場合には、リリーフ弁43が開弁してリリーフ
弁43の開弁圧まで減圧されるもので、これにより、加
給ピストン51では、このブレーキ液の戻り分だけ加給
室51aの容積が拡大されてピストン本体53が押し戻
される。
【0051】その後、自動制動制御を終了する場合、ア
ウト側ゲート弁41ならびに循環切換弁45および圧抜
き切換弁47を開弁すると共にモータMの駆動を停止さ
せる。従って、加給ピストン51では、サブポンプ8に
よる加給圧がなくなってピストン53がリターンスプリ
ング54により押し戻されてホイルシリンダW/Cある
いはメインポンプ4からブレーキ回路1に戻されたブレ
ーキ液が加給室51aに戻る。また、圧力導入室51b
内に導入されていたブレーキ液はリザーバタンクR/T
に戻る。
【0052】次に、上述の自動制動制御を実行している
時に、ブレーキペダルB/Pの踏込操作が成された場合
の作動を、ブレーキ踏力の違い、即ち発生マスタシリン
ダ圧の違いに分けて説明する。まず、ペダル踏力が低く
マスタシリンダ圧が低圧の場合(ちなみに、低圧の場合
とは、サブポンプ8およびメインポンプ4から各分岐回
路1f,1rに供給される液圧より低圧の場合を意味す
る。)、チェック弁21が閉弁状態に維持され、各分岐
回路1f,1r側へのマスタシリンダM/Cのブレーキ
液の供給が停止された状態となる。
【0053】なお、他の動作、即ち、メインポンプ4か
らの吐出圧を必要に応じて流入弁5ならびに流出弁6に
より圧力制御して各ホイルシリンダW/Cに供給するこ
と、ならびに自動制動制御の終了時の動作は、上述した
ブレーキペダルB/Pの踏込操作を行っていない場合と
同様であるので説明は省略する。
【0054】次に、ブレーキペダルB/Pの踏込操作に
より発生したマスタシリンダ圧が高圧の場合(ちなみ
に、高圧の場合とは、サブポンプ8およびメインポンプ
4から各分岐回路1f,1rに供給される液圧より高圧
の場合を意味する。)の作動を説明する。
【0055】この場合、マスタシリンダM/Cのブレー
キ液は、ブレーキ回路1におけるチェック弁21を開弁
して、各分岐回路1f,1rに供給され、ホイルシリン
ダW/Cの液圧をブレーキペダルB/Pの踏込量に応じ
て昇圧させる。従って、自動制動制御中であっても、ブ
レーキ操作に応じた制動力を発生させることができるよ
うになる。なお、他の動作は、ブレーキペダル低踏込時
と同様であるので説明は省略する。
【0056】以上説明したように、本発明の実施の形態
では、イグニッションスイッチON時におけるシステム
自己診断時や、ABS制御作動のみが行われる時等、自
動制動制御非作動時におけるサブポンプ8の内圧上昇を
防止することにより、モータ振動を低減させ、これによ
り、油圧ユニットにおける音・振動性能を向上させるこ
とができるようになるという効果が得られる。
【0057】以上、図面により発明の実施の形態につい
て説明してきたが、本発明は、図示した発明の実施の形
態に限られるものではない。例えば、発明の実施の形態
では、加給ピストン51を備えた例を示したが、これを
備えることなく、サブポンプ8の吐出圧を直接加給回路
32に供給するように構成ものにも本発明を適用するこ
とができる。また、発明の実施の形態では、サブポンプ
が吐出するブレーキ液をメインポンプに供給するよう構
成した例を示したが、このサブポンプが吐出するブレー
キ液をブレーキ回路に向けて供給するよう構成してもよ
い。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明請求項1に
記載の発明にあっては、上述のように、サブポンプとメ
インポンプとは共通の1つのモータの駆動により作動す
るよう構成され、前記サブポンプと並列にサブポンプの
吐出回路と吸入回路とを結ぶ循環回路が設けられると共
に該循環回路に循環回路を開閉する循環切換弁が設けら
れ、該循環切換弁と並列に自動制動制御の終了に伴い液
圧制御弁側に供給していたブレーキ液をブレーキ液源へ
戻すことが可能な低開弁圧の低圧リリーフ弁が設けら
れ、前記サブポンプのポンプ室内と前記吸入回路におけ
る吸入弁より上流側との間を連通する連通路が設けられ
ると共に該連通路に該連通路を開閉する圧抜き切換弁が
設けられている構成としたことで、イグニッションスイ
ッチON時におけるシステム自己診断時等、自動制動制
御非作動時におけるサブポンプの内圧上昇を防止するこ
とにより、モータ振動を低減させ、これにより、油圧ユ
ニットにおける音・振動性能を向上させることができる
ようになるという効果が得られる。
【0059】請求項3記載のブレーキ制御装置では、請
求項1または2において、シリンダがピストンにより加
給室と圧力導入室とに区画されていると共に、ピストン
が圧力導入室を狭める方向に付勢されている加給ピスト
ンが設けられ、前記加給室がメインポンプの吸入側に接
続されている一方、前記圧力導入室がサブポンプの吐出
側に接続され、サブポンプが作動した時には加給ピスト
ンのピストンが加給室を狭める方向にストロークするこ
とに伴って加給室内のブレーキ液が前記メインポンプの
吸入側に供給されるよう構成されたことで、過給室容積
を自動制動制御時にホイールシリンダにおいて必要な容
量に設定することにより、サブポンプが必要以上にブレ
ーキ液を供給することがなく、この供給過剰分のブレー
キ液をブレーキ液源側に戻す構成が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態のブレーキ制御装置のブレー
キ回路図である。
【図2】発明の実施の形態のブレーキ制御装置の要部の
ブロック図である。
【図3】発明の実施の形態のブレーキ制御装置における
両ポンプ部分を示す詳細断面図である。
【符号の説明】
W/C ホイルシリンダ M/C マスタシリンダ(ブレーキ操作液圧源) B/P ブレーキペダル R/T リザーバタンク CU コントロールユニット(制御手段) S 車輪速センサ YR ヨーレイトセンサ H 舵角センサ BS ブレーキセンサ SG センサ群 1 ブレーキ回路 1d 分岐点 1f 分岐回路 1g 逆止弁 1r 分岐回路 2 ブレーキ回路 4 メインポンプ 4b 吐出弁 4c カム 4d ダンパ 4f 還流回路 4h 吸入弁 4j 分岐点 4p プランジャ 5 流入弁(液圧制御弁) 6 流出弁(液圧制御弁) 7 リザーバ 8 サブポンプ 8a 加給吐出回路 8b 加給吸入回路 8c 吸入弁 8d 吐出弁 8e フィルタ 8f 分岐点(ポンプ室) 8g カム 8p プランジャ 10 ドレン回路 21 チェック弁 22 エアブリーダ 32 加給回路 33 圧力導入回路 34 リリーフ回路 38 循環回路 39 圧抜き回路 41 アウト側ゲート弁 42 イン側ゲート弁 43 リリーフ弁 45 循環切換弁 46 リリーフ弁 47 圧抜き切換弁 51 加給ピストン 51a 加給室 51b 圧力導入室 52 シリンダ 53 ピストン 54 リターンスプリング 55 チェック弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ操作に対応してブレーキ液圧を
    発生させるブレーキ操作液圧源と、 このブレーキ操作液圧源のブレーキ液圧を各輪のホイル
    シリンダに供給するブレーキ回路と、 前記ホイルシリンダの液圧をドレン回路にドレンする減
    圧およびブレーキ回路の液圧をホイルシリンダに供給す
    る増圧を実行する液圧制御弁と、 前記ドレン回路にドレンされたブレーキ液をブレーキ回
    路に戻すメインポンプと、 ブレーキ液源から吸入回路を経由してブレーキ液を吸入
    し吐出回路を経由して前記液圧制御弁に向けて直接ある
    いは間接的に制御用液圧を供給可能であってポンプ室を
    挟んで吸入弁と吐出弁を備えたサブポンプと、 前記液圧制御弁,メインポンプ,サブポンプの作動を制
    御する制御手段と、 を備え、非ブレーキ操作時にあってもサブポンプにより
    液圧制御弁に制御用液圧を供給してホイルシリンダのブ
    レーキ液圧を任意に増減させる自動制動制御を実行可能
    に構成されたブレーキ制御装置において、 前記サブポンプとメインポンプとは共通の1つのモータ
    の駆動により作動するよう構成され、 前記サブポンプと並列にサブポンプの吐出回路と吸入回
    路とを結ぶ循環回路が設けられると共に該循環回路に循
    環回路を開閉する循環切換弁が設けられ、 該循環切換弁と並列に自動制動制御の終了に伴い液圧制
    御弁側に供給していたブレーキ液をブレーキ液源へ戻す
    ことが可能な低開弁圧の低圧リリーフ弁が設けられ、 前記サブポンプのポンプ室内と前記吸入回路における吸
    入弁より上流側との間を連通する連通路が設けられると
    共に該連通路に該連通路を開閉する圧抜き切換弁が設け
    られていることを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ブレーキ操作液圧源がマスタシリン
    ダであり、かつ、前記ブレーキ液源がマスタシリンダの
    リザーバである請求項1記載のブレーキ制御装置。
  3. 【請求項3】 シリンダ内がピストンにより加給室と圧
    力導入室とに区画されていると共に、ピストンが圧力導
    入室を狭める方向に付勢されている加給ピストンが設け
    られ、 前記加給室がメインポンプの吸入側に接続されている一
    方、前記圧力導入室がサブポンプの吐出側に接続され、
    サブポンプが作動した時には加給ピストンのピストンが
    加給室を狭める方向にストロークすることに伴って加給
    室内のブレーキ液が前記メインポンプの吸入側に供給さ
    れるよう構成されていることを特徴とする請求項1また
    は2に記載のブレーキ制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008207758A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Nissin Kogyo Co Ltd 車両用ブレーキ液圧制御装置

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