JP2001096721A - インキ呼び出し装置 - Google Patents

インキ呼び出し装置

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JP2001096721A
JP2001096721A JP28007799A JP28007799A JP2001096721A JP 2001096721 A JP2001096721 A JP 2001096721A JP 28007799 A JP28007799 A JP 28007799A JP 28007799 A JP28007799 A JP 28007799A JP 2001096721 A JP2001096721 A JP 2001096721A
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roller
ink
arm
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transfer roller
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JP28007799A
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Kazunao Dejima
一直 出島
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インキ呼び出し装置に関し、受け渡しローラ
及びインキ元ローラに対する呼び出しローラの接触状態
を容易に調整できるようにする。 【解決手段】 インキ元ローラ2と受け渡しローラ3と
の間に配設された呼び出しローラ4を所定の回転軸を中
心にインキ元ローラ2と受け渡しローラ3との間で揺動
自在の従動アーム21により軸支するとともに、従動ア
ーム21と同心の回転軸を有しインキ元ローラ2と受け
渡しローラ3との間を所定の周期で揺動する駆動アーム
32をそなえ、この駆動アーム32に、駆動アーム32
のインキ元ローラ2側への揺動時に従動アーム21に弾
性部材33bを介して係合し、従動アーム21に軸支さ
れた呼び出しローラ4をインキ元ローラ2に向けて押圧
する第1の押圧手段と、受け渡しローラ3側への揺動時
に従動アーム21に弾性部材33aを介して係合し、従
動アーム21に軸支された呼び出しローラ4を受け渡し
ローラ3に向けて押圧する第2の押圧手段とをそなえ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、枚葉印刷機等のイ
ンキ壺をそなえた印刷機において、インキ壷を形成する
インキ元ローラから受け渡しローラ側へインキを転移さ
せるインキ呼び出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は枚葉印刷機おける一般的なインキ
供給装置部の構成を示す模式図である。この図を用いて
インキ供給装置部の概略構成について説明すると、その
上方から順に、インキ5を溜めておくためのインキ壷
1,インキ元ローラ2,呼び出しローラ4、受け渡しロ
ーラ3,種々のインキローラ群25,インキ着けローラ
11及び湿し水装置26等がそなえられておいる。
【0003】インキ壷1は、前述したインキ元ローラ2
の外周面と左右の側壁17a,17bと底板部を形成す
るインキキー18とから構成されている。インキキー1
8はプレート状の部材であり、インキ元ローラ2の軸方
向に沿って複数枚並設されている。そして、各インキキ
ー18は後端の支点軸19を中心としてそれぞれが揺動
駆動装置27を介して独立して揺動昇降できるようにな
っている。
【0004】したがって、インキキー18の下端とイン
キ元ローラ2の外周面との隙間Sを印刷面の画線率に対
応して、各インキキー18毎に微調整すれば、インキ元
ローラ2を介して転移させるインキ被膜の厚さをインキ
元ローラ2の軸方向において適宜に変更設定することが
できる。一方、一般的なインキ元ローラ2の駆動系統
は、印刷機本体により連続回転する様に構成された図示
省略の回転体,シャフト,リンク及びインキ元ローラ2
の軸部に設備したラチェット(爪,爪車)装置等から構
成されており、回転体の連続した回転駆動によりシャフ
トを介してリンクを揺動させ、リンクの一方向作動時に
おいてのみラチェット装置を駆動させて、これによりイ
ンキ元ローラ2を間欠回転させるようになっている。
【0005】そして、呼び出しローラ4は、間欠回転す
るインキ元ローラ2の回転駆動時に対応した所定のタイ
ミングでインキ元ローラ2に接触し、インキ元ローラ2
からインキを受け取った後、下流の受け渡しローラ3側
へ揺動移動して、受けとったインキを受け渡しローラ3
に転移供給するようになっている。インキの転移供給量
は、インキ元ローラ2が回転する量(角度)の大小、及
び、インキキー18の下端とインキ元ローラ2の外周面
との隙間S、つまり、インキキー18の開度によって適
宜に調整設定することができる。
【0006】次に、上記構成のインキ供給装置部を用い
た印刷手順について説明する。まず、印刷を開始する前
準備として、これから印刷するための刷版13の画線を
計測し、各インキキー18ごとの画線率を算出する。続
いて、算出した画線率データに基づき、それぞれのイン
キキー18の開度及びインキ元ローラ2の一作動ごとの
回転量を設定する。
【0007】前記の設定により、インキ壷1に充填され
たインキ5は、インキ元ローラ2の外周面へ付着した状
態でインキキー18下端の隙間Sを通って回転移送さ
れ、次に、揺動接離する呼び出しローラ4を介して受け
渡しローラ3側へ転移される。続いて、インキローラ群
25を順次転移する過程で適度に練られた後、インキ着
けローラ11から版胴12へ巻着した刷版13へ転移供
給される。刷版13の絵柄に付着したインキは、その
後、ブランケット胴14へ転写され、さらに、ブランケ
ット胴14へ接触して圧胴15との間を走行するシート
16面上へ転写されて、所定色の印刷が完了する。
【0008】ところで、上述したように呼び出しローラ
4はインキ元ローラ2と受け渡しローラ3との間で揺動
してインキを転移供給するようになっているが、この呼
び出しローラ4を揺動接離させる装置がインキ呼び出し
装置である。以下、図6,図7を用いて従来のインキ呼
び出し装置の構成について説明する。図7に示すように
呼び出しローラ4はインキ元ローラ2と受け渡しローラ
3との間に配置されており、呼び出しローラ4の両軸端
は、図6に示すようにベアリング28及び偏心軸受け2
9を介して呼び出しローラアーム41に支持されてい
る。なお、図6では一方の端部のみを示しており、他方
の端部は省略して示している。
【0009】偏心軸受け29は、呼び出しローラアーム
41に対して回転可能に取り付けられており、偏心軸受
け29の呼び出しローラアーム41に対する回転軸は、
偏心軸受け29が支持している呼び出しローラ4の回転
軸に対して、偏心してそなえている。したがって、偏心
軸受け29がその回転軸を中心として回転したときに
は、偏心軸受け29により支持された呼び出しローラ4
は、偏心軸受け29の回転軸周りに回動するようになっ
ている。
【0010】呼び出しローラアーム41は、インキ元ロ
ーラ2の回転軸と平行に且つ回転自在に配設された軸2
0の周りに回動自在にそなえられている。また、軸20
には呼び出しローラアーム41に近接して呼び出し駆動
アーム42が固設されており、両アーム41,42は図
示省略の皿バネ等の弾性体を介して連結部材43により
僅かに動く状態で互いに連結されている。さらに、呼び
出しローラアーム41の先端部と図示しない装置フレー
ムに突設させたピン31との間には、スプリング(引張
バネ)30が掛け渡されている。このスプリング30
は、呼び出しローラ4をインキ元ローラ2の外周面側へ
引き寄せて所定の圧力を持って接触させるべく機能して
いる。
【0011】また、軸20にはレバー24が固着されて
いる。レバー24の軸20に固着された側とは別側の端
部にはカムフォロア22が回動自在に軸支されている。
上述のスプリング30は、呼び出しローラアーム41を
インキ元ローラ2側へ引き寄せるとともに、呼び出し駆
動アーム42を介して軸20を回転させ、レバー24端
部のカムフォロワ22を印刷機本体からの駆動によって
機械速度と連動して回転する円板型カム23の外周面に
押付けるようにも作用している。
【0012】これにより、カムフォロア22が円板型カ
ム23の外周面に沿って案内されることによりレバー2
4が揺動するようになり、軸20に固着された呼び出し
駆動アーム42を介して呼び出しローラアーム41も揺
動するようになる。そして、呼び出しローラアーム41
に偏心軸受29を介して支持されている呼び出しローラ
4はインキ元ローラ2と受け渡しローラ3との間を交互
に接離するようになる。
【0013】なお、呼び出しローラ4がインキ元ローラ
2側、受け渡しローラ3側へ接触する時間比は基本的に
はカム23の形状により決まる。また、インキ元ローラ
2から受け渡しローラ3への呼び出し回数は、カム23
の1回転において一度行なわれるもので、機械速度に対
応して単位時間当たりの呼び出し回数が増減するように
なっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の従来
のインキ呼び出し装置には次のような課題がある。従来
のインキ呼び出し装置では、呼び出しローラ4をインキ
元ローラ2へ接触させる場合には、円板型カム23の外
周面とカムフォロア22との間に僅かに隙間ができるよ
う設定しておき、スプリング(引張バネ)30の作用力
のみによって、呼び出しローラ4をインキ元ローラ2へ
押圧接触させるようになっている。つまり、自動で呼び
出しローラ4とインキ元ローラ2との接触状態(ニップ
圧)が調整されるようになっている。
【0015】一方、呼び出しローラ4と受け渡しローラ
3との接触状態を調整する場合には、円板型カム23と
カムフォロア2との接触により位相位置が規制された呼
び出しローラアーム21を基準とし、偏心軸受け29を
回動して呼び出しローラ4を偏心軸受け29の回転軸周
りに回動させることにより、呼び出しローラ4と受け渡
しローラ3との接触状態(ニップ圧)を調整するように
なっている。
【0016】この偏心軸受け29を回動させる作業はも
ちろんオペレータの手動であり、呼び出しローラ4の軸
方向両側、つまり操作側の偏心軸受け29と駆動側の偏
心軸受け29(図6では、操作側のみ示してる)とを個
別に調整する必要がある。また、呼び出しローラ4が摩
耗すると、その径が変動するため、呼び出しローラ4と
受け渡しローラ3との接触状態は常に調整(修正)する
必要がある。
【0017】このため、従来のインキ呼び出し装置で
は、受け渡しローラ3と呼び出しローラ4との平行度、
及びニップ圧の調整が困難で作業に時間が掛かり、生産
性が低下するという課題があった。本発明は、このよう
な課題に鑑み創案されたもので、受け渡しローラ及びイ
ンキ元ローラに対する呼び出しローラの接触状態を容易
に調整できるようにした、インキ呼び出し装置を提供す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の本発明のインキ呼び出し装置は、イ
ンキ元ローラから受け渡しローラへインキを断続的に転
移供給するインキ呼び出し装置において、該インキ元ロ
ーラと該受け渡しローラとの間に配設された呼び出しロ
ーラと、該呼び出しローラを軸支するとともに所定の回
転軸を中心に該インキ元ローラと該受け渡しローラとの
間で揺動自在の従動アームと、該従動アームと同心の回
転軸を有し該インキ元ローラと該受け渡しローラとの間
を所定の周期で揺動する駆動アームと、該駆動アームに
設けられ該駆動アームの該インキ元ローラ側への揺動時
に該従動アームに弾性部材を介して係合し、該従動アー
ムに軸支された該呼び出しローラを該インキ元ローラに
向けて押圧する第1の押圧手段と、該駆動アームに設け
られ該駆動アームの該受け渡しローラ側への揺動時に該
従動アームに弾性部材を介して係合し、該従動アームに
軸支された該呼び出しローラを該受け渡しローラに向け
て押圧する第2の押圧手段とをそなえたことを特徴とし
ている。
【0019】また、請求項2記載の本発明のインキ呼び
出し装置は、請求項1記載のインキ呼び出し装置におい
て、該第1の押圧手段及び該第2の押圧手段に該呼び出
しローラの押圧力を調整する押圧力調整手段がそれぞれ
そなえられたことを特徴としている。また、請求項3記
載の本発明のインキ呼び出し装置は、請求項1又は2記
載のインキ呼び出し装置において、該第1の押圧手段及
び該第2の押圧手段が該回転軸に対して該呼び出しロー
ラよりも遠方に配設されたことを特徴としている。
【0020】さらに、請求項4記載の本発明のインキ呼
び出し装置は、請求項1〜3のいずれかの1項に記載の
インキ呼び出し装置において、該駆動アームの揺動範囲
を調整する揺動範囲調整手段がそなえられたことを特徴
としている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図4は本発明の一実施形態
としてのインキ呼び出し装置を示すものである。以下、
図1〜図4を用いて本インキ呼び出し装置について説明
する。なお、図1〜図4において、前記した従来のイン
キ呼び出し装置と同一の部位については図中同一の符号
を付して示している。
【0022】まず、本インキ呼び出し装置の構成につい
て説明すると、図1に示すように、本インキ呼び出し装
置は、従来のインキ呼び出し装置と同様に、インキ壷1
の一側面を形成するインキ元ローラ2と受け渡しローラ
3との中間において、両ローラ2,3へ交互に接離する
呼び出しローラ4をそなえている。呼び出しローラ4
は、図2に示すように、その両軸端部をベアリング28
を介して呼び出しローラアーム(従動アーム)21の中
央部付近に回転自在に軸支されている(図2では片側の
みを示している)。呼び出しローラアーム21は、イン
キ元ローラ2の回転軸と平行に且つ回転自在に配設され
た軸(回転軸)20の周りに回動自在にそなえられてい
る。ただし、軸20上での軸方向位置は規制されてい
る。
【0023】また、軸20には呼び出しローラアーム2
1の外側に近接して、呼び出し駆動アーム(駆動アー
ム)32とレバー24とが固設されている。ただし、呼
び出し駆動アーム32,レバー24ともに軸20上での
固設位置は調整できるようになっており、呼び出し駆動
アーム52とレバー24とがなす角度は任意に設定でき
るようになっている。
【0024】レバー24の先端部にはピン34を介して
カムフォロア22が回動自在に軸支されており、さら
に、図示しない装置フレームに突設させたピン35との
間にスプリング(引っ張りバネ)36が掛け渡されてい
る。そして、レバー24が回動したときのカムフォロア
22の回動軌跡上には円板型カム23が配設されてお
り、スプリング36の引張力によりレバー24が円板型
カム23側に引き寄せられ、カムフォロア22が円板型
カム23の外周面に押付けられるようになっている。
【0025】円板型カム23は、印刷機本体からの駆動
によって機械速度と連動して回転するようになってお
り、その外周面には凹凸が形成されている。ここでは図
1に示すように角度θ1にわたって所定の径R1に形成
され、角度θ2にわたって所定の径R2(R2>R1)
に形成されている。したがって、カムフォロア22が円
板型カム23の角度θ1の領域と接触しているときに
は、レバー24は相対的に図1中で時計周りに回動した
状態になっており、角度θ2の領域と接触しているとき
には、レバー24は反時計周りに回動した状態になって
いる。
【0026】そして、このようにカムフォロア22と円
板型カム23との接触状態によってレバー24の回動状
態が変わることにより、円板型カム23が回転するとレ
バー24もそれに応じて揺動し、レバー24とともに軸
20に固設されている呼び出し駆動アーム32もインキ
元ローラ2と受け渡しローラ3との間を交互に揺動する
ようになっている。
【0027】呼び出し駆動アーム32の先端部には円環
状のピン6が回動自在に取り付けられている。一方、呼
び出しローラアーム21の先端部にも円環状のピン7が
回動自在に取り付けられている。そして、これらのピン
6,ピン7には頭部8aを有するねじ軸8がピン7側か
らピン6側に向けて嵌装されている。また、ねじ軸8の
ピン6とピン7との間にはピン6側から順に調整ナット
9c,9bが螺合しており、ねじ軸8の先端部、すなわ
ち、ピン6の外側には調整ナット9aが螺合している。
【0028】このようにねじ軸8上に調整ナット9a,
9b,9cが螺合していることにより、ピン6のねじ軸
8上での移動範囲は調整ナット9aから調整ナット9c
までの範囲に、ピン7のねじ軸8上での移動範囲は調整
ナット9bから頭部8aまでの範囲にそれぞれ限定され
ることになり、呼び出し駆動アーム32と呼び出しロー
ラアーム21とは、それぞれピン6,ピン7の移動範囲
の自由度内において互いに拘束されるようになってい
る。そして、さらにピン6と調整ナット9cとの間には
スプリング(弾性部材)33aが介装され、ピン7と頭
部8aとの間にはスプリング(弾性部材)33bが介装
されている。なお、調整ナット9cのピン6側にはバネ
受け座10が配設されている。
【0029】本発明の一実施形態としてのインキ呼び出
し装置は上述のように構成されているので、インキ供給
部に設備した場合には次のような作用及び効果がある。
以下、図3及び図4を参照しながら本インキ呼び出し装
置の作用及び効果について説明する。インキ壷1のイン
キ5は、インキ元ローラ2の回転に伴いインキキー18
先端とインキ元ローラ2との隙間Sから送り出され、イ
ンキ元ローラ2から呼び出しローラ4を介して受け渡し
ローラ3側へ転移供給される。本インキ呼び出し装置装
置では、図示省略の回転駆動手段にて円板型カム23を
作動させる事により、カムフォロア22,レバー24を
介して軸20に固設した呼び出し駆動アーム32を往復
揺動させる。
【0030】このとき、図3に示すように呼び出し駆動
アーム32を時計方向に回転させると、呼び出し駆動ア
ーム32の先端にそなえられたピン6とスプリング33
aとを介してバネ受け座10が押され、バネ受け座10
を螺合させたねじ軸8は図3中右方向へ移動する。そし
て、ねじ軸8の移動により調整ナット9bが呼び出しロ
ーラアーム21の先端に取り付けたピン7に当接し、バ
ネ受け座10とピン6に狭持されたスプリング33aの
バネ圧が上昇して、このスプリング33aのバネ圧によ
りピン7を設けた呼び出しローラアーム21は時計方向
に回転させられる。これにより、呼び出しローラアーム
21に軸支された呼び出しローラ4はインキ元ローラ2
へ押し付けられる。したがって、ここではスプリング3
3a,ねじ軸8,バネ受け座10,調整ナット9c,9
bが、呼び出しローラ4をインキ元ローラ2に向けて押
圧する第1の押圧手段として機能している。
【0031】このとき呼び出しローラ4をインキ元ロー
ラ2に押付ける力の調節は、調節ナット9cのねじ軸8
上での螺合位置を調整することにより行なう。すなわ
ち、ここでは調節ナット9cを押圧力調整手段として機
能させる。具体的には、押しつけ力を大きくする場合に
は、調節ナット9cの螺合位置をピン6側に近づける。
これにより、スプリング33aの圧縮量が大きくなりバ
ネ圧が上昇し、押しつけ力は大きくなる。逆に、押しつ
け力を弱くする場合には、調節ナット9cの螺合位置を
ピン7側に近づける。これにより、スプリング33aの
圧縮量が小さくなりバネ圧が低下し、押しつけ力は小さ
くなる。
【0032】なお、別側のスプリング33bは、ねじ軸
8の移動によって調整ナット9bがピン7に当接してピ
ン6がスプリング33aを圧縮始めた時点から、ねじ軸
8の頭部8aと調整ナット9bとの間で伸縮が規制され
る。このため、呼び出しローラ4をインキ元ローラ2に
押付けている間は、スプリング33bの力は外部には作
用しない。
【0033】一方、上記と逆に、図4に示すように呼び
出し駆動アーム32を反時計方向に回転させると、呼び
出し駆動アーム32の先端にそなえられたピン6により
調整ナット9aが押され、調整ナット9aを螺合させた
ねじ軸8は図4中左方向へ移動する。これにより、先ず
ピン6と調整ナット9aとの間の隙間が無くなり、この
状態でスプリング33aの力は外部には作用しなくな
る。さらにねじ軸8が左へ移動すると、調整ナット9b
とピン7との間に隙間が発生するが、その隙間分だけね
じ軸8の頭部8aはピン7との間でスプリング33bを
圧縮する。これにより、スプリング33bのバネ圧が上
昇して、このスプリング33bのバネ圧によりピン7を
設けた呼び出しローラアーム21は反時計方向に回転さ
せられ、呼び出しローラアーム21に軸支された呼び出
しローラ4は受け渡しローラ3へ押し付けられる。した
がって、ここでは調整ナット9a,ねじ軸8,ねじ軸8
の頭部8a,スプリング33bが、呼び出しローラ4を
受け渡しローラ3に向けて押圧する第2の押圧手段とし
て機能している。
【0034】このとき呼び出しローラ4を受け渡しロー
ラ3に押付ける力の調節は、調節ナット9aのねじ軸8
上での螺合位置を調整することにより行なう。すなわ
ち、ここでは調節ナット9aを押圧力調整手段として機
能させる。具体的には、押しつけ力を大きくする場合に
は、調節ナット9aの螺合位置を図4中右側に移動させ
る。これにより、スプリング33bの圧縮量が大きくな
りバネ圧が上昇し、押しつけ力は大きくなる。逆に、押
しつけ力を弱くする場合には、調節ナット9aの螺合位
置を図4中左側に移動させる。これにより、スプリング
33bの圧縮量が小さくなりバネ圧が低下し、押しつけ
力は小さくなる。ただし、調節ナット9aを調節すると
スプリング33aのバネ圧にも影響を及ぼすので、この
場合には調節ナット9cのねじ軸8上での螺合位置も調
節する。
【0035】上記操作により、インキ呼び出しローラ4
は呼び出しローラアーム21の揺動回転によって円弧状
に移動し、インキ元ローラ2外周面と受け渡しローラ3
外周面とへ所定の時間差をもって接触することになり、
インキ呼び出しローラ4を介してインキ元ローラ2外周
面のインキ5を受け渡しローラ3側へ転移供給させるこ
とが可能になる。また、逆に受け渡しローラ3外周面の
インキ5をインキ元ローラ3側へ転移回収させることも
可能である。
【0036】なお、呼び出し駆動アーム32,レバー2
4ともに軸20上での固設位置は調整できるようになっ
ているので、レバー24と呼び出し駆動アーム32との
位相は微調整することができ、これにより、インキ元ロ
ーラ2,受け渡しローラ3間での呼び出し駆動アーム3
2の揺動範囲を変更することが可能になる。すなわち、
呼び出し駆動アーム32,レバー24及び軸20は一体
となって揺動範囲調整手段として機能する。
【0037】このように、本インキ呼び出し装置によれ
ば、インキ元ローラ2と受け渡しローラ3との双方に対
する呼び出しローラ4の係合をスプリング33a,33
bにより行なうようになっている、つまり、自動ニップ
設定としているので、わずかな平行度のずれ等はスプリ
ング33a,33bによって吸収することができ、偏心
軸受け等を介した呼び出しローラ4の移動調整が不要と
なり、接触状態の調整作業が容易になるという利点があ
る。
【0038】また、呼び出しローラ4の係合状態の調整
は機械的に固定するものではないため、呼び出しローラ
4が摩耗によって細った場合も、頻繁にニップ調整をす
る必要がないという利点もある。また、スプリング33
a,33bの押し付け力はそれぞれ調整ナット9c,9
aのねじ軸8上での螺合位置により調整することができ
るので、呼び出しローラ4とインキ元ローラ2,受け渡
しローラ3との接触状態、すなわち、ニップ圧を容易か
つ正確に調整することができるという利点もある。
【0039】また、インキ元ローラ2,受け渡しローラ
3間での呼び出し駆動アーム32の揺動範囲を変更する
ことによりスプリング33a,33bの初期作用力を変
更し、インキ元ローラ2,受け渡しローラ3に対するイ
ンキ呼び出しローラ4の接触状態を調整して、インキ元
ローラ2,受け渡しローラ3に対するインキ呼び出しロ
ーラ4の押圧力をバランスさせることもできるという利
点もある。
【0040】さらに、スプリング33a,33bの採用
により、インキ元ローラ2及び受け渡しローラ3に対す
る呼び出しローラ4の接触時の衝突ショックを大幅に低
減できるという利点もあり、作用力が衝撃的にかかる欠
点が改善され構成部品の耐久性が向上するいう利点もあ
る。さらに、スプリング33a,33bは、呼び出しロ
ーラ4が揺動する中心である軸20の中心に対し、呼び
出しローラ4より離れた位置、すなわち、回動半径が大
きい位置に配設されているので、呼び出しローラ4にか
かる力より小さい力で対応することができ、スプリング
33a,33bの選定が容易であるという利点もある。
また、インキ元ローラ2及び受け渡しローラ3に呼び出
しローラ4を押し付けるスプリング33a,33bとレ
バー24を円盤型カム23に押し付けるスプリング36
とを別に設けているので、それぞれについて最適なスプ
リングを選定することができるという利点もある。
【0041】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施
することができる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明のインキ呼び出し装置によれば、インキ元ローラ,
受け渡しローラの双方に対して、弾性部材を介して呼び
出しローラを押し付けるようになっているので、わずか
な平行度のずれや呼び出しローラの磨耗の影響等は弾性
部材によって吸収することができ、接触状態の調整作業
が容易になるという利点がある。また、弾性部材を介し
て呼び出しローラを押し付けることにより、インキ元ロ
ーラ及び受け渡しローラへの呼び出しローラの接触時の
衝突ショックが低減するので、構成部材の耐久性を向上
させることができるという利点もある。
【0043】また、請求項2記載の本発明のインキ呼び
出し装置によれば、さらに、呼び出しローラの押圧力を
調整する押圧力調整手段がそなえられているので、呼び
出しローラとインキ元ローラ,受け渡しローラとの接触
状態、すなわち、ニップ圧を容易かつ正確に調整するこ
とができるという利点がある。また、請求項3記載の本
発明のインキ呼び出し装置によれば、第1の押圧手段及
び第2の押圧手段を回転軸に対して呼び出しローラより
も遠方に配設することにより、弾性部材に作用する力を
呼び出しローラに加わる力よりも小さくすることがで
き、弾性部材の選定が容易になるという利点がある。
【0044】さらに、請求項4記載の本発明のインキ呼
び出し装置によれば、駆動アームの揺動範囲を調整する
ことによって、呼び出しローラとインキ元ローラ,受け
渡しローラとの接触状態を調整することができるという
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのインキ呼び出し装
置の構成を示す側面図である。
【図2】本発明の一実施形態としてのインキ呼び出し装
置にかかる呼び出しローラの支持構造を示す図1のII−
II方向矢視断面図である。
【図3】本発明の一実施形態としてのインキ呼び出し装
置の作用を説明すための図であり、呼び出しローラがイ
ンキ元ローラに接触している状態を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態としてのインキ呼び出し装
置の作用を説明すための図であり、呼び出しローラが受
け渡しローラに接触している状態を示す図である。
【図5】枚葉印刷機おける一般的なインキ供給装置部の
構成を示す模式図である。
【図6】従来のインキ呼び出し装置の構成を示す正面図
であり、一部省略して示している。
【図7】従来のインキ呼び出し装置の構成を示す図6の
VII−VII方向から見た側面図である。
【符号の説明】
1 インキ壷 2 インキ元ローラ 3 受け渡しローラ 4 呼び出しローラ 5 インキ 6,7 ピン 8 ねじ軸 8a 頭部 9a,9b,9c 調整ナット 10 バネ受け座 11 インキ付けローラ 12 版胴 13 刷板 14 ブランケット胴 15 圧胴 16 シート 17a,17b 側壁 18 インキキー 19 支点軸 20 軸 21 呼び出しローラアーム(従動アーム) 22 カムフォロア 23 円盤型カム 24 レバー 25 インキローラ群 26 湿し水装置 28 ベアリング 29 偏芯軸受け 32 呼び出し駆動アーム(駆動アーム) 33a,33b スプリング(弾性部材)34 ピン 35 ピン 36 スプリング(引っ張りバネ) S インキキー下端とインキ元ローラ外周面との隙間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インキ元ローラから受け渡しローラへイ
    ンキを断続的に転移供給するインキ呼び出し装置におい
    て、 該インキ元ローラと該受け渡しローラとの間に配設され
    た呼び出しローラと、 該呼び出しローラを軸支するとともに所定の回転軸を中
    心に該インキ元ローラと該受け渡しローラとの間で揺動
    自在の従動アームと、 該従動アームと同心の回転軸を有し該インキ元ローラと
    該受け渡しローラとの間を所定の周期で揺動する駆動ア
    ームと、 該駆動アームに設けられ該駆動アームの該インキ元ロー
    ラ側への揺動時に該従動アームに弾性部材を介して係合
    し、該従動アームに軸支された該呼び出しローラを該イ
    ンキ元ローラに向けて押圧する第1の押圧手段と、 該駆動アームに設けられ該駆動アームの該受け渡しロー
    ラ側への揺動時に該従動アームに弾性部材を介して係合
    し、該従動アームに軸支された該呼び出しローラを該受
    け渡しローラに向けて押圧する第2の押圧手段とをそな
    えたことを特徴とする、インキ呼び出し装置。
  2. 【請求項2】 該第1の押圧手段及び該第2の押圧手段
    に該呼び出しローラの押圧力を調整する押圧力調整手段
    がそれぞれそなえられたことを特徴とする、請求項1記
    載のインキ呼び出し装置。
  3. 【請求項3】 該第1の押圧手段及び該第2の押圧手段
    が該回転軸に対して該呼び出しローラよりも遠方に配設
    されたことを特徴とする、請求項1又は2記載のインキ
    呼び出し装置。
  4. 【請求項4】 該駆動アームの揺動範囲を調整する揺動
    範囲調整手段がそなえられたことを特徴とする、請求項
    1〜3のいずれかの1項に記載のインキ呼び出し装置。
JP28007799A 1999-09-30 1999-09-30 インキ呼び出し装置 Withdrawn JP2001096721A (ja)

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