JP2001096111A - 多孔質炭化珪素焼結体、ハニカムフィルタ、セラミックフィルタ集合体 - Google Patents

多孔質炭化珪素焼結体、ハニカムフィルタ、セラミックフィルタ集合体

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JP2001096111A
JP2001096111A JP27619799A JP27619799A JP2001096111A JP 2001096111 A JP2001096111 A JP 2001096111A JP 27619799 A JP27619799 A JP 27619799A JP 27619799 A JP27619799 A JP 27619799A JP 2001096111 A JP2001096111 A JP 2001096111A
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Kazushige Ono
一茂 大野
Masahiro Tsuji
昌宏 辻
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハニカムフィルタの機械的強度を確保すること
にある。 【解決手段】多孔質組織を構成した焼結体からなるハニ
カムフィルタ9であって、ハニカムフィルタ9の不純物
が5重量%以下で、かつ曲げ強度が4.5MPa以上に
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質炭化珪素焼
結体、ハニカムフィルタ、セラミックフィルタ集合体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の台数は今世紀に入って飛躍的に
増加しており、それに比例して自動車の内燃機関から出
される排気ガスの量も急激な増加の一途を辿っている。
特にディーゼルエンジンの出す排気ガス中に含まれる種
々の物質は、汚染を引き起こす原因となるため、現在で
は世界環境にとって深刻な影響を与えつつある。又、最
近では排気ガス中の微粒子(ディーゼルパティキュレー
ト)が、ときとしてアレルギー障害や精子数の減少を引
き起こす原因となるとの研究結果も報告されている。つ
まり、排気ガス中の微粒子を除去する対策を講じること
が、人類にとって急務の課題であると考えられている。
【0003】このような事情のもと、多様多種の排気ガ
ス浄化装置が提案されている。一般的な排気ガス浄化装
置は、エンジンの排気マニホールドに連結された排気管
の途上にケーシングを設け、その中に微細な孔を有する
フィルタを配置した構造を有している。フィルタの形成
材料としては、耐熱性・機械的強度・捕集効率が高い、
化学的に安定している、圧力損失が小さい等の利点があ
ることから、炭化珪素の多孔質焼結体をフィルタ形成材
料として用いることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、不純物が多
く含まれる多孔質焼結体によってハニカムフィルタを構
成した場合、曲げ強度の値が小さくなる。その結果、振
動や熱衝撃によりクラックが発生し、破損しやすいとい
う問題があった。
【0005】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、十分な機械的強度を確保すること
が可能な多孔質炭化珪素焼結体、ハニカムフィルタ、セ
ラミックフィルタ集合体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、炭化珪素結晶粒子に
よって多孔質組織を構成した焼結体であって、不純物が
5重量%以下で、かつ曲げ強度が4.5MPa以上であ
ることをその要旨とする。
【0007】請求項2に記載の発明では、炭化珪素結晶
粒子によって多孔質組織を構成した焼結体からなるハニ
カムフィルタであって、不純物が5重量%以下で、かつ
曲げ強度が4.5MPa以上であることをその要旨とす
る。
【0008】請求項3に記載の発明では、炭化珪素結晶
粒子によって多孔質組織を構成した焼結体からなるハニ
カムフィルタを構成部材として用い、それらの外周面同
士をセラミック質シール材層を介して接着することによ
り、前記各ハニカムフィルタを一体化してなる集合体で
あって、前記ハニカムフィルタの不純物が5重量%以下
で、かつ曲げ強度が4.5MPa以上であることをその
要旨とする。
【0009】以下、本発明の「作用」について説明す
る。請求項1〜3に記載の発明によると、焼結体の不純
物が5重量%以下で、かつ曲げ強度が4.5MPa以上
になっていることから、高い機械的強度を得ることがで
きる。つまり、不純物が5重量%を超えると、炭化珪素
結晶粒子の粒界に不純物が偏り、粒界での強度が著しく
低下し、粒界破断しやすくなるからである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態のディーゼルエンジン用の排気ガス浄化装置1を、
図面に基づき詳細に説明する。
【0011】図1に示されるように、この排気ガス浄化
装置1は、内燃機関としてのディーゼルエンジン2から
排出される排気ガスを浄化するための装置である。ディ
ーゼルエンジン2は、図示しない複数の気筒を備えてい
る。各気筒には、金属材料からなる排気マニホールド3
の分岐部4がそれぞれ連結されている。各分岐部4は1
本のマニホールド本体5にそれぞれ接続されている。従
って、各気筒から排出された排気ガスは一箇所に集中す
る。
【0012】排気マニホールド3の下流側には、金属材
料からなる第1排気管6及び第2排気管7が配設されて
いる。第1排気管6の上流側端は、マニホールド本体5
に連結されている。第1排気管6と第2排気管7との間
には、同じく金属材料からなる筒状のケーシング8が配
設されている。ケーシング8の上流側端は第1排気管6
の下流側端に連結され、ケーシング8の下流側端は第2
排気管7の上流側端に連結されている。排気管6,7の
途上にケーシング8が配設されていると把握することも
できる。そして、この結果、第1排気管6、ケーシング
8及び第2排気管7の内部領域が互いに連通し、その中
を排気ガスが流れるようになっている。
【0013】図1に示されるように、ケーシング8はそ
の中央部が排気管6,7よりも大径となるように形成さ
れている。従って、ケーシング8の内部領域は、排気管
6,7の内部領域に比べて広くなっている。このケーシ
ング8内には、ハニカムフィルタ9が収容されている。
【0014】ハニカムフィルタ9の外周面とケーシング
8の内周面との間には、断熱材10が配設されている。
断熱材10はセラミックファイバを含んで形成されたマ
ット状物であり、その厚さは数mm〜数十mmである。
断熱材10は熱膨張性を有していることがよい。ここで
いう熱膨張性とは、弾性構造を有するため熱応力を解放
する機能があることを指す。その理由は、ハニカムフィ
ルタ9の最外周部から熱が逃げることを防止することに
より、再生時のエネルギーロスを最小限に抑えるためで
ある。又、再生時の熱によってセラミックファイバを膨
張させることにより、排気ガスの圧力や走行による振動
等のもたらすハニカムフィルタ9の位置ずれを防止する
ためである。
【0015】本実施形態において用いられるハニカムフ
ィルタ9は、上記のごとくディーゼルパティキュレート
を除去するものであるため、一般にディーゼルパティキ
ュレートフィルタ(DPF)と呼ばれる。図2等に示さ
れるように、本実施形態のハニカムフィルタ9は円柱状
である。
【0016】図2,図3,図4に示されるように、本実
施形態のハニカムフィルタ9は、いわゆるハニカム構造
を備えている。ハニカム構造を採用した理由は、微粒子
の捕集量が増加したときでも圧力損失が小さいという利
点があるからである。ハニカムフィルタ9には、断面略
正方形状をなす複数の貫通孔12がその軸線方向に沿っ
て規則的に形成されている。各貫通孔12は薄いセル壁
13によって互いに仕切られている。セル壁13の外表
面には、白金族元素(例えばPt等)やその他の金属元
素及びその酸化物等からなる酸化触媒が担持されてい
る。各貫通孔12の開口部は、いずれか一方の端面9
a,9bの側において封止体14により封止されてい
る。従って、端面9a,9b全体としてみると市松模様
状を呈している。その結果、ハニカムフィルタ9には、
断面四角形状をした多数のセルが形成されている。セル
の密度は200個/インチ前後に設定され、セル壁13
の厚さは0.3mm前後に設定され、セルピッチは1.8
mm前後に設定されている。多数あるセルのうち、約半数
のものは上流側端面9aにおいて開口し、残りのものは
下流側端面9bにおいて開口している。
【0017】ハニカムフィルタ9の平均気孔径は1μm
〜50μm、さらには5μm〜20μmであることが好
ましい。平均気孔径が1μm未満であると、微粒子の堆
積によるハニカムフィルタ9の目詰まりが著しくなる。
一方、平均気孔径が50μmを越えると、細かい微粒子
を捕集することができなくなるため、捕集効率が低下し
てしまう。
【0018】ハニカムフィルタ9の気孔率は30%〜7
0%、さらには40%〜60%であることが好ましい。
気孔率が30%未満であると、ハニカムフィルタ9が緻
密になりすぎてしまい、内部に排気ガスを流通させるこ
とができなくなるおそれがある。一方、気孔率が70%
を越えると、ハニカムフィルタ9中に空隙が多くなりす
ぎてしまうため、強度的に弱くなりかつ微粒子の捕集効
率が低下してしまうおそれがある。
【0019】多孔質炭化珪素焼結体を選択した場合にお
いてハニカムフィルタ9の熱伝導率は、20W/mK〜
75W/mKであることがよく、さらには30W/mK
〜70W/mKであることが特によい。熱伝導率が小さ
すぎると、ハニカムフィルタ9内に温度差が生じやすく
なり、クラックをもたらす原因となる大きな熱応力の発
生につながってしまう。逆に、熱伝導率を高くしようと
すると、製造が困難となり、安定的な材料供給が難しく
なる。
【0020】ハニカムフィルタ9は、セラミック焼結体
の一種である多孔質炭化珪素焼結体製である。炭化珪素
焼結体を採用した理由は、他のセラミックに比較して、
とりわけ強度、耐熱性及び熱伝導性に優れるという利点
があるからである。
【0021】多孔質炭化珪素焼結体に含まれる不純物
は、5重量%以下に抑えられている。不純物の量は1重
量%以下であることがよく、0.1重量%以下であるこ
とが特によい。不純物が5重量%を超えると、炭化珪素
結晶粒子の粒界に不純物が偏り、粒界での強度(結晶粒
子間の結合強度)が著しく低下し、粒界破断しやすくな
るからである。具体的にいうと、4.5MPa以上の曲
げ強度をハニカムフィルタ9に付与できなくなるからで
ある。なお、不純物としては、Al、Fe、O、遊離C
等がある。
【0022】又、前記封止体14の形成材料において
も、ハニカムフィルタ9と同じ多孔質炭化珪素焼結体製
となっている。ここでも多孔質炭化珪素焼結体に含まれ
る不純物は、5重量%以下に抑えられている。不純物が
5重量%を超えると、炭化珪素結晶粒子の粒界に不純物
が偏り、粒界での強度(結晶粒子間の結合強度)が著し
く低下し、粒界破断しやすくなるからである。具体的に
いうと、封止体14にクラックが生じるおそれがあるか
らである。
【0023】なお、焼結体における炭化珪素結晶粒子1
6の平均粒径は5μm〜15μm程度であることがよ
く、前記結晶粒子16のうち平均粒径が5μm〜30μ
mのものの存在率は30%以上であることがよい。
【0024】次に、上記のハニカムフィルタ9を製造す
る手順を説明する。まず、押出成形工程で使用するセラ
ミック原料スラリー、端面封止工程で使用する封止用ペ
ーストをあらかじめ作製しておく。
【0025】セラミック原料スラリーとしては、高純度
(99.98%)の炭化珪素粉末に有機バインダ及び純
水を所定分量ずつ配合し、かつ混練したものを用いる。
封止用ペーストとしては、高純度(99.98%)の炭
化珪素粉末に有機バインダ、潤滑剤、可塑剤及び水を配
合し、かつ混練したものを用いる。
【0026】次に、前記セラミック原料スラリーを押出
成形機に投入し、かつ金型を介してそれを連続的に押し
出す。その後、押出成形されたハニカム成形体を等しい
長さに切断し、円柱状のハニカム成形体切断片を得る。
さらに、切断片の各セルの片側開口部に所定量ずつ封止
用ペーストを充填し、各切断片の両端面を封止する。
【0027】続いて、温度・時間等を所定の条件に設定
して本焼成を行って、ハニカム成形体切断片及び封止体
14を完全に焼結させることにより、所望のハニカムフ
ィルタ9が完成する。本実施形態では焼成温度を210
0℃〜2300℃に設定し、かつ焼成時間を0.1時間
〜5時間に設定している。又、焼成時の炉内雰囲気を不
活性雰囲気とし、そのときの雰囲気の圧力を常圧として
いる。なお、焼成温度は前記範囲内において極力高めに
設定することが望ましい。
【0028】次に、上記のハニカムフィルタ9による微
粒子トラップ作用について簡単に説明する。ケーシング
8内に収容されたハニカムフィルタ9には、上流側端面
9aの側から排気ガスが供給される。第1排気管6を経
て供給されてくる排気ガスは、まず、上流側端面9aに
おいて開口するセル内に流入する。次いで、この排気ガ
スはセル壁13を通過し、それに隣接しているセル、即
ち下流側端面9bにおいて開口するセルの内部に到る。
そして、排気ガスは、同セルの開口を介してハニカムフ
ィルタ9の下流側端面9bから流出する。しかし、排気
ガス中に含まれる微粒子はセル壁13を通過することが
できず、そこにトラップされてしまう。その結果、浄化
された排気ガスがハニカムフィルタ9の下流側端面9b
から排出される。浄化された排気ガスは、さらに第2排
気管7を通過した後、最終的には大気中へと放出され
る。又、トラップされた微粒子は、ハニカムフィルタ9
の内部温度が所定の温度に達すると、前記触媒の作用に
より着火して燃焼するようになっている。
【0029】
【実施例及び比較例】(実施例)純度99.98%かつ
平均粒径12μmのα型炭化珪素粉末51.5重量%
と、純度99.98%かつ平均粒径0.5μmのα型炭
化珪素粉末22重量%とを湿式混合し、得られた混合物
に有機バインダ(メチルセルロース)と純水とをそれぞ
れ6.5重量%、20重量%ずつ加えて混練した。この
ときの純水は、電気伝導率が1〜0.056μS/cm
のものを使用した。
【0030】次に、前記混練物に可塑剤と潤滑剤とを少
量加えてさらに混練したものを押出成形することによ
り、ハニカム状の生成形体を得た。具体的には、平均粒
径が12μmのα型炭化珪素粉末として、屋久島電工株
式会社製、商品名:C−1000Fを用いた。平均粒径
が0.5μmのα型炭化珪素粉末として、屋久島電工株
式会社製、商品名:GC−15を用いた。
【0031】次に、この生成形体をマイクロ波乾燥機を
用いて乾燥した後、成形体の貫通孔12を多孔質炭化珪
素焼結体製の封止用ペーストによって封止した。次い
で、再び乾燥機を用いて封止用ペーストを乾燥させた。
端面封止工程に続いて、この乾燥体を400℃で脱脂し
た後、さらにそれを常圧のアルゴン雰囲気下において2
250℃で約3時間焼成した。その結果、多孔質炭化珪
素焼結体製のハニカムフィルタ9を得た。各ハニカムフ
ィルタ9の直径は100mmに設定し、長さは200m
mに設定した。
【0032】次に、上記のようにして得られたハニカム
フィルタ9において、多孔質炭化珪素焼結体に含まれる
不純物を従来公知の方法により測定したところ、3重量
%であった。よって、実施例では、炭化珪素結晶粒子の
粒界に不純物が偏りにくく、粒界での強度が著しく低下
しないので、粒界破断しにくくなることが確認された。
【0033】ここで、前記ハニカムフィルタ9の曲げ強
度を従来公知の方法により測定したところ、その測定値
の平均は6.5MPa以上であった。従って、このハニ
カムフィルタ9には極めて高い機械的強度が付与されて
いた。又、ハニカムフィルタ9をケーシング8内に収容
して一定期間使用をした結果、ハニカムフィルタ9に何
らクラックは発生しなかった。 (比較例)比較例では、基本的には実施例と同様に、炭
化珪素粉末を用いてハニカムフィルタ9を製造すること
とした。ハニカムフィルタ9の寸法等は実施例と等しく
した。ただし、ここでは純度98.00%のα型炭化珪
素粉末を用い、純度98.00%のβ型炭化珪素粉末を
用いた。又、それらの珪素粉末の混合物に混入する水を
水道水にした。
【0034】多孔質炭化珪素焼結体に含まれる不純物を
測定したところ、8重量%でりあった。従って、比較例
では、炭化珪素結晶粒子の粒界に不純物が偏りやすく、
粒界での強度が著しく低下するため、粒界破断しやすく
なることが示唆された。
【0035】又、ハニカムフィルタ9の曲げ強度測定値
は平均値で3.0MPaであり、実施例に比べて機械的
強度に劣っていた。ハニカムフィルタ9をケーシング8
内に収容して一定期間使用をした結果、ハニカムフィル
タ9に若干のクラックが認められた。
【0036】従って、本実施形態の実施例によれば以下
のような効果を得ることができる。実施例のハニカムフ
ィルタ9においては、炭化珪素結晶体の不純物が5重量
%以下である。そのため、炭化珪素結晶粒子の粒界に不
純物が偏りにくくなり、粒界での強度が向上し、粒界破
断しにくくなる。従って、多孔質組織であったとしても
十分な機械的強度を確保することができ、振動や熱衝撃
により破壊しにくいハニカムフィルタ9を得ることがで
きる。そして、このようなハニカムフィルタ9を用いた
排気ガス浄化装置1は、高強度であって長期にわたり使
用可能なため、実用性に優れたものとなる。
【0037】なお、本発明の実施形態は以下のように変
更してもよい。 ・ ハニカムフィルタ9の形状は、実施形態のような円
柱状に限定されることはなく、三角柱状、四角柱状、六
角柱状等に変更しても構わない。
【0038】・ 図5に示される別例のように、複数個
(ここでは16個)のハニカムフィルタ23を組み合わ
せて1つのセラミックフィルタ集合体21を製造しても
よい。集合体21を構成する角柱状ハニカムフィルタ2
3は、不純物が5重量%以下で、かつ曲げ強度が4.5
MPa以上の焼結体からなる。ハニカムフィルタ23の
外周面は、互いにセラミック質シール材層22を介して
接着されている。その結果、各ハニカムフィルタ23が
束ねられた状態で一体化されている。このような構成に
すれば、加熱による温度勾配に起因する応力によってク
ラックが発生するのを防止でき、熱衝撃にも強くなる。
従って、比較的容易にフィルタの大型化を達成すること
ができる。
【0039】・ ハニカムフィルタ23の組み合わせ数
は、前記別例のように16個でなくてもよく、任意の数
にすることが可能である。この場合、サイズ・形状等の
異なるハニカムフィルタ23を適宜組み合わせて使用す
ることも勿論可能である。
【0040】・ ハニカムフィルタ9,23は前記実施
形態や別例にて示したようなハニカム状構造を有するも
ののみに限られず、例えば三次元網目構造、フォーム状
構造、ヌードル状構造、ファイバ状構造等であってもよ
い。
【0041】・ 実施形態においては、本発明のハニカ
ムフィルタ(又はセラミックフィルタ集合体)を、ディ
ーゼルエンジン2に取り付けられる排気ガス浄化装置用
フィルタとして具体化していた。勿論、本発明のハニカ
ムフィルタ(又はセラミックフィルタ集合体)は、排気
ガス浄化装置用フィルタ以外のものとして具体化される
ことができる。その例としては、熱交換器用部材、高温
流体や高温蒸気のための濾過フィルタ等が挙げられる。
さらに、本発明の多孔質炭化珪素焼結体は、フィルタ以
外の用途にも適用可能である。
【0042】次に、特許請求の範囲に記載された技術的
思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技
術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1) 請求項2又は3において、セル壁により区画さ
れる複数の貫通孔を有し、各貫通孔の端部が封止体によ
って封止され、その封止体は不純物が5重量%以下であ
ること。この技術的思想1に記載の発明によれば、封止
体にクラックが入るのを確実に防止することができる。
【0043】(2) 請求項1〜3のいずれか1つにお
いて、前記焼結体における炭化珪素結晶粒子の平均粒径
は5μm〜15μmであり、前記結晶粒子16のうち平
均粒径が5μm〜30μmのものの存在率は30%以上
であること。
【0044】(3) 内燃機関の排気管の途上に設けら
れたケーシング内に、請求項2に記載のハニカムフィル
タ又は請求項3に記載のセラミックフィルタ集合体を収
容するとともに、前記フィルタ又は前記集合体の外周面
と前記ケーシングの内周面とがなす隙間に、断熱材を充
填した排気ガス浄化装置。従って、この技術的思想3に
記載の発明によれば、高強度であって長期にわたり使用
可能なため、実用性に優れた装置を提供することができ
る。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
発明によれば、強度に優れた多孔質炭化珪素焼結体を提
供することができる。
【0046】請求項2に記載の発明によれば、強度に優
れたハニカムフィルタを提供することができる。請求項
3に記載の発明によれば、強度に優れたセラミックフィ
ルタ集合体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施形態の排気ガス浄化
装置の全体概略図。
【図2】実施形態のハニカムフィルタの斜視図。
【図3】実施形態のハニカムフィルタのA−A線におけ
る断面図。
【図4】前記排気ガス浄化装置の要部拡大断面図。
【図5】複数個のハニカムフィルタを用いて構成される
別例のセラミックフィルタ集合体の斜視図。
【符号の説明】
9,23…ハニカムフィルタ、21…セラミックフィル
タ集合体、22…セラミック質シール材層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G090 AA03 4D019 AA01 BA05 BB06 BC07 CA01 CB03 CB04 CB06 4D058 JA32 JB06 JB41 KA12 KA27 SA08 4G019 FA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化珪素結晶粒子によって多孔質組織を
    構成した焼結体であって、不純物が5重量%以下で、か
    つ曲げ強度が4.5MPa以上であることを特徴とする
    多孔質炭化珪素焼結体。
  2. 【請求項2】 炭化珪素結晶粒子によって多孔質組織を
    構成した焼結体からなるハニカムフィルタであって、不
    純物が5重量%以下で、かつ曲げ強度が4.5MPa以
    上であることを特徴とするハニカムフィルタ。
  3. 【請求項3】 炭化珪素結晶粒子によって多孔質組織を
    構成した焼結体からなるハニカムフィルタを構成部材と
    して用い、それらの外周面同士をセラミック質シール材
    層を介して接着することにより、前記各ハニカムフィル
    タを一体化してなる集合体であって、前記ハニカムフィ
    ルタの不純物が5重量%以下で、かつ曲げ強度が4.5
    MPa以上であることを特徴とするセラミックフィルタ
    集合体。
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Cited By (7)

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