JP2001096328A - プレス機のトランスファ装置 - Google Patents

プレス機のトランスファ装置

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JP2001096328A
JP2001096328A JP27568599A JP27568599A JP2001096328A JP 2001096328 A JP2001096328 A JP 2001096328A JP 27568599 A JP27568599 A JP 27568599A JP 27568599 A JP27568599 A JP 27568599A JP 2001096328 A JP2001096328 A JP 2001096328A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレス機においてワークの小径の場合パンチ
やワークでフィンガーを押し拡げるとパンチが損傷する
とともにワークに疵がつくことを防止したトランスファ
装置の提供。 【解決手段】 フィンガー36を洋鋏形とし、ばねで閉
状態としておき、同期的に回動される3個の円板カム2
2,56,57を関連して駆動し、トランスファバー3
3をトランスファ方向に1加工ステージ分前後移動して
ワークを移送し、フィンガー36をトランスファ方向と
直角方向に進退して加工位置から退避させ、板カム46
を進退させてフィンガを開放させる装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランスファプレ
ス機のトランスファ装置に関するものである。さらに詳
しくは、トランスファ装置において、フィンガーを各工
程に対応して配置し、ワークの送り方向(トラバース方
向)に対して前後動,左右動(トラバース方向に直角方
向)及び停止時に開閉させることによりワークを順次次
の工程の加工ステージに移送するプレス機のトランスフ
ァ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来一般に採用されているトランスファ
プレス機のトランスファ技術としては、ワーク送り方向
に対して直角方向の左右両側で開閉を行うフィンガーを
各工程の加工ステージに一対設置し、フィンガーをワー
ク送り方向(トラバース方向)に前後運動させるととも
に左右から押圧してワークを挟持する方式が広く知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来トランスファプレ
ス機のトランスファ装置では、フィンガーはトラバース
方向左右対称で進退可能に支持されていて、ばねの作用
で常に閉じられる方向(ワークを挟む方向)に付勢され
ている。そして、フィンガーを開く場合はワーク又はパ
ンチをフィンガーのワーク保持部に当てて強制的に押し
広げるものである。このためワークの内径が大径のパン
チの太い場合には影響が少ないが、ワーク内径が小径の
パンチの細い場合(例えばワーク内径1mm以下)には
フィンガーを押し広げる際にパンチはフィンガーの閉じ
力に負けてしまい、パンチに曲がりあるいは折れが発生
し、トランスファプレスによるワークの成形不良の原因
となっていた。そしてトランスファプレス機の作動の高
速化に伴い一層このトラブルの発生率が増大するととも
に、直接ワークとフィンガーが接触する方式であるので
ワークにこすりキズなどが発生し品質を悪くする問題が
あった。本発明は、従来の技術のこのような問題点に鑑
みなされたもので、その目的とするところは、小径ワー
クの成形においても、パンチの曲がりや折れ等を防止す
ることである。また、トランスファプレス機の高速作動
でもパンチによるワークの疵発生を防止することであ
る。本発明はパンチやワークとフィンガーと接触せずに
フィンガーの開閉を行い、ワークをフィンガーに保持さ
せて移送する方式のトランスファ装置を提供するもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本請求項1の発明は、直列する複数の加工ステージが
設けられ、各加工ステージに設けた上型と下型でワーク
に変形加工を行い、そのワークを順次つぎの加工ステー
ジに移送していくプレス機のトランスファ装置であっ
て、2本のフィンガーレバーを洋鋏形のX状に配して先
端にワーク把持部を設けた複数のフィンガーと、前記ワ
ーク把持部をワークを挟む方向に常時付勢するばねと、
該ばねの力に抗して前記フィンガーのワーク把持部を開
く板カム機構と、該板カム機構を進退させる第1駆動機
構と、各加工ステージに対応させたフィンガーを取り付
けるトランスファスライド保持部と、該トランスファス
ライド保持部をトランスファ方向に前後移動させる第2
駆動機構と、前記トランスファスライド保持部をトラン
スファ方向と直角方向に進退させる第3駆動機構とを備
えて、前記第1,第2,第3の各駆動機構を同期させて
フィンガーによりワークを順次つぎの加工ステージに移
送するものである。この請求項1の発明によればラムの
下降のタイミングでX状の洋鋏形フィンガーが前進位置
で板カムが後退してワークを把持するトランスファスラ
イド保持部はトランスファ方向に前進し、ラムの下死点
前にトランスファスライド保持部は次の加工ステージに
ワークを移送する。次いで板カムが前進してフィンガー
を開きラムの下死点前にトランスファスライド保持部は
後退動作に入る。ラムの下死点でパンチは加工を終わり
ラムは上昇に入る。トランスファスライド保持部がトラ
ンスファ方向の上流に戻る後退端より前にフィンガーは
前進に移る。フィンガー前進端とほぼ同時に板カムが後
退してワークを把持させ、ラムの上死点に達する前にト
ランスファスライド保持部は前進を始めるものである。
【0005】このように作動するので、ワークを把持す
るためにフィンガーを開く動作は板カムで行うので、ワ
ークやパンチとフィンガー(ワーククランプ部)とを接
触させることがなくなり、これにより、プレス加工を行
うのが小径製品であっても、パンチの曲がりや折れが発
生しなくなる。また、トランスファプレス機を高速作動
させても問題が起こらず、従ってパンチの使用寿命が延
びるものである。さらにワークに疵なども発生しない。
【0006】本請求項2の発明は、前記板カム機構を進
退させる第1駆動機構は、トランスファ方向と直角方向
に設けたガイドレールで進退可能に案内され、板カムを
支持している第1連結板にレバーを介して第1円板カム
の変位を前記板カムに伝達するものである。この請求項
2の発明によれば、第1円板カムの回転でカムの変位が
レバーを介して伝達されてガイドレール上を移動される
連結板が進退され板カムがフィンガー作動腕端を開閉し
てフィンガー把持部を開閉させる。このため板カム機構
の進退移動がスムーズに行うことができ、トランスファ
装置の作動がより安定したものとなる。ワークを把持す
るためのフィンガーの開きを板カム機構で行うので、ワ
ークやパンチとフィンガー(ワーククランプ部)とを接
触させることがなくなり、これにより、プレス加工を行
うのが小径製品であってもパンチの曲がりや折れが発生
しなくなるものである。また、トランスファプレス機を
高速作動させても問題が起こらず、パンチの使用寿命が
延びるものである。またワークにキズなども発生しな
い。
【0007】本請求項3の発明は、トランスファスライ
ド保持部は、トランスファ方向と直角方向に設けられた
ガイドレールに進退可能に支持される第2連結板と、該
第2連結板上でトランスファ方向のガイドレールに前後
移動可能に支持されるトランスファバーと、該トランス
ファバー上に締着され前記フィンガーを加工ステージに
対応してトランスファラインの片側に一列に配置したフ
ィンガ支持板とを備えてなるものである。この請求項3
の発明によれば、フィンガーは第2連結板のトランスフ
ァ方向と直角方向の移動で加工ステージ位置と退避位置
とに移動し、またトランスファバーのトランスファ方向
の前後移動で加工ステージ間を移動して把持したワーク
を順次つぎの加工ステージに順送りするものである。こ
のためトランスファ動作が滑らかでありフィンガーを作
業者の向こう側に位置させうるためワークの監視が容易
となる。
【0008】本請求項4の発明は、前記トランスファス
ライド保持部を前後移動させる第2駆動機構は、トラン
スファ方向に設けられたガイドレールに前後移動可能に
支持され、前記フィンガーを載置しているトランスファ
バーにレバーを介して第2円板カムの変位をトランスフ
ァ方向に伝達するものである。この請求項4の発明によ
れば、フィンガーはガイドレールに案内されるトランス
ファバーが第2円板カムによって1ピッチの往復運動が
円滑に行われる。このためプレス機の高速作動にトラン
スファ装置が充分に対応することができる。
【0009】本請求項5の発明は、前記トランスファス
ライド保持部をトランスファ方向と直角方向に進退させ
る第3駆動機構は、トランスファ方向と直角方向に設け
たガイドレールに進退可能に支持され、フィンガーを載
置するトランスファバーをトランスファ方向に前後移動
可能に支持する第2連結板にレバーを介して第3円板カ
ムの変位を前記トランスファスライド保持部にトランス
ファ方向と直角方向に伝達するものである。この請求項
5の発明によれば、フィンガーはトランスファバーを支
持する第2連結板が第3円板カムによって加工ステージ
位置と退避位置とに進退移動が滑らかに行われる。この
ためプレス機の高速作動にトランスファ装置が充分に対
応することができる。
【0010】本請求項6の発明は、前記フィンガーは、
X状に配した前記フィンガーレバーのワーク把持部の間
に、ワークのしめしろを規定するストッパを設けたもの
である。この請求項6の発明によれば、X状とした洋鋏
形のフィンガーが閉じたときストッパにフィンガレバー
を当接させて閉じ量を規制する。このためフィンガーの
ワーククランプ部でワークを挟むことが安定して行え、
さらに、ワークの径に合わせてしめしろが規定されるの
でワークにキズ,へこみ等を付けることを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のラム及びトランスファ装
置の駆動部の概略側面説明図を示す図1、同じくトラン
スファ装置の駆動部の概略平面図を示す図2、トランス
ファ装置の駆動部分を省略し一部を断面とした平面説明
図を示しトランスファバーは前進端、フィンガーも前進
端で板カムの前進で開いた状態を示す図3、図3のA−
A視図でフィンガーを縦断面とした説明図の図4にもと
づき説明する。
【0012】トランスファプレス機の機台1のフレーム
1a上部に水平に回転可能に軸承されたクランク2aを
有するクランク軸2は、天井部1bに設けたモータ3か
らフライホイール4a付フライホイール軸4,中間軸5
を介してそれぞれベルトにより図示しないクラッチブレ
ーキを経て回転が伝達される。クランク軸2は、クラン
ク2aに連接されたコネクチングロッド6を介して機台
1のフレーム1aに上下方向に設けられ上端を固定回動
点としたトグル装置7の腕連接点に枢結されている。ト
グル装置7の下端はフレーム1aに上下移動可能に案内
支持されたラム9と連結されている。このラム9はトラ
ンスファ方向に一列等ピッチにパンチPTを装着したパ
ンチホルダ8を備えている。したがってクランク軸2の
回転で上下動され対応位置に配置した後述のダイDとパ
ンチPTとの間で帯材に加工を行わせる。
【0013】フレーム1aの外側には上下に配したブラ
ケット12,12によりトランスファ装置25の主駆動
軸13が回転可能に上下方向に軸承されている。そして
この主駆動軸13の上端に傘歯車14が取り付けられて
いて、クランク軸2の外端に取り付けた傘歯車16と噛
合されている。主駆動軸13の中央位置には捩じり歯車
17が取り付けられていて、フレーム1aに水平に配置
されたブラケット18,18でクランク軸2と平行に回
転可能に軸承されたトランスファ装置25の副駆動軸1
9に取り付けた捩じり歯車21と噛合されている。さら
に主駆動軸13の下端部にはトランスファ装置25のト
ランスファ方向前後駆動の円板カム22が取り替え可能
に取り付けられている。
【0014】機台1のボルスタ1cの上面には下台23
が載置されていて各工程のダイDを収容するダイホルダ
24がトランスファ方向に工程順に一列に加工ステージ
と等しいピッチで整列配置されている。そしてパンチP
TとダイDとの間をワークが移送され各工程において順
次加工されるようにトランスファ装置25が作業者側に
対してトランスファラインより奥側(図1で右側)に設
置されている。トランスファ装置25はトランスファ装
置の下台26上に設けられており、図3,図4におい
て、下台26上トランスファ方向(図3で左右方向)に
対して直交する方向で離れた2個所に平行してリニア式
のガイドレール27A,27Bが取り付けられている。
このリニア式のガイドレール27A,27Bには、それ
ぞれ摺動子28A,28Bが載置されていて両者を連結
板29で結合している。
【0015】そして連結板29上にはトランスファ方向
にリニア式のガイドレール31がさらに取り付けられて
いる。リニア式のガイドレール31上には2個の摺動子
32A,32Bが載置されていて、この摺動子に連結板
29より長くて後述するリンクレバー51を枢着する側
に突出するトランスファバー33がねじにより締着され
ている。さらにこのトランスファバー33にはトランス
ファ方向にフランジが形成されていて、このフランジに
側面を位置決めしたフィンガー支持板34が載置されね
じにより固定されている。そしてフィンガー支持板34
にフィンガーレバーをX状に組み付けた洋鋏形のフィン
ガー36がトランスファ方向に本実施例では9個所の加
工ステージの8個所に対応しうるように等間隔に一列に
ワーク把持点を同一線上として8個が連続して整列配置
されている。なお図3はトランスファバー33が前進し
た位置におけるフィンガー36の位置を示している。
【0016】フィンガー支持板34はトランスファ方向
ほぼ中央で厚肉部34aと薄肉部34bとに区切られワ
ーク把持側が厚肉部34aとなされている。そして厚肉
部34aにはフィンガー36の把持腕が貫通できる角窓
34cがワーク側の側面より加工ステージのピッチに対
応して穿設されている。
【0017】フィンガー36は2本のレバーのフィンガ
ーレバー37A,37BがX状に組み合わされ交叉点を
回動中心としてピン38でフィンガー支持板34に開閉
自在に枢支され洋鋏の形状をなしている。フィンガーレ
バー37A,37Bの把持腕は角窓34cを貫通して加
工位置迄延在し、それぞれの腕のワーク把持部37A
a,37Baにワーク外径に沿う凹円弧面が形成されて
いる。他方の作動腕は薄肉部34b上に延在して開閉自
由であって、端部に後述する楔カム46aが侵入時に当
接する対向面を凸円弧面37Bb,37Abに形成され
ている。2本のフィンガーレバー37A,37Bの把持
腕及び作動腕はワーク把持状態において互いにほぼ平行
状態となる。フィンガー支持板34の角窓34cの対向
内側面に形成した凹部とフィンガーレバー37A,37
Bの把持腕との間には常時把持腕を閉じる方向に付勢す
る圧縮ばね39A,39Bが介装されている。そしてば
ね39A,39Bが脱落しないよう対向内側面の凹部外
側開口部を塞ぐ蓋41が取り付けられている。さらにま
た絞り加工した薄肉ワークを把持したとき変形させず且
つ把持しうるしめしろを有するようにフィンガーレバー
37A,37Bの閉じ位置を規制するストッパ40がフ
ィンガーレバーの間に位置してフィンガー支持板34の
厚肉部34aの角窓の中央外端に突設されている。な
お、加工ワークが変更されたときはワーク把持直径に対
応する凹円弧面を有するフィンガレバーと取り替えられ
るものである。
【0018】リニア式のカイドレール27A,27Bに
は摺動子28A,28Bと同じ摺動子42A,42Bが
載置され同様に連結板43によって摺動子42A,42
Bが連結されている。また連結板43上には板カム支持
板44がねじにより締着されている。板カム46は加工
ステージ本実施例の9個所に対応した位置にトランスフ
ァ方向と直角に設けられている。すなわちレバー式の洋
鋏形フィンガー36のフィンガーレバー37A,37B
の作動腕の対向中央位置に楔カム46aが挿入可能位置
である。9個平行に配置された板カム46の先端にはフ
ィンガーレバーの作動腕の先端凸円弧面37Ab,37
Bbの間に挿・脱する楔カム46aが突設されていて、
楔カム46aが侵入することで把持腕,作動腕が開かれ
る。板カム46の後端部には長窓46bが穿孔されてい
てボルトにより板カム46のカム作動時期を調整可能に
取り付けられている。そして調整兼止ボルト47により
位置が規定されている。
【0019】トランスファ装置の主駆動軸13に装着し
た全角度で直径の長さが等しい円板カム22とトランス
ファ装置25との間には、フレーム1aより突設したブ
ラケット52にピンで回転可能に二股腕レバー53が枢
支されている。この二股腕レバー53は回動支点の一方
の腕53aは二股をなし、それぞれの先端にカムフオロ
ア54,54が枢支されていて、円板カム22を直径上
で隙間なく当接している。支点の反対側の腕53bはト
ランスファバー33に枢結したリンクレバー51とリン
クレバーの長さ調整可能に枢結されている。このためト
ランスファバー33の往復動位置が調整できてパンチP
Tとフィンガー36の把持中心とを一致させることがで
きる。したがってトランスファ装置の主駆動軸13の回
転による円板カム22の回転で、二股腕レバー53が揺
動されリンクレバー51を介してトランスファバー3
3,フィンガー支持板34および8個のフィンガー36
はトランスファ方向に前後往復動される。この往復スト
ロークは加工ステージのピッチと同一となるように円板
カム22のカムリフト及び二股腕レバー53のレバー比
が決定されている。さらにトランスファ装置の副駆動軸
19には全角度で直径の長さが等しい円板カム56と5
7が取り替え可能に固着されている。
【0020】またフレーム1aに副駆動軸19と平行に
支軸58が固着されていて、二股腕レバー60,61が
回転可能に支承されている。この二股腕レバー60の二
股腕60aはそれぞれの先端に枢支されたカムフオロア
62,62で円板カム56を直径上で隙間のないように
当接している。他方の腕60bは、カム支持板44の側
方突出部にボルトで締着された連結片63に枢結された
リンクレバー64と枢結されている。そしてリンクレバ
ー64は二股腕レバー60との連接位置を変えることに
より長さ調整可能である。したがって円板カム56の回
転による板カム46の作動時期の微妙な調整が可能であ
る。
【0021】また二股腕レバー61の二股腕61aはそ
れぞれの先端に枢支されたカムフオロア66,66で円
板カム57を直径上で隙間のないように当接している。
他方の腕61bは、連結板29上にボルトで締着された
連結片67に枢結されたリンクレバー68と枢結されて
いる。そしてリンクレバー68との連接位置を変えるこ
とにより長さ調整可能である。したがって連結板29す
なわちこの上のフィンガー支持板34の進退(トランス
ファ方向と直角方向)位置の微調整が可能である。円板
カム22,56,57の作動位相は設計ダイヤグラムに
もどついて予め取り付け位置が調整されるものである。
【0022】このように構成された本発明のトランスフ
ァ装置25のラム9の上下動,フィンガー36の開閉,
フィンガー36の進退,トランスファバー33の前後進
の動作ダイヤグラムを示す図5にもとづき説明する。
【0023】いまラム9は上死点に位置し、この位置を
クランク角度0度とする。板カム46は後退端にあって
フィンガー36はワークを把持した閉状態にあり、且つ
前進状態にある。トランスファバー33は主駆動軸13
の円板カム22のカムリフトが途中でトランスファ方向
の前進の途中(加工ステージの間)にあるものとする。
モータ3の駆動によりクランク軸2が回転され、クラン
ク2aの回動でコネクチングロッド6が図1で右方に引
かれトグル7の下端の枢支点7aがラム9を下降させ
る。
【0024】クランク角度40度の位置でトランスファ
バー33は前進端に達し、フィンガー36で把持したワ
ークを1加工ステージ移送する。すなわちクランク軸2
の回転でトランスファ装置の主駆動軸13と一体の円板
カム22が回動し、二股腕レバー53が時計方向回動で
腕53bは、図2で上方への回動端に達してトランスフ
ァバー33が1加工ステージ移動される。ワークは次工
程のパンチPTとダイDとの同一線上に位置する。
【0025】クランク角度70度で板カム46が前進を
開始する。即ちクランク軸2の回転がトランスファ装置
の主駆動軸13の捩じり歯車17から捩じり歯車21よ
りトランスファ装置の副駆動軸19に伝えられ、円板カ
ム56の回動でカム作用面に入り二股腕レバー60が図
1で時計方向に回動されて、リンクレバー64より連結
板43を前進させ、板カム支持板44上の全板カム46
を後退端から一斉にトランスファ方向と直角方向に前進
させる。フィンガー36のフィンガーレバー37A,3
7Bの後端の凸円弧面37Ab,37Bb迄遊び前進量
のあと楔カム46aが凸円弧面の間に押し入りフィンガ
ーレバー37A,37Bの後端が開かれる。フィンガー
レバーは洋鋏形をなすので先端のワーク把持部37A
a,37Baが圧縮ばね39A,39Bの力に抗して開
かれる。
【0026】クランク角度115度で板カムが前進端に
達し、ワーク把持部が完全に開きワークの把持が開放さ
れる。クランク角度120度でフィンガー36が後退を
始める。即ちトランスファ装置25の副駆動軸19の円
板カム57のカムリフトにかかり二股腕レバー61が反
時計方向(図1)に回動を始める。
【0027】クランク角度140度でトランスファバー
33は後退を開始する。即ち主駆動軸13の円板カム2
2の引き続く回動で二股腕レバー53が反時計方向(図
2)に回動しトランスファバー33が後退し始める。
【0028】クランク角度160度で円板カム57のカ
ムリフト最大となりフィンガー36は後退端に達する。
トランスファバー33の後退開始後にクランク角度18
0度でラム7は下死点に達するが、それより前にパンチ
PTはワークに侵入し加工を開始し、ラム7の下死点の
停止中に加工を完了する。
【0029】クランク角度200度でフィンガー36の
開いた状態で前進を開始する。このときトランスファバ
ー33は後退端には達せず後退動作中である。即ち円板
カム57の引き続く回動で二股腕レバー61が時計方向
に回動しリンクレバー68を介して連結板29とともに
全フィンガ36を前進させる。
【0030】クランク角度220度でトランスファバー
33は後退端に達する。クランク角度235度でフィン
ガー36は前進端に達する。フィンガー36のワーク把
持部37Aa,37Baは加工ステージのパンチPTと
ダイDと同一線上に位置して加工済のワークを把持可能
な状態となる。またクランク角度235度の同一角度で
板カム46は後退(トランスファ方向と直角方向)を開
始する。板カム46の後退によるフィンガーレバー37
A,37Bの後端凸円弧面から抜け出ることにより圧縮
ばね39A,39Bの力でフィンガーレバー37A,3
7Bの先端のワーク把持部37Aa,37Baがワーク
を把持する。
【0031】そしてクランク角度275度で板カム46
は後退端に達する。この角度迄のラム9の上昇によりワ
ークの加工を終わったパンチPTはワークより抜き出て
いる。
【0032】クランク角度320度でトランスファバー
33が前進を開始する。即ち主駆動軸13の円板カム2
2の引き続く回転で二股腕レバー53が時計方向(図
2)に回動し、把持したワークを次の加工ステージに移
送する。そしてクランク軸2の1回転が終わる。
【0033】動作を要約するとフィンガー36の動きは
トランスファ方向に後退位置且つトランスファ方向直角
な前進位置でワークを把持して、1加工ステージ間距離
前進し、フィンガーを開いてワークを開放して退避し
て、トランスファ方向に後退し、加工ステージ位置に前
進してフィンガーを閉じワークを把持する運動を行うも
のである。以上の動作が繰り返されることにより加工ス
テージで加工されたワークは順次移送され所定の加工を
完了することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明は、上述したとおり構成したの
で、以下に記載する効果を奏する。請求項1の発明は、
ワークを保持するためにフィンガーを開くのは板カム機
構で行うので、ワークやパンチとフィンガー(ワークク
ランプ部)と接触させることがなくなり、これにより、
プレス加工を行うのが小径製品であってもパンチの曲が
りや折れが発生しなくなる。また、トランスファプレス
機を高速作動させても問題が起こらず、従ってパンチの
使用寿命が延びるものである。またワークにキズなども
発生しない。
【0035】請求項2の発明は、板カム機構の移動がス
ムーズに行うことができ、トランスファプレス機の作動
がより安定した動きとなり、ワークを把持するためにフ
ィンガーを開くのは板カム機構で行うので、ワークやパ
ンチとフィンガー(ワーククランプ部)とを接触させる
ことがなくなり、これにより、プレス加工を行うのが小
径製品であってもパンチの曲がりや折れが発生しなくな
るものである。また、トランスファプレス機を高速作動
させても問題が起こらず、パンチの使用寿命が延びるも
のである。またワークにキズなども発生しない。
【0036】請求項3の発明は、トランスファ装置をト
ランスファラインの奥となる片側に配置できるので作業
者がワークの加工状態を充分に監視することができる。
【0037】請求項4の発明は、フィンガー関連部即ち
トランスファスライド保持部の移動案内をガイドレール
を用い駆動を円板カムからレバーを介して行わせるの
で、運動が円滑となりプレス機の高速作動化に対応でき
る。
【0038】請求項5の発明はフィンガー関連部即ちト
ランスファスライド保持部の移動案内をガイドレールを
用い駆動を円板カムからレバーを介して行わせるので、
運動が円滑となりプレス機の高速作動化に対応できる。
【0039】請求項6の発明はフィンガーのワーククラ
ンプ部でワークを挟むことが安定して行え、さらに、ワ
ークの径に合わせてしめしろが規定されるのでワークに
キズ,へこみ等を付けることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トランスファプレス機の側面から見たラム,ト
ランスファ装置の駆動系統を示す説明図である。
【図2】同じくトランスファ装置のトランスファバーの
前後駆動機構,板カムおよびフィンガーの進退駆動機構
を示す説明図である。
【図3】トランスファ装置の平面説明図である。
【図4】図3のA−A視図でフィンガーのフィンガーレ
バーを中心断面で示した図である。
【図5】ラム,フィンガーレバー開閉の板カム,フィン
ガー,トランスファバーの作動ダイヤグラムである。
【符号の説明】
2 クランク軸 7 トグル装置 9 ラム 13 トランスファ装置の主駆動軸 19 トランスファ装置の副駆動軸 22,56,57 円板カム 25 トランスファ装置 36 フィンガー 37A,37B フィンガーレバー 27A,27B,31 ガイドレール 28A,28B,32A,32B,42A,42B 摺
動子 33 トランスファバー 29,43 連結板 34 フィンガー支持板 39A,39B 圧縮ばね 40 ストッパ 46 板カム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列する複数の加工ステージが設けら
    れ、各加工ステージに設けた上型と下型でワークに変形
    加工を行い、そのワークを順次つぎの加工ステージに移
    送していくプレス機のトランスファ装置であって、2本
    のフィンガーレバーを洋鋏形のX状に配して先端にワー
    ク把持部を設けた複数のフィンガーと、前記ワーク把持
    部をワークを挟む方向に常時付勢するばねと、該ばねの
    力に抗して前記フィンガーのワーク把持部を開く板カム
    機構と、該板カム機構を進退させる第1駆動機構と、各
    加工ステージに対応させたフィンガーを取り付けるトラ
    ンスファスライド保持部と、該トランスファスライド保
    持部をトランスファ方向に前後移動させる第2駆動機構
    と、前記トランスファスライド保持部をトランスファ方
    向と直角方向に進退させる第3駆動機構とを備えて、前
    記第1,第2,第3の各駆動機構を同期させてフィンガ
    ーによりワークを順次つぎの加工ステージに移送するこ
    とを特徴とするプレス機のトランスファ装置。
  2. 【請求項2】 前記板カム機構を進退させる第1駆動機
    構は、トランスファ方向と直角方向に設けたガイドレー
    ルで進退可能に案内され、板カムを支持している第1連
    結板にレバーを介して第1円板カムの変位を前記板カム
    に伝達するものである請求項1に記載のプレス機のトラ
    ンスファ装置。
  3. 【請求項3】 トランスファスライド保持部は,トラン
    スファ方向と直角方向に設けられたガイドレールに進退
    可能に支持される第2連結板と、該第2連結板上でトラ
    ンスファ方向のガイドレールに前後移動可能に支持され
    るトランスファバーと、該トランスファバー上に締着さ
    れ前記フィンガーを加工ステージに対応してトランスフ
    ァラインの片側に一列に配置したフィンガー支持板とを
    備えてなる請求項1又は2に記載のプレス機のトランス
    ファ装置。
  4. 【請求項4】 前記トランスファスライド保持部を前後
    移動させる第2駆動機構は、トランスファ方向に設けら
    れたガイドレールに前後移動可能に支持され、前記フィ
    ンガーを載置しているトランスファバーにレバーを介し
    て第2円板カムの変位をトランスファ方向に伝達するも
    のである請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプレス
    機のトランスファ装置。
  5. 【請求項5】 前記トランスファスライド保持部をトラ
    ンスファ方向と直角方向に進退させる第3駆動機構は、
    トランスファ方向と直角方向に設けたガイドレールに進
    退可能に支持され、フィンガーを載置するトランスファ
    バーをトランスファ方向に前後移動可能に支持する第2
    連結板にレバーを介して第3円板カムの変位を前記トラ
    ンスファスライド保持部にトランスファ方向と直角方向
    に伝達するものである請求項1乃至4のいずれか1項に
    記載のプレス機のトランスファ装置。
  6. 【請求項6】 前記フィンガーは、X状に配した前記フ
    ィンガーレバーのワーク把持部の間に、ワークのしめし
    ろを規定するストッパを設けたものである請求項1乃至
    5のいずれか1項に記載のプレス機のトランスファ装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007030004A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Takagi Manufacturing Co Ltd 多工程プレス機におけるワーク移送装置
JP7458629B2 (ja) 2020-05-21 2024-04-01 株式会社フロンティア 順送プレス用搬送装置及び順送プレス装置並びに金属製品の製造方法

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